JP2001081382A - スクラッチインキ組成物及びそれを用いた筆記具 - Google Patents

スクラッチインキ組成物及びそれを用いた筆記具

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JP2001081382A
JP2001081382A JP26291899A JP26291899A JP2001081382A JP 2001081382 A JP2001081382 A JP 2001081382A JP 26291899 A JP26291899 A JP 26291899A JP 26291899 A JP26291899 A JP 26291899A JP 2001081382 A JP2001081382 A JP 2001081382A
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Yasuyuki Yoshimura
保幸 吉村
Naoyuki Murata
直之 村田
Yuki Yamamoto
由紀 山本
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Sakura Color Products Corp
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Abstract

(57)【要約】 粒子径10μm以下の粒子積算値が30%以下である粒
度分布(レーザー回折式粒度分布測定器)を有する鱗片
状顔料、樹脂成分及び溶剤を含むスクラッチインキ組成
物。 【課題】消去性、隠蔽性及び簡易性において優れたスク
ラッチインキ組成物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なスクラッチ
インキ組成物及びそれを用いた筆記具に関する。
【0002】
【従来技術】スクラッチインキは、各種くじ類、ゲーム
類等において、下地に印刷された文字、数字、記号、図
柄等を隠蔽するための塗膜を形成でき、かつ、後に塗膜
をコイン、つめ、消しゴム等で擦って取り除ける機能を
もつインキである。
【0003】従来、かかる機能を有する印刷物として
は、例えば紙、プラスチック等の被印刷物の表面に所望
の絵画、文字、図形、写真等の印刷彰像を施し、その上
に樹脂、植物油、石油系溶剤及び乾燥剤よりなるメジュ
ームにワックスを混入した溶液を塗布してメジューム層
を形成し、さらにその上メジューム層の上に再び該印刷
彰像を遮蔽し得る不透明な印刷彰像を全部あるいは部分
的に施してなる摩擦、ひっかき等により上層の印刷イン
キが脱落し、下層の印刷像が顕現する印刷物(実公昭4
4−12094号公報)等が知られている。
【0004】しかし、上記印刷物では、文字、図形等の
上からまずメジューム層を形成し、さらに不透明層を形
成させる必要があり、簡便な方法とは言えない。特に、
印刷物として用いられることから、個人レベル・家庭的
に楽しむためのものとしては不向きである。
【0005】また、カーボンブラック及びアニリンブラ
ックの中から選ばれる顔料を、高分子量のポリエチレン
オキシドを溶解させた水性媒体中に、必要に応じての界
面活性剤の存在下、均一に分散させたものからなり、顔
料1〜20重量%及び高分子量のポリエチレンオキシド
0.01〜5重量%を含有することを特徴とする紙上に
記載された文字や図案が消しゴムで消去可能な紙用イン
ク組成物(特公平1−39470号公報)がある。
【0006】しかし、このインク組成物による塗膜は、
消しゴム等では取り除きにくい場合があり、消去性とい
う点においてさらなる改善の余地がある。
【0007】さらに、0℃以下の造膜温度もしくは0℃
以下のガラス転移温度を有する樹脂、粒子径1〜20μ
の着色球状微粒子及び水を含有し、インキ粘度5〜35
mPa・secであることを特徴とする消去性インキ
(特開平5−279614号公報)がある。
【0008】しかし、このインキは消去することができ
るものの、もともと隠蔽性がないため、文字、図形等を
隠蔽できない。従って、文字、図形等の隠蔽を前提とす
るスクラッチインキとして用いることができない。一
方、このインキで隠蔽性を発現させようとすれば消去性
が低下するおそれがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、いずれの
インキにおいても、少なくとも消去性、隠蔽性及び簡易
性のいずれかにおいて問題があり、これらをすべて満た
したインキ、すなわちスクラッチ用に適したインキは未
だ開発されていないというのが現状である。
【0010】従って、本発明は、特に、消去性、隠蔽性
及び簡易性において優れたスクラッチインキ組成物を提
供することを主な目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来技術の
問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、特定の組成から
なるインキ組成物が上記目的を達成できることを見出
し、ついに本発明を完成するに至った。
【0012】すなわち、本発明は、下記のスクラッチイ
ンキ組成物及びそれを用いた筆記具に係るものである。 1.粒子径10μm以下の粒子積算値が30%以下であ
る粒度分布(レーザー回折式粒度分布測定器)を有する
鱗片状顔料、樹脂成分及び溶剤を含むスクラッチインキ
組成物。 2.鱗片状顔料が、粒度分布(レーザー回折式粒度分布
測定器)による粒子積算値30%における粒子径が3〜
200μmであり、その厚みが上記粒子径の1/40〜
1/60倍である上記第1項記載のスクラッチインキ組
成物。 3.上記第1項又は第2項に記載の組成物をインキとし
て用いた筆記具。 4.文字又は図柄が表わされた基材上に上記第1項又は
第2項に記載の組成物からなる塗膜が形成されていて、
当該文字又は図柄が当該塗膜により隠蔽されていること
を特徴とするスクラッチ用材料。 5.基材上に文字又は図柄を印刷し、次いで上記第1項
又は第2項に記載の組成物を塗布することにより当該文
字又は図柄を隠蔽することを特徴とするスクラッチ用材
料の製造方法。
【0013】
【発明の実施の形態】1 スクラッチインキ組成物 まず、本発明組成物で用いられる鱗片状顔料としては、
粒度分布(レーザー回折式粒度分布測定器)において、
粒子径10μm以下の粒子積算値が30%以下(好まし
くは20%以下)となる粒度分布を有することが必要で
ある。このような物性を有するものであれば市販の顔料
もそのまま使用できる。
【0014】また、上記物性を満たしていない顔料であ
っても、例えば遠心分離、濾過、凝集剤の添加等の公知
の分離方法に従って10μm以下の粒子を除去し又は減
らすことによって本発明の顔料として用いることが可能
である。あるいは、必要に応じて10μmを超える粒子
を追加することによって本発明の顔料として用いること
もできる。
【0015】鱗片状顔料の粒子形状としては、所望の隠
蔽性が得られる限り特に制限されないが、通常は粒度分
布(レーザー回折式粒度分布測定器)による粒子積算値
30%における粒子径(以下「D30」ともいう)が3〜
200μm程度、好ましくは15〜50μmであれば良
い。また、上記顔料の厚さは、上記D30の1/40〜1
/60倍程度、好ましくは約1/50とすれば良い。
【0016】鱗片状顔料の種類(材質)は所望の隠蔽性
を有するものであれば特に限定的でなく、有機顔料ある
いは無機顔料(金属粉顔料を含む)のいずれも使用する
ことができる。例えば、アルミニウム粉顔料、金属被覆
無機顔料(フレーク状ガラスを無電解メッキ法、スパッ
タリング法等のコーティング法により金属皮膜を被覆し
てなる顔料、マイカ、アルミニウム等の無機材料又は金
属材料の上から各種コーティング法により金属皮膜を被
覆してなる顔料等)等を使用することができる。これら
は1種又は2種以上で用いることができる。
【0017】これらの鱗片状顔料としては市販品を用い
ることもできる。例えば、アルミニウム粉顔料としては
「アルペーストWXM-U75C」、「アルペーストWXM542
2」、「アルペーストWXM1440」(いずれも東洋アルミニ
ウム製)等、フレーク状ガラスを無電解メッキ法により
金属皮膜を被覆してなる顔料(金属被覆無機顔料)とし
ては「メタシャインREFSX-2015PS」、「メタシャインRE
FSX-2025P」、「メタシャインREFSX-2040PS」(いずれ
も東洋アルミニウム製)等、フレーク状ガラスをスパッ
タリング法により金属皮膜を被覆してなる顔料(金属被
覆無機顔料)としては「クリスタルカラーGF2125」、
「クリスタルカラーGF2525」、「クリスタルカラーGF21
40」、「クリスタルカラーGF2125」(いずれも東洋アル
ミニウム製)等が使用できる。
【0018】鱗片状顔料の含有量(固形分)は、用いる
鱗片状顔料の種類等に応じて適宜設定すれば良いが、通
常は本発明組成物中3〜30重量%程度、好ましくは4
〜15重量%とすれば良い。鱗片状顔料が少なすぎる場
合には隠蔽性が低下するおそれがある。また、鱗片状顔
料が多すぎる場合には固形分が多くなる結果、粘度、流
動性等が低下することがある。
【0019】樹脂成分としては、インキ組成物の粘度調
整、筆跡の皮膜形成等が可能なものであれば特に制限さ
れず、水溶性樹脂、油溶性樹脂等のいずれも使用でき
る。例えば、水溶性樹脂としては、微生物産系多糖類又
はその誘導体としてプルラン、ザンサンガム、ウェラン
ガム、ラムザンガム、サクシノグルカン等;水溶性植物
系多糖類又はその誘導体としてグァーガム、ローカスト
ビーンガム、ペクチン;水溶性動物系多糖類又はその誘
導体としてゼラチン、カゼイン等;セルロース誘導体と
してヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース(CMC)、シクロデキストリン類及びその誘
導体としてα−シクロデキストリン、β−シクロデキス
トリン、γ−シクロデキストリン、これらのメチル誘導
体等;水溶性大豆多糖類又はその誘導体として市販品で
ある「ソヤファイブS-DN」、「ソヤファイブS-LN」、
「ソヤファイブS-LN1」、「ソヤファイブS-DA100」、
「ソヤファイブS-LA200」(いずれも不二製油製)等;
水溶性合成樹脂としてアクリル樹脂、スチレン−アクリ
ル系樹脂、スチレン樹脂、マレイン酸樹脂、スチレン−
マレイン酸系樹脂、ポリビニルピロリドン、ウレタン樹
脂、ポリビニルアルコール(PVA)等が使用できる。
また、油溶性樹脂としては、本発明組成物中の溶剤に可
溶なものであれば特に制限されず、例えばケトン系樹
脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂等が挙げられ
る。これら樹脂成分は、1種又は2種以上で用いること
ができる。
【0020】これら樹脂成分の中でも、水溶性樹脂とし
ては微生物産系多糖類又はその誘導体を必須成分として
含む樹脂成分(特に、微生物産系多糖類又はその誘導体
とPVAとを含む樹脂成分)が好ましい。また、油溶性
樹脂としては、ケトン系樹脂、フェノール系樹脂及びキ
シレン系樹脂の少なくとも1種を含む樹脂成分を好適に
用いることができる。
【0021】樹脂成分の含有量は、用いる樹脂成分の種
類、溶剤の種類等に応じて適宜変更できるが、通常は本
発明組成物中0.01〜30重量%程度、好ましくは
0.3〜20重量%とすれば良い。樹脂成分が多すぎる
場合には粘度が高くなりすぎて筆記性、印刷性等が低下
するおそれがある。また樹脂成分が少なすぎる場合には
鱗片状顔料等が沈降しやすくなる。
【0022】溶剤としては、特に制限されず、いずれの
溶剤も使用できる。例えば、水のほか、メタノール、エ
タノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール
類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコール等のグリコール類、エチレングリコー
メモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテル等のグリコールエーテル類、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテル等のカルビトール類等が挙げ
られる。その他にも、グリセリン、トリメチロールプロ
パン等も使用できる。この中でも、水、炭素数1〜4の
脂肪族アルコール、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、グリセリン等が好ましい。これらは、1種又は
2種以上で用いることができる。
【0023】溶剤の使用量は、用いる鱗片状顔料等の種
類によって適宜変更することができるが、通常は本発明
組成物中50〜95重量%程度、好ましくは60〜90
重量%とすれば良い。溶剤が多すぎる場合は筆跡の濃度
が不足することがある。また、溶剤が少なすぎる場合に
は樹脂成分、着色剤等の分散性又は溶解性が不十分とな
ることがある。
【0024】本発明組成物では、これらの成分のほか、
必要に応じて着色剤、潤滑剤、防錆剤、防腐防黴剤、染
料可溶化剤、界面活性剤等の公知の添加剤を配合するこ
ともできる。
【0025】特に、着色剤としては、鱗片状顔料以外の
公知の有機・無機顔料及び染料を適宜配合できる。例え
ば、上記顔料としてフタロシアニン、キナクリドン、カ
ーボン等、また染料としてはトリフェニルメタン系、キ
サンテン系、アントラキノン系、金属錯体系、銅フタロ
シアニン系等が使用できる。その他にも、蛍光顔料、蓄
光顔料、着色エマルジョン等も使用できる。
【0026】本発明において、有機顔料又は無機顔料を
用いる場合には、これを水に分散させた顔料水分散体と
して用いることができる。この場合、顔料の水への分散
性を向上させるためにスチレン−アクリル共重合体等の
顔料分散用樹脂を配合することもできる。また、必要に
応じて、トリエタノールアミン等のpH調整剤を添加す
ることもできる。
【0027】着色剤の配合量は、用いる着色剤の種類等
に応じて適宜設定すれば良いが、通常は本発明組成物中
0.05〜10重量%程度、好ましくは1〜10重量%
とすれば良い。なお、着色剤として上記顔料水分散体を
用いる場合には、顔料及び顔料分散用樹脂の合計量(顔
料ベース)を基準とする。
【0028】本発明組成物は、これらの各成分を混合
し、公知の分散方法等に従えば調製することができる。
例えば、樹脂成分として水溶性樹脂を用いる場合は、溶
剤、鱗片状顔料、必要に応じて着色剤を混合分散させた
後、水溶性樹脂を配合し、これを濾過し、脱泡すること
により本発明組成物を得ることができる。また例えば、
樹脂成分として油溶性樹脂を用いる場合は、溶剤、油溶
性樹脂、必要に応じて着色剤を混合分散させた後、適当
な温度で加熱攪拌し、溶解後に常温に戻し、鱗片状顔料
を配合し、これを濾過し、脱泡することにより本発明組
成物を得ることができる。 2 筆記具 本発明組成物は、実質的にあらゆる用途に使用でき、印
刷用インキ、筆記具用インキ等として用いることができ
る。筆記具として、例えばボールペン、マーカー等のい
ずれのタイプの筆記具にも適用することができる。イン
キとして本発明組成物を用いるほかは、筆記具として公
知の構成を採用することができる。 3 スクラッチ用材料 本発明は、文字又は図柄が表わされた基材上に本発明組
成物からなる塗膜が形成されていて、当該文字又は図柄
が当該塗膜により隠蔽されていることを特徴とするスク
ラッチ用材料を包含する。
【0029】基材としては、上記塗膜が形成できる限り
特に制限されず、例えば紙類、木質・繊維質材料、樹脂
類、金属材料、セラミックス材料、ガラス材料等又はこ
れらの複合材料を採用することができる。本発明では、
紙類を好適に用いることができる。また、基材の形態も
制限されず、シート状、球状等のいずれであっても良
い。
【0030】上記塗膜の厚みは、文字又は図柄を隠蔽で
きる限り特に限定されないが、通常5〜50μm程度と
すれば良い。本発明材料における塗膜は、基本的には本
発明組成物による塗膜のみであり、他の塗膜は介在しな
いことが好ましい。
【0031】また、本発明における文字又は図柄は、数
字、記号、絵、模様等の表現をすべて含む。また、文字
又は図柄は、筆記によるものであっても良いし、印刷に
よるものであっても良い。また、印刷方法も特に制限さ
れない。
【0032】本発明材料は、例えば基材上に文字・図柄
を印刷し、次いで本発明組成物を塗布することにより当
該文字又は図柄を隠蔽することによって製造することが
できる。この場合の印刷方法及び塗布方法も特に制限さ
れず、いずれも公知の方法を採用することができる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、消去性及び隠蔽性とと
もに簡易性においても優れたスクラッチインキ組成物を
提供できる。
【0034】本発明組成物は下地に記された文字又は図
柄を実質上完全に隠蔽することができる一方で、本発明
組成物による筆跡(塗膜)はつめ、コイン、消しゴム等
によるひっかき、摩擦等により容易に取り除くことがで
き、これにより下地に記された文字、図形等が再び現
れ、これを識別することが可能となる。すなわち、本発
明組成物によれば、優れたスクラッチ効果を発揮できる
スクラッチ用材料を製造することができる。
【0035】また、本発明組成物は、印刷用インキとし
てのみならず、筆記具用インキとしても使用でき、しか
も既存の印刷物上に塗布するだけでスクラッチ効果が得
られるので、業務用のほか個人的・家庭的な使用も可能
であり、従来の印刷インキ等に比べて簡易で取り扱いや
すい。
【0036】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明の特
徴とするところを明確にする。
【0037】実施例1〜12及び比較例1〜5 表1に示す組成のインキをそれぞれ調製した。
【0038】
【表1】
【0039】樹脂成分として水溶性樹脂を用いる場合
は、溶剤及び顔料、必要に応じて着色剤を混合し、次い
で水溶性樹脂を加えて混合した後、濾過し、脱泡して水
性スクラッチインキを得た。
【0040】また、樹脂成分として油溶性樹脂を用いる
場合は、溶剤及び油溶性樹脂を混合し、加熱攪拌した
後、必要に応じて着色剤を添加して加熱攪拌し、常温に
冷却後、顔料を配合して油性スクラッチインキを得た。
表1に示す各成分は以下の通りである。 (1)顔料(鱗片状顔料) ・鱗片状顔料1:アルミニウム顔料(「アルペーストWX
M5422」東洋アルミニウム製、粒子径10μm以下の粒
子積算値:約20%、D30:約20μm、固形分:約6
0〜70重量%) ・鱗片状顔料2:アルミニウム顔料(「アルペーストWX
M1440」東洋アルミニウム製、10μm以下の粒子積算
値:約10%、D30:約30μm、固形分:約60〜7
0重量%) ・鱗片状顔料3:アルミニウム顔料(「アルペーストWX
M0650」東洋アルミニウム製、粒子径10μm以下の累
積分布:約80重量%、D30:約7μm、固形分:約6
0〜70重量%) ・鱗片状顔料4:アルミニウム顔料(「アルペースト12
30M」東洋アルミニウム製、粒子径10μm以下の粒子
積算値:約50%、D30:約10μm、固形分:約60
〜80重量%) ・鱗片状顔料5:ガラスフレーク顔料(クリスタルカラ
ー「GF2525-M」東洋アルミニウム製、粒子径10μm以
下の粒子積算値:約20%、D30:約25μm、固形
分:約80〜90重量%) 鱗片状顔料の上記粒子積算値(粒子径10μm以下の粒
子の重量%)は、レーザー回折式粒度分布測定器(「S
ALD−1100」島津製作所製)により測定した値を
示す。また、いずれの鱗片状顔料の厚みも、各D30の約
1/50であった。 (2)樹脂成分 ・水溶性樹脂1:ラムザンガム(「K7C233」三晶製) ・水溶性樹脂2:ウェランガム(「K1A96」三晶製) ・水溶性樹脂3:PVA(「PVA-204」クラレ製) ・油溶性樹脂1:ケトン系樹脂(「ハロン80」本州化学
製) ・油溶性樹脂2:フェノール系樹脂(「タマノール51
0」荒川化学工業製) ・油溶性樹脂3:キシレン系樹脂(「ニカノールHP-10
0」三菱瓦斯製) (3)溶剤 ・溶剤1:イオン交換水 ・溶剤2:グリセリン(試薬) ・溶剤3:エタノール(試薬) ・溶剤4:プロピレングリコールモノメチルエーテル
(試薬) (4)着色剤 ・着色剤1:黄色染料(「黄色202号の(1)」、Ac
id Yellow 73、アイゼン製) ・着色剤2:黄色染料(「バリファストイエロー」、ア
ゾ系金属錯体、オリエント化学製) ・着色剤3:黄色顔料(「セイカファストイエローA−
3」、アゾ系、大日精化製) (5)顔料ベース 着色剤及び顔料分散用樹脂(スチレン−アクリル共重
合体「ジョンクリルJ683」ジョンソンポリマー製、
重量平均分子量8000)を重量比で5:1で混合し、
さらにトリエチルアミンを添加してボールミルで分散さ
せ、水を配合して得られた固形分濃度10重量%の顔料
水分散体(表1中の重量は、着色剤及び顔料分散用樹
脂の合計量) (6)添加剤 ・防腐防黴剤:1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オ
ン(「プロクセルGXL」 ヘキスト合成
製) ・防錆剤:ベンゾトリアゾール(試薬) ・潤滑剤:マレイン酸モノアミド(試薬) 試験例1 表1に示す配合(重量%)の各インキ組成物を用いて筆
記具を作製した。
【0041】水性スクラッチインキの場合は、ステンレ
ス鋼製ボールペンチップ(ボール材質:炭化珪素)を一
端に取り付けたポリプロピレン製インキ収容管に上記イ
ンキを充填して中芯とした。次に、本体に中芯を取り付
けた後、尾栓を装着した。最後に、中芯を遠心分離機に
より管中の空気を除去し、ボールペンを作製した。
【0042】油性クラッチインキの場合は、市販マーカ
ー(「サクラふちどりマーカーメタリック」サクラクレ
パス製)のインキ収容管に上記インキを充填してマーカ
ーを作製した。
【0043】各筆記具について、消去性及び隠蔽性を調
べた。消去性は、各筆記具にて市販のルーズリーフ用紙
に筆記後、市販の消しゴムで筆跡を擦り、消去前後の状
態を目視観察を行った。表1中、○はルーズリーフ用紙
に残存物がほとんどなく、筆記前と同じ状態になるも
の、×はルーズリーフ用紙に残存物があり、筆記前の状
態に戻らないものをそれぞれ示す。隠蔽性は、各筆記具
にて市販のルーズリーフ用紙の罫線上に筆記後、その罫
線の隠蔽度合いを肉眼により観察した。表1中、○は隠
蔽性あり(罫線が見えないもの)、×は隠蔽性なし(罫
線が見えるもの)を示す。
【0044】表1の結果からも明らかなように、実施例
1〜12はいずれも消去性及び隠蔽性に優れていた。す
なわち、優れたスクラッチ効果が得られた。
【0045】これに対し、粒子径10μm以下の粒子積
算値が30%を超える比較例1〜5は、消去性が不十分
であるため、消去後の下地が汚くなった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 由紀 大阪府大阪市中央区森ノ宮中央1丁目6番 20号 株式会社サクラクレパス内 Fターム(参考) 4J039 AB01 AB02 AB07 AD03 AD06 AD09 AD10 AD14 AD23 AE01 AE02 AE04 BA06 BC07 BC09 BC13 BC15 BD04 BE01 BE12 CA06 CA07 FA02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒子径10μm以下の粒子積算値が30%
    以下である粒度分布(レーザー回折式粒度分布測定器)
    を有する鱗片状顔料、樹脂成分及び溶剤を含むスクラッ
    チインキ組成物。
  2. 【請求項2】鱗片状顔料が、粒度分布(レーザー回折式
    粒度分布測定器)による粒子積算値30%における粒子
    径が3〜200μmであり、その厚みが上記粒子径の1
    /40〜1/60倍である請求項1記載のスクラッチイ
    ンキ組成物。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の組成物をインキと
    して用いた筆記具。
  4. 【請求項4】文字又は図柄が表わされた基材上に請求項
    1又は2に記載の組成物からなる塗膜が形成されてい
    て、当該文字又は図柄が当該塗膜により隠蔽されている
    ことを特徴とするスクラッチ用材料。
  5. 【請求項5】基材上に文字又は図柄を印刷し、次いで請
    求項1又は2に記載の組成物を塗布することにより当該
    文字又は図柄を隠蔽することを特徴とするスクラッチ用
    材料の製造方法。
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