JP3988131B2 - マイクロレンズアレイとその製法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光ファイバアレイ等の光部品に結合して用いるに好適なマイクロレンズアレイと、このマイクロレンズアレイを製作する方法とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、マイクロレンズアレイとしては、図39に示すものが知られており(例えば、特許文献1参照)、図36〜38は、このマイクロレンズアレイの製法を示すものである。
【0003】
図36の工程では、厚さ500μmのシリコン基板3の一方の主面に厚さ50μmの石英ガラス層4を形成した後、石英ガラス層4の上に所望のレンズパターンに従って球面状凸部をなすようにレジスト層5a〜5cをホトリソグラフィ及び熱処理により形成する。
【0004】
図37の工程では、RIE(反応性イオンエッチング)法によりレジスト層5a〜5c及び石英ガラス層4にエッチング処理を施すことにより石英ガラス層4の上面にレジスト層5a〜5cのレンズパターンを転写してレジスト層5a〜5cにそれぞれ対応する凸レンズ4a〜4cを形成する。各凸レンズの直径は、60μmとすることができる。この後、基板3の他方の主面に接続孔形成用の孔6a〜6cを有するレジスト層6をホトリソグラフィ処理により形成する。
【0005】
図38の工程では、レジスト層6をマスクとするドライエッチング処理によりシリコン基板3に凸レンズ4a〜4cにそれぞれ対向して接続孔3a〜3cを形成する。各接続孔において、深さは500μm、直径は125μm(光ファイバの直径に相当)とすることができる。
【0006】
図39は、図38のマイクロレンズアレイにおいて、接続孔3aに光ファイバ7を挿入した状態を示すもので、接続孔3aの深さが接続孔3aの直径の2倍以上あるので、光ファイバ7は、接続孔3aで確実に保持される。また、凸レンズ4a及び接続孔3aは、凸レンズ4aの中心軸と接続孔3aの中心軸とが一致すると共に凸レンズ4aの焦点距離が凸レンズ4aの頂部から接続孔3aの底面までの距離に一致するように配置されるので、光ファイバ7をその先端が接続孔3aの底面に接触するように接続孔3aに挿入することで光ファイバ7の端面の中央位置に凸レンズ4aの焦点を合わせることは理論的には可能である。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−90162号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来技術によると、図37,38の工程において例えば凸レンズ4aの中心軸や焦点距離に適合するように接続孔3aを形成するのが実際上困難である。そこで、光ファイバ7からの光が凸レンズ4aで適切にコリメートされるようにするためには、1本の光ファイバを接続孔に挿入するたびに光ファイバに光を通した状態で光ファイバの位置調整を行なう必要があり、時間を要する面倒な作業となるのを免れない。
【0009】
また、シリコン基板3上に石英ガラス層4を形成した複合基板を加工して光ファイバ接続孔付きマイクロレンズアレイを作成しているため、石英ガラス層4において凸レンズ4a〜4cを形成した面とは反対側の面に凸レンズを形成したり、斜め研磨を施したりすることができない。換言すれば、両凸レンズ形式のマイクロレンズアレイや反射戻り光抑制用の斜め研磨面を有するマイクロレンズアレイについては、石英ガラス層4の両面を使用する必要があるため、シリコン基板3を用いて光ファイバ接続孔を形成することができず、光ファイバアレイとの結合を達成できない。
【0010】
この発明の目的は、光ファイバアレイ等の光部品に対して簡単に且つ精度良く結合することができる新規なマイクロレンズアレイとその製法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るマイクロレンズアレイは、
一方の主面に複数のレンズが形成された透光性の基板と、
前記一方の主面に前記複数のレンズを取囲むように形成されたメッキ下地膜と、
前記一方の主面に重なる重なり部とこの重なり部に連続して広がり且つ前記一方の主面に重なることのない非重なり部とを有する金属製の結合板であって、前記重なり部には前記複数のレンズに対応する透光窓を有すると共に前記非重なり部には複数のガイドピン挿通孔を有するように前記重なり部において前記メッキ下地層にメッキされたもの
を備えたものである。
【0012】
この発明のマイクロレンズアレイによれば、透光性基板の一方の主面には薄膜プロセスにより複数のレンズを簡単に且つ精度良く形成可能である。また、透光窓及び複数のガイドピン挿通孔を有する結合板は、メッキ処理等を含む薄膜プロセスにより簡単に且つ精度良く基板に一体化可能である。このため、複数のレンズに対する複数のガイドピン挿通孔の位置精度が良好になると共に、ガイドピン挿通孔に対するガイドピンの嵌合精度が良好となる。従って、この発明のマイクロレンズアレイの複数のガイドピン挿通孔にそれぞれ挿通した複数のガイドピンを光ファイバ等の光部品に設けた複数のガイドピン挿通溝(又は孔)にそれぞれ挿通するだけで簡単に且つ精度良く結合を達成することができる。
【0013】
この発明のマイクロレンズアレイにおいて、前記複数のガイドピン挿通孔は、いずれも前記結合板において前記基板の側とは反対側の主面にて外方に進むにつれてサイズが増大するように形成してもよい。ここで、サイズとは、直径又は一辺の長さ等をいう。このようにすると、各ガイドピン挿通孔に対するガイドピンの挿入が容易になる。このため、各ガイドピン挿通孔は、できるだけ小さく形成することができ、精密な嵌合が可能になる。
【0014】
この発明のマイクロレンズアレイにおいて、前記複数のレンズは、各々の中心を結ぶ線が前記一方の主面において直線をなすように一列状に配置され、前記基板の他方の主面には、前記複数のレンズにそれぞれ光を入射する際に反射光を前記複数のレンズの配列方向とは直交する向きに逸らすための傾斜面が前記直線を挟んで一方側から他方側に前記基板の厚さを徐々に厚くすることにより形成され、前記複数のガイドピン挿通孔に光ファイバアレイのガイドピンが挿通された状態において前記レンズの中心軸から前記傾斜面に入射し前記傾斜面で屈折する光は光ファイバの光軸に入射されてもよい。このようにすると、この発明のマイクロレンズアレイの複数のガイドピン挿通孔にそれぞれ挿通した複数のガイドピンを光ファイバ等の光部品にて光軸に合わせて設けた複数のガイドピン挿通溝(又は孔)にそれぞれ挿通するだけで簡単にレンズ中心に沿う適正な光路を確保することができる。
【0015】
この発明に係るマイクロレンズの製法は、
一方の主面に複数のレンズが形成された透光性の基板を用意する工程と、
前記基板の一方の主面に前記複数のレンズを取囲むようにメッキ下地膜を形成する工程と、
前記複数のレンズに対応する透光窓と、複数のガイドピン挿通孔とを有する金属製の結合板を選択メッキ処理により前記メッキ下地膜の上に形成する工程と、
前記複数のガイドピン挿通孔が前記基板側に開口するように前記基板において前記複数のガイドピン挿通孔に重なる部分を除去する工程と
を含むものである。
【0016】
この発明のマイクロレンズアレイの製法によれば、メッキ処理等を含む薄膜プロセスを用いて簡単に且つ精度良くこの発明に係るマイクロレンズアレイを製作することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の一実施形態に係るマイクロレンズアレイを示すもので、図1のX−X’線に沿う断面は、図2に示されている。マイクロレンズアレイLAは、石英基板10と、この基板10に一体化された金属製の結合板12とを備えている。
【0025】
石英基板10の一方の主面には、凸状のレンズL〜Lが一列状に形成されている。レンズL〜Lは、レジストからなるレンズパターンをエッチングにより基板10の一方の主面に転写することにより形成されたものである。基板10の一方の主面には、レンズL〜Lを取囲むようにメッキ下地膜が形成されている。メッキ下地膜は、図7に関して後述するNi−Fe合金膜42aに相当するが、図1,2では図示を省略した。基板10は、一例として長方形状のものである。
【0026】
結合板12は、基板10の一方の主面に重なるべき重なり部と、この重なり部に連続して広がり且つ基板10の一方の主面に重なることのない非重なり部とを有し、重なり部にはレンズL〜Lに対応する透光窓14を付与し、非重なり部にはガイドピン挿通孔16,18を付与するように基板10の一方の主面において前述のメッキ下地膜にメッキされたNi−Fe合金等の金属からなっている。透光窓14は、レンズL〜Lの通過光の透過を可能にするもので、L等の各レンズ毎に1個設けるようにしてもよい。ガイドピン挿通孔16,18は、いずれも結合板12において前述のメッキ下地膜の側とは反対側の主面にて外方に進むにつれてサイズ(直径)が増大するように形成されている。結合板12は、一例として長方形状のものである。ガイドピン挿通孔16,18の直径は、一例として、0.125mmとすることができる。
【0027】
基板10の他方の主面には、図2及び図25,27に示すように傾斜面形成部20を設けてもよい。傾斜面形成部20は、レンズL〜Lに光ファイバF〜Fからそれぞれ光を入射する際に反射光を入射光とは異なる向きに逸らすための傾斜面を形成するもので、例えば基板10の他方の主面に斜め研磨を施すことにより形成される。傾斜面形成部20については、図25〜27を参照して後述する。
【0028】
基板10のレンズ形成面には、後述するようにレンズ位置を基準にして薄膜プロセスにより結合板12を形成するので、レンズ位置に対する結合板12の位置精度(設計位置に対する誤差)は、±0.2μm以内とすることができると共に、レンズ位置に対するガイドピン挿通孔16,18の位置精度も±0.2μm以内とすることができる。このため、ガイドピン挿通孔16,18に対するガイドピン32,34の嵌合精度は、±0.3μm以内とすることができる。ガイドピン32,34は、いずれも直径0.125mm程度のステンレススチール又はセラミックからなるもので、それぞれ本体より直径が大きい頭部32a,34aを有する。
【0029】
図2には、一例として光ファイバアレイFAにマイクロレンズアレイLAを結合する様子を示す。光ファイバアレイFAは、光ファイバホルダ30の上面に並設された保持溝H〜Hでそれぞれ光ファイバF〜Fを保持するものである。光ファイバホルダ30の上面には、保持溝H〜Hを含む保持溝群の一方側及び他方側にそれぞれガイドピン保持溝P,Pが設けられている。保持溝H〜H,P,Pは、いずれも長手方向に直交する断面がV字状をなすV字溝により構成されている。
【0030】
光ファイバアレイFAにマイクロレンズアレイLAを結合する際には、光ファイバアレイFAの端面に基板10のレンズ形成面とは反対側の面(傾斜面形成部20を設けた面)を接近又は接触させた状態でガイドピン挿通孔16,18にそれぞれガイドピン32,34を挿通(嵌合)し、ガイドピン32,34を光ファイバホルダ30の保持溝P,Pに保持させる。ガイドピン32,34をガイドピン挿通孔16,18に挿通する際には、各ガイドピン挿通孔に大サイズ端側からガイドピンを挿入するので、簡単且つスムーズに挿入を行なえる。保持溝H〜H,P,Pで光ファイバF〜F及びガイドピン32,34を保持した状態において、ガラス板等の押さえ板(図示せず)により光ファイバホルダ30の上面にて光ファイバF〜F及びガイドピンP,Pを押さえ、保持溝H〜H,P,Pから離脱しないようにする。
【0031】
次に、マイクロレンズアレイLAを光軸方向に移動しながら各光ファイバから射出される光が対応するレンズでコリメート(平行光化)されるように位置調整を行う。所望のコリメート光が得られた段階で、基板10を光ファイバアレイFAの端面に接着剤等により固定する。マイクロレンズアレイ単位で調整作業を行なえるので、作業効率が向上する。この発明のマイクロレンズアレイLAは、光ファイバアレイに対して±0.5μm以内の位置精度で結合を達成することができる。
【0032】
光ファイバアレイFAとしては、複数の光ファイバをそれぞれ保持する複数の保持孔を有すると共に、ガイドピン32,34をスライド可能に保持する保持孔を有するものを用いてもよい。結合相手となる光部品としては、光ファイバアレイに限らず、発光素子アレイ、受光素子アレイ等を用いることもできる。マイクロレンズアレイFAとしては、片凸レンズ形式のものに限らず両凸レンズ形式のものを用いてもよい。
【0033】
次に、図3〜17を参照して片凸レンズ形式のマイクロレンズアレイの製法を説明する。
【0034】
図3の工程では、ホトリソグラフィ処理により所望の5つのレンズに対応したレジスト層R〜Rを基板10の一方の主面に形成する。
【0035】
図4の工程では、レジスト層R〜Rに加熱リフロー処理を施し、各レジスト層が球面状凸部をなすようにする。
【0036】
図5の工程では、レジスト層R〜R及び石英基板10の一方の主面にドライエッチング処理を施すことにより石英基板10の一方の主面にレジスト層R〜Rのレンズパターンを転写してレジスト層R〜Rにそれぞれ対応する凸状のレンズL〜Lを形成する。
【0037】
図6の工程では、基板10の一方の主面にホトリソグラフィ処理によりリフトオフ用のレジスト層40を形成する。レジスト層40は、レンズL〜Lを含むレンズ群を覆い且つ該レンズ群の周囲に基板10の表面部分を露呈するように形成する。
【0038】
図7の工程では、基板上面に例えばNi−Fe合金をスパッタしてNi−Fe合金膜42及び42aをそれぞれレジスト層40上及び基板表面上に形成する。Ni−Fe合金膜42aは、レジスト層40及びレンズL〜Lを取囲むように形成され、後述のメッキ処理ではメッキ下地膜として使用される。
【0039】
図8の工程では、リフトオフ処理によりレジスト層40をその上のNi−Fe合金膜42と共に除去し、基板表面上にNi−Fe合金膜42aを残す。そして、レンズL〜L及びNi−Fe合金膜42aの内縁部を覆ってレジスト層44をホトリソグラフィ処理により形成する。
【0040】
図9の工程では、基板上面に例えばCuをスパッタしてCu膜46及び46aをそれぞれレジスト層44上及びNi−Fe合金膜42a上に形成する。Cu膜46aは、レジスト層44及びレンズL〜Lを取囲むように形成され、後述のメッキ処理ではメッキ下地膜として使用される。メッキ下地膜42a及び46aの材料としては、それぞれNi−Fe合金及びCuを例示したが、同時にエッチングされない材料であれば、他の材料を用いてもよい。
【0041】
図10の工程では、リフトオフ処理によりレジスト層44をその上のCu膜46と共に除去し、Cu膜46aをNi−Fe合金膜42a上に残す。この結果、Ni−Fe合金膜42aの内側において基板表面上には、レンズL〜Lが露呈される。
【0042】
この後、Cu膜46a上には、レンズL〜Lを含むレンズ群の一方側及び他方側にそれぞれレジスト層R及びRをホトリソグラフィ処理により形成する。レジスト層R,Rは、いずれもガイドピン挿通孔の開口部のサイズ(直径)が外方に向けて徐々に増大するのを可能にするためのもので、ガイドピン挿通孔より若干大きなサイズ(直径)で形成する。
【0043】
図11の工程では、基板上面にホトリソグラフィ処理によりレジスト層48,48Aを形成する。レジスト層48は、所望の結合板パターンに対応する孔48aを有するようにCu膜46aの上に形成する。レジスト層48Aは、孔48a内において所望の透光窓パターンに対応してレンズL〜L及びNi−Fe合金膜42aの内縁部を覆うように形成する。このとき、レジスト層48Aは、Cu膜46aの内縁部を覆うように形成したが、覆わないようにしてもよい。
【0044】
図12の工程では、レジスト層48,48A,R,RをマスクとするCuの選択メッキ処理によりCu膜50を数μmの厚さに形成する。Cu膜50は、後述するメッキ処理において、メッキ下地膜として用いられると共に、後述する機械加工工程において結合板をダイシング刃から保護するための保護膜としても用いられる。
【0045】
図13の工程では、基板上面に金属をスパッタして金属膜51,51A及び51aをそれぞれレジスト層48上、レジスト層48A上及びCu膜50並びにレジスト層R,R上に形成する。このとき、スパッタする金属としては、Cu及びNi−Fe合金と同時にエッチングされないものを用い、一例としてCrを用いることができる。
【0046】
図14の工程では、図13に示す基板10において、リフトオフ処理によりレジスト層48、48Aを各々の上の金属膜51,51Aと共に除去し、Cu膜50及びレジスト層R,Rを覆う金属膜51aを残す。そして、エッチング処理により金属膜51aを除去してCu膜50及びレジスト層R,Rを露呈させる。
【0047】
次に、図14に示すように基板表面にホトリソグラフィ処理によりレジスト層52,R14,R16,R18を形成する。レジスト層52は、図11に示した孔48aと同様の孔を有するようにCu膜46aの上に形成する。レジスト層R14は、レジスト層52の孔内において所望の透光窓パターンに対応してレンズL〜Lを覆うように形成する。このとき、レジスト層R14は、Ni−Fe合金膜42aの内縁部を覆わないように形成した(この方がNi−Fe合金膜42aに対するメッキ金属の接触面積が大きくなる)が、覆うようにしてもよい。レジスト層R16,R18は、それぞれレジスト層R,Rの上に所望のガイドピン挿通孔パターンに対応して形成する。レジスト層R16,R18は、いずれもガイドピン挿通孔に相当するサイズ(直径)で形成する。
【0048】
この後、レジスト層52,R,R,R14〜R18をマスクとするNi−Fe合金の選択メッキ処理によりNi−Fe合金層からなる結合板12を形成する。このとき、結合板12は、レジスト層R16,R18のうちの各レジスト層の周囲で上方に進むほど各レジスト層から離れるように(上方に進むに従って開口部のサイズが増大するように)形成される。これは、R16等の各レジスト層の周辺部では、メッキ下地膜としてのCu膜46aがR等のレジスト層で覆われると共にメッキ下地膜としてのCu膜50が円環状に欠如しているため、Cu膜50の真上に位置する部分に比べてメッキの成長が遅れることによるものである。結合板12の厚さは、50〜100μm程度にすることができる。
【0049】
図15の工程では、固定基板54の一方の主面にワックス層56を介して基板10をレジスト層52側の面にて固定する。このような固定状態において、ダイシング刃58Aにより基板10、Ni−Fe合金膜42a、Cu膜46a,50、レジスト層52及び結合板12を結合板12の最終外形パターン(長方形パターン)の輪郭に沿って切断する。また、ダイシング刃58Bにより基板10、Ni−Fe合金膜42a及びCu膜46aを基板10の最終外形パターン(長方形パターン)の輪郭に沿って切断する。このとき、結合板12は、Cu膜50によりダイシング刃58Bから保護される。基板10、Ni−Fe合金膜42a及びCu膜46aには、図16に示すように切断溝58bが形成される。
【0050】
図16の工程では、基板10のレジスト層52側の面からワックス層56を除去して固定基板54を分離する。この結果、基板10の周辺部10Aにおいてダイシング刃58Aで切断された部分より外側の部分が除去される。
【0051】
次に、薬液処理等によりレジスト層R14,R16,R18,R,Rを除去して結合板12に透光窓14及びガイドピン挿通孔16,18を付与する。透光窓14内には、レンズL〜Lが露呈される。ガイドピン挿通孔16,18内には、Cu膜46aの対応する部分がそれぞれ露呈される。ガイドピン挿通孔16,18は、いずれも外方に進むにつれて開口サイズが徐々に大きくなっていると共に、それぞれレジスト層R,Rを除去した部分においてサイズ(直径)が大きくなっている。
【0052】
図17の工程では、エッチング処理によりCu膜46a,50を除去する。この結果、基板10の周辺部10Aがその上のNi−Fe合金膜42aと共に除去される。マイクロレンズアレイとしては、基板10のレンズ形成面にNi−Fe合金膜42aを介してNi−Fe合金製の結合板12が一体的に形成されたものが得られる。
【0053】
図18〜24は、マイクロレンズアレイの製法の他の例を示すもので、図3〜17と同様の部分には同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0054】
図18の工程では、図6〜8に関して前述したと同様のレジスト層形成、スパッタ及びリフトオフ処理により石英基板10の一方の主面にメッキ下地膜としてのNi−Fe合金膜60を形成する。Ni−Fe合金膜60は、L等のレンズを含むレンズ群を取囲むように形成すると共に、所望のガイドピン挿通孔に対応する孔Qを有するように形成する。孔Qのサイズ(直径)は、ガイドピン挿通孔より若干大きくする。
【0055】
次に、基板上面にホトリソグラフィ処理によりレジスト層62,62Aを形成する。レジスト層62は、L等のレンズを含むレンズ群と、Ni−Fe合金膜60の内縁部とを覆うように形成する。レジスト層62Aは、孔Qの直径より若干小さい直径で円柱状に形成する。この結果、孔Qは、レジスト層62Aを取囲む円環状の孔となる。
【0056】
この後、基板上面にCuをスパッタしてCu膜64,64A,64aをそれぞれレジスト層62上、レジスト層62A上及びNi−Fe合金膜60上に形成する。このとき、Cu膜64aは、孔Qを埋めるように形成される。図12に示したCu膜50と同様にCu膜64aにダイシング刃に対する保護膜の機能を持たせるために、Cu膜64aの厚さは、前述したCu膜46aとCu膜50との合計厚さに相当するものとすることができる。
【0057】
図19の工程では、リフトオフ処理によりレジスト層62,62Aを各々の上のCu膜64,64Aと共に除去し、Cu膜64aを残す。この結果、L等のレンズが露呈されると共に孔Qが円形状となる。
【0058】
図20の工程では、図14に関して前述したと同様にしてレジスト層52,R14,R16を基板上面に形成する。レジスト層52は、図11に示した孔48aと同様の孔を有するようにCu膜64aの上に形成する。レジスト層R14は、レジスト層52の孔内においてL等のレンズを含むレンズ群を覆うように所望の透光窓パターンに対応して形成する。このとき、レジスト層R14は、Ni−Fe合金膜60の内縁から若干離間して基板表面を閉ループ状に露呈するように形成する。これは、透光窓の開口部のサイズが外方に向けて徐々に増大するのを可能にすると共にCu膜60とメッキ金属との接触面積を大きくするためである。
【0059】
レジスト層R16は、孔Q内において所望のガイドピン挿通孔に対応するパターンで円柱状に形成する。レジスト層R16のサイズ(直径)は、所望のガイドピン挿通孔に相当するものであり、孔Qの直径より若干小さいため、孔Qにより基板表面が円環状に露呈される。これは、ガイドピン挿通孔の開口部のサイズが外方に向けて徐々に増大するのを可能にするためである。
【0060】
図21の工程では、レジスト層52,R14,R16をマスクとするNi−Fe合金の選択メッキ処理によりNi−Fe合金層からなる結合板12を形成する。このとき、結合板12は、レジスト層16の周囲で上方に進むほどレジスト層R16から離れるように(上方に進むに従ってガイドピン挿通孔の開口部のサイズが増大するように)形成されると共に、レジスト層R14の周囲で上方に進むほどレジスト層R14から離れるように(上方に進むに従って透光窓の開口部のサイズが増大するように)形成される。これは、レジスト層R14又はR16の周辺部では、メッキ下地膜としてのNi−Fe合金膜60又はCu膜64aがそれぞれ閉ループ状又は円環状に欠如しているため、Ni−Fe合金膜60又はCu膜64aの真上に位置する部分に比べてメッキの成長が遅れることによるものである。
【0061】
図22の工程では、固定基板54にワックス層56を介して基板10をレジスト層52側の面にて固定する。このような固定状態において、ダイシング刃58A,58Bを用いて図15に関して前述したと同様に機械加工を行なう。この結果、基板10、Ni−Fe合金膜60及びCu膜64aには、図23に示すように切断溝58bが形成される。結合板12は、Cu膜64aによりダイシング刃58Bから保護される。
【0062】
図23の工程では、図16に関して前述したと同様にワックス層56及び固定基板54を除去する。この結果、基板10の周辺部10Aにおいてダイシング刃58Aで切断された部分より外側の部分があれば除去される。この後、薬液処理等によりレジスト層R14,R16を除去して結合板12に透光窓14及びガイドピン挿通孔16を付与する。
【0063】
図24の工程では、エッチング処理によりCu膜64aを除去する。この結果、基板10の周辺部10Aがその上のNi−Fe合金膜60と共に除去される。マイクロレンズアレイとしては、基板10のレンズ形成面にNi−Fe合金膜60を介してNi−Fe合金製の結合板12が一体的に形成されたものが得られる。図18〜24では、マイクロレンズアレイの約半分の製法を示したが、残り半分も同様にして製作できる。
【0064】
図3〜24に関して上記したマイクロレンズアレイの製法によれば、レンズL〜Lの形成のためのホトリソグラフィ処理及び結合板12の形成のためのホトリソグラフィ処理のいずれにおいても基板10上に設けた位置合せマーク(図示せず)を基準として縮小投影露光装置を用いて露光処理を行なったので、L等のレンズ、透光窓14及びガイドピン挿通孔16,18のいずれについても設計位置に対する誤差が±0.2μm以内となる良好な位置精度が得られた。
【0065】
図18〜24に関して上記したマイクロレンズアレイの製法によれば、次の(a),(b)のような付加的効果が得られる。
【0066】
(a)図14の工程では、レジスト層R16,R18の下にレジスト層R,Rがそれぞれ存在する状態でメッキ処理を行なうので、図16の工程でレジスト除去を行い且つ図17の工程でCuエッチングを行なっても、結合板12においてガイドピン挿通孔16,18内にレジストが残り、汚染を招きやすい。汚染は、図2に示したように結合板12のガイドピン挿通孔16,18にガイドピンを挿通する際に位置決め精度の低下を招く。これに対し、図21の工程では、レジスト層R16の下にレジスト層が存在しない状態でメッキ処理を行なうので、結合板12に付着して残存するレジスト量が少なくなり、汚染を低減できる。従って、結合板12のガイドピン挿通孔16,18にガイドピンを挿通する際の位置決め精度が向上する。
【0067】
(b)図10〜14の工程では、レジスト層R,Rを形成すると共にCu膜50及び金属膜51aを形成したり、金属膜51aを除去したりする必要があって、工程が複雑である。これに対し、図18〜21の工程では、かような複雑な工程が不要であり、工程数の低減により結合板12の形成歩留りが向上する。
【0068】
図25は、マイクロレンズアレイを用いた光ファイバ結合系を示すもので、マイクロレンズアレイとしては、この発明の他の実施形態に係るマイクロレンズアレイLA,LA’が用いられている。マイクロレンズアレイLA,LA’は、互いに同一の構成を有するものである。マイクロレンズアレイLAのレンズ形成面側の平面構成は、図26に示されており、図26のY−Y’線断面は、図27に示されている。マイクロレンズアレイLAに関して図1,2に示したのと同様の部分には同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0069】
図25に示す光ファイバ結合系において、マイクロレンズアレイLAには、光ファイバFの射出光が入射する。マイクロレンズアレイLAは、石英基板10を備えており、基板10の一方の主面には、図25〜27に示すように凸状のレンズL〜Lが一列状に形成されると共に、基板10の他方の主面には、図25,27に示すように傾斜面Kを形成する傾斜面形成部20が設けられている。傾斜面Kは、例えば光ファイバFからレンズLに光を入射する際に反射光Srを入射光とは異なる向きに逸らすために設けられたもので、この実施形態では、レンズL〜Lの配列方向に直交する向きに反射光Srを逸らすようにレンズL〜Lに共通の1つの傾斜面形成部20が設けられている。傾斜面形成部20は、一例として基板10の他方の主面に斜め研磨処理を施すことにより形成することができる。図27に示すように基板10の一方の主面に対して他方の主面が平行な面Mをなすと想定したとき面Mに対して傾斜面Kがなす角度θは5〜15度(好ましくは8度)程度である。基板10の他方の主面が面Mをなすとき(θが0度のとき)は、レンズLにおいてレンズ中心と光軸Lとが一致している。
【0070】
基板10の他方の主面に傾斜面Kを設けると、図25に示すように傾斜面Kにより光が屈折するため、レンズLではレンズ中心と光軸Lとの間にずれが生ずる。光ファイバFから射出光SがレンズLの中心を通って直進する光路を確保するため、光ファイバFの先端面を傾斜面Kに平行になるように角度θの傾斜面とし、光軸Lから若干上方に屈折した光を傾斜面Kに入射し、傾斜面Kで若干下方に屈折した光をレンズLの中心から射出させる。
【0071】
マイクロレンズアレイLA’において、基板10に対応する石英基板10’の一方の主面には、レンズLに対応する凸状のレンズL10が設けられており、基板10’の他方の主面には、傾斜面形成部20に対応する傾斜面形成部20’が設けられている。傾斜面形成部20’は、傾斜面Kと同様に角度θの傾斜面K10を形成する。レンズLからの射出光Sは、光軸Lに平行に直進してレンズL10の中心に入射し、傾斜面K10で若干下方に屈折されて光ファイバF10の光軸に入射する。
【0072】
図25〜27に示すマイクロレンズアレイLAが図1,2に示したマイクロレンズアレイLAと異なる点は、第1に基板10の一方の主面において7個のレンズL〜Lを各々の中心を結ぶ線が直線Cをなすように一列状に配置した点であり、第2にガイドピン挿通孔16,18を各々の中心がレンズL〜Lを含むレンズ列の一端側及び他端側において直線Cから距離Dだけ平行にずれた直線C上に位置するように配置した点である。距離Dは、図27に示した面Mに対して傾斜面K がなす角度θに対応して決定される。
【0073】
マイクロレンズアレイLAにおいて、石英基板10に設けたL等の各レンズの直径は0.5mm、隣り合うレンズ間のピッチ(レンズ中心間の距離)Pは、0.5mmとすることができる。結合板12において、長辺の長さAは8.5mm、短辺の長さBは、1.5mm、透光窓14の長辺の長さaは3.5mm、透光窓14の短辺の長さbは1mm、ガイドピン挿通孔16,18の直径はいずれも0.125mm、厚さtは0.1mmとすることができる。角度θを8度とする場合、基板10の一辺での基板厚さTは、1.04mm、該一辺に対向する辺での基板厚さTは1.25mm程度となり、直線C〜C間の距離Dは13μm程度となる。
【0074】
なお、傾斜面形成部20は、レンズL〜Lに共通に1つ設けるのではなく、各レンズ毎に1個設けてもよい。また、傾斜面Kの向きは、レンズL〜Lの配列方向に直交する向きに限らず、反射光が光ファイバから逸れる向きであればよい。
【0075】
図28は、この発明の更に他の実施形態に係るマイクロレンズアレイを示すもので、このマイクロレンズアレイは、シリコン基板70からなっている。
【0076】
基板70の一方の主面には、凸状のレンズL11〜L14が一列状に形成されている。レンズL11〜L14を含むレンズ列の一端側及び他端側には、ガイドピン挿通孔72及び74が形成されている。ガイドピン挿通孔72,74は、いずれも基板10の一方の主面において外方に進むにつれてサイズ(直径)が増大するように形成されている。
【0077】
一例として、基板70は長方形状のもので、長辺の長さJは8mm、短辺の長さNは2mm、厚さkは0.28mmとすることができる。レンズL11〜L14の直径はいずれも0.99mm、隣り合うレンズ間のピッチPは1mmとすることができる。ガイドピン挿通孔72,74間の距離Dは7mmとすることができる。
【0078】
図28に示すマイクロレンズアレイを光ファイバ等の光部品に結合するには、図2に関して前述したと同様にガイドピン挿通孔72,74にガイドピンをそれぞれ挿通した状態で各々のガイドピンを光部品側の2つのガイドピン挿通溝(又は孔)にそれぞれ挿通すればよい。図1に示したマイクロレンズアレイと同様に±0.5μm以内の位置精度で光部品との結合を達成することができる。
【0079】
図28に示すマイクロレンズアレイにあっては、図25〜27に関して前述したと同様の構成を採用してもよい。すなわち、基板70の一方の主面においてレンズL11〜L14を各々の中心を結ぶ線が直線をなすように一列状に配置すると共に、基板70の他方の主面に反射戻り光抑制用の傾斜面を設け、ガイドピン挿通孔72,74を各々の中心がレンズL11〜L14を含むレンズ列の一端側及び他端側において前記傾斜面に基づくレンズ中心からの光軸のずれに対応して前記直線からずれた位置をとるように配置してもよい。このようにすると、図25〜27に関して前述したと同様に複数のガイドピンを用いてマイクロレンズアレイを光部品に結合するだけで簡単にレンズ中心に沿う適正な光路を確保することができる。
【0080】
図29〜35は、図28のマイクロレンズアレイの製法の一例を示すものである。
【0081】
図29の工程では、シリコン基板70の一方の主面に所望の4つのレンズに対応するレジスト層R21〜R24をホトリソグラフィ処理により形成した後、各レジスト層に加熱リフロー処理を施すことにより各レジスト層が球面状凸部をなすようにする。
【0082】
図30の工程では、レジスト層R21〜R24及び基板70の一方の主面にドライエッチング処理を施すことによりレジスト層R21〜R24のレンズパターンを基板表面に転写してレジスト層R21〜R24にそれぞれ対応する凸状のレンズL11〜L14を形成する。
【0083】
図31の工程では、基板70の一方の主面にレンズL11〜L14を覆って所望の2つのガイドピン挿通孔に対応する孔76a,76bを有するレジスト層76をホトリソグラフィ処理により形成する。
【0084】
図32の工程では、レジスト層76をマスクとするドライエッチング処理により基板70の一方の主面に孔76a,76bにそれぞれ対応するガイドピン挿通孔形成用の凹部72A,74Aを形成する。
【0085】
図33の工程では、薬液処理等によりレジスト層76を除去した後、基板70の一方の主面にレジスト層78をホトリソグラフィ処理により形成する。レジスト層78は、レジストが凹部72A,74A内に溜まる現象を利用して凹部72A,74Aの角部をそれぞれ露呈する孔78a,78bを有するように形成する。
【0086】
図34の工程では、レジスト層78をマスクとするドライ又はウェットエッチング処理により凹部72A,74Aの露出した角部において面取りを行なう。この結果、凹部72A,74Aは、いずれも開口部のサイズが外方に向けて徐々に増大するようになる。
【0087】
図35の工程では、薬液処理等によりレジスト層78を除去した後、基板70の他方の主面をポリッシングして凹部72A,74Aの底面に達するまで図34のZ−Z’線に示すように平坦状に除去する。この結果、凹部72A,74Aは、それぞれガイドピン挿通孔72,74となる。マイクロレンズアレイとしては、基板70の一方の主面にレンズL11〜L14が形成されると共に、レンズL11〜L14を含むレンズ列の一端側及び他端側にそれぞれガイドピン挿通孔72,74が設けられたものが得られる。
【0088】
この発明のマイクロレンズアレイの製法において、マイクロレンズアレイとしては、レンズL〜L又はL11〜L14が一次元配列をなす例を示したが、複数のレンズが二次元配列をなすものも同様にして作成可能である。
【0089】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、基板の一方の主面には複数のレンズを形成すると共に、複数のレンズに対応する透光窓と複数のガイドピン挿通孔とを有する金属製の結合板を基板の一方の主面に一体的に形成してマイクロレンズアレイを構成したので、複数のガイドピンをマイクロレンズアレイの複数のガイドピン挿通孔を介して光ファイバアレイ等の光部品の複数のガイドピン挿通溝(又は孔)にそれぞれ挿通するだけで簡単に且つ精度良く結合を達成できる効果が得られる。また、このようなマイクロレンズアレイは、メッキ処理等を含む薄膜プロセスにより簡単に且つ精度良く製作できる利点もある。
【0090】
その上、この発明によれば、複数のレンズが一方の主面に形成された透光性の基板からなるマイクロレンズアレイにおいて、基板には複数のガイドピン挿通孔を設けたので、複数のガイドピンをマイクロレンズアレイの複数のガイドピン挿通孔を介して光ファイバアレイ等の光部品の複数のガイドピン挿通溝(又は孔)にそれぞれ挿通するだけで簡単に且つ精度良く結合を達成できる効果が得られる。このようなマイクロレンズアレイは、選択エッチング処理等を含む薄膜プロセスにより簡単に且つ精度良く製作できる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態に係るマイクロレンズアレイを示す斜視図である。
【図2】 図1のマイクロレンズアレイと光ファイバアレイとの結合状況を示す一部断面上面図である。
【図3】 マイクロレンズアレイの製法の一例におけるレジスト層形成工程を示す断面図である。
【図4】 図3の工程に続くレジストリフロー工程を示す断面図である。
【図5】 図4の工程に続くレンズ形成工程を示す断面図である。
【図6】 図5の工程に続くレジスト層形成工程を示す断面図である。
【図7】 図6の工程に続くスパッタ工程を示す断面図である。
【図8】 図7の工程に続くリフトオフ工程及びレジスト層形成工程を示す断面図である。
【図9】 図8の工程に続くスパッタ工程を示す断面図である。
【図10】 図9の工程に続くリフトオフ工程及びレジスト層形成工程を示す断面図である。
【図11】 図10の工程に続くレジスト層形成工程を示す断面図である。
【図12】 図11の工程に続く選択メッキ工程を示す断面図である。
【図13】 図12の工程に続くスパッタ工程を示す断面図である。
【図14】 図13の工程に続くレジスト除去工程、レジスト層形成工程及び選択メッキ工程を示す断面図である。
【図15】 図14の工程に続く機械加工工程を示す断面図である。
【図16】 図15の工程に続くワックス・基板除去工程及びレジスト除去工程を示す断面図である。
【図17】 図16の工程に続くCu膜除去工程を示す断面図である。
【図18】 マイクロレンズアレイの製法の他の例におけるメッキ下地膜形成工程、レジスト層形成工程及びスパッタ工程を示す断面図である。
【図19】 図18の工程に続くリフトオフ工程を示す断面図である。
【図20】 図19の工程に続くレジスト層形成工程を示す断面図である。
【図21】 図20の工程に続く選択メッキ工程を示す断面図である。
【図22】 図21の工程に続く機械加工工程を示す断面図である。
【図23】 図22の工程に続くワックス・基板除去工程及びレジスト層除去工程を示す断面図である。
【図24】 図23の工程に続くCu膜除去工程を示す断面図である。
【図25】 マイクロレンズアレイを用いた光ファイバ結合系を示す光路図である。
【図26】 この発明の他の実施形態に係るマイクロレンズアレイのレンズ形成面側の平面構成を示す平面図である。
【図27】 図26のY−Y’線に沿う断面図である。
【図28】 この発明の更に他の実施形態に係るマイクロレンズアレイを示す斜視図である。
【図29】 図28のマイクロレンズアレイの製法の一例におけるレジスト層形成工程を示す断面図である。
【図30】 図29の工程に続くレンズ形成工程を示す断面図である。
【図31】 図30の工程に続くレジスト層形成工程を示す断面図である。
【図32】 図31の工程に続く選択エッチング工程を示す断面図である。
【図33】 図32の工程に続くレジスト除去工程及びレジスト層形成工程を示す断面図である。
【図34】 図33の工程に続く選択エッチング工程を示す断面図である。
【図35】 図34の工程に続くレジスト除去工程及びポリッシング工程を示す断面図である。
【図36】 従来のマイクロレンズアレイの製法におけるレジスト層形成工程を示す断面図である。
【図37】 図36の工程に続くレンズ形成工程及びレジスト層形成工程を示す断面図である。
【図38】 図37の工程に続く選択エッチング工程を示す断面図である。
【図39】 図38の光ファイバアレイに光ファイバを装着した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
10,10’:石英基板、12:結合板、14:透光窓、16,18,72,74:ガイドピン挿通孔、20,20’:傾斜面形成部、30:光ファイバホルダ、32,34:ガイドピン、40,44,48,48A,52,62,62A,66,66A,76,78,R〜R,R14〜R18,R21〜R24:レジスト層、42,42a,60:Ni−Fe合金膜、46,46a,50,64,64A,64a:Cu膜、51,51A,51a:金属膜、54:固定基板、56:ワックス層、58A,58B:ダイシング刃、70:シリコン基板、L〜L,L10,L11〜L14:レンズ、LA,LA’:マイクロレンズアレイ、F〜F,F10:光ファイバ、H〜H:保持溝、P,P:ガイドピン保持溝、FA:光ファイバアレイ。

Claims (4)

  1. 一方の主面に複数のレンズが形成された透光性の基板と、
    前記一方の主面に前記複数のレンズを取囲むように形成されたメッキ下地膜と、
    前記一方の主面に重なる重なり部とこの重なり部に連続して広がり且つ前記一方の主面に重なることのない非重なり部とを有する金属製の結合板であって、前記重なり部には前記複数のレンズに対応する透光窓を有すると共に前記非重なり部には複数のガイドピン挿通孔を有するように前記重なり部において前記メッキ下地層にメッキされたもの
    を備えたマイクロレンズアレイ。
  2. 前記複数のガイドピン挿通孔は、いずれも前記結合板において前記基板の側とは反対側の主面にて外方に進むにつれてサイズが増大するように形成されている請求項1記載のマイクロレンズアレイ。
  3. 前記複数のレンズは、各々の中心を結ぶ線が前記一方の主面において直線をなすように一列状に配置され、前記基板の他方の主面には、前記複数のレンズにそれぞれ光を入射する際に反射光を前記複数のレンズの配列方向とは直交する向きに逸らすための傾斜面が前記直線を挟んで一方側から他方側に前記基板の厚さを徐々に厚くすることにより形成され、
    前記複数のガイドピン挿通孔に光ファイバアレイのガイドピンが挿通された状態において前記レンズの中心軸から前記傾斜面に入射し前記傾斜面で屈折する光は光ファイバの光軸に入射される請求項1又は2記載のマイクロレンズアレイ。
  4. 一方の主面に複数のレンズが形成された透光性の基板を用意する工程と、
    前記基板の一方の主面に前記複数のレンズを取囲むようにメッキ下地膜を形成する工程と、
    前記複数のレンズに対応する透光窓と、複数のガイドピン挿通孔とを有する金属製の結合板を選択メッキ処理により前記メッキ下地膜の上に形成する工程と、
    前記複数のガイドピン挿通孔が前記基板側に開口するように前記基板において前記複数のガイドピン挿通孔に重なる部分を除去する工程と
    を含むマイクロレンズアレイの製法。
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