JP2003255180A - マイクロレンズアレイ結合系及びマイクロレンズアレイとその製法 - Google Patents
マイクロレンズアレイ結合系及びマイクロレンズアレイとその製法Info
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Abstract
レイをレンズ面等の汚染なしに強固に固定する。 【解決手段】 光ファイバアレイ10において光ファイ
バF11〜F41の端部が露呈される端面には、縁部に
沿って段差部14を設ける。光ファイバF11〜F41
からの光を射出するレンズL11〜L41を有するマイ
クロレンズアレイ20において一方の主面には、縁部に
沿って段差部24を設ける。段差部14,24は、いず
れも深さDが0.1mm程度であり、それぞれ密着層1
6,26を介して半田下地層18,28が形成されてい
る。光ファイバF11〜F41の端部とレンズL11〜
L41とをそれぞれ対向させると共に段差部14,24
を互いに連続させるようにしてアレイ10の端面にアレ
イ20の一方の主面を接触させた状態で半田層30によ
り半田下地層18,28を連結してアレイ10の端面に
アレイ20を固定する。
Description
イの端部にマイクロレンズアレイを結合する技術に関
し、更に詳しくはマイクロレンズアレイ結合系及びマイ
クロレンズアレイとその製法とに関するものである。
イ状にコリメート(平行光化)したり、光導波路に導入
したりする際には、光ファイバアレイの端面にマイクロ
レンズアレイを透光性接着剤により接着する方法が採用
されていた。
ると、接着剤が温度等の環境の変化により劣化しやすい
ため、長期の信頼性が低いという問題点がある。
ることができる新規なマイクロレンズアレイ結合系を提
供すると共に、このマイクロレンズアレイ結合系に用い
るマイクロレンズアレイとその製法を提供することにあ
る。
イクロレンズアレイ結合系は、複数の光ファイバを有す
ると共に各光ファイバの端部を端面に露呈した光ファイ
バアレイであって、前記端面又はその縁部には半田付け
部位が定められたものと、前記光ファイバアレイの端面
に一方の主面を接触させて配置される板状のマイクロレ
ンズアレイであって、前記複数の光ファイバから前記一
方の主面に入射する光を他方の主面からそれぞれ射出す
るように複数のレンズが形成され、前記一方の主面の縁
部には前記半田付け部位に対応して半田付け用の段差部
が形成されたものと、前記段差部の底部に形成された半
田下地層と、前記複数の光ファイバの端部と前記複数の
レンズとをそれぞれ対向させるようにして前記光ファイ
バアレイの端面に前記マイクロレンズアレイの一方の主
面を接触させた状態で前記半田下地層を前記半田付け部
位に連結して前記マイクロレンズアレイを前記光ファイ
バアレイの端面に固定する半田層とを備えたものであ
る。
ば、光ファイバアレイの端面に板状のマイクロレンズア
レイを半田付けにより固定するので、環境の変化に対し
て強固な固定が可能であり、長期の信頼性を確保するこ
とができる。また、板状のマイクロレンズアレイにおい
て、一方の主面の縁部に半田付け用の段差部を形成する
と共にこの段差部の底部に半田下地層を形成したので、
半田付けの際には、半田が段差部の外に流出するのを防
止することができ、流出半田によりレンズ面等が汚染さ
れることもなくなる。
イは、光ファイバアレイの端面に固定して使用される板
状のマイクロレンズアレイであって、前記光ファイバア
レイの端面に露呈した複数の光ファイバから一方の主面
に入射する光を他方の主面からそれぞれ射出するように
複数のレンズが形成され、前記一方の主面の縁部には前
記光ファイバアレイの端面又はその縁部に定められた半
田付け部位に対応して半田付け用の段差部が形成され、
前記段差部の底部には半田下地層が形成されたものであ
る。
前述の第1のマイクロレンズアレイ結合系を簡単に構成
することができる。すなわち、複数の光ファイバの端部
と複数のレンズとをそれぞれ対向させるようにして光フ
ァイバアレイの端面に第1のマイクロレンズアレイの一
方の主面を接触させた状態で半田層により半田下地層を
半田付け部位に連結すると、第1のマイクロレンズアレ
イを光ファイバアレイの端面に強固に固定することがで
きる。
イの製法は、複数のレンズが並設された透光性の基板を
用意する工程と、前記基板の一方の主面を覆ってリフト
オフ用のレジスト層を形成する工程と、前記複数のレン
ズを有する状態で前記基板から分離すべきマイクロレン
ズアレイ領域を取囲むように前記レジスト層を介して前
記一方の主面に分離溝を形成する工程と、前記分離溝及
び前記レジスト層を覆ってメッキ下地層を形成する工程
と、前記メッキ下地層において前記レジスト層に付着し
た部分を前記レジスト層と共に除去し且つ前記分離溝内
に前記メッキ下地層を残存させる工程と、前記分離溝内
に残存するメッキ下地層に重ねて半田下地層をメッキ処
理により形成する工程と、前記マイクロレンズアレイ領
域の縁部に沿って前記分離溝の側壁に前記メッキ下地層
及び前記半田下地層を残存させるように前記マイクロレ
ンズアレイ領域の縁部に沿い且つ前記分離溝を通って前
記基板を切断することにより前記マイクロレンズアレイ
領域を切断に係る分離溝の底部及び側壁からなる段差部
に前記メッキ下地層の残存部及び前記半田下地層の残存
部を有する状態でマイクロレンズアレイとして前記基板
から分離する工程とを含むものである。
ば、前述の第1のマイクロレンズアレイを簡単に製作す
ることができる。また、マイクロレンズアレイを基板か
ら分離する前にウエハ状態において分離溝内にメッキ処
理により半田下地層を形成し、分離溝に沿って基板を切
断することで半田下地層を有する段差部をマイクロレン
ズアレイの縁部に形成するので、基板から分離したマイ
クロレンズアレイの縁部に段差部や半田下地層を形成す
る場合に比べて段差部や半田下地層の形成精度が向上す
ると共に作業が簡単となり、歩留りの向上及びコスト低
減が可能になる。
イ結合系は、複数の光ファイバを有すると共に各光ファ
イバの端部を端面に露呈した光ファイバアレイであっ
て、前記端面又はその縁部には半田付け部位が定められ
たものと、前記光ファイバアレイの端面に一方の主面を
対向させて配置される板状のマイクロレンズアレイであ
って、前記複数の光ファイバから前記一方の主面に入射
する光を他方の主面からそれぞれ射出するように複数の
レンズが形成され、前記一方の主面には半田付け可能な
突出部が前記半田付け部位に対応して形成されたもの
と、前記複数の光ファイバの端部と前記複数のレンズと
をそれぞれ対向させるようにして前記光ファイバアレイ
の端面に前記マイクロレンズアレイの一方の主面を対向
させた状態で前記半田付け部位と前記突出部とを連結し
て前記光ファイバアレイの端面に前記マイクロレンズア
レイを固定する半田層とを備えたものである。
ば、光ファイバアレイの端面に板状のマイクロレンズア
レイを半田付けにより固定するので、環境の変化に対し
て強固な固定が可能であり、長期の信頼性を確保するこ
とができる。また、光ファイバアレイの端面とマイクロ
レンズアレイの一方の主面との間の距離は、突出部の高
さに依存するので、突出部の高さを適宜設定することで
最適化することができる。
て、前記半田付け部位には半田付け可能なガイドピンが
設けられると共に前記突出部には前記ガイドピンが嵌合
する嵌合孔が設けられ、前記ガイドピンを前記嵌合孔に
嵌合した状態で前記半田層により前記ガイドピンと前記
突出部とを連結した構成としてもよい。このようにする
と、光ファイバアレイの端面におけるマイクロレンズア
レイの位置決め精度が向上する。また、第2のマイクロ
レンズアレイ結合系において、前記光ファイバアレイの
端面と前記マイクロレンズアレイの一方の主面との間に
透光性の接着層を介在配置して前記光ファイバアレイの
端面と前記マイクロレンズアレイの一方の主面とを接着
した構成としてもよい。このようにすると、マイクロレ
ンズアレイの固定強度が接着層によって強化される。ま
た、接着層の屈折率を光ファイバ及びレンズと一致又は
近似させることで光ファイバ−レンズ間の光結合効率が
向上する。
イは、光ファイバアレイの端面に固定して使用される板
状のマイクロレンズアレイであって、前記光ファイバア
レイの端面に露呈した複数の光ファイバから一方の主面
に入射する光を他方の主面からそれぞれ射出するように
複数のレンズが形成され、前記一方の主面には半田付け
可能な突出部が前記光ファイバアレイの端面又はその縁
部に定められた半田付け部位に対応して形成されたもの
である。
前述の第2のマイクロレンズアレイ結合系を簡単に構成
することができる。すなわち、複数の光ファイバの端部
と複数のレンズとをそれぞれ対向させるようにして光フ
ァイバアレイの端面に第2のマイクロレンズアレイの一
方の主面を対向させた状態で半田層により突出部を半田
付け部位に連結すると、第2のマイクロレンズアレイを
光ファイバアレイの端面に強固に固定することができ
る。
記突出部には前記半田付け部位に設けられた半田付け可
能なガイドピンが嵌合する嵌合孔が設けられた構成とし
てもよい。このようにすると、光ファイバアレイの端面
におけるマイクロレンズアレイの位置決め精度が向上す
る。
イの製法は、複数のレンズが並設された透光板を一方の
主面が露呈した状態で保持する基板を用意する工程と、
前記透光板の一方の主面を覆ってメッキ下地層を形成す
る工程と、前記メッキ下地層において所定の突出部形成
位置を露呈するように前記メッキ下地層を覆ってレジス
ト層を形成する工程と、前記レジスト層をマスクとする
選択メッキ処理により半田付け可能な金属からなる突出
部を前記メッキ下地層の突出部形成位置に形成する工程
と、前記レジスト層を除去した後、前記メッキ下地層に
おいて少なくとも前記複数のレンズに重なる部分を除去
し且つ少なくとも前記突出部の下に位置する部分を残存
させる工程と、前記透光板を前記複数のレンズと前記突
出部と前記メッキ下地層の残存部とを有する状態でマイ
クロレンズアレイとして前記基板から分離する工程とを
含むものである。
ば、前述の第2のマイクロレンズアレイを簡単に製作す
ることができる。また、マイクロレンズアレイを基板か
ら分離する前にウエハ状態においてメッキ処理により半
田付け可能な突出部を形成するので、基板から分離した
マイクロレンズアレイに突出部を形成する場合に比べて
突出部の形成精度が向上すると共に作業が簡単となり、
歩留りの向上及びコスト低減が可能になる。
係るマイクロレンズアレイ結合系を示すもので、この結
合系は、光ファイバアレイ10の端面に板状のマイクロ
レンズアレイ20を半田付けにより固定した構成になっ
ている。図2には、光ファイバアレイ10の端面図を示
し、図3には、マイクロレンズアレイ20の前面図を示
す。図1は、図2,3のA−A’線に沿う断面に対応す
る。
ように行列状に形成された保持孔H 11〜H44を有す
る四角柱状のホルダ12と、保持孔H11〜H44内に
それぞれ挿入されてホルダ12により保持された光ファ
イバF11〜F44とにより構成されたもので、方形状
の端面には、光ファイバF11〜F44の端部が露呈し
ている。ホルダ12は、一例としてジルコニア等のセラ
ミックからなるもので、端面の縁部には該端面の縁部を
外周に沿ってホルダ外形からへこませた形の段差部14
が設けられている。
て半田下地層18が形成されている。密着層16は、ホ
ルダ12に対する半田下地層18の密着性を向上させる
ために設けられたもので、一例としてTi層にNi−F
e合金層を重ねた積層が用いられる。半田下地層18と
しては、例えばPt層にAu層を重ねた積層が用いられ
る。段差部14において、端面に平行な方向の深さは、
0.1mm程度とし、端面に直角な方向の深さは、0.
5mm程度とすることができる。
示すようにホルダ12の端面形状に対応した方形状の石
英板からなる透光板22と、光ファイバF11〜F44
から透光板22の一方の主面に入射する光を透光板22
の他方の主面からそれぞれ射出するように透光板22に
形成された平凸レンズL11〜L44とにより構成され
たもので、一方の主面の縁部には該一方の主面の縁部を
外周に沿って透光板外形からへこませた形の段差部24
が設けられている。
て半田下地層28が形成されている。密着層26は、透
光板22に対する半田下地層28の密着性を向上させる
ために設けられたもので、一例としてTi層にFe−N
i合金層を重ねた積層が用いられる。半田下地層28と
しては、例えばPt層にAu層を重ねた積層が用いられ
る。段差部24において、一方の主面に平行な方向の深
さDは、0.1mm程度とし、一方の主面に直角な方向
の深さdは、0.5mm程度とすることができる。
ンズアレイ20を固定する際には、光ファイバF11〜
F44の端部とレンズL11〜L44とをそれぞれ対向
させると共に段差部14,24を互いに連続させるよう
にして光ファイバアレイ10の端面に透光板22の一方
の主面を接触させた状態で半田層30により半田下地層
18,28を互いに連結する。半田層30を構成する半
田が流動状態にあるとき、流動半田が段差部14又は2
4の外部に流出しようとしても、段差部14又は24の
側壁でせき止められ、流出を阻止される。従って、レン
ズL11〜L4 4等が流出半田によって汚染されるのを
防止することができる。
合系によれば、光ファイバアレイ10の端面にマイクロ
レンズアレイ20を半田付けにより強固に固定すること
ができ、長期の信頼性を確保することができる。F11
等の各光ファイバからの光は、L11等の対応するレン
ズを介してコリメート光として射出される。L11等の
各レンズから射出される光は、図14に関して後述する
ように光導波路に導入するようにしてもよい。
合系において、透光板22には、平凸レンズL11〜L
44の代りに、L11〜L44の位置にそれぞれ凹レン
ズを形成してもよい。また、ホルダ12は、Ni−Fe
合金等の半田付け可能な金属で構成してもよく、この場
合には、段差部14を省略し、光ファイバアレイ10の
端面又はその縁部に設けた半田付け部位(例えば半田付
け用の凹部等)に半田下地層28を半田層30で半田付
けしてもよい。なお、段差部14又は24は、枠状のも
のを1つ設けるのではなく、複数のものを分散して設け
てもよい。
なマイクロレンズアレイの製法を説明する。
にレジスト群42A,42Bをホトリソグラフィ処理に
より形成する。レジスト群42Aは、所望の4個のレン
ズにそれぞれ対応する4個のレジスト層S1〜S4を含
むもので、レジスト層42Bも、同様にして4個のレジ
スト層を含んでいる。
Bに熱処理を施して各レジスト層をリフローさせ、平凸
レンズ状の形状とする。そして、図6の工程では、RI
E(Reactive Ion Etching)、ICP(Inductive C
oupled Plasma)又はNLD(Neutral Loop Dischar
ge)等のドライエッチング処理をレジスト群42A,4
2B及び石英基板40に施して各レジスト層の形状を基
板40の表面に転写することにより石英基板40の一方
の面にレジスト群42A,42Bにそれぞれ対応するレ
ンズ群La,Lbを形成する。レンズ群Laは、レジス
ト層S1〜S4にそれぞれ対応する4個の平凸レンズL
1〜L4を含むもので、レンズ群Lbも、同様にして4
個の平凸レンズを含んでいる。
側の面40Kに研磨処理を施し、基板40を所望の厚さ
(例えば1mm程度)とする。図6に示したように所望
の厚さを有する基板40を用意するための別の方法とし
ては、次のような方法を用いてもよい。すなわち、所望
の厚さを有するように研磨された石英薄板(透光板)
を、石英又は金属からなる保持基板の表面に接着した
後、石英薄板に図4〜6に関して前述したような処理を
施してレンズ群La,Lbを形成する。そして、接着剤
を溶かすことによりレンズ群La,Lbを有する石英薄
板を保持基板から分離する。なお、保持基板としては、
剥離可能な樹脂基板を用いてもよい。
返しにして基板40の他方の面にリフトオフ用のレジス
ト層44を形成する。そして、図8の工程では、レンズ
群La,Lbをそれぞれ有する状態で基板40から分離
すべき第1及び第2のマイクロレンズアレイ領域を取囲
むようにレジスト層44を介して基板40の他方の面に
ダイシングブレード46により分離溝48を形成する。
分離溝48の深さは、基板40の厚さの半分程度とし、
例えば0.5mmとすることができる。
ジスト層44及び分離溝48を覆ってメッキ下地層50
を形成する。メッキ下地層50としては、厚さ20nm
のTi層に厚さ100nmのNi−Fe合金層を重ねた
積層をスパッタ法により形成することができる。
い、メッキ下地層50においてレジスト層44に付着し
た部分をレジスト層44と共に除去し且つ分離溝48内
にメッキ下地層50を残存させる。そして、図11の工
程では、残存するメッキ下地層50に通電してメッキ処
理を行ない、分離溝48内でメッキ下地層50を覆うよ
うに半田下地層52を形成する。半田下地層52として
は、厚さ1μmのPt層に厚さ4μmのAu層を重ねた
積層を形成することができる。
イシングブレード46より幅が狭いダイシングブレード
54を用いて基板40を分離溝48に沿って切断して複
数の部分40A,40Bに分割することにより第1及び
第2のマイクロレンズアレイ領域をマイクロレンズアレ
イ56A,56Bとして基板40から分離する。このと
きの切断は、各マイクロレンズアレイ領域の縁部に沿っ
て分離溝48の側壁にメッキ下地層50及び半田下地層
52を残存させるように行なう。この結果、マイクロレ
ンズアレイ56Aは、切断に係る基板部分40Aにおい
て分離溝48の底部及び側壁からなる段差部にメッキ下
地層50の残存部50a及び半田下地層52の残存部5
2aを有する状態で得られ、マイクロレンズアレイ56
Bは、切断に係る基板部分40Bにおいて分離溝48の
底部及び側壁からなる段差部にメッキ下地層50の残存
部50b及び半田下地層52の残存部52bを有する状
態で得られる。
れば、図1,3に示したようなマイクロレンズアレイを
簡単且つ精度よく製作することができる。すなわち、基
板から分離した個々のマイクロレンズアレイの側部に段
差部形成処理、メッキ下地層形成処理、半田下地層形成
処理等を施すのは、処理が煩雑になると共に精度が低下
するのを免れないが、図4〜12に関して上記した製法
では、これらの処理をウエハ状態で薄膜プロセスにより
実行するので、製造歩留りが向上すると共にコスト低減
を達成することができる。
に係るマイクロレンズアレイ結合系を示すもので、図1
3は組立て前の状態を、図14は組立て後の状態をそれ
ぞれ示す。
のH11,H21,H31,H41にそれぞれ対応する
4つの保持孔をホルダ12内に並設したもので、ホルダ
12では、光ファイバテープ11から導出した4本の光
ファイバをそれぞれ4つの保持孔に挿入して保持するよ
うになっている。各光ファイバの端部は、図1に示した
と同様に光ファイバアレイ10の端面に露呈している。
光ファイバアレイ10の端面には、4本の光ファイバに
対してマイクロレンズアレイ60を位置決めするための
ガイドピン10a,10bが設けられている。各ガイド
ピンは、一例として直径1mmのステンレススチールか
らなっている。
15(A)に示すようにホルダ12の端面形状に対応し
た長方形状の石英板からなる透光板62と、4本の光フ
ァイバから透光板62の一方の主面に入射する光を透光
板62の他方の主面からそれぞれ射出するように透光板
62に形成された凹レンズR1〜R4とにより構成され
たもので、透光板62の一方の主面には、ガイドピン1
0a,10bにそれぞれ対応して半田付け可能な突出部
64a,64bが設けられている。図13に示すマイク
ロレンズアレイ60の断面は、図15(A)のA−A’
線断面に対応する。
0a,10bをそれぞれ嵌合させるための嵌合孔66
a,66bが設けられている。各突出部は、一例として
Ni−Fe合金からなるもので、後述するように選択メ
ッキ処理等により形成可能である。
示すように下クラッド70の上に互いに平行な4本のコ
アC1〜C4を介して上クラッド72を形成した構成に
なっている。図13に示す光導波路68の断面は、図1
5(B)のB−B’線断面に対応する。コアC1〜C4
は、マイクロレンズアレイ60のレンズR1〜R4から
それぞれ受光するように配置されている。
ンズアレイ60を固定する際には、図14に示すように
アレイ10の4本の光ファイバの端部とレンズR1〜R
4とをそれぞれ対向させるようにしてガイドピン10
a,10bを突出部64a,64bの嵌合孔66a,6
6bにそれぞれ嵌合させる。このような嵌合状態におい
て、ガイドピン10aと突出部64aとを半田層74a
により連結すると共に、ガイドピン10bと突出部64
bとを半田層74bにより連結する。
間に透光性の接着剤を充填して硬化させることにより接
着層76によりアレイ10の端面にマイクロレンズアレ
イ60を接着する。半田層74a,74bに加えて接着
層76により固定を行なうので、強固な固定が可能であ
る。また、アレイ10の光ファイバコアの屈折率をn1
とし、透光板62の屈折率をn2とし、接着層76の屈
折率をn3とすると、接着層76としてn3がn1及び
n2と一致又は近似したものを用いることでアレイ10
とアレイ60との間の光結合効率を向上させることがで
きる。
波路68の端面に接着層78により接着し、固定する。
このとき、接着層78としては、その屈折率n4がn3
より大きい(n4>n3)ものを用いると、光導波路6
8の各コアに光が集束して入射するので好ましい。
レンズアレイ結合系の動作を説明する。一例として、前
述の屈折率n1〜n4を、n1=n2=n3=1.4
6、n4=1.72とすると、ホルダ12で保持された
光ファイバFからの光は、接着層76を介してレンズR
1に低損失で入射し、レンズR1から接着層78を介し
て集束してクラッド72内のコアC1に入射する。この
結果、アレイ10及びアレイ60間の光損失を低減でき
ると共にアレイ60及び光導波路68間の光損失を低減
できる。
イ結合系によれば、光ファイバアレイ10の端面に半田
層74a,74b及び接着層76によりマイクロレンズ
アレイ60を強固に固定することができ、長期の信頼性
を確保することができる。また、アレイ10とアレイ6
0との間の光結合効率と、アレイ60と光導波路68と
の間の光結合効率とを向上させることができる。なお、
アレイ60からの光は、光導波路68に限らず、複数の
光検出素子を有する光検出アレイ等に入射させるように
してもよい。
イ結合系において、光ファイバアレイ10の端面とマイ
クロレンズアレイ60との間の距離は、ガイドピン10
a,10bの長さと、突出部64a,64bの高さ(又
は嵌合孔66a,66bの深さ)とに依存するので、こ
れらのパラメータを適宜設定することでアレイ10−ア
レイ60間の距離を最適化することができる。図13〜
15に示した実施形態では、突出部64a,64bをガ
イドピン10a,10bにそれぞれ係合させるようにし
たが、突出部64a,64bは、アレイ10の端面又は
その縁部に設けた半田付け部位(例えば半田付け用凹部
等)に係合させた状態で半田付けを行なうようにしても
よい。この場合、嵌合孔66a,66bを省略すること
ができる。
5に示したようなマイクロレンズアレイの製法を説明す
る。
板80の一方の面にレジスト群82をホトリソグラフィ
処理により形成する。レジスト群82は、所望の4個の
レンズにそれぞれ対応する4個のレジスト層S11〜S
14を含んでいる。
理を施して各レジスト層をリフローさせ、平凸レンズ状
の形状とする。そして、図19の工程では、基板80の
一方の面にレジスト群82を覆ってスパッタ法により密
着層84及び犠牲層86を順次に形成する。密着層84
は、基板80に対する犠牲層86の密着性を向上させる
ために設けられたもので、密着層84としては、厚さ2
0nmのCr層を形成することができる。犠牲層86
は、最終的に除去されるもので、犠牲層86としては、
厚さ150nmのCu層を形成することができる。
パッタ法によりSiO2からなる透光板88を形成する
と共に、透光板88にはレジスト層S11〜S14にそ
れぞれ対応する凹レンズR1〜R4を含むレンズ群Rを
形成する。マイクロレンズアレイ90は、透光板88
と、レンズ群Rとにより構成される。SiO2からなる
透光板88は、スパッタ法に限らず、CVD(ケミカル
・ベーパー・デポジション)法等により形成してもよ
い。
90を覆ってスパッタ法によりメッキ下地層92を形成
する。メッキ下地層92としては、Ni−Fe合金層を
形成することができる。そして、図22の工程では、メ
ッキ下地層92の上に所望の突出部に対応する円筒孔9
4a,94bを有するレジスト層94をホトリソグラフ
ィ処理により形成する。
クとする選択的メッキ処理により例えばNi−Fe合金
からなる突出部96a,96bを形成する。そして、レ
ジスト層94を灰化処理等により除去する。この結果、
嵌合孔98a,98bをそれぞれ有する突出部96a,
96bが得られる。
90において突出部形成面にイオンミリング処理を施し
てレンズ群Rを露呈させるようにメッキ下地層92を除
去すると共に突出部96a,96bの下にメッキ下地層
92の部分92a,92bを残存させる。このとき、嵌
合孔98a,98bの下にもメッキ下地層92の部分9
2a,92bが残るようにミリング角度等のミリング条
件を設定することができる。
グ処理により除去してマイクロレンズアレイ90を基板
80から分離する。この結果、マイクロレンズアレイ9
0としては、透光板88にレンズ群Rを設けると共に、
透光板88上に嵌合孔98a,98bをそれぞれ有する
突出部96a,96bをメッキ下地層92a,92bを
それぞれ介して設けたものが得られる。
ば、図13〜15に関して前述したようなマイクロレン
ズアレイを簡単且つ精度よく製作することができる。す
なわち、上記した製法では、突出部形成処理等をウエハ
状態で薄膜プロセスにより実行するので、製造歩留りが
向上すると共にコスト低減を達成することができる。な
お、図25の工程の前までの工程で1つの透光板に複数
のアレイ90を形成した後、1つの透光板を複数のアレ
イ90に対応して分割し、図25の工程では基板80か
ら複数のアレイ90を分離するようにしてもよい。
係るマイクロレンズアレイ結合系を示すもので、図1
3,14,25と同様の部分には同様の符号を付して詳
細な説明を省略する。
に凸レンズr1〜r4を形成したものである。透光板8
8には、凸レンズr1〜r4を形成した面とは反対側の
面にメッキ下地層92a,92bをそれぞれ介して突出
部96a,96bが形成され、突出部96a,96bに
はそれぞれ嵌合孔98a,98bが設けられている。
ンズアレイ90を固定する際には、アレイ10の4本の
光ファイバの端部と凸レンズr1〜r4とをそれぞれ対
向させるようにしてガイドピン10a,10bを突出部
96a,96bの嵌合孔98a,98bにそれぞれ嵌合
させる。このような嵌合状態においてガイドピン10a
と突出部96aとを半田層74aにより連結すると共
に、ガイドピン10bと突出部96bとを半田層74b
により連結する。
間に透光性の接着剤を充填して硬化させることにより接
着層76によりアレイ10の端面にマイクロレンズアレ
イ90を接着する。半田層74a,74bに加えて接着
層76により固定を行なうので、強固な固定が可能であ
る。また、アレイ10の光ファイバコアの屈折率をn1
1とし、透光板88の屈折率をn12とし、接着層76
の屈折率をn13とすると、接着層76としてn13が
n11及びn12と一致又は近似したものを用いること
でアレイ10とアレイ90との間の光結合効率を向上さ
せることができる。
関して前述したようにコリメート光を取出すようにして
もよく、あるいは図14に関して前述したように光導波
路等の光部品に対してアレイ90からの光を入射させる
ようにしてもよい。
イクロレンズアレイの製法を説明する。図27におい
て、図26と同様の部分には同様の符号を付して詳細な
説明を省略する。
て基板80上に凸レンズr1〜r4を有する透光板88
を形成した後、透光板88の凸レンズ形成面に石英又は
金属からなる基板100を接着剤により接着する。基板
100としては、剥離可能な樹脂基板を用いてもよい。
層86をエッチング処理により除去することにより基板
80から透光板88を保持する基板100を分離する。
そして、透光板88において凸レンズ形成面とは反対側
の面に図21〜24に関して前述したと同様にして嵌合
孔98a,98bをそれぞれ有する突出部96a,96
bをメッキ下地層92a,92をそれぞれ介して形成す
る。
88を基板100から分離する。この結果、図26に関
して前述したと同様の構成を有するマイクロレンズアレ
イ90が得られる。図27に関して上記した製法によれ
ば、図17〜25に関して前述した製法と同様に製造歩
留りの向上とコスト低減とを達成することができる。
るものではなく、種々の改変形態で実施可能なものであ
る。例えば、図1〜3に関して前述した実施形態におい
ては、図13,14,26に関して前述したように透光
板の一方の主面に設けた半田付け可能な突出部を用いて
光ファイバアレイの端面にマイクロレンズアレイを固定
するようにしてもよい。
ァイバアレイの端面にマイクロレンズアレイを半田付け
により固定する構成にしたので、長期の信頼性を確保で
きる効果が得られる。
離する前にウエハ状態において、マイクロレンズアレイ
の一方の主面の縁部に、半田下地層を有する段差部を形
成したり、マイクロレンズアレイの一方の主面に、半田
付け可能な突出部を形成したりするので、歩留りの向上
及びコスト低減が可能になる効果も得られる。
アレイ結合系を示す断面図である。
る。
の一例におけるレジスト層形成工程を示す断面図であ
る。
す断面図である。
図である。
断面図である。
図である。
す断面図である。
断面図である。
図である。
断面図である。
ンズアレイ結合系の組立て前の状態を示す断面図であ
る。
立て後の状態をを示す断面図である。
あり、(B)は光導波路の端面図である。
作を説明するための断面図である。
法の他の例におけるレジスト層形成工程を示す断面図で
ある。
を示す断面図である。
牲層形成工程を示す断面図である。
形成工程を示す断面図である。
を示す断面図である。
示す断面図である。
ト除去工程を示す断面図である。
示す断面図である。
である。
ロレンズアレイ結合系を示す断面図である。
明するための断面図である。
ン、11:ファイバテープ、14,24:段差部、1
6,26:密着層、18,28,52:半田下地層、2
0,56A,56B,60,90:マイクロレンズアレ
イ、22,62,88:透光板、30,74a,74
b:半田層、40:石英基板、42A,42B,82:
レジスト群、44,94:レジスト層、48:分離溝、
50,92:メッキ下地層、64a,64b,96a,
96b:突出部、68:光導波路、70,72:クラッ
ド、76,78:接着層、80,100:基板、84:
密着層、86:犠牲層、94a,94b:円筒孔、66
a,66b,98a,98b:嵌合孔、H11〜
H44:保持孔、F11〜F44,F:光ファイバ、L
11〜L 44,L1〜L4:平凸レンズ、S1〜S4,
S11〜S14:レジスト層、La,Lb,R:レンズ
群、R1〜R4:凹レンズ、C1〜C4:コア、r1〜
r 4:凸レンズ。
Claims (9)
- 【請求項1】複数の光ファイバを有すると共に各光ファ
イバの端部を端面に露呈した光ファイバアレイであっ
て、前記端面又はその縁部には半田付け部位が定められ
たものと、 前記光ファイバアレイの端面に一方の主面を接触させて
配置される板状のマイクロレンズアレイであって、前記
複数の光ファイバから前記一方の主面に入射する光を他
方の主面からそれぞれ射出するように複数のレンズが形
成され、前記一方の主面の縁部には前記半田付け部位に
対応して半田付け用の段差部が形成されたものと、 前記段差部の底部に形成された半田下地層と、 前記複数の光ファイバの端部と前記複数のレンズとをそ
れぞれ対向させるようにして前記光ファイバアレイの端
面に前記マイクロレンズアレイの一方の主面を接触させ
た状態で前記半田下地層を前記半田付け部位に連結して
前記マイクロレンズアレイを前記光ファイバアレイの端
面に固定する半田層とを備えたマイクロレンズアレイ結
合系。 - 【請求項2】 光ファイバアレイの端面に固定して使用
される板状のマイクロレンズアレイであって、 前記光ファイバアレイの端面に露呈した複数の光ファイ
バから一方の主面に入射する光を他方の主面からそれぞ
れ射出するように複数のレンズが形成され、前記一方の
主面の縁部には前記光ファイバアレイの端面又はその縁
部に定められた半田付け部位に対応して半田付け用の段
差部が形成され、前記段差部の底部には半田下地層が形
成されたマイクロレンズアレイ。 - 【請求項3】複数のレンズが並設された透光性の基板を
用意する工程と、 前記基板の一方の主面を覆ってリフトオフ用のレジスト
層を形成する工程と、 前記複数のレンズを有する状態で前記基板から分離すべ
きマイクロレンズアレイ領域を取囲むように前記レジス
ト層を介して前記一方の主面に分離溝を形成する工程
と、 前記分離溝及び前記レジスト層を覆ってメッキ下地層を
形成する工程と、 前記メッキ下地層において前記レジスト層に付着した部
分を前記レジスト層と共に除去し且つ前記分離溝内に前
記メッキ下地層を残存させる工程と、 前記分離溝内に残存するメッキ下地層に重ねて半田下地
層をメッキ処理により形成する工程と、 前記マイクロレンズアレイ領域の縁部に沿って前記分離
溝の側壁に前記メッキ下地層及び前記半田下地層を残存
させるように前記マイクロレンズアレイ領域の縁部に沿
い且つ前記分離溝を通って前記基板を切断することによ
り前記マイクロレンズアレイ領域を切断に係る分離溝の
底部及び側壁からなる段差部に前記メッキ下地層の残存
部及び前記半田下地層の残存部を有する状態でマイクロ
レンズアレイとして前記基板から分離する工程とを含む
マイクロレンズアレイの製法。 - 【請求項4】複数の光ファイバを有すると共に各光ファ
イバの端部を端面に露呈した光ファイバアレイであっ
て、前記端面又はその縁部には半田付け部位が定められ
たものと、 前記光ファイバアレイの端面に一方の主面を対向させて
配置される板状のマイクロレンズアレイであって、前記
複数の光ファイバから前記一方の主面に入射する光を他
方の主面からそれぞれ射出するように複数のレンズが形
成され、前記一方の主面には半田付け可能な突出部が前
記半田付け部位に対応して形成されたものと、 前記複数の光ファイバの端部と前記複数のレンズとをそ
れぞれ対向させるようにして前記光ファイバアレイの端
面に前記マイクロレンズアレイの一方の主面を対向させ
た状態で前記半田付け部位と前記突出部とを連結して前
記光ファイバアレイの端面に前記マイクロレンズアレイ
を固定する半田層とを備えたマイクロレンズアレイ結合
系。 - 【請求項5】 前記半田付け部位には半田付け可能なガ
イドピンが設けられると共に前記突出部には前記ガイド
ピンが嵌合する嵌合孔が設けられ、前記ガイドピンを前
記嵌合孔に嵌合した状態で前記半田層により前記ガイド
ピンと前記突出部とを連結した請求項4記載のマイクロ
レンズアレイ結合系。 - 【請求項6】 前記光ファイバアレイの端面と前記マイ
クロレンズアレイの一方の主面との間に透光性の接着層
を介在配置して前記光ファイバアレイの端面と前記マイ
クロレンズアレイの一方の主面とを接着した請求項4又
は5記載のマイクロレンズアレイ結合系。 - 【請求項7】 光ファイバアレイの端面に固定して使用
される板状のマイクロレンズアレイであって、 前記光ファイバアレイの端面に露呈した複数の光ファイ
バから一方の主面に入射する光を他方の主面からそれぞ
れ射出するように複数のレンズが形成され、前記一方の
主面には半田付け可能な突出部が前記光ファイバアレイ
の端面又はその縁部に定められた半田付け部位に対応し
て形成されたマイクロレンズアレイ。 - 【請求項8】 前記突出部には前記半田付け部位に設け
られた半田付け可能なガイドピンが嵌合する嵌合孔が設
けられた請求項7記載のマイクロレンズアレイ。 - 【請求項9】複数のレンズが並設された透光板を一方の
主面が露呈した状態で保持する基板を用意する工程と、 前記透光板の一方の主面を覆ってメッキ下地層を形成す
る工程と、 前記メッキ下地層において所定の突出部形成位置を露呈
するように前記メッキ下地層を覆ってレジスト層を形成
する工程と、 前記レジスト層をマスクとする選択メッキ処理により半
田付け可能な金属からなる突出部を前記メッキ下地層の
突出部形成位置に形成する工程と、 前記レジスト層を除去した後、前記メッキ下地層におい
て少なくとも前記複数のレンズに重なる部分を除去し且
つ少なくとも前記突出部の下に位置する部分を残存させ
る工程と、 前記透光板を前記複数のレンズと前記突出部と前記メッ
キ下地層の残存部とを有する状態でマイクロレンズアレ
イとして前記基板から分離する工程とを含むマイクロレ
ンズアレイの製法。
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