JPH039970A - 筆記具用顔料インキ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はマーキングペン等筆記具に使用する顔料インキ
中の顔料粒子の微分散性及び分散安定性の向上に関する
。

〔従来の技術〕

従来、筆記具用の特に速乾性のインキは、キシレンやセ
ロソルブ等の有機溶剤に染料を溶解して調整されていた
。しかしながら、これら有機溶剤は人体に有害なために
、エタノールを主体としたより安全なビヒクルが用いら
れる傾向があり、また、染料を着色材としたインキは耐
光性等の物性が劣るため、染料に代わってこれら物性の
点でより優れた顔料を使用する試みがなされている６ しかしながら、エタノールを主体としたビヒクルに顔料
を分散させた顔料インキをサインペン、ボールペン、フ
ェルトペン等の筆記具に使用した場合は、顔料粒子の凝
集や沈降によるケークの形成によって筆記不能を惹起す
る問題があった６ 〔発明が解決しようとする課題〕 本発明はエタノールを主体とするビヒクルに顔料を分散
させた顔料インキの顔料粒子の微分散性を向上させると
共に沈降速度を著しく遅延化して分散安定性を向上させ
、よって顔料粒子の凝集や沈降による筆記不能を防止す
ることを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本発明の顔料インキは、エ
タノールを主体とするビヒクルに、顔料と、該顔料の分
散剤及び分散安定剤として少なくとも下記の一般式で示
されるカルボキシ↓びその誘導体の中から選ばれるーウ
→物質を添加することを特徴として構成されるものであ
る。

一般式 ％式％ （Ｒ，はＣ６〜Ｃ１゜のアルキル基、Ｒ８はＣ１〜Ｃ１
のアルキレン基、ｎは１〜３ｏの整数、ＭはＨ原子また
はＮａやＫなどの金属原子またはアンモニウムもしくは
アルカノールアミンを示す）ここでビヒクルとしてはエ
タノールを単独で用いてもよいし、又、エタノールにイ
ソプロピルアルコール、メタノール、メチル又はエチル
上０ソノ′ブ等のクリコールエーテル系の溶剤を添加し
てもよい。エタノールは全インキ組成物中５０重量％以
上とすることが好ましい。

次に顔料としては、カーボンブラック、レーキレットＣ
（Ｃ１，１２４９０）、ブリリアントカーミン６Ｂなど
のアゾ系顔料や、フタロシアニンブルー　フタロシアニ
ングリーンなどのフタロシアニン系顔料などが使用可能
である。顔料の添加量は１〜１５重量％が好ましい。

分散剤及び分散安定剤として添加するカルボキシル化ポ
リオキシアルキレンアルキルエーテ少なくとも一種類の ル及びその誘導体の中から選ばれる←中→物質は単独で
使用してもよいし、また他の分散剤と併用してもよい。

他の併用可能な分散剤としては、ロジン、エステルガム
、ロジン変性マレイン酸レジン等のロジン系誘導体、ケ
トン樹脂、可溶性フェノールレジン、メチル又はエチル
セルロース、ハイドロキシアルキルセルロース誘導体、
スチレン−マレイン酸共重合体、ビニルブチラール、酢
酸ビニル、酢酸ビニル−塩化ビニル重合体、ビニルピロ
リドン等のビニル系ポリマーなとの樹脂が使用可能であ
る。カルホキ添加量は顔料の種類やインキの組成分によ
ってそれぞれ異なるが０．１〜１０重量％が好ましい。

またその添加時期はインキ組成物をボールミルやサンド
ミル等の適宜な装置によって撹拌する前でもよいが、撹
拌した後でも効果はある。

〔作用〕

本発明において添加するカルボキシル化ポリ導体の中か
ら選ばれる←つ→１質が顔料インキの微分散性及び分散
安定性を向上させる理由は定かではないが以下のごとく
推察される。

−船釣な非水系の顔料分散は、水系の顔料分散のように
電気二重層による反発力が得られにくいために、主に顔
料粒子に吸着する樹脂や界面活性剤等の分散剤の立体障
害により微分散性及び分散安定性を得ることになり、そ
れ故に分散剤の吸着層の厚さと被覆率を増加させること
によって微分散性及び分散安定性をより向上させること
ができると考えられる。そして吸着層の厚さは分散剤の
長さに依るが、本発明で分散剤として添加するカルボキ
シル化ポリオキシア中から選ばれる一中→物質はエタノ
ール中で溶解して直鎖状に広がった状態で顔料粒子に吸
着するのでその吸着層が極めて厚くなる。換言すれば、
カルボキシル化ポリオキシアルキレンアルキルエーテル
もしくはその誘導体にとってエタノールは良溶剤である
といえる。これがカルボキシル化ポリオキシアルキレン
アルキルエーテルもしくはその誘導体にとってエタノー
ル以外の他の貧溶剤の場合は小さなコイル状になって顔
料粒子に対する吸着層の厚さは薄いものとなってしまう
。ところで分散剤の溶剤に対する溶解性と顔料粒子に対
する吸着性は相反するという問題がある。これは、溶剤
に対する分散剤の溶解性が高ければ高いほど溶剤との親
和性が強く、溶剤中では溶剤分子が分散剤全体を厚い溶
媒和層で被覆しているため、溶媒分子層が分散剤の吸着
セグメントを顔料表面に接近することを阻んでしまうた
めであると考えられる。しかしながら、鋭意研究の結果
、本発明の分散剤は−ＧＨｚＣＯＯＭを用いることによ
り顔料表面への吸着性が非常に優れており被覆率を著し
く増加させる効果があることが発見された。これに対し
一〇　８２　Ｃ００Ｍの代わりに−ＳＯ，Ｍ（サルフェ
ート塩）や−Ｈ（ポリオキシアルキレンアルキルエーテ
ル）に置き換えたものでは顕著な効果は認められない。

以上のように本発明において添加するカルボキシル化ポ
リオキシアルキレンアルキルエーテルもしくはその誘導
体は顔料粒子に対する吸着層が極めて厚くなり且つ被覆
率も極めて高くなるので微分散性及び分散安定性が極め
て向上するものと考えられる。

尚、高分子量の樹脂による分散剤を添加しても微分散性
及び分散安定性は向上するがその反面インキ粘度が極端
に高くなる弊害があって筆記具用インキとして不適当な
ものとなるが、本発明の分散剤はインキ粘度を上昇させ
ることがなく筆記具用インキとして不都合となることも
ない。

〔実施例〕

本発明の実施例と比較例の配合例を以下に示す。

実施例１ カーボンブラック５Ｂ−４（デグッサ）Ｃ，、Ｈ，，０
−（Ｃ，Ｈ，Ｏ）、、−ＧＨｚＣＯＯＬｉエチルアルコ
ール イソプロピルアルコール 比較例１ カーボンブラック５Ｂ−４（デグツサ）Ｃ８，Ｈ，、−
０−（Ｃ，Ｈ，○）１゜−５ｏ、ＬＬエチルアルコール イソプロピルアルコール 実施例２ フタロシアニンブルー ０２□Ｈ，、Ｏ（Ｃ，Ｈ，Ｏ）、、　　ＣＨ２Ｃ００Ｋ
セキスイブチラール樹脂ＢＭ−１ エチルアルコール イソプロピルアルコール 比較例２ フタロシアニンブルー セキスイブチラール樹脂ＢＭ−１ エチルアルコール イソプロピルアルコール ８．０（重量部） ５．５ ７０．０ １６．５ ８．０（重量部） ５．５ ７０．０ １６．５ ５、ｏ（重量部） ３．０ ６．０ ７ｏ、０ １６．０ ５．０（重量部） ６．０ ７２．５ １６．５ 実施例３ カーボンブラックＭＡ−８（三菱化成）Ｃ，、Ｈ，、−
０−（Ｃ，Ｈ，Ｏ）、　−ＣＨ，Ｃ００Ｎ（Ｃ，Ｈ４０
Ｈ）。

デンカブチラール樹脂＃３０００ エチルアルコール イソプロピルアルコール 比較例３ カーボンブラックＭＡ−８（三菱化成）デンカブチラー
ル樹脂＃３０００ エチルアルコール イソプロピルアルコール １０．０（重量部） ５．０ ４．５ ７０．５ １０．０ １０．０（重量部） ４．５ ７５．５ １０．０ 上記の実施例１〜３、及び比較例１〜３の配合組成物を
サンドミルにて３〜６時間分散したものを２５℃におい
て保存し１ケ月おきにＥ型粘度計と遠心沈降式粒度分布
測定機にて粘度及び粒径を測定して下表に示す結果を得
た。

主体とするビヒクルに顔料を添加して更にカルボキシル
化ポリオキシアルキレンアルキルエーテルもしくはその
誘導体を添加することにより、顔料の微分散性及び分散
安定性が極めて向上し、よって顔料粒子の凝集や沈降に
よる筆記具の筆記不能を防止する効果がある。

特許　出　願人　三菱鉛筆株式会社 〔発明の効果〕

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 エタノールを主体とするビヒクルに、顔料と、該顔料の
   分散剤及び分散安定剤として少なくとも下記の一般式で
   示されるカルボキシル化ポリオキシアルキレンアルキル
   エーテルおよびその誘導体の中から選ばれる物質を少な
   くとも一種類添加することを特徴とする筆記具用顔料イ
   ンキ。 一般式 Ｒ＿１−Ｏ−（Ｒ＿２Ｏ）ｎ−ＣＨ＿２ＣＯＯＭ（Ｒ＿
   １はＣ＿■〜Ｃ＿３＿０のアルキル基、Ｒ＿２はＣ＿２
   〜Ｃ＿４のアルキレン基、ｎは１〜３０の整数、ＭはＨ
   原子またはＮａやＫなどの金属原子またはアンモニウム
   もしくはアルカノールアミンを示す）