JP2003043499A - 液晶表示装置及びそのシール材塗布方法 - Google Patents

液晶表示装置及びそのシール材塗布方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シール材が表示領域に侵入することを防止す
る。 【解決手段】 シール材の塗布開始位置と終了位置とを
表示領域の外方に位置させて、重複する。これにより、
基板を貼り合わせ、シール材の重複部分の幅が拡大した
場合でも、シール材が表示領域内に侵入することがな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置、及
び液晶表示装置に液晶成分を封入させるシール材の塗布
方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、液晶パネルの内部に液晶を封入さ
せる方法としては、一方の基板にシール材を塗布した後
他方の基板を貼り合わせ、シール材の隙間から液晶成分
を基板間に吸引させる吸引方法と、一方の基板にシール
材を塗布した後基板上に液晶成分を滴下し、液晶成分を
滴下した基板に他方の基板を張り合わせる滴下方法など
が知られている。
【０００３】液晶を吸引させる方法では、基板間に液晶
を導入させる吸入口のためにシール材の一部を開放させ
ておくが、液晶成分を基板上に滴下する方法では、図７
に示すようにシール材４を表示領域８の周囲を完全に囲
うように基板２上に形成していた。そのため、ノズルを
用いてシール材４を塗布する場合、図８及び図９に示す
ように、塗布始点と終点とにおいてシール材４が若干重
なるように塗布していた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、基板２
上にシール材４を上述したように一部重複させて塗布す
ると、基板どうしを貼り合わせて押圧したとき、シール
材４を重複させた部分の横幅が図７に示すように重複さ
せていない部分のシールの横幅より大きくなり、重複部
分１０が表示領域８の方向に拡がり、表示領域８にシー
ル材４が侵入して問題を発生させることがあった。その
ため、シール材４の塗布位置と表示領域８までの距離
を、重複部分が拡大する分予め広くしなければならず、
無駄なスペースを設けることとなっていた。
【０００５】本発明は、シール材が表示領域に侵入する
のを防止し、シールと表示領域との間隔を狭くしてスペ
ースの無駄を無くした液晶表示装置を提供すること、及
びシール材の塗布方法を目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、次のように構成した。すなわち、シール材
の重複部分を表示領域、すなわち液晶成分の封入領域か
ら外方に離れる方向に設けることとした。例えば、シー
ル材を塗布する始点と塗布の終点とを液晶パネルの表示
領域から外方向に離して設け、これら離れた部分でシー
ル材どうしを重複させることとした。このことにより、
基板を貼り合せシール材の重複部分の幅が拡大した場合
でも、表示領域側へシール材が移動することはなく、シ
ール材の侵入による問題を生じさせない。
【０００７】又、塗布時にシール材どうしを重複させ
ず、基板どうしを貼り合わせて押圧したとき離れていた
シール材どうしが一体に接触するようにしてもよい。
【０００８】
【発明の実施の形態】本発明にかかる液晶表示装置、及
びそのシール材の塗布方法の一実施形態を説明する。
【０００９】液晶表示装置は、例えば図６に示すように
電極やカラーフィルタ等が形成された２枚の基板２の間
にシール材４を設け、基板２とシール材４で密閉された
閉空間内に液晶成分を封入し、偏光板等を設け、基板２
に設けられた電極（図示せず）に通電して画像等を表示
する。
【００１０】基板２へのシール材４の塗布は、図４に示
すようにノズル６を用いて行う。この場合、ノズル６が
移動してシール材４を基板２上の所定の位置に塗布して
も、基板２を支持する支持板側（図示せず）が移動して
シール材４を塗布してもよい。シール材４を塗布すべき
本来の所定位置は、表示領域８の周囲、すなわち液晶封
入領域の外周に沿った位置（形状）である。
【００１１】まず、ノズル６は、図２に示すように本来
塗布すべき所定位置から離れた位置を開始位置１２と
し、その開始位置１２からシール材４の塗布を開始す
る。開始位置１２は、シール材４を塗布する領域、つま
り表示領域８の内側に対して外方に所定距離離れた箇所
であり、そこから、本来塗布すべき所定位置に向かって
弧を描きながら移動し、シール材４を塗布する。そして
ノズル６が、本来シール材４を塗布すべき所定位置上に
達したなら、進行方向を屈曲させ所定位置上に沿って移
動し、所定位置にシール材４を連続して塗布していく。
【００１２】シール材４を所定位置（所定形状）に沿っ
て一周移動させたなら、上記開始位置１２に向かって延
びるシール材４を越えた位置でノズル６の進行方向を湾
曲させ、シール材４を開始位置１２に向けて塗布させ
る。そして、開始位置１２とほぼ同じ位置までシール材
４を塗布したならノズル６の進行を停止し、塗布を終了
させる。この位置をシール材４の終了位置１４とする。
【００１３】シール材４を基板２上に塗布したなら、表
示領域８内にスペーサ（図示せず）を散布したり、液晶
成分を所定量表示領域８上に滴下する等、所定の処理を
行った後、対向する基板２を基板２に重ね合わせ、重ね
合わせた後、所定の圧力と温度を加えて基板２どうしを
貼り合わせる。図１に、貼り合わせたときのシール材４
の状態を示す。このように、所定位置にシール材４が確
実に塗布されている。
【００１４】またかかるシール材４の重複部分１０の状
態を図３に示す。図３に示すように、シール材４を本来
塗布すべき所定位置の外方から塗布を開始させ、所定位
置に沿って塗布した後再び開始位置１２付近まで戻し
て、その部分でシール材４を重複させたため、スペーサ
の散布、液晶成分の滴下等所定の処理を行った後、他方
の基板２を貼り合わせ、シール材４の重複部分１０の幅
が広くなった場合でも、シール材４の重複部分１０が所
定位置の外方、すなわち表示領域８の外方に設けられて
いることから表示領域８になんら影響をもたらすことが
ない。
【００１５】更に、開始位置１２及び終了位置１４へは
図２に示すようにシール材４で弧を描くように塗布して
あり、シール材４の交差部が本来の塗布位置（所定位
置）より外方にある。そのため、シール材４の交差部分
が押圧されて幅が拡大しても、表示領域８側へのシール
材４の侵入を防止できる。尚、シール材４が描く弧の形
状、交差位置等は、押圧されたときのシール材４の拡が
り具合に応じ、表示領域８に侵入しないように適宜調整
することとする。
【００１６】（発明の他の実施例）本発明にかかるシー
ル材の塗布に関する他の実施形態を図５に示す。この例
は、先に示した実施形態は図２に示すようにシール材４
が所定位置を塗布した後交差しているのに対し、図５に
示すようにシール材４が重複部分１０においても交差し
ていない。この例でもシール材４が硬化した後は、互い
に接触し、シール材４によって表示領域８の周囲は閉じ
られる。
【００１７】尚、上記実施形態は基板２に液晶表示装置
を一台製作する例について述べたが、本発明は、基板２
に液晶表示装置を複数形成する場合に用いてもよい。ま
たシール材４を塗布すべき形状は四角でなくともよく、
重複部分１０の位置も、シール材４を塗布すべき所定位
置（形状）の辺の中央でなく、角部等その他でもよい。
更に、本発明は、液晶表示装置に限るものでもない。
【００１８】
【発明の効果】本発明の液晶表示装置、及びそのシール
材の塗布方法によれば、液晶表示装置の表示領域の周囲
にシール材を塗布する際、シール材の始点と終点の位置
を表示領域から離れる方向に移動させ、表示領域の外で
シール材を重複させることとしたので、基板を貼り合せ
てシール材の幅が拡大されても表示領域内にシールが侵
入することがない。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明にかかる液晶表示装置を示す図である。
【図２】本発明にかかるシール材の重複部分を示す図で
ある。
【図３】本発明にかかるシール材の重複部分を示す図で
ある。
【図４】塗布状態を示す図である。
【図５】本発明にかかるシール材の重複部分の他の例を
示す図である。
【図６】本発明にかかる液晶表示装置を示す図である。
【図７】従来の液晶表示装置を示す図である。
【図８】従来のシール材の重複部分を示す図である。
【図９】従来のシール材の重複部分を示す図である。
【符号の説明】
２ 基板 ４ シール材 ６ ノズル ８ 表示領域 １０ 重複部分 １２ 開始位置 １４ 終了位置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ２枚の基板間にシール材を設け、該シー
    ル材と前記両基板とで形成した閉空間内に液晶成分を封
    入してなる液晶表示装置において、 前記基板上に前記閉空間の外縁に沿って塗布した前記シ
    ール材の始点と終点の位置を、前記閉空間の外縁より外
    方に設置したことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項２】 ２枚の基板の一方の基板上にシール材を
    塗布し、該シール材を塗布した基板に他方の基板を張り
    合わせ、前記両基板と前記シール材とで形成された閉空
    間内に液晶成分を封入してなる液晶表示装置のシール材
    塗布方法において、 前記閉空間の外縁の外方から前記シール材を塗布し始
    め、前記塗布始めの位置から前記外縁まで連続してシー
    ル材を塗布し、次に前記外縁に沿って前記シール材を塗
    布し、前記外縁を一周したとき前記塗布始めの位置に戻
    るように塗布することを特徴とした液晶表示装置のシー
    ル材塗布方法。
  3. 【請求項３】 前記始点から前記外縁につながるシール
    材と前記外縁から前記終点につながるシール材とを交差
    させたことを特徴とした請求項１に記載の液晶表示装
    置。
  4. 【請求項４】 前記外縁を一周した後、前記始点からの
    シール材に交差させて前記終点にシール材を塗布するこ
    とを特徴とした請求項２に記載の液晶表示装置のシール
    材塗布方法。
  5. 【請求項５】 前記始点から前記外縁につながるシール
    材と前記外縁から前記終点につながるシール材との間を
    所定距離間隔を設けたことを特徴とした請求項１に記載
    の液晶表示装置。
  6. 【請求項６】 前記外縁を一周した後、前記始点からの
    シール材に交差させることなく所定距離間隔を設けて前
    記終点に向けてシール材を塗布することを特徴とした請
    求項２に記載の液晶表示装置のシール材塗布方法。
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