JP4416807B2 - 側面衝突性能を強化させた自動車用ドア - Google Patents

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本発明は自動車の側面衝突に対する衝突性能を強化させた自動車用ドアに関する。
近年乗員保護の観点から、側面衝突に対する安全性の基準が強化されおり、自動車のドアには側面衝突性能を十分に発揮することが求められている。側面衝突から乗員を保護するためには、衝突車両のドア部への進入量を低減させてドアが車室内側へ変形するのを抑制することが重要である。側面衝突は、前方や後方の衝突に比べて衝突エネルギを吸収するためのスペースが小さい。このような衝突に対して、従来、ドアの内部に車両の進行方向に沿ってドアビームを配設させて、ドアが車室内側へ変形するのを抑制していた。
現在ドアビームには高張力鋼材のパイプや、プレス材(特許文献1)、アルミ押出形材(特許文献2)によるものが開発され使用されている。一般にこれらのドアビームは、曲がりのない直線状のものが使用されている。特許文献3では、押出形材の曲げ加工時において、曲げ外側壁に凹みを生じさせることない曲げ加工方法が記載されている。また特許文献4では、隔壁を有した中空体に所定の範囲を焼き入れしたドアビームをドアの斜め方向に設置した実施例が記載されている。
特開平8−216684号公報 特開平11−264044号公報 特開2001−71038 特開2001−287608
図13、図14に示すように、一般にドア10のアウターパネル13は、車両の前後方向および上下方向に丸みを帯びているため、ドアビーム16とアウターパネル13との間には隙間aが生じる。従来この隙間aには接着剤18が充填され、ドアビーム16とアウターパネル13とが接着されていた。そのためドア10に車両が衝突した際、アウターパネル13は衝突荷重に対して大きな抵抗を示さずに前記隙間a量を変形してしまい、該隙間aをエネルギ吸収スペースとして有効に活用できていなかった。特に車両をボリューム感のあるデザインとするため、アウターパネル13を前後及び上下方向に丸みを大きくしたドア10では、アウターパネル13とドアビーム16との間の隙間aは大きくなる。
前記隙間aを小さくするため、特許文献3に記された方法を用いてドアビーム16をアウターパネル13の形状にあわせて曲げ加工を施すことが考えられる。しかし、アウターパネル13の凹凸が大きい場合には、ドアビーム16の曲げ加工量が大きくなり製作が困難となる。仮に強制的に曲げ加工を施したとしても、曲げ加工部にシワが発生したり、座屈を引き起こしやすくなるなど、ドアビーム16の強度低下の原因となる。
また、車両がドアビーム16からずれた高さ位置に衝突した場合、衝突車両の進入量が増大して、車内の乗員生存スペースが大幅に減少するという問題がある。この対策として、特許文献4で記されたドアビーム16を斜め方向に配置する方法がある。しかし、一般的にドアビーム16の取り付けスパンが長くなり、衝突時にはドアビーム16にねじれ変形が生じることから、これらに対応できる十分な強度を得るためにはドアビーム16を大型にする必要がある。その結果、車両重量の増大を招き、燃費や運動性能の低下などクルマの基本性能に悪影響を与えてしまう。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、側面衝突時に衝突エネルギの吸収性能を向上させた自動車用ドアを提供することを目的とする。
本発明に係る自動車用ドアは、アウターパネルと、このアウターパネルの内側に自動車長手方向に延びるように配置された側面衝突用のドアビームと、前記アウターパネルとガラス昇降スペースとの間に配置された補強パネルと、を有し、前記補強パネルは、前記アウターパネルの内面形状に合わせた形状を有すると共に、自動車長手方向に形成された第1の凹凸と、自動車高さ方向に形成された第2の凹凸と、を有し、前記第1の凹凸における前記アウターパネル側に突出した部分は自動車高さ方向に延びて前記アウターパネルと接合され、前記第1の凹凸における前記ドアビーム側に突出した部分は自動車高さ方向に延びて前記ドアビームと接合され、前記第2の凹凸における前記アウターパネル側に突出した部分には、その前記ガラス昇降スペース側の面に前記ドアビームの前記アウターパネル側の面が接合されていることを特徴とする。
た、前記補強パネルが、自動車の上側、下側、前側、後側の端部でアウターパネルに接合され、前記インナーパネルはドア内部に形成された空間の上下端部、及び前後端部まで延長させずに、前記補強パネルと接合されているように構成してもよい。
また、本発明に係る自動車用ドアは、前記自動車高さ方向において、前記第2の凹凸の高低差は、前記ドアビームの近傍で小さく、ドアビームから離れた位置で大きくなるように構成してもよい。
以上のように本発明によれば、側面衝突の初期段階で、アウターパネルとドアビームとの隙間に配置された補強パネルが変形することにより、自動車用ドアのアウターパネルに加わった衝突エネルギを吸収することができる。つまり、この隙間を、衝突エネルギを吸収することができるエネルギ吸収スペースとして有効に活用することができる。また、側面衝突の初期段階以降は、補強パネルは、接合されたアウターパネルやインナーパネルに衝突荷重を伝達し、それらが一体となって衝突荷重に抵抗することができる。そのため、吸収することができる衝突エネルギが増大することから、衝突車両のドア部への最大進入量を低減させることができる。
また、補強パネルの凹凸形状の長手方向を車両の前後方向に形成することにより、ドアの前後方向の圧縮変形強度を増大させることができ、前面衝突に対する乗員の保護にも有効となる。
また、補強パネルの凹凸形状の長手方向を車両の高さ方向に形成することにより、ドアビームの高さ位置からずれた位置に衝突車両が衝突した場合にも、補強パネルは高さが異なる位置にあるドアビームへ衝突荷重を伝達することができる。
さらに、インナーパネルをドア端部のアウターパネル位置まで延長させず、補強パネルと接合させることにより、インナーパネルの深さを浅くすることができる。そのため、アルミニウムから製作されるインナーパネルでは、インナーパネルの絞り成形深さを浅くすることができる。その結果、従来は2分割または3分割されていたインナーパネルを一体成形することができる。
以下では、本発明の実施形態に係る自動車のドアについて、図1から図12を参照して説明する。
図1は自動車の進行方向左側の乗車ドア10の正面図である。図中左側を自動車の前方、図中上側を自動車の上方とする。ドアフレームの上方には窓枠12があり、窓枠12に設置された窓ガラス11を昇降させることにより窓を開閉することができる。
図2は、図1中の矢視A−Aで示した本発明の参考例に係るドア10の断面図である。ドア10は、車室外に設けられたアウターパネル13と、車室内に設けられたインナーパネル14と、内装が施された内装トリム15を備えている。アウターパネル13は、自動車をボリューム感のあるデザインとするため、車両の前後方向および上下方向に丸みを帯びた形状をしており、ドア10の外観を形成する。インナーパネル14はドア10のアウターパネル13と接合されて、ドア10内部の空間を形成する。また、内装トリム15には車内の内装が施され、ドア10開閉用の取手やガラスの開閉ボタンなどの諸設備が取り付けられ、インナーパネル14と接合される。形成されたドア10内部の空間には、ガラスの昇降設備(不図示)やガラスの昇降スペース21、ドアビーム16、スピーカー22等が配設される。ドアビーム16は車両の側面衝突から乗員を守るためにドア10内部に前後方向に沿って配設される。また、上部には補強材17が2つ設置され、アウターパネル13とインナーパネル14とに接合される。
前述したように、アウターパネル13は車両の前後方向に丸みを帯びた形状をしており、ドアビーム16は略直線状であるため、アウターパネル13とドアビーム16との間には隙間が生ずる。その隙間もアウターパネル13の前後方向の丸みにより、ドアビーム16に沿った方向にその大きさは異なる。この隙間に、側面衝突による衝突エネルギの吸収を目的に、凹凸のある補強パネル20が設置される。補強パネル20は1つの凸部を有し、凸部の頂部と凹部の谷部は平面状に成形される。凸部の長手方向は、ドアビーム16の配設方向に沿って近接して配設される。そして凸部の頂部はドアビーム16と、凹部の谷部はアウターパネル13と、接着剤18を介して断続的に接着される。
図3は図2中の矢視3−3で示したドアの断面図である。ドアビーム16は車両前後方向に沿って配設され、端部はドアビーム取り付け用のブラケット19に接合される。ブラケット19はインナーパネル14と接合され、衝突荷重はドアビーム16からブラケット19を介してインナーパネル14に伝達される。補強パネル20は凸部の長手方向をドアビーム16の配設方向に沿って近接して、アウターパネル13とドアビーム16との隙間に配設される。前述したように、アウターパネル13とドアビーム16との間の隙間寸法はドアビーム16の配設位置により異なるため、配設される補強パネル20の凹凸の高低差は隙間寸法に合わせて変化させる。補強パネル20の凸部とドアビーム16、補強パネル20とアウターパネル13は断続的に接着剤にて接着される。
図4は図1中の矢視A−Aで示した本発明の他の参考例に係るドア10の断面図である。本実施例では図2に示した実施例と異なり、補強パネル20は、ガラス昇降スペース21とドアビーム16との間に設置される。補強パネル20は1つの凸部を有し、凸部の頂部と凹部の谷部は平面状に成形される。凸部の長手方向は、ドアビーム16の配設方向に沿って近接して配設される。そして凸部の頂部の裏面はドアビーム16と、凹部の谷部はアウターパネル13と、接着剤18を介して断続的に接着される。
図5は図4中の矢視5−5で示したドアの断面図である。補強パネル20はガラス昇降スペースと21とドアビーム16との隙間に配設される。アウターパネル13とガラス昇降スペース21との間の隙間寸法はアウターパネルの形状に応じて位置により異なるため、配設される補強パネル20の凹凸の高低差は隙間寸法に合わせて変化させる。ドアビーム16は車両前後方向に沿って配設され、補強パネル20と断続的に接着剤にて接着される。
図6は図1中の矢視A−Aで示した本発明の更に他の参考例に係るドア10の断面図である。本実施例では図2に示した実施例と異なり、ドア10内部の形成された空間の全面に補強パネル20が設置される。補強パネル20は略平行に複数の凹凸部を持っており、凹凸部の長手方向は車両前後方向に配設される。凸部の頂部と凹部の谷部は平面状に成形され、凸部は近接するドアビーム16と、凹部はアウターパネル13と接着剤18にて断続的に接着される。補強パネル20は、ドア10内部の上側端ではアウターパネル13と、下側端ではインナーパネル14とに接合される。
図7は図6中の矢視7−7で示したドアの断面図である。補強パネル20は、アウターパネル13の丸みによって生じるドアビーム16との隙間寸法の大小を考慮して、凹凸部の高低差が決定される。補強パネル20はドア10内部に形成された空間の全面に配設され、前側と後側とはそれぞれインナーパネル14に接合される。
図8は図1中の矢視A−Aで示した本発明の1実施例であるドア10の断面図である。補強パネル20の高さ方向の中央部は、略並行に複数の凹凸部が形成され、その長手方向は高さ方向に沿って形成されている。また、上下端付近は車両の前後方向に凹凸部が形成されている。補強パネル20は、ドア10内部の上端ではアウターパネル13と、下端ではインナーパネル14とアウターパネル13とに接合されている。補強パネル20は、高さ方向に形成された凹凸部の凸部の頂部はドアビーム16と、その交差位置で接着剤18にて接着され、凹部の谷部は断続的にアウターパネル13と接着剤18にて接着される。また、車両前後方向に形成された凹部の谷部は、断続的にアウターパネル13と接着剤18にて接着される。凹凸部の頂部、谷部は平面状に成形される。なお、ドア10内部の下側に記載のインナーパネル14は補強パネル20と接合され、アウターパネル13下端まで延長された補強パネル20が、アウターパネル13と接合される。
図9は図8中の矢視9−9で示した本発明の1実施例であるドアの断面図である。補強パネル20はドア10内部に形成された空間の全面に配置されており、前側、後側はそれぞれインナーパネル14とアウターパネル13とのそれぞれに接合されている。インナーパネル14は補強パネル20と接合され、アウターパネル13の前後端まで延長された補強パネル20がアウターパネル13と接合される。
図10は図1中の矢視A−Aで示した本発明の1実施例であるドア10の断面図である。本実施例は、前述した図8、図9で示した補強パネル20を、高さ方向に形成した凹凸部の高低差を、ドアビーム16近傍では小さく、ドアビーム16から離れた位置ではそれよりも高くすることにより、補強パネル20の剛性を高めたものである。
図11は図10中の矢視11−11で示した本発明の1実施例に係る補強パネル20の平面図である。図中中央に四角く示された部位が高さ方向に形成された凸部であり、その中央がドアビーム16近傍の補強パネル20の凸部にあたる。また図中の上部、下部に記載の横に引かれた直線は、車両の前後方向に形成された凹凸部を示している。
次に、本発明の実施例の作用について説明する。
図2,図3に示すように、アウターパネル13とドアビーム16との隙間に補強パネル20が配設されることにより、アウターパネルに伝達された衝突エネルギを、補強パネル20が衝突荷重に抵抗しながら変形することにより吸収することができる。従来、この隙間は、衝突荷重への抵抗が小さかったため衝突エネルギを吸収することのない単なる空走スペースとなっていた。しかし、本発明によれば、前記隙間をエネルギ吸収スペースとして有効に活用することができる。
図12は側方衝突時において、ドア10部への車両進入量を横軸に、車両がドア10部に進入するのに必要な荷重(発生荷重)を縦軸にとり、両者の関係を表した概略図である。破線が従来のドア構造を示し、実線が本発明によるドア構造の衝突性能を示している。
従来のドア構造において、衝突の初期段階で車両進入量に対する発生荷重が増加しない範囲(図12(a)の範囲)は、アウターパネル13とドアビーム16との隙間による空走スペースを表している。
それと比べ、本発明によるドア構造を採用した場合、衝突初期段階で発生荷重の増加を見ることができる。
その後さらに車両進入量が増加して空走スペースがなくなると、衝突荷重は直接ドアビーム16に伝達される。そのため、車両進入量が増えるに従い、発生荷重も増大することとなる(図12(b))。
以上のように、図2、図3に示した補強パネル20を設置することにより、衝突初期段階での発生荷重を増加させることができ(図12矢印(1))、前記隙間部をエネルギ吸収スペースとすることができる。
図4,図5に示すように、図2,図3に示した補強パネル20の高低差を大きくすることにより、補強パネル20の剛性を高めることができる。そのため、補強パネル20の同一の変形量に対する抵抗は大きくなり、より多くの衝突エネルギを吸収することが可能となる。
ただし、ドアビーム16と補強パネル20とを接着する接着剤18には、おもに引張力が作用する。そのため、ドアビーム16と補強パネル20が車両の衝突により簡単にはがれないように、接着剤の材料や接着する範囲などを検討する必要がある。
図6,図7に示すように、補強パネル20がドア10内部に形成された空間の上下端、前後端まで延長され、アウターパネル13とインナーパネル14とに接合されることにより、衝突荷重は補強パネル20の端部を介してアウターパネル13とインナーパネル14とへ伝達される。補強パネル20が衝突荷重を伝達することができ、特に凹凸部の長手方向に応力を伝達させることができるため、補強パネル20の前後端に接合されたインナーパネル14に、効率よく衝突力を伝達させることができる。そのため、前述した衝突初期段階における補強パネル20の変形によるエネルギ吸収に加えて、前後端に接続されたインナーパネル14に荷重を伝達させる。そして、さらに車両の進入量が増加してドアビーム16に直接衝突力が伝わった後も補強パネル20の4辺が固定されているため、補強パネル20は衝突荷重に抵抗し続けることができる。
図12において、前述した衝突初期段階(図12(a))の後、さらに車両の進入量が増加した後(図12(b),(c))も、前述の理由により、図12に示した矢印(2)に示すように発生荷重を増加させることができる。そのため、衝突車両の車内への最大進入量を低減させることができる。
また、補強パネル20の凹凸形状を車両前後方向に形成していることにより、補強パネル20は車両の前後方向に作用する軸力に抵抗することができる。そのため、補強パネル20が設置されたドア10の前後方向の圧縮変形強度を増大させることができ、前面衝突に対する乗員の保護にも有効である。
図8、図9に示すように、補強パネル20の高さ方向の中央部において、凹凸部の長手方向を車両の高さ方向に向けることにより、補強パネル20は車両の高さ方向に荷重を伝達させることができる。ドアビーム16が配設された高さ位置からずれて車両が側面衝突した場合にも、前述のように補強パネル20は衝突荷重をドアビーム16へ効率良く伝達させることができる。そのため、ドアビーム16が配設された高さ位置からずれて車両が側面衝突した場合にも、従来のドア構造と比べて、衝突車両の最大進入量を低減させることができる。
また、図6、図7に示した実施例と同様に、従来のドア構造と比べ、衝突初期段階のエネルギ吸収性能を増大させることができ、さらに車両進入量が増大した場合も、補強パネル20の端部が固定されているため、補強パネル20は衝突荷重に抵抗し続けることができる。
図10、図11に示すように、図8,図9の実施例で示した高さ方向に形成した凹凸部の高低差を、ドアビーム16から離れた場所では高くすることにより、補強パネル20の剛性を高めることができる。そのため、図8,図9に示した補強パネル20より高いエネルギ吸収性能を有する補強パネル20とすることができる。ただし補強パネル20の凹凸部の高低差は、ガラスの昇降スペース21等、ドア10内部に設置される諸設備との干渉を考慮する必要がある。
図8〜図11に示すように、インナーパネル14をドア10内部に形成された空間の上下端部、及び前後端部まで延長させずに、補強パネル20と接合することにより、インナーパネル14の深さを浅くすることができる。そのため、アルミニウムから製作されるインナーパネル14では、インナーパネル14の絞り成形深さを浅くすることができる。そのため、従来は2分割または3分割されていたインナーパネル14を一体成形して製作することができ、製作コストの削減につながる。
本発明の実施例では、数種類の凹凸部を有した補強パネル20を例示した。しかし、本発明は例示した実施例のみに限定するものではなく、ビードタイプの凹凸部においては凹凸高さを自由に設定することができ、凹凸部の長手方向を変えたり凹凸ビードの間隔を変えたりすることが可能である。また、凹凸形状も、凹凸の頂部と谷部を結ぶ斜面の角度、各凹凸ビードの稜線のRを自由に設定することは可能であり、コーンタイプや同心円状にしたものなど、いろいろな形状を採用することができる。
本発明の実施例を数例述べたが、取り付けられる自動車の特性により採用する補強パネル形式は異なり、例えばドアの補強材17は2つの例を図示したが1つのものもあり、ブラケット19は存在しない自動車もある。しかし、自動車のフレーム構造やドア10内部の諸設備等を考慮して、最適な補強パネル形式を選択することが可能である。
本発明の実施例では、補強パネル20とアウターパネル13、および補強パネル20とドアビーム16との接合には接着剤を使用したが、これら接合はアーク溶接、摩擦撹拌接合等他の方法でもよい。また、補強パネル20とアウターパネル13の端部との接合も、スポット溶接、摩擦撹拌接合、接着剤を使用したヘミング加工等、最適な方法を取ることができる。
自動車のドア部の正面図である。 本発明の1実施例のドア部の断面図である。 図2中の矢視3−3に示したドア部の断面図である。 本発明の1実施例のドア部の断面図である。 図4中の矢視5−5に示したドア部の断面図である。 本発明の1実施例のドア部の断面図である。 図6中の矢視7−7に示したドア部の断面図である。 本発明の1実施例のドア部の断面図である。 図8中の矢視9−9に示したドア部の断面図である。 本発明の1実施例のドア部の断面図である。 図10中の矢視11−11に示したドア部の断面図である。 側面衝突時における車両進入量と発生荷重の関係を表したグラフである。 従来構造のドア部の断面図である。 図13中の矢視14−14に示したドア部の断面図である。
符号の説明
自動車のドア部の正面図である。 本発明の参考例に係るドア部の断面図である。 図2中の矢視3−3に示したドア部の断面図である。 本発明の参考例に係るドア部の断面図である。 図4中の矢視5−5に示したドア部の断面図である。 本発明の参考例に係るドア部の断面図である。 図6中の矢視7−7に示したドア部の断面図である。 本発明の1実施例のドア部の断面図である。 図8中の矢視9−9に示したドア部の断面図である。 本発明の1実施例のドア部の断面図である。 図10中の矢視11−11に示したドア部の断面図である。 側面衝突時における車両進入量と発生荷重の関係を表したグラフである。 従来構造のドア部の断面図である。 図13中の矢視14−14に示したドア部の断面図である。

Claims (3)

  1. アウターパネルと、このアウターパネルの内側に自動車長手方向に延びるように配置された側面衝突用のドアビームと、前記アウターパネルとガラス昇降スペースとの間に配置された補強パネルと、を有し、前記補強パネルは、前記アウターパネルの内面形状に合わせた形状を有すると共に、自動車長手方向に形成された第1の凹凸と、自動車高さ方向に形成された第2の凹凸と、を有し、前記第1の凹凸における前記アウターパネル側に突出した部分は自動車高さ方向に延びて前記アウターパネルと接合され、前記第1の凹凸における前記ドアビーム側に突出した部分は自動車高さ方向に延びて前記ドアビームと接合され、前記第2の凹凸における前記アウターパネル側に突出した部分には、その前記ガラス昇降スペース側の面に前記ドアビームの前記アウターパネル側の面が接合されていることを特徴とする自動車用ドア。
  2. 前記補強パネルが、自動車の上側、下側、前側、後側の端部でアウターパネルに接合され、前記インナーパネルはドア内部に形成された空間の上下端部、及び前後端部まで延長させずに、前記補強パネルと接合されていることを特徴とする請求項に記載の自動車用ドア。
  3. 前記自動車高さ方向において、前記第2の凹凸の高低差は、前記ドアビームの近傍で小さく、ドアビームから離れた位置で大きくなるようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車用ドア。
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