JPH11143385A - カラー液晶表示パネルの構造及びカラー液晶表示パネルの実装方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示パネルと外枠の間に作られる隙間へ
の接着剤の充填を容易にし、接着剤の液晶パネルへの付
着及び外枠へのはみ出しを無くして歩留まりを良くし、
生産性を向上させることができるカラー液晶表示パネル
の構造及びカラー液晶表示パネルの実装方法を提供す
る。 【解決手段】 カラーフィルタ基板２の上面の幅ｗ１を
下面の幅ｗ２よりも狭くしたカラー液晶表示パネル１を
液晶表示装置の外枠８内に配置し、カラー液晶表示パネ
ル１の外縁と液晶表示装置の外枠８との隙間を一定に保
ちながら隙間に接着剤９を充填するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、カラーフィルタ
（ＣＦ）基板と薄膜トランジスタ（ＴＦＴ）基板との間
に液晶を封入し、これに外部引き出し線を取り付けた組
立品、すなわち液晶表示パネルを、例えばカラー液晶ビ
ューファインダ、小型カラー液晶プロジェクタ等におけ
る取付用の外枠に実装するカラー液晶表示パネルの構造
及びカラー液晶表示パネルの実装方法に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】図５及び図６は従来のカラー液晶表示パ
ネルにおける実装装置の一例を示すもので、図５はその
斜視図、図６は図５のＢ−Ｂ線に沿う拡大概略断面図で
ある。図５及び図６において、液晶表示装置は、液晶表
示パネル５１と外枠５８等で構成されている。その液晶
表示パネル５１は、Ｒ（赤）、Ｇ（緑）、Ｂ（青）のカ
ラーフィルタが規則正しく配列された四角状のカラーフ
ィルタ基板５２と、各液晶画素を駆動する薄膜トランジ
スタが各画素に対応して配列された同じく四角状をした
薄膜トランジスタ基板５３と、カラーフィルタ基板５２
と薄膜トランジスタ基板５３の間にシール材５４で封入
された液晶５５と、薄膜トランジスタ基板５３に取り付
けた薄膜トランジスタに駆動信号を供給するための外部
引き出し線５６と、カラーフィルタ基板５２上に取り付
けた偏向板５７等で構成されている。そして、この液晶
表示装置では、上面が開口された外枠５８内に液晶表示
パネル５１を外枠５８との間に均一な隙間を設けて配置
した後、この隙間に接着剤５９をディスペンスした構造
になっている。

【０００３】図７及び図８は、図５及び図６に示す液晶
表示パネル５１を外枠５８に実装する手順を示す図であ
る。すなわち、この実装方法では、まずカラー液晶表示
パネル５１を組み立て、このカラー液晶表示パネル５１
を外枠５８の内側面との間に均一な隙間を設けて外枠５
８内に配置する（図７参照）。次に、その隙間にディス
ペンサ６０により室温硬化型シリコン樹脂等の接着剤５
９を充填し（図８）、これを硬化させると液晶表示装置
として完成する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の実装方法では、液晶表示パネルを実装する際
に、接着剤を充填する隙間が非常に狭い。このため、実
装時に接着剤５９が隙間からはみ出して液晶表示パネル
５１の表面に付着したり外枠５８からはみ出したりし、
歩留まりを悪くし生産性にかなりの悪影響を与えてい
る。また、カラーフィルタ基板のエッジが各製造工程に
おいて作業中に他の部品や工具と当たり、チッピングと
言われるエッジ欠けやパネル割れを発生させている。

【０００５】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的は液晶表示パネルと外枠の間に作ら
れる隙間への接着剤の充填を容易にし、接着剤の液晶パ
ネルへの付着及び外枠へのはみ出しを無くして歩留まり
を良くし、生産性を向上させることができるカラー液晶
表示パネルの構造及びカラー液晶表示パネルの実装方法
を提供することにある。さらに、他の目的は、以下に説
明する内容の中で順次明らかにして行く。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１に記載の発明においては、カラーフィルタ
基板と薄膜トランジスタ基板の間に液晶を封入した液晶
パネルにおいて、前記カラーフィルタ基板の上面の幅を
下面の幅より狭くなるようにカットしてなる構造とした
ものである。

【０００７】請求項２に記載の発明においては、前記カ
ラーフィルタ基板の上面エッジ部分を面取り加工して鈍
角あるいはＲ面としてなる構造としたものである。

【０００８】請求項３に記載の発明においては、カラー
フィルタ基板の上面の幅を下面の幅よりも狭くしたカラ
ー液晶表示パネルを液晶表示装置の外枠内に配置し、前
記カラー液晶表示パネルの外縁と前記液晶表示装置の外
枠との隙間を一定に保ちながら前記隙間に接着剤を充填
するようにしたものである。

【０００９】したがって、請求項１に記載の発明によれ
ば、カラーフィルタ基板の上面の幅を下面の幅より狭く
なるようにカットしていることによって、カラー液晶表
示パネルを外枠内にセットすると、カラーフィルタ基板
の上面エッジ部分と外枠との間の隙間が大きく確保でき
る。よって、この隙間に接着剤を充填する作業が簡単に
なり、接着剤のはみ出し等を無くすことができる。

【００１０】請求項２に記載の発明によれば、請求項１
に記載の作用に加えて、カラーフィルタ基板をカットす
るときや、各製造工程において作業中に他の部品や工具
と当たってカラーフィルタ基板に生じ易いエッジ欠けや
パネル割れ等のチッピングを無くすことができ、カラー
フィルタ基板を製作するのが簡単になる。

【００１１】請求項３に記載の発明によれば、カラーフ
ィルタ基板の上面の幅を下面の幅よりも狭く形成したカ
ラー液晶表示パネルを液晶表示装置の外枠内に配置する
ので、カラーフィルタ基板の上面エッジ部分と外枠との
間の隙間が大きく確保でき、その隙間を一定に保ちなが
ら隙間に接着剤を充填するので作業が簡単になり、接着
剤のはみ出し等を無くすことができる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べ
る実施形態は、本発明の好適な具体例であるから技術的
に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲
は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載
がない限り、これらの実施形態に限られるものではない
ものである。

【００１３】図１及び図２は本発明の一実施形態として
の液晶表示装置を示すもので、図２はその斜視図、図１
は図２のＡ−Ａ線に沿う拡大概略断面図である。図１及
び図２において、液晶表示装置は、液晶表示パネル１と
外枠８等で構成されている。その液晶表示パネル１は、
Ｒ、Ｇ、Ｂのカラーフィルタが規則正しく配列された四
角状をしたカラーフィルタ基板２と、各液晶画素を駆動
する薄膜トランジスタが各画素に対応して配列された同
じく四角状をした薄膜トランジスタ基板３と、カラーフ
ィルタ基板２と薄膜トランジスタ基板３の間にシール材
４で封入された液晶５と、薄膜トランジスタ基板３に取
り付けた薄膜トランジスタに駆動信号を供給するための
外部引き出し線６と、カラーフィルタ基板２上に取り付
けた偏向板７等で構成されている。そして、この液晶表
示装置では、上面が開口された外枠８内に液晶表示パネ
ル１を外枠８との間に均一な隙間を設けて配置した後、
この隙間に接着剤９をディスペンスした構造になってい
る。

【００１４】さらに詳述すると、この実施形態の液晶表
示装置の構造において、カラーフィルタ基板２は、この
カラーフィルタ基板の４面の全てが、上面の幅ｗ１（図
１参照）が下面の幅ｗ２（図１参照）よりも狭くなるよ
うにカットされている。なお、このカットは、例えばス
クライブ＆ブレイクを行う工程で行われる。

【００１５】図３及び図４は、図１及び図２に示す液晶
表示パネル１を外枠８に実装する手順を示す図である。
すなわち、この実装手順では、まずカラー液晶表示パネ
ル１を組み立て、薄膜トランジスタ基板３側が下で、カ
ラーフィルタ基板２が上側となるようにして、このカラ
ー液晶表示パネルを外枠８の内側面との間に均一な隙間
を設けて外枠８内に配置する（図３参照）。次に、その
隙間にディスペンサ１０により室温硬化型シリコン樹脂
等の接着剤９を充填し（図４）、これを硬化させると液
晶表示装置として完成する。この外枠８とカラー液晶表
示パネル１との間の隙間に接着剤９を充填する場合、こ
の構造ではカラーフィルタ基板２の上面の幅ｗ１が下面
の幅ｗ２よりも狭くなるように形成してあるので、外枠
８内にカラー液晶表示パネル１をセットした状態におい
て、カラーフィルタ基板２の上面エッジ部分と外枠８と
の間の隙間が大きく確保できる。そして、この大きく確
保された隙間から接着剤９を充填することができるの
で、接着剤９がカラーフィルタ基板２の上面に付着した
り、外枠８からはみ出したりすることなく、簡単に充填
することができる。これにより、歩留まりを良くして生
産性を向上させることができる。

【００１６】なお、カラーフィルタ基板２の上面の幅ｗ
１を下面の幅ｗ２よりも狭くなるようにして外枠８とカ
ラーフィルタ基板２との幅を大きく確保する手段として
は、上記カット以外にも例えばカラーフィルタ基板２の
上面エッジをＣ面取り（鈍角）のように加工したり、あ
るいはＲ面取りのように加工しても良いもので、Ｃ面取
りあるいはＲ面取りとすることによりカット時や各製造
工程において作業中に他の部品や工具と当たってカラー
フィルタ基板に生じ易いエッジ欠けやパネル割れ等のチ
ッピングを無くすことができる。

【００１７】

【発明の効果】以上説明したとおり、請求項１及び３に
記載の発明によれば、カラーフィルタ基板の上面エッジ
部分と外枠との間に接着剤を充填する作業が簡単になる
ので、接着剤のはみ出し等を無くすことができ、歩留ま
りを良くして生産性を向上させることができる等の効果
が期待できる。

【００１８】請求項２に記載の発明によれば、請求項１
に記載の発明の効果に加えて、カラーフィルタ基板をカ
ットするときや各製造工程において作業中に他の部品や
工具と当たってカラーフィルタ基板に生じ易いエッジ欠
けやパネル割れ等のチッピングを無くすことができ、カ
ラーフィルタ基板を製作するのが簡単になる等の効果が
期待できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図２のＡ−Ａ線拡大断面図である。

【図２】本発明の一実施形態として示すカラー液晶表示
装置の斜視図である。

【図３】本発明装置の製造方法を説明する図である。

【図４】本発明装置の製造方法を説明する図である。

【図５】従来におけるカラー液晶表示装置の斜視図であ
る。

【図６】図５のＢ−Ｂ線拡大断面図である。

【図７】従来装置の製造方法を説明する図である。

【図８】従来装置の製造方法を説明する図である。

【符号の説明】

１…液晶表示パネル、２…カラーフィルタ基板、３…薄
膜トランジスタ基板、５…液晶、８…外枠、９…接着剤

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 カラーフィルタ基板と薄膜トランジスタ
   基板の間に液晶を封入した液晶パネルにおいて、 前記カラーフィルタ基板の上面の幅を下面の幅より狭く
   なるようにカットしたことを特徴とするカラー液晶表示
   パネルの構造。
2. 【請求項２】 前記カラーフィルタ基板の上面エッジ部
   分を面取り加工して鈍角あるいはＲ面としてなることを
   特徴とする請求項１に記載のカラー液晶表示パネルの構
   造。
3. 【請求項３】 カラーフィルタ基板の上面の幅を下面の
   幅よりも狭くしたカラー液晶表示パネルを液晶表示装置
   の外枠内に配置し、 前記カラー液晶表示パネルの外縁と前記液晶表示装置の
   外枠との隙間を一定に保ちながら前記隙間に接着剤を充
   填することを特徴とするカラー液晶表示パネルの実装方
   法。