JPH0629421B2 - 青色発光蛍光体及びそれを用いたカラー投写型映像装置用青色発光ブラウン管 - Google Patents

青色発光蛍光体及びそれを用いたカラー投写型映像装置用青色発光ブラウン管

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JPH0629421B2
JPH0629421B2 JP13893784A JP13893784A JPH0629421B2 JP H0629421 B2 JPH0629421 B2 JP H0629421B2 JP 13893784 A JP13893784 A JP 13893784A JP 13893784 A JP13893784 A JP 13893784A JP H0629421 B2 JPH0629421 B2 JP H0629421B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、青色発光蛍光体及びそれを蛍光面に用いたカ
ラー投写型映像装置用青色発光ブラウン管に関し、より
詳細には、電子線及びX線照射時の青色発光効率が高
く、化学的に安定である蛍光体と、その蛍光体を用いる
ことにより蛍光面の温度上昇に対しても発光効率が低下
せず色再現性が優れるようになるカラー投写型映像装置
用青色発光ブラウン管に関する。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
青色,緑色,赤色の3原色でそれぞれ発光する独立した
高輝度カラーブラウン管を並べて組合わせ、これら各ブ
ラウン管上の映像を光学レンズで拡大し、大型投写スク
リーン上に投影してカラー画像を再生するカラー投写型
映像装置が現在市販されている。この映像装置では、従
来テレビ画像を再生し、教育用,娯楽用として多用され
ているが、今後はテレビ放送やビデオシステムにおいて
画面の高精細密化(高密度走査化)が図られることによ
つて、一層その応用範囲が拡大するものと期待されてい
る。
この装置を構成する各ブラウン管は、そのフエイス内面
に、各原色で発光する各蛍光体の膜から成る発光スクリ
ーンの蛍光面を備えている。
この装置では、大型投写スクリーン上の投影画像の明る
さを可能な限り高輝度にするため、上記した各ブラウン
管の蛍光面に通常の直視型ブラウン管の場合に比べて1
0倍以上の電子線エネルギーを照射することが必要であ
る。
したがつて、この装置では蛍光面の温度が通常の動作状
態において60℃以上に上昇する。このことは、一般に
蛍光面の温度上昇が進むとそれに伴つて蛍光面の輝度低
下が進むということからして、不都合な事態である。
このような事態に対処するため、蛍光面が温度上昇して
も、該蛍光面が可能な限り高輝度で発光してその発光効
率が低下しないような蛍光体を用いた蛍光面の形成が要
求されている。
各色発光ブラウン管の蛍光面にはそれぞれ赤,緑,青の
各色で発光する各種の蛍光体がそれぞれ使用されている
が、これらのうち、例えば青色発光ブラウン管に用いる
青色発光蛍光体としては、現在、発光効率の高い銀付活
流亜鉛(ZnS:Ag)が使用されている。
ところで、この装置において必要なことは、各ブラウン
管から大型の投写スクリーン上に白色画像を再生したと
き、初期の白色画像が長時間に亘つて経時変化しないと
いうことである。
そのためには、各ブラウン管の蛍光面を構成する赤色,
青色,緑色発光の各蛍光体の発光色が温度上昇しても変
化せず、また、電流−輝度飽和特性(ガンマ特性)がそ
れぞれ同等であることが必要となる。
この観点から、上記した青色発光蛍光体に関し相互の関
係を考察すると以下のような事実が明らかとなる。ま
ず、赤色発光蛍光体と緑色発光蛍光体とはいずれも温度
上昇してもその発光色の変化は小さく、更には、両者の
ガンマ特性はほぼ同等である。
しかしながら、青色発光蛍光体(ZnS:Ag)の発光色
は、初期の室温(25℃)と通常動作温度(80℃)と
ではかなり様相を異にする。
例えば、投写管を28kV,200μAで動作させたときの
色度値は、25℃(x=0.147,y=0.074)、80℃
(x=0.147,y=0.082)であつて、温度上昇によつて
初期と通常動作時とではその発光色が異なつてくる。こ
れは、蛍光体が温度上昇すると長波長領域の発光が強く
なるためである。
また、このZnS:Agのガンマ特性は、赤色発光蛍光体、
緑色発光蛍光体に比べてかなり悪い。例えば、投写管を
28kV,200μAで動作させ電流当りの輝度率を100とし
たとき、電流1200μAにおける値は46と低い。
このようなことから、従来のカラー投写型映像装置にお
いては、青色発光蛍光体としてZnS:Agを用いて大型投
写スクリーン上に白色画像を再生すると、ZnS:Agの温
度上昇に伴う発光色の相違が生じ画像投写開始後10分
程度の時間で初期的経時変化に基づく白色画像のくずれ
が生ずる。更には、動作状態にあつても、ZnS:Agのガ
ンマ特性が悪いので、低電子線エネルギー射突の場合と
高電子線エネルギー射突時の場合とでは白色画像がそれ
ぞれ異なつたものになり、その再調整のためには複雑な
電気的補正が必要にあるという不都合な問題を生ずる。
また、ZnS:Agから成る蛍光面を備えた青色発光ブラウ
ン管は、上記した問題の外に、直視型カラーブラウン管
の場合と同様に、カラー画像再生という観点からすると
次のような問題をはらんでいる。
すなわち、通常、青色発光蛍光体の発光色は、CIE色度
図上で画像の色再現域を広げるためには、その色度点が
該色度図上の端にできるだけ近接した座標点であること
が望ましいのであるが、しかし、ZnS:Agの発光色は、
動作状態においてはそれがx=0.147,y=0.082と色度
図上の端から離れており青色の純度が低い、という問題
である。
また、電子線励起により高い発光効率を示す青色発光蛍
光体としては、上記したZnS:Agの外に、セリウム付活
希土類オキシハライド系の蛍光体が知られている。
例えば、G.ブラツセル氏らはジヤーナル・オブ・ケミ
カルフイジクスの第47巻(1967)でフライングスポツ
トスキヤナー用蛍光体として、YOCl:Ce,LaOCl:Ce,LaOB
r:Ceを提案している。また、特公昭54−38996号公報で
は、X線用スクリーンの蛍光体としてLaOBr:Ceが開示さ
れている。しかしながら、これらのセリウム付活希土類
オキシ臭化物はX線励起時にその発光効率が高いという
利点を有する反面、空気中の水分を容易に吸着して初期
の発光効率が低下するという欠点があり、また、ブラウ
ン管フエース内面にこれらの蛍光体を使用して蛍光膜を
形成した際、蛍光膜がフエース内面から剥離し易いとい
う欠点を有していて実用性に乏しいという問題がある。
そのため、上記した空気中水分の吸着を防止するため、
特開昭53−131987号公報では、セリウム付活希土類オキ
シ臭化物として、LnOX:Ce(式中、LnはY,La,Gdから
選ばれる少なくとも1種;XはCl,Brの少なくとも1
種)が開示されこのLnOX:Ce粒子を希土類オキシ塩化物
で被覆して上記吸着を防止して初期の発光効率を維持す
ることが提案されている。しかしながら、この方法によ
ると、蛍光体の製造工程が煩雑となり、生産性を低下さ
せるという問題を含んでいる。
なお、カラー投写型映像装置の青色発光ブラウン管にお
ける蛍光面には、以下のような過酷な条件を充分に満足
することが必要とされているので、蛍光体自体も以下の
条件を満足するものが要求されている。すなわち、カ
ラー表示の色再現性がよいこと、高温度(60℃以
上)における発光効率の低下がないこと、高輝度特性
を備えること、経時変化が少ないこと、化学的安定
性に優れること、残光特性が優秀であること、などで
ある。
〔発明の目的〕
上記した青色発光蛍光体のうち、従来提案されているセ
リウム付活希土類オキシ臭化物に比べて、高輝度,化学
的安定性に富むセリウム付活ランタンガドリニウムオキ
シ臭化物蛍光体と、その蛍光体を用いることにより色再
現性が優れかつ高温時の発光効率も高いカラー投写型映
像装置用青色発光ブラウン管の提供を目的とする。
〔発明の概要〕
本発明者らは、上記した欠点を有していないと共に高輝
度なセリウム付活希土類オキシ臭化物蛍光体に関して鋭
意研究を重ねた結果、希土類としてランタンとガドリニ
ウムが混晶型で存在し、かつランタンとガドリニウムと
のモル組成比が後述する範囲にあるセリウム付活ランタ
ンガドリニウムオキシ臭化物蛍光体は、希土類としてラ
ンタンとガドリニウムがそれぞれ単独で存在するセリウ
ム付活ランタンオキシ臭化物蛍光体及びセリウム付活ガ
ドリニウムオキシ臭化物蛍光体と比較して、輝度と化学
的安定性が優れているという事実を見出し、本発明の蛍
光体及びこの蛍光体を用いたカラー投写型映像装置用青
色発光ブラウン管を完成するに到つた。
すなわち、本発明の青色発光蛍光体は、ランタンとガド
リニウムのモル組成比が0.3〜25であるセリウム付活ラ
ンタンガドリニウムオキシ臭化物から成ることを特徴と
し、また、本発明のカラー投写型映像装置用青色発光ブ
ラウン管は、蛍光面を上記した蛍光体で構成したことを
特徴とする。
本発明の蛍光体は、ランタンとガドリニウムのモル組成
比が0.3〜25である混晶型のセリウム付活ランタンガド
リニウムオキシ臭化物である。本発明の蛍光体におい
て、モル組成比(La/Gd)が0.3未満の場合には、輝度
がランタン,ガドリニウムをそれぞれ単独で含有するセ
リウム付活ランタンオキシ臭化物やセリウム付活ガドリ
ニウムオキシ臭化物と比較して格別高くならず、また、
La/Gdが25を超えると、輝度がセリウム付活ランタンオ
キシ臭化物やセリウム付活ガドリニウムオキシ臭化物と
比較して格別高くならないだけでなく、化学的安定性が
低下して調製時において水洗中に蛍光体が溶解するとい
う傾向が大きくなる。
本発明において、セリウムの付活量は0.1〜3重量%の
範囲にあることが好ましい。セリウムの付活量がこの範
囲を逸脱する場合は、蛍光体の輝度は低下し、したがつ
て、この蛍光体を用いた青色発光ブラウン管もその発光
輝度が低下するため、赤色及び緑色発光ブラウン管と組
合せたとき、白色画像の輝度低下を招く。
本発明の蛍光体は次のようにして調製される。
すなわち、まず酸化ランタン(La2O3),La2(CO3)3,La
2(C2O4)3・9H2Oのようなランタン源及び酸素源;酸化ガ
ドリニウム(Gd2O3),Gd2(CO3)3,Gd2(C2O4)3・9H2Oのよ
うなガドリニウム源及び酸素源;臭化アンモニウム(NH4
Br),HBr,C2H5Brのような臭素源;酸化セリウム(Ce
O2),Ce2(CO3)3・8H2O,CeCl3・7H2Oのようなセリウム
源及び酸素源;を所定量秤量した後、これらを例えばボ
ールミルで充分に混合する。得られた混合物を石英ルツ
ボに収容し、この混合物の上に適当量の炭素例えば活性
炭をのせた後、800〜1500℃の温度下において0.5〜5時
間焼成する。また、混合物の上に炭素をのせない場合
は、ルツボを還元性ふん囲気例えば2〜5%の水素を含
む窒素ガス中に置き、この還元性ふん囲気下で混合物を
焼成する。得られた焼成物を冷却した後、例えばナイロ
ンメツシユに入れて水ぶるいし、更に充分水洗してから
例えばエタノールで水を置換したのち濾過を行ない、8
0〜130℃の温度で乾燥して本発明の蛍光体が得られ
る。
本発明のカラー投写型映像装置用青色発光ブラウン管の
製造に際しては、沈降法、スラリー法,印刷法などの製
造方法が適用可能であり、特に沈降法が好ましい。沈降
法を適用した場合、適当量比の水ガラスと硝酸バリウム
の沈降液を用いて、ブラウン管のフエース内面に、上記
した蛍光体の蛍光膜を形成することによつて製造され
る。
〔発明の実施例〕
実施例1〜6 (1) 蛍光体の調製及び溶解度の測定 蛍光体の原料として、酸化ランタン(La2O3)、酸化ガド
リニウムGd2O3)、臭化アンモニウム(NH4Br)50g、酸
化セリウム(CeO2)0.15gを用意し、La2O3とGd2O3を表に
示す如き割合でそれぞれ秤量し、これらをボールミルで
充分に混合した。なお、表においては、ランタンとガド
リニウムの組成比は重量比A/Bで示してある。得られ
た混合粉末を石英ルツボに入れ、更にその上に適当量の
活性炭を載せてから蓋をし、1300℃で2時間焼成した。
得られた焼成粉をナイロンメツシユの袋に入れて水篩い
をし、更に純水で充分に洗浄し、エタノールで水を置換
して濾過したのち約120℃で乾燥して表示した配合割合
の異なる6種類のセリウム付活ランタンガドリニウムオ
キシ臭化物を得た。なお、比較のため、ランタンとガド
リニウムの組成割合が本発明の範囲外にある場合を比較
例として調製した。
各蛍光体の溶解度を以下の仕様で測定して蛍光体の化学
的安定性を調べた。
蛍光体の溶解度:焼成後の蛍光体の重量(W1)と、温度2
0℃の純水で3時間洗浄後の蛍光体の重量(W0)を測定
し、次式 により蛍光体の溶解度を算出した。
以上の結果を表に一括して示した。
この結果、表から明らかなように、実施例の蛍光体では
溶解度が小さく化学的に安定であるが、比較例の蛍光体
では溶解度が大きく不安定であり場合によつてはコロイ
ド状態にもなり調製上好ましくないことが判明した。
(2) 粉体輝度上昇率の測定 以下の仕様で、La/Gdを種々変化させた各蛍光体の粉体
輝度上昇率を測定し、その結果を第1図に示した。この
上昇率は、本発明の蛍光体の輝度が、従来のセリウム付
活ランタンオキシ臭化物蛍光体の輝度に対しどれだけ向
上しているかを数値化したものである。
粉体輝度上昇率:セリウム付活ランタンガドリニウム臭
化物蛍光体をを試料皿に詰めて、これに加速電圧10k
V,電流密度1μA/cm2の電子線を照射し、そのときの
輝度(L1)を測定し、セリウム付活ランタンオキシ臭化物
蛍光体についても同様にして輝度(L0)を測定し、次式 により算出した。
第1図(図中横軸は対数目盛)に示す如く、本発明の蛍
光体はセリウム付活ランタンオキシ臭化物蛍光体と比較
して輝度が最高で120%も上昇しており、モル組成比0.3
〜25の範囲では60%以上輝度が上昇していることが判明
した。尚、セリウム付活ガドリニウムオキシ臭化物に対
しても同様の結果が得られた。
(3) 輝度に対するセリウム付活量の影響 次に、セリウムの付活量と蛍光体の輝度との関係を第2
図(図中横軸は対数目盛)に示す。この場合、セリウム
以外の物質及びその配合量は実施例4と同様であり、第
2図中の曲線1は焼成温度が1100℃の場合の付活量−輝
度曲線であり、曲線2は焼成温度が1300℃の場合の付活
量−輝度曲線である。輝度測定の際の照射電子線は粉体
輝度上昇率算出の場合と同様のものを使用した。第2図
から明らかな如く、セリウムの付活量が蛍光体全体の0.
1〜3重量%の範囲にあるときは輝度が高く、この範囲
を外れると輝度が低下することが判明した。
(4) 青色発光ブラウン管の製造及びその特性 次に、La/Gdの異なる各蛍光体を用いて、カラー投写型
映像装置用青色発光ブラウン管を製造した。すなわち、
上記蛍光体粉末0.8gを純水及び25%濃度の水ガラス
(K2O・3SiO2)を合計200mlとなるようにした水溶液に懸
濁して蛍光体懸濁液を調製した。これを、7インチブラ
ウン管の中に、2%濃度の硝酸バリウム溶液と純水との
合計が400mlとなるように加えて静置し、ここに上記し
た蛍光体懸濁液を注加して30分間静置した。蛍光体が
沈降して蛍光膜が形成された。その後、上澄み液を流し
出した。ブラウン管のフエース内面には蛍光面が形成さ
れた。なお、各沈降液で、25%濃度の水ガラスの使用
量は30ml、2%濃度の硝酸バリウムの使用量は15ml
であつた。
得られた蛍光面の上にラツカーフイルミング処理を施こ
して有機物フイルムを形成し、更にこの上にアルミニウ
ム膜を蒸着し、ベイキング後、電子銃をとりつけて本発
明のブラウン管を完成した。
このようにして得られたブラウン管の輝度がセリウム付
活ランタンオキシ臭化物蛍光体を用いたブラウン管の輝
度と比較してどれだけ改善されているかを以下の仕様の
輝度改善率で表わし、輝度改善率とモル組成比La/Gdと
の関係を第3図(図中横軸は対数目盛)に示した。
輝度改善率:本発明のブラウン管を、加速電圧28kV,
電子線電流1200μA,130×100mm2のラスターサイズで
3時間の定常動作で安定化したのち、このブラウン管の
輝度(L2)を測定し、セリウム付活ランタンオキシ臭化物
蛍光体を用いたブラウン管を上記と同一の仕様で製造
し、同様に安定化したのち輝度(L0′)を測定し次式 により算出した。
第3図に示す如く、本発明のブラウン管はセリウム付活
ランタンオキシ臭化物蛍光体を使用したブラウン管に比
較して輝度が最高150%も改善されており、モル組成比
が0.3〜25の範囲では60%以上輝度が改善されてい
ることが判明した。
次に実施例4の蛍光体を使用した青色発光ブラウン管、
Y2O3:Euを蛍光面とする赤色発光ブラウン管及びLaOC
l:Tbを蛍光面とする緑色発光ブラウン管を、それぞ
れ、28kVの加速電圧の動作状態(80℃)で発光させ
てガンマ特性を測定した。その結果を第4図に示した。
第4図では200μAの電子線を照射したときの輝度を1
00として相対輝度を示してある。図中、曲線aは実施
例4のもの、bはLaOCl:Tbのもの、cはY2O3:Euのも
の、そしてdは比較のために示したZnS:Agのものであ
る。
第4図から明らかなように、本発明の青色発光ブラウン
管は従来のもの(ZnS:Ag)に比べてガンマ特性が著し
く優れ、1200μAでは1.8〜1.9倍と大である。また、青
色,赤色,緑色の各ブラウン管は、青色を中心にしてそ
のガンマ特性が揃つており、そのことは、この3本のブ
ラウン管を組合わせてカラー投写型映像装置にした場
合、動作状態(80℃)では極めて安定した白色画像の
再生が得られることを示唆している。
なお、上記した各蛍光体は相対的にガンマ特性が揃つて
いることから、多少各々の加速電圧を低下させても発光
色の変化はほとんどなくわずかに輝度が低下するのみで
ある。このことは、加速電圧を低下させれば安定性が向
上し電子線の蛍光面への射突速度を緩和することができ
るのでその寿命をその分だけ伸ばすことを可能にする。
次に、本発明の青色発光ブラウン管の動作状態(80
℃)における発光スペクトルを測定し、その結果を第5
図の曲線イとして示した。曲線ロは、比較のために示し
たZnS:Agの場合の発光スペクトルである。図中、縦軸
の発光エネルギーは発光エネルギーのピークを100にし
て規格化してある。
第5図から明らかなように、ZnS:Agの場合はその発光
スペクトルの位置が長波長側にあるため、赤色及び緑色
発光ブラウン管と組合せたとき、色再現域が狭くなる虞
れがある。これに対して、本発明にかかる蛍光体を使用
したブラウン管では、その発光スペクトルの位置が短波
長側にあるので色再現域が広くなる。このことを確認す
るために、実施例4の蛍光体を使用した青色発光ブラウ
ン管を28kV,1200μAで動作させたときの発光色を測
定し、その色度点を第6図のB1として示した。B2は、Zn
S:Agが蛍光面である従来のブラウン管の色度点であ
る。B1(x=0.154,y=0.062)、B2(x=0.147,y
=0.082)。また、図中、R,Gはそれぞれ、上記したY
2O3:Eu,LaOCl:Tbを用いた赤色,緑色発光ブラウン管
の発光色の色度点を表わす。
図から明らかなように、B1はB2よりもCIE色度図の端に
近いところに位置するので青色発光の純度がよく、か
つ、色再現域の広いことがわかる。
なお、本発明の青色発光ブラウン管を投写型映像装置に
実装して視感評価したところ、投写スクリーン上の焦点
もよく、高電子線電流領域でも投影カラー画像は明るか
つた。また、ブラウン管の温度上昇に伴う発光効率の低
下も少ないのでカラー画像が経時変化を起すということ
はなかつた。
〔発明の効果〕
以上から明らかなように、本発明の青色発光蛍光体は、
ランタンもしくはガドリニウムのどちらか一方しか含ま
れていない従来のセリウム付活希土類オキシ臭化物蛍光
体と比較して、輝度が大幅に高くなり、蛍光体の溶解度
も小さく化学的に安定であるため生産性が向上する。
また、本発明の青色発光蛍光体を使用した本発明の青色
発光ブラウン管は、カラー投写型映像装置に実装した場
合、蛍光面の温度が動作状態の温度(80℃)にまで
上昇しても発光効率の低下は起らず、しかも、赤色発
光ブラウン管,緑色発光ブラウン管等のガンマ特性と近
似しかつその経時変化がないので、色の再現性に優れ、
また、色度図から明らかなように、青色の純度は優れか
つ色再現域が広くなる、という効果を奏し、その工業的
価値は極めて大である。
【図面の簡単な説明】
第1図はランタンとガドリニウムとの組成比と本発明蛍
光体の粉体輝度上昇率との関係を表わす特性図、第2図
はセリウムの付活量と輝度との関係を表わす特性図、第
3図はランタンとガドリニウムとの組成比と本発明ブラ
ウン管の輝度改善率との関係を表わす特性図、第4図は
ブラウン管のガンマ特性を表わす特性図、第5図は発光
スペクトル図、第6図は発光色の発光色度領域を表わす
CIE色度特性図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 博信 埼玉県深谷市幡羅町1−9―2 株式会社 東芝深谷ブラウン管工場内 (56)参考文献 特開 昭53−131987(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ランタンとガドリニウムのモル組成比が0.
    3〜25であるセリウム付活ランタンガドリニウムオキ
    シ臭化物から成る青色発光蛍光体。
  2. 【請求項2】セリウムの付活量が0.1〜3重量%であ
    る特許請求の範囲第1項記載の青色発光蛍光体。
  3. 【請求項3】蛍光面が、 ランタンとガドリニウムのモル組成比が0.3〜25であ
    るセリウム付活ランタンガドリニウムオキシ臭化物から
    成る青色発光蛍光体から構成されていることを特徴とす
    るカラー投写型映像装置用青色発光ブラウン管。
JP13893784A 1984-07-06 1984-07-06 青色発光蛍光体及びそれを用いたカラー投写型映像装置用青色発光ブラウン管 Expired - Lifetime JPH0629421B2 (ja)

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