JP2003053243A - 塗布乾燥装置 - Google Patents

塗布乾燥装置

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JP2003053243A
JP2003053243A JP2001246600A JP2001246600A JP2003053243A JP 2003053243 A JP2003053243 A JP 2003053243A JP 2001246600 A JP2001246600 A JP 2001246600A JP 2001246600 A JP2001246600 A JP 2001246600A JP 2003053243 A JP2003053243 A JP 2003053243A
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coating
drying
coated
aluminum plate
drying apparatus
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JP2001246600A
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English (en)
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Hiroshi Yamaguchi
宏 山口
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Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート状の塗布対象物に対しても、簡易な構
成で確実に塗布液を塗布して乾燥させることが可能な塗
布乾燥装置を得る。 【解決手段】 塗布乾燥装置12は、バーコンベヤ18
が設けられており、アルミニウム板14がバーコンベヤ
18の循環により一定方向に搬送される。フレーム16
の上方には、搬送方向に沿って順に、塗布装置30およ
び乾燥装置32が配置されており、アルミニウム板14
に塗布液を塗布して、乾燥させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート状の塗布対
象物に対し所望の塗布物を塗布して乾燥させる塗布乾燥
装置に関し、例えば、平版印刷版にいわゆるマット層を
付与するために用いられる。
【0002】
【従来の技術】平版印刷版を使用した印刷では、平版印
刷版に画像を形成する工程において、平版印刷版上にフ
ィルム原稿を重ね、このフィルム原稿を通して平版印刷
版を露光することが多い。この場合、フィルム原稿を平
版印刷版に密着させて、露光時に画像のボケが生じない
ようにすることが好ましい。フィルム原稿を平版印刷版
に密着させるには、一般に、平版印刷版とフィルム原稿
との間に存在している空気を、ポンプ等の吸引装置で吸
引することが広く行われている。このため、例えば、特
開昭51−111102号公報に記載されているよう
に、平版印刷版の感光層上に、塗布部と非塗布部とから
なる微小パターンを形成して感光層をマット化する(マ
ット層を付与する)ことが好ましい。すなわち、感光層
をマット化することにより、フィルム原稿の密着性が向
上すると共に真空密着時間が短縮される。
【0003】平版印刷版に対するこのような微小パター
ンを形成する方法としては、例えば、特開昭51−96
604号公報に記載されているグラビア塗布によるも
の、特開昭51−98505号公報に記載されているエ
アースプレーによるもの、特開昭55−12974号公
報に記載されている熱融着によるもの、特開昭57−2
0050号公報に記載されている静電スプレー塗布によ
るものなどがある。
【0004】しかし、これらはいずれも、ウエブ状に形
成された平版印刷版の支持体(アルミウエブ)を連続走
行させながら必要な処理を施す設備に組み込むことを前
提にしている。ところが、平版印刷版の支持体には、あ
らかじめシート状に裁断されたものもあるため、このよ
うなシート状の支持体に対して上記したそれぞれの方法
で微小パターンを形成することについての具体的な提案
はされてない。従って、上記各公報に記載された構成を
シート状の支持体に適用することは実質的に不可能もし
くは極めて困難であり、適用可能な場合でも、設備の複
雑化や生産効率の低下を招くおそれがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事実を
考慮し、シート状の塗布対象物に対しても、簡易な構成
で確実に塗布液を塗布して乾燥させることが可能な塗布
乾燥装置を得ることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
は、シート状の塗布対象物を一定方向に搬送可能な搬送
装置と、前記搬送装置により搬送中の塗布対象物に対し
塗布物を塗布する塗布装置と、前記塗布装置によって塗
布された塗布物を乾燥させる乾燥装置と、を有すること
を特徴とする。
【0007】すなわち、この塗布乾燥装置では、搬送装
置が、シート状の塗布対象物を一定方向に搬送可能とさ
れている。従って、搬送装置によって一定方向に搬送さ
れる塗布対象物に対し、塗布装置で塗布物を塗布し、さ
らに、乾燥装置で塗布物を乾燥させる。このように、搬
送装置、塗布装置及び乾燥装置を備えた簡易な構成で、
シート状の塗布対象物に対して確実に塗布物を塗布して
乾燥させることができる。
【0008】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記塗布装置の少なくとも塗布物射
出部分が、前記搬送装置による塗布対象物の搬送方向と
逆方向に移動可能とされていることを特徴とする。
【0009】これにより、塗布物射出部分と塗布対象物
との相対移動速度が、塗布物射出部分を固定した場合と
比較して大きくなるので、より効率的に塗布することが
できる。
【0010】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、前記搬送装置で搬送さ
れた前記塗布対象物の有無を、前記塗布装置での塗布位
置の前で検出する検出装置と、前記検出装置で前記塗布
対象物が検出されると、この情報に基づいて前記塗布装
置を制御する制御装置と、を有することを特徴とする。
【0011】従って、検出装置で塗布対象物が検出され
た場合に対応して、塗布装置を駆動し塗布することがで
き、より効率的に塗布できる。また、シート材のそれぞ
れに対し、常に同一のタイミングで塗布できるので、品
質を安定化させることが可能になる。
【0012】請求項4に記載の発明では、請求項1〜請
求項3のいずれかに記載の発明において、前記乾燥装置
が、この乾燥装置内の雰囲気を60℃以上の温度で10
秒以上に維持することが可能とされていることを特徴と
する。
【0013】これにより、確実に塗布物を乾燥させるこ
とが可能になる。
【0014】なお、乾燥温度及び乾燥時間の上限につい
ては特に制限がないが、乾燥後の塗布物(例えばマッ
ト)の形状保護及び密着性確保等の観点からは、乾燥温
度は120℃以下、乾燥時間は60秒以内とすることが
好ましい。
【0015】請求項5に記載の発明では、請求項1〜請
求項4のいずれかに記載の発明において、前記搬送装置
が、前記塗布装置の塗布物噴射方向に見て塗布対象物に
対し12〜24%の範囲で接触支持して搬送することを
特徴とする。
【0016】従って、塗布物が搬送装置に接触した場合
でも、搬送装置の塗布対象物に対する接触範囲が24%
以下とされているので、さらにこの塗布物が塗布対象物
に付着することが防止できる。
【0017】また、この接触範囲を12%以上とするこ
とで、塗布対象物に局所的な荷重がかからないように
し、塗布対象物の変形や損傷を防止できる。
【0018】請求項6に記載の発明では、請求項1〜請
求項5のいずれかに記載の発明において、前記搬送装置
の、少なくとも前記塗布対象物への接触部分を洗浄する
洗浄装置、を有することを特徴とする。
【0019】搬送装置を洗浄装置で洗浄して、搬送装置
に付着した塗布物を除去できる。このため、さらにこの
塗布物が塗布対象物に付着することを防止できる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1には、本発明の一実施形態の
塗布乾燥装置12の概略構成が示されている。この塗布
乾燥装置12は、平版印刷版の支持体であるシート状の
アルミニウム板14(ワーク)を一定方向に搬送しつつ
その表面に微小パターンを形成し、いわゆるマット処理
を施すために使用される。マット処理によって微小パタ
ーンを形成することで、平版印刷版は、表面にフィルム
原稿を重ねて露光するとき、真空密着の密着性を高める
ことが可能になる。
【0021】塗布乾燥装置12は、搬送方向に沿って配
置された枠状のフレーム16を有している。フレーム1
6には、複数のコンベヤバー20を備えたバーコンベヤ
18が設けられており、同じくフレーム16に設けられ
たギヤモータ22からの回転駆動力を受けて循環するよ
うになっている。シート状のアルミニウム板14は、コ
ンベヤバー20に支持された状態で、バーコンベヤ18
の循環により、一定方向に搬送される。以下、単に「搬
送方向」というときはアルミニウム板14の搬送方向を
いうものとし、図面において矢印Fで示す。また、単に
「幅方向」というときは、アルミニウム板14の幅方向
をいうものとし、図面において矢印Wで示す。
【0022】バーコンベヤ18を構成しているコンベヤ
バー20は、搬送途中のアルミニウム板14を上方か
ら、すなわち法線方向に見て、アルミニウム板14に対
し12〜24%の範囲で接触するように、それぞれの外
径及び相互の間隔が決められている。
【0023】フレーム16よりも搬送方向の上流位置及
び下流位置には、それぞれリフター24、26が配置さ
れており、リフター24、26の支持板28が、図示し
ない駆動装置によって昇降するようになっている。搬送
されてきたアルミニウム板14は、リフター24によっ
て、バーコンベヤ18で搬送可能な位置まで上昇され
る。また、塗布乾燥装置12から排出されたアルミニウ
ム板14は、リフター26によって、所定の位置まで降
下される。
【0024】フレーム16の上方には、搬送方向に沿っ
て順に、塗布装置30および乾燥装置32が配置されて
おり、それぞれ、塗布乾燥装置12の塗布部及び乾燥部
として機能している。
【0025】図2〜図6には、塗布装置30の概略構成
が斜視図にて示されている。また、図7には、塗布装置
30の各部材を制御しつつ駆動するためのブロック構成
が、図8には、塗布装置30を制御する制御装置60の
シーケンサー接続図が、図9には塗布装置30の配線図
が示されている。
【0026】図2から図6に詳細に示すように、塗布装
置30は、枠状に形成された塗布部フレーム34を有し
ている。図1に示すように、塗布部フレーム34の周囲
は周壁36によって囲まれており(図2〜図6では周壁
36は図示省略)、塗布液が周囲へ飛散あるいは蒸発し
ないようになっている。周壁36には、搬送方向上流側
および下流側にそれぞれ、図示しない開閉扉が設けられ
ており、塗布装置30内へアルミニウム板14が出入り
するときや、その他必要に応じて、これらの開閉扉が開
放される。また、周壁36の側面には排気口38が設け
られており、塗布装置30内の空気を外部に排出するこ
とが可能になっている。
【0027】図2〜図6に示すように、塗布部フレーム
34の上部には、搬送方向に沿って平行に、2本のガイ
ド板40が掛け渡されている。ガイド板40のそれぞれ
には、搬送方向に沿って移動可能に支持部材42が取り
付けられており、この支持部材42に移動バー44が掛
け渡されている。
【0028】さらに、ガイド板40の間(幅方向の中
央)には、搬送方向に沿って移動用シリンダー46が掛
け渡されている。移動用シリンダー46からは、搬送方
向に沿って移動する移動板48が突設され、移動バー4
4に取り付けられている。図7に示すように、移動板4
8はコンプレッサー50から、塗布部制御ユニット52
を介し、さらに移動用エアー供給管54、56を通って
移動用シリンダー46に送られた移動用エアーにより、
搬送方向に往復動作する。
【0029】また、移動板48は、図2に示す位置、す
なわち、搬送方向下流側が待機位置とされており、この
待機位置を基準として、搬送方向上流側へ往動作し、終
端位置に至る。また、終端位置から搬送方向下流側へ復
動作する。移動用エアー供給管54、56の途中には、
スピードコントローラーとして流量調整弁58が設けら
れており、供給される移動用エアーの流量を調整するこ
とで、移動板48の移動速度を調整することができる。
また、塗布部制御ユニット52内には、制御装置60に
よって制御される移動用電磁弁62が設けられており、
所定のタイミングで移動用エアーを供給する。
【0030】移動バー44の両端のそれぞれには、上下
方向に沿って支持アーム64が取り付けられており、さ
らに支持アーム64の下端に、幅方向に沿ってシャフト
66が掛け渡されている。シャフト66には、幅方向に
所定間隔をあけて複数(本実施形態では5つ)のスプレ
ーガン68が取り付けられている。図7に示すように、
スプレーガン68には、コンプレッサー50から塗布部
制御ユニット52を介し、さらに動作用エアー供給管7
0及び霧化用エアー供給管72を通って、動作エアー及
び霧化エアーが供給されるようになっている。ここで、
塗布部制御ユニット52には、制御装置60によって制
御される塗布用電磁弁74が設けられており、所定のタ
イミングで動作エアーを供給する。
【0031】また、コンプレッサー50からのエアーの
一部は、塗布部制御ユニット52を介して塗布ポンプ7
6に供給されるようになっており、塗布液タンク78に
貯留された塗布液が、塗布ポンプ76から塗布液供給管
80を通って、スプレーガン68に供給される。
【0032】従って、スプレーガン68からは、塗布液
が霧化エアーによって霧化され、さらに動作エアーによ
って噴射される。塗布液の噴射方向は、アルミニウム板
14に向かう方向に設定されており、霧化塗布液をアル
ミニウム板14に向かって吹き付けることができる。本
実施形態では、図7から分かるように、5つのスプレー
ガン68のうち、両端のスプレーガン68に対応した動
作用エアー供給管70の途中に開閉弁82を設けてい
る。このため、アルミニウム板14の幅が狭い場合に
は、開閉弁82を閉じて両端のスプレーガン68に動作
エアーを供給しないようにすることで、不要な塗布液を
噴射しないようにすることができる。
【0033】塗布部制御ユニット52内には、管の所定
位置にフィルタ84及び弁86が設けられており、コン
プレッサー50からのエアーを浄化すると共に、所定の
供給量及び供給タイミングに調整可能となっている。
【0034】塗布部フレーム34の、搬送方向上流端に
は、光電スイッチ88が取り付けられており、アルミニ
ウム板14を検出できるようになっている。また、図7
に示すように、光電スイッチ88は制御装置60に接続
されている。
【0035】図8に示すように、制御装置60を構成し
ているシーケンサー90には、ワーク検出(光電スイッ
チ88によるアルミニウム板14の検出)、(塗布液
の)吹付開始、吹付停止、(アームの)移動開始、移動
停止にそれぞれ対応して、各端子に限時動作接点92が
備えられている。図11に示すタイミングチャートから
も分かるように、アルミニウム板14の検出(ワーク検
出)時を基準にし、これから所定時間経過後に、スプレ
ーガン68による塗布液の吹き付けがONになり、塗布
用電磁弁74に通電される。同様に、ワーク検出時から
所定時間経過後に、スプレーガン68の移動(アーム移
動)がONになり、移動用電磁弁62に通電される。な
お、光電スイッチ88では、その構造等により、アルミ
ニウム板14だけでなくコンベヤバー20も検出してし
まうことが想定されるが、図11から分かるように、そ
れぞれのコンベヤバー20を検出している時間は、アル
ミニウム板14を検出している時間よりも短い。従っ
て、制御装置60では、この検出時間があらけじめ設定
された基準時間T0よりも長い場合にはアルミニウム板
14であると判断し、これよりも検出時間が短い場合に
はコンベヤバー20であると判断することで、アルミニ
ウム板14のみを確実に検出できるようにしている。
【0036】図9に示すように、塗布乾燥装置12は、
電源表示灯94を有しており(図1及び図2〜図6では
図示省略)、作業者が、塗布乾燥装置12へ電源が供給
されていることを知ることができる。また、変圧器96
によって所望の電圧に変換され、この電力が、上記の制
御装置60(シーケンサー90を含む)に供給される。
さらに、塗布乾燥装置12は、自動/手動切替スイッチ
98及び移動操作スイッチ100を介して、運転準備灯
102が接続されている。作業者が自動/手動切替スイ
ッチ98をONにすることで、運転準備灯102が点灯
し、作業者は運転準備が整っていることを知ることがで
きる。なお、配線の所望位置にはブレーカ104が備え
られており、過大電流を阻止している。
【0037】図1に示すように、乾燥装置32は、アル
ミニウム板14の搬送方向に沿って配置された乾燥ボッ
クス106を有している。乾燥ボックス106内には、
図示しないヒータが備えられており、図7に示す制御装
置60によって、通電が制御されるようになっている。
ヒータへの通電は、乾燥装置32内の雰囲気温度が60
℃以上となるように、乾燥装置32の容積やヒータとア
ルミニウム板14との距離等に応じて設定されている。
また、この雰囲気温度が60℃以上になっている時間が
少なくとも10秒維持されるように、アルミニウム板1
4の搬送速度との関係において、ヒータによる過熱領域
の長さが設定されている。
【0038】バーコンベヤ18の下方には、バー洗浄ブ
ラシ108が設けられており、コンベヤバー20を洗浄
して、付着した塗布液を除去可能となっている。
【0039】このような構成とされた塗布乾燥装置12
による、アルミニウム板14へのマット処理について説
明する。
【0040】作業者が、図9に示す自動/手動切替スイ
ッチ98をONにすると、運転準備灯102が点灯す
る。これに合わせて、バーコンベヤ18が駆動され、ア
ルミニウム板14が一定間隔をあけて順次搬送される。
【0041】光電スイッチ88でワーク検出がなされる
と、図10のラダー図及び図11のタイミングチャート
からも分かるように、このワーク検出から所定時間T1
経過後に吹付開始状態となり(図10の4番地参照)、
塗布用電磁弁74が開く。これにより、スプレーガン6
8から塗布液が噴射される。塗布用電磁弁74の開状
態、すなわち塗布液の噴射は、アルミニウム板14の長
さ及び搬送速度から決けられた所定時間T2の間続けら
れ、その後、吹付停止となる(図10の20番地参
照)。
【0042】また、ワーク検出から所定時間T3経過後
に移動開始状態となり(図10の9番地参照)、移動用
電磁弁62が開く。これにより、移動板48が往動作
し、搬送方向上流側に向かって移動するため、スプレー
ガン68も搬送方向上流側に向かって移動する。このと
き、スプレーガン68からは塗布液が噴射されているの
で、塗布液をアルミニウム板14に対して塗布する。な
お、この所定時間T3は、T<T<T+Tを満
たすように設定されている。従って、図11のタイミン
グチャートからも分かるように、スプレーガン68は塗
布液の噴射が開始されてから、搬送方向上流側への移動
を開始する。
【0043】なお、移動用電磁弁62の開状態は、所定
時間T4の間続けられ、その後、移動停止となるが(図
10の24番地参照)、この所定時間T4は、支持アー
ム64が終端位置に至る時間T5よりも長く設定されて
いる。また、支持アーム64が実質的に移動している移
動時間T5(往動作の所要時間)に関し、T1+T2=T3
+T5が成り立つように、それぞれの時間が設定されて
いる。このため、支持アーム64が終端に達すると同時
に、スプレーガン68からの塗布液の噴射が停止され
る。
【0044】このように、スプレーガン68から塗布液
が噴射されながら搬送方向上流側へと移動している間
も、バーコンベヤ18は駆動されており、アルミニウム
板14は一定の搬送速度で搬送されている。この搬送方
向と、スプレーガン68の移動方向とは逆方向なので、
結果的にこれらの移動の相対速度が大きくなり、効率的
に塗布できる。
【0045】1枚のアルミニウム板14に対する塗布液
の塗布が終了した後、光電スイッチ88は、次のアルミ
ニウム板14を検出するため、以後は、1枚目のアルミ
ニウム板14に対する塗布と同様の動作を繰り返す。な
お、スプレーガン68は復動作を行って待機位置へと戻
っている必要があるが、この復動作では塗布液を噴射し
ないため、次の塗布に影響を与えない程度であれば、そ
のタイミングは特に限定されない。本実施形態では、ワ
ーク検出からT3+T4時間経過後に、移動用電磁弁62
をOFFとして復動作させている。この復動作の所要時
間T6も特に制限はないが、本実施形態では往動作の所
要時間T5よりも長くすることで、復動作に要するエネ
ルギーを少なくしている。
【0046】塗布液が塗布されたアルミニウム板14
は、次いで乾燥装置32により乾燥され、マット処理が
終了する。乾燥装置32では、内部の雰囲気温度が60
℃以上で10秒以上維持されるので、塗布液は確実に乾
燥される。
【0047】なお、スプレーガン68から噴射された塗
布液は、コンベヤバー20に付着することがあるが、ア
ルミニウム板14を法線方向に見たときのコンベヤバー
20のアルミニウム板14に対する面積が24%以下と
されている。これにより、コンベヤバー20への不用意
な塗布液の付着を防止することができる。なお、かかる
観点からは、この面積の比率をより小さくする(例え
ば、コンベヤバー20を細くする、あるいはコンベヤバ
ー20の間隔を広くする)ことが好ましいが、あまりに
コンベヤバー20を細くしたり、間隔を広くしたりする
と、アルミニウム板14に対し局所的に大きな荷重が作
用し、変形や損傷を招くことがある。本発明では、この
面積比を12%以上とすることで、このようなアルミニ
ウム板14の変形や損傷を防止している。
【0048】また、コンベヤバー20に塗布液が付着し
てしまった場合でも、この付着塗布液は、バー洗浄ブラ
シ108によって除去される。このため、コンベヤバー
20からアルミニウム板14に再度塗布液が転写されて
しまうことはない。なお、このようにアルミニウム板1
4への塗布液の転写を防止するためには、バー洗浄ブラ
シ108による洗浄部分は、コンベヤバー20がアルミ
ニウム板14を接触支持している部分のみで十分である
が、これより広い領域を洗浄しても、もちろん問題はな
い。
【0049】上記説明では、本発明の搬送装置として、
コンベヤバー20を備えたバーコンベヤ18を挙げた
が、これに限定されない。例えば、ベルトコンベヤであ
ってもよいし、さらに、アルミニウム板14を部分的に
保持して一定方向に搬送するような装置でもよい。バー
コンベヤ18を使用すると、上記のように、アルミニウ
ム板18に対する接触面積を、容易に所望の範囲とでき
るので、好ましい。
【0050】また、本発明の塗布装置としては、必ずし
も上記したスプレーガン68を有するものに限定され
ず、また、スプレーガン68の数も、塗布対象物である
アルミニウム板14のサイズに応じて、最適な数とすれ
ばよい。また、スプレーガン68は移動することなく固
定されていてもよいが、上記実施形態のように、アルミ
ニウム板14の搬送方向と逆方向に移動させつつ塗布す
ることで、効率的に塗布できるので、好ましい。
【0051】
【実施例】以下に、本発明を実施例によりさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0052】本実施例では、上記した実施形態の塗布乾
燥装置12を使用してマット処理を施し、得られたマッ
ト層について、その分布と、マット粒径及びマット高さ
を測定した。
【0053】塗布条件及び乾燥条件として、ます、以下
のように設定した。
【0054】 (塗布条件) 搬送速度 :8m/分 処理能力 :6枚/分 使用スプレーガン:WA100−132P(アネスト岩田製) スプレーガン数 :5台(幅方向に225mmの間隔をあけて1列配置) 塗布液噴出量 :5.5g/枚 (乾燥条件) 乾燥温度 :80℃(乾燥装置内の雰囲気温度) 乾燥時間 :15秒 アルミニウム板14としては、長さ200mm、幅77
0mmの試験片を容易し、これを搬送方向に沿って50
0mmの範囲で、且つ幅方向の全域に渡って塗布した。
なお、搬送方向の500mmの塗布範囲の略中央に、ア
ルミニウム板14が位置する状態で塗布した。
【0055】また、バーコンベヤ18としては、φ12
mmのコンベヤバー20が75mm間隔で並んでいるも
のを使用し、搬送速度は、上記のように、8m/分=1
33mm/秒に設定した。
【0056】塗布装置30での各動作の時間は、以下の
ように設定した。
【0057】T0=0.5秒 T1=6.85秒 T2=1.65秒 T3=7.5秒 T4=5.0秒 T5=1.0秒 T6=2.0秒 コンベヤバー12が光線スイッチ88によって検出され
る時間間隔は、コンベヤバー12の間隔および搬送速度
から、0.56秒と分かるので、上記のようにT0
0.5秒に設定すれば、コンベヤバー12とアルミニウ
ム板14とを確実に区別可能となる。
【0058】そして、以下の表1に示すように、エアー
圧、流量開度、塗布距離を変更して、塗布液を塗布し
た。塗布液としては、メチルメタクリレート/エチルア
クリレート/アクリル酸ソーダ(重量比63:25:1
2(仕込量比))共重合体ポリマー水溶液を固形分濃度
6%として使用した。
【0059】
【表1】 なお、ここでいう「エアー圧」とは、スプレーガン68
に設けられている手元ツマミを全開にした状態での液を
霧化するための空気圧力をいい、流量開度とは、この手
元ツマミの全閉からの開度をいう(8/8でツマミが一
回転する)。
【0060】また、「分布」とは、2.33mm×1.
57mmの範囲に存在するマット数をいい、「マット粒
径」及び「マット高さ」はそれぞれ、平均マット直径及
び平均マット高さをいう。なお、高い真空密着性を得る
ためには、一般にマット粒径は、20〜50μm(特に
30〜40μm)の範囲、マット高さは2.5〜5.0
μmの範囲(特に4μm前後)が好ましいとされる。
【0061】従って、この観点から表1の各実施例を見
ると、実施例4の条件が最も好ましい条件であることが
分かる。
【0062】次に、実施例4のサンプルにつき、幅方向
の特定位置で、さらに分布、マット粒径及びマット高さ
を調べた。
【0063】
【表2】 表2の「距離」とは、サンプルであるアルミニウム板1
4の幅方向中央からの距離をいう。
【0064】表2から分かるように、幅方向の中央と端
部とで、マット粒径及びマット高さは一定の範囲内に収
まっている。
【0065】次に、この実施例4のサンプルを使用し
て、真空密着時間及び粉付量の評価を行った。
【0066】
【表3】 この「真空密着時間」とは、平版印刷版上にフィルム原
稿を載せて真空密着を開始してから、平版印刷版とフィ
ルムとの間の空気が完全になくなるまでの時間をいい、
短いほうが好ましい。また、粉付量とは、1m2当たり
に平版印刷版から脱落するマット量をいう。
【0067】なお、ここでは参考のため、比較例1とし
て、従来から一般的に使用されているオンライン処理タ
イプのマット層付与装置を使用してマット処理した平版
印刷版及び、比較例2として、マット処理を施していな
い平版印刷版に関しても、同様の評価を行った。
【0068】表3から分かるように、本発明の実施例4
の平版印刷版においても、オンライン処理タイプのマッ
ト層付与装置でマット層が付与された比較例1の平版印
刷版に対し、僅かに真空密着時間及び粉付量において劣
るものの、製品として実用上は全く問題ない程度となっ
ている。また、マット層を付与していない比較例2の平
版印刷版では、実施例4のものよりも真空密着時間が長
くなっている。
【0069】
【発明の効果】本発明は上記構成としたので、ート状の
塗布対象物に対しても、簡易な構成で確実に塗布液を塗
布して乾燥させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の塗布乾燥装置を示し、
(A)は平面図、(B)は正面図である。
【図2】本発明の一実施形態の塗布乾燥措置の塗布装置
を拡大して示す概略斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態の塗布乾燥措置の塗布装置
を拡大して示す概略斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態の塗布乾燥措置の塗布装置
を拡大して示す概略斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態の塗布乾燥措置の塗布装置
を拡大して示す概略斜視図である。
【図6】本発明の一実施形態の塗布乾燥措置の塗布装置
を拡大して示す概略斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態の塗布乾燥装置の塗布装置
におけるエアー及び塗布液のフローを示す接続図であ
る。
【図8】本発明の一実施形態の塗布乾燥装置の塗布装置
におけるシーケンサーの接続図である。
【図9】本発明の一実施形態の塗布乾燥装置の塗布装置
の主要電源系統の接続図である。
【図10】本発明の一実施形態の塗布乾燥装置の塗布装
置におけるシーケンサーのラダー図である。
【図11】本発明の一実施形態の塗布乾燥装置の塗布装
置における各処理のタイミングを示すタイミングチャー
トである。
【符号の説明】
12 塗布乾燥装置 14 アルミニウム板(塗布対象物) 18 バーコンベヤ(搬送装置) 30 塗布装置 32 乾燥装 60 制御装置 68 スプレーガン(塗布物射出部分) 88 光電スイッチ(検出手段) 108 バー洗浄ブラシ(洗浄装置)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状の塗布対象物を一定方向に搬送
    可能な搬送装置と、 前記搬送装置により搬送中の塗布対象物に対し塗布物を
    塗布する塗布装置と、 前記塗布装置によって塗布された塗布物を乾燥させる乾
    燥装置と、 を有することを特徴とする塗布乾燥装置。
  2. 【請求項2】 前記塗布装置の少なくとも塗布物射出部
    分が、前記搬送装置による塗布対象物の搬送方向と逆方
    向に移動可能とされていることを特徴とする請求項1に
    記載の塗布乾燥装置。
  3. 【請求項3】 前記搬送装置で搬送された前記塗布対象
    物の有無を、前記塗布装置での塗布位置の前で検出する
    検出装置と、 前記検出装置で前記塗布対象物が検出されると、この情
    報に基づいて前記塗布装置を制御する制御装置と、を有
    することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の塗
    布乾燥装置。
  4. 【請求項4】 前記乾燥装置が、この乾燥装置内の雰囲
    気を60℃以上の温度で10秒以上に維持することが可
    能とされていることを特徴とする請求項1〜請求項3の
    いずれかに記載の塗布乾燥装置。
  5. 【請求項5】 前記搬送装置が、前記塗布装置の塗布物
    噴射方向に見て塗布対象物に対し12〜24%の範囲で
    接触支持して搬送することを特徴とする請求項1〜請求
    項4のいずれかに記載の塗布乾燥装置。
  6. 【請求項6】 前記搬送装置の、少なくとも前記塗布対
    象物への接触部分を洗浄する洗浄装置、 を有することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれ
    かに記載の塗布乾燥装置。
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