JP2003020428A - 水性インクおよびこれを用いた記録方法 - Google Patents
水性インクおよびこれを用いた記録方法Info
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Abstract
水性インク、特に所謂普通紙に対するカラ−インクとし
て優れた特性を示す水性インク並びにそれを用いた記録
方法を提供する。 【解決手段】 着色剤とこれを溶解、または分散する有
機溶剤と水とを含み、さらに界面活性剤を添加した水性
インクにおいて、界面活性剤として下記一般式(I)で
示されるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアル
キルエーテル酢酸塩を添加したことを特徴とする水性イ
ンク。 【化1】 R1 :炭素数6〜14の分岐してもよいアルキル基 m、n:1〜20 M :アルカリ金属、第4級アンモニウム、第4級ホ
スホニウム、又はアルカノールアミン
Description
用に適した水性インク、特に所謂普通紙に対するカラー
インクとして優れた特性を示す水性インク並びにそれを
用いた記録方法に関する。又、本発明は水性筆記用具、
記録計、ペンプロッター用水性インク組成物に適用する
ことができる。
音、低ランニングコストといった利点から普及し、普通
紙印字可能なカラープリンターも市場に投入されてい
る。しかしながら、画像の色再現性、耐水性、耐光性、
画像の乾燥性、画像滲みと吐出の信頼性のすべてを満足
することは難しい。さらに高速対応が可能な高性能のヘ
ッドが開発されているが、普通紙での高速印字を行うと
文字滲みの発生、色境界での滲みの発生等の問題があ
る。
ては相反するためいろいろと検討されているが、印字速
度の高速化を行うほど両立は困難となる。
合、特開昭55−29546号公報等のように浸透性を
高めることにより色境界滲みは軽減するが、紙により著
しく滲む。
界面活性剤としてジアルキルスルホ琥珀酸が乾燥性を向
上し画質劣化が少ないとされているが、紙による画素径
が著しく異なり画像濃度の低下も著しいといった問題
や、アルカリ側では活性剤が分解し、保存時に活性効果
がなくなるといった問題がある。
は強塩基性物質を添加するインクが開示されているが、
ロジンサイズされた酸性紙では効果があるもののアルキ
ルケテンダイマーやアルケニルスルホ琥珀酸をサイズ剤
とした紙には効果がない。また、酸性紙でも2色重ね部
分では効果がない。
ン界面活性剤と非イオン性界面活性剤を混合して色境界
滲みを軽減することが開示されているが、起泡性が高く
高周波での吐出安定性に欠ける問題があった。
レングリコール系の界面活性剤が開示されている。この
界面活性剤は、浸透性が高く色境界滲みがかなり軽減さ
れ比較的文字品位も良いが、着色剤の種類により相互作
用が大きく、保存時に凝集を引き起こすといった問題が
ある。
749号公報に開示されておりアセチレングリコール系
のエチレンオキサイド鎖の先にカルボン酸基が導入され
ている界面活性剤が提案されている。しかしながら、十
分に保存性を改善するには至っていない。
目的は、インクジェットインクとして諸特性を満足し、
普通紙上で色境界の滲みが少なく色再現性の優れたカラ
ー画像が得られ、従来のアニオン系界面活性剤に比べ低
起泡性の新規な界面活性剤を用いた高信頼性の水性イン
クを提供することにある。
界面活性剤と併用することにより普通紙上で色境界滲み
が少なく色再現性が優れたカラー画像が得られ、高信頼
性の水性インクを提供することにある。
かつ普通紙での画像が満足された水性インクを提供する
ことにあり、特に保存安定性が高められるアニオン系界
面活性剤の対イオンの態様を提示し保存性の高い水性イ
ンクを提供することにある。
着色剤の分散安定性を改良し、アニオン系界面活性剤と
併用し浸透性を高める目的で添加する好ましく使用され
るノニオン系界面活性剤の構造を特定することにある。
これにより、発色性と色境界滲みの両立により普通紙適
性の改良された信頼性の高いインクを提供するものであ
る。
ノニオン系界面活性剤と染料の相互作用を安定化し、保
存安定性と浸透特性が改良された水性インクを提供する
ことにある。
着色剤の溶解性・分散安定性と紙への親和力を高めるこ
とが可能な好適な湿潤剤を示すことにある。
界面活性剤と共に用いて紙への濡れ性を向上する目的
で、好ましく用いられる水溶性有機溶剤を特定すること
により、普通紙及び再生紙での画像の改良された水性イ
ンクを提供することにある。
保存時に炭酸ガスの吸収による析出等の発生がない安定
した特性が得られるpH範囲を提示し、信頼性の高い水
性インクを提供することにある。
通紙に対して良好に画像形成を行なう記録方法を提供す
ることにある。
字する場合、従来から知られる浸透性を付与する界面活
性剤や有機溶剤を用いても浸透性が十分に得られず色境
界滲みが発生したり、不規則な濡れ性のため文字滲みが
発生するといった問題があった。本発明者らは鋭意検討
の結果、下記一般式(I)に示す新規な特定のアニオン
界面活性剤ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンア
ルキルエーテル酢酸塩を用いることで不規則な濡れ性を
均一化し、浸透性を改良できることが明らかとなった。
スホニウム又はアルカノールアミン
起泡性も低減され、これにより維持機構での泡立ちによ
る問題等の発生も押さえることが可能となることがわか
り、高速応答性も改良され、高速高画質の印字を普通紙
で実施することが可能となる。
知られる界面活性剤を併用することも可能であり、アニ
オン系界面活性剤としては下記一般式(II)に示すポリ
オキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、及び/又は下
記一般式(III)に示す炭素数が5〜7の分岐したアル
キル基を有するジアルキルスルホ琥珀酸塩を用いること
で普通紙特性も改善され、さらに着色剤の溶解・分散安
定性が得られることが明らかになった。また一般式(I
I)、(III)の界面活性剤を単独で用いる場合に比べ起
泡性も低減され吐出安定性も改良される。
ホニウム又はアルカノールアミン
M:アルカリ金属、第4級アンモニウム、第4級ホ
スホニウム又はアルカノールアミン
て、ナトリウム、リチウム、及び下記一般式(IV)で示
される第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム、アル
カノールアミンイオンを用いることにより界面活性剤が
優れた溶解安定性を示すことを見いだした。
シアルキル基又はハロゲン化アルキル基
系の界面活性剤としてポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテルである一般式(V)、アセチレングリコー
ル系界面活性剤である一般式(VI)の活性剤があげられ
る。これらを併用することによりさらに相乗効果として
浸透性があげられ、これにより色境界滲みが低減され、
また文字滲みも少ないインクが得られる。
び/又はヒドロキシエチル尿素、ジヒドロキシエチル尿
素等の尿素誘導体を添加すると着色剤と非イオン活性剤
間の相互作用を弱め、着色剤の会合を緩和することで浸
透性を向上させたり、吐出安定性、長期保存性を改良で
きることを見いだした。これら尿素及び/又は尿素誘導
体の添加量は0.1重量%〜10重量%の間で用いるこ
とが好ましい。0.1重量%未満では効果がなく10重
量%を超えると水分蒸発時の粘度変化に影響を及ぼすこ
とがある。
とによりインクの保存安定性が得られる。また、オフィ
スで使用されているコピー用紙や用箋等はpHが5〜6
のものが多く、これらの記録紙にインクを20〜60μ
mの微細な吐出口より吐出し、重量が3ng〜50ng
の液滴として5〜20m/sで飛翔させ、単色での付着
量を1.5g/m2〜30g/m2としてJIS P−8
122試験法によるステキヒトサイズ度が3秒以上の所
謂普通紙に記録することにより高画質、高解像度の記録
画像を形成する記録方式を提供することができる。イン
クのpHは6〜11が好ましい。ただし、pHが9を超
えると保存時に(III)の活性剤では分解による物性変
化が起こりやすいため(III)を用いる場合はpHを6
〜9とすることが好ましい。
〜(III)、(V)、(VI)の添加量は0.05〜10重
量%の間でプリンターシステムにより要求されるインク
特性に対し所望の浸透性をあたえることが可能である。
ここで0.05重量%未満ではいずれの場合も2色重ね
部の境界での滲みが発生し、10重量%を超えて添加す
る場合は化合物自体が低温で析出しやすいことがあり信
頼性が悪くなる。
ehme Fettchemの方法(D.A.S.1126140、
1959)によりまず高級アルコールにエチレンオキサ
イドを導入し水溶性とし、さらにプロピレンオキサイド
を縮合することでエチレンオキサイドプロピレンオキサ
イドアルキルエーテルを得て、これにクロル酢酸を反応
させることで得ることができる。得られた界面活性剤を
電気透析法・逆浸透膜等で脱塩処理して本発明の水性イ
ンクに用いる。
型を具体的に示す。
的に遊離酸型で示す。
着色剤及び界面活性剤は、保存時の溶解安定性を得る目
的、熱エネルギーを与えることにより吐出を行う記録方
式での信頼を向上する目的で対イオンをリチウム、ナト
リウム、第4級アンモニウム又は第4級ホスホニウム、
アルカノールアミンイオンとするのが好ましい。例えば
リチウム塩とする場合は水酸化リチウムを添加すること
により行え、一般式(IV)の第4級アンモニウム、ホス
ホニウム、アルカノールアミン陽イオンに関しては、具
体的には以下に示す水酸化物を添加することにより行わ
れる。
イオンがすべてがナトリウム、リチウムおよび/又は上
記の一般式(IV)の化合物である必要はなく、他のアル
カリイオンと混合することもできる。ナトリウム、リチ
ウムおよび/又は上記一般式(IV)の化合物によるイオ
ンの量としては着色剤の官能基及び活性剤のモル数に対
して30%以上、より好ましくは50%以上となるよう
に添加されることが好ましい。
るものであるが、インクを所望の物性にするため、イン
クの乾燥を防止するために、また、本発明の化合物の溶
解安定性を向上するため等の目的で下記の水溶性有機溶
媒を使用することができる。エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセ
ロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4
−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、
ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチル
エーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、
ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエ
チルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、
エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレング
リコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリ
ールエーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒ
ドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、
1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタ
ム等の含窒素複素環化合物;ホルムアミド、N−メチル
ホルムアミド、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルム
アミド等のアミド類;モノエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミ
ン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類、
ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール
等の含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エ
チレン、γ−ブチロラクトン等である。これらの溶媒
は、水とともに単独もしくは、複数混合して用いられ
る。
ングリコール、チオジエタノール、ポリエチレングリコ
ール200〜600、トリエチレングリコール、グリセ
ロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4
−ブタントリオール、ペトリオール、1,5−ペンタン
ジオール、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキ
シエチルピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチ
ルイミダゾリジノンであり、これらを用いることにより
本化合物の高い溶解性と水分蒸発による噴射特性不良の
防止に対して優れた効果が得られる。特に本発明におい
て着色剤の分散安定性を得るのに好ましい溶剤としてN
−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン等のピロリドン誘
導体が挙げられる。
(I)〜(III)、(V)、(VI)以外で表面張力を調
整する目的で添加される浸透剤としてはジエチレングリ
コールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ
フェニルエーテル、エチレングリコールモノアリルエー
テル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジ
エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレング
リコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール
モノブチルエーテル、テトラエチレングリコールクロロ
フェニルエーテル等の多価アルコールのアルキル及びア
リールエーテル類、2−エチル−1,3−ヘキサンジオ
ール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール等
のジオール類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
ンブロック共重合体、フッ素系界面活性剤、エタノー
ル、2−プロパノール等の低級アルコール類が挙げられ
るが、特に好ましいのは多価アルコールアルキルエーテ
ルとしてジエチレングリコールモノブチルエーテル、炭
素数6以上のジオールとして2−エチル−1,3−ヘキ
サンジオールである。
であり、特に表面形成されて1秒以下の短い時間での動
的表面張力を示し、飽和時間で測定される静的表面張力
とは異なる。測定法としては特開昭63−31237号
公報等に記載の従来公知の方法で1秒以下の動的な表面
張力を測定できる方法であればいずれも使用できるが本
発明ではWilhelmy式の吊り板式表面張力計を用いて測定
した。表面張力の値は50mN/m以下が好ましく、よ
り好ましくは40mN/m以下とすると優れた乾燥性が
得られる。
顔料を単独或いは混合して用いることができる。用いら
れる水溶性染料としては、カラーインデックスにおいて
酸性染料、直接性染料、塩基性染料、反応性染料、食用
染料に分類される染料で耐水、耐光性が優れたものが用
いられる。これらは効果が阻害されない範囲で添加され
る。これら染料を具体的に挙げれば、酸性染料及び食用
染料として、 C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,
79,142 C.I.アシッドレッド 1,8,13,14,18,
26,27,35,37,42,52,82,87,8
9,92,97,106,111,114,115,1
34,186,249,254,289 C.I.アシッドブルー 9,29,45,92,24
9 C.I.アシッドブラック 1,2,7,24,26,
94 C.I.フードイエロー 3,4 C.I.フードレッド 7,9,14 C.I.フードブラック 1,2
33,44,50,86,120,132,142,1
44 C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,13,17,
20,28,31,39,80,81,83,89,2
25,227 C.I.ダイレクトオレンジ 26,29,62,10
2 C.I.ダイレクトブルー 1,2,6,15,2
2,,25,71,76,79,86,87,90,9
8,163,165,199,202 C.I.ダイレクトブラック 19,22,32,3
8,51,56,71,74,75,77,154,1
68,171
4,15,19,21,23,24,25,28,2
9,32,36,40,41,45,49,51,5
3,63,64,65,67,70,73,77,8
7,91 C.I.ベーシックレッド 2,12,13,14,1
5,18,22,23,24,27,29,35,3
6,38,39,46,49,51,52,54,5
9,68,69,70,73,78,82,102,1
04,109,112 C.I.ベーシックブルー 1,3,5,7,9,2
1,22,26,35,41,45,47,54,6
2,65,66,67,69,75,77,78,8
9,92,93,105,117,120,122,1
24,129,137,141,147,155 C.I.ベーシックブラック 2,8
2,17 C.I.リアクティブイエロー 1,5,11,13,
14,20,21,22,25,40,47,51,5
5,65,67 C.I.リアクティブレッド 1,14,17,25,
26,32,37,44,46,55,60,66,7
4,79,96,97 C.I.リアクティブブルー 1,2,7,14,1
5,23,32,35,38,41,63,80,95 等が使用できる。特に酸性染料及び直接性染料が好まし
く用いることができる。
タロシアニン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、
インジゴ系、チオインジゴ系、ペリレン系、イソインド
レノン系、アニリンブラック、アゾメチン系、ローダミ
ンBレーキ顔料、カーボンブラック等が挙げられ、無機
顔料として酸化鉄、酸化チタン、炭酸カルシウム硫酸バ
リウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、紺
青、カドミウムレッド、クロムイエロー、金属粉が挙げ
られる。
しく、また酸化処理したカーボンブラックやジアゾニウ
ム処理して解離基を導入したカーボンブラックがさらに
好ましい。イエロー顔料としてはベンチジン骨格を含ま
ないアゾ顔料が好ましい。マゼンタ顔料としてはキナク
リドン系のC.I.ピグメントレッド122が好まし
い。シアンはフタロシアニン化合物であるC.I.ピグ
メントブルー15:3やアルミ配位フタロシアニン、無
金属フタロシアニンが好ましい。これらカラー有機顔料
も表面処理したものはさらに分散安定性が優れる。
天然系では、アラビアガム、トラガンガム、グーアガ
ム、カラヤガム、ローカストビーンガム、アラビノガラ
クトン、ペクチン、クインスシードデンプン等の植物性
高分子、アルギン酸、カラギーナン、寒天等の海藻系高
分子、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、コラーゲン等
の動物系高分子、キサンテンガム、デキストラン等の微
生物系高分子、半合成系では、メチルセルロース、エチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等
の繊維素系高分子、デンプングリコール酸ナトリウム、
デンプンリン酸エステルナトリウム等のデンプン系高分
子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリ
コールエステル等の海藻系高分子、純合成系では、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニル
メチルエーテル等のビニル系高分子、非架橋ポリアクリ
ルアミド、ポリアクリル酸及びそのアルカリ金属塩、水
溶性スチレンアクリル樹脂等のアクリル系樹脂、水溶性
スチレンマレイン酸樹脂、水溶性ビニルナフタレンアク
リル樹脂、水溶性ビニルナフタレンマレイン酸樹脂、ポ
リビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、β−ナフ
タレンスルホン酸ホルマリン縮合物のアルカリ金属塩、
四級アンモニウムやアミノ基等のカチオン性官能基の塩
を側鎖に有する高分子化合物、セラック等の天然高分子
化合物等が挙げられる。
に従来より知られている添加剤を加えることができる。
ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオ
ール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウ
ム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が本発明に使
用できる。
悪影響をおよぼさずに本発明の好ましいpH範囲に調整
できるものであれば、任意の物質を使用することができ
る。その例として、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、
水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第
4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等が挙げ
られる。
ジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウ
ム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウ
ム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル
二酢酸ナトリウム等がある。
チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジ
イソプロピルアンモニイウムニトライト、四硝酸ペンタ
エリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトラ
イト等がある。
水溶性赤外線吸収剤、界面活性剤を添加することもでき
る。
例を示す。 実施例1 具体例(I−1)の化合物を分散剤の存在下で超音波ホ
モジェナイザーにて分散し、粒子径を0.1μm以下と
し、この分散液を用いて下記処方の組成物を攪拌溶解
し、pHが8.5になるように水酸化リチウム10%水
溶液にて調整し、これを0.45μmのテフロン(登録
商標)フィルターにて濾過しインク1を作製した。 カルボン酸基の導入されたカーボンブラック 5重量% 具体例(I−1)の活性剤 1.5重量% 具体例(II−1)の活性剤 0.5重量% スチレンアクリル酸重合体 0.1重量% グリセロール 15重量% N−ヒドロキシエチルピロリドン 5重量% 2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 1重量% デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2重量% イオン交換水 残量
リチウムにてpH8.8にしてインク2を調製した。 C.I.ピグメントイエロー74 2重量% C.I.ダイレクトイエロー132 1重量% 1,2,6−ヘキサントリオール 8重量% 1,5−ペンタンジオール 8重量% 2−ピロリドン 8重量% 具体例(I−3)の活性剤 1.0重量% 具体例(II−1)の活性剤 1.2重量% 具体例(IV−1)25%水溶液 0.8重量% アルギン酸ナトリウム 0.05重量% 尿素 5重量% 2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム 0.2重量% イオン交換水 残量
を水酸化リチウムで8.5にしてインク3を調製した。 C.I.ピグメントレッド122 2重量% C.I.アシッドレッド289 1重量% ジエチレングリコール 5重量% グリセロール 5重量% 2−ピロリドン 2重量% スチレンアクリル酸重合体 0.5重量% 具体例(I−2)の活性剤 1重量% (V)の活性剤 R:C9H19 k:12 1重量% 具体例(III−3)25%水溶液 0.2重量% デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2重量% イオン交換水 残量
を水酸化リチウムで9.5にしてインク4を調製した。 C.I.ピグメントブルー15:3 1.0重量% プロジェットファストシアン2TM (ゼネカ製) 1.2重量% エチレングリコール 5重量% グリセロール 2重量% 1,5−ペンタンジオール 8重量% 2−ピロリドン 2重量% ポリオキシエチレンポリオキシエチレンブロック共重合体 1重量% 具体例(I−4)の活性剤 1重量% (VI)の活性剤 p、q:20 0.8重量% 具体例(III−4)25%水溶液 2重量% 尿素 5重量% 安息香酸ナトリウム 0.2重量% イオン交換水 残量
を水酸化ナトリウムで7.8にしてインク5を調製し
た。 C.I.ダイレクトブラック168 5重量% トリエチレングリコール 5重量% ペトリオール 10重量% N−メチル−2−ピロリドン 5重量% ジエチレングリコールモノブチルエーテル 2重量% 具体例(I−5)の活性剤 1重量% (V)の活性剤 R:C10H21 k:7 1重量% 具体例(IV−2)25%水溶液 1.5重量% ヒドロキシエチル尿素 5重量% 2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム 0.2重量% イオン交換水 残量
を水酸化リチウムで8にしてインク6を調製した。 C.I.アシッドイエロー23 1重量% C.I.ダイレクトイエロー142 1重量% 2−ピロリドン 8重量% グリセロール 7重量% 具体例(I−1)の活性剤 1重量% (VI)の活性剤 p+q=15 0.5重量% (VI)の活性剤 p、q:0 0.5重量% 具体例(III−7)25%水溶液 2重量% ヒドロキシエチル尿素 5重量% デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2重量% イオン交換水 残量
を水酸化リチウムで8にしてインク7を調製した。 C.I.ダイレクトレッド227 1.2重量% C.I.アシッドレッド289 0.8重量% 2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 0.8重量% N−メチル−2−ピロリドン 8重量% 1,5−ペンタンジオール 8重量% 具体例(I−1)の活性剤 1.2重量% 具体例(III−4)の活性剤 0.8重量% 安息香酸ナトリウム 0.5重量% イオン交換水 残量
を水酸化リチウムで7.5にしてインク8とした。 C.I.アシッドブルー9 0.5重量% C.I.アシッドブルー249 0.5重量% C.I.ダイレクトブルー199 2重量% チオジエタノール 5重量% グリセロール 10重量% 2−ピロリドン 2重量% トリエチレングリコールモノブチルエーテル 2重量% 具体例(I−4)の活性剤 1重量% (VI)の活性剤 R:C10H21 k:12 1重量% 安息香酸ナトリウム 0.5重量% イオン交換水 残量
を水酸化リチウムで8にしてインク9とした。 スルホン酸が導入されたカーボン 5重量% 2−ピロリドン 5.0重量% グリセロール 15.0重量% 具体例(I−4)の活性剤 2重量% (VI)の活性剤 p+q=40 1重量% 具体例(I−2)の活性剤 1重量% ペンタクロロフェノールナトリウム 0.2重量% イオン交換水 残量
を水酸化リチウムで9にしてインク10とした。 酸化処理したカーボン 5.0重量% ポリビニルピロリドン 1重量% 2−ピロリドン 5.0重量% グリセロール 15.0重量% (VI)の活性剤 p+q=40 1重量% 具体例(I−2)の活性剤 2重量% デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2重量% イオン交換水 残量
剤に換えてドデシルベンゼンスルホン酸にかえた以外は
同様にしてインク11とした。
ジメチル−N−ドデシルアミンオキサイドにかえた以外
は同様にしてインク12とした。
する量を実施例4で用いた(VI)の活性剤とし、尿素を
除いた以外は同様ににしてインク13とした。
する量を実施例5で用いた(V)の活性剤とした以外は
同様にしてインク14とした。
4について下記の試験を行った。 1)画像の鮮明性 サーマルインクジェット方式のノズル径45μm、30
0dpiのノズルを有するインクジェットプリンター及び
積層PZTを液室流路の加圧に使用したノズル径33μ
m、128のノズルを有するインクジェットプリンター
にて印字を行い、2色重ね部境界の滲み、画像滲み、色
調、濃度を目視により総合的に判断した。またOHP投
影時の発色も評価した。印字用紙は市販の再生紙、上質
紙とボンド紙の3紙に印字した。
像濃度の変化をマクベス濃度計で測定し、下記の式にて
耐水性(耐色率%)を求めた。
超え30%未満となったものをを△、30%以上となっ
たものを×とした。
に転写しなくなるまでの時間を測定した。いずれの紙で
も10秒以内で乾燥した場合に○と判定した。それ以上
を×とした。
20℃、70℃それぞれの条件下で3カ月保存し、保存
後の表面張力、粘度、及び沈澱物析出の有無を調べた。
どの条件で保存しても、物性等の変化がないものを○と
した。
るヘッドを有するプリンターを使用し動作中にキャッ
プ、クリーニング等を行わないでどれだけ印字休止して
も復帰できるかを調べ、どれだけの時間で噴射方向がず
れるか、あるいは吐出液滴の重量が変化するかでその信
頼性を評価した結果を表に示す。特に問題なしを○、滴
重量の変化小、噴曲がり小を△、顕著な目詰まり発生を
×とした。
性剤を用いることでインクジェットインクとして諸特性
を満足し、普通紙上で色境界の滲みが少なく色再現性の
優れた高品質のカラー画像が得られ、従来のアニオン系
界面活性剤に比べ低起泡性の高信頼性の水性インクを提
供することができる。
ニオン系界面活性剤と併用することにより従来のインク
の起泡性を改良し、普通紙上で色境界滲みが少なく色再
現性が優れたカラー画像が得られ、高信頼性の水性イン
クを得ることができる。
アニオン系界面活性剤の対イオンの態様を提示すること
で、信頼性が高くかつ普通紙での画像が満足され保存性
の高い水性インクを提供することができる。
の分散安定性を改良し、アニオン系界面活性剤と併用し
浸透性を高める目的で添加する好ましく使用されるノニ
オン系界面活性剤の構造を特定することにより発色性と
色境界滲みの両立により普通紙適性の改良された信頼性
の高い水性インクを提供することができる。
とによりノニオン系界面活性剤と着色剤の相互作用を安
定化し保存安定性と浸透特性が改良された水性インクを
提供することができる。
該インクにおいて着色剤の溶解性・分散安定性と紙への
親和力を高めることが可能となりべた画像の均一性が高
まる。
有機溶剤を特定することで特に再生紙での色境界滲みを
低減する画像品質の改良された水性インクを提供するこ
とができる。
で該インクにおいて保存時に炭酸ガスの吸収により析出
等発生がない安定した特性が選られる信頼性の高い水性
インクを提供することができる。
定のサイズ特性を有する所謂普通紙に対して特定の解像
度で付着量を特定することにより文字滲み色境界滲みが
低減され、カール、コックリング等の少ない高品質の画
像が得られる記録方法を提供することができる。
Claims (9)
- 【請求項1】 着色剤とこれを溶解、又は分散する有機
溶剤と水とを含み、さらに界面活性剤を添加した水性イ
ンクにおいて、界面活性剤として下記一般式(I)で示
されるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキ
ルエーテル酢酸塩を添加したことを特徴とする水性イン
ク。 【化1】 R1 :炭素数6〜14の分岐してもよいアルキル基 m、n:1〜20の整数 M :アルカリ金属、第4級アンモニウム、第4級ホ
スホニウム又はアルカノールアミン - 【請求項2】 前記界面活性剤にさらに下記一般式(I
I)で示されるポリオキシエチレンアルキルエーテル酢
酸塩又は下記一般式(III)で示されるジアルキルスル
ホ琥珀酸塩を添加したことを特徴とする請求項1記載の
水性インク。 R2−O−(CH2CH2O)OCH2COOM - - -(II) R2:炭素数6〜14の分岐してもよいアルキル基 O :3〜12の整数 M :アルカリ金属、第4級アンモニウム、第4級ホス
ホニウム又はアルカノールアミン 【化2】 R3、R4:炭素数5〜7の分岐したアルキル基
M :アルカリ金属、第4級アンモニウム、第
4級ホスホニウム又はアルカノールアミン - 【請求項3】 前記一般式(I)、(II)、(III)の
対イオンがナトリウム、リチウム及び/又は下記一般式
(IV)で示される第4級アンモニウム、第4級ホスホニ
ウム、アルカノールアミン陽イオンであることを特徴と
する請求項1又は2記載の水性インク。 【化3】 X :窒素又はリン R5〜R8:水素、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキ
シアルキル基又はハロゲン化アルキル基 - 【請求項4】 さらに界面活性剤として下記一般式
(V)、(VI)を含有することを特徴とする請求項1〜
3のいずれかに記載の水性インク。 【化4】 R:炭素数6〜14の分岐しても良いアルキル基 k:5〜12の整数 【化5】 p、q:0〜40の整数 - 【請求項5】 前記水性インクが尿素及び/又は尿素誘
導体を含有することを特徴とする請求項4記載の水性イ
ンク。 - 【請求項6】 湿潤剤としてピロリドン誘導体を少なく
とも1種含有することを特徴とする請求項1〜5のいず
れかに記載の水性インク。 - 【請求項7】 界面活性剤と共に多価アルコールアルキ
ルエーテル及び/又は炭素数6以上のジオールを含有す
ることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の水
性インク。 - 【請求項8】 インクのpHが6〜11に調整されたこ
とを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の水性イ
ンク。 - 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の水性イ
ンクを熱エネルギー又は機械エネルギーにより微小な液
滴として飛翔させ、これをJIS P−8122試験法
によるステキヒトサイズ度が3秒以上の被記録材に付着
せしめることにより画像形成をする記録方法において解
像度が10ドット/mm×10ドット/mmであり被記
録材上のインク付着量が1.5g/m2〜30g/m2で
あることを特徴とする記録方法。
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