JP2003138186A - インク、インクカートリッジ、記録ユニット、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置及びインク吐出の安定化方法 - Google Patents

インク、インクカートリッジ、記録ユニット、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置及びインク吐出の安定化方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録速度のより一層の高速化、吐出液滴のサ
イズのより一層の減少に対応することのできる、水不溶
性色材を樹脂分散剤で水に分散させてなるインクジェッ
ト用のインク、さらには、高品位な画像を高速で、かつ
安定に形成することのできるインクジェット記録方法、
上記インクジェット記録方法に適用することのできるイ
ンクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記
録装置を提供する。 【解決手段】 本発明のインクジェット記録用のインク
は、水、水不溶性色材、該水不溶性色材を該水性媒体に
分散させるための樹脂分散剤、グリセリン、エチレン尿
素、及び、HLBが13以上のポリオキシエチレンアル
キルエーテルを含んでおり、本発明のインクジェット記
録方法は、このインクをインクジェットヘッドを用いて
吐出させる工程を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録方法、とりわけサーマル方式のインクジェット記録方
法に適し、記録ヘッドに吐出安定性及び高いヘッド耐久
性を与えるインクジェット記録用のインク、インクカー
トリッジ、及び記録ユニットとこれらを用いたインクジ
ェット記録方法、インクジェット記録装置及びインク吐
出の安定化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、インクに対
してエネルギーを付与してインクの小滴をノズルから飛
翔させ、紙等の被記録媒体にインクを付着させて記録を
行う方法である。
【0003】近年、銀塩写真と同程度の極めて高品位な
インクジェット記録画像に対する要求に対応するため
に、単一のノズルから吐出させるインクの液滴のサイズ
が小さくなってきており、現在では、インクの液滴量が
約10pl(ピコリットル)以下のインクジェットプリ
ンタが市販されている。また、記録速度に関しても、よ
り一層の高速化が求められてきており、それに伴って1
秒間にインク滴を吐出させる回数、つまり駆動周波数の
上昇(例えば少なくとも5kHz、より好ましくは10
kHz以上)への対応が急務である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、インクジェ
ット記録画像に対しては、その高精細さばかりでなく、
より優れた堅牢性(耐光性など)が求められるようにな
ってきた。そのために、色材として、水不溶性の色材、
例えば顔料が採用されつつある。しかしながら、水不溶
性色材を含むインクを、高精細な画像の、高速でのイン
クジェット記録に対応させるための検討は、未だ十分に
なされていないのが実状である。
【0005】このような状況の下で、本発明者らは、水
不溶性色材としての顔料を樹脂分散剤を用いて水性媒体
に分散させたインクをサーマルインクジェット記録に適
用したときの、高精細なインクジェット画像の高速での
記録の可能性について検討を重ねてきている。その過程
で、サーマルインクジェットヘッドの駆動周波数の上昇
にインクが追随できず、吐出が不安定になる場合がある
との知見を得た。このような知見について更に検討を重
ねた結果、本発明者らは、サーマルインクジェットヘッ
ドのヒータによってインクが加熱されたときに、顔料
と、該顔料に物理吸着している樹脂分散剤とが分離し、
一時的に分散安定性が破壊されてしまい、それが吐出不
安定化をもたらしているのではないかと推察した。駆動
周波数が低い場合には、一時的な分散破壊が生じたとし
ても、顔料への樹脂分散剤の再吸着などによって分散安
定性が回復するのに対し、駆動周波数が高くなると、分
散安定性の回復が不十分となり、その結果としてインク
の吐出安定性が低下するものと考えられる。
【0006】本発明者らは、上記したように今後の技術
トレンドを背景とした課題に対し、インクジェット記録
用のインクとしての基本特性、具体的には、スタートア
ップ性(インク吐出を一時的にサスペンドしたノズルか
らのインクの再吐出性)や、ノズルの耐目詰まり性など
を高いレベルで維持しつつ、高精細な画像のより高速な
記録に対応し得るインクジェット記録用プリンタ、特に
サーマルインクジェット記録用のインクについての精力
的な検討を行い、特定の組成のインクが上記目的を極め
て高いレベルで達成できることを見出し、本発明をなす
に至ったものである。
【0007】本発明の目的は、記録速度のより一層の高
速化、吐出液滴のサイズのより一層の減少に対応するこ
とのできる、水不溶性色材を樹脂分散剤で水に分散させ
てなるインクジェット用のインクを提供することにあ
る。
【0008】また本発明は、高品位な画像を、高速で、
かつ安定に形成することのできるインクジェット記録方
法を提供することを他の目的とする。
【0009】更に本発明は、上記インクジェット記録方
法に適用することのできるインクカートリッジ、記録ユ
ニット及びインクジェット記録装置を提供することを他
の目的とする。
【0010】更に本発明は、液滴サイズを小さくし、駆
動周波数を高めたときの、サーマルインクジェットヘッ
ドからのインク吐出の安定化を図る方法を提供すること
を他の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の一態様によれ
ば、水、水不溶性色材、該水不溶性色材を該水性媒体に
分散させるための樹脂分散剤、グリセリン、エチレン尿
素、及び、HLBが13以上のポリオキシエチレンアル
キルエーテルを含んでいるインクジェット記録用のイン
クが提供される。
【0012】本発明の他の態様によれば、上記インクを
収容しているインク収容部を具備しているインクカート
リッジが提供される。
【0013】本発明の他の態様によれば、上記インクを
収容しているインク収容部と、該インクを吐出させるた
めのインクジェットヘッドとを具備している記録ユニッ
トが提供される。
【0014】本発明の他の態様によれば、上記インクを
インクジェットヘッドを用いて吐出させる工程を有する
インクジェット記録方法が提供される。
【0015】本発明の他の態様によれば、上記インクを
収容しているインク収容部と、該インクを吐出させるイ
ンクジェットヘッドとを具備しているインクジェット記
録装置が提供される。
【0016】本発明の更に他の態様によれば、一吐出動
作当たりのインク量が20pl以下のサーマルインクジ
ェットヘッドを、5kHz以上の周波数で駆動させてイ
ンクを吐出する工程を有するインクジェット記録におけ
るインク吐出の安定化方法であって、該インクとして上
記インクを用意する工程を有することを特徴とするイン
ク吐出の安定化方法が提供される。
【0017】このような構成を採用することで、サーマ
ルインクジェット記録におけるインクの吐出が、駆動周
波数が高い状態においても安定化する理由は明らかでな
いが、HLBが13以上のポリオキシエチレンアルキル
エーテルとグリセリン並びにエチレン尿素とが相乗的に
機能して、前記した、ヒータ表面におけるインクの分散
安定性の一時的な破壊を速やかに回復させているものと
考えられる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、好ましい実施の形態を挙げ
て本発明を詳細に説明する。
【0019】本発明の一実施態様に係るインクジェット
用のインクは、前記した通り、 (i) 水; (ii) 水不溶性色材; (iii) 該水不溶性色材を水(水性媒体)に分散させるた
めの樹脂分散剤; (iv) グリセリン; (v) エチレン尿素;及び (vi) HLBが13以上のポリオキシエチレンアルキル
エーテル を含んでいることに一つの特徴を有しているものであ
る。
【0020】液体成分 (i) 水 本発明に係るインクは、いわゆる水性のインクジェット
用インクであって、インク全質量に対する水の含有量
は、最低でも50%以上、好ましくは60%以上のもの
である。
【0021】(ii) 水不溶性色材 本発明で使用する水不溶性の色材の例は、例えば有機顔
料や無機顔料を含む。
【0022】黒色インクに使用される顔料としては、例
えばカーボンブラックが好適に使用される。カーボンブ
ラックの具体例は、例えば、ファーネスブラック、ラン
プブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック
等を含む。このようなカーボンブラックの中でも、一次
粒子径が15〜40nm、BET法による比表面積が5
0〜300m2/g、DBP吸油量が40〜150ml
/100g、揮発分が0.5〜10%の特性をもつもの
が好ましく用いられる。
【0023】カラーインクに使用される顔料としては、
有機顔料が好適に使用される。具体的には、トルイジン
レッド、トルイジンマルーン、ハンザエロー、ベンジジ
ンエロー、ピラゾロンレッド等の不溶性アゾ顔料、リト
ールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレッ
ト、パーマネントレッド2B等の溶性アゾ顔料、アリザ
リン、インダントロン、チオインジゴマルーン等の建染
染料からの誘導体、フタロシアニンブルー、フタロシア
ニングリーン等のフタロシアニン系顔料、キナクリドン
レッド、キナクリドンマゼンタ等のキナクリドン系顔
料、ペリレンレッド、ペリレンスカーレット等のペリレ
ン系顔料、イソインドリノンエロー、イソインドリノン
オレンジ等のイソインドリノン系顔料、ベンズイミダゾ
ロンエロー、ベンズイミダゾロンオレンジ、ベンズイミ
ダゾロンレッド等のイミダゾロン系顔料、ピランスロン
レッド、ピランスロンオレンジ等のピランスロン系顔
料、チオインジゴ系顔料、縮合アゾ系顔料、チオインジ
ゴ系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、フラバンスロ
ンエロー、アシルアミドエロー、キノフタロンエロー、
ニッケルアゾエロー、銅アゾメチンエロー、ペリノンオ
レンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッ
ド、ジオキサジンバイオレット等の顔料が例示できる。
【0024】また、有機顔料をカラーインデックス
(C.I.)ナンバーにて示すと、C.I.ピグメント
イエロー12、13、14、17、20、24、55、
74、83、86、93、97、98、109、11
0、117、120、125、128、137、13
8、139、147、148、150、151、15
3、154、155、166、168、180、18
5、C.I.ピグメントオレンジ16、36、43、5
1、55、59、61、71、C.I.ピグメントレッ
ド9、48、49、52、53、57、97、122、
123、149、168、175、176、177、1
80、192、202、209、215、216、21
7、220、223、224、226、227、22
8、238、240、254、255、272、C.
I.ピグメントバイオレット19、23、29、30、
37、40、50、C.I.ピグメントブルー15、1
5:1、15:3、15:4、15:6、22、60、
64、C.I.ピグメントグリーン7、36、C.I.
ピグメントブラウン23、25、26等が例示できる。
上記のような顔料以外でも使用することができるが、特
に、これらの顔料の中でも、C.I.ピグメントイエロ
ー13、17、55、74、93、97、98、11
0、128、139、147、150、151、15
4、155、180、185、C.I.ピグメントレッ
ド122、202、209、C.I.ピグメントブルー
15:3、15:4が更に好ましい。
【0025】本発明に係るインクにおいて、水不溶性色
材のインク全質量に対する量は、そのインクに担持させ
る着色力や、記録媒体に再現しようとする色相によって
異なり、また、形成しようとするインクジェット画像の
品位によっても異なり、インクジェット用インクとして
実用的な物性を維持し得る限り、特に限定されるもので
ない。しかし、一般的に、その上限はインク全質量に対
し10%程度である。一方、本発明は、銀塩写真に匹敵
するレベルの高品位なインクジェット画像の形成に多用
される、着色力の低い、色材濃度がインク全質量に対し
0.1〜0.5%程度の、いわゆる淡インクに対しても
有効であるものの、前記したサーマルインクジェット記
録におけるヒータ近傍のインク中の水不溶性色材の分散
安定性の破壊は色材濃度が高いほど生じやすい傾向があ
ることから、本発明は、色材濃度の高いインクにおい
て、より有効に機能するものである。
【0026】(iii) 樹脂分散剤 水不溶性色材を水に対して安定に分散させる樹脂分散剤
としては、水不溶性色材への親和性を有する疎水性部分
と、水への親和性を有する親水性部分とを有する、分散
剤として公知の水溶性樹脂であれば特に制約はない。こ
のような樹脂分散剤の例は、例えば、スチレン、スチレ
ン誘導体、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導
体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アル
コールエステル、アクリル酸、アクリル酸誘導体、マレ
イン酸、マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘
導体、フマール酸、フマール酸誘導体、酢酸ビニル、ビ
ニルピロリドン、アクリルアミド、及び、その誘導体な
どから選ばれた少なくとも2つ以上の単量体(このうち
少なくとも1つは親水性単量体)からなるブロック共重
合体、ランダム共重合体あるいはグラフト共重合体、ま
たは、これらの塩などが挙げられる。中でも、本発明を
実施する上で特に好ましい分散剤は、ブロック共重合体
である。
【0027】ところで、サーマルインクジェット記録用
のインクに用いる樹脂分散剤は、少なくとも水不溶性色
材の分散に必要な量、好ましくはそれよりも多い量がイ
ンク中に存在していても、インクの吐出に影響を与えな
いか、もしくは殆ど影響を与えないものが好ましいこと
は、本発明の目的の一つである高周波駆動時の吐出安定
化という観点からも言うまでもない。そして樹脂分散剤
の中で、ブロック構造を有するもの、即ちブロック共重
合体は、この目的に合致する極めて好ましいものであ
る。
【0028】ブロック共重合体は、例えば、AB、BA
B及びABC型等で示される構造である(ここで、A、
B、Cは各々異なる構造のポリマーブロックを表す)。
疎水性のブロックと親水性のブロックとを有し、また、
分散安定性に貢献する均衡のとれたブロックサイズを有
するブロック共重合体は、本発明を実施する上で特に有
利である。官能基を疎水性ブロック(水不溶性色材が結
合するブロック)に組み込むことができ、それによって
分散安定性を改善するために分散剤と水不溶性色材との
間の特異的相互作用がよりいっそう強化される。さらに
熱エネルギーを利用したインクジェット記録方式、特に
小液滴対応のインクジェットヘッド、具体的には、例え
ば一吐出動作当たりのインク吐出量が20pl(ピコリ
ットル)以下、より具体的には0.1〜20pl、特に
は0.1〜15pl、更には0.1〜10plのインク
ジェットヘッドに使用した場合、そのレオロジー適性に
より、より好ましいものである。ここで1吐出動作当た
りのインク吐出量とは、具体的には例えば、1ドット当
たりのインク量である。
【0029】インク中の重合体(分散剤)の量は、該重
合体の構造、分子量、および他の特性、さらにインク組
成物の他の成分に依存する。本発明を実施する上で選択
される重合体の重量平均分子量は、30,000未満、
好ましくは20,000未満、特に好ましくは2,00
0〜10,000の範囲内である。
【0030】これらの重合体についての製造方法は、特
開平05−179183号公報、特開平06−1363
11号公報、特開平07−053841号公報、特開平
10−87768号公報、特開平11−043639号
公報、特開平11−236502号公報、特開平11−
269418号公報において開示されている。
【0031】ブロック共重合体に用いることができる疎
水性モノマーとしては、例えば次のモノマーがあるが、
これらに限定されるものではない:ベンジルアクリレー
ト、ベンジルメタクリレート、メチルメタクリレート
(MMA)、エチルメタクリレート(EMA)、プロピ
ルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート(BMA
またはNBMA)、ヘキシルメタクリレート、2−エチ
ルヘキシルメタクリレート(EHMA)、オクチルメタ
クリレート、ラウリルメタクリレート(LMA)、ステ
アリルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ヒド
ロキシエチルメタクリレート(HEMA)、ヒドロキシ
プロピルメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリ
レート、メタクリロニトリル、2−トリメチルシロキシ
エチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート(G
MA)、p−トリルメタクリレート、ソルビルメタクリ
レート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プ
ロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキシルア
クリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチ
ルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルア
クリレート、フェニルアクリレート、2−フェニルエチ
ルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒ
ドロキシプロピルアクリレート、アクリロニトリル、2
−トリメチルシロキシエチルアクリレート、グリシジル
アクリレート、p−トリルアクリレート、ソルビルアク
リレートなどである。中でも好ましい疎水性モノマー
は、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、
2−フェニルエチルメタクリレート、メチルメタクリレ
ート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタ
クリレートであり、これらのホモポリマーまたはコポリ
マー、例えばメチルメタクリレートとブチルメタクリレ
ートとのコポリマーを用いてブロック共重合体を製造す
ることが好ましい。
【0032】また、ブロック共重合体に用いることがで
きる親水性モノマーとしては、例えば次のモノマーがあ
るが、これらに限定されるものではない:メタクリル酸
(MAA)、アクリル酸、ジメチルアミノエチルメタク
リレート(DMAEMA)、ジエチルアミノエチルメタ
クリレート、第3−ブチルアミノエチルメタクリレー
ト、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミ
ノエチルアクリレート、ジメチルアミノプロピルメタク
リルアミド、メタクリルアミド、アクリルアミド、ジメ
チルアクリルアミドなどである。中でも、メタクリル
酸、アクリル酸またはジメチルアミノエチルメタアクリ
レートのホモポリマーまたはコポリマーを用いてブロッ
ク共重合体を製造することが好ましい。
【0033】酸を含有するポリマーは、直接製造される
か、または、重合後に除去されるブロッキング基を有す
るブロックされたモノマーから製造される。ブロッキン
グ基の除去後に、アクリル酸またはメタクリル酸を生ず
るブロックされたモノマーとしては、トリメチルシリル
メタクリレート(TMS−MAA)、トリメチルシリル
アクリレート、1−ブトキシエチルメタクリレート、1
−エトキシエチルメタクリレート、1−ブトキシエチル
アクリレート、1−エトキシエチルアクリレート、2−
テトラヒドロピラニルアクリレート、2−テトラヒドロ
ピラニルメタクリレートなどが挙げられる。
【0034】特に熱エネルギーを用いたヘッドにて高周
波数、例えば5KHz以上、特には10kHz以上で駆
動させた場合に、これらブロック共重合体を本発明に用
いることにより、吐出性の向上効果はより顕著になる。
【0035】インク中の樹脂分散剤量は、好ましくは
0.5質量%以上、より好ましくは0.8質量%以上、
特に好ましくは1質量%以上の範囲であり、また、好ま
しくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、
特に好ましくは6質量%以下の範囲である。この範囲で
あれば、インク粘度をインクジェット用のインクとして
実用的な範囲に維持することは容易である。
【0036】(iv,v) グリセリン、エチレン尿素 グリセリン及びエチレン尿素は、本発明に係るインクの
インクジェット適性、例えば良好なスタートアップ特
性、及び、耐固着性を高いレベルで維持する上で極めて
重要な成分といえる。これらのインクジェット適性は、
例えば以下の3つの要素に大きく左右される。 インクを放置した場合のインクの水分保持能力、 インクから水がある程度蒸発してしまった状態でのイ
ンクの流動性、 インクから水が蒸発してしまった場合の固着物の水に
対する再溶解性。 そして、本発明者らが多種の溶剤を検討した結果、グリ
セリンとエチレン尿素の組み合わせは、上記成分(ii)及
び(iii)を含むインクにおいて、特に小液滴ヘッドでの
上記評価項目における耐固着性について、格段に優れた
性能を示すことがわかった。
【0037】一方、グリセリンの単独での使用について
検討したところ、十分な耐固着性が得られるまでグリセ
リンを添加するとインク粘度が高くなり、スタートアッ
プ特性(これは粘度が高いと不利)が劣る傾向があるこ
とがわかった。さらに、グリセリンの添加量が多くなり
すぎると、サーマル方式での長期の印字耐久試験におい
て、ヒーター断線が生じる場合があることが確認され
た。
【0038】また、エチレン尿素の単独での使用につい
て検討したところ、本願が要求するレベルの耐固着性が
得られない場合があることがわかった。さらに、エチレ
ン尿素の添加量が多くなりすぎると、長期の印字耐久試
験において、コゲの発生が多くなる場合があることが確
認された。この理由としては、添加量が多すぎると、水
不溶性色材と樹脂のインタラクションを阻害することが
推測される。
【0039】上記検討結果から、グリセリンとエチレン
尿素の併用において、インクが高粘度になりすぎず、耐
固着性がよい領域が得られ、スタートアップ特性につい
てもそれぞれ単独の使用よりも格段に向上することを見
出した。
【0040】この理由は、エチレン尿素は気液界面で皮
膜形成能があり、ここにグリセリンが加わることによ
り、水分の蒸発を抑え、かつ、吐出パワーで破れるよう
な、絶妙な固さの皮膜がノズル先端でできるものと推定
している。
【0041】グリセリンの含有量は、エチレン尿素との
協働によるインクの良好なインクジェット特性の維持を
考慮すると、3質量%以上が好ましく、3.5質量%以
上がより好ましく、4質量%以上が更に好ましく、ま
た、15質量%以下が好ましく、12質量%以下がより
好ましく、10質量%以下が更に好ましい。
【0042】同様に、エチレン尿素の含有量は、3質量
%以上が好ましく、4質量%以上がより好ましく、5質
量%以上が更に好ましく、また、15質量%以下が好ま
しく、12質量%以下がより好ましく、10質量%以下
が更に好ましい。
【0043】これら2種の混合比は、グリセリン
(A):エチレン尿素(B)の質量比が、A:B=5:
1〜1:5であることが好ましく、3:1〜1:4であ
ることがより好ましく、1.5:1〜1:3であること
が特に好ましい。グリセリンとエチレン尿素の混合比が
この範囲であると、上述の理由より、より顕著な効果が
得られる。
【0044】また、グリセリンとエチレン尿素との組み
合わせは、良好なスタートアップ性、耐固着性以外に
も、樹脂分散剤を用いた顔料インクにおいて、良い保存
性を示すことも見出した。
【0045】従来、樹脂分散剤を用いた顔料インクの長
期保存においては、保存中に樹脂分散剤が顔料から離れ
て水性媒体中に溶け出してしまい、分散破壊した顔料同
士の凝集などで、粒径の増大、増粘などが起きる場合が
あった。この現象は、高温保存時だけでなく、低温保存
時でも起こり、例えば、染料インクの保存性の良し悪し
とは違った傾向を示す。
【0046】このような問題に対し、グリセリンとエチ
レン尿素とを組み合わせると、高温保存(例えば、30
℃〜70℃での保存)だけでなく、低温保存(例えば、
0℃〜10℃での保存)をした場合でも、粒径の増大、
増粘などが極めて起こりにくいことを見出した。この理
由は、グリセリンとエチレン尿素と顔料を取り囲む樹脂
分散剤のインタラクションにより、樹脂分散剤が顔料か
ら離れて水性媒体中に溶け出そうとする力を弱めている
と推測される。
【0047】(vi) ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル 上述したように、グリセリンとエチレン尿素とを併用す
ることにより、スタートアップ特性、耐固着性、インク
保存性の良好なインクが得られる。この成分(i)〜(v)を
含むインクに対して、成分(iv)及び(v)によって付与さ
れた好ましいインクジェット適性を損なうことなく、高
速でのサーマルインクジェット記録への対応力を付与す
る成分が、成分(vi)HLBが13以上のポリオキシエチ
レンアルキルエーテルである。
【0048】本発明者らが吐出時のサーマル方式のヘッ
ドヒーター部を顕微鏡などを使って観察したところ、H
LBが13以上のポリオキシエチレンアルキルエーテル
を加えることで、発泡時にヒータ上に焦げの原因となる
分散破壊物が見えなくなっていたので、分散破壊物を再
溶解する作用があると考えられる。また、グリセリンと
エチレン尿素との組み合わせは分散された顔料を再溶解
する力が強いことは上述したが、これらの溶剤とHLB
が13以上のポリオキシエチレンアルキルエーテルとを
組み合わせることにより、分散破壊によって生じたヒー
ター面上の不溶物を瞬時に再溶解することができるもの
と考えられる。
【0049】ここで、ポリオキシエチレンアルキルエー
テルは、下記式で示される構造を有する。 R−O−(CH2CH2O)nH (ただし、Rはアルキル基、nは整数である。) HLBが13以上、好ましくはHLBが13以上20以
下のポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、特
に限定されるものではない。
【0050】上記式中、疎水部のアルキル基(R)は、
界面活性効果を持つような炭素数であればよく、例え
ば、ラウリル基、セチル基、ステアリル基、オレイル
基、ベへニル基等が挙げられ、特に炭素数16〜18の
アルキル基が好ましく、セチル基が特に好ましい。
【0051】一方、親水部のエチレンオキサイド数
(n)は、10以上が好ましく、また、40以下が好ま
しい。
【0052】HLBの値自体としては、13以上であ
り、15以上が好ましく、17以上がより好ましく、ま
た、20以下が好ましい。そして上記式中、nは、上記
Rの構造と、HLB値とを考慮して設計することができ
る。
【0053】インク中のこのようなポリオキシエチレン
アルキルエーテルの含有量は、0.1質量%以上が好ま
しく、0.2質量%以上がより好ましく、0.3質量%
以上が特に好ましく、また、3質量%以下が好ましく、
2.5質量%以下がより好ましく、2質量%以下が特に
好ましい。
【0054】本発明において、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル以外に更に併用できる界面活性剤として
は、ノニオン系界面活性剤がある。その具体例は、アセ
チレングリコールのエチレンオキサイド付加物、ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエ
チレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等を含む。
特に、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加
物を本発明に係るインクに適用した場合、吐出速度の安
定性に対する効果が特に高い。吐出速度の安定化によっ
て、ムラのない、あるいは少ないインクジェット画像が
得られる。
【0055】また、これらのノニオン系界面活性剤とし
ては、HLBが10以上、特には13以上、更には15
以上のものが好適に用いられる。
【0056】インク中のこれらの併用される界面活性剤
の含有量は、0.1質量%以上が好ましく、0.2質量
%以上がより好ましく、0.3質量%以上が特に好まし
く、また、3質量%以下が好ましく、2.5質量%以下
がより好ましく、2質量%以下が特に好ましい。
【0057】(vii) 他の水溶性有機溶剤 本発明に係るインクは、上記成分(i)〜(vi)以外の成分
を含んでいてもよい。成分(i)〜(vi)を含むインクに対
して添加することで、更に種々の効果を得られるオプシ
ョナルな成分がある。そのような成分(vii)の例は、2
−ピロリドン、エチレングリコール、C3〜C6のグリ
コール、C4〜C6のトリオール等を含む。これらの水
溶性有機溶剤は、更に高めたい性能に応じて、1種また
は2種以上含有させてもよい。
【0058】例えば、印字耐久性をより一層高めたい場
合は、インク中に2−ピロリドンやエチレングリコール
を含有することが好ましい。印字耐久性を向上させる作
用に関しては、本発明者らは、発泡時にヒーター上に析
出した分散破壊物を2−ピロリドンやエチレングリコー
ルが再び溶解させるため、分散破壊物がヒーター上に蓄
積せず、印字耐久性を向上させると考えている。2−ピ
ロリドンあるいはエチレングリコールのインク中の含有
量は、それぞれ、インク全質量基準で、0.5〜10質
量%、好ましくは1〜8質量%である。
【0059】また、より固着性やスタートアップ性を高
めたい場合は、インク中に炭素数3〜6のグリコール、
炭素数4〜6のトリオールを含有することが好ましい。
炭素数3〜6のグリコール、炭素数4〜6のトリオール
であれば特に制約はないが、中でも好ましいのがジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6
−ヘキサントリオールである。これらは、蒸気圧が低
く、蒸発しにくいので、固着性やスタートアップ性に優
れた溶剤として知られている。しかし、様々な蒸気圧の
低い物質を本願に適用した場合、その他の性能を劣化さ
せずに固着性やスタートアップ性の効果を高めることが
できるのは、炭素数3〜6のグリコール、炭素数4〜6
のトリオールが特に良好であることを見出した。これ
ら、炭素数3〜6のグリコール、炭素数4〜6のトリオ
ールのインク中の含有量は、それぞれ、インク全質量基
準で、1〜8質量%、好ましくは2〜6質量%である。
【0060】本発明において、上記に示したようなもの
以外に更に併用できる水溶性有機溶剤としては、具体的
には、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール
等のケトンまたはケトアルコール類;テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル類;テトラエチレングリコ
ール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール等のオキシエチレンま
たはオキシプロピレン共重合体;エチレングリコールモ
ノメチル(またはエチル)エーテル、ジエチレングリコ
ールモノメチル(またはエチル)エーテル、トリエチレ
ングリコールモノメチル(またはエチル)エーテル等の
低級アルキルエーテル類;トリエチレングリコールジメ
チル(またはエチル)エーテル、テトラエチレングリコ
ールジメチル(またはエチル)エーテル等の多価アルコ
ールの低級ジアルキルエーテル類;モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のア
ルカノールアミン類;スルホラン、N−メチル−2−ピ
ロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、
トリメチロールプロパン等が挙げられる。
【0061】本発明のインク中に含有される、グリセリ
ン及びエチレン尿素を含む上記したような水溶性有機溶
剤の総含有量は、特に限定されないが、インク全質量に
対して、6質量%以上が好ましく、10質量%以上がよ
り好ましく、また、インク全質量に対して、50質量%
以下が好ましく、35質量%以下がより好ましい。
【0062】本発明のインク中に含有される水の含有量
は、インク全質量に対して、好ましくは50〜94質量
%の範囲である。
【0063】また、本発明のインクは、所望の物性値を
有するものとするために、上記した成分の他に、必要に
応じて、添加剤として、例えば、粘度調整剤、消泡剤、
防腐剤、防カビ剤、酸化防止剤等を添加することができ
る。界面活性剤の選択は、インクの表面張力が25mN
/m以上、より好ましくは30mN/m以上になるよう
にすることが好ましい。
【0064】(インクジェット記録装置)次に、本発明
のインクジェット記録装置について、インクジェットプ
リンタを具体例として説明する。図1は、吐出時に気泡
を大気と連通する吐出方式の液体吐出ヘッドとしての液
体吐出ヘッド及びこのヘッドを用いる液体吐出装置とし
てのインクジェットプリンタの一例の要部を示す概略斜
視図である。
【0065】図1において、インクジェットプリンタ
は、ケーシング1008内に長手方向に沿って設けられ
る記録媒体としての用紙1028を図中に示す矢印Pで
示す方向に間欠的に搬送する搬送装置1030と、搬送
装置1030による用紙1028の搬送方向Pに略直交
する矢印S方向に、ガイド軸1014に沿って略平行に
往復運動せしめられる記録部1010と、記録部101
0を往復運動させる駆動手段としての移動駆動部100
6とを含んで構成されている。
【0066】上記搬送装置1030は、互いに略平行に
対向配置されている一対のローラユニット1022a及
び1022bと、一対のローラユニット1024a及び
1024bと、これらの各ローラユニットを駆動させる
ための駆動部1020とを備えている。かかる構成によ
り、搬送装置1030の駆動部1020が作動状態とさ
れると、用紙1028が、それぞれのローラユニット1
022a及び1022bとローラユニット1024a及
び1024bにより狭持されて、矢印P方向に間欠送り
で搬送されることとなる。移動駆動部1006は、所定
の間隔をもって対向配置される回転軸に配されるプーリ
1026a、及び、プーリ1026bに巻きかけられる
ベルト1016、ローラユニット1022a、及び、ロ
ーラユニット1022bに略平行に配置され記録部10
10のキャリッジ部材1010aに連結されるベルト1
016を順方向及び逆方向に駆動させるモータ1018
とを含んで構成されている。
【0067】モータ1018が作動状態とされてベルト
1016が図中に示した矢印R方向に回転したとき、記
録部1010のキャリッジ部材1010aは矢印S方向
に所定の移動量だけ移動される。また、モータ1018
が作動状態とされてベルト1016が図中に示した矢印
R方向とは逆方向に回転したとき、記録部1010のキ
ャリッジ部材1010aは矢印S方向とは反対の方向に
所定の移動量だけ移動されることとなる。更に、移動駆
動部1006の一端部には、キャリッジ部材1010a
のホームポジションとなる位置に、記録部1010の吐
出回復処理を行うための回復ユニット1026が記録部
1010のインク吐出口配列に対向して設けられてい
る。
【0068】記録部1010は、インクジェットカート
リッジ(以下、単にカートリッジと記述する場合があ
る)1012Y、1012M、1012C及び1012
Bが各色、例えばイエロー、マゼンタ、シアン及びブラ
ック毎にそれぞれ、キャリッジ部材1010aに対して
着脱自在に備えられる。そして本発明に係るインク組成
による効果は、特定の色に限定されるものではなく、例
えば上記イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックのイ
ンクから選ばれる2つ以上が本発明に係るインク組成で
あることも好ましい態様の一つである。更に言えば、同
一の色相の画像を与え、かつ着色力が異なる2つのイン
ク、いわゆる濃淡インクの各々が本発明に係るインク組
成であることも本発明の好ましい態様の一つである。
【0069】なお、濃インクと淡インクとの定義に関し
て、濃インクと淡インクとが同一の色相の画像を与える
と言ったときの同一の色相の画像とは、濃インク及び淡
インクの各々を、吐出量が20〜50pl(ピコリット
ル)程度のインクジェットヘッドを用いて、360dp
i(dot per inch)×720dpiの画像を普通紙上に
形成して得られた画像を目視で観察し、その色相をマン
セルの色票に基づくマンセル記号の10のカテゴリー
(R,YR,Y,GY,G,BG,B,PB,P,RP)に分類したと
きに、各々の画像が同じカテゴリーに属しているか、あ
るいは、隣接するカテゴリーに属していることを意味す
る。また、着色力が高いとは、具体的には色材の含有量
が相対的に多いインクを言う。
【0070】上記したような場合において、本発明に係
る異色のインクのセットや濃淡インクのセットは、図1
に示したように互いに別のカートリッジに収納されてい
てもよく、また、図3に示すように各々のインクを収納
しているインク収納部301と303を備え、図4に示
すようにインクジェットヘッド401に対して着脱可能
に構成されているインクカートリッジ305としてもよ
い。図3に示すインクカートリッジは、図4に示したよ
うにインクジェットヘッド401に装着されることによ
り、本発明に係るインク及び他のインクの各々が記録ヘ
ッドに供給され、各々のインクが吐出されることとなる
ものである。更に図3、4ではインクカートリッジとイ
ンクジェットヘッドとが着脱可能な構成について説明し
たが、インクカートリッジとインクジェットヘッドとが
一体となった構成も他の例として挙げることができる。
【0071】図2は、上述のインクジェット記録装置に
搭載可能なインクジェットカートリッジの一例を示す。
図2に示すカートリッジ1012は、シリアルタイプの
ものであり、インクジェットヘッド100と、インク等
の液体を収容する液体タンク1001とで主要部が構成
されている。
【0072】インクジェットヘッド100は液体を吐出
するための多数の吐出口832が形成されており、イン
ク等の液体は、液体タンク1001から図示しない液体
供給通路を介して液体吐出ヘッド100の共通液室(不
図示)へと導かれるようになっている。図2に示したカ
ートリッジ1012は、インクジェットヘッド100と
液体タンク1001とを一体的に形成し、必要に応じて
液体タンク1001内に液体を補給できるようにしたも
のであるが、この液体吐出ヘッド100に対して液体タ
ンク1001を交換可能に連結した構造を採用するよう
にしてもよい。
【0073】なお、インクジェットヘッドを備えたイン
クジェットカートリッジが記録ユニットである。
【0074】(インクの吐出性の安定化方法)サーマル
インクジェットプリンタは、高品位な画像の高速での記
録という市場の要求に対し、サーマルインクジェットヘ
ッドのノズルが、例えば一吐出動作当たりの吐出量20
pl以下、更には10pl以下というように小径化され
てきており、かつ、記録ヘッドの駆動周波数が5kHz
以上、更には10kHz以上というように高められてき
ている。本発明に係るインクは、上記したようなサーマ
ルインクジェットプリンタに適用した場合においても、
スタートアップ特性や耐目詰まり性が良好であり、しか
も記録時のインクの吐出安定性も極めて安定しているも
のである。なお、本発明に係るインクが適用可能なサー
マルインクジェットプリンタの駆動周波数の上限は、特
に限定されるものでないが、現実的には15kHz程度
である。
【0075】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更
に具体的に説明する。なお、文中「部」または「%」と
あるのは特に断りのない限り質量基準である。
【0076】<インク1の調製> (分散液の作製)まず、ベンジルメタクリレートとメタ
クリル酸を原料として、常法により、酸価250、重量
平均分子量3000のAB型ブロックポリマーを作り、
更に、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で
希釈して均質な50%ポリマー水溶液を作成した。
【0077】上記のポリマー溶液を180g、C.I.
ピグメントブルー15:3を100gおよびイオン交換
水を220gを混合し、そして機械的に0.5時間撹拌
した。次いで、マイクロフリュイダイザーを使用し、こ
の混合物を液体圧力約10,000psi(約70Mp
a)下で相互作用チャンバ内に5回通すことによって処
理した。
【0078】更に、上記で得た分散液を遠心分離処理
(12,000rpm、20分間)することによって、
粗大粒子を含む非分散物を除去して分散液1とした。得
られた分散液1は、その顔料濃度が10%、分散剤濃度
が10%であった。
【0079】(インクの作製)インクの作製は、上記分
散液1を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度
にし、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイ
ズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)に
て加圧濾過し、顔料濃度2%、分散剤濃度2%のインク
1を調製した。 上記分散液1 20部、 グリセリン 5部、 エチレン尿素 10部、 ポリオキシエチレンセチルエーテル(EO30、HLB19.5) 0.5部、 イオン交換水 64.5部。
【0080】<インク2の調製> (分散液の作製)分散液1で使用したポリマー溶液を1
00g、C.I.ピグメントレッド122を100g及
びイオン交換水を300gを混合し、そして機械的に
0.5時間撹拌した。次いで、マイクロフリュイダイザ
ーを使用し、この混合物を液体圧力約10,000ps
i(約70Mpa)下で相互作用チャンバ内に5回通す
ことによって処理した。
【0081】更に、上記で得た分散液を遠心分離処理
(12,000rpm、20分間)することによって、
粗大粒子を含む非分散物を除去して分散液2とした。得
られた分散液2は、その顔料濃度が10%、分散剤濃度
が5%であった。
【0082】(インクの作製)インクの作製は、上記マ
ゼンタ分散液を使用し、これに以下の成分を加えて所定
の濃度にし、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポ
アサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム
製)にて加圧濾過し、顔料濃度4%、分散剤濃度2%の
インク2を調製した。 上記分散液2 40部、 グリセリン 7部、 エチレン尿素 3部、 2−ピロリドン 3部、 1,2,6−ヘキサントリオール 4部、 ポリオキシエチレンセチルエーテル(EO20、HLB17) 1部、 アセチレングリコールのEO付加物 (商品名:アセチレノールEH、川研ファインケミカル製) 0.5部、 イオン交換水 41.5部。
【0083】<インク3の調製> (分散液の作製)まず、ベンジルアクリレートとメタク
リル酸を原料として、常法により、酸価300、重量平
均分子量4000のAB型ブロックポリマーを作り、更
に、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希
釈して均質な50%ポリマー水溶液を作成した。
【0084】上記のポリマー溶液を110g、C.I.
ピグメントイエロー128を100g及びイオン交換水
を290gを混合し、そして機械的に0.5時間撹拌し
た。次いで、マイクロフリュイダイザーを使用し、この
混合物を液体圧力約10,000psi(約70Mp
a)下で相互作用チャンバ内に5回通すことによって処
理した。
【0085】更に、上記で得た分散液を遠心分離処理
(12,000rpm、20分間)することによって、
粗大粒子を含む非分散物を除去して分散液3とした。得
られた分散液3は、その顔料濃度が10%、分散剤濃度
が6%であった。
【0086】(インクの作製)インクの作製は、上記分
散液3を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度
にし、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイ
ズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)に
て加圧濾過し、顔料濃度5%、分散剤濃度3%のインク
3を調製した。 上記分散液3 50部、 グリセリン 8部、 エチレン尿素 6部、 エチレングリコール 5部、 ポリオキシエチレンオレイルエーテル(EO10、HLB14.5) 1.2部、 アセチレングリコールEO付加物 (商品名:サーフィノール440、エアープロダクツ製) 0.5部、 イオン交換水 29.3部。
【0087】<インク4の調製> (分散液の作製)まず、ベンジルメタクリレート、メタ
クリル酸及びエトキシエチレングリコールメタクリレー
トを原料として、常法により、酸価350、重量平均分
子量5000のABC型ブロックポリマーを作り、更
に、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希
釈して均質な50%ポリマー水溶液を作成した。
【0088】上記のポリマー溶液を60g、カーボンブ
ラックを100g及びイオン交換水を340gを混合
し、そして機械的に0.5時間撹拌した。次いで、マイ
クロフリュイダイザーを使用し、この混合物を液体圧力
約10,000psi(約70Mpa)下で相互作用チ
ャンバ内に5回通すことによって処理した。
【0089】更に、上記で得た分散液を遠心分離処理
(12,000rpm、20分間)することによって、
粗大粒子を含む非分散物を除去して分散液4とした。得
られた分散液4は、その顔料濃度が10%、分散剤濃度
3.5%であった。
【0090】(インクの作製)インクの作製は、上記分
散液4を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度
にし、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイ
ズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)に
て加圧濾過し、顔料濃度3%、分散剤濃度1.05%の
インク4を調製した。 上記分散液4 30部、 グリセリン 3部、 エチレン尿素 6部、 トリエチレングリコール 6部、 2−ピロリドン 1.5部、 ポリオキシエチレンベヘニルエーテル(EO20、HLB16.5) 1.5部、 アセチレングリコールEO付加物 (商品名:アセチレノールEH、川研ファインケミカル製) 0.5部、 イオン交換水 51.5部。
【0091】<インク5の調製> (分散液の作製)まず、ベンジルアクリレート、メタク
リル酸及びエトキシエチレングリコールメタクリレート
を原料として、常法により、酸価350、重量平均分子
量2500のABC型ブロックポリマーを作り、更に、
水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希釈し
て均質な50%ポリマー水溶液を作成した。
【0092】上記のポリマー溶液を550g、C.I.
ピグメントブルー15:4を100g及びイオン交換水
を350gを混合し、そして機械的に0.5時間撹拌し
た。次いで、マイクロフリュイダイザーを使用し、この
混合物を液体圧力約10,000psi(約700kg
/cm2)下で相互作用チャンバ内に5回通すことによ
って処理した。
【0093】更に、上記で得た分散液を遠心分離処理
(12,000rpm、20分間)することによって、
粗大粒子を含む非分散物を除去してシアン分散液とし
た。得られたシアン分散液は、その顔料濃度が5%、分
散剤濃度が15%であった。
【0094】(インクの作製)インクの作製は、上記シ
アン分散液を使用し、これに以下の成分を加えて所定の
濃度にし、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポア
サイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム
製)にて加圧濾過し、顔料濃度0.3%、分散剤濃度3
%のインク5を調製した。 上記シアン分散液 6部、 上記50%ポリマー溶液 4.2部、 グリセリン 10部、 トリエチレングリコール 5部、 エチレン尿素 10部、 ポリオキシエチレンベへニルエーテル(EO15、HLB14) 0.5部、 アセチレングリコールEO付加物 (商品名アセチレノールEH、川研ファインケミカル製) 0.5部、 イオン交換水 63.8部。
【0095】<インク6の調製> (分散液の作製)インク5で用いたポリマー溶液を25
0g、C.I.ピグメントブルー15:3を100g及
びイオン交換水を150gを混合し、そして機械的に
0.5時間撹拌した。次いで、マイクロフリュイダイザ
ーを使用し、この混合物を液体圧力約10,000ps
i(約700kg/cm2)下で相互作用チャンバ内に
5回通すことによって処理した。
【0096】更に、上記で得た分散液を遠心分離処理
(12,000rpm、20分間)することによって、
粗大粒子を含む非分散物を除去してシアン分散液とし
た。得られたシアン分散液は、その顔料濃度が10%、
分散剤濃度が14%であった。
【0097】(インクの作製)インクの作製は、上記シ
アン分散液を使用し、これに以下の成分を加えて所定の
濃度にし、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポア
サイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム
製)にて加圧濾過し、顔料濃度1.8%、分散剤濃度
2.52%のインク6を調製した。 上記シアン分散液 18部、 グリセリン 10部、 トリエチレングリコール 5部、 エチレン尿素 10部、 ポリオキシエチレンベへニルエーテル(EO15、HLB14) 0.5部、 アセチレングリコールEO付加物 (商品名アセチレノールEH、川研ファインケミカル製) 0.5部、 イオン交換水 56部。
【0098】<インク7の調製> (インクの作製)インクの作製は、インク1の調製に用
いた分散液1を使用し、これに以下の成分を加えて所定
の濃度にし、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポ
アサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム
製)にて加圧濾過し、顔料濃度2%、分散剤濃度2%の
インク7を調製した。 上記分散液1 20部、 グリセリン 15部、 ポリオキシエチレンセチルエーテル(EO30、HLB19.5) 0.5部、 イオン交換水 64.5部。
【0099】<インク8の調製> (インクの作製)インクの作製は、インク1の調製に用
いた分散液1を使用し、これに以下の成分を加えて所定
の濃度にし、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポ
アサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム
製)にて加圧濾過し、顔料濃度2%、分散剤濃度2%の
インク8を調製した。 上記分散液1 20部、 エチレン尿素 15部、 ポリオキシエチレンセチルエーテル(EO30、HLB19.5) 0.5部、 イオン交換水 64.5部。
【0100】<インク9の調製> (インクの作製)インクの作製は、インク1の調製に用
いた分散液1を使用し、これに以下の成分を加えて所定
の濃度にし、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポ
アサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム
製)にて加圧濾過し、顔料濃度2%、分散剤濃度2%の
インク9を調製した。 上記分散液1 20部、 グリセリン 5部、 エチレン尿素 10部、 イオン交換水 65部。
【0101】<インク10の調製> (インクの作製)インクの作製は、インク1の調製に用
いた分散液1を使用し、これに以下の成分を加えて所定
の濃度にし、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポ
アサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム
製)にて加圧濾過し、顔料濃度2%、分散剤濃度2%の
インク10を調製した。 上記分散液1 20部、 グリセリン 5部、 エチレン尿素 10部、 ポリオキシエチレンセチルエーテル(EO7、HLB11.5) 0.5部、 イオン交換水 64.5部。
【0102】実施例(インク1〜6)及び比較例(イン
ク7〜10)で得られたインクを、記録信号に応じた熱
エネルギーを付与することによりインクを吐出させるオ
ンデマンド型記録ヘッドを複数個有するインクジェット
カラー記録装置カラーバブルジェット大判プリンタ(商
品名:BJ−W9000、キヤノン製)のインクタンク
にインクを充填後プリンタに搭載し、下記の評価を行っ
た。なお、上記プリンタは、サーマルインクジェットヘ
ッドの一吐出動作当たりのインク液滴サイズは、約8.
5plである。
【0103】[評価項目] (1)スタートアップ特性 25℃、湿度10%環境下でプリンタの電源をOFF状
態で放置した後、更に常温常湿下で2時間放置した後に
電源を入れ、最初の印字状態を確かめた。評価基準は以
下の通りである。評価結果を表1に示す。 A:放置前の印字状態と差異がない。 B:放置前の印字状態と多少差異がある。 C:明らかに放置前の印字状態と差異がある。
【0104】(2)耐固着性 35℃、湿度10%環境下でプリンタに搭載しているヘ
ッドを本体からはずして1週間放置した後、プリンタに
装着して、通常の回復動作で印字が回復可能か否かをチ
ェックした。評価基準は以下の通りである。評価結果を
表1に示す。 A:1回の本体回復動作で回復する。 B:数回の本体回復動作で回復する。 C:本体回復動作で回復しない。
【0105】(3)印字耐久性 上記のプリンタを用いて、20ノズルについて、駆動周
波数7.5KHzで3×108パルス連続吐出させ、そ
れらを耐久ノズルとした。そして、上記連続吐出を行っ
ていないノズル(未耐久ノズル)と、耐久ノズルとを用
いて、ベタパターンを印字し、得られたベタパターンの
濃度の差を目視で評価した。即ち、7.5kHzという
高周波で駆動を行ったときに、ヒータ近傍でインク中の
色材の分散の破壊が生じれば、耐久ノズルのヒータ面に
は固着物が付着し、その結果として、耐久ノズルを用い
て形成したベタパターンと、未耐久ノズルで形成したパ
ターンとに差が生じるものである。評価基準は以下の通
りである。評価結果を表1に示す。 A:未耐久ノズルと耐久ノズルで濃度の差が見られな
い。 B:未耐久ノズルと耐久ノズルで濃度の差が若干見られ
る。 C:未耐久ノズルと耐久ノズルで濃度の差が明らかに見
られる。
【0106】(4)インク保存性 耐熱性のガラス瓶にインクを100gずつ入れ、密栓し
て、0℃の恒温槽に2ヶ月間保存した後、粘度、粒径を
測定して保存前の状態と変化があるかを評価した。評価
基準は以下の通りである。評価結果を表1に示す。 A:保存前後で粘度、粒径値の差が5%未満。 B:保存前後で粘度、粒径値の差が10%未満。 C:保存前後で粘度、粒径値の差が10%以上。
【0107】上記評価項目(1)〜(4)の結果を表1
にまとめた。
【0108】
【表1】
【0109】本発明に係るインク1〜6はいずれも、上
記表1の評価(1)、(2)及び(4)の結果から、良
好なインクジェット適性を備え、かつ、上記評価(3)
の結果から、高周波駆動時にも吐出の安定性が維持され
ていることが分った。即ち、本発明に係るインクが、良
好なインクジェット適性と、高速印字への適応性との双
方を満たしていることが分った。
【0110】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
少なくとも水不溶性色材、樹脂分散剤、グリセリン、エ
チレン尿素、HLBが13以上のポリオキシエチレンア
ルキルエーテル及び水を含むインクジェット記録用のイ
ンクをインクジェット記録、特にサーマルインクジェッ
ト記録に用いた場合に、良好なスタートアップ特性が保
たれ、ノズル先端で生じる色素の耐固着性に優れ、目詰
まりのない安定した吐出が可能で、かつ、インクの保存
性が良好であり、なおかつ高周波駆動時にも優れた印字
耐久性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液体吐出ヘッドを搭載可能なインクジェットプ
リンタの一例の要部を示す概略斜視図である。
【図2】液体吐出ヘッドを備えたインクジェットカート
リッジの一例を示す概略斜視図である。
【図3】本発明に係るインクカートリッジの一実施態様
を示す概略図である。
【図4】本発明に係る記録ユニットの一実施態様を示す
概略図である。
【符号の説明】
100:インクジェットヘッド 832:吐出口 1001:液体タンク 1006:移動駆動部 1008:ケーシング 1010:記録部 1010a:キャリッジ部材 1012:カートリッジ 1012Y,M,C,B:インクジェットカートリッジ 1014:ガイド軸 1016:ベルト 1018:モータ 1020:駆動部 1022a、1022b:ローラユニット 1024a、1024b:ローラユニット 1026:回復ユニット 1026a、1026b:プーリ 1028:用紙 1030:搬送装置 P:用紙の搬送方向 R:ベルトの回転方向 S:用紙の搬送方向と略直交する方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高山 日出樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 仁藤 康弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 城田 衣 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 青木 淳 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA01 FC01 KC01 2H086 BA03 BA55 BA59 BA60 BA62 4J039 AD17 AE07 BC07 BC13 BC37 BE01 BE15 BE22 CA06 EA41 GA24

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水、水不溶性色材、該水不溶性色材を該
    水性媒体に分散させるための樹脂分散剤、グリセリン、
    エチレン尿素、及び、HLBが13以上のポリオキシエ
    チレンアルキルエーテルを含んでいるインクジェット記
    録用のインク。
  2. 【請求項2】 更にアセチレングリコールのエチレンオ
    キサイド付加物を含んでいる請求項1に記載のインク。
  3. 【請求項3】 更に2−ピロリドン、エチレングリコー
    ル、炭素数3〜6のグリコール及び炭素数4〜6のトリ
    オールからなる群より選ばれる少なくとも1つを含んで
    いる請求項1または2に記載のインク。
  4. 【請求項4】 グリセリンの含有量が、インク全質量の
    3〜15質量%であり、かつ、 エチレン尿素の含有量が、インク全質量の3〜15質量
    %である請求項1に記載のインク。
  5. 【請求項5】 グリセリンの含有量(A)とエチレン尿
    素の含有量(B)との質量比(A:B)が、5:1〜
    1:5である請求項1に記載のインク。
  6. 【請求項6】 前記樹脂分散剤が、ブロック共重合体で
    ある請求項1〜5のいずれかに記載のインク。
  7. 【請求項7】 サーマルインクジェット用のインクであ
    る請求項1〜6のいずれかに記載のインク。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載のインク
    を収容しているインク収容部を具備しているインクカー
    トリッジ。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7のいずれかに記載のインク
    を収容しているインク収容部と、該インクを吐出させる
    ためのインクジェットヘッドとを具備している記録ユニ
    ット。
  10. 【請求項10】 該インクが、請求項7に記載のインク
    であり、 該インクジェットヘッドが、該インクに熱エネルギーを
    印加することによってオリフィスから該インクを吐出さ
    せる方式のインクジェットヘッドである請求項9に記載
    の記録ユニット。
  11. 【請求項11】 請求項1〜7のいずれかに記載のイン
    クをインクジェットヘッドを用いて吐出させる工程を有
    するインクジェット記録方法。
  12. 【請求項12】 該インクが、請求項7に記載のインク
    であり、 該インクジェットヘッドが、サーマルインクジェットヘ
    ッドである請求項11に記載のインクジェット記録方
    法。
  13. 【請求項13】 該インクジェットヘッドによる一吐出
    動作当たりのインク吐出量が20pl(ピコリットル)
    以下である請求項11または12に記載のインクジェッ
    ト記録方法。
  14. 【請求項14】 該インクジェットヘッドを5kHz以
    上の周波数で駆動する工程を有する請求項12または1
    3に記載のインクジェット記録方法。
  15. 【請求項15】 請求項1〜7のいずれかに記載のイン
    クを収容しているインク収容部と、該インクを吐出させ
    るインクジェットヘッドとを具備しているインクジェッ
    ト記録装置。
  16. 【請求項16】 該インクジェットヘッドが、サーマル
    インクジェットヘッドである請求項15に記載のインク
    ジェット記録装置。
  17. 【請求項17】 一吐出動作当たりのインク量が20p
    l以下のサーマルインクジェットヘッドを、5kHz以
    上の周波数で駆動させてインクを吐出する工程を有する
    インクジェット記録におけるインク吐出の安定化方法で
    あって、 該インクとして請求項7に記載のインクを用意する工程
    を有することを特徴とするインク吐出の安定化方法。
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