JP7259568B2 - 車両のカウルグリル構造 - Google Patents
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Description
ところで、特許文献1には、カウルグリルの前側縦壁部に、車両上方からの衝撃荷重入力時に対する変形促進用として車幅方向に水平方向に延び後方に向けて屈曲した屈曲部が形成された構成が開示されている。
これにより、上方からの荷重入力時に、カウルグリルの車幅方向の全領域で初期荷重の低減を図ることができる。
上記構成によれば、切欠き部の前方を型成形部で覆ったので、次のような効果がある。
上記構成によれば、上述の切欠き部の屈曲変形を、上記凹溝にて補助するので、初期荷重の低減をさらに向上させることができる。
上記構成によれば、上記切欠き部はフランジ部の上側の凹溝と連続するので、上方からの荷重入力時に、カウルグリルの前面部の車幅方向側端部を確実に屈曲変形させることができる。
上記構成によれば、上面部と側面部との成形性向上を図ることができると共に、部品点数および組付け工数の削減を図ることができる。
図面は車両のカウルグリル構造を示し、図1は当該カウルグリル構造を備えた前部車体構造の斜視図、図2は車両のカウルグリル構造を示す斜視図、図3はカウルグリル構造の車両右側部を示す正面図、図4はカウルグリル構造の正面斜視図、図5はカウルグリル構造の後方斜視図、図6はカウルグリルの前面部のみを示す後方斜視図、図7は図3のA-A線矢視断面図、図8は図3のB-B線矢視断面図、図9は図3のC-C線矢視断面図である。
車両のカウルグリル構造の説明に先立って、まず、図1を参照して前部車体構造について説明する。
図7に示すように、上述のダッシュロアパネル1の上端には、当該上端から車両前方に延びる折曲げ部1aが一体形成されており、該折曲げ部1a上には、側面視で略S字形状のダッシュアッパパネル16が取付けられている。
このカウルクロス18は、下壁部18aと、該下壁部18aの前端から上方に延びる前側縦壁部18bと、該前側縦壁部18bの上端から車両前方に延びる前側上面部18cと、上述の下壁部18aの後端から後上方向に延びる後側縦壁部18dと、該後側縦壁部18dの上端から車両後方に延びる後側上面部18eと、を一体に折曲げ形成したものである。
このカウルクロスレイン19は、縦壁部19aと、該縦壁部19aの上端から車両前方に延びる上面部19bと、上述の縦壁部19aの下端から車両後方に延びる下面部19cと、を一体に折曲げ形成したもので、カウルクロスレイン19の上面部19bをカウルクロス18の前側上面部18cにスポット溶接手段にて接合固定すると共に、カウルクロスレイン19の下面部19cをカウルクロス18の下壁部18aにスポット溶接手段にて接合固定することで、カウルクロスレイン19とカウルクロス18との間には、車幅方向に延びるカウルクロス閉断面部20が形成されている。
このカウルグリル22は、カウルボックス21の上方を覆う上面部23と、当該上面部23の前端から下方に向けて延び下端が車体(カウルクロスレイン19参照)に取付けられる前面部24と、図2、図4、図5に示すようにカウルボックス21の側方を覆うと共に、上述の上面部23と一体的に形成された側面部27と、を備えている。
車両右側の上面部23Rと、車両左側の上面部23Lとは、異なる構造に形成されている。
ここで、上述の取付け座24aは、ボンネットの後端部に対するウエザストリップ30を配置するための取付け座であって、当該取付け座24aには車幅方向に延びるウエザストリップ30が取付けられている。
図7に示すように、上述の連結壁24dと縦壁部24eとの間には、その前部に形成されたロアノッチ部n2により、車両後方へ向けて屈曲する側面視で屈曲形状断面の下部屈曲部b3が形成されている。つまり、図7に示す車幅方向中央側においては、上記前面部24は側面視でジグザグ断面形状に形成されている。
図8に示す車幅方向側部寄りの位置(図3のB-B線に相当する位置)においては、上記前面部24は、取付け座24a、第1スラント部24b、第2スラント部24c、連結壁24d、底面部24fを有し、第1、第2の各スラント部24b,24c間には上述の上部屈曲部b1が形成されると共に、図7で示した縦壁部24eが廃止され、ロアノッチ部n2の直下部に底面部24fが形成されている。
上述のカウルグリル22は、前面部24の車幅方向左右両端部から車両後方に延びる上記側面部27,27を有している(図2、図4、図5参照)。
しかも、図3~図6に示すように、カウルグリル22の前面部24に形成された上述の上部屈曲部b1の延長上乃至隣接する前面部24の側面部には、切欠き部28が形成されている。
具体的には、図9に示すように、上述の型成形部31で、上述の切欠き部28を含んで前面部24のストレート部24g、連結壁24dの前側の面を覆っている。
この実施例では、上述の切欠き部28を型成形部31で覆っており、これにより、エンジンの熱気のみならず臭気の上記閉断面部内への侵入を抑制すると共に、車両前方側からの見栄え向上を図るよう構成したものである。
上部凹溝24hは、図8に示すように、第1スラント部24bの下端部背面をテーパ状に切り落とす形状に形成されており、下部凹溝24iは、同図に示すように逆向きのV字状に形成されている。
上述の切欠き部28まで車幅方向に連続する上部凹溝24hを設けることで、切欠き部28の屈曲変形を、当該上部凹溝24hにて補助し、初期荷重の低減をさらに向上すべく構成したものである。
なお、図6、図7、図8において、24jはロアノッチ部n2と対応する前面部24の背面側において、車幅方向に間欠的に設けられたフック部である。
この比較例3の場合、キャビティ型CA3とスライド型SL3とコア型CO3との3つの型の角部の合わせが生じ、バリが発生する可能性が著しく高く好ましくなかった。
しかも、上述の切欠き部28および上部凹溝24hの形成により、上方からの荷重入力時に、これら両者28,24hにより初期荷重の低減を図ることができる。
これにより、上方からの荷重入力時に、カウルグリル22の車幅方向の全領域で初期荷重の低減を図ることができる。
この構成によれば、切欠き部28の前方を型成形部31で覆ったので、次のような効果がある。
この構成によれば、上述の切欠き部28の屈曲変形を、上記凹溝(上部凹溝24h)にて補助するので、初期荷重の低減をさらに向上させることができる。
この構成によれば、上記切欠き部28はフランジ部29の上側の凹溝(上部凹溝24h)と連続するので、上方からの荷重入力時に、カウルグリル22の前面部24の車幅方向側端部を確実に屈曲変形させることができる。
この構成によれば、上面部23と側面部27との成形性向上を図ることができると共に、部品点数および組付け工数の削減を図ることができる。
この発明のダッシュパネルは、実施例のダッシュロアパネル1に対応し、以下同様に、
屈曲部は、上部屈曲部b1に対応し、
凹溝は、上部凹溝24h、下部凹溝24iに対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
15…フロントウインドパネル
21…カウルボックス
22…カウルグリル
23…上面部
24…前面部
24h…上部凹溝(凹溝)
24i…下部凹溝(凹溝)
27…側面部
28…切欠き部
29…フランジ部
30…ウエザストリップ
31…型成形部
b1…上部屈曲部(屈曲部)
Claims (5)
- 車両のカウルグリル構造であって、
フロントウインドパネルの下端部と、ボンネットの後端部と、ダッシュパネルの上端部との間に配設されるカウルボックスを設け、
カウルグリルは、上記カウルボックスの上方を覆う上面部と、当該上面部の前端から下方に向けて延び下端が車体に取付けられる前面部と、を備え、
該前面部は、その車幅方向中央側に水平方向に延びる側面視で屈曲形状断面の屈曲部が形成され、車幅方向の左右両側が側面視で直線形状断面に形成されており、
かつ、上記屈曲部の延長上乃至隣接する側端部に切欠き部が形成された
車両のカウルグリル構造。 - 上記カウルグリルの前面部上面に上記ボンネットの後端部に対するウエザストリップが配置され、
該ウエザストリップの車幅方向側端は上記カウルグリルより車幅方向側方まで延びると共に、
車幅方向側方の下方には、上記カウルグリルの前面部に隣接する型成形部が一体形成されており、
上記切欠き部の前方を当該型成形部で覆った
請求項1に記載の車両のカウルグリル構造。 - 上記屈曲部には、当該屈曲部の肉厚を薄くする凹溝が形成されており、
該凹溝は上記切欠き部まで車幅方向に連続して形成された
請求項1または2に記載の車両のカウルグリル構造。 - 上記カウルグリルの上記上面部と上記前面部とは分割形成されており、
上記屈曲部から後方に延びるフランジ部に上記上面部が取付けられており、
上記凹溝は上記フランジ部の上下に形成され、
上記切欠き部は上側の凹溝と連続する
請求項3に記載の車両のカウルグリル構造。 - 上記カウルグリルの上記上面部と側面部とが一体的に形成された
請求項4に記載の車両のカウルグリル構造。
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