JP2625039B2 - エタノール系インキ組成物 - Google Patents

エタノール系インキ組成物

Info

Publication number
JP2625039B2
JP2625039B2 JP2901291A JP2901291A JP2625039B2 JP 2625039 B2 JP2625039 B2 JP 2625039B2 JP 2901291 A JP2901291 A JP 2901291A JP 2901291 A JP2901291 A JP 2901291A JP 2625039 B2 JP2625039 B2 JP 2625039B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ethanol
titanium oxide
ink
solvent
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2901291A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04246482A (ja
Inventor
基裕 小宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Pencil Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Pencil Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Pencil Co Ltd filed Critical Mitsubishi Pencil Co Ltd
Priority to JP2901291A priority Critical patent/JP2625039B2/ja
Publication of JPH04246482A publication Critical patent/JPH04246482A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2625039B2 publication Critical patent/JP2625039B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマーキングペン用の酸化
チタン顔料を分散して含むエタノール系インキ組成物に
関する。更に詳しくは、主溶剤が低毒性かつ低公害性で
あり、筆記描線が他筆跡の隠ぺい性、固着性、耐候性、
堅牢性に優れ、インキとしては、沈降酸化チタンの再分
散性がよく、低粘度で流出やレベリング性に優れたイン
キ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の酸化チタンを分散して含む速乾性
のマーキングペン用の顔料インキは、主溶剤としてキシ
レン等の人体に有害な有機溶剤が使用されてきた。しか
しマーキングペンの実際使用上人体に有害な上記有機溶
剤を吸入せざるを得ないため、低毒性でしかも速乾性の
有機溶剤であるエタノール等を主溶剤としたインキの方
が好ましい。しかし隠ぺい性に優れ、白色を有した着色
剤である酸化チタンを分散し、筆記描線に固着性、耐候
性、堅牢性を持たせることのできる樹脂の選択は、エタ
ノールを主溶剤とした場合、狭められてしまう。
【0003】エタノールは有機溶剤の中でも水に近い構
造を有しており、エタノールに可溶な樹脂は水にも溶け
易い。一方、従来の主溶剤であるキシレンは芳香族炭化
水素であるため水には不溶な樹脂を溶解することができ
る為、人体には有害であるにもかかわらず長い間使用さ
れてきた。しかしキシレンは速乾性で筆記描線の固着
性、耐候性、堅牢性は優れているものの、ペンを立てた
まま静置しておくと、酸化チタンが沈降して、ハードケ
ーキを形成し、その後ペンを振って撹拌しても再分散せ
ず、静置が長期になった場合、筆記困難に至る欠点を有
していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、人体
に対して低毒性であるエタノールを主溶剤とし、筆記描
線の固着性、耐候性、堅牢性が従来のキシレンを主溶剤
としたものより優れており、更に分散している酸化チタ
ンが長期の保存に際して沈降を起した場合、ハードケー
キを作ってペンからインキを流出することが困難になる
が、軽くペンを手で振ったくらいでインキが再分散して
筆記できる再分散性能をもつエタノール系酸化チタン顔
料インキ組成物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するため鋭意研究を行った結果、エタノールを主体
にした溶剤中で、酸化チタンをシクロヘキサノン重縮合
樹脂によって分散し、これをベースとして染料や顔料な
どの着色剤にて調色し、また他の樹脂や、界面活性剤を
添加してなるインキ組成物が前記目的を達成しうること
を見い出し、本発明を完成した。
【0006】本発明はエタノールを主溶剤としたビヒク
ル中に着色剤の一つとして酸化チタンが分散した状態で
含まれているインキにおいて、酸化チタンと共にシクロ
ヘキサノン重縮合樹脂を含有してなるエタノール系イン
キ組成物である。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明
は、70重量%以下の酸化チタンを着色剤の全部又は一
部として含有し、エタノールを主溶剤とする溶剤中に分
散したインキ組成物において、該組成物全量当り0.5
〜70重量%のシキロヘキサノン重縮合樹脂を含有させ
たことが特徴である。
【0008】溶剤の組成としては、エタノールを50重
量%以上とし、その他のアルコール変成物として混合す
ることの可能な溶剤としては水、メタノール、プロパノ
ール、イソプロパノール、酢酸エチル等のエタノールの
変成用として一般的なものから、混合した溶剤がシクロ
ヘキサノン重縮合樹脂を溶解しうるものであれば特に制
限はなく、任意のものを選ぶことができる。
【0009】本発明のインキ組成物においてインキ組成
物に用いられる酸化チタン以外の着色剤の種類について
は特に制限はなく、顔料であれば従来マーキングペンに
使用されてきた顔料インキ組成物に慣用されている無機
系及び有機系顔料の中から任意のものを使用することが
できる。無機系顔料としては、例えば、カーボンブラッ
ク、金属酸化物などが挙げられ、また有機系顔料として
は、例えばアゾレーキ、不溶性アゾ顔料、キレートアゾ
顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔
料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、染料レー
キ、ニトロ顔料、ニトロソ顔料などが挙げられる。また
着色剤として染料を用いる場合も、油溶性水溶性を問わ
ず酸性染料、塩基性染料を用いることが出来る。これら
の着色剤はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種類以上
を組みわせて用いてもよく、その配合量は、全組成物の
重量に基づき、通常0.01〜30重量%、好ましくは
5〜15重量%の範囲で選ばれる。
【0010】以上の他、必要に応じて、界面活性剤や、
シクロヘキサノン重縮合樹脂と相溶性のある樹脂、可塑
剤、などを配合することができる。本発明のインキ中必
須成分であるシクロヘキサノン重縮合樹脂の量が0.5
重量%未満では所望の潤滑性が発揮されず、また70重
量%を越えると粘度が高くなりすぎて、十分にインキが
流出しなくなる。0.5〜70重量%の範囲で使用でき
るが、1〜30重量%の範囲で添加するのがより好まし
い。
【0011】
【作用】本発明において、エタノールを主溶剤として、
酸化チタンを分散した場合、何故、良好な分散性および
その安定性が得られるのか、詳細な作用機構は明らかで
はない。しかし本発明に使用のシクロヘキサノン重縮合
樹脂は酸化チタンに対する結合力が非常に強く、分散の
研究に於て一般的に説明されている立体障害による凝集
の防止が働いているためと考えられる。筆記描線の固着
性、耐候性、堅牢性については本発明に使用している樹
脂は紫外線や熱に対しても劣化し難く、酸化チタンが混
在した塗膜の強度は顔料の塗膜に対する補強硬化により
非常に高く、大変優れた耐加水分解性を有している為で
あると考えられる。
【0012】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。 (実施例1) 顔料 酸化チタンR−820 16.0重量% (石原産業(株)製) 樹脂 シクロヘキサノン重縮合樹脂 10.0 (Laropal K80 ,BASF製) 着色剤 Aizen Spilon Blue 2BNH 4.0 (保土谷化学(株)製) 可塑剤 ひまし油 0.3 溶剤 エタノール 56.0 イソプロパノール 13.0 酢酸エチル 0.7 100.0
【0013】 (実施例2) 顔料 酸化チタンR−930 18.0重量% (石原産業(株)製) 樹脂 シクロヘキサノン重縮合樹脂 14.0 (Laropal K80 ,BASF製) 着色剤 Aizen Spilon Red GRLH special 5.0 (保土谷化学(株)製) 可塑剤 ひまし油 0.4 溶剤 エタノール 60.7 イソプロパノール 1.0 酢酸エチル 0.9 100.0
【0014】 (比較例1) 顔料 酸化チタンR−820 16.0重量% (石原産業(株)製) 樹脂 シェラック NSC 10.0 (日本シェラック工業製) 着色剤 Aizen Spilon Blue 2BNH 4.0 (保土谷化学(株)製) 可塑剤 ひまし油 0.3 溶剤 エタノール 56.0 イソプロパノール 13.0 酢酸エチル 0.7 100.0
【0015】 (比較例2) 顔料 酸化チタンR−930 18.0重量% (石原産業(株)製) 樹脂 ガムロジンWW 9.0 (安原工業(株)製) 着色剤 Aizen Spilon Red GRLH special 5.0 (保土谷化学(株)製) 可塑剤 ひまし油 0.4 溶剤 キシレン 56.7 酢酸エチル 10.9 100.0
【0016】これらの配合を調合して、ボールミルにて
8時間分散したものをインキとして、テストを行なった
結果を以下の表1に示す。
【表1】
【0017】 (注)1) 紙面にて手書き筆記して評価した。 ◎は非常にインキ流出がよい。○はインキ流出がよい。
△はカスレ気味である。×はカスレる。 2) 黒線のアート紙に筆記し、目視評価した。 ◎は黒線が全く見えない。○は黒線がほとんど見えな
い。△は黒線がはっきり見える。×は、黒線で色がでな
い。 3) 50℃ 3ケ月間、保存後の沈降ケーキの硬さ。 ◎は非常に軟らかい。○は軟らかい。△は硬い。×は非
常に硬い。 4) ガラス板に塗布し十分に乾燥後、25℃の水に5分
間浸漬し塗膜の状態を調べる。 ◎は変化無し。○は擦ると剥離する。△は半分以上剥
離。×は完全に剥離する。
【0018】
【発明の効果】本発明のマーキングペン用インキ組成物
はエタノールを主成分とする溶剤を使用しているので人
体に対して低毒性である。エタノールを主溶剤としてい
るにも拘らず、筆記描線の固着性、耐候性、堅牢性(特
に耐水性)、隠蔽性がよく、粘度が低いのでインキの流
出がよい。従来、分散している酸化チタンが長期の保存
に際して、沈降を起し、ハードケーキをつくって、イン
キの流出が困難になることがあったが、本発明のインキ
では軽く手で振った位で再分散して筆記できる再分散性
能が優れている、従って保存性がよい。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エタノールを主溶剤としたビヒクル中に
    着色剤の一つとして酸化チタンが分散した状態で含まれ
    ているインキにおいて、酸化チタンと共にシクロヘキサ
    ノン重縮合樹脂を含有してなるエタノール系インキ組成
    物。
JP2901291A 1991-01-31 1991-01-31 エタノール系インキ組成物 Expired - Fee Related JP2625039B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2901291A JP2625039B2 (ja) 1991-01-31 1991-01-31 エタノール系インキ組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2901291A JP2625039B2 (ja) 1991-01-31 1991-01-31 エタノール系インキ組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04246482A JPH04246482A (ja) 1992-09-02
JP2625039B2 true JP2625039B2 (ja) 1997-06-25

Family

ID=12264498

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2901291A Expired - Fee Related JP2625039B2 (ja) 1991-01-31 1991-01-31 エタノール系インキ組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2625039B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04246482A (ja) 1992-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2625038B2 (ja) エタノール系マーキングインキ組成物
WO1998040441A1 (fr) Encre a bille a base aqueuse du type a remplissage direct presentant un reflet metallique
JP2625039B2 (ja) エタノール系インキ組成物
JP4270609B2 (ja) 水性インキ組成物
JP2005350493A (ja) 油性インクジェットインク
JPS61291664A (ja) マ−キングペン用水性螢光顔料インキ
JPH02209973A (ja) 着色修正用インキ組成物
JPH08157765A (ja) 油性ボールペン用インキ組成物
US6441061B1 (en) Additive for oil-based ink for a ball point pen and oil based ink for a ball point pen containing the same
JPH01249870A (ja) ボールペン用顔料インキ
JP2671427B2 (ja) 水性顔料インキ
JPH08134393A (ja) 油性ボールペン用黒インキ組成物
JP7008230B2 (ja) マーキングペン用水性インキ
JP3777764B2 (ja) 水性光沢インキ組成物
JP3051101U (ja) 二重発色水性インキを充填したボールペン
JP5561917B2 (ja) 油性修正液組成物
JPH0517717A (ja) アルコール性マーキングペンインキ組成物
JPH08283646A (ja) 筆記具用水性顔料インキ組成物
JPH1121491A (ja) 筆記具用インキ組成物
JPH115933A (ja) 黒色顔料インクおよびその製造方法
JP3774535B2 (ja) 二重発色インキ組成物
JPH06212111A (ja) 油性ボールペン用インキ組成物
JPH05148440A (ja) 顔料インキ組成物
JP4594625B2 (ja) 油性顔料インキ組成物
JPS63205376A (ja) 修正用インキ組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19970218

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees