JP4200632B2 - 車両のフェンダ構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両のフェンダ構造に係り、特に、自動車等の車両の構造部材にフェンダを取り付けた車両のフェンダ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等の車両の構造部材にフェンダを取り付けた車両のフェンダ構造においては、その一例が実開平6−27449号に示されている。
【0003】
図8に示される如く、この車両のフェンダ構造では、フロントフェンダ100における車幅方向内側壁部100Aに形成された段差部102に、複数の有角孔部104が穿設されており、段差部102の折れ線部分102Aに有角孔部104の角部104Aが合致している。このため、このフロントフェンダ100では、角部104Aの存在により、折れ線部102Aが変形し易くなり、図8に二点鎖線で示されるように、有角孔部104に相当するフロントフェンダ100の頂点106における変形量が大きくなる。この結果、この車両のフェンダ構造では、この有角孔部104に相当するフロントフェンダ100の頂点106に衝突体が衝突しても、その衝突エネルギーを確実に吸収できるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この車両のフェンダ構造においては、有角孔部104に相当するフロントフェンダ100の頂点106に衝突体が衝突しても、また、有角孔部104に相当しないフロントフェンダ100の頂点106に衝突体が衝突しても、フロントフェンダ100における車幅方向内側壁部100Aが上下方向に座屈変形して衝突エネルギーを吸収する構成となっている。この結果、略上方からの衝撃荷重(図8の矢印F)によって発生する車幅方向内側壁部100Aにおける上下方向の座屈変形量が大きくなる。一方、フロントフェンダ100の車幅方向内側壁部100Aにおける上下方向の座屈変形量には限度があるため、衝突荷重が車幅方向内側壁部100Aにおける上下方向の座屈変形量を超え易く、車幅方向内側壁部100Aの座屈変形終了間際に荷重が上昇する。従って、この車両のフェンダ構造においては、略上方からの衝撃荷重が大きい場合には、フェンダの衝撃緩和性能に影響され、衝突体への衝撃緩和性能が低下することが考えられる。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、フェンダの衝撃緩和性能に影響されることなく、フードの衝撃緩和性能のみに依存する範囲を広げることができ、衝突体へ衝撃緩和性能を向上できる車両のフェンダ構造を得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、車両の構造部材にフェンダを取付ける車両のフェンダ構造において、
前記フェンダの前記構造部材への取付部の車両上下方向の高さを、前記構造部材における閉断面を形成する部位の上壁部の上面の車両上下方向の高さより下げ前記上壁部の上面の上方に、フードにおける骨格部より車両上方側へ向けて薄くした部分を配置したことを特徴とする。
【0007】
従って、フェンダの前記構造部材への取付部の車両上下方向の高さを、構造部材における閉断面を形成する部位の上壁部の上面の車両上下方向の高さより下げ、上壁部の上面の上方に、フードにおける骨格部より車両上方側へ向けて薄くした部分を配置したため、車両構造部材の断面、またはフードにおける骨格部の断面を大きくして、それぞれの剛性を確保しても、上方からの衝撃荷重が加わった場合に、構造部材の閉断面部とフードにおける骨格部とが干渉せず、通常、車体後側左右のヒンジと車体前側中央のロック部により車体に固定されており、これらのヒンジとロック部を支点として弾性変形するフードで衝撃荷重を受けることができる。即ち、フェンダの衝撃緩和性能に影響されることなく、フードの衝撃緩和性能のみに依存する範囲を広げることができ、衝突体への衝撃緩和性能を向上できる。
【0008】
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の車両のフェンダ構造において、前記フェンダの取付部と対向する前記フードの部位に剛性確保手段を設けたことを特徴とする。
【0009】
従って、請求項1に記載の内容に加えて、剛性確保手段により、フードの車両外側方向の端末に必要とされる形状を保持するための剛性を確保できる。
【0010】
請求項3記載の本発明は、請求項2に記載の車両のフェンダ構造において、前記剛性確保手段は、フードの車両外側方向の端末に形成された垂下するフランジ部であることを特徴とする。
【0011】
従って、請求項2に記載の内容に加えて、剛性確保手段を、フードの車両外側方向の端末に形成された垂下するフランジ部とすることで構成が簡単になる。
【0012】
請求項4記載の本発明は、請求項2に記載の車両のフェンダ構造において、前記剛性確保手段は、前記厚さが薄いフード部分の車両外側に形成した、前記厚さが薄いフード部分より車両上下方向の厚さが厚いフード補助骨格部であることを特徴とする。
【0013】
従って、請求項2に記載の内容に加えて、剛性確保手段を、前記厚さが薄いフード部分の車両外側に形成した、厚さが薄いフード部分より車両上下方向の厚さが厚いフード補助骨格部とすることで、フードにおける車両外側方向の端末の剛性を十分に確保できる。
【0014】
請求項5記載の本発明は、請求項1乃至4の何れか1項に記載の車両のフェンダ構造において、前記フェンダは、車幅方向内側壁部に車両外側上方から車両内側下方への傾斜面を有することを特徴とする。
【0015】
従って、請求項1乃至4の何れかに1項に記載の内容に加えて、略上方からの衝撃荷重を受けた際に、フードの端末のみがフェンダの傾斜面と干渉し変形することで、衝撃荷重の更なる低減が図れる。
【0016】
請求項6記載の本発明は、請求項1乃至4の何れか1項に記載の車両のフェンダ構造において、前記フェンダは、車幅方向内側壁部に車両内側へ向って形成され車両前後方向から見た形状が略三角形の凸リブを有することを特徴とする。
【0017】
従って、請求項1乃至4の何れか1項に記載の内容に加えて、略上方からの衝撃荷重を受けた際に、フードの端末がフェンダの車幅方向内側壁部に車両内側へ向って形成され車両前後方向から見た形状が略三角形の凸リブと干渉し変形することで、衝撃荷重の更なる低減が図れる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の車両のフェンダ構造の第1実施形態を図1〜図3に従って説明する。
【0019】
なお、図中矢印FRは車両前方方向を、矢印UPは車両上方方向を、矢印INは車幅内側方向を示す。
【0020】
図3に示される如く、本実施形態では、車体10のフードパネル12とフェンダ14との境界16が、フード18の車幅方向両端部において、車両前後方向に沿って延びている。なお、本実施形態では、境界16が車幅方向外側に設定されており、図1に示される如く、衝突体Sがフェンダ14に衝突し難い構成になっている。また、フード18は、車体後側左右のヒンジと車体前側中央のロック部により車体に固定されており、これらのヒンジとロック部を支点として弾性変形可能となっている。
【0021】
図1に示される如く、フードパネル(フードアウタパネルとも言う)12の車幅方向外側部の下面側には、フードインナパネル20が車両前後方向に沿って配設されている。フードインナパネル20の車両前後方向から見た断面形状は、開口部を上方へ向けた略ハット状とされており、開口部の車幅方向内側に突出形成された内側フランジ20Aがフードパネル12の下面12Aに接着剤13で結合されている。また、フードインナパネル20の開口部の車幅方向外側端部には、垂下するフランジ部20Bが形成されており、このフランジ部20Bは、フードパネル12の車幅方向外側縁部に形成された垂下するフランジ部12Bに接合されており、この接合フランジ部20B、12Bが剛性確保手段を構成している。
【0022】
フードパネル12とフードインナパネル20とで構成される閉断面部21は、車幅方向外側部21Aの厚さT1が、フード18における骨格部を構成する車幅方向内側部21Bの厚さT2に比べて薄くなっている。また、閉断面部21における車幅方向外側部21Aの下方には、車両前後方向に沿って車体10の構造部材としてのエプロンアッパメンバ24が配設されており、エプロンアッパメンバ24は、エプロンアッパメンバ24の上部を構成するエプロンアッパメンバアッパ26とエプロンアッパメンバ24の下部を構成するエプロンアッパメンバロア28とで構成されている。
【0023】
エプロンアッパメンバアッパ26は開口部を下方へ向けた断面台形状となっており、車幅方向外側壁部26Aは、車両内側上方から車両外側下方への傾斜面となっている。この車幅方向外側壁部26Aの下端部には、車幅方向外側へ向けてフランジ26Bが形成されている。一方、エプロンアッパメンバロア28は断面L字状となっており、縦壁部28Aの上端部には、車幅方向外側へ向けてフランジ28Bが形成されており、エプロンアッパメンバアッパ26のフランジ26Bと、エプロンアッパメンバロア28のフランジ28Bとが溶着されている。エプロンアッパメンバロア28の縦壁部28Aの上端部には、車幅方向内側へ向かって横壁部28Cが形成されており、横壁部28Cの車幅方向内側端部には、下方へ向かってフランジ28Dが形成されている。このフランジ28Dには、エプロンアッパメンバアッパ26の車幅方向内側壁部26Cの下端縁部26Dが溶着されている。
【0024】
従って、エプロンアッパメンバ24は、エプロンアッパメンバアッパ26とエプロンアッパメンバロア28とで車両前後方向に延びる閉断面部30を形成している。
【0025】
図2に示される如く、エプロンアッパメンバアッパ26のフランジ26Bと、エプロンアッパメンバロア28のフランジ28Bとの接合部には、車両前後方向に沿って所定の間隔で取付穴32が形成されており、エプロンアッパメンバロア28のフランジ28Bの下面側には、取付穴32と同軸的にナット34が固定されている。
【0026】
図1に示される如く、フードパネル12の車幅方向外側縁部12Cに対向しているフェンダ14の車幅方向内側縁部14Aは、下方に向かって屈曲されており、フードパネル12のフランジ部12Bと略平行に伸びる縦壁部14Bが形成されている。この縦壁部14Bの下端部には、車幅方向内側へ向かってフランジ14Cが形成されている。
【0027】
図2に示される如く、フェンダ14におけるフランジ14Cには、車両前後方向に所定の間隔で取付穴36が穿設されている。
【0028】
図1に示される如く、フェンダ14の取付穴36とエプロンアッパメンバ24の取付穴32には、ボルト38が上方から挿入されており、このボルト38をナット34に締め込むことによって、フェンダ14におけるフランジ14Cが、エプロンアッパメンバアッパ26のフランジ26B及びエプロンアッパメンバロア28のフランジ28Bに固定されている。
【0029】
また、フェンダ14のエプロンアッパメンバ24への取付部となるフランジ14Cの車両上下方向の高さH1は、エプロンアッパメンバアッパ26の上壁部26Eの上面の車両上下方向の高さH2より下方となっており、エプロンアッパメンバアッパ26の上壁部26Eの上方に、フードパネル12とフードインナパネル20とで構成される閉断面部21の車幅方向外側部21A(フード18における骨格部を構成する車幅方向内側部21Bより車両上下方向の厚さが薄いフード部分)が配置されている。
【0030】
次に本実施形態の作用を説明する。
【0031】
本実施形態では、フード18におけるフェンダ14との境界16近傍、即ち、フード18における車両外側方向の端末近傍に衝突体Sが衝突して、略上方から略下方(図1の矢印A方向)へ向けて荷重が作用した場合には、フード18における車両外側方向の端末近傍が、図1に二点鎖線で示される如く、下方へ変形する。
【0032】
この際、本実施形態の車両のフェンダ構造では、フェンダ14のフランジ14Cの車両上下方向の高さH1が、エプロンアッパメンバアッパ26の上壁部26Eの上面の車両上下方向の高さH2より下方となっており、エプロンアッパメンバアッパ26の上壁部26Eの上方に、閉断面部21における厚さが薄い車幅方向外側部21Aが配置されているため、エプロンアッパメンバ24の閉断面部30、またはフード18における骨格部を構成する閉断面部21の車幅方向内側部21Bを大きくして、それぞれの剛性を確保しても、エプロンアッパメンバ24と、閉断面部21の車幅方向内側部21Bとが干渉しない。この結果、車体後側左右のヒンジと車体前側中央のロック部により車体に固定されており、これらのヒンジとロック部を支点として弾性変形するフード18で衝撃荷重を受けることができる。即ち、フェンダ14の衝撃緩和性能に影響されることなく、フード18の衝撃緩和性能のみに依存する範囲を広げることができ、衝突体Sへの衝撃緩和性能を向上できる。
【0033】
また、本実施形態では、フード18の車両外側方向の端末に形成した剛性確保手段としてのフランジ部12B、20Bにより、フード18の車両外側方向の端末に必要とされる形状を保持するための剛性を確保できる。また、本実施形態では、剛性確保手段を、フード18の車両外側方向の端末に形成した垂下するフランジ部12B、20Bとすることで構成が簡単になる。
【0034】
次に、本発明の車両のフェンダ構造の第2実施形態を図4及び図5に従って説明する。
【0035】
なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0036】
図5に示される如く、本実施形態では、フェンダ14の車幅方向内側壁部となる縦壁部14Bにおけるボルト38を挿入する部位を除いた位置に、車両内側への凸リブ50が車両前後方向に所定の間隔を開けて形成されている。
【0037】
図4に示される如く、凸リブ50の車両前後方向から見た形状は略三角形となっており、上側の傾斜面50Aが、フード18の車両外側方向の端末に形成された垂下するフランジ部12B、20Bの下方に位置している。
【0038】
また、本実施形態では、フェンダ14の車両外側面14Dに変形の基点となる脆弱部としての凹溝52が、車両前後方向に延設されており、凹溝52には装飾用のモール54が取付けられている。
【0039】
次に本実施形態の作用を説明する。
【0040】
本実施形態では、フード18における車両外側方向の端末近傍に衝突体Sが衝突して、略上方から略下方(図4の矢印A方向)へ向けて荷重が作用した場合には、フード18の境界16近傍の部位が、図4に二点鎖線で示される如く、下方へ変形する。
【0041】
この際、本実施形態の車両のフェンダ構造では、第1実施形態と同様に、フェンダ14のフランジ14Cの車両上下方向の高さH1が、エプロンアッパメンバアッパ26の上壁部26Eの上面の車両上下方向の高さH2より下方となっており、エプロンアッパメンバアッパ26の上壁部26Eの上方に、閉断面部21における厚さが薄い車幅方向外側部21Aが配置されているため、エプロンアッパメンバ24の閉断面部30、またはフード18における骨格部を構成する閉断面部21の車幅方向内側部21Bを大きくして、それぞれの剛性を確保しても、エプロンアッパメンバ24と、閉断面部21の車幅方向内側部21Bとが干渉しない。この結果、車体後側左右のヒンジと車体前側中央のロック部により車体に固定されており、これらのヒンジとロック部を支点として弾性変形するフード18で衝撃荷重を受けることができる。即ち、フェンダ14の衝撃緩和性能に影響されることなく、フード18の衝撃緩和性能のみに依存する範囲を広げることができ、衝突体Sへの衝撃緩和性能を向上できる。
【0042】
さらに、本実施形態では、図4に一点鎖線で示される様にフード18の車両外側方向の端末が所定値以上下方に移動すると、フランジ部12B、20Bが、フェンダ14の縦壁部14Bに形成した凸リブ50の上側の傾斜面50Aに当接する。この結果、フェンダ14の縦壁部14Bは、車両外側方向(図4の矢印B方向)へ押圧される。このため、フェンダ14は、図4に一点鎖線で示される様に凹溝52を基点にして車両外側方向へ変形する。従って、本実施形態では、フード18が下方へ大きく変形した場合にも、衝突体Sとフェンダ14との干渉を避けることができ、衝撃荷重の更なる低減が図れる。
【0043】
なお、凸リブ50における傾斜面50Aの傾斜角θを小さくすれば、水平方向分力と垂直方向分力との関係から、フード18がフェンダ14に当接した際の、フード18の変形荷重への影響を小さくできる。また、本実施形態では、フード18の横幅W1を大きく取っているので、相対的に、フェンダ14の横幅W2を小さくできるため、この点においても、フェンダ14は図4に一点鎖線で示される様に車両外側方向へ変形し易くなっている。
【0044】
次に、本発明の車両のフェンダ構造の第3実施形態を図6に従って説明する。
【0045】
なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0046】
図6に示される如く、本実施形態では、フードパネル12とフードインナパネル20とで構成される閉断面部21おける車幅方向外側部21Aの車両外側に、車幅方向外側部21Aの厚さT1より車両上下方向の厚さT3が厚い補助骨格部21Cが形成されており、この補助骨格部21Cが剛性確保手段を構成している。なお、フードインナパネル20の開口部の車幅方向外側に突出形成された外側フランジ20Cには、フードパネル12の車幅方向外側縁部12Dがヘミング加工によって固定されており、ヘミング部18Aはフード18の外形線に沿って形成されている。
【0047】
また、本実施形態では、フェンダ14の車幅方向内側壁部となる車幅方向内側縁部14Aと縦壁部14Bとの間の部位に、車両外側上方から車両内側下方への傾斜面14Eが形成されており、縦壁部14Bの位置が、補助骨格部21Cに対して車両外方へ距離Sずれている。従って、フェンダ14が下方へ移動した場合には、ヘミング部18Aが傾斜面14Eと当接するようになっている。
【0048】
次に本実施形態の作用を説明する。
【0049】
本実施形態では、フード18におけるフェンダ14との境界16近傍に衝突体Sが衝突して、略上方から略下方(図6の矢印A方向)へ向けて荷重が作用した場合には、フード18の境界16近傍の部位が、図6に二点鎖線で示される如く、下方へ変形する。
【0050】
この際、本実施形態の車両のフェンダ構造では、第1実施形態と同様に、フェンダ14のフランジ14Cの車両上下方向の高さH1が、エプロンアッパメンバアッパ26の上壁部26Eの上面の車両上下方向の高さH2より下方となっており、エプロンアッパメンバアッパ26の上壁部26Eの上方に、閉断面部21における厚さが薄い車幅方向外側部21Aが配置されているため、エプロンアッパメンバ24の閉断面部30、またはフード18における骨格部を構成する閉断面部21の車幅方向内側部21Bを大きくして、それぞれの剛性を確保しても、エプロンアッパメンバ24と、閉断面部21の車幅方向内側部21Bとが干渉しない。この結果、車体後側左右のヒンジと車体前側中央のロック部により車体に固定されており、これらのヒンジとロック部を支点として弾性変形するフード18で衝撃荷重を受けることができる。即ち、フェンダ14の衝撃緩和性能に影響されることなく、フード18の衝撃緩和性能のみに依存する範囲を広げることができ、衝突体Sへの衝撃緩和性能を向上できる。
【0051】
また、本実施形態では、フード18の車両外側方向の端末に、閉断面部21における車幅方向外側部21Aの厚さT1より車両上下方向の厚さT3が厚い補助骨格部21Cを形成したことにより、フード18の車両外側方向の端末に必要とされる形状を保持するための剛性を確保できる。
【0052】
さらに、本実施形態では、フード18の車両外側方向の端末が所定値以上下方に移動すると、フード18のヘミング部18Aが、フェンダ14の傾斜面14Eと当接し、ヘミング部18Aが容易に図6に二点鎖線で示される様に変形する。従って、本実施形態では、ヘミング部18Aの変形によって、衝撃荷重の更なる低減が図れる。
【0053】
なお、本実施形態では、製造時の型形状等の制約を考慮して、フェンダ14の車幅方向内側縁部14Aと縦壁部14Bとの間に、車両外側上方から車両内側下方への傾斜面14Eを形成したが、傾斜面14Eに代えて、図7に示される如く、フェンダ14の車幅方向内側縁部14Aと縦壁部14Bとの間に、段部14Fを形成し、この段部14Fにフード18のヘミング部18Aが当接し変形する構成としても良い。
【0054】
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。
【0055】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明は、車両の構造部材にフェンダを取付ける車両のフェンダ構造において、フェンダの構造部材への取付部の車両上下方向の高さを、構造部材における閉断面を形成する部位の上壁部の上面の車両上下方向の高さより下げ上壁部の上面の上方に、フードにおける骨格部より車両上方側へ向けて薄くした部分を配置したため、フェンダの衝撃緩和性能に影響されることなく、フードの衝撃緩和性能のみに依存する範囲を広げることができ、衝突体へ衝撃緩和性能を向上できるという優れた効果を有する。
【0056】
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の車両のフェンダ構造において、フェンダの取付部と対向するフードの部位に剛性確保手段を設けたため、請求項1に記載の効果に加えてフードの車両外側方向の端末に必要とされる形状を保持するための剛性を確保できるという優れた効果を有する。
【0057】
請求項3記載の本発明は、請求項2に記載の車両のフェンダ構造において、剛性確保手段は、フードの車両外側方向の端末に形成された垂下するフランジ部であるため、請求項2に記載の効果に加えて、構成が簡単という優れた効果を有する。
【0058】
請求項4記載の本発明は、請求項2に記載の車両のフェンダ構造において、剛性確保手段は、厚さが薄いフード部分の車両外側に形成した、厚さが薄いフード部分より車両上下方向の厚さが厚いフード補助骨格部であるため、請求項2に記載の効果に加えて、フードにおける車両外側方向の端末の剛性を十分に確保できるという優れた効果を有する。
【0059】
請求項5記載の本発明は、請求項1乃至4の何れか1項に記載の車両のフェンダ構造において、フェンダは、車幅方向内側壁部に車両外側上方から車両内側下方への傾斜面を有するため、請求項1乃至4の何れか1項に記載の効果に加えて、衝撃荷重の更なる低減が図れるという優れた効果を有する。
【0060】
請求項6記載の本発明は、請求項1乃至4の何れか1項に記載の車両のフェンダ構造において、フェンダは、車幅方向内側壁部に車両内側へ向って形成され車両前後方向から見た形状が略三角形の凸リブを有するため、請求項1乃至4の何れか1項に記載の効果に加えて、衝撃荷重の更なる低減が図れるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図3の1−1線に沿った断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る車両のフェンダ構造の一部を示す拡大斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る車両のフェンダ構造が適用された車両を示す斜視図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る車両のフェンダ構造を示す図1に対応する断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る車両のフェンダ構造の一部を示す拡大斜視図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る車両のフェンダ構造を示す図1に対応する断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態の変形例に係る車両のフェンダ構造を示す図1に対応する断面図である。
【図8】従来の実施形態に係る車両のフェンダ構造を示す側面図である。
【符号の説明】
12 フードパネル
12B フードパネルのフランジ部(剛性確保手段)
14 フェンダ
14E フェンダの傾斜面
18 フード
20 フードインナパネル
20B フードインナパネルのフランジ部(剛性確保手段)
21 閉断面部
21A 閉断面部の車幅方向外側部
21B 閉断面部の車幅方向内側部(フードの骨格部)
21C フードの補助骨格部
24 エプロンアッパメンバ(構造部材)
26 エプロンアッパメンバアッパ
26E エプロンアッパメンバアッパの上壁部
50 凸リブ

Claims (6)

  1. 車両の構造部材にフェンダを取付ける車両のフェンダ構造において、
    前記フェンダの前記構造部材への取付部の車両上下方向の高さを、前記構造部材における閉断面を形成する部位の上壁部の上面の車両上下方向の高さより下げ前記上壁部の上面の上方に、フードにおける骨格部より車両上方側へ向けて薄くした部分を配置したことを特徴とする車両のフェンダ構造。
  2. 前記フェンダの取付部と対向する前記フードの部位に剛性確保手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の車両のフェンダ構造。
  3. 前記剛性確保手段は、フードの車両外側方向の端末に形成された垂下するフランジ部であることを特徴とする請求項2に記載の車両のフェンダ構造。
  4. 前記剛性確保手段は、前記厚さが薄いフード部分の車両外側に形成した、前記厚さが薄いフード部分より車両上下方向の厚さが厚いフード補助骨格部であることを特徴とする請求項2に記載の車両のフェンダ構造。
  5. 前記フェンダは、車幅方向内側壁部に車両外側上方から車両内側下方への傾斜面を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の車両のフェンダ構造。
  6. 前記フェンダは、車幅方向内側壁部に車両内側へ向って形成され車両前後方向から見た形状が略三角形の凸リブを有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の車両のフェンダ構造。
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