JP2003055657A - 低速電子線用の蛍光体 - Google Patents
低速電子線用の蛍光体Info
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- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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- C09K11/08—Luminescent, e.g. electroluminescent, chemiluminescent materials containing inorganic luminescent materials
- C09K11/77—Luminescent, e.g. electroluminescent, chemiluminescent materials containing inorganic luminescent materials containing rare earth metals
- C09K11/7766—Luminescent, e.g. electroluminescent, chemiluminescent materials containing inorganic luminescent materials containing rare earth metals containing two or more rare earth metals
- C09K11/77742—Silicates
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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- C09K11/77—Luminescent, e.g. electroluminescent, chemiluminescent materials containing inorganic luminescent materials containing rare earth metals
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 寿命特性と輝度特性の優れた低速電子線用の
(Y,Ce)2O3・SiO2蛍光体を提供する。 【解決手段】 組成の一般式が次の式で示されることを
特徴とする低速電子線用の蛍光体。 (Y,Ce)2O3・nSiO2 0.4≦n<1.0
(Y,Ce)2O3・SiO2蛍光体を提供する。 【解決手段】 組成の一般式が次の式で示されることを
特徴とする低速電子線用の蛍光体。 (Y,Ce)2O3・nSiO2 0.4≦n<1.0
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主としてフィール
ドエミッションディスプレイ(本明細書においてFED
と述べる。)に使用される低速電子線用の蛍光体に関す
る。
ドエミッションディスプレイ(本明細書においてFED
と述べる。)に使用される低速電子線用の蛍光体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】蛍光体を低速電子線で励起して発光させ
るFEDは、カソードとそれに対向するアノードとを有
し、アノード側に設けられた蛍光膜をカーソードから放
出された電子線で励起して発光させる構造のフラットパ
ネルディスプレイである。アノードを励起する電子線の
加速電圧は、0.1〜10kV程度である。この加速電
圧は、CRTの加速電圧である数十kVに比較すると、
低い加速電圧となる。上記したことから、FEDには低
速電子線で励起される専用の蛍光体が使用される。
るFEDは、カソードとそれに対向するアノードとを有
し、アノード側に設けられた蛍光膜をカーソードから放
出された電子線で励起して発光させる構造のフラットパ
ネルディスプレイである。アノードを励起する電子線の
加速電圧は、0.1〜10kV程度である。この加速電
圧は、CRTの加速電圧である数十kVに比較すると、
低い加速電圧となる。上記したことから、FEDには低
速電子線で励起される専用の蛍光体が使用される。
【0003】FEDは、テレビに比較して蛍光体を励起
する電子線の加速電圧が低いので、蛍光体を励起する電
子線のエネルギーが小さくなる。小さい励起エネルギー
は蛍光体を高輝度に発光できない。このため、FEDは
CRTに比較して、蛍光体を励起する電流密度を高くし
て高輝度に発光させる。高い電流密度でCRT用の蛍光
体を使用すると、寿命が著しく短くなる。このため、テ
レビ用の蛍光体として、種々の発光色のものが使用され
るが、そのほとんどはFED用として使用できない。
する電子線の加速電圧が低いので、蛍光体を励起する電
子線のエネルギーが小さくなる。小さい励起エネルギー
は蛍光体を高輝度に発光できない。このため、FEDは
CRTに比較して、蛍光体を励起する電流密度を高くし
て高輝度に発光させる。高い電流密度でCRT用の蛍光
体を使用すると、寿命が著しく短くなる。このため、テ
レビ用の蛍光体として、種々の発光色のものが使用され
るが、そのほとんどはFED用として使用できない。
【0004】高電流密度で使用できるFED用の蛍光体
として、(Y,Ce)2O3・SiO2蛍光体が開発さ
れている。この蛍光体は青色に発光する。この組成の蛍
光体は、酸化イットリウム(Y2O3)と酸化セリウム
(CeO2)の混合物に、微粒子のSiO2を混合して
蛍光体原料とし、この蛍光体原料をルツボに入れて焼成
して製作される。この蛍光体は、(Y,Ce)2O3と
SiO2のモル比が1となるように、すなわち、ストイ
キオメトリになるように蛍光体原料を混合して焼成され
る。
として、(Y,Ce)2O3・SiO2蛍光体が開発さ
れている。この蛍光体は青色に発光する。この組成の蛍
光体は、酸化イットリウム(Y2O3)と酸化セリウム
(CeO2)の混合物に、微粒子のSiO2を混合して
蛍光体原料とし、この蛍光体原料をルツボに入れて焼成
して製作される。この蛍光体は、(Y,Ce)2O3と
SiO2のモル比が1となるように、すなわち、ストイ
キオメトリになるように蛍光体原料を混合して焼成され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようにして焼成さ
れた(Y,Ce)2O3・SiO2蛍光体は、中心部と
表面において組成の分布を均一にできない。焼成された
蛍光体は、粒子表面の近傍でSiO2が過剰になる。そ
れは、酸化イットリウム(Y2O3)と酸化セリウム
(CeO2)が核となり、これに表面から徐々にSiO
2が浸透して焼成されるからである。このようにして焼
成される(Y,Ce)2O3・SiO2蛍光体は、過剰
に存在する表面のSiO2が電子線による輝度劣化を起
こす原因となる。輝度劣化特性が良くない蛍光体は、単
体で使用するときに寿命が短くなるばかりでない。他の
蛍光体と共に使用されるとき、発光色を変化させる原因
となる。たとえば、(Y,Ce)2O3・SiO2青色
蛍光体は、(Y,Tb)2SiO5の緑色蛍光体と、
(Y,Eu)2O3の赤色蛍光体と共に使用されて白色
蛍光体として使用される。ところが、(Y,Ce)2O
3・SiO2蛍光体は、これ等の緑色蛍光体や赤色蛍光
体に比較すると、輝度特性と寿命特性が同じでない。こ
のため、これ等の蛍光体を混合しているモノクロ蛍光体
は、使用するにしたがって発光色が変化する欠点があ
る。
れた(Y,Ce)2O3・SiO2蛍光体は、中心部と
表面において組成の分布を均一にできない。焼成された
蛍光体は、粒子表面の近傍でSiO2が過剰になる。そ
れは、酸化イットリウム(Y2O3)と酸化セリウム
(CeO2)が核となり、これに表面から徐々にSiO
2が浸透して焼成されるからである。このようにして焼
成される(Y,Ce)2O3・SiO2蛍光体は、過剰
に存在する表面のSiO2が電子線による輝度劣化を起
こす原因となる。輝度劣化特性が良くない蛍光体は、単
体で使用するときに寿命が短くなるばかりでない。他の
蛍光体と共に使用されるとき、発光色を変化させる原因
となる。たとえば、(Y,Ce)2O3・SiO2青色
蛍光体は、(Y,Tb)2SiO5の緑色蛍光体と、
(Y,Eu)2O3の赤色蛍光体と共に使用されて白色
蛍光体として使用される。ところが、(Y,Ce)2O
3・SiO2蛍光体は、これ等の緑色蛍光体や赤色蛍光
体に比較すると、輝度特性と寿命特性が同じでない。こ
のため、これ等の蛍光体を混合しているモノクロ蛍光体
は、使用するにしたがって発光色が変化する欠点があ
る。
【0006】本発明は、この欠点を解決することを目的
に開発されたもので、本発明の重要な目的は、寿命特性
と輝度特性の優れた低速電子線用の(Y,Ce)2O3
・SiO2蛍光体を提供することにある。
に開発されたもので、本発明の重要な目的は、寿命特性
と輝度特性の優れた低速電子線用の(Y,Ce)2O3
・SiO2蛍光体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の低速電子線用の
蛍光体は、組成の一般式が下記の式で表される。 (Y,Ce)2O3・nSiO2 ただし、この式においてnの値は、0.4≦n<1.0
の範囲にある。組成式におけるnの値は、(Y,Ce)
2O3・SiO2蛍光体の寿命特性を決定する。nの値
が小さい蛍光体は寿命特性が向上し、大きい蛍光体は寿
命特性が悪くなる。寿命特性を向上するためにはnの値
を小さくすればよい。ただ、nの値は発光輝度にも影響
を与え、0.4よりも小さくすると発光輝度が悪くな
る。したがって、nの値は発光輝度と寿命特性を考慮し
て前述の範囲とし、より好ましくは0.5≦n≦0.9
する。
蛍光体は、組成の一般式が下記の式で表される。 (Y,Ce)2O3・nSiO2 ただし、この式においてnの値は、0.4≦n<1.0
の範囲にある。組成式におけるnの値は、(Y,Ce)
2O3・SiO2蛍光体の寿命特性を決定する。nの値
が小さい蛍光体は寿命特性が向上し、大きい蛍光体は寿
命特性が悪くなる。寿命特性を向上するためにはnの値
を小さくすればよい。ただ、nの値は発光輝度にも影響
を与え、0.4よりも小さくすると発光輝度が悪くな
る。したがって、nの値は発光輝度と寿命特性を考慮し
て前述の範囲とし、より好ましくは0.5≦n≦0.9
する。
【0008】さらに、本発明の低速電子線用の蛍光体
は、組成の一般式を次の式で表し、aとnの値を以下の
範囲とすることもできる。 (Y1−a,Cea)2O3・nSiO2 0.001≦a≦0.05 0.4≦n<1.0 組成式におけるaの値は、蛍光体の輝度と発光色に影響
を与える。aの値は、大きすぎても小さすぎても、蛍光
体の発光輝度を低下させる。それは、0.001より少
ないとCeによる輝度改良の効果が少なく、0.05よ
り多いと濃度消光を起こすからである。組成式における
aの値は、蛍光体の発光輝度や色調を考慮して、好まし
くは前述の範囲に特定される。さらに、好ましいaの範
囲は、0.005≦a≦0.04である。
は、組成の一般式を次の式で表し、aとnの値を以下の
範囲とすることもできる。 (Y1−a,Cea)2O3・nSiO2 0.001≦a≦0.05 0.4≦n<1.0 組成式におけるaの値は、蛍光体の輝度と発光色に影響
を与える。aの値は、大きすぎても小さすぎても、蛍光
体の発光輝度を低下させる。それは、0.001より少
ないとCeによる輝度改良の効果が少なく、0.05よ
り多いと濃度消光を起こすからである。組成式における
aの値は、蛍光体の発光輝度や色調を考慮して、好まし
くは前述の範囲に特定される。さらに、好ましいaの範
囲は、0.005≦a≦0.04である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例に基づいて
説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術
思想を具体化するための低速電子線用の蛍光体を例示す
るものであって、本発明は低速電子線用の蛍光体を下記
のものに特定しない。
説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術
思想を具体化するための低速電子線用の蛍光体を例示す
るものであって、本発明は低速電子線用の蛍光体を下記
のものに特定しない。
【0010】
【実施例】[実施例1]
下記の原料を用意する。
・下記の方法で製造される共沈酸化物………100g
・微小シリカ(SiO2)……………………23.9g
【0011】共沈酸化物である(Y0.99,Ce0.
01)2O3は以下の工程で製作する。 (1) Y2O3を111.8gと、CeO2を1.7g
をHNO3水溶液で溶解する。 (2) (1)の液を撹拌しながら、シュウ酸500gを溶解
した水溶液を入れる。出来た沈殿物をヌッチェして、分
離、水洗する。 (3) (2)でできたシュウ酸塩を石英ルツボに入れて蓋を
し、900℃で15時間焼成して共沈酸化物(Y
0.99,Ce0.01)2O3を得る。
01)2O3は以下の工程で製作する。 (1) Y2O3を111.8gと、CeO2を1.7g
をHNO3水溶液で溶解する。 (2) (1)の液を撹拌しながら、シュウ酸500gを溶解
した水溶液を入れる。出来た沈殿物をヌッチェして、分
離、水洗する。 (3) (2)でできたシュウ酸塩を石英ルツボに入れて蓋を
し、900℃で15時間焼成して共沈酸化物(Y
0.99,Ce0.01)2O3を得る。
【0012】 共沈酸化物と微小シリカ(SiO2)
とエタノール200mlとアルミボール200gとを一
緒に磁性ポットに入れて2時間ミリングする。 磁性ポットから取り出した原料をバットに移し、1
05℃に加熱して乾燥させる。この工程で蛍光体の混合
原料が得られる。 混合原料を、アルミナ製ルツボに入れる。ルツボに
蓋をして1500℃で3時間焼成する。 ルツボに入れて冷却した後、ルツボから取り出した
焼成品と、200gのビーズと、400mlの水をポリ
瓶に入れ、ポリ瓶を回転して焼成品を粉砕する。 その後、ポリ瓶から取り出し、ナイロン200メッシュ
のフルイを通して、大きな粒子の蛍光体を除く。その
後、デカントして乾燥し、さらにフルイを通して、下記
の組成の蛍光体とする。(Y0.990,Ce0.
010)2・0.9SiO5を得た。
とエタノール200mlとアルミボール200gとを一
緒に磁性ポットに入れて2時間ミリングする。 磁性ポットから取り出した原料をバットに移し、1
05℃に加熱して乾燥させる。この工程で蛍光体の混合
原料が得られる。 混合原料を、アルミナ製ルツボに入れる。ルツボに
蓋をして1500℃で3時間焼成する。 ルツボに入れて冷却した後、ルツボから取り出した
焼成品と、200gのビーズと、400mlの水をポリ
瓶に入れ、ポリ瓶を回転して焼成品を粉砕する。 その後、ポリ瓶から取り出し、ナイロン200メッシュ
のフルイを通して、大きな粒子の蛍光体を除く。その
後、デカントして乾燥し、さらにフルイを通して、下記
の組成の蛍光体とする。(Y0.990,Ce0.
010)2・0.9SiO5を得た。
【0013】[実施例2〜35]共沈酸化物の組成を変
更すると共に、微小シリカ(SiO2)の添加量を変更
する以外は、実施例1と同様にすると表1に示す組成の
蛍光体が製造される。
更すると共に、微小シリカ(SiO2)の添加量を変更
する以外は、実施例1と同様にすると表1に示す組成の
蛍光体が製造される。
【0014】[比較例1]100gの共沈酸化物に混合
する微小シリカ(SiO2)の添加量を、23.9gか
ら26.5gにする以外、実施例1と同様にすると、下
記の組成の蛍光体が製作される。 (Y0.990,Ce0.010)2・SiO5
する微小シリカ(SiO2)の添加量を、23.9gか
ら26.5gにする以外、実施例1と同様にすると、下
記の組成の蛍光体が製作される。 (Y0.990,Ce0.010)2・SiO5
【0015】[比較例2]共沈酸化物を
(Y0.990,Ce0.010)2O3から(Y
0.995,Ce0.005)2O3とする以外は比較
例1と同様にすると、下記の組成の蛍光体が製作され
る。 (Y0.995,Ce0.005)2・SiO5
(Y0.990,Ce0.010)2O3から(Y
0.995,Ce0.005)2O3とする以外は比較
例1と同様にすると、下記の組成の蛍光体が製作され
る。 (Y0.995,Ce0.005)2・SiO5
【0016】[比較例3]共沈酸化物を
(Y0.990,Ce0.010)2O3から(Y
0.960,Ce0.040)2O3とする以外は比較
例1と同様にすると、下記の組成の蛍光体が製作され
る。 (Y0.960,Ce0.040)2・SiO5
(Y0.990,Ce0.010)2O3から(Y
0.960,Ce0.040)2O3とする以外は比較
例1と同様にすると、下記の組成の蛍光体が製作され
る。 (Y0.960,Ce0.040)2・SiO5
【0017】
【表1】
【0018】この表の測定条件は、蛍光体を励起する電
子線の加速電圧を3kV、電流密度を1.5mA/cm
2とし、FED実球での測定値を示す。
子線の加速電圧を3kV、電流密度を1.5mA/cm
2とし、FED実球での測定値を示す。
【0019】以上の実施例1〜35と比較例1〜3で製
作された蛍光体の輝度残存率と相対輝度の比較を図1〜
図14のグラフに示す。図1、図5、図8に示すグラフ
は、組成式においてaの値を特定して、nの値を変化さ
せた蛍光体の輝度残存率を示している。また、図2〜図
4、図6、図7、図9及び図10に示すグラフは、組成
式においてaの値を特定して、nの値を変化させた蛍光
体の相対輝度を示している。さらにまた、図11〜図1
4に示すグラフは、組成式においてnの値を特定して、
aの値を変化させた蛍光体の相対輝度を示している。た
だし、これらの相対輝度は、比較例1の蛍光体の輝度を
100として、この蛍光体に対する相対輝度を示してい
る。これらのグラフからも、本発明の実施例の蛍光体
は、比較例の蛍光体に比べて優れた寿命特性と輝度特性
を有することがわかる。
作された蛍光体の輝度残存率と相対輝度の比較を図1〜
図14のグラフに示す。図1、図5、図8に示すグラフ
は、組成式においてaの値を特定して、nの値を変化さ
せた蛍光体の輝度残存率を示している。また、図2〜図
4、図6、図7、図9及び図10に示すグラフは、組成
式においてaの値を特定して、nの値を変化させた蛍光
体の相対輝度を示している。さらにまた、図11〜図1
4に示すグラフは、組成式においてnの値を特定して、
aの値を変化させた蛍光体の相対輝度を示している。た
だし、これらの相対輝度は、比較例1の蛍光体の輝度を
100として、この蛍光体に対する相対輝度を示してい
る。これらのグラフからも、本発明の実施例の蛍光体
は、比較例の蛍光体に比べて優れた寿命特性と輝度特性
を有することがわかる。
【0020】
【発明の効果】本発明にかかる低速電子線用の(Y,C
e)2O3・SiO2蛍光体は、従来の蛍光体に比較し
て寿命特性を著しく向上できる特長がある。それは、
(Y,Ce)2O3に対するSiO2の比率を1よりも
小さくすることにより、輝度劣化の原因となる蛍光体粒
子表面に過剰に存在するSiO2を少なくしているから
である。本発明の(Y,Ce)2O3・SiO2蛍光体
の寿命特性が際だって優れていることは、表1に示され
ている。たとえば、実施例の蛍光体の1000時間後の
輝度は、初期の輝度の45〜70%となって、従来の蛍
光体の30〜35%に比較して飛躍的に向上する。さら
に、発光輝度も従来の蛍光体を卓越することが表1に示
される。比較例1の蛍光体の輝度を100%とすると
き、実施例1〜20の蛍光体の輝度は、105〜145
%と相当に改善される。
e)2O3・SiO2蛍光体は、従来の蛍光体に比較し
て寿命特性を著しく向上できる特長がある。それは、
(Y,Ce)2O3に対するSiO2の比率を1よりも
小さくすることにより、輝度劣化の原因となる蛍光体粒
子表面に過剰に存在するSiO2を少なくしているから
である。本発明の(Y,Ce)2O3・SiO2蛍光体
の寿命特性が際だって優れていることは、表1に示され
ている。たとえば、実施例の蛍光体の1000時間後の
輝度は、初期の輝度の45〜70%となって、従来の蛍
光体の30〜35%に比較して飛躍的に向上する。さら
に、発光輝度も従来の蛍光体を卓越することが表1に示
される。比較例1の蛍光体の輝度を100%とすると
き、実施例1〜20の蛍光体の輝度は、105〜145
%と相当に改善される。
【図1】組成式において、aの値を0.010として、
nの値を変化させた蛍光体の輝度残存率を示すグラフ。
nの値を変化させた蛍光体の輝度残存率を示すグラフ。
【図2】組成式において、aの値を0.010として、
nの値を変化させた蛍光体の比較例1の蛍光体に対する
相対輝度を示すグラフ。
nの値を変化させた蛍光体の比較例1の蛍光体に対する
相対輝度を示すグラフ。
【図3】組成式において、aの値を0.020として、
nの値を変化させた蛍光体の比較例1の蛍光体に対する
相対輝度を示すグラフ。
nの値を変化させた蛍光体の比較例1の蛍光体に対する
相対輝度を示すグラフ。
【図4】組成式において、aの値を0.030として、
nの値を変化させた蛍光体の比較例1の蛍光体に対する
相対輝度を示すグラフ。
nの値を変化させた蛍光体の比較例1の蛍光体に対する
相対輝度を示すグラフ。
【図5】組成式において、aの値を0.040として、
nの値を変化させた蛍光体の輝度残存率を示すグラフ。
nの値を変化させた蛍光体の輝度残存率を示すグラフ。
【図6】組成式において、aの値を0.040として、
nの値を変化させた蛍光体の比較例1の蛍光体に対する
相対輝度を示すグラフ。
nの値を変化させた蛍光体の比較例1の蛍光体に対する
相対輝度を示すグラフ。
【図7】組成式において、aの値を0.001として、
nの値を変化させた蛍光体の比較例1の蛍光体に対する
相対輝度を示すグラフ。
nの値を変化させた蛍光体の比較例1の蛍光体に対する
相対輝度を示すグラフ。
【図8】組成式において、aの値を0.005として、
nの値を変化させた蛍光体の輝度残存率を示すグラフ。
nの値を変化させた蛍光体の輝度残存率を示すグラフ。
【図9】組成式において、aの値を0.005として、
nの値を変化させた蛍光体の比較例1の蛍光体に対する
相対輝度を示すグラフ。
nの値を変化させた蛍光体の比較例1の蛍光体に対する
相対輝度を示すグラフ。
【図10】組成式において、aの値を0.050とし
て、nの値を変化させた蛍光体の比較例1の蛍光体に対
する相対輝度を示すグラフ。
て、nの値を変化させた蛍光体の比較例1の蛍光体に対
する相対輝度を示すグラフ。
【図11】組成式において、nの値を0.9として、a
の値を変化させた蛍光体の比較例1の蛍光体に対する相
対輝度を示すグラフ。
の値を変化させた蛍光体の比較例1の蛍光体に対する相
対輝度を示すグラフ。
【図12】組成式において、nの値を0.8として、a
の値を変化させた蛍光体の比較例1の蛍光体に対する相
対輝度を示すグラフ。
の値を変化させた蛍光体の比較例1の蛍光体に対する相
対輝度を示すグラフ。
【図13】組成式において、nの値を0.7として、a
の値を変化させた蛍光体の比較例1の蛍光体に対する相
対輝度を示すグラフ。
の値を変化させた蛍光体の比較例1の蛍光体に対する相
対輝度を示すグラフ。
【図14】組成式において、nの値を1として、aの値
を変化させた蛍光体の比較例1の蛍光体に対する相対輝
度を示すグラフ。
を変化させた蛍光体の比較例1の蛍光体に対する相対輝
度を示すグラフ。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年7月3日(2002.7.3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】
【表1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】
【発明の効果】本発明にかかる低速電子線用の(Y,C
e)2O3・SiO2蛍光体は、従来の蛍光体に比較し
て寿命特性を著しく向上できる特長がある。それは、
(Y,Ce)2O3に対するSiO2の比率を1よりも
小さくすることにより、輝度劣化の原因となる蛍光体粒
子表面に過剰に存在するSiO2を少なくしているから
である。本発明の(Y,Ce)2O3・SiO2蛍光体
の寿命特性が際だって優れていることは、表1に示され
ている。たとえば、実施例の蛍光体の1000時間後の
輝度は、初期の輝度の45〜70%となって、従来の蛍
光体の30〜35%に比較して飛躍的に向上する。さら
に、発光輝度も従来の蛍光体を卓越することが表1に示
される。比較例1の蛍光体の輝度を100%とすると
き、実施例1〜35の蛍光体の輝度は、100〜145
%と相当に改善される。
e)2O3・SiO2蛍光体は、従来の蛍光体に比較し
て寿命特性を著しく向上できる特長がある。それは、
(Y,Ce)2O3に対するSiO2の比率を1よりも
小さくすることにより、輝度劣化の原因となる蛍光体粒
子表面に過剰に存在するSiO2を少なくしているから
である。本発明の(Y,Ce)2O3・SiO2蛍光体
の寿命特性が際だって優れていることは、表1に示され
ている。たとえば、実施例の蛍光体の1000時間後の
輝度は、初期の輝度の45〜70%となって、従来の蛍
光体の30〜35%に比較して飛躍的に向上する。さら
に、発光輝度も従来の蛍光体を卓越することが表1に示
される。比較例1の蛍光体の輝度を100%とすると
き、実施例1〜35の蛍光体の輝度は、100〜145
%と相当に改善される。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 田村 清
千葉県茂原市大芝629 双葉電子工業株式
会社内
Fターム(参考) 4H001 CA04 XA08 XA14 XA39 XA58
5C036 EE01 EF01 EF06 EG36 EH12
EH22
Claims (3)
- 【請求項1】 組成の一般式が次の式で示されることを
特徴とする低速電子線用の蛍光体。 (Y,Ce)2O3・nSiO2 0.4≦n<1.0 - 【請求項2】 組成の一般式が次の式で示されることを
特徴とする低速電子線用の蛍光体。 (Y1−a,Cea)2O3・nSiO2 ただし、0.001≦a≦0.05 0.4≦n<1.0 - 【請求項3】 nの値が0.5≦n≦0.9である請求
項1又は2に記載される低速電子線用の蛍光体。
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- 2002-06-06 US US10/162,572 patent/US6660187B2/en not_active Expired - Fee Related
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