JP2003276645A - エネルギー吸収構造 - Google Patents

エネルギー吸収構造

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JP2003276645A JP2002088072A JP2002088072A JP2003276645A JP 2003276645 A JP2003276645 A JP 2003276645A JP 2002088072 A JP2002088072 A JP 2002088072A JP 2002088072 A JP2002088072 A JP 2002088072A JP 2003276645 A JP2003276645 A JP 2003276645A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常使用状態において所定の強度を確保する
と共に衝撃荷重が作用した場合には撃吸収性能を向上す
る。 【解決手段】 フェンダパネル14の縦壁部14Bは屈
曲部30において、く字状に屈曲しており、縦壁部14
Bの上端部から下端部に向かって、縦壁部14Bにおけ
る荷重の作用方向に沿って形成したビード34が車両前
後方向に所定の間隔で複数形成されている。ビード34
は車幅方向内側へ膨らんでおり、フェンダパネル14に
おけるビード34と屈曲部30との交点にはスリット3
6が形成されている。また、フェンダパネル14におけ
る縦壁部14Bには、屈曲部30に沿ってスリット38
が車両前後方向に所定の間隔で複数形成されている。。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエネルギー吸収構造
に係り、特に、自動車等の車両の構造部材に適用可能な
エネルギー吸収構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の車両の構造部材に適用
可能なエネルギー吸収構造においては、その一例が実開
平6−27449号に示されている。
【0003】図13に示される如く、このエネルギー吸
収構造では、フロントフェンダー100における段差部
102の折れ線部102Aに有角孔部104の角部10
4Aが合致させてあるため、この角部104Aの存在に
より、折れ線部102Aが変形し易くなり、この有角孔
部104に相当する部分におけるフロントフェンダ10
0の変形量が大きくなる。従って、この有角孔部104
に相当する部分の頂点100Aに物が衝突しても、その
衝突エネルギーを確実に吸収できるため、この衝突体の
保護を図ることができるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このエ
ネルギー吸収構造においては、フロントフェンダー10
0に有角孔部104を形成することで、通常使用状態で
のフロントフェンダー100の強度が低下し、容易に変
形してしまうという不具合がある。
【0005】本発明は上記事実を考慮し、通常使用状態
において所定の強度を確保することができ、且つ衝撃荷
重が作用した場合には撃吸収性能を向上できるエネルギ
ー吸収構造を得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明に
おけるエネルギー吸収構造は、基材における荷重の作用
方向に対して略垂直方向に形成した屈曲部と、前記基材
における荷重の作用方向に沿って形成した補強手段と、
前記基材における前記屈曲部と前記補強手段との交点に
形成された脆弱部形成手段と、を有することを特徴とす
る。
【0007】従って、通常使用状態において、基材に荷
重が作用した場合には、基材における荷重の作用方向に
沿って形成した補強手段により、荷重に対する所定の強
度を確保することができる。一方、所定値以上の衝撃荷
重が基材に作用した場合には、基材における荷重の作用
方向に対して略垂直方向に形成した屈曲部と、補強手段
との交点に形成された脆弱部形成手段を起点にして、補
強手段が屈曲すると共に、基材全体が屈曲部を起点に屈
曲する。この結果、低い反力で基材が変形するため、撃
吸収性能を向上できる。
【0008】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
エネルギー吸収構造において、前記屈曲部に沿って変形
促進手段を形成したことを特徴とする。
【0009】従って、請求項1記載の内容に加えて、所
定値以上の衝撃荷重が基材に作用し、基材全体が屈曲部
を起点に屈曲す際に、屈曲部に沿って形成した変形促進
手段により、更に低い反力で基材が変形するため、撃吸
収性能を更に向上できる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明におけるエネルギー吸収構
造の第1実施形態を図1〜図6に従って説明する。
【0011】なお、図中矢印FRは車両前方方向を、矢
印UPは車両上方方向を、矢印INは車幅内側方向を示
す。
【0012】図6に示される如く、本実施形態では、車
体10のフードパネル(フードアウタパネルとも言う)
12と、フェンダパネル14との境界16が、前部ボン
ネット18の車幅方向両端部において、車両前後方向に
沿って延びている。
【0013】図1に示される如く、フードパネル12の
車幅方向外側部の下面側には、フードインナパネル20
が車両前後方向に沿って配設されている。フードインナ
パネル20の車両前後方向から見た断面形状は、開口部
を上方へ向けた略ハット状とされており、開口部の車幅
方向内側に突出形成された内側フランジ20Aがフード
パネル12の下面12Aに接着剤で結合されている。ま
た、フードインナパネル20の開口部の車幅方向外側に
突出形成された外側フランジ20Bには、フードパネル
12の車幅方向外側縁部12Bがヘミング加工によって
固定されている。フードパネル12とフードインナパネ
ル20とで構成される閉断面部21は、フードパネル1
2の骨格を構成すると共に、フードパネル12のみに衝
突体が衝突した場合にも充分な衝撃吸収が可能な荷重−
変形特性を備えている。
【0014】フードパネル12とフェンダパネル14と
の境界16の下方には、車両前後方向に沿って車体10
の構造部材としてのエプロンアッパメンバ24が配設さ
れており、エプロンアッパメンバ24は、エプロンアッ
パメンバ24の上部を構成するエプロンアッパメンバア
ッパ26とエプロンアッパメンバ24の下部を構成する
エプロンアッパメンバロア28とで構成されている。
【0015】エプロンアッパメンバアッパ26は断面逆
L字形状となっており、エプロンアッパメンバロア28
は断面L字状となっている。エプロンアッパメンバアッ
パ26の上壁部26Aの車幅方向外側端部26Bには、
エプロンアッパメンバロア28の縦壁部28Aの上端部
に車幅方向外側に向かって形成されたフランジ28Bが
溶着されており、エプロンアッパメンバアッパ26の縦
壁部26Cの車両下端部26Dには、エプロンアッパメ
ンバロア28の横壁部28Cの車幅方向内側端部に車両
下方に向かって形成されたフランジ28Dが溶着されて
いる。
【0016】従って、エプロンアッパメンバ24は、エ
プロンアッパメンバアッパ26とエプロンアッパメンバ
ロア28とで車両前後方向に延びる閉断面部29を形成
している。
【0017】フードパネル12の車幅方向外側縁部12
Bに車幅方向において対向しているフェンダパネル14
の車幅方向内側上端部14Aは、フェンダパネル14の
フードとの見切り部となっており、車幅方向内側上端部
14Aの下方は基材としての縦壁部14Bとなってい
る。この縦壁部14Bは、略車両上下方向中央部に形成
された、車幅方向内側へ凸の屈曲部30によって、断面
く字状となっている。即ち、縦壁部14Bには、荷重の
作用方向、本実施形態では、車両上下方向に対して、略
垂直方向となる車両前後方向に沿った屈曲部30が形成
されている。
【0018】なお、縦壁部14Bの下端部には、車幅方
向内側に向かってフランジ14Cが形成されており、こ
のフランジ部14Cがエプロンアッパメンバアッパ26
の上壁部26Aの上面に、ボルト32とエプロンアッパ
メンバアッパ26の上壁部26Aの下面側に固定された
ウエルドナット(図示省略)とによって固定されてい
る。
【0019】フェンダパネル14の縦壁部14Bには、
縦壁部14Bの上端部から下端部に向かって、縦壁部1
4Bにおける荷重の作用方向、本実施形態では、車両上
下方向に沿って形成した補強手段としての、例えば、ビ
ード34が車両前後方向に所定の間隔で複数形成されて
いる。
【0020】図2に示される如く、ビード34は車幅方
向内側へ膨らんでおり、フェンダパネル14のビード3
4と屈曲部30との交点には、脆弱部形成手段としての
スリット36が形成されている。また、フェンダパネル
14の縦壁部14Bには、屈曲部30に沿って変形促進
手段としてのスリット38が車両前後方向に所定の間隔
で複数形成されている。
【0021】次に本実施形態の作用を説明する。
【0022】本実施形態では、通常使用状態において、
例えば、人が寄り掛かる等によって、フェンダパネル1
4の縦壁部14Bに略上方から略下方へ向けて荷重が作
用した場合には、縦壁部14Bにおける荷重の作用方
向、即ち、車両上下方向に沿って形成したビード34に
より、前記荷重に対する所定の強度を確保することがで
きる。
【0023】一方、フードパネル12とフェンダパネル
14との境界16の近傍に衝突体が衝突して、フェンダ
パネル14の縦壁部14Bに略上方から略下方へ向けて
荷重が局部的に作用した場合には、フードパネル12に
おける境界16近傍の部位及び、フェンダパネル14の
境界16近傍の部位が略下方へ変形する。この際、本実
施形態では、図1に示される如く、フェンダパネル14
の縦壁部14Bに形成した屈曲部30とビード34との
交点に形成されたスリット36を起点にして、図3に示
される如く、ビード34が屈曲すると共に、縦壁部14
B全体が屈曲部30を起点に屈曲する。
【0024】この結果、本実施形態では、低い反力でフ
ェンダパネル14の縦壁部14Bが変形するため、図5
に実線で示すようにストロークSに対する反力Hの変化
が、衝突初期は高い反力H1を発生するが、その後は、
低い反力H2を発生し、且つストロークSが長くなる。
このため、図5に二点鎖線で示す本実施形態の屈曲部3
0、ビード34、スリット36及びスリット38を備え
ない構成(衝突初期から衝突後期にかけて略一定の高い
反力H3を発生する)に比べ、撃吸収性能を向上でき
る。
【0025】また、本実施形態では、フェンダパネル1
4の縦壁部14Fが衝突初期を除き高い反力を発生しな
いと共に、屈曲部30を起点にして、最終的に図4に示
すように座屈変形する。この結果、衝突初期を除き、既
に効率の良いエネルギー吸収構造を持ち主にエネルギー
を吸収するフードパネル12の反力に、フェンダパネル
14の反力が加わっても、高い反力が発生することがな
い。
【0026】なお、本実施形態では、フェンダパネル1
4のビード34と屈曲部30との交点に、脆弱部形成手
段としてのスリット36を形成したが、フェンダパネル
14のビード34と屈曲部30との交点に形成する脆弱
部形成手段は、スリット36に限定されない。例えば、
図7に示される如く、フェンダパネル14のビード34
と屈曲部30との交点に、脆弱部形成手段としての車幅
方向外側に凹んだ半球状の凹部40を形成しても良い。
また、脆弱部形成手段としては、図8(A)に示される
如く丸孔42、図8(B)に示される如くV溝44、図
8(C)に示される如く段差部46等の他の構成として
も良い。
【0027】また、本実施形態では、フェンダパネル1
4の縦壁部14Bに屈曲部30に沿って変形促進手段と
してのスリット38を車両前後方向に所定の間隔で複数
形成したが、変形促進手段はスリット38に限定され
ず、図8(A)に示される如く丸孔42、図8(B)に
示される如くV溝44、図8(C)に示される如く段差
部46等の他の構成としても良い。また、変形促進手段
を形成しない構成としても良い。
【0028】次に、本発明のエネルギー吸収構造におけ
る第2実施形態を図9に従って説明する。
【0029】なお、第1実施形態と同一部材に付いて
は、同一符号を付してその説明を省略する。
【0030】図9に示される如く、本実施形態では、フ
ェンダパネル14の縦壁部14Bの前部14Dにおい
て、変形促進手段としてのスリット38が直線状に形成
されており、フェンダパネル14の縦壁部14Bの後部
14Eにおいて、変形促進手段としてのスリット38が
波形状に形成されている。
【0031】即ち、本実施形態のフェンダパネル14で
は、下方にエプロンアッパメンバ24があり変形ストロ
ークが限られているため、重量の大きい大人の頭部が当
たる後部14Eのスリット38を波形状にし、潰れ荷重
を高く設定している。
【0032】次に、本実施形態の作用を説明する。
【0033】本実施形態では、第1実施形態の作用効果
に加えて、スリット38を波形状に形成したフェンダパ
ネル14の縦壁部14Bの後部14Eが、スリット38
を直線状に形成したフェンダパネル14の縦壁部14B
の前部14Dより、上方からの荷重に対して折れ難くい
ため、フェンダパネル14の縦壁部14Bにおける後部
14Eの潰れ荷重が、前部14D潰れ荷重に比べてが高
くなる。この結果、新たな部品を追加することなしに、
エネルギーを効率良く吸収できる。
【0034】なお、上記第1実施形態及び第2実施形態
では、フェンダパネル14の縦壁部14Bに、屈曲部3
0、ビード34、スリット36を形成したが、これに代
えて、図10に示される如く、フェンダパネル14のフ
ランジ14Cとエプロンアッパメンバアッパ26の上壁
部26Aとを連結するブラケット50を車両前後方向に
所定の間隔で複数配設し、基材としての左右の縦壁部5
0Aに屈曲部30、ビード34、スリット36を形成し
た構成としても良い。
【0035】また、ブラケット50の上壁部50Bはフ
ェンダパネル14のフランジ14Cに溶着されており、
左右の縦壁部50Aの下端部に形成されたフランジ50
Cは、エプロンアッパメンバアッパ26の上壁部26A
の上面に、ボルト32とエプロンアッパメンバアッパ2
6の上壁部26Aの下面側に固定されたウエルドナット
(図示省略)とによって固定されている。
【0036】次に、本発明のエネルギー吸収構造におけ
る第3実施形態を図11に従って説明する。
【0037】図11に示される如く、本実施形態では、
カウル60の車幅方向から見た断面形状が上方に開口部
を持つコ字状とされており、後壁部60Aの上端部に
は、車両後方向へ向かってフランジ60Bが形成されて
いる。また、カウル60の前壁部60Cの上端部には、
車両前方向へ向かってフランジ60Dが形成されてお
り、フランジ60Dには、カウルカバー62が取付けら
れている。
【0038】カウル60内にはカウルリインフォースメ
ント64が配設されており、カウルリインフォースメン
ト64の車幅方向から見た断面形状は、逆L字状とされ
ている。基材としてのカウルリインフォースメント64
の縦壁部64Aの下端部には、車両前方に向かってフラ
ンジ64Bが形成されており、このフランジ64Bがカ
ウル60の底部60Eに溶着されている。また、カウル
リインフォースメント64の上壁部64Cの後端部に
は、車両後方に向かってフランジ64Dが形成されてお
り、このフランジ64Dがカウル60のフランジ60B
に溶着されている。従って、カウル60とカウルリイン
フォースメント64とで車両前後方向に延びる閉断面部
66を形成している。
【0039】カウルリインフォースメント64の縦壁部
64Aは、略車両上下方向中央部に形成された、車両前
側へ凸の屈曲部70によって、断面く字状となってい
る。即ち、縦壁部64Aには、荷重の作用方向、本実施
形態では、車両上下方向に対して、略垂直方向となる車
幅方向に沿った屈曲部70が形成されている。
【0040】また、カウルリインフォースメント64の
縦壁部64Aには上端部から下端部に向かって、縦壁部
64Aにおける荷重の作用方向、本実施形態では、車両
上下方向に沿って形成した補強手段としてのビード74
が車幅方向に所定の間隔で複数形成されている。
【0041】ビード74は車両前側へ膨らんでおり、カ
ウルリインフォースメント64の縦壁部64Aにおける
ビード74と屈曲部70との交点には、脆弱部形成手段
としてのスリット76が形成されている。また、カウル
リインフォースメント64の縦壁部64Aには、屈曲部
70に沿って変形促進手段としてのスリット78が車幅
方向に所定の間隔で複数形成されている。
【0042】なお、図11における符号12はフードパ
ネルを、符号80はウインドシールドガラスを、符号8
2はシールゴムを、符号84はダッシュパネルを示して
いる。
【0043】次に本実施形態の作用を説明する。
【0044】本実施形態では、通常使用状態において、
例えば、人が寄り掛かる等によって、カウルリインフォ
ースメント64の縦壁部64Aに略上方から略下方へ向
けて荷重が作用した場合には、縦壁部64Aにおける荷
重の作用方向、即ち、車両上下方向に沿って形成したビ
ード74により、荷重に対する所定の強度を確保するこ
とができる。
【0045】一方、衝突体が衝突して、カウルリインフ
ォースメント64の縦壁部64Aに略上方から略下方へ
向けて荷重が局部的に作用した場合には、カウルリイン
フォースメント64の縦壁部64Aの屈曲部70とビー
ド74との交点に形成されたスリット76を起点にし
て、ビード74が屈曲すると共に、縦壁部64A全体が
屈曲部70を起点に屈曲する。
【0046】この結果、本実施形態では、低い反力でカ
ウルリインフォースメント64の縦壁部64Aが変形す
るため、第1実施形態と同様に、ストロークに対する反
力の変化が、衝突初期は高い反力を発生し、その後は、
低い反力を発生し、且つストロークが長くなる。このた
め、本実施形態の屈曲部70、ビード74、スリット7
6及びスリット78を備えない構成(衝突初期から衝突
後期にかけて略一定の高い反力を発生する)に比べ、撃
吸収性能を向上できる。
【0047】また、本実施形態では、カウルリインフォ
ースメント64の縦壁部64Aが衝突初期を除き高い反
力を発生しないと共に、屈曲部70を起点にして座屈変
形する。この結果、衝突初期を除き、既に効率の良いエ
ネルギー吸収構造を持ち主にエネルギーを吸収するフー
ドパネル12の反力に、カウルリインフォースメント6
4の反力が加わっても、高い反力が発生することがな
い。
【0048】なお、本実施形態では、カウルリインフォ
ースメント64におけるビード74と屈曲部70との交
点に、脆弱部形成手段としてのスリット76を形成した
が、この脆弱部形成手段は、スリット76に限定され
ず、第1実施形態と同様に、例えば、半球状の凹部、丸
孔、V溝、段差部等の他の構成としても良い。
【0049】また、本実施形態では、カウルリインフォ
ースメント64の縦壁部64Aに屈曲部70に沿って変
形促進手段としてのスリット78を形成したが、変形促
進手段はスリット38に限定されず、第1実施形態と同
様に丸孔、V溝、段差部等の他の構成としても良い。ま
た、変形促進手段を形成しない構成としても良い。
【0050】なお、上記第3実施形態では、カウルリイ
ンフォースメント64の縦壁部64Aに、屈曲部70、
ビード74、スリット76を形成したが、これに代え
て、図12に示される如く、カウル60における後壁部
60Aの上端部に車両前方に向って形成されたフランジ
60Fとカウル60の底部60Eとを連結するブラケッ
ト90を車幅方向に所定の間隔で複数配設し、基材とし
てのブラケット90の縦壁部90Aに屈曲部70、ビー
ド74、スリット76を形成した構成としても良い。
【0051】また、ブラケット90の上端部に車両後方
に向って形成されたフランジ90Bは、カウル60のフ
ランジ60Fの下面に溶着されており、ブラケット90
の下端部に車両前方に向って形成されたフランジ90C
は、カウル60の底部60Eに溶着されている。
【0052】以上に於いては、本発明を特定の実施形態
について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に
限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々
の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかで
ある。例えば、本発明におけるエネルギー吸収構造は、
上記各実施形態の部位に限定されず、他の部位にも適用
できる。
【0053】
【発明の効果】請求項1記載の本発明におけるエネルギ
ー吸収構造は、基材における荷重の作用方向に対して略
垂直方向に形成した屈曲部と、基材における荷重の作用
方向に沿って形成した補強手段と、基材における屈曲部
と補強手段との交点に形成された脆弱部形成手段と、を
有するため、通常使用状態において所定の強度を確保す
ることができ、且つ衝撃荷重が作用した場合には撃吸収
性能を向上できるという優れた効果を有する。
【0054】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
エネルギー吸収構造において、屈曲部に沿って変形促進
手段を形成したため、請求項1記載の効果に加えて、撃
吸収性能を更に向上できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るエネルギー吸収構
造を示す車体斜め前方内側から見た斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るエネルギー吸収構
造を示す車体斜め前方内側から見た拡大斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るエネルギー吸収構
造の変形途中を示す車体斜め前方内側から見た拡大斜視
図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係るエネルギー吸収構
造の変形後を示す車体斜め前方内側から見た拡大斜視図
である。
【図5】本発明の第1実施形態に係るエネルギー吸収構
造のストロークと反力の関係を示すグラフである。
【図6】本発明の第1実施形態に係るエネルギー吸収構
造が適用された車両を示す斜視図である。
【図7】本発明の第1実施形態の変形例に係るエネルギ
ー吸収構造を示す車体斜め前方内側から見た拡大斜視図
である。
【図8】(A)〜(C)は本発明の第1実施形態の変形
例に係るエネルギー吸収構造の脆弱部形成手段を示す断
面図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係るエネルギー吸収構
造を示す車体斜め前方内側から見た斜視図である。
【図10】本発明の第1実施形態及び第2実施形態の変
形例に係るエネルギー吸収構造を示す車体斜め前方内側
から見た斜視図である。
【図11】本発明の第3実施形態に係るエネルギー吸収
構造を示す車体斜め前方内側から見た斜視図である。
【図12】本発明の第3実施形態の変形例に係るエネル
ギー吸収構造を示す車体斜め前方内側から見た斜視図で
ある。
【図13】従来例のエネルギー吸収構造を示す側面図で
ある。
【符号の説明】 12 フードパネル 14 フェンダパネル 14B フェンダパネルの縦壁部(基材) 30 屈曲部 34 ビード(補強手段) 36 スリット(脆弱部形成手段) 38 スリット(変形促進手段) 40 凹部(脆弱部形成手段) 42 丸孔(脆弱部形成手段) 44 溝(脆弱部形成手段) 46 段差部(脆弱部形成手段) 50 ブラケット 50A ブラケットの縦壁部(基材) 64 カウルリインフォースメント 64A カウルリインフォースメントの縦壁部(基
材) 70 屈曲部 74 ビード(補強手段) 76 スリット(脆弱部形成手段) 78 スリット(変形促進手段) 90 ブラケット 90A ブラケットの縦壁部(基材)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材における荷重の作用方向に対して略
    垂直方向に形成した屈曲部と、 前記基材における荷重の作用方向に沿って形成した補強
    手段と、 前記基材における前記屈曲部と前記補強手段との交点に
    形成された脆弱部形成手段と、 を有することを特徴とするエネルギー吸収構造。
  2. 【請求項2】 前記屈曲部に沿って変形促進手段を形成
    したことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー吸収
    構造。
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