JP2003274896A - 苦味を呈するアミノ酸の苦味の低減剤とその用途 - Google Patents

苦味を呈するアミノ酸の苦味の低減剤とその用途

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JP2003274896A
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trehalose
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Yukio Uchida
幸夫 内田
Shinya Wada
伸也 和田
Kanae Takeuchi
叶 竹内
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Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo KK
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Hayashibara Biochemical Laboratories Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 苦味を呈するアミノ酸、又は、これを含有す
る組成物を経口的に利用するにあたり、アミノ酸自体が
示す苦味を低減させることにより、その経口摂取時の嗜
好性を向上させるためのアミノ酸の苦味の低減剤を提供
することを第一の課題とし、該低減剤を使用することに
よる、苦味を呈するアミノ酸の苦味を低減する方法を提
供することを第二の課題とし、苦味を呈するアミノ酸の
苦味が低減された組成物を提供することを第三の課題と
するものである。 【解決手段】 α,α−トレハロースを有効成分として
含有することを特徴とする、苦味を呈するアミノ酸の苦
味の低減剤、及び、該苦味の低減剤を苦味を呈するアミ
ノ酸、又は、これを含有する組成物に含有せしめる、ア
ミノ酸の苦味の低減方法を確立し、苦味を呈するアミノ
酸、又は、これを含有する苦味の低減された経口摂取さ
れる組成物、その原料、加工中間物を確立して上記課題
を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、苦味を呈するアミ
ノ酸の苦味の低減剤とその用途に関し、詳細には、α,
α−トレハロースを有効成分として含有する、苦味を呈
するアミノ酸の苦味の低減剤とその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】アミノ酸は、一般の飲食品の多くに含ま
れているだけでなく、健康志向飲食品、化粧品、医薬部
外品、医薬品の多数に配合されている。アミノ酸、又
は、これを含有する組成物は、加工時、殺菌時や保存時
にアミノ酸特有の獣臭が発生したり、メーラード反応に
よる褐変等の発生から、製品化や品質の長期保持には限
度があり、そのために、アミノ酸の含量や他の成分との
配合が制限されてきた。これらの問題点を解決するため
に、特開平10−66540号公報には、α,α−トレ
ハロースによるアミノ酸の旨味の増強方法が開示されて
おり、特開2000−4836号公報には、α,α−ト
レハロースを使用してアミノ酸の獣臭を抑制する方法に
よってアミノ酸含有食品の風味を維持する方法が開示さ
れており、特開平6−70718号公報には、α,α−
トレハロースを添加してメーラード反応能を抑制した栄
養組成物が記載されている。一方、アミノ酸には、苦味
を呈するものが存在していることが知られている。それ
らの苦味を呈するアミノ酸、又は、これを含有する組成
物を経口的に摂取する場合には、飲食品にあってはその
苦味が嗜好の妨げとなり、医薬品にあっては、服用に苦
痛を伴うことすらある。にもかかわらず、前記公報に
は、苦味を呈するアミノ酸に与えるα,α−トレハロー
スの影響についてなんらの記載も示唆もない。また、国
際公開WO00/24273号明細書には、高甘味度甘
味料のスクラロースとトレハロースを含有した組成物が
記載されており、さらに、スクラロースをアミノ酸の不
快味をマスキングする有効量含有する経口組成物が記載
されているものの、トレハロースが苦味を呈するアミノ
酸の苦味を低減すること、及び、スクラロース或いはス
クラロース以外の高甘味度甘味料がアミノ酸の苦味を低
減をすることについて具体的な記載はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、苦味を呈す
るアミノ酸、又は、これを含有する組成物を経口的に利
用するにあたり、アミノ酸自体が示す苦味を低減させる
ことにより、その経口摂取時の嗜好性を向上させるため
のアミノ酸の苦味の低減剤を提供することを第一の課題
とし、該低減剤を使用することによる、苦味を呈するア
ミノ酸の苦味を低減する方法を提供することを第二の課
題とし、苦味を呈するアミノ酸の苦味が低減された組成
物を提供することを第三の課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決するために、糖類、とりわけ、α,α−トレハロ
ースの利用に着目して鋭意研究した。その結果、苦味を
呈するアミノ酸、又は、これを含有する組成物にα,α
−トレハロースを含有せしめることにより、アミノ酸自
体の示す苦味を低減できることを新たに見いだし、この
発見に基づきさらに検討を加えて、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、α,α−トレハロースを有効成分
として含有する苦味を呈するアミノ酸の苦味の低減剤
と、その苦味を呈するアミノ酸の苦味の低減剤を、苦味
を呈するアミノ酸、又は、これを含有する組成物に含有
せしめることにより、それらの苦味を低減し、嗜好性を
向上させ、経口摂取時の、不快感や苦痛を改善する方法
である。
【0005】本発明で、苦味を呈するアミノ酸とは、経
口的に摂取した際に苦味を感じる全てのアミノ酸を包含
し、具体的には、L−バリン、L−ロイシン、L−イソ
ロイシン、L−フェニルアラニン、L−トリプトファ
ン、L−アルギニン、L−リジン、L−チロシン、L−
アスパラギン、L−メチオニン、L−ヒスチジンの1種
又は2種以上から選ばれる。また、アミノ酸含有組成物
とは、これらの苦味を呈するアミノ酸の1種又は2種以
上を含有しているものを意味し、アミノ酸の苦味が認め
られるものであれば、アミノ酸が遊離状態であるか、
塩、組成物、或いは、その他の存在形態であるかは問わ
ず、それが、天然物由来のものであっても、人工的に合
成されたものであってもよい。
【0006】本発明のアミノ酸の苦味の低減剤の有効成
分であるα,α−トレハロース(α−D−グルコピラノ
シル−α−D−グルコピラノシド)としては、苦味を呈
するアミノ酸の苦味を低減できるものであればよく、そ
の由来、性状、製法等は問わない。例えば、特開平7−
213283号公報、特開平8−336363号等に開
示されている酵素糖化法による澱粉由来の含水結晶α,
α−トレハロース、α,α−トレハロース含有シラップ
や、特開平6−170221号公報に開示されている無
水結晶α,α−トレハロースなどを利用することができ
る。
【0007】本発明の苦味を呈するアミノ酸の苦味の低
減剤は、α,α−トレハロースを単独で使用することが
できる。必要ならば、例えば、粉飴、ブドウ糖、マルト
ース、マルトテトラオース、ショ糖、異性化糖、蜂蜜、
メープルシュガー、イソマルトース、パノースをはじめ
とするマルトオリゴ糖類、ガラクトオリゴ糖類、フラク
トオリゴ糖類、ラクトスクロース等の各種オリゴ糖類、
サイクロ{→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→
3)−α−D−グルコピラノシル−(1→6)−α−D
−グルコピラノシル−(1→3)−α−D−グルコピラ
ノシル−(1→}の構造を有する環状四糖、サイクロデ
キストリン等の環状糖類、プルラン、アラビアガム等の
増粘多糖類等の糖類、エリスリトール、ソルビトール、
マルチトール、ラクチトール、キシリトールをはじめと
する各種糖アルコール類、ジヒドロカルコン、ステビオ
シド、糖転移ステビオシド、レバウディオシド、糖転移
レバウディオシド、グリチルリチン、糖転移グリチルリ
チン、L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチル
エステル、スクラロース、アセスルファム カリウム
(アセスルファムK)、サッカリン、ソーマチンのよう
な高甘味度甘味料類、グリシン、アラニン等のような他
の甘味料の1種又は2種以上の適量と混合して使用して
もよく、また必要ならば、デキストリン、澱粉、乳糖等
のような増量剤・賦形剤と混合して使用することもでき
る。特に、高甘味度甘味料は、α,α−トレハロースに
よる苦味を呈するアミノ酸の苦味の低減効果を増強する
ので有利に利用できる。
【0008】また、本発明の苦味を呈するアミノ酸の苦
味の低減剤は、α,α−トレハロースを粉末乃至結晶状
製品のままで又は、必要に応じて、増量剤、賦形剤、結
合剤等と混合して、顆粒、球状、短棒状、板状、立方
体、錠剤等の各種形状に成型して使用することも、さら
には、α,α−トレハロースを含有するシラップを使用
することも随意である。
【0009】本発明の苦味を呈するアミノ酸の苦味の低
減剤は、苦味を呈するアミノ酸、又は、これの1種又は
2種以上を含有する苦味を感じることのできる、本来は
経口摂取のための組成物であって、経口的に摂取される
もの、それの原料或いは中間加工物のいずれの苦味の低
減にも利用できる。例えば、調味料類、菓子類、農産加
工品類、畜肉加工品類、水産加工品類、アルコール飲
料、清涼飲料、動植物に由来するエキス類、生薬類等を
含む液状、ペースト状、固状の飲食品、保健機能食品、
化粧品、医薬部外品、医薬品、飼料、餌料に利用でき
る。また、本発明の苦味を呈するアミノ酸の苦味の低減
剤は、苦味を呈するアミノ酸を含有するローション、化
粧水、クリーム、シャンプー、リンス、口紅、リップク
リーム、点鼻薬、点眼薬等のような化粧品、医薬部外品
或いは医薬品であって、鼻、目、頬、唇などの顔面や頭
皮等の口に近い部分に使用したり、手や衣類等に付着す
るなどして、間接的に、口の中に入ることにより苦味を
呈するアミノ酸を含有する組成物のアミノ酸の示す苦味
の低減方法にも有利に利用できる。
【0010】その他、練歯磨、粉末剤、錠剤、トロー
チ、口中清涼剤、うがい剤等の各種固形物、ペースト
状、シラップ剤、内服液、ドリンク剤、液状等の嗜好物
等の各種の苦味を呈するアミノ酸を含有する組成物への
苦味の低減剤としても利用できる。
【0011】特に、スポーツ飲料(ゼリー飲料を含
む)、ドリンク剤、栄養剤、健康食品等のアミノ酸高含
有飲食品、保健機能食品、医薬部外品、医薬品等にあっ
ては、α,α−トレハロースが、苦味を呈するアミノ酸
の苦味を低減させるので、従来不可能とされた濃度の苦
味を呈するアミノ酸を配合しても嗜好性に優れた組成物
を製造することが可能となるので有利に利用できる。
【0012】本発明の苦味を呈するアミノ酸の苦味の低
減剤の使用において、該低減剤中に含まれる有効成分の
α,α−トレハロースと対象とする苦味を呈するアミノ
酸とが接触するように利用される限り、対象とする苦味
を呈するアミノ酸は単離・精製した状態であっても、ま
た、他の成分との会合物のような形態であっても、組成
物に含有されている場合でも、所期の機能が発揮され
る。従って、いずれの苦味を呈するアミノ酸、又は、こ
れを含有する組成物でも、本発明の苦味を呈するアミノ
酸の苦味の低減剤は、対象がいずれも経口摂取されるこ
とを勘案して、原料の段階から組成物が経口的に摂取さ
れるまでの適宜の工程・過程で含有せしめることができ
る。
【0013】苦味を呈するアミノ酸、又は、これを含有
する組成物に、本発明の苦味を呈するアミノ酸の苦味の
低減剤を含有、接触又は共存せしめる方法としては、目
的の組成物が完成されるまで、或いは、組成物を経口摂
取するまでに、例えば、混和、混捏、溶解、融解、分
散、懸濁、乳化、浸透、晶出、散布、塗布、付着、噴
霧、被覆、注入等の公知の方法が、適宜に選ばれる。な
お、本発明の苦味の低減剤にα,α−トレハロースと共
に、スクラロース、アセスルファム カリウム、L−ア
スパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルから
選ばれる1種又は2種以上の高甘味度甘味料を併用する
ことも有利に利用でき、α,α−トレハロースとこれら
高甘味度甘味料の1種又は2種以上を、予め混合した剤
として含有、接触又は、共存せしめること、又は、適宜
選択される時期、方法により、苦味を呈するアミノ酸、
又は、これを含有する組成物に、それぞれを単独で含
有、接触又は共存せしめることも随意である。
【0014】本発明の苦味を呈するアミノ酸の苦味の低
減剤を、苦味を呈するアミノ酸、又は、このアミノ酸を
含有する組成物に含有させる量は、その有効成分である
α,α−トレハロースが、苦味を呈するアミノ酸の示す
苦味を低減する効果が発揮される量であれば、特に制限
はない。とりわけ、L−バリン、L−ロイシン、L−イ
ソロイシンから選ばれる1種又は2種以上の苦味を呈す
るアミノ酸に対して、α,α−トレハロースを無水物換
算で等重量以上、又は、L−トリプトファン、L−フェ
ニルアラニン、L−アルギニン、L−リジンの1種又は
2種以上の苦味を呈するアミノ酸に対してα,α−トレ
ハロースを無水物換算で5倍重量以上を、できるだけ均
一に含有せしめるのが好適である。濃度としては、苦味
を呈するアミノ酸、又は、これを含有する組成物に対し
て、α,α−トレハロースを、無水物換算で、1乃至2
0重量%(以下、本明細書では特に断らない限り、「重
量%」を単に「%」と表記する。)含有せしめることが
好適である。L−バリン、L−ロイシン、L−イソロイ
シンから選ばれる1種又は2種以上の苦味を呈するアミ
ノ酸の場合には、望ましくは2乃至15%、又は、L−
トリプトファン、L−フェニルアラニン、L−アルギニ
ン、L−リジンから選ばれる1種又は2種以上の苦味を
呈するアミノ酸の場合には、望ましくは5乃至15%の
濃度となるように含有せしめることが好適である。な
お、α,α−トレハロースの高含有水溶液では、条件に
よっては、溶液の粘度が上昇したり、α,α−トレハロ
ースの析出する懸念があることから、苦味を呈するアミ
ノ酸を含有する水溶液にα,α−トレハロースを含有せ
しめる場合は、約20%以下の濃度で使用することが好
適である。
【0015】また、本発明の苦味を呈するアミノ酸の苦
味の低減剤に高甘味度甘味料のアセスルファム カリウ
ム、L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエ
ステル、又は、スクラロースの1種又は2種以上を併用
する場合、これらの高甘味度甘味料の使用量は、これら
高甘味度甘味料が、有効成分であるα,α−トレハロー
スが苦味を呈するアミノ酸の示す苦味を低減する効果を
増強する量が好ましく、とりわけ、α,α−トレハロー
スを無水物換算で、アセスルファム カリウム、L−ア
スパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルに対
して約50乃至約500倍重量、又は、スクラロース対
して約100乃至約3500倍重量、より望ましくは、
約300乃至約900倍重量、最も望ましくは約450
乃至約650倍重量をできるだけ均一に含有せしめるの
が好適である。α,α−トレハロースと高甘味度甘味料
との混合割合をこれ以上少なくすると、高甘味度甘味料
の甘味が強くなり過ぎる懸念があり、逆に、これ以上増
やすと、高甘味度甘味料によるα,α−トレハロース
が、苦味を呈するアミノ酸の示す苦味を低減する効果の
増強が発揮できなくなる場合が生じる。なお、高甘味度
甘味料と併用する場合のα,α−トレハロースの濃度と
しては、苦味を呈するアミノ酸、又は、これを含有する
組成物に対して、高甘味度甘味料が、アセスルファム
カリウム、L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメ
チルエステルの場合、α,α−トレハロースを無水物換
算で、0.2乃至20重量%、望ましくは1.0乃至2
0%、さらに望ましくは2.5乃至20%が好適であ
る。また、高甘味度甘味料がスクラロースの場合、α,
α−トレハロースを無水物換算で、0.2乃至20%、
より望ましくは0.4乃至20重量%含有せしめること
が好適である。0.2%未満では、高甘味度甘味料によ
るα,α−トレハロースの苦味を呈するアミノ酸の苦味
の低減の増強効果が発揮されない懸念がある。
【0016】以下、実験例に基づいてα,α−トレハロ
ースによる苦味を呈するアミノ酸の苦味の低減効果につ
いて詳細に説明する。なお、特に断りのない限り、以下
の実験例では、アミノ酸は何れも試薬特級(和光純薬株
式会社販売)を、α,α−トレハロースは食品級のα,
α−トレハロース(株式会社林原商事販売、商標名「ト
レハ」)を使用した。また、α,α−トレハロースの添
加量は無水物に換算して表した。
【0017】
【実験例1−1】<各種アミノ酸の苦味の閾値の決定>
アミノ酸の閾値を決定する実験は以下のようにして行っ
た。1.0%L−バリン、1.0%L−ロイシン、1.
0%L−イソロイシン、0.5%L−フェニルアラニ
ン、0.5%L−トリプトファン、0.5%L−アルギ
ニン或いは0.5%L−リジンとなるように各々のアミ
ノ酸を脱イオン水に溶解して試験原液とした。試験原液
を、さらに脱イオン水で希釈して、各々のアミノ酸の
0.5%、0.2%、0.1%、0.05%溶液を調製
して、試験液とした。各試験液又は試験原液を11名に
よるパネル試験により評価し、10名以上が苦味を感じ
る各アミノ酸の最低濃度を求めた。苦味の閾値は、アミ
ノ酸の低濃度溶液から開始する方法と、高濃度濃度溶液
から開始する方法とで行い、両方の試験で得られた値を
平均して求めた、その結果を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】表1の結果から明らかなように、苦味を呈
するアミノ酸の苦味の閾値は、アミノ酸の種類によって
異なり、0.1乃至0.5%であることが判明した。
【0020】
【実験例1−2】<各種苦味を呈するアミノ酸の苦味に
与える糖類の影響>糖類として、α,α−トレハロー
ス、異性化糖、或いは、マルチトールを使用して、苦味
を呈するアミノ酸の苦味に与えるこれら糖類の影響を調
べた実験は以下のようにして行った。脱イオン水にα,
α−トレハロースを2.0%或いは5.0%となるよう
に溶解して水溶液を調製し、及び、その水溶液の甘味度
と各々同一の甘味度となる、異性化糖(日本食品化工株
式会社販売、商品名「フジフラクトH−100」)の
0.9%或いは2.25%溶液、マルチトールの1.1
2%或いは2.8%の試験用の糖液を調製した。試験用
の各糖液に、2.0%L−バリン、2.0%L−ロイシ
ン、1.5%L−イソロイシン、1.5%L−フェニル
アラニン、0.5%L−トリプトファン、1.0%L−
アルギニン或いは0.5%L−リジンとなるように、各
々のアミノ酸を溶解して試験液とした。試験液とは別
に、各々のアミノ酸を、試験液と同じアミノ酸濃度を最
高濃度とし、そのアミノ酸の苦味の閾値濃度(表1に示
す)を最低濃度として、その間を等間隔で10段階の濃
度なるように、脱イオン水で希釈して基準液を調製し
た。試験液中の苦味を、実験例1−1と同様に、11名
のパネラーにより評価し、試験液の苦味と同じ苦味を呈
する、基準液のアミノ酸濃度を求めた。各々のアミノ酸
について、その基準液の最高濃度から試験液の苦味に相
当する基準液のアミノ酸濃度を引いたものを、基準液の
アミノ酸の最高濃度で割って、糖類によるアミノ酸の苦
味の低減率(%)とした。結果は表2に示す。
【0021】
【表2】
【0022】表2の結果から明らかなように、苦味の低
減効果は、試験したα,α−トレハロース、マルチトー
ル及び異性化糖の何れでも認められた。しかしながら、
α,α−トレハロースが、実験に使用した苦味を呈する
全てのアミノ酸の苦味を効果的に低減しているのに対し
て、マルチトール、異性化糖では、苦味の低減効果が全
般的に弱く、かつ、アミノ酸の種類により、その低減効
果の強さにばらつきがあり、特に、0.9%の異性化糖
の場合には、苦味を呈する大部分のアミノ酸の苦味の低
減が認められる濃度にもかかわらず、L−ロイシンの苦
味に対する低減効果は殆ど認められなかった。糖類によ
る苦味を有するアミノ酸の苦味の低減効果は、α,α−
トレハロース>マルチトール>異性化糖の順で高い結果
となった。このように、α,α−トレハロースは、苦味
を呈する何れのアミノ酸に対しても、2%、5%の濃度
において、効果的で、かつ、強い苦味の低減効果を示す
ことから、アミノ酸の苦味の低減剤として好適であると
判断した。
【0023】
【実験例1−3】〈各種苦味を呈するアミノ酸の苦味に
与えるα,α−トレハロース共存の影響〉苦味を呈する
アミノ酸の苦味に与えるトレハロースの影響を調べる実
験は以下のようにして行った。実験1−2と同様にし
て、脱イオン水にα,α−トレハロースを無添加、0.
5%、1.0%、2.0%、5.0%となるように添加
して水溶液を調製し、その各々の濃度のα,α−トレハ
ロース水溶液に、各々1.0%L−バリン、1.0%L
−ロイシン、1.0%L−イソロイシン、0.2%L−
フェニルアラニン、0.2%L−トリプトファン、0.
2%L−アルギニン或いは0.2%L−リジンとなるよ
うに各アミノ酸を溶解し、実験例1−1と同様のパネル
試験により、α,α−トレハロース無添加のものと比較
して、各アミノ酸溶液の苦味の増減を評価した。苦味の
低減効果の評価は、11名のパネラーのうちの10名以
上が、苦味を全く或いは殆ど感じないと評価したものを
強い効果有り(++)、苦味は感じるが苦味がはっきり
と低減したと評価したものを効果あり(+)、苦味の低
減は認められるが弱い効果しかないと評価したものをや
や効果有り(±)、苦味の低減が認められないと評価し
たものを効果なし(−)として、その結果を表3に示
す。
【0024】
【表3】
【0025】表3の結果から明らかなように、L−バリ
ン、L−ロイシン、L−イソロイシンについては、それ
らの示す苦味がはっきり低減を認めるのに、α,α−ト
レハロースを無水物換算で、それらのアミノ酸の等重量
以上を必要とした。また、L−トリプトファン、L−フ
ェニルアラニン、L−アルギニン、L−リジンについて
は、それらの示す苦味がはっきり低減したことを認める
のに、α,α−トレハロースを無水物換算で、それらア
ミノ酸の5倍重量以上を必要とした。このように、苦味
を呈するアミノ酸の種類によって程度の差はあるもの
の、トレハロースを添加した苦味を呈するアミノ酸の示
す苦味は、無添加のものに比して顕著に低減されてい
た。一方、苦味を呈するアミノ酸の示す苦味の低減は、
α,α−トレハロースの濃度にも依存しており、「効果
有り(+)」と評価されたα,α−トレハロースの最低
濃度は無水物換算で、何れのアミノ酸の場合も1.0%
となった。さらに、苦味を呈するアミノ酸がL−バリ
ン、L−ロイシン、L−イソロイシンの場合に2%以
上、又、L−トリプトファン、L−フェニルアラニン、
L−アルギニン、L−リジンの場合には5%以上のα,
α−トレハロース濃度(無水物換算)で、「強い効果あ
り(++)」と評価された。
【0026】
【実験例1−4】<芳香族アミノ酸の苦味に与えるα,
α−トレハロースと高甘味度甘味料との併用の影響>
α,α−トレハロースと高甘味度甘味料を併用した場合
の芳香族アミノ酸の苦味に与える影響を確認するための
試験を、以下のようにして行った。実験例1−2で使用
したものと同じα,α−トレハロースの2%或いは5%
水溶液と、各々同一の甘味度となるように、スクラロー
ス(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社販売)の0.00
15%水溶液或いは0.00375%水溶液、アセスル
ファムカリウム(武田薬品工業株式会社販売、商品名
「サネット」)、並びに、L−アスパルチル−L−フェ
ニルアラニンメチルエステル(味の素株式会社販売、商
品名「アスパルテーム」)の0.0045%水溶液或い
は0.01125%水溶液とを調製し、そのα,α−ト
レハロースの水溶液と高甘味度甘味料の水溶液とを、各
々等量混合した。これらα,α−トレハロースと高甘味
度甘味料の混合液に、0.5%L−トリプトファン、或
いは、1.5%L−フェニルアラニンとなるように、い
ずれかのアミノ酸を溶解して試験液とし、その苦味の低
減率を実験例1−1の方法と同様に、11名パネラーに
より評価した結果を表4に示す。併せて、α,α−トレ
ハロースの2%或いは5%水溶液に、0.5%L−トリ
プトファン、或いは、1.5%L−フェニルアラニンと
なるようにいずれかのアミノ酸を溶解して試験液を調製
した。これらの試験液の苦味の低減率を、実験例1−1
と同様のパネル試験により、11名のパネラーにより評
価した結果を表4に示す。
【0027】
【表4】
【0028】表4の結果から明らかなように、α,α−
トレハロースと高甘味度甘味料とを併用することによ
り、L−トリプトファン及びL−フェニルアラニンの苦
味が、α,α−トレハロースのみの場合に比して低減し
ており、α,α−トレハロースによる苦味を呈するアミ
ノ酸自体が示す苦味の低減効果を、高甘味度甘味料が増
強することが判明した。この時のα,α−トレハロース
と高甘味度甘味料の配合割合は、アセスルファム カリ
ウム及びアスパルテームに対して、α,α−トレハロー
スを無水物換算で、444倍重量であり、スクラロース
に対しては1333倍重量であった。
【0029】
【実験例1−5】<苦味を呈するアミノ酸の苦味に与え
るα,α−トレハロースとスクラロースの配合比の影響
>α,α−トレハロースとスクラロースとを併用した場
合の両者の配合濃度が、アミノ酸の苦味の低減にどのよ
うに影響を与えるかを確認するための試験を、市販のア
ミノ酸製剤を使用して、以下のようにして行った。4%
のα,α−トレハロースを含有する水溶液と0.003
00%スクラロースを含有する水溶液、或いは、10%
のα,α−トレハロースを含有する水溶液と0.007
50%のスクラロースを含有する水溶液とを調製し、そ
のα−トレハロース水溶液とスクラロース水溶液との混
合比(液量)を、10:0、9:1、8:2、7:3、
6:4、5:5、4:6、3:7、2:8、1:9、
0:10となるように、α,α−トレハロース及び/又
はスクラロースを含有する溶液を調製し、該溶液と、以
下に組成を示す18種類のアミノ酸を配合した市販の高
カロリー輸液用基本液を、脱イオン水でそのアミノ酸濃
度が6%となるように希釈したアミノ酸混合液とを、等
量混合して試験液とし、α,α−トレハロースとスクラ
ロースとの混合割合による、苦味を呈するアミノ酸混合
液の苦味の低減率を、実験例1−1と同様に、11名の
パネラーにより評価した結果を表5に示す。なお、結果
は、試験液中のα,α−トレハロースとスクラロースと
の配合割合(重量比)で比較した。
【0030】 <アミノ酸組成> L−イソロイシン 0.80g L−ロイシン 1.40g L−リジン酢酸塩(L−リジンとして) 1.05g L−メチオニン 0.39g L−フェニルアラニン 0.70g L−スレオニン 0.57g L−トリプトファン 0.20g L−バリン 0.80g L−ヒスチジン 0.50g L−アルギニン 1.05g L−アラニン 0.80g L−アスパラギン酸 0.10g L−グルタミン酸 0.10g アミノ酢酸 0.59g L−プロリン 0.50g L−セリン 0.30g L−チロシン 0.05g L−システイン 0.10g 総アミノ酸含量10g/100ml
【0031】
【表5】
【0032】表5の結果から明らかなように、α,α−
トレハロース又はスクラロース単独でも、アミノ酸混合
液の苦味は低減され、その効果は、両者を併用すること
により増強された。スクラロースによるこの増強効果
は、スクラロースに対してα,α−トレハロースを無水
物換算で、148乃至3110倍重量を併用した場合に
認められ、333乃至888倍重量ではさら強くなり、
571倍重量で最大の増強が認められた。
【0033】以下、実施例をあげて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるも
のではない。なお、以下の実施例では、α,α−トレハ
ロースはいずれも食品級のα,α−トレハロース(林原
商事社販売、商標名「トレハ」)を使用した。また、
α,α−トレハロースの添加量は、実験例と同様に無水
物に換算して表した。
【0034】
【実施例A−1】〈アミノ酸の苦味の低減剤〉α,α−
トレハロース50重量部に対して、粉末マルチトール
(林原商事社販売、商標名「マビット」)を50重量部
を混合し、粉末混合物を得た。本品は、苦味を呈するア
ミノ酸を含有する飲食品、栄養機能食品、化粧品、医薬
部外品、医薬品、飼料、餌料、それらの原材料又は加工
中間物等のアミノ酸の苦味の低減剤として使用すること
ができる。
【0035】
【実施例A−2】〈アミノ酸の苦味の低減剤〉α,α−
トレハロース99.4重量部に、アセスルファム カリ
ウム(武田薬品工業株式会社販売、商品名「サネッ
ト」)を0.6重量部を混合して、粉末混合物を得た。
本品は、苦味を呈するアミノ酸、又は、これを含有する
飲食品、栄養機能食品、化粧品、医薬部外品、医薬品、
飼料、餌料、それらの原材料又は加工中間物等のアミノ
酸の苦味の低減剤として使用することができる。
【0036】
【実施例B−1】<調味料の苦味の低減>ビール酵母エ
キス粉末(アサヒビール食品株式会社販売)の1%水溶
液95.4重量部に、L−バリン0.2重量部、L−ロ
イシン0.2重量部、L−トリプトファン0.2重量部
を混合したものに、α,α−トレハロースを4.0重量
部を添加して溶解した。α,α−トレハロースを添加し
た酵母エキスは、α,α−トレハロースを添加していな
いものに比して、アミノ酸自体の示す苦味が低減されて
いた。しかも、ビール酵母独特の強い酵母臭も抑制され
ており、α,α−トレハロースは、調味料中のアミノ酸
自体が示す苦味の低減剤として好適である。
【0037】
【実施例B−2】<アミノ酸飲料>アミノ酸混合物とし
て、イソロイシン4重量部、ロイシン6重量部、リジン
8重量部、フェニルアラニン8重量部、チロシン1重量
部、トリプトファン12重量部、バリン8重量部、アス
パラギン酸1重量部、セリン1重量部、アミノ酢酸8重
量部、アラニン8重量部、ヒスチジン2重量部、アルギ
ニン8重量部、スレオニン2重量部、メチオニン1重量
部の混合物を調製し、水に溶解して1%溶液を調製し、
これにオレンジ果汁を4%となるように添加後、実施例
A−1で調製した苦味の低減剤を11%となるように添
加して、アミノ酸の飲料を調製した。このアミノ酸入り
の飲料は、苦味の低減剤を添加していないものに比し
て、アミノ酸自体が示す苦味が低減され、嗜好性が改善
された、風味のよい飲料である。
【0038】
【実施例B−3】<アミノ酸飲料>アミノ酸混合水溶液
(実施例B−2と同じアミノ酸混合物の1%水溶液)9
3重量部に対して、実施例A−2で調製した苦味の低減
剤7重量部を添加して、缶に85℃で充填後20分間そ
の温度で殺菌し、その後室温まで冷却してアミノ酸入り
の飲料を製造した。このアミノ酸入りの飲料は、アミノ
酸自体の示す苦味が低減され、飲みやすい飲料である。
【0039】
【実施例B−4】下記の成分を均一に分散、混合して粉
末状の栄養組成物を得た。なお、この組成物を経口摂取
する場合には、水又は微温湯で約5乃至約20%程度の
濃度にして使用するとよい。また、本品は、経口摂取の
場合と同様に水又は微温湯に溶解し、チューブを用いて
直接腸内に投与することも可能である。
【0040】 α,α−トレハロース 100.0g L−イソロイシン 1.0g L−ロイシン 1.0g L−リジン 1.0g L−メチオニン 0.8g L−フェニルアラニン 1.0g L−スレオニン 1.0g L−トリプトファン 0.2g L−バリン 1.0g L−ヒスチジン 0.5g L−アルギニン 1.0g L−アラニン 1.0g L−アスパラギン酸 1.0g L−グルタミン 1.0g グリシン 0.5g L−プロリン 0.8g L−セリン 0.5g L−チロシン 0.1g クエン酸ナトリウム 0.8g 塩化カリウム 0.2g グリセロリン酸カルシウム 1.0mg グルコン酸鉄 20.0mg 塩酸チアミン 0.2mg ヨウ化カリウム 24.0μg リン酸リボフラビン 0.3mg シアノコバラミン 1.0μg
【0041】α,α−トレハロースを使用した実施例B
−4の組成物を水に溶解し、試飲したところ、別途調製
したα,α−トレハロースを使用しないものに比して、
アミノ酸自体の示す苦味が低減されており、口あたりの
よい飲みやすい溶液であった。また、本品は、ビタミン
臭、金属味等の不快味も低減されていた。
【0042】
【発明の効果】本発明により、1種又は2種以上の苦味
を呈するアミノ酸、又は、これを含有する組成物のアミ
ノ酸自体が示す苦味が低減され、それらを経口摂取する
際の不快感や苦痛が大幅に改善され、嗜好性が向上され
ることから、本発明の確立は、食品業界、医薬、保健業
界を含めて関連業界に与える産業的意義は極めて大き
い。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A23L 1/236 A23L 1/236 Z 4C086 1/305 1/305 4C206 A61K 7/00 A61K 7/00 C D F 31/198 31/198 31/401 31/401 31/405 31/405 31/4172 31/4172 47/26 47/26 A61P 3/02 A61P 3/02 Fターム(参考) 4B018 LB09 MD19 MD29 MF14 4B041 LC01 LK12 4B047 LB10 LG15 LG21 LG25 4C076 AA06 AA12 AA29 AA36 AA49 BB01 DD67 FF52 4C083 AC581 AD211 BB55 EE06 EE50 4C086 AA01 BC07 BC13 BC38 MA05 MA52 NA09 ZC21 4C206 AA01 FA53 KA01 MA05 MA14 MA28 MA72 ZC21

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 α,α−トレハロースを有効成分として
    含有する、苦味を呈するアミノ酸の苦味の低減剤。
  2. 【請求項2】 苦味を呈するアミノ酸が、L−バリン、
    L−ロイシン、L−イソロイシン、L−フェニルアラニ
    ン、L−トリプトファン、L−アルギニン、L−リジ
    ン、L−チロシン、L−アスパラギン、L−メチオニ
    ン、L−ヒスチジンから選ばれる1種又は2種以上であ
    ることを特徴とする請求項1記載のアミノ酸の苦味の低
    減剤。
  3. 【請求項3】 α,α−トレハロースとともに、スクラ
    ロース、アセスルファム カリウム、L−アスパルチル
    −L−フェニルアラニンメチルエステルから選ばれる1
    種又は2種以上の高甘味度甘味料を含有することを特徴
    とする請求項1又は2のいずれかに記載のアミノ酸の苦
    味の低減剤。
  4. 【請求項4】 α,α−トレハロースを、無水物換算
    で、スクラロースに対して100乃至3500倍重量、
    又は、アセスルファム カリウム及び/又はL−アスパ
    ルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルに対して
    50乃至500倍重量含有することを特徴とする請求項
    3記載のアミノ酸の苦味の低減剤。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の苦味
    を呈するアミノ酸の苦味の低減剤を、1種又は2種以上
    の苦味を呈するアミノ酸、又は、これを含有する組成物
    に含有せしめることを特徴とする苦味を呈するアミノ酸
    の苦味の低減方法。
  6. 【請求項6】 α,α−トレハロースを、無水物換算
    で、L−バリン、L−ロイシン、L−イソロイシンから
    選ばれる1種又は2種以上の苦味を呈するアミノ酸に対
    して等重量以上、又は、L−トリプトファン、L−フェ
    ニルアラニン、L−アルギニン、L−リジンから選ばれ
    る1種又は2種以上の苦味を呈するアミノ酸に対して5
    倍重量以上を含有せしめることを特徴とする請求項5記
    載のアミノ酸の苦味の低減方法。
  7. 【請求項7】 α,α−トレハロースを、濃度1乃至2
    0重量%の範囲で含有せしめることを特徴とする請求項
    5又は6のいずれかに記載のアミノ酸の苦味の低減方
    法。
  8. 【請求項8】 苦味を呈するアミノ酸、又は、これを含
    有する組成物に対して、α,α−トレハロースと、スク
    ラロース、アセスルファム カリウム、L−アスパルチ
    ル−L−フェニルアラニンメチルエステルから選ばれる
    1種又は2種以上の高甘味度甘味料とを含有せしめる方
    法であって、α,α−トレハロースを無水物換算で、ス
    クラロースに対して100乃至3500倍重量、又は、
    アセスルファム カリウム及び/又はL−アスパルチル
    −L−フェニルアラニンメチルエステルに対して50乃
    至500倍重量含有せしめることを特徴とする苦味を呈
    するアミノ酸の苦味の低減方法。
  9. 【請求項9】 苦味を呈するアミノ酸が、L−バリン、
    L−ロイシン、L−イソロイシン、L−フェニルアラニ
    ン、L−トリプトファン、L−アルギニン、L−リジ
    ン、L−チロシン、L−アスパラギン、L−メチオニ
    ン、L−ヒスチジンから選ばれる1種又は2種以上であ
    ることを特徴とする請求項8記載のアミノ酸の苦味の低
    減方法。
  10. 【請求項10】 α,α−トレハロースを、濃度0.2
    乃至20重量%の範囲で含有せしめることを特徴とする
    請求項8又は9のいずれかに記載のアミノ酸の苦味の低
    減方法。
  11. 【請求項11】 α,α−トレハロースと苦味を呈する
    アミノ酸を含有する組成物であって、α,α−トレハロ
    ースを、無水物換算で、L−バリン、L−ロイシン、L
    −イソロイシンから選ばれる1種又は2種以上の苦味を
    呈するアミノ酸に対して等重量以上、又は、L−トリプ
    トファン、L−フェニルアラニン、L−アルギニン、L
    −リジンから選ばれる1種又は2種以上の苦味を呈する
    アミノ酸に対して5倍重量以上含有することを特徴とす
    る苦味の低減された組成物。
  12. 【請求項12】 α,α−トレハロースを、無水物換算
    で、スクラロースに対して150乃至3000倍重量、
    又は、アセスルファム カリウム及び/又はL−アスパ
    ルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルに対して
    50乃至400倍重量含有することを特徴とする請求項
    11記載のアミノ酸の苦味の低減された組成物。
  13. 【請求項13】 アミノ酸の苦味が低減された組成物
    が、飲食品、保健機能食品、化粧品、医薬部外品、医薬
    品、飼料、餌料、それらの原材料又は加工中間物のいず
    れかであることを特徴とする請求項11又は12のいず
    れかに記載の苦味の低減された組成物。
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