JP2005194512A - インクジェット記録用インク、インクカートリッジ、記録ユニット、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置及びインク吐出の安定化方法 - Google Patents

インクジェット記録用インク、インクカートリッジ、記録ユニット、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置及びインク吐出の安定化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】長期の保存やインク流通路部材との接触を経ても顔料の保存安定性が極めて優れ、記録ヘッドに良好なスタートアップ特性と耐固着性及び高いヘッド耐久性を与える、顔料を分散剤で水性媒体に分散させてなるインクジェット記録用インクの提供。高品位な画像を、安定に形成することのできるインクジェット記録方法、記録装置類及びインク吐出の安定化方法の提供。
【解決手段】水、顔料、前記顔料を分散させるための分散剤、及び、臨界ミセル濃度が0.0005mol/l以下のアニオン性界面活性剤を含んでなることを特徴とするインクジェット記録用インク、インクカートリッジ、記録ユニット、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置及びインク吐出の安定化方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録方法に適し、長期の保存やインク流通路部材との接触を経ても記録ヘッドに良好なスタートアップ特性と耐固着性及び高いヘッド耐久性を与えるインクジェット記録用の顔料インク、前記インクを用いた、インクカートリッジ、記録ユニット、インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置、更に、インク吐出の安定化方法に関する。
インクジェット記録方法は、インクに対してエネルギーを付与してインクの小滴をノズルから飛翔させ、紙等の記録媒体にインクを付着させて記録を行う方法である。近年、銀塩写真レベルの極めて高品位なインクジェット記録画像に対応するために、単一のノズルから吐出させるインクの液滴のサイズが小さくなってきており、現在では、インクの液滴量が約10pl(ピコリットル)以下のインクジェットプリンタが市販されている。又、記録速度に関しても、より一層の高速化を求められてきており、それに伴ってより高い駆動周波数への対応が急務である。
ところで、最近では、インクジェット記録画像に対しては、その高精細さばかりでなく、より優れた堅牢性(耐光性等)が求められてきており、そのために、インクの色材において染料から顔料への移行が進みつつある。例えば、顔料、高分子分散剤、非イオン性界面活性剤を少なくとも含有する水性媒体を含む記録液(インク)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
又、親水性ポリマー部と疎水性ポリマー部を有するブロックコポリマーを顔料の分散剤として用いることの提案もある(例えば、特許文献2、3参照)。しかしながら、顔料を含むインク(顔料インク)を、高精細で、高速な画像形成に対応させるための検討は、染料インクに比べて未だ十分になされていないのが実状である。
このような状況下、本発明者らは、顔料を分散剤を用いて水性媒体に分散させたインクを適用したときの、高精細なインクジェット画像の高速記録の可能性について検討を重ねてきている。その過程で、顔料インクには、多くの場合に顔料、分散剤以外に界面活性剤がインクの性能面で重要な役割を担っていることを見出した。即ち、安定した吐出性能、インクの保存性能、特に、サーマルヘッドでの耐久性能に及ぼす影響が大きい。界面活性剤の中でも、とりわけノニオン性とアニオン性の界面活性剤が好適であり、インクジェット用インクの構成成分に広く用いられている。しかしながら、界面活性剤を同一添加量で比較した場合、ノニオン性界面活性剤の添加は、pHや他イオン物質の影響は受けにくいインクとなるが、その場合にはインクの粘度が高くなる傾向があり、ノズル先端部分のインク構成成分の一部蒸発に伴う吐出不良、所謂スタートアップ特性は悪くなる。一方、アニオン性界面活性剤の添加は、インク粘度の増大は抑止されてスタートアップ特性にはよくなるものの、pHや他イオン物質の影響を受け易く、顔料インクの保存性や、インク流通路から生ずるイオン物質との反応による目詰まりにおいて、不都合が発生しやすい。
インクジェット記録用の顔料インクにおける各課題の概要を以下に述べる。
1.スタートアップ特性
オンデマンド方式において液滴形成が一定時間行われないと、ノズル先端でのインク中の水分の蒸発による相対的な顔料濃度の増加が起こり、ノズル先端部分のインク粘度が上昇し、インクの吐出が正常に行われなくなる。その結果、ドットプレースメントが正確でなくなったり、書き始めの部分でドット径が小さくなったりする、所謂スタートアップ特性の低下が生じる。そして、このような現象は、インクのノズル先端からの蒸発が促進される低湿度環境下や、インク全体の粘度が上昇する低温環境下で特に顕著になる。この特性は、分散剤という染料インク中には含まれることのない成分を更に含む顔料インク(以下インクという)の場合、特に顕著になる課題である。
上記した問題に対しては、従来は、例えば、記録ヘッドが被記録面に対峙している時間が連続して5秒未満である場合は、印字領域外でインクの吐出を行い、これによりノズル内のインクの置換を行って、スタートアップ特性の低下防止を図ってきた。又、一般には、プリント動作をストップし、インクの吸引、加圧による回復操作を頻繁に入れることによって対応してきた。しかし、例えば、大判プリンタの場合は、1スキャンの距離が長いため、従来と同等より以上の高いスタートアップ性能が要求されている。又、ヘッドをシリアルに駆動させず固定して使用するラインヘッド搭載プリンタでは、装置の構造上、回復操作を頻繁に行うことができないことから、より深刻な課題となる。
2.耐固着性(ノズル目詰まり性)
又、ノズル先端で生じるインクの水分蒸発によって生じる別の問題としては、プリンタがある期間使用されないで放置されたとき、或いは、インクタンクとプリントヘッドが一体型の場合において、プリントヘッド自体がプリンタから外された状態で放置されたとき、或いは、インクタンクとプリントヘッドが分離可能な形態では、インクタンクがプリンタから外された状態で放置されたとき等、水分蒸発によってノズル先端で生じる色材の固着による目詰まりの発生が挙げられる。この現象は、色素そのものが分子として働き、水や溶剤に対して可溶性である染料に対し、分子自体が水にも溶剤にも基本的には不溶であり、しかも最低でも粒子径が100nm程度になるまで会合している顔料の場合、格段に対応の難しい課題となっている。これは、インク中の水分が蒸発すると、顔料濃度が相対的に増大し、顔料間のネットワーク形成が進み、目詰まり性の劣化が加速されるためである。水分蒸発しない場合でも分散が不良であると顔料間の凝集が進み、この場合は、インクの製造直後より、目詰まり性が悪い場合が多い。
3.保存性
インクが低温及び高温に放置された場合にも、凝集、増粘等の物性変化がなく、pHの変化やインク流通経路からの溶出物の影響がなく、いつも安定した吐出が得られるように、インクを安定な状態に維持することも重要である。インクの安定性は、上記した耐目詰まり性にも大きく影響する。とりわけ顔料は、一般的には、分散剤によってインク媒体中に均一に分散されているものであるため、保存により顔料と分散剤の剥離が起きたり、顔料に吸着している分散剤の溶解性が酸化やイオン反応等により低下すると分散が壊れ、急激な物性変化が起きてしまう。インクの液滴量が10pl以下のプリンタに使用されるインクでは、わずかの凝集や増粘等の影響が諸特性に対して大きくなるので、格段の保存性能の向上が求められている。
特開昭56−147871号公報 米国特許第5,221,334号明細書 米国特許第5,085,698号明細書
本発明者らは、上記したように今後の技術トレンドを背景とした課題に対し、インクジェット記録用の顔料インクとしての基本特性、具体的には、長期の保存を経てもインク中における顔料の分散安定性が良好であり、スタートアップ特性(インク吐出を一時的にサスペンドしたノズルからのインクの再吐出性)や、ノズルの耐目詰まり性等を高いレベルで維持しつつ、高精細な画像記録に対応し得るインクジェット記録用プリンタについての精力的な検討を行い、特定の性質を有したアニオン性界面活性剤を含む組成の顔料インクが、上記目的を極めて高いレベルで達成できることを見出し、本発明を為すに至ったものである。
従って、本発明の目的は、長期の保存やインク流通路部材との接触を経ても顔料の保存安定性が極めて優れ、記録ヘッドに良好なスタートアップ特性と耐固着性及び高いヘッド耐久性を与える、顔料を分散剤で水性媒体に分散させてなるインクジェット記録用のインクを提供することにある。又、本発明は、高品位な画像を、安定に形成することのできるインクジェット記録方法を提供することを他の目的とする。更に本発明は、上記インクジェット記録方法の実施に適用することのできるインクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置、更に、インク吐出の安定化方法を提供することを他の目的とする。
上記目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、水、顔料、前記顔料を分散させるための分散剤、及び、臨界ミセル濃度が0.0005mol/l以下のアニオン性界面活性剤を含んでなることを特徴とするインクジェット記録用インクを提供する。
上記本発明の顔料インクは、更にノニオン性界面活性剤を併用すること;分散剤がアニオン性の水溶性官能基を有するものであること;分散剤がブロック共重合体であること;アニオン性界面活性剤が分子構造中に環状ペプチドを有すること;といった形態とした場合に、本発明の効果がより顕著に得られる。
又、本発明は、上記何れかの構成の顔料インクを用いることを特徴とするインクジェット記録方法を提供する。特に、インクジェット記録方法がサーマル方式である形態とした場合に、本発明の効果がより顕著に得られる。即ち、サーマルインクジェット記録方式は、ヒーターによる熱エネルギーでインクを発泡させ、その圧力でインクを飛翔させるものであるが、発泡時にインクは高温且つ高圧に曝されるため、高度に分散された顔料といえども、発泡のたびに、その量は定かではないが、分散を破壊された顔料分散体が若干発生すると考えられる。これらの分散破壊物は水に対して難溶性であるため、ヒーター上のコゲの原因となり、更には、発泡不良や吐出量の低下を引き起こし、ヘッドの寿命を短くする。
本発明にかかるインクによれば、インクジェット記録に用いた場合に、長期の保存やインク流通路部材の接触を経ても良好なスタートアップ特性が保たれ、ノズル先端で生じる顔料の耐固着性に優れ、目詰まりのない安定した吐出が可能となる。本発明によれば、保存性が良好であり、なおかつ優れた印字耐久性能を有するインクを得ることができる。本発明によって実現される顔料インクの印字耐久性能については、とりわけサーマルインクジェット方式にインクを適用した場合に、その効果が顕著である。更に、本発明によれば、インク容器やインク流通路部材の素材面での影響を受けにくいため、プリンタ本体の設計の制約が大幅に緩和されるという別の効果も得られる。
以下、好ましい実施の形態を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。本発明にかかるインクは、水、顔料、前記顔料を分散させるための分散剤、及び、臨界ミセル濃度が0.0005mol/l以下のアニオン性界面活性剤を含んでいることを特徴とするが、先ず、これらの成分について説明する。
(水性媒体)
本発明にかかるインクは、水を必須成分とするが、インク中の水の含有量は、インク全質量に対して、30質量%以上であることが好ましく、又、95質量%以下であることが好ましい。
又、水と水溶性の溶剤及び物質が併用された水性媒体が使用される場合も多い。水と併用される構成材料としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、n−ペンタノール等の炭素数1〜5のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のオキシエチレン又はオキシプロピレン重合体;エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン、トリメチロールプロパン等のトリオール類;エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル、ブチル)エーテル等のグリコールの低級アルキルエーテル類;トリエチレングリコールジメチル(又はエチル)エーテル、テトラエチレングリコールジメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級ジアルキルエーテル類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類;スルホラン、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、尿素、エチレン尿素、ビスヒドロキシエチルスルフォン等が挙げられる。
中でも、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール(平均分子量200〜1,000)、2−ピロリドン、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、エチレン尿素、トリメチロールプロパンを用いることが好ましく、特にグリセリンは、最も好適である。本発明にかかるインクにおいて、水と併用される水溶性溶剤の種類や含有量は特に限定されないが、インク全量に対して、例えば、3質量%以上であることが好ましく、又、60質量%以下であることが好ましい。
(界面活性剤)
本発明にかかるインクは、臨界ミセル濃度が0.0005mol/l以下のアニオン性界面活性剤を必須成分として含有する。以下、本発明を特徴づける当該アニオン性界面活性剤について説明する。臨界ミセル濃度がこの範囲のアニオン性界面活性剤であれば、いかなるものも使用できる。具体的には、ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム等が挙げられるが、中でも、分子構造中に環状ペプチドを有する一連のアニオン性界面活性剤を用いることが好ましい。上記の環状ペプチド構造中に含まれるアミノ酸としては、具体的には、グリシン、アラニン、バリン、ノルバリン、ロイシン、ノルロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、チロシン、ジヨードチロシン、スリナミン、トレオニン、セリン、プロリン、ヒドロキシプロリン、トリプトファン、チロキシン、メチオニン、シスチン、システイン、α−アミノ酪酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、リジン、ヒドロキシリジン、アルギニン、ヒスチジン等が例示できる。
前記環状ペプチド構造を有する界面活性物質に含まれるアミノ酸は、アニオン性界面活性剤としての臨界ミセル濃度が0.0005mol/l以下の範囲であれば、本発明において特に制限なく使用できる。特に、5〜10個のアミノ酸残基を含む環状ペプチドからなる親水性部位と、分岐構造を有してもよい、主鎖炭素数が8以上の長鎖アルキル及び/又は長鎖アルキルフェニルからなる疎水性部位と、からなる構造であるものが好ましい。ここで、水溶性基としては、カルボキシル基及びその塩が好適である。
臨界ミセル濃度が0.0005mol/l以下の、上記に挙げたような構造を有するアニオン性界面活性剤は、常法によって各種合成可能であるが、例えば、下記に挙げるような構造を有するものが挙げられる。
Figure 2005194512
上記式中のR1はアミノ酸残基であって、CH(CH3)2、CH2CH(CH3)2及びCH(CH3)CH2CH3の何れかであり、R2は長鎖アルキル鎖であって、(CH2)6CH(CH3)2、(CH2)9CH(CH3)2及び(CH2)11CH3の何れかである。
上市されている上記構造を有する物質としては、アミノフェクト(商品名:昭和電工製、臨界ミセル濃度0.000003mol/l、アミノ酸残基数7、カルボキシル基数2、アルキル鎖炭素数12)が挙げられる。上記アミノフェクトには、例えば、R1がCH2CH(CH3)2であり、R2が(CH2)9CH(CH3)2である構造を有する物質が含有されている。
本発明を特徴づける、上記に挙げたような構造を有する臨界ミセル濃度が極端に低いアニオン性界面活性剤の含有量は、インク全量中に、0.00001〜3質量%、好ましくは0.00005〜2.5質量%、より好ましくは0.0001〜2質量%とする。
本発明にかかる顔料インクは、臨界ミセル濃度が0.0005mol/l以下であるアニオン性界面活性剤をインクの必須成分としたことを特徴とするが、かかるアニオン性界面活性剤は、従来、インクジェット用の顔料インクの形成成分として使用されているアニオン性界面活性剤では例を見ない、臨界ミセル濃度が極めて低いものである。先に述べたように、本発明者らの検討によれば、顔料インクにノニオン性界面活性剤を添加すると、pHや他イオン物質の影響は受けにくいインクとなって好ましい反面、インクの粘度が高くなる傾向があり、ノズル先端部分のインク構成成分の一部蒸発に伴う吐出不良が生じ、所謂スタートアップ特性に劣る場合があった。一方、従来のインクにおいては、アニオン性界面活性剤の添加は、インク粘度の増大を抑止できるものの、pHや他のイオン性物質の影響を受け易く、顔料インクの保存性の低下や、インク流通路から生ずるイオン性物質との反応による目詰まりの発生、といった問題等を生じる場合があった。
例えば、pHや他イオン物質の影響を受けにくくするためにノニオン性界面活性剤を使用すると、上記したように、ノニオン性界面活性剤のみでは、どうしてもインクの初期粘度が上昇してしまうことがあり、かかる現象を抑止するためにやむなくアニオン性界面活性剤を用いる場合があった。これに対し、本発明者らの検討によれば、本発明にかかるインクの構成のように、インクの構成成分として極めて低い臨界ミセル濃度を有するアニオン性界面活性剤を用いることで、上記したアニオン性界面活性剤を用いることよって生じていた弊害を有効に抑制できることを見いだした。即ち、万一、アニオン性界面活性剤中の大半のアニオン官能基部分がpHやインク中に存在するイオン物質の影響を受けたとしても、従来のアニオン性界面活性剤を使用した場合と異なり、本発明で使用するアニオン性界面活性剤は極めて低い臨界ミセル濃度を有するため、微量に残った残存する界面活性剤がインク全体の物性、特に、表面張力変化を抑えることができるからである。
従って、本発明にかかるインクにおいて、インクのpHや他のイオン物質の影響を受ける前後において、よりバランスのよい吐出安定性及び印字耐久性を得るためには、インク中にノニオン性界面活性剤を併用することが好ましい。中でも、例えば、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物等が好ましい。これらのノニオン性界面活性剤のHLBは、10以上、好ましくは13以上、より好ましくは15以上である。これらのノニオン性界面活性剤を併用する場合におけるノニオン性界面活性剤の含有量は、インク中に0.01〜3質量%、好ましくは0.05〜2.5質量%、より好ましくは0.1〜2質量%である。
(顔料)
次に、本発明にかかるインクの必須成分である顔料について説明する。黒色インクに使用される顔料としては、カーボンブラックが好適である。具体的には、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック顔料であり、その一次粒径が15〜40nm、BET法による比表面積が50〜300m2/g、DBP吸油量が40〜150ml/100g、揮発分が0.5〜10%の特性をもつものが好ましく用いられる。
カラーインクに使用される顔料としては、下記に挙げるような有機顔料が好適に使用される。具体的には、トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、ピラゾロンレッド等の不溶性アゾ顔料、リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2B等の溶性アゾ顔料、アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーン等の建染染料からの誘導体、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系顔料、キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタ等のキナクリドン系顔料、ペリレンレッド、ペリレンスカーレット等のペリレン系顔料、イソインドリノンイエロー、イソインドリノンオレンジ等のイソインドリノン系顔料、ベンズイミダゾロンイエロー、ベンズイミダゾロンオレンジ、ベンズイミダゾロンレッド等のイミダゾロン系顔料、ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジ等のピランスロン系顔料、チオインジゴ系顔料、縮合アゾ系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、フラバンスロンイエロー、アシルアミドイエロー、キノフタロンイエロー、ニッケルアゾイエロー、銅アゾメチンイエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレット等の顔料が例示できる。
上記のような有機顔料を、カラーインデックス(C.I.)ナンバーにて示すと、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、17、20、24、55、74、83、86、93、97、98、109、110、117、120、125、128、137、138、139、147、148、150、151、153、154、155、166、168、180、185;C.I.ピグメントオレンジ16、36、43、51、55、59、61、71;C.I.ピグメントレッド9、48、49、52、53、57、97、122、123、149、168、175、176、177、180、192、202、209、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240、254、255、272;C.I.ピグメントバイオレット19、23、29、30、37、40、50;C.I.ピグメントブルー15、15:1、15:3、15:4、15:6、22、60、64;C.I.ピグメントグリーン7、36;C.I.ピグメントブラウン23、25、26等が例示できる。上記のような顔料以外でも使用することができるが、特に、これらの顔料の中でも、C.I.ピグメントイエロー13、17、55、74、93、97、98、110、128、139、147、150、151、154、155、180、185;C.I.ピグメントレッド122、202、209;C.I.ピグメントブルー15:3、15:4が更に好ましい。
これらの顔料のインク中への添加量は、この範囲に限定されるものではないが、0.1〜15質量%の範囲が好ましく、より好ましくは0.2〜12質量%、更に好ましくは、0.3〜10質量%である。
(顔料を分散させるための分散剤)
次に、本発明にかかるインクの必須成分である分散剤について説明する。本発明で使用する顔料を分散させる分散剤としては、水溶性であれば特に制約はないが、具体的には、スチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル等、アクリル酸、アクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマール酸、フマール酸誘導体、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、アクリルアミド、及びその誘導体等から選ばれた少なくとも2つ以上の単量体(このうち少なくとも1つは親水性単量体)からなるブロック共重合体、或いはランダム共重合体、グラフト共重合体、又はこれらの塩等が挙げられる。中でも、本発明を実施する上で特に好ましい分散剤は、ブロック共重合体である。
ブロック共重合体は、AB、BAB、及びABC型等で示される構造である。疎水性のブロックと親水性のブロックとを有し、又、分散安定性に貢献する均衡のとれたブロックサイズを有するブロック共重合体は、本発明を実施する上で特に有利である。即ち、このようなブロック共重合体は、官能基を疎水性ブロック(着色剤が結合するブロック)に組み込むことができ、それによって分散安定性を改善するために分散剤と着色剤との間の特異的相互作用をよりいっそう強化される。更に、熱エネルギーを利用したインクジェット記録方式、特に小液滴(0.1〜20pl、より好ましくは、0.1〜15pl、更に好ましくは、0.1〜10pl)対応のインクジェット記録ヘッドに使用した場合、そのレオロジー適性により、より好ましいものである。
インク中の重合体の量は、前記重合体の構造、分子量、及び他の特性、更にインク組成物の他の成分に依存する。本発明を実施する上で選択される重合体の重量平均分子量は、30,000未満、好ましくは20,000未満、より好ましくは2,000〜10,000の範囲内である。
又、これらの重合体についての製造方法及び顔料の分散方法は、特開平05−179183号公報、特開平06−136311号公報、特開平07−053841号公報、特開平10−87768号公報、特開平11−043639号公報、特開平11−236502号公報、特開平11−269418号公報において、詳細に開示されている。
ブロック共重合体に用いることができる代表的な疎水性モノマーとしては、次のモノマーがあるが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、メチルメタクリレート(MMA)、エチルメタクリレート(EMA)、プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート(BMA又はNBMA)、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート(EHMA)、オクチルメタクリレート、ラウリルメタクリレート(LMA)、ステアリルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、メタクリロニトリル、2−トリメチルシロキシエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート(GMA)、p−トリルメタクリレート、ソルビルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、フェニルアクリレート、2−フェニルエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、アクリロニトリル、2−トリメチルシロキシエチルアクリレート、グリシジルアクリレート、p−トリルアクリレート及びソルビルアクリレート等である。好ましい疎水性モノマーは、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、2−フェニルエチルメタクリレート、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレートであり、これらから製造されたホモポリマー及びコポリマー、例えば、メチルメタクリレートとブチルメタクリレートとのコポリマーを用いてブロック共重合体を製造することが好ましい。
ブロック共重合体に用いることができる代表的な親水性モノマーとしては、次のモノマーがあるが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、メタクリル酸(MAA)、アクリル酸、ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)、ジエチルアミノエチルメタクリレート、第3−ブチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、メタクリルアミド、アクリルアミド及びジメチルアクリルアミド等が挙げられる。メタクリル酸、アクリル酸又はジメチルアミノエチルメタアクリレートのホモポリマー又はコポリマーを用いてブロック共重合体を製造することが好ましい。
酸を含有するポリマーは、直接製造されるか又は重合後除去されるブロッキング基を有するブロックされたモノマーから製造される。ブロッキング基の除去後に、アクリル酸又はメタクリル酸を生ずるブロックされたモノマーの例としては、トリメチルシリルメタクリレート(TMS−MA)、トリメチルシリルアクリレート、1−ブトキシエチルメタクリレート、1−エトキシエチルメタクリレート、1−ブトキシエチルアクリレート、1−エトキシエチルアクリレート、2−テトラヒドロピラニルアクリレート及び2−テトラヒドロピラニルメタクリレートが挙げられる。
特に、熱エネルギーを用いたインクジェット記録ヘッドにて、高周波数、例えば、5kHz以上で駆動させた場合には、上記したようなブロック共重合体を本発明にかかるインク中に含有させることにより、インクの吐出性の向上効果はより顕著になる。
又、上記に挙げたような分散剤のインク中における含有量は、0.5〜10質量%、好ましくは0.8〜8質量%、より好ましくは1〜6質量%の範囲である。もし、インク中における顔料の分散剤の含有量がこの範囲よりも高い場合には、所望のインク粘度を維持するのが困難となる。
以上が本発明にかかるインクを構成する成分の説明であるが、本発明にかかるインク中における顔料の平均粒径としては、50〜200nmの範囲が好ましい。この場合における平均粒径の測定方法としては、例えば、レーザ光の散乱を利用した、ELS−8000(大塚電子製)、マイクロトラックUPA 150(日機装製)等を使用して測定できる。
(添加剤)
又、本発明にかかるインクは、所望の物性値を有するインクとするために、上記した成分の他に必要に応じて、添加剤として、例えば、粘度調整剤、消泡剤、防腐剤、防カビ剤、酸化防止剤等を添加することができる。添加剤の選択はインクの表面張力が25mN/m以上、好ましくは28mN/m以上になるようにすることが好ましい。
(インクジェット記録装置等)
上記した構成の本発明にかかるインクは、下記に説明するインクジェット記録方法及びこれを実施する装置に特に好適に用いられる。本発明にかかるインクジェット記録装置につき、インクジェットプリンタを具体例として説明する。図1は、吐出時に気泡を大気と連通する吐出方式の液体吐出ヘッドとしての液体吐出ヘッド及びこのヘッドを用いる液体吐出装置としてのインクジェットプリンタの一例の要部を示す概略斜視図である。
図1においては、インクジェットプリンタは、ケーシング1008内に長手方向に沿って設けられる記録媒体としての用紙1028を図中に示す矢印Pで示す方向に間欠的に搬送する搬送装置1030と、搬送装置1030による用紙1028の搬送方向Pに略直交する矢印S方向に、ガイド軸1014に沿って略平行に往復運動せしめられる記録部1010と、記録部1010を往復運動させる駆動手段としての移動駆動部1006とを含んで構成されている。
上記搬送装置1030は、互いに略平行に対向配置されている一対のローラユニット1022a及び1022bと、一対のローラユニット1024a及び1024bと、これらの各ローラユニットを駆動させるための駆動部1020とを備えている。かかる構成により、搬送装置1030の駆動部1020が作動状態とされると、用紙1028が、それぞれのローラユニット1022a及び1022bと、ローラユニット1024a及び1024bにより狭持されて、矢印P方向に間欠送りで搬送されることとなる。移動駆動部1006は、所定の間隔をもって対向配置される回転軸に配されるプーリ1026a、及び、プーリ1026bに巻きかけられるベルト1016、ローラユニット1022a、及び、ローラユニット1022bに略平行に配置され記録部1010のキャリッジ部材1010aに連結されるベルト1016を、順方向及び逆方向に駆動させるモータ1018とを含んで構成されている。
モータ1018が作動状態とされてベルト1016が矢印R方向に回転したとき、記録部1010のキャリッジ部材1010aは矢印S方向に所定の移動量だけ移動される。又、モータ1018が作動状態とされてベルト1016が図中に示した矢印R方向とは逆方向に回転したとき、記録部1010のキャリッジ部材1010aは矢印S方向とは反対の方向に所定の移動量だけ移動されることとなる。更に、移動駆動部1006の一端部には、キャリッジ部材1010aのホームポジションとなる位置に、記録部1010の吐出回復処理を行うための回復ユニット1026が記録部1010のインク吐出口配列に対向して設けられている。
記録部1010は、インクジェットカートリッジ(以下、単にカートリッジと記述する場合がある)1012Y、1012M、1012C及び1012Bが各色、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラック毎にそれぞれ、キャリッジ部材1010aに対して着脱自在に備えられる。
図2は、上述のインクジェット記録装置に搭載可能なインクジェットカートリッジの一例を示す。図示した例におけるカートリッジ1012は、シリアルタイプのものであり、インクジェット記録ヘッド100と、インクを収容するインクタンク1001とで主要部が構成されている。
インクジェット記録ヘッド100には、インクを吐出するための多数の吐出口832が形成されており、インクは、インクタンク1001から図示しないインク供給通路を介して液体吐出ヘッド100の共通液室(不図示)へと導かれるようになっている。図2に示したカートリッジ1012は、インクジェット記録ヘッド100とインクタンク1001とを一体的に形成し、必要に応じてインクタンク1001内に液体を補給できるようにしたものであるが、この液体吐出ヘッド100に対し、インクタンク1001を交換可能に連結した構造を採用するようにしてもよい。尚、インクジェット記録ヘッドを備えたインクジェットカートリッジが記録ユニットである。
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。尚、文中「部」又は「%」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
<実施例1:インク1の調製>
(顔料分散液1の調製)
先ず、ベンジルメタクリレートとメタクリル酸を原料として、常法により、酸価250、重量平均分子量3,000のAB型ブロックポリマーを作り、更に、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希釈して均質な50%ポリマー水溶液を作成した。得られたポリマー水溶液を180g、C.I.ピグメントブルー15:3を100g、及びイオン交換水220gを混合し、そして機械的に0.5時間撹拌した。次いで、マイクロフリュイダイザーを使用し、この混合物を液体圧力約10,000psi(約70MPa)下で相互作用チャンバ内に5回通すことによって処理した。更に、上記で得た分散液を遠心分離処理(12,000rpm、20分間)することによって、粗大粒子を含む非分散物を除去してシアン色の顔料分散液1とした。得られた顔料分散液1は、その顔料濃度が10%、分散剤濃度が10%であった。
(インク1の調製)
インク1の調製は、上記で得たシアン色の顔料分散液1を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度にし、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度2%、分散剤濃度2%のインク1を調製した。下記に示すように、インク1には、環状ペプチド構造アニオン性界面活性剤であるアミノフェクト(商品名:昭和電工製、臨界ミセル濃度0.000003mol/l)を添加した。又、これと併用してノニオン性界面活性剤である、ポリオキシエチレンセチルエーテルと、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物とを用いた。
・上記顔料分散液1 20部
・グリセリン 7部
・トリメチロールプロパン 8部
・エチレン尿素 2部
・ポリオキシエチレンセチルエーテル(エチレンオキ
サイド付加数=30、HLB19.5) 0.5部
・環状ペプチド構造アニオン性界面活性剤 0.5部
・アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物
(商品名:アセチレノールEH、川研ファインケミカ
ル製) 0.3部
・イオン交換水 61.7部
<実施例2:インク2の調製>
(顔料分散液2の調製)
顔料分散液1の調製で使用したと同様のポリマー溶液を100g、C.I.ピグメントレッド122を100g、及びイオン交換水300gを混合し、そして機械的に0.5時間撹拌した。次いで、マイクロフリュイダイザーを使用し、この混合物を液体圧力約10,000psi(約70MPa)下で相互作用チャンバ内に5回通すことによって処理した。更に、上記で得た分散液を遠心分離処理(12,000rpm、20分間)することによって、粗大粒子を含む非分散物を除去してマゼンタ色の顔料分散液2とした。得られた顔料分散液2は、その顔料濃度が10%、分散剤濃度が5%であった。
(インク2の調製)
インク2の調製は、上記マゼンタ色の顔料分散液2を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度にし、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度4%、分散剤濃度2%のインク2を調製した。下記に示すように、インク2には、環状ペプチド構造アニオン性界面活性剤であるアミノフェクト(商品名:昭和電工製、臨界ミセル濃度0.000003mol/l)を添加した。又、これと併用してノニオン性界面活性剤である、ポリオキシエチレンセチルエーテルと、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物とを用いた。
・上記顔料分散液2 40部
・グリセリン 7部
・エチレン尿素 2部
・2−ピロリドン 3部
・1,2,6−ヘキサントリオール 5部
・ポリオキシエチレンセチルエーテル(エチレンオキ
サイド付加数=20、HLB17) 0.1部
・環状ペプチド構造アニオン性界面活性剤 1部
・アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物
(商品名:アセチレノールEH、川研ファインケミカ
ル製) 0.3部
・イオン交換水 41.6部
<実施例3:インク3の調製>
(顔料分散液3の調製)
先ず、ベンジルアクリレートとメタクリル酸を原料として、常法により、酸価300、重量平均分子量4,000のAB型ブロックポリマーを作り、更に、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希釈して均質な50%ポリマー水溶液を作成した。上記のポリマー溶液を110g、C.I.ピグメントイエロー128を100g、及びイオン交換水290gを混合し、そして機械的に0.5時間撹拌した。次いで、マイクロフリュイダイザーを使用し、この混合物を液体圧力約10,000psi(約70MPa)下で相互作用チャンバ内に5回通すことによって処理した。更に、上記で得たイエロー色の顔料分散液3を遠心分離処理(12,000rpm、20分間)することによって、粗大粒子を含む非分散物を除去して顔料分散液3とした。得られた顔料分散液3は、その顔料濃度が10%、分散剤濃度が6%であった。
(インク3の調製)
インク3の調製は、上記イエロー色の顔料分散液3を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度にし、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度5%、分散剤濃度3%のインク3を調製した。下記に示すように、インク3には、アニオン性界面活性剤であるラウロイルグルタミン酸モノナトリウム(臨界ミセル濃度0.0003mol/l)を添加した。又、これと併用してノニオン性界面活性剤である、ポリオキシエチレンオレイルエーテルと、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物とを用いた。
・上記顔料分散液3 50部
・グリセリン 6部
・ポリエチレングリコール(平均分子量200)2部
・ジエチレングリコール 4部
・エチレングリコール 5部
・ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム 0.3部
・ポリオキシエチレンオレイルエーテル(エチレンオ
キサイド付加数10、HLB14.5) 0.5部
・アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物
(商品名:サーフィノール440、エアープロダクツ
製) 0.2部
・イオン交換水 32部
<実施例4:インク4の調製>
(顔料分散液4の調製)
先ず、ベンジルメタクリレート、メタクリル酸及び2−エトキシエチルメタクリレートを原料として、常法により、酸価350、重量平均分子量5,000のABC型ブロックポリマーを作り、更に、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希釈して均質な50%ポリマー水溶液を作成した。上記のポリマー溶液を60g、カーボンブラックを100g、及びイオン交換水340gを混合し、そして機械的に0.5時間撹拌した。次いで、マイクロフリュイダイザーを使用し、この混合物を液体圧力約10,000psi(約70MPa)下で相互作用チャンバ内に5回通すことによって処理した。更に、上記で得た分散液を遠心分離処理(12,000rpm、20分間)することによって、粗大粒子を含む非分散物を除去して黒色の顔料分散液4とした。得られた顔料分散液4は、その顔料濃度が10%、分散剤濃度が3.5%であった。
(インク4の調製)
インク4の調製は、上記黒色の顔料分散液4を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度にし、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度3%、分散剤濃度1.05%のインク4を調製した。下記に示すように、インク4には、環状ペプチド構造アニオン性界面活性剤であるアミノフェクト(商品名:昭和電工製、臨界ミセル濃度0.000003mol/l)を添加した。又、これと併用してノニオン性界面活性剤である、ポリオキシエチレンベヘニルエーテルと、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物とを用いた。
・上記顔料分散液4 30部
・グリセリン 3部
・エチレン尿素 6部
・トリエチレングリコール 4部
・ポリエチレングリコール(平均分子量400)2部
・ポリオキシエチレンベヘニルエーテル(エチレンオ
キサイド付加数20、HLB16.5) 1.5部
・環状ペプチド構造アニオン性界面活性剤 0.1部
・アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物
(商品名:アセチレノールEH、川研ファインケミカ
ル製) 0.3部
・イオン交換水 53.1部
<実施例5:インク5の調製>
(顔料分散液5の調製)
先ず、ベンジルアクリレート、メタクリル酸及び2−エトキシエチルメタクリレートを原料として、常法により、酸価350、重量平均分子量2,500のABC型ブロックポリマーを作り、更に、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希釈して均質な50%ポリマー水溶液を作成した。上記のポリマー溶液を550g、C.I.ピグメントブルー15:4を100g、及びイオン交換水350gを混合し、そして機械的に0.5時間撹拌した。次いで、マイクロフリュイダイザーを使用し、この混合物を液体圧力約10,000psi(約70MPa)下で相互作用チャンバ内に5回通すことによって処理した。更に、上記で得た分散液を遠心分離処理(12,000rpm、20分間)することによって、粗大粒子を含む非分散物を除去してシアン色の顔料分散液5とした。得られた顔料分散液5は、その顔料濃度が5%、分散剤濃度が15%であった。
(インク5の調製)
インク5の調製は、上記シアン色の顔料分散液5を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度にし、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度0.3%、分散剤濃度3%のインク5を調製した。下記に示すように、インク5には、環状ペプチド構造アニオン性界面活性剤であるアミノフェクト(商品名:昭和電工製、臨界ミセル濃度0.000003mol/l)を添加した。又、これと併用してノニオン性界面活性剤である、ポリオキシエチレンベへニルエーテルと、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物とを用いた。
・上記顔料分散液5 6部
・上記50%ポリマー溶液 4.2部
・グリセリン 10部
・テトラエチレングリコール 3部
・エチレン尿素 10部
・ポリオキシエチレンベへニルエーテル(エチレンオ
キサイド付加数15、HLB14) 0.5部
・環状ペプチド構造アニオン性界面活性剤0.01部
・アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物
(商品名:アセチレノールEH、川研ファインケミカ
ル製) 0.3部
・イオン交換水 65.99部
<比較例1:インク6の調製>
(インク6の調製)
インク6の調製は、インク1の調製に用いたシアン色の顔料分散液1を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度にし、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度2%、分散剤濃度2%のインク6を調製した。下記に示すように、インク6には、界面活性剤を添加しなかった。
・上記顔料分散液1 20部
・グリセリン 7部
・トリメチロールプロパン 8部
・エチレン尿素 2部
・イオン交換水 63部
<比較例2:インク7の調製>
(インク7の調製)
インク7の調製は、インク1の調製に用いたシアン色の顔料分散液1を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度にし、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度2%、分散剤濃度2%のインク7を調製した。下記に示すように、インク7には、アニオン性界面活性剤を添加せず、ノニオン性界面活性剤である、ポリオキシエチレンセチルエーテルと、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物のみを添加した。
・上記顔料分散液1 20部
・グリセリン 7部
・トリメチロールプロパン 8部
・エチレン尿素 2部
・ポリオキシエチレンセチルエーテル(エチレンオキ
サイド付加数30、HLB19.5) 1部
・アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物
(商品名:アセチレノールEH、川研ファインケミカ
ル製) 0.3部
・イオン交換水 61.7部
<比較例3:インク8の調製>
インク8の調製は、インク2の調製に用いたマゼンタ色の顔料分散液2を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度にし、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度4%、分散剤濃度2%のインク8を調製した。下記に示すように、インク8には、アニオン性界面活性剤であるラウリル硫酸ナトリウム(臨界ミセル濃度0.0082mol/l)を添加した。又、これと併用してノニオン性界面活性剤である、ポリオキシエチレンセチルエーテルと、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物とを用いた。
・上記顔料分散液2 40部
・グリセリン 7部
・エチレン尿素 2部
・2−ピロリドン 3部
・1,2,6−ヘキサントリオール 5部
・ポリオキシエチレンセチルエーテル(エチレンオキ
サイド付加数20、HLB17) 0.1部
・ラウリル硫酸ナトリウム 1部
・アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物
(商品名:アセチレノールEH、川研ファインケミカ
ル製) 0.3部
・イオン交換水 41.6部
<評価>
実施例1〜5(インク1〜5)及び比較例1〜3(インク6〜8)で得られた各インクと、前記インクをポリエチレン製容器に60℃で1ヶ月間保存した後の各インクについて、下記のようにして評価した。具体的には、記録信号に応じた熱エネルギーを付与することによりインクを吐出させるオンデマンド型記録ヘッドを複数個有するインクジェットカラー記録装置カラーバブルジェット(登録商標)大判プリンタ(商品名:W8200、顔料インクモデル、キヤノン製)のインクタンクに、上記の各インクを充填後プリンタに搭載し、下記の方法及び基準で評価を行った。尚、上記プリンタにおける、サーマルインクジェットヘッドの一吐出動作当たりのインク液滴サイズは、約8.5plである。
[評価項目]
(1)スタートアップ特性
プリンタのヘッドクリーニング操作を行った後、25℃、湿度10%環境下でプリンタの電源をOFFとした。OFF状態のまま、更に25℃、湿度10%環境下で2時間放置した後に電源を入れ、最初の印字状態を確かめた。評価基準は以下の通りである。評価結果を下記表1に示した。
A:放置前の印字状態と差異がない。
B:放置前の印字状態と多少差異がある。
C:明らかに放置前の印字状態と差異がある。
(2)耐固着性
35℃、湿度10%環境下でプリンタに搭載しているヘッドを本体からはずして1週間放置した後、プリンタに装着して、通常の回復動作で印字が回復可能か否かをチェックした。評価基準は以下の通りである。評価結果を下記表1に示した。
A:1回の本体回復動作で回復する。
B:数回の本体回復動作で回復する。
C:本体回復動作で回復しない。
(3)印字耐久性
上記のプリンタを用いて、20ノズルについて、駆動周波数7.5kHzで3×108パルス連続吐出させ、それらを耐久ノズルとした。そして、上記連続吐出を行っていないノズル(未耐久ノズル)と、耐久ノズルとを用いて、ベタパターンを印字し、得られたベタパターンの濃度の差を目視で評価した。即ち、7.5kHzという高周波で駆動を行ったときに、ヒーター近傍でインク中の顔料の分散の破壊が生じれば、耐久ノズルのヒーター面には固着物が付着し、その結果として、耐久ノズルを用いて形成したベタパターンと、未耐久ノズルで形成したパターンとに差が生じるものである。評価基準は以下の通りである。評価結果を下記表1に示した。
A:未耐久ノズルと耐久ノズルで濃度の差が見られない。
B:未耐久ノズルと耐久ノズルで濃度の差が若干見られる。
C:未耐久ノズルと耐久ノズルで濃度の差が明らかに見られる。
(4)インク保存性
耐熱性のガラス瓶にインクを100gずつ入れ、密栓して、60℃の恒温槽に2ヶ月間保存した後、粘度、粒径を測定して保存前の状態と変化があるかを評価した。評価基準は以下の通りである。評価結果を下記表1に示した。
A:保存前後で粘度、粒径値の差が5%未満。
B:保存前後で粘度、粒径値の差が5%以上10%未満。
C:保存前後で粘度、粒径値の差が10%以上。
上記評価項目(1)〜(4)について、実施例1〜5(インク1〜5)及び比較例1〜3(インク6〜8)で得られた製造時の各インクと、前記インクをポリエチレン製容器に60℃で1ヶ月間保存後の各保存インクに対して行った評価の結果を下記表1にまとめて示した。性能的には、各評価についてランクB以上であればインクジェット記録用の顔料インクとして有効とした。
Figure 2005194512
<参考例:インク9の調製>
比較例1の処方の分散液1を20部、イオン交換水を63部用いる代わりに直接染料であるC.I.ダイレクトブルー199を2部、イオン交換水を81部用いた以外は、比較例1のインク6と同様の操作を行い、インク9を得た。このインクは、製造時インク、保存インクとも本願の評価4項目すべてにA評価であった。つまり、染料インクにおいては、本願が解決する課題は発生せず、本願の構成が必須でないことがわかる。
上記表1の評価(1)、(2)及び(4)の結果から、実施例1〜5にかかるインク1〜5は何れも、ポリエチレン性容器に保存した後であっても良好なインクジェット適性を備えたものであることが確認された。更に、上記表1の評価(3)の結果から、これらのインクは、耐久面でも吐出の安定性が維持されることが確認された。これに対して、比較例1〜3のインク(インク6〜8)は、特にインクを保存することで性能が劣る傾向がみられた。この結果、本発明にかかる構成を有するインクは、良好なインクジェット吐出適性と、各種保存への適応性の双方を満たしている安定した性能のものであることが分った。
液体吐出ヘッドを搭載可能なインクジェットプリンタの一例の要部を示す概略斜視図である。 液体吐出ヘッドを備えたインクジェットカートリッジの一例を示す概略斜視図である。
符号の説明
100:インクジェット記録ヘッド
832:吐出口
1001:インクタンク
1006:移動駆動部
1008:ケーシング
1010:記録部
1010a:キャリッジ部材
1012:カートリッジ
1012Y、M、C、B:インクジェットカートリッジ
1014:ガイド軸
1016:ベルト
1018:モータ
1020:駆動部
1022a、1022b:ローラユニット
1024a、1024b:ローラユニット
1026:回復ユニット
1026a、1026b:プーリ
1028:用紙
1030:搬送装置
P:用紙の搬送方向
R:ベルトの回転方向
S:用紙の搬送方向と略直交する方向

Claims (16)

  1. 水、顔料、前記顔料を分散させるための分散剤、及び、臨界ミセル濃度が0.0005mol/l以下のアニオン性界面活性剤を含んでなることを特徴とするインクジェット記録用インク。
  2. 更に、ノニオン性界面活性剤を含む請求項1に記載のインクジェット記録用インク。
  3. 前記分散剤が、アニオン性の水溶性官能基を有したものである請求項1又は2に記載のインクジェット記録用インク。
  4. 前記分散剤が、ブロック共重合体である請求項1〜3の何れか1項に記載のインクジェット記録用インク。
  5. 前記アニオン性界面活性剤が、分子構造中に環状ペプチドを有するものである請求項1〜4の何れか1項に記載のインクジェット記録用インク。
  6. サーマルインクジェット用のインクである請求項1〜5の何れか1項に記載のインクジェット記録用インク。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載のインクジェット記録用インクを収容しているインク収容部を具備していることを特徴とするインクカートリッジ。
  8. 請求項1〜6の何れか1項に記載のインクジェット記録用インクを収容しているインク収容部と、前記インクを吐出させるためのインクジェットヘッドとを具備していることを特徴とする記録ユニット。
  9. 前記インクジェットヘッドが、サーマルインクジェットヘッドである請求項8に記載の記録ユニット。
  10. 請求項1〜6の何れか1項に記載のインクジェット記録用インクをインクジェットヘッドを用いて吐出させる工程を有することを特徴とするインクジェット記録方法。
  11. 前記インクジェットヘッドが、サーマルインクジェットヘッドである請求項10に記載のインクジェット記録方法。
  12. 前記インクジェットヘッドによる一吐出動作当たりのインク吐出量が20pl(ピコリットル)以下である請求項10又は11に記載のインクジェット記録方法。
  13. 前記インクジェットヘッドを5kHz以上の周波数で駆動する工程を有する請求項10〜12の何れか1項に記載のインクジェット記録方法。
  14. 請求項1〜6の何れか1項に記載のインクジェット記録用インクを収容しているインク収容部と、前記インクジェット記録用インクを吐出させるためのインクジェットヘッドとを具備していることを特徴とするインクジェット記録装置。
  15. 前記インクジェットヘッドが、サーマルインクジェットヘッドである請求項14に記載のインクジェット記録装置。
  16. 一吐出動作当たりのインク吐出量が20pl以下のサーマルインクジェットヘッドを、5kHz以上の周波数で駆動させてインクを吐出する工程を有するインクジェット記録におけるインク吐出の安定化方法であって、上記インクとして請求項6に記載のインクジェット記録用インクを用意する工程を有することを特徴とするインク吐出の安定化方法。
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