JP2003326064A - ミシン - Google Patents

ミシン

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JP2003326064A JP2002138310A JP2002138310A JP2003326064A JP 2003326064 A JP2003326064 A JP 2003326064A JP 2002138310 A JP2002138310 A JP 2002138310A JP 2002138310 A JP2002138310 A JP 2002138310A JP 2003326064 A JP2003326064 A JP 2003326064A
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    • D05B29/02Presser-control devices
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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 糸切り機構、押え上げ機構および糸払い機構
を有するミシンにおいて、機構や制御の簡素化を図りつ
つサイクルタイムの遅れを防止するとともに、必要に応
じて押え上げ機構の作動を抑制することによって縫製作
業の効率化を図る。 【解決手段】 糸切り機構10、押え上げ機構30、糸
払い機構50およびこれら各機構を駆動する駆動手段を
備えるミシンにおいて、駆動手段は単一のパルスモータ
80であり、このパルスモータ80の回転駆動力を糸切
り機構10に対応した駆動力に変換する糸切り作動部を
有する第1カム61と、パルスモータ80の回転駆動力
を糸払い機構50および押え上げ機構30に対応した駆
動力に変換する糸払い作動部および押え上げ作動部を有
する第2カム62と、を備える。第1カム61と第2カ
ム62とは、パルスモータ80の回転によって糸切り機
構10、糸払い機構50、押え上げ機構30をこの順で
作動させるような位相差で配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミシンに関し、特
に、糸切り機構、押え上げ機構および糸払い機構を備え
るミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、縫製作業終了直後に下糸を切断す
るための糸切り機構と、布押え装置を上方に移動させる
押え上げ機構と、上糸を払う糸払い機構と、を備えたミ
シンが提案され、実用化されている。かかるミシンにお
いては、糸切り機構と押え上げ機構とを共通の駆動手段
で駆動して、糸切り動作と、布押え装置を上方に移動さ
せる動作(以下、「押え上げ動作」という)と、を連動
させる構成を有するものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来のミシン
においては、糸払い機構が、糸切り機構(および押え上
げ機構)とは別の駆動手段で駆動されており、糸切り動
作後に必要に応じて糸払い動作が行われていた。従っ
て、糸切り機構(および押え上げ機構)を駆動する駆動
手段と、糸払い機構を駆動する駆動手段と、を別々に設
けて各々を制御する必要があるため、機構および制御が
複雑になっていた。このため、場合によっては糸払い動
作のタイミングがずれてサイクルタイムの遅れが発生す
ることがあった。
【0004】ところで、前記したミシンを用いて縫製作
業を行う際には、1つの縫目の形成後、この縫目の近傍
に続けて別の縫目を形成するような場合がある。例え
ば、4つ穴ボタンを布地に縫いつける際に、まず4つ穴
のうち2つ穴を通る縫目を形成し、渡り糸を残さないた
めに糸切りを行った後に残りの2つ穴を通る縫目を形成
する場合がある。かかる場合には、最初の2つ穴を通る
縫目を形成してから残りの2つ穴を通る縫目を形成する
まで、布押え装置を上方に移動させずに、布地を保持し
たまま連続して縫製作業を行う方がよい。
【0005】また、見かけ上最初の縫目と次の縫目の間
に連なる渡り糸が形成されることが好ましくない場合に
は、最初の縫目形成の後に、糸切り動作および糸払い動
作を行う必要がある。
【0006】しかし、前記した従来のミシンにおいて
は、最初の縫目を形成した後に糸切り動作および糸払い
動作を行うと、押え上げ機構も連動し、布押さえが一旦
外れ、これにより布がずれ、次の縫目の開始位置が所望
の位置よりずれてしまうという問題が生じた。
【0007】特に、布押え装置がボタンを挟持した状態
で布を押さえるタイプのミシンでは、布押え装置が上方
に移動するとボタンと布がともに上がってしまい、次に
布押え装置を下降させても、ボタンがずれてしまったり
布地が折り重なったりする場合があった。かかる場合に
は、縫目を形成しようとすると針が折れるといった不具
合が発生し、縫製作業が中断することがあった。
【0008】本発明の課題は、糸切り機構、押え上げ機
構および糸払い機構とを有するミシンにおいて、機構や
制御の簡素化を図りつつサイクルタイムの遅れを防止す
るとともに、必要に応じて押え上げ機構の作動を抑制す
ることによって縫製作業の効率化を図ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、例えば図1から図10に示
すように、可動刃(15d)を有する糸切り機構(1
0)と、布押え(71)を上昇させる押え上げ機構(3
0)と、糸払い片(ワイパ58)を有する糸払い機構
(50)と、これら各機構を駆動する駆動手段と、を備
えるミシンにおいて、前記駆動手段は、単一の駆動モー
タ(パルスモータ80)であり、前記駆動モータの回転
駆動力を前記糸切り機構に対応した駆動力に変換する糸
切り作動部(X2)を有する第1カム(61)と、一端
が前記第1カムの前記糸切り作動部を摺動し他端が前記
糸切り機構に連結される第1連結部材(糸切りリンク1
1)と、前記駆動モータの回転駆動力を前記糸払い機構
に対応した駆動力に変換する糸払い作動部(Y2)、お
よび、前記駆動モータの回転駆動力を前記押え上げ機構
に対応した駆動力に変換する押え上げ作動部(Y2)を
有し、前記第1カムに対して所定の位相差をもって配置
される第2カム(62)と、一端が前記第2カムの前記
糸払い作動部および前記押え上げ作動部を摺動し他端が
前記糸払い機構および前記押え上げ機構に連結される第
2連結部材(押え上げリンク31)と、を備え、前記第
1カムと前記第2カムとの前記所定の位相差は、前記糸
切り機構による糸切り動作が終了してから前記糸払い機
構が作動するように構成されるとともに、前記駆動モー
タの回転によって前記糸切り機構、前記糸払い機構、前
記押え上げ機構がこの順で作動するように構成されるこ
とを特徴とする。
【0010】請求項1記載の発明によれば、糸切り機
構、押え上げ機構および糸払い機構を駆動する駆動手段
が単一の駆動モータであるとともに、この駆動モータの
回転駆動力を糸切り機構に対応した駆動力に変換する糸
切り作動部を有する第1カムと、一端が第1カムの糸切
り作動部を摺動し他端が糸切り機構に連結される第1連
結部材と、駆動モータの回転駆動力を糸払い機構に対応
した駆動力に変換する糸払い作動部および駆動モータの
回転駆動力を押え上げ機構に対応した駆動力に変換する
押え上げ作動部を有する第2カムと、一端が第2カムの
糸払い作動部および押え上げ作動部を摺動し他端が糸払
い機構および押え上げ機構に連結される第2連結部材
と、を備え、第1カムと第2カムとの位相差は、糸切り
機構による糸切り動作が終了した後に糸払い機構が作動
するように構成されるとともに、駆動モータの回転によ
って糸切り機構、糸払い機構および押え上げ機構がこの
順で作動するように構成されている。
【0011】このように、単一の駆動モータによって、
機械的に糸切り動作、糸払い動作および押え上げ動作の
3つの動作をずらして連続的に行うことができるので、
従来のように、糸切り機構(および押え上げ機構)を駆
動する駆動手段と、糸払い機構を駆動する手段と、を別
々に設けて各々を制御する必要がない。従って、これら
糸切り機構、糸払い機構および押え上げ機構を常に一定
のタイミングで作動させることができ、例えば、糸切り
動作および糸払い動作終了時から押え上げ動作開始時ま
での遅れ時間を、常に一定にすることができる。この結
果、サイクルタイムの遅れを防止することができる。
【0012】また、請求項1記載の発明によれば、糸切
り機構、押え上げ機構および糸払い機構を駆動する駆動
手段が単一の駆動モータであるので、糸切り機構(およ
び押え上げ機構)を駆動する駆動手段と、糸払い機構を
駆動する手段と、を別々に設ける必要がない。従って、
ミシンの低コスト化を達成することができる。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載のミ
シンにおいて、例えば図8、図11、図12および図1
4に示すように、前記第1カム(61)と前記第2カム
(62)との前記所定の位相差は、前記糸切り機構(1
0)、前記糸払い機構(50)および前記押え上げ機構
(30)の何れをも作動させない不作動領域を含むよう
に構成され、前記第1カムの前記糸切り作動部(X
2)、前記第2カムの前記糸払い作動部(Y2)および
前記押え上げ作動部(Y2)は、前記糸切り機構、前記
糸払い機構および前記押え上げ機構の動作が前記駆動モ
ータ(パルスモータ80)の回転方向に関わらず同一と
なるように各々対称形に構成され、前記糸切り機構、前
記糸払い機構および前記押え上げ機構をこの順で作動さ
せる回転方向に前記駆動モータを回転させる第1制御モ
ードと、前記糸切り機構および前記糸払い機構をこの順
で作動させる回転方向に前記駆動モータを回転させた
後、前記押え上げ機構を作動させる前に前記駆動モータ
を反対方向に回転させて前記駆動モータの回転位置を前
記不作動領域に位置させる第2制御モードと、を自在に
切り替えて実現させる制御手段(CPU90)と、を備
えることを特徴とする。
【0014】請求項2記載の発明によれば、第1カムの
糸切り作動部、第2カムの糸払い作動部および押え上げ
作動部は、糸切り機構、糸払い機構および押え上げ機構
の動作が駆動モータの回転方向に関わらず同一の動作と
なるように各々対称形に構成されているので、駆動モー
タを正逆いずれの方向に回転させても、同一の糸切り動
作、糸払い動作および押え上げ動作を行わせることがで
きる。従って、円滑な縫製作業を実現することができ
る。
【0015】また、請求項2記載の発明によれば、糸切
り機構、糸払い機構および押え上げ機構をこの順で作動
させる回転方向に駆動モータを回転させる第1制御モー
ドと、糸切り機構および糸払い機構をこの順で作動させ
る回転方向に駆動モータを回転させた後、押え上げ機構
を作動させる前に駆動モータを反対方向に回転させて駆
動モータの回転位置を不作動領域に位置させる第2制御
モードと、を自在に切り替えて実現させる制御手段を備
えるので、種々の状況に対応した的確な縫製作業を行う
ことができる。
【0016】従って、例えば、渡り糸を残さずに4つ穴
ボタンを布地に縫いつける場合のように、布押え装置の
布押えを上方に移動させずに布地を保持したまま連続し
て縫製作業を行うことが好ましい場合には、まず、制御
手段で第2制御モードを実現させることによって2つ穴
を通る縫目を形成し、その後に糸切り機構および糸払い
機構を作動させるとともに押え上げ機構の作動を抑制
し、次いで、制御手段で第1制御モードを実現させるこ
とによって残りの2つ穴を通る縫目を形成することがで
きる。このため、押え上げ機構が作動して布押え装置の
布押えが上方に移動することに起因する布地のずれ等の
不具合が発生しないので、縫製作業の効率化を図ること
ができる。
【0017】また、見かけ上最初の縫目と次の縫目の間
に連なる渡り糸が形成されることが好ましくない場合に
おいても、まず、制御手段で第2制御モードを実現させ
ることによって、最初の縫目を形成した後に糸切り動作
および糸払い動作を作動させるとともに押え上げ機構の
作動を抑制し、次いで、次の縫目を形成した後に制御手
段で第1制御モードを実現させることによって、最終的
に布押えを上昇させて縫製を完了することができる。こ
のため、最初の縫目と次の縫目の間に連なる渡り糸が形
成されることがないので、縫製品の品質を向上させるこ
とができる。
【0018】請求項3記載の発明は、請求項2記載のミ
シンにおいて、前記第2制御モードにおける前記糸払い
機構(50)の作動の際に、前記糸払い機構の前記糸払
い片(ワイパ58)の可動領域を変更する可動領域変更
手段(CPU90)を備えることを特徴とする。
【0019】請求項3記載の発明によれば、第2制御モ
ード(すなわち、糸払い機構の作動に引き続き押え上げ
機構を作動させない場合)における糸払い機構の作動の
際に、糸払い機構の糸払い片の可動領域を変更する可動
領域変更手段を備えるので、縫製を施す布地の厚さや、
縫製に使用する糸の太さ等に応じて、糸払い片の可動領
域を適宜設定することができる。従って、糸払い片の必
要以上の揺動を抑止して糸払い片の揺動に要する時間を
短縮し、縫製能率を向上させることができる
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0021】本実施の形態においては、本発明に係るミ
シンの一例として、本縫いによりジグザグ縫いなどを形
成する閂止めミシンについて説明することとする。本実
施の形態に係る閂止めミシンは、図示しないメモリに記
憶されている所定の縫製パターンに従って縫い針とボビ
ンとの協働により縫製を行い、縫製後は、縫製パターン
内に含まれる糸切りコマンドや押え上げコマンドに従っ
て所定のタイミングで糸切り・押え上げの動作を開始す
るものである。
【0022】本実施の形態に係る閂止めミシンは、上下
糸を縫製作業終了直後に切断するための糸切り機構10
と、縫製作業の前後に布押え装置70の布押え71を上
昇させる押え上げ機構30と、糸切り機構10によって
上糸が切断された後であって布押え装置70の布押え7
1が上昇する前に、縫い針から布地に連なる上糸を払っ
て縫い針側の糸端を布地上に引き出す糸払い機構50
と、を備えている。以下、図1ないし図10を用いて、
これら糸切り機構10、押え上げ機構30および糸払い
機構50について説明する。
【0023】図1は、糸切り機構10、押え上げ機構3
0および糸払い機構50の構成を説明するための説明図
である。図2は、糸切り機構10を構成する固定メス部
材14と可動メス部材15の糸切り時の動作を示す平面
図である。図3、図4および図6は、押え上げ機構30
および糸払い機構50の拡大斜視図であり、図5および
図7は、押え上げ機構30および糸払い機構50の拡大
側面図である。
【0024】また、図8(a)は、(後述する)カム部
材60の斜視図であり、図8(b)は、カム部材60の
第1カム61を示す平面図であり、図8(c)は、カム
部材60の第2カム62を示す平面図である。また、図
9および図10は、糸切り・押え上げの動作を説明する
ためにカム部材60を中心に示した平面図である。
【0025】まず、糸切り機構10の構成について説明
する。糸切り機構10は、糸切りリンク11、糸切り連
結棒13、固定メス部材14、可動メス部材15等から
構成される。
【0026】第1連結部材としての糸切りリンク11
は、途中でわずかに屈曲した細長い棒状に形成されてい
る。糸切りリンク11の上端部には、図9に示すよう
に、後述するカム部材60の第1カム61のカム溝61
aに嵌合する嵌合ピン11aが設けられている。この糸
切りリンク11は、屈曲部11bにおいて、図示されて
いないミシンフレームに、支持ピン12によって回動自
在に取り付けられている。
【0027】糸切りリンク11の下端部11cは、糸切
り連結棒13の後端部とともに回動自在な状態で、取付
板16に対してネジ17によって取り付けられている。
取付板16の端部には、遮光板18aを有する遮光部材
18が固定されている。一方、遮光部材18の近傍に
は、フォトインタラプタ19が、図示されていないミシ
ンフレームに固定されている。このフォトインタラプタ
19は、糸切り機構10の原点位置を検出するもので、
フォトインタラプタ19の発光素子と受光素子の間に遮
光板18aが位置している状態のとき、原点位置にある
旨の信号を前記制御回路に出力するようになっている。
【0028】糸切り連結棒13は、上方に少しずつ向か
うように所定箇所で屈曲している細長い棒状の部材であ
り、その先端部13aは針板2aの下方にまで達してい
る。図2に示すように、先端部13aには、ネジ21を
介して可動メス連結部材20が回動自在に連結されてい
る。さらに、可動メス連結部材20上に糸切りレバー2
3が固定されている。可動メス連結部材20と糸切りレ
バー23には、針板2aに固定されている連結ピン22
が挿通し、可動メス連結部材20と糸切りレバー23
は、連結ピン22を中心にともに回動可能となってい
る。糸切りレバー23の先端には可動メスリンク24の
一端部24aが回動自在に接続されている。
【0029】可動メスリンク24の他端部24bに対し
て、回動自在に可動メス部材25の中央部分が連結され
ている。可動メス部材15の端部15aは、止めネジ2
5に対して回動自在に取り付けられている。止めネジ2
5は針板2aに固定されている。可動メス部材15の先
端には、切断動作時に上糸および下糸を切断することな
く払う糸払い部15bと、糸払い部15bで払った糸を
捕捉するもので内側に湾曲している糸捕捉部15cと、
さらに糸を切断するための可動刃15dが形成されてい
る。可動メス部材15の近傍には、針板2aにネジ止め
されている固定メス部材14が設けられ、固定メス部材
14の先端には、可動刃15dとの間で上糸および下糸
を挟持しこれを切断する固定刃14aが形成されてい
る。
【0030】次に、糸切り機構10の動作について説明
する。前記した構成を要する糸切り機構10は、縫製中
は図2(a)の状態であって、縫製が終了すると、後述
する押え上げ機構30の動作前に、カム部材60によっ
て、糸切りリンク11が支持ピン12を中心に図1の反
時計方向(矢印A方向)に回動し、その下端部は前方に
移動する。これによって、図2(b)に示すように、糸
切り連結棒13が前方に移動して、ネジ21を介して可
動メス連結部材20が押されることから、連結ネジ22
を中心に可動メス連結部材20及び糸切りレバー23が
回転する。
【0031】この糸切りレバー23の動作により、その
先端に接続された可動メスリンク24が後方に押され、
可動メス部材15は止めネジ25を中心に時計方向に回
転する。この回転動作により、糸払い部15bによっ
て、上糸および下糸がさばかれ、切断すべき上糸および
下糸のみが糸捕捉部15cと固定刃14aとの間に位置
するようになる。
【0032】一方、糸切りリンク11が支持ピン12を
中心に時計方向に回動し、その下端部が後方に戻ると、
糸切り機構10を構成する各部材が逆の動作をする。つ
まり、可動メス部材15は、図2(b)の状態から元に
戻るように回転動作し、そのとき糸捕捉部15cによっ
て上糸および下糸を捕捉しながら回動することで、固定
刃14aに上糸および下糸が近づいていき、図2(c)
に示すように、可動刃15dと固定刃14aが合致し、
糸が切断される。可動メス部材15はそのまま逆転を続
け、図2(a)の状態に戻る。
【0033】次いで、押え上げ機構30の構成について
説明する。押え上げ機構30は、押え上げリンク31、
押え駆動リンク32、押え駆動腕35、押え駆動脚36
等から構成される。
【0034】第2連結部材としての押え上げリンク31
は、略くの字型に形成され、屈曲部31bにおいて、図
示されていないミシンフレームに、支点ピン42によっ
て回転自在に取り付けられている。押え上げリンク31
の下端部31cにはコロ43(図9参照)が固定され、
このコロ43は後述するカム部材60の第2カム62の
カム面62a(図8(a)、(c)参照)に当接してい
る。
【0035】なお、図1には示されていないが、押え上
げリンク31には、裏面側に突出させた小ピンが設けら
れている。この小ピンには巻きバネ44が掛けられてお
り、押え上げリンク31は、この巻きバネ44によりコ
ロ43が第2カム62のカム面62aに当接するよう常
に付勢されている。押え上げリンク31の上端部31a
には、押え駆動リンク32の一端部32aが回動自在に
連結されている。
【0036】押え駆動リンク32は、長尺な平棒状の部
材であり、その他端部32bは、連動アーム33の下端
部に回動自在に接続されている。押え駆動リンク32の
一端部32aの近くの側面には、水平方向に曲げられた
遮光板41aを有する遮光部材41が固定されている。
一方、その遮光部材41の近傍には、発光素子と受光素
子からなるフォトインタラプタ40が、図示されていな
いミシンフレームに固定されている。このフォトインタ
ラプタ40は、押え上げ機構30の原点位置を検出する
もので、フォトインタラプタ40の発光素子と受光素子
の間に遮光板41aが位置している状態のとき、原点位
置にある旨の信号を図示しない制御回路に出力するよう
になっている。
【0037】連動アーム33は、その上端部において、
図示されていないフレームに回転自在に支持された軸部
材34に対して、抱き締め固定されており、さらに軸部
材34に対して、連動アーム33の裏側において、横長
に形成された押え駆動腕35が抱き締め固定され軸部材
34を支点として揺動するようになっている。従って、
連動アーム33が軸部材34を支点として揺動すると、
押え駆動腕35も、連動アーム33の揺動に連動して軸
部材34を支点として揺動するようになっている。この
押え駆動腕35の前端部35aには、上下に長い押え駆
動脚36が回動自在に連結されている。
【0038】押え駆動脚36は、水平方向の断面が略コ
字状に形成され、その下縁部36aは下降した際に、後
述する布押え装置70の当接ピン73cに当接するよう
になっている。押え駆動脚36の途中には、横長の支持
棒37の一端部が回動自在に支持されている。支持棒3
7の他端部は、図示されていないミシンフレームに、ピ
ン38を介して回動自在に取り付けられ、押え駆動脚3
6の下降時の方向は支持棒37によって規制されるよう
になっている。
【0039】押え駆動脚36と、その下方に位置する布
押え装置70の当接ピン73cとの間には、所定寸法の
間隙が設けられている。このため、押え駆動脚36は、
下降し始めてからこの間隙の分だけ遅れて布押え装置7
0の当接ピン73cに当接するようになっている。
【0040】ここで、押え駆動脚36と連動アーム33
とは、前記したように連動するように構成されており、
連動アーム33には、後述する糸払い機構50のワイパ
連結リンク51が連結されている。このため、押え駆動
脚36の下降開始と同時に、後述する糸払い機構50が
作動する。一方、押え駆動脚36と、布押え装置70の
当接ピン73cとの間には、前記した間隙が設けられて
いるため、押え駆動脚36の下降開始から所定時間経過
後に、布押え装置70の当接ピン73cが押し下げら
れ、布押え71が上昇することとなる。
【0041】すなわち、押え駆動脚36と布押え装置7
0の当接ピン73dとの間に設けられた間隙は、糸払い
機構50の作動開始時と、押え上げ機構30の作動開始
時と、に差を設ける差動手段としての機能を果たしてい
る。
【0042】なお、押え上げ機構30の下方に配置され
る布押え装置70は、布押え71、支持台72、布押え
駆動リンク73、等から構成されている。
【0043】支持台72は、図示されていないミシンベ
ッドに固定されており、布押え駆動リンク73を支持す
るように機能する。布押え駆動リンク73は、図3に示
すように、支持台72に軸部材74によって回動可能に
取り付けられており、その一端部73aには、縫製作業
中に布地を押える布押え71が固定されている。また、
布押え駆動リンク73の一部には上方延在部73bが設
けられている。この上方延在部73bの先端には当接ピ
ン73cが設けられており、この当接ピン73cは、押
え上げ機構30の押え駆動脚36の下方近傍に配置され
ている(図1および図3参照)。
【0044】押え上げ機構30の押え駆動脚36が下降
すると、この当接ピン73cが押え駆動脚36によって
下方に押され、布押え駆動リンク73が軸部材74を中
心に図1の反時計方向に回動し、布押え71が上昇する
こととなる。
【0045】続いて、糸払い機構50の構成について説
明する。糸払い機構50は、ワイパ連結リンク51、ワ
イパL型リンク52、ワイパ連結板56、ワイパ(糸払
い片)58等から構成される。
【0046】糸払い機構50は、糸切り機構10によっ
て上糸が切断された後であって布押え装置70の布押え
71が上昇する前に、縫い針から布地に連なる上糸を払
い、縫い針側の糸端を布地上に引き出すように機能する
ものである。糸払い機構50のワイパ連結リンク51の
後端部51aは、押え上げ機構30の連動アーム33の
途中に接続される(図1参照)。
【0047】ワイパ連結リンク51の前端部51bに
は、横長に形成された横孔51cが形成されている。ま
た、前端部51bの近傍には、図示されていないミシン
フレームに、略L字状に形成され屈曲部分で取り付けネ
ジ55を介して回動可能に取り付けられているワイパL
型リンク52が配置されている。そして、このワイパL
型リンク52の上端に固定された係合ピン52aが、ワ
イパ連結リンク51の横孔51cに挿通している。
【0048】ワイパ連結リンク51の裏面側には、引き
伸ばされた状態のコイルバネ53が配置されている。コ
イルバネ53の一端はワイパ連結リンク51の一部に掛
けられ、他端はワイパL型リンク52の係合ピン52a
に掛けられており、このコイルバネ53の付勢力によっ
て、ワイパL型リンク52は常に図3の紙面右方向に付
勢されている。
【0049】ただし、ワイパL型リンク52の近傍に
は、ストッパピン54が、図示されていないミシンフレ
ームに固定されて突出している。糸払い機構50の作動
に引き続いて押え上げ機構30を作動させるために押え
駆動リンク32をさらに後方に移動させて、コイルバネ
53によりワイパL型リンク52をさらに後方に移動さ
せるような付勢力を作用させた場合でも、ワイパL型リ
ンク52はストッパピン54に当接したところで停止す
るようになっている。
【0050】なお、コイルバネ53の付勢力は、ワイパ
L型リンク52をワイパ連結リンク51ごと押え上げ機
構30に抗して後方に引くほど強いものではない。よっ
て、押え上げ機構30が作動し、ワイパ連結リンク51
が後方に移動したときにのみ、コイルバネ53は、係合
ピン52aを介して、ワイパL型リンク52を後方に引
いて移動させることができる。
【0051】ワイパL型リンク52の前側端部には、上
下方向に長く形成されているワイパ連結板56が回動自
在に接続されている。このワイパ連結板56の下端に
は、図1の後方に延出する延出部56aが形成されてい
る。ワイパ連結板56の近傍には、図示されていないミ
シンフレームに固定された支持板57が固定されてい
る。支持板57には、平面視略L型に形成されたワイパ
58がその屈曲部分において取り付けネジ59によって
回動自在に接続されている。
【0052】ワイパ58の一端部58aは、延出部56
aに回動自在に連結されている。ワイパ58の下端部に
は前方に突出するように形成された糸払い部58bが設
けられ、この糸払い部58bによって上糸を払うように
なっている。図4は、作動させる前の状態における糸払
い機構50近傍の拡大斜視図である。また、図5は、作
動させる前の状態における押え上げ機構30および糸払
い機構50の拡大側面図である。
【0053】次に、押え上げ機構30および糸払い機構
50の動作について説明する。前記した構成を有する押
え上げ機構30および糸払い機構50は、上糸及び下糸
の切断後に、押え上げリンク31が、図1における反時
計方向(矢印B方向)に回動すると、押え駆動リンク3
2が後方に引かれる。この動作によって、連動アーム3
3が軸部材34を中心に後方に揺動することで、押え駆
動腕35も軸部材34を中心に時計方向に回動する。こ
の押え駆動腕35の回動に従って、押え駆動脚36が支
持棒37に規制されながら下降する。
【0054】一方、連動アーム33の後方への揺動によ
り、ワイパ連結リンク51が後方に移動するので、横孔
51c内の係合ピン52aもコイルバネ53の付勢力に
よって後方に移動し、これによって、ワイパL型リンク
52は取り付けネジ55を中心に、図1における反時計
方向に回転する。この回転によりワイパ連結板56が上
昇し、この上昇により、ワイパ58の一端部58aが上
昇し、ワイパ58は、取り付けネジ59を中心に図1に
おける反時計方向に回動し、糸払い部58bによって上
糸を払う。
【0055】なお、ワイパL型リンク52は、ストッパ
ピン54に当接したところで回転を停止し、ワイパ連結
リンク51がそれ以上後方に移動した分は、係合ピン5
2aが横孔51cに沿って摺動し、ワイパL型リンク5
2の動作に影響を及ぼさないようにしている。糸払い機
構50を作動させた状態の拡大斜視図を、図6に示し
た。また、押え上げ機構30および糸払い機構50を作
動させた状態の拡大側面図を、図7に示した。
【0056】ここで、前記したように押え駆動脚36と
布押え装置70の当接ピン73cとの間には、間隙が設
けられていることから、押え駆動脚36が下降し始めて
から所定時間遅れ、上糸を払い終わった後に、下降した
押え駆動脚36が布押え装置70の当接ピン73cを押
し下げ、布押え71を上方に移動させるようになってい
る。
【0057】なお、押え上げリンク31を図1における
時計方向に回転させて押え駆動脚36を上昇させると、
布押え71は自重により下降するようになっている。ま
た、連動アーム33が元に戻ることで、ワイパ連結リン
ク51が前方に戻り、糸払い機構50全体は図4および
図5の状態に戻る。
【0058】以上説明したとおり、糸切り機構10では
糸切りリンク11が、押え上げ機構30および糸払い機
構50では押え上げリンク31が、それぞれ起点となっ
て動作を行う。糸切りリンク11および押え上げリンク
31は、パルスモータ80の駆動力がカム部材60を介
して所定のタイミングで伝達されて、動作するように構
成されている。以下、これらパルスモータ80およびカ
ム部材60について説明する。
【0059】本発明の駆動モータであるパルスモータ8
0は、図示されていないミシンフレームに固定されてい
る。パルスモータ80の出力軸81には、後述するカム
部材60の中央部が固定されており、カム部材60は、
パルスモータ80によって所定角度回転するようになっ
ている。
【0060】パルスモータ80は、後述する制御手段で
あるCPU90によって駆動制御されるようになってい
る。糸切り機構10、押え上げ機構30および糸払い機
構50の各動作は、このCPU90によって、パルスモ
ータ80の回転方向と、動作中のパルス数と、をカウン
トしながらカム部材60の動作を制御することで行うよ
うになっている。
【0061】カム部材60は、図1および図8(a)に
示すように、図1の正面から見て外形上が一部直線部分
を含む略円形の箱体である第1カム61と、その正面側
に一体に設けられている第2カム62と、から構成され
る。
【0062】第1カム61は、図8(a)に示すよう
に、裏面側に、略ハート型のカム溝61aが形成されて
いる。糸切りリンク11の嵌合ピン11aは、このカム
溝61aに嵌合し、その面に沿って摺動する。
【0063】図8(b)にカム溝61aの形状を示し
た。P1〜P7は、1周の中のポイントとなる角度位置
を便宜的に示したものである。カム溝61aは、P2か
らP3を経てP7までの間は、回転中心C1に対しての
距離が等しい円弧を描くように形成されている。一方、
P1を中心にP2からP7までの間は、P1に向かって
回転中心との距離が短くなるように対称形に形成されて
いる。以下、P2からP3を経てP7までの間を「円弧
部X1」と称し、P1を中心にP2からP7までの間を
「変曲部X2」と称することとする。
【0064】前記した嵌合ピン11aは、図8(b)に
模式的に示すように、カム部材60の回転に従って、カ
ム溝61a内を相対的に移動する。よって、例えばパル
スモータ80が所定方向(正方向とする)に回転するこ
とで、嵌合ピン11aが円弧部X1であるP2からP3
を経てP7までの間を移動しているときは、嵌合ピン1
1aと回転中心C1との距離は変わらず、糸切りリンク
11は回転しない。
【0065】一方、嵌合ピン11aがP7からP1に移
動するときには徐々に回転中心C1に近づいていく。こ
れにより糸切りリンク11は、図1における反時計方向
に回転し、前述のように可動メス部材15が固定刃14
aを超えて移動するようになる。
【0066】次いで、嵌合ピン11aがP1からP2を
移動するときには徐々に回転中心C1から遠ざかり、糸
切りリンク11は図1の時計方向に回転し、可動メス部
材15は上糸および下糸を捕捉しつつ固定刃14aとの
間で上糸および下糸を切断する。パルスモータ80が逆
方向に回転して嵌合ピン11aがP2からP1を経てP
7に向かうときも同様である。すなわち、変曲部X2
が、本発明における糸切り作動部である。
【0067】第2カム62は、第1カム61の正面側に
一体に固定され、図8(c)に示すように、略だるま型
に形成され、そのカム面62aに押え上げリンク31の
コロ43が当接している。図8(c)のQ1〜Q7は、
1周の中のポイントとなる角度位置を便宜的に示したも
のである。カム面62aは、Q6からQ1を経てQ3ま
での間は、回転中心C1に対しての距離が等しい円弧を
描くように形成されている。
【0068】一方、Q3からQ4、及びQ6からQ5ま
での間は、それぞれQ4及びQ5に向かって回転中心と
の距離が長くなるように対称形に形成されている。さら
に、Q4からQ5までの間は、回転中心C1までの距離
が等しい円弧を描くように形成されている。以下、Q6
からQ1を経てQ3までの間を「円弧部Y1」と称し、
Q3からQ4、Q5を含めてQ6までの間を「楕円部Y
2」と称することとする。
【0069】前記コロ43は、図8(c)に模式的に示
すように、カム部材60の回転に従って、カム面62a
に沿って相対的に移動する。よって、例えばパルスモー
タ6が前記した正方向に回転し、コロ43がQ6からQ
1を経てQ3までの間を移動しているときは、コロ43
と回転中心C1との距離は変わらず、押え上げリンク3
1は回転しない。
【0070】一方、コロ43がQ3からQ4までを移動
するときには徐々に回転中心C1から離れていく。これ
により押え上げリンク31は、図1における反時計方向
に回転し、前述のように押え駆動リンク32が後方に移
動し、糸払い機構50のワイパ58が作動するとともに
布押え71が上昇するようになる。
【0071】また、逆方向にパルスモータ80が回転
し、コロ43がQ4からQ3まで戻ると徐々に回転中心
C1に近づき、押え上げリンク31は図1の時計方向に
回転し、押え駆動リンク32が前方に戻り、ワイパ58
が作動前の位置に戻るとともに布押え71が下がるよう
になる。Q6−Q5間でも同様であり、Q5に向かうと
きコロ43を介して押え駆動リンク31は図3の反時計
方向に回転し、Q6に向かうとき時計方向に回転する。
すなわち、楕円部Y2が、本発明における糸払い作動部
および押え上げ作動部である。
【0072】なお、第2カム62においてQ4−Q5間
が円弧に形成されているのは、次の理由による。布押え
71の場合、基本的に上昇と下降を連続して動作させる
ことは少なく、例えば下降させた後、縫製し上昇させ
る、といった動作の流れになる。コロ43がQ4あるい
はQ5に到達することで布押え71を上昇させたところ
で、パルスモータ80が停止しても、それに対するカム
部材60の回転停止には機械的なずれが生じ、わずかに
Q4あるいはQ5を過ぎてしまうことがある。Q4−Q
5間を円弧に形成しておくことで、停止が遅くなって、
Q4あるいはQ5をさらに超えて回転しても下降の動作
が始まるといったことを防ぐことができる。
【0073】第1カム61および第2カム62は、前記
したように、糸を切断し、次いで、押え上げの動作が行
われるように考慮して、互いの位相関係と、嵌合ピン1
1aとコロ43それぞれの当接位置と、が設定されてい
る。具体的には、P1−P7間、P1−P2間、Q1−
Q7間、Q1−Q2間の角度はいずれも同じ(角度m1
とする)であり、嵌合ピン11aがP7からP1を経て
P2に向かうとき、ちょうどコロ43もQ7からQ1を
経てQ2に向かうようになっている。すなわち、糸切り
動作中は、押え上げ機構30は動作しない。
【0074】また、コロ43がQ3からQ4に向かう押
え上げの動作中、嵌合ピン11aがP3−P4間を移動
し糸切り機構10は作動しない。コロ43がQ5−Q6
間を移動して押え上げ機構30を作動させている間も、
嵌合ピン11aはP5−P6間を移動して糸切り機構1
0は作動しない。なお、コロ43が、Q4−Q5間に位
置するとき、嵌合ピン11aはP4−P5間に位置する
ようになっている。
【0075】さらに、カム部材60には、パルスモータ
80の駆動力を、糸切り機構10、押え上げ機構30お
よび糸払い機構50の何れにも伝達させない領域(不作
動領域)が設けられている。すなわち、嵌合ピン11a
がP2−P3間にあってコロ43がQ2−Q3間にある
とき、および、嵌合ピン11aがP6−P7間にあって
コロ43がQ6−Q7間にあるとき、糸切り機構10、
押え上げ機構30および糸払い機構50のいずれも動作
することはない。すなわち、図8(b)のP2−P3間
およびP6−P7間の領域と、図8(c)のQ2−Q3
間およびQ6−Q7間の領域は、不作動領域である。
【0076】次に、カム部材60を中心とした糸切り機
構10、押え上げ機構30および糸払い機構50の動作
について、図9および図10に基づいて説明する。図9
および図10は、カム部材60を中心とした動作を説明
するための説明図である。なお、ここでは、糸切り機構
10、糸払い機構50および押え上げ機構30の順で作
動させる動作について説明することとする。
【0077】まず、図9(a)に示した状態Iから糸切
り動作を開始する。この状態Iにおいては、嵌合ピン1
1aは第1カム61のカム溝61aの円弧部X1に位置
し、コロ43は第2カム62のカム面62aの円弧部Y
1に当接している。
【0078】この状態Iから、カム部材60は、パルス
モータ80が正方向(図9の矢印Fの方向)に回転する
ことで、図1および図9における時計方向に回転する。
嵌合ピン11aは円弧部X1を、コロ43は円弧部Y1
を、そのまま相対的に移動していくが、やがて、嵌合ピ
ン11aが円弧部X1と変曲部X2との境の位置(図8
(b)のP7)に移動した状態IIとなる。
【0079】ここから、嵌合ピン11aは変曲部X2内
を移動し始め、糸切り機構10が動作を開始する。そし
て、嵌合ピン11aが変曲部X2の中央部(図8(b)
のP1)に到達した状態III(図9(c)参照)になる
と、可動メス部材15は、前記した図2(b)の最も移
動した状態になる。なお、状態IIおよび状態IIIのいず
れにおいても、コロ43は円弧部Y1を移動中であり、
押え上げ機構30は動作しない。
【0080】次いで、嵌合ピン11aは変曲部X2内を
P1からP2に進み、この過程において、可動メス部材
15は元に戻るよう動作し、その動作の途中で上糸およ
び下糸を捕捉し、固定刃14と合致して上糸および下糸
を切断する。そして、嵌合ピン11aは変曲部X2の終
点位置(P2)に達し図10(a)に示した状態IVとな
る。このとき、糸切り機構10の動作は終了する。さら
に、同方向にカム部材60は回転し、嵌合ピン11aは
図8(b)のP2−P3間(不作動領域)、コロ43は
図8(c)のQ2−Q3間(不作動領域)を移動する。
このとき糸切り機構10、押え上げ機構30および糸払
い機構50は、いずれも作動することはない。
【0081】そして、図10(b)のように、コロ43
がカム面62aの楕円部Y2(図8(c)の位置Q3)
に達し(状態V)、ここから、押え上げリンク31が図
1および図10における反時計方向に回転し始め、糸払
い機構50のワイパ58の回動動作に続いて、布押え7
1の上昇動作がなされる。そして、図10(c)に示す
ように、コロ43がQ4−Q5間に達して状態VIとな
り、糸払い機構50のワイパ58の回動動作および布押
え71の上昇動作は終了し、ここでパルスモータ80を
停止させる。なお、状態Vおよび状態VIのいずれにおい
ても、嵌合ピン11aは円弧部X1に沿って移動するの
で糸切り機構10は動作しない。
【0082】次に、本実施の形態に係る閂止めミシンの
電気的な構成について、図11を用いて説明する。図1
1は、本実施の形態に係る閂止めミシンの電気的な構成
を説明するためのブロック図である。
【0083】閂止めミシンは、パルスモータ80等の各
種装置を駆動制御するための制御手段であるCPU(Ce
ntral Processing Unit)90、制御データやプログラ
ム等の各種情報を格納するROM(Read Only Memory)
91、ROM91から読み出した各種データやプログラ
ムに基づいてCPU90により算出されたデータ等を記
憶するRAM(Random Access Memory)92、縫製条件
等を入力するための操作パネル93、布地を押えるため
に布押え装置70を駆動させる押えスイッチ94、縫製
を開始させるスタートスイッチ95、パルスモータ8
0、主軸モータ100等を備えている。
【0084】CPU90は、RAM92を作業領域とし
てROM91に格納されたパターンデータや縫製プログ
ラムに基づく各種の演算処理を行うものである。具体的
には、CPU90は、図示されていない入力インターフ
ェースを介して接続された操作パネルから入力されるデ
ータに基づき縫製データの選択及び変更を行う。また、
CPU90は、図示されていない入力インターフェース
を介して接続された押えスイッチ94およびスタートス
イッチ95から指示信号が入力された場合に、前記した
パターンデータに基づき、図示されていない出力インタ
ーフェースを介してパルスモータ80および主軸モータ
100を制御して、所定の縫製作業を行わせる。
【0085】次に、本実施の形態に係る閂止めミシンの
制御動作の具体例を、フローチャート等を用いて説明す
る。図12は、本実施の形態に係る閂止めミシンの制御
動作を説明するためのフローチャートであり、図13
は、本実施の形態に係る閂止めミシンの制御動作に使用
される制御データ(パターンデータ)の例を示した図で
ある。また、図14は、本実施の形態に係る閂止めミシ
ンの制御動作を、糸切りリンク11および押え上げリン
ク31の移動量を中心に模式的に示した図である。
【0086】最初に、図12のフローチャートを用い
て、本実施の形態に係る閂止めミシンの制御動作を説明
する。まず、CPU90の制御により、パルスモータ8
0の回転方向を定めるフラグを初期値に設定する(初期
回転方向設定工程:S1)。次いで、ユーザが押えスイ
ッチ94を操作した場合には、CPU90がこの押えス
イッチ94からの操作信号を受けて、パルスモータ80
を駆動してカム部材60を回転させ、押え上げリンク3
1等を介して布押え装置70の布押え71を下降させ、
布地を押える(布地押え工程:S2)。
【0087】この後、CPU90は、ROM91から読
み込むパターンデータのアドレスを初期値に設定する
(データアドレス初期化工程:S3)。なお、ユーザが
押えスイッチ94を操作しない場合には、CPU90は
パルスモータ80の駆動を行わず、押えスイッチ94が
操作されるまで待機する。
【0088】次いで、縫製を開始するためにユーザがス
タートスイッチ95を操作すると、スタートスイッチ9
5からの操作信号を受けたCPU90は、ROM91の
パターンデータに含まれる縫製データを読み込み(縫製
データ読込工程:S4)、この縫製データに従って縫製
を行う。なお、ユーザがスタートスイッチ95を操作し
ない場合には、CPU90は縫製データを読み込まず、
スタートスイッチ95が操作されるまで待機する。
【0089】次いで、ROM91のパターンデータ内の
縫製データに続くコマンドが「糸切りコマンド」(例え
ば、図13(a)のデータアドレス1056)である場
合には、CPU90がパルスモータ80を駆動して、図
9(a)のIの状態から図10(b)の状態Vを経て、さ
らに時計回りの方向(図9および図10の矢印Fの方
向)に少し回転した状態へとカム部材60を回転させ、
糸切り機構10および糸払い機構50のみを作動させる
(糸切り・糸払い工程:S5)。
【0090】ここで、押え上げ機構50の押え駆動脚3
6の下端36aと、布押え装置70の当接ピン73c
と、の間には間隙が設けられているため、カム部材60
が図10(b)の状態Vから時計回りの方向に少し回転
した状態においては、押え駆動脚36の下端36aは、
布押え装置70の当接ピン73cに当接せず、布押え7
1は上昇しない。
【0091】なお、ROM91のパターンデータ内の縫
製データに続くコマンドが「糸切りコマンド」でない場
合(例えば、図13(a)のアドレス1001)には、
CPU90は、パターンデータ内の他のコマンド(例え
ば、空送りコマンド)を実行させた後(他コマンド実行
工程:S6)、パターンデータ内のアドレスを更新し
(データアドレス更新工程:S7)、縫製データ読込工
程S4へと戻り、縫製作業を続行する。
【0092】糸切り・糸払い工程S5を経た後、CPU
90は、ROM91のパターンデータのアドレスを更新
する(データアドレス更新工程:S8)。パターンデー
タ内の糸切りコマンドに続くコマンドが「縫製終了コマ
ンド」である場合(例えば、図13(a)のデータアド
レス107C)には、CPU90がパルスモータ80を
駆動して、図10(b)の状態VIへとカム部材60を回
転させることによって押え上げ機構30を作動させ(押
え上げ工程:S9)、縫製作業を終了する。
【0093】一方、パターンデータ内の糸切りコマンド
に続くコマンドが「縫製終了コマンド」でない場合(例
えば、図13(a)のデータアドレス1057の「空送
りデータである場合)には、CPU90は、パルスモー
タ80を所定時間だけ停止させる(パルスモータ停止工
程:S10)。このとき、カム部材60は、図10
(b)の状態Vから時計回りの方向に少し回転した状態
にあり、押え駆動脚36の下端36aは、布押え装置7
0の当接ピン73cに当接せず、布押え71は上昇して
いない。
【0094】次いで、CPU90は、パルスモータ80
の回転方向を定めるフラグを反転させ(フラグ反転工
程:S11)、カム部材60が図10(a)の状態IVに
達するまでパルスモータ80を反転させて停止させた後
(パルスモータ反転工程:S12)、他コマンド実行工
程S6に戻り、縫製作業を続行する。
【0095】カム部材60が図10(a)の状態IVから
図10(b)の状態Vの間にあるときには、前記したよ
うに、嵌合ピン11aが図8(b)のP2−P3間(不
作動領域)に位置するとともに、コロ43が図8(c)
のQ2−Q3間(不作動領域)に位置する。このため、
糸切り機構10、押え上げ機構30および糸払い機構5
0は、いずれも作動しない。
【0096】以上のように、縫製データ読込工程S4、
糸切り・糸払い工程S5、データアドレス更新工程S8
および押え上げ工程S9を経て縫製作業を終了する制御
動作は、本発明における「第1制御モード」である。こ
の第1制御モードは、パルスモータ80の正回転、逆回
転いずれによっても実現することができる。カム部材6
0の第1カム61の糸切り作動部X2と、第2カム62
の糸払い作動部および押え上げ作動部Y2は、糸切り機
構10、糸払い機構50および押え上げ機構30の動作
がパルスモータ80の回転方向に関わらず同一となるよ
うに各々対称形に構成されているからである。
【0097】一方、縫製データ読込工程S4、糸切り・
糸払い工程S5、データアドレス更新工程S8、パルス
モータ停止工程S10、フラグ反転工程S11およびパ
ルスモータ反転工程S12を経て、縫製作業を続行せし
める制御動作は、本発明における「第2制御モード」で
ある。
【0098】図13(a)は、一の縫製データに基づい
て最初の縫製を行った後、押え上げ機構を作動させずに
他の縫製データに基づいて次の縫製を行って縫製作業を
終了する制御動作を実現するためのパターンデータ
(A)を示している。また、図13(b)は、一の縫製
データに基づいて縫製を行って縫製作業を終了する制御
動作を実現するためのパターンデータ(B)を示してい
る。
【0099】渡り糸を残さずに行うX閂止め作業や、4
つ穴ボタンを布地に縫いつける作業は、図13(a)に
示したようなパターンデータ(A)で実現することがで
きる。パターンデータ(A)を実現するには、図12に
示した縫製データ読込工程S4、糸切り・糸払い工程S
5、データアドレス更新工程S8、パルスモータ停止工
程S10、フラグ反転工程S11およびパルスモータ反
転工程S12を経て縫製作業を続行せしめる(第2制御
モードの実現)。その後、縫製データ読込工程S4、糸
切り・糸払い工程S5、データアドレス更新工程S8お
よび押え上げ工程S9を経て縫製作業を終了する(第1
制御モードの実現)。このとき、第1制御モードは、パ
ルスモータ80の回転方向を反転させた状態で駆動する
ことによって実現されている。
【0100】一方、通常の閂止め作業は、図13(b)
に示したようなパターンデータ(B)で実現することが
できる。図13(b)に示したパターンデータ(B)を
実現するには、図12に示した縫製データ読込工程S
4、糸切り・糸払い工程S5、データアドレス更新工程
S8および押え上げ工程S9を経て縫製作業を終了する
(第1制御モードの実現)。
【0101】図14は、カム部材60が一回転(0°〜
360°)するまでの糸切りリンク11の移動量および
押え上げリンク31の移動量を模式的に示したものであ
る。図14において、「カム開始点」は図9(a)の状
態Iに対応し、「糸切り開始点」は図9(b)の状態II
に対応し、「糸切り最前進点」は図9(c)の状態III
に対応し、「糸切り完了点」は図10(a)の状態IVに
対応している。また、「ワイパ開始点」は図10(b)
の状態Vに対応し、「押え最上点」は図10(c)の状
態VIに対応している。
【0102】図14の<ケースA>は、渡り糸を残さず
に行うX閂止め作業や、4つ穴ボタンを布地に縫いつけ
る作業を行う場合の制御動作を模式的に示したものであ
り、図13(a)に示したようなパターンデータ(A)
で実現することができる。この<ケースA>において
は、まず、図12に示した縫製データ読込工程S4、糸
切り・糸払い工程S5、データアドレス更新工程S8、
パルスモータ停止工程S10を行う。パルスモータ停止
工程S10が終了した時点においては、カム部材60
は、図13の「ワイパ完了点」に対応した状態にある。
【0103】図14の「ワイパ完了点」に対応した状態
とは、図10(b)の状態Vから時計回りの方向に少し
回転した状態を意味し、カム部材60がこの位置にある
ときには、糸払い機構50のワイパ58の回動動作が終
了する一方、未だ布押え装置70の布押え71は上昇し
ていない状態にある。この状態は、押え上げ機構50の
押え駆動脚36の下端36aと、布押え装置70の当接
ピン73cとの間に設けられた間隙により可能となるこ
とは、前記したとおりである。
【0104】次いで、フラグ反転工程S11およびパル
スモータ反転工程S12を行うことにより、この「ワイ
パ完了点」からパルスモータ80を反転させる。パルス
モータ反転工程S12が終了した時点においては、カム
部材60は、図14の「ワイパ開始点」に対応した状態
(図10(b)の状態V)にある。
【0105】その後、反転させたパルスモータ80によ
って、縫製データ読込工程S4、糸切り・糸払い工程S
5、データアドレス更新工程S8および押え上げ工程S
9を経て縫製作業を終了する。押え上げ工程S9を終了
した時点においては、カム部材60は、図14の「押え
最上点」に対応した状態(図10(c)の状態VI)にあ
る。
【0106】図14の<ケースB>は、通常の閂止め作
業を行う場合の制御動作を模式的に示したものであり、
図13(b)に示したようなパターンデータ(B)で実
現することができる。この<ケースB>においては、縫
製データ読込工程S4、糸切り・糸払い工程S5、デー
タアドレス更新工程S8および押え上げ工程S9を経て
縫製作業を終了する。押え上げ工程S9を終了した時点
においては、カム部材60は、図14の「押え最上点」
に対応した状態(図10(c)の状態VI)にある。
【0107】本実施の形態に係る閂止めミシンにおいて
は、単一の駆動モータ(パルスモータ80)によって、
機械的に糸切り動作、糸払い動作および押え上げ動作の
3つの動作をずらして連続的に行うことができるので、
従来のように、糸切り機構10(および押え上げ機構3
0)を駆動する駆動手段と、糸払い機構50を駆動する
手段と、を別々に設けて各々を制御する必要がない。従
って、これら糸切り機構10、糸払い機構30および押
え上げ機構50を常に一定のタイミングで作動させるこ
とができる。
【0108】特に、本実施の形態においては、押え上げ
機構30の押え駆動脚36の下端36aと、布押え装置
70の当接ピン73cと、の間に間隙を設けているの
で、糸払い動作と押え上げ動作とが同時に行われること
がなく、糸払い動作終了時から押え上げ動作開始時まで
の遅れ時間を、常に一定にすることができる。
【0109】また、本実施の形態に係る閂止めミシンに
おいては、糸切り機構10、押え上げ機構30および糸
払い機構50を駆動する駆動手段が単一の駆動モータ
(パルスモータ80)であるので、従来のように、糸切
り機構10および押え上げ機構30を駆動する駆動手段
と、糸払い機構50を駆動する手段と、を別々に設ける
必要がない。従って、ミシンの低コスト化を達成するこ
とができる。
【0110】また、本実施の形態に係る閂止めミシンに
おいては、第1カム61の糸切り作動部X2、第2カム
62の糸払い作動部および押え上げ作動部Y2は、糸切
り機構10、糸払い機構50および押え上げ機構30の
動作がパルスモータ80の回転方向に関わらず同一の動
作となるように各々対称形に構成されているので、パル
スモータ80を正逆いずれの方向に回転させても、同一
の糸切り動作、糸払い動作および押え上げ動作を行わせ
ることができる。従って、円滑な縫製作業を実現するこ
とができる。
【0111】また、本実施の形態に係る閂止めミシンに
おいては、糸切り機構10、糸払い機構50および押え
上げ機構30をこの順で作動させる回転方向にパルスモ
ータ80を回転させる第1制御モードと、糸切り機構1
0および糸払い機構50をこの順で作動させる回転方向
にパルスモータ80を回転させた後、押え上げ機構30
を作動させる前にパルスモータ80を反対方向に回転さ
せてパルスモータ80の回転位置を不作動領域に位置さ
せる第2制御モードと、を自在に切り替えて実現させる
制御手段であるCPU90を備えるので、種々の状況に
対応した的確な縫製作業を行うことができる。
【0112】従って、例えば、4つ穴ボタンを布地に縫
いつける場合(図14<ケースA>参照)のように、布
押え装置70の布押え71を上方に移動させずに布地を
保持したまま連続して縫製作業を行うことが好ましい場
合には、まず、CPU90で第2制御モードを実現させ
ることによって、最初の縫目を形成した後に糸切り機構
10および糸払い機構50を作動させるとともに押え上
げ機構50の作動を抑制し、次いで、CPU90で第1
制御モードを実現させることによって次の縫目を形成す
ることができる。このため、押え上げ機構50が作動し
て布押え装置70の布押え71が上方に移動することに
起因する布地のずれ等の不具合が発生しないので、縫製
作業の効率化を図ることができる。
【0113】また、見かけ上最初の縫目と次の縫目の間
に連なる渡り糸が形成されることが好ましくない場合に
おいても、まず、CPU90で第2制御モードを実現さ
せることによって、最初の縫目を形成した後に糸切り動
作および糸払い動作のみを作動させ、押え上げ機構30
の作動を抑制し、次いで、CPU90で第1制御モード
を実現させることによって次の縫目を形成することがで
きる。このため、最初の縫目と次の縫目の間に連なる渡
り糸が形成されることがないので、縫製品の品質を向上
させることができる。
【0114】なお、本発明は、上記実施の形態に限定さ
れず、適宜変更可能であるのは勿論である。例えば、糸
払い機構50の作動に引き続き押え上げ機構30を作動
させない場合(第2制御モード)においては、CPU9
0により糸払い機構50を駆動させる際のパルスモータ
80の回転位置を制御して、ワイパ58の揺動範囲を、
ストッパ54により規制される範囲よりも小さく変更す
ることができる。
【0115】すなわち、前記したように、ストッパピン
54は、押え上げ機構30の作動に伴うワイパ58の必
要以上の揺動を規制するものであるが、糸払い機構50
の作動に続いて押え上げ機構30が作動しない第2制御
モードにおいては、CPU90の制御によって押え上げ
駆動リンク32の移動量を制御することにより、ワイパ
58の揺動をストッパピン54の規制を受ける前に停止
させ、ワイパ58の可動領域を変更することができる。
また、操作パネル93によりこのときの可動領域を設定
することもできる。すなわち、CPU90は、糸払い機
構50のワイパ58の可動領域を変更する可動領域変更
手段として機能する。
【0116】このような可動領域変更手段であるCPU
90を備えることによって、縫製を施す布地の厚さや、
縫製に使用する糸の太さ等に応じて、ワイパ58の可動
領域を適宜設定することができる。従って、ワイパ58
の必要以上の揺動を抑止してワイパ58の揺動に要する
時間を短縮し、縫製能率を向上させることができる。
【0117】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、糸切り機
構、押え上げ機構および糸払い機構を駆動する駆動手段
が単一の駆動モータであるとともに、この駆動モータの
回転駆動力を糸切り機構に対応した駆動力に変換する糸
切り作動部を有する第1カムと、一端が第1カムの糸切
り作動部を摺動し他端が糸切り機構に連結される第1連
結部材と、駆動モータの回転駆動力を糸払い機構に対応
した駆動力に変換する糸払い作動部および駆動モータの
回転駆動力を押え上げ機構に対応した駆動力に変換する
押え上げ作動部を有する第2カムと、一端が第2カムの
糸払い作動部および押え上げ作動部を摺動し他端が糸払
い機構および押え上げ機構に連結される第2連結部材
と、を備え、第1カムと第2カムとの位相差は、糸切り
機構による糸切り動作が終了した後に糸払い機構が作動
するように構成されるとともに、駆動モータの回転によ
って糸切り機構、糸払い機構および押え上げ機構がこの
順で作動するように構成されている。
【0118】このように、単一の駆動モータによって、
機械的に糸切り動作、糸払い動作および押え上げ動作の
3つの動作をずらして連続的に行うことができるので、
従来のように、糸切り機構(および押え上げ機構)を駆
動する駆動手段と、糸払い機構を駆動する手段と、を別
々に設けて各々を制御する必要がない。従って、これら
糸切り機構、糸払い機構および押え上げ機構を常に一定
のタイミングで作動させることができる。この結果、サ
イクルタイムの遅れを防止することができる。
【0119】また、請求項1記載の発明によれば、糸切
り機構、押え上げ機構および糸払い機構を駆動する駆動
手段が単一の駆動モータであるので、糸切り機構(およ
び押え上げ機構)を駆動する駆動手段と、糸払い機構を
駆動する手段と、を別々に設ける必要がない。従って、
ミシンの低コスト化を達成することができる。
【0120】請求項2記載の発明によれば、第1カムの
糸切り作動部、第2カムの糸払い作動部および押え上げ
作動部は、糸切り機構、糸払い機構および押え上げ機構
の動作が駆動モータの回転方向に関わらず同一の動作と
なるように各々対称形に構成されているので、駆動モー
タを正逆いずれの方向に回転させても、同一の糸切り動
作、糸払い動作および押え上げ動作を行わせることがで
きる。従って、円滑な縫製作業を実現することができ
る。
【0121】また、請求項2記載の発明によれば、糸切
り機構、糸払い機構および押え上げ機構をこの順で作動
させる回転方向に駆動モータを回転させる第1制御モー
ドと、糸切り機構および糸払い機構をこの順で作動させ
る回転方向に駆動モータを回転させた後、押え上げ機構
を作動させる前に駆動モータを反対方向に回転させて駆
動モータの回転位置を不作動領域に位置させる第2制御
モードと、を自在に切り替えて実現させる制御手段を備
えるので、種々の状況に対応した的確な縫製作業を行う
ことができる。
【0122】従って、例えば、渡り糸を残さずに4つ穴
ボタンを布地に縫いつける場合のように、布押え装置の
布押えを上方に移動させずに布地を保持したまま連続し
て縫製作業を行うことが好ましい場合には、まず、制御
手段で第2制御モードを実現させることによって2つ穴
を通る縫目を形成し、その後に糸切り機構および糸払い
機構を作動させるとともに押え上げ機構の作動を抑制
し、次いで、制御手段で第1制御モードを実現させるこ
とによって残りの2つ穴を通る縫目を形成することがで
きる。このため、押え上げ機構が作動して布押え装置の
布押えが上方に移動することに起因する布地のずれ等の
不具合が発生しないので、縫製作業の効率化を図ること
ができる。
【0123】また、見かけ上最初の縫目と次の縫目の間
に連なる渡り糸が形成されることが好ましくない場合に
おいても、まず、制御手段で第2制御モードを実現させ
ることによって、最初の縫目を形成した後に糸切り動作
および糸払い動作を作動させるとともに押え上げ機構の
作動を抑制し、次いで、制御手段で第1制御モードを実
現させることによって次の縫目を形成することができ
る。このため、最初の縫目と次の縫目の間に連なる渡り
糸が形成されることがないので、縫製品の品質を向上さ
せることができる。
【0124】請求項3記載の発明によれば、糸払い機構
の糸払い片の可動領域を変更する可動領域変更手段を備
えるので、縫製を施す布地の厚さや、縫製に使用する糸
の太さ等に応じて、糸払い片の可動領域を適宜設定する
ことができる。従って、糸払い片の必要以上の揺動を抑
止して糸払い片の揺動に要する時間を短縮し、縫製能率
を向上させることができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る閂止めミシンに備え
られる糸切り機構、押え上げ機構および糸払い機構を説
明するための説明図である。
【図2】図1に示した糸切り機構を構成する固定メス部
材および可動メス部材の糸切り時の動作を示す平面図で
ある。
【図3】図1に示した押え上げ機構および糸払い機構の
拡大斜視図である。
【図4】図1に示した糸払い機構の作動させる前の状態
を示す拡大斜視図である。
【図5】図1に示した糸払い機構および押え上げ機構の
作動させる前の状態を示す拡大側面図である。
【図6】図4に示した糸払い機構を作動させた状態を示
す拡大斜視図である。
【図7】図5に示した糸払い機構および押え上げ機構を
作動させた状態を示す拡大側面図である。
【図8】(a)は、図1に示した閂止めミシンに備えら
れるカム部材の斜視図であり、(b)は、(a)に示し
たカム部材の第1カムを示す平面図であり、(c)は、
(a)に示したカム部材の第2カムを示す平面図であ
る。
【図9】図1に示した閂止めミシンの糸切り・押え上げ
の動作を説明するための説明図である。
【図10】図1に示した閂止めミシンの糸切り・押え上
げの動作を説明するための説明図である。
【図11】本発明の実施の形態に係る閂止めミシンの電
気的な構成を説明するためのブロック図である。
【図12】本発明の実施の形態に係る閂止めミシンの制
御動作を説明するためのフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態に係る閂止めミシンの制
御に使用される制御データの例を示す図である。
【図14】本発明の実施の形態に係る閂止めミシンの制
御動作を糸切りリンクおよび押え上げリンクの移動量を
中心として模式的に示した図である。
【符号の説明】
10 糸切り機構 11 糸切りリンク 11a 嵌合ピン 11b 屈曲部 11c 下端部 12 支持ピン 13 糸切り連結棒 14 固定メス部材 14a 固定刃 15 可動メス部材 16 取付板 17 ネジ 18 遮光部材 18a 遮光板 19 フォトインタラプタ 20 可動メス連結部材 21 ネジ 22 連結ピン 23 糸切りレバー 24 可動メスリンク 25 止めネジ 30 押え上げ機構 31 押え上げリンク 31a 上端部 31b 屈曲部 31c 下端部 32 押え上げ駆動リンク 33 連動アーム 34 軸部材 35 駆動腕 35a 前端部 36 押え上げ駆動脚 37 支持棒 38 ピン 40 フォトインタラプタ 41 遮光部材 41a 遮光板 42 支点ピン 43 コロ 44 巻きバネ 50 糸払い機構 51 ワイパ連結リンク 51a 後端部 51b 前端部 51c 横孔 52 ワイパL型リンク 52a 係合ピン 53 コイルバネ 54 ストッパピン 55 ネジ 56 ワイパ連結板 57 支持板 58 ワイパ 58a 一端部 58b 糸払い部 59 支持板 60 カム部材 61 第1カム 61a カム溝 62 第2カム 62a カム面 70 布押え装置 71 布押え 72 支持台 73 布押え駆動リンク 73a 一端部 73b 上方延在部 73c 当接ピン 74 軸部材 80 パルスモータ 81 主軸 90 CPU 91 ROM 92 RAM 93 操作パネル 94 押えスイッチ 95 スタートスイッチ 100 主軸モータ S1 初期回転方向設定工程 S2 布地押え工程 S3 データアドレス初期化工程 S4 縫製データ読込工程 S5 糸切り・糸払い工程 S6 他コマンド実行工程 S7、S8 データアドレス更新工程 S9 押え上げ工程 S10 パルスモータ停止工程 S11 フラグ反転工程 S12 パルスモータ反転工程 X1 円弧部 X2 変曲部 Y1 円弧部 Y2 楕円部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D05B 65/06 D05B 65/06 A Fターム(参考) 3B150 AA01 AA15 AA16 AA23 BA06 BB02 CB03 CE01 CE03 CE23 CE27 EA12 EA13 EB06 EB10 FH02 FH03 FH06 FH09 FH12 FH17 GD02 GD21 GD25 GE01 GF02 GF03 GG10 JA02 JA07 JA19 JA20 JA28 LA21 LA53 LA73 LA82 LB01 LB02 LB03 NB07 NB16 NB17 NC02 NC06 PA03 QA04 QA06 QA07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可動刃を有する糸切り機構と、布押えを上
    昇させる押え上げ機構と、糸払い片を有する糸払い機構
    と、これら各機構を駆動する駆動手段と、を備えるミシ
    ンにおいて、 前記駆動手段は、 単一の駆動モータであり、 前記駆動モータの回転駆動力を前記糸切り機構に対応し
    た駆動力に変換する糸切り作動部を有する第1カムと、 一端が前記第1カムの前記糸切り作動部を摺動し他端が
    前記糸切り機構に連結される第1連結部材と、 前記駆動モータの回転駆動力を前記糸払い機構に対応し
    た駆動力に変換する糸払い作動部、および、前記駆動モ
    ータの回転駆動力を前記押え上げ機構に対応した駆動力
    に変換する押え上げ作動部を有し、前記第1カムに対し
    て所定の位相差をもって配置される第2カムと、 一端が前記第2カムの前記糸払い作動部および前記押え
    上げ作動部を摺動し他端が前記糸払い機構および前記押
    え上げ機構に連結される第2連結部材と、を備え、 前記第1カムと前記第2カムとの前記所定の位相差は、 前記糸切り機構による糸切り動作が終了してから前記糸
    払い機構が作動するように構成されるとともに、前記駆
    動モータの回転によって前記糸切り機構、前記糸払い機
    構、前記押え上げ機構がこの順で作動するように構成さ
    れることを特徴とするミシン。
  2. 【請求項2】前記第1カムと前記第2カムとは、 前記糸切り機構、前記糸払い機構および前記押え上げ機
    構の何れをも作動させない不作動領域を挟んで配置さ
    れ、 前記第1カムの前記糸切り作動部、前記第2カムの前記
    糸払い作動部および前記押え上げ作動部は、 前記糸切り機構、前記糸払い機構および前記押え上げ機
    構の動作が前記駆動モータの回転方向に関わらず同一と
    なるように各々対称形に構成され、 前記糸切り機構、前記糸払い機構および前記押え上げ機
    構をこの順で作動させる回転方向に前記駆動モータを回
    転させる第1制御モードと、前記糸切り機構および前記
    糸払い機構をこの順で作動させる回転方向に前記駆動モ
    ータを回転させた後、前記押え上げ機構を作動させる前
    に前記駆動モータを反対方向に回転させて前記駆動モー
    タの回転位置を前記不作動領域に位置させる第2制御モ
    ードと、を自在に切り替えて実現させる制御手段と、を
    備えることを特徴とする請求項1記載のミシン。
  3. 【請求項3】前記第2制御モードにおける前記糸払い機
    構の作動の際に、前記糸払い機構の前記糸払い片の可動
    領域を変更する可動領域変更手段を備えることを特徴と
    する請求項2記載のミシン。
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