JP2020050725A - 筆記具用水性インキ組成物、及びそれを用いた筆記具。 - Google Patents

筆記具用水性インキ組成物、及びそれを用いた筆記具。 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、再分散性ならびに筆跡の発色性に優れた筆記具用水性インキ組成物を提供することである。【解決手段】YInMnブルー顔料粒子と、湿潤分散剤と、水とを含んでなる、筆記具用水性インキ組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、筆記具用水性インキ組成物に関する。さらに詳しくは、本発明はインキの保存安定性ならびに筆跡の発色性に優れる筆記具用水性インキ組成物に関するものである。また、本発明は、その組成物を用いた筆記具にも関するものである。
従来から、隠蔽性を有する筆跡を得るために、酸化チタンなどの顔料を用いた筆記具用水性インキ組成物が知られている。さらに、そのような隠蔽性の高いインキ組成物に補色顔料などを併用することで、下地を隠蔽しながらパステル調や有彩色の筆跡が得られることが知られる様になり、そのような組成物が盛んに検討されている。
しかしながら、酸化チタンなどの比重が大きい顔料を使用した際には、時間の経過に伴って顔料が沈降していわゆるハードケーキとなってしまうと、再分散が困難になってしまうことがあった。そこで、組成物に用いる各種材料の改質や、分散剤の併用などによる、顔料の沈降防止が試みられている。しかしながら、従来報告されている技術では、沈降速度を遅くすることはできるものの、長期間の経時では、ハードケーキとなることは避けられず、それらの対策は十分な結果に結びついていないのが実情である。
さらに、いわゆるゲル化剤や増粘剤などを用いて、インキ粘度を高くしたり、構造粘性を発現させるなどの対策も検討されている。しかしながら、これらの対策手段を講じたインキ組成物を繊維束やポーラス体などのペン先を用いた筆記具に用いると、インキ吐出量が少なくなることがあった。
以上の通り、比重が大きい顔料を含むインキ組成物の経時保存安定性について、これまでの技術は改良の余地があり、さらなる改良方法の検討がされている(例えば特許文献1〜3)。
特許文献1には、特定の酸化チタンと樹脂粒子、結合剤を用いた筆記具用インキが記載されている。そして、樹脂粒子として中空樹脂粒子、およびポリエチレンが記載されている。このインキは再分散性が改良されたものである。
特許文献2には、酸化チタンとケイ酸アルミニウムと特定の樹脂を用いた筆記具用インキが記載されている。このインキは、分散系の経時安定性が改良されており、筆跡の色調が鮮明であることが記載されている。
特許文献3には、酸化チタン、アルミノケイ酸塩、水溶性樹脂、水に溶解する無機塩、界面活性剤、および水を含む筆記具用顔料インキが記載されている。このインキも、経時的な色別れが少なく、ハードケーキを作らないものであることが記載されている。
以上の通り、従来の技術は、再分散性をある程度向上させることに成功している。しかしながら、持ち運びをする際、インキに対して振動等の外部圧力を受けた際は、酸化チタンなどの比重の大きい顔料粒子同士などが、互いに密着し最密充填しやすく、よりハードケーキを作り易いため、インキの保存安定性を改善する余地があった。
また、酸化チタンを使用した低粘度の水性インキにより紙に筆記を行うと、酸化チタンの比重が大きいために、インキが紙の繊維間に浸透する過程において当該酸化チタンが紙の繊維間に入り込んでしまい、結果として良い筆跡の発色性を得られにくいという課題もあった。
前記の課題は、酸化チタン以外の比重の大きい顔料粒子にも共通するものである。
2009年に、約200年ぶりに新たに発見された、イットリウム、インジウム、マンガンの複合酸化物からなる青色顔料である「YInMnブルー(インミンブルー)」は、紫外線に強く退色しにくい性質を有しているが、その比重は5.9と、酸化チタンの比重約4.0よりもさらに大きい(例えば非特許文献1)ため、当該青色顔料を筆記具用水性インキ組成物に用いるにあたっては、前記のようなインキの保存安定性ならびに筆跡の発色性に懸念があった。
特開平11−343443号公報 特開昭59−217776号公報 特開平11−140369号公報
シェファードカラージャパンインク、“新色<ブルー10G513>を上市しました”、[online]、[2018年9月3日検索]、インターネット<URL:http://home.n00.itscom.net/din/_userdata/Blue_10G513%20_2017.pdf>
本発明は、顔料などの各種成分が、経時や、インキに対して振動等の外部圧力を受けて沈降して、ハードケーキを作ることなく、簡単に再分散する分散状態を作ることが可能であり、筆跡の発色性に優れた筆記具用水性インキ組成物を提供することを目的とするものである。
本発明は、
「1.顔料粒子と、湿潤分散剤と、水とを含み、当該顔料粒子がYInMnブルー顔料粒子であることを特徴とする、筆記具用水性インキ組成物。
2.前記湿潤分散剤が、酸価および/またはアミン価を有する湿潤分散剤であることを特徴とする、前記1項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
3.前記酸価および/またはアミン価を有する湿潤分散剤の酸価が、10mgKOH/g〜110mgKOH/gであり、アミン価が、10mgKOH/g〜110mgKOH/gであることを特徴とする、前記2項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
4.前記水性インキ組成物における湿潤分散剤の含有量が、当該水性インキ組成物の総質量を基準として、0.1質量%〜20.0質量%である、前記1項〜3項のいずれか1項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
5.凝集コントロール剤として、セルロース誘導体を含むことを特徴とする、前記1項〜4項のいずれか1項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
6.前記1項〜5項のいずれか1項に記載の組成物を収容してなることを特徴とする、筆記具。」である。
本発明によれば、筆記性を従来の筆記具と同等以上に維持しながら、再分散性ならびに筆跡の発色性に優れた筆記具用水性インキ組成物を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、本明細書において、配合を示す「部」、「%」、「比」などは特に断らない限り質量基準であり、含有量とは、水性インキ組成物の質量を基準としたときの構成成分の質量%である。
本発明による筆記具用水性インキ組成物(以下、場合により、「水性インキ組成物」または「組成物」と表すことがある。)は、YInMnブルー顔料粒子と、湿潤分散剤と、水とを含んでなる。以下、本発明による水性インキ組成物を構成する各成分について説明する。
<顔料粒子>
本発明に用いる顔料粒子は、一般的に「YInMnブルー(インミンブルー)」と呼ばれ、イットリウム、インジウム、マンガンの複合酸化物からなる青色顔料であり、Y(In,Mn)Oの化学式で表されるものであり、MnをYInOの結晶構造の三方両錐系原子部位に挿入することなどで製造される。
YInMnブルー顔料粒子の平均粒子径は、0.01μm〜30μmであることが好ましく、0.05μm〜20μmであることがより好ましく、0.1μm〜10μmであることがさらに好ましい。YInMnブルー顔料粒子の平均粒子径が上記数値範囲内であれば、顔料粒子が水性インキ組成物中において沈降した場合であっても、その再分散性を十分に維持でき、さらに筆跡の発色性も優れる。また、平均粒子径が上記数値範囲内のYInMnブルー顔料粒子を含む水性インキ組成物をマーキングペンなどの筆記具に使用した場合に、インキ吐出性を向上させることができる。なお、YInMnブルー顔料粒子の平均粒子径は、一例としては、レーザー回折式粒度分布測定機(商品名「MicrotracHRA9320−X100」、日機装株式会社)を用いて、標準試料や他の測定方法を用いてキャリブレーションした数値を基に、レーザー回折法で測定される粒度分布の体積累積50%時の粒子径(D50)により測定することができる。本明細書では、YInMnブルー顔料粒子の「平均粒子径」とは、特に断りのない限り、体積基準の平均粒子径のことを指すものとする。なお、前記YInMnブルー顔料粒子は、水性インキ組成物中での分散状態で前記した作用効果を奏するため、分散状態の粒子径を求めることが好ましい。
水性インキ組成物におけるYInMnブルー顔料粒子の含有量は、水性インキ組成物の総質量を基準として、1質量%〜40質量%であることが好ましく、2質量%〜30質量%であることがより好ましく、より好ましくは、3質量%〜25質量%である。顔料粒子の含有量が上記数値範囲内であれば、インキ吐出性の低下を防止することができるとともに、筆跡の発色性に優れた水性インキ組成物となる。
<湿潤分散剤>
本発明による水性インキ組成物は、湿潤分散剤を含んでなる。ここで湿潤分散剤とは、YInMnブルー顔料粒子の表面に吸着し、当該湿潤分散剤同士が水素結合することにより、粒子を相互に離間させながら、YInMnブルー顔料粒子同士の距離を一定以上に保つようなゆるく嵩高いネットワークを形成し、YInMnブルー顔料粒子同士が直接凝集することを防ぐことができるもので、湿潤分散効果が得られる。この結果、比重が非常に大きいYInMnブルー顔料粒子の凝集が湿潤分散剤により抑制され、また仮に凝集体が形成される場合であっても、相対的に密度の低いネットワークを形成した凝集体が形成されるので、本発明による水性インキ組成物は、放置によって分離することも、ハードケーキ化することも少なく、さらに沈降が起こった場合でも、容易に再分散することが可能となる。
また、YInMnブルー顔料粒子と湿潤分散剤とでネットワークを形成しているので、本発明による水性インキ組成物を用いた筆記具で紙面に筆記を行った場合に、インキが紙の繊維間に浸透する過程において当該YInMnブルー顔料粒子が紙の繊維間に入り込むことを抑制し、紙上に浮いたような状態とすることで、鮮やかな発色性を得ることが可能となる。
さらに、本発明による水性インキ組成物を用いた筆記具は、白色などの淡色の紙だけでなく、黒色などの濃色の紙に筆記を行った場合でも、インキが紙の繊維間に浸透する過程において当該YInMnブルー顔料粒子が紙の繊維間に入り込むことを抑制し、紙上に浮いたような状態とすることで、鮮やかな発色性を得ることが可能となる。なお、本明細書における「黒色などの濃色」とは、黒色であれば明度3.0以下/彩度1.0以下のものを指し、いわゆる黒板のような緑色であれば色相10GY〜5BG/明度2.5〜4.0/彩度1.0〜4.0のものを指し、青などその他の色であれば明度4.0以下/彩度4.0以下のものを指す。
このような湿潤分散剤としては、再分散性ならびに筆跡の発色性に優れることを考慮すれば、酸価および/またはアミン価を有する湿潤分散剤が好ましく用いられる。
酸価および/またはアミン価を有する湿潤分散剤については、湿潤分散剤の酸価は、10mgKOH/g〜110mgKOH/gであることが好ましく、40mgKOH/g〜110mgKOH/gであることがより好ましく、40mgKOH/g〜100mgKOH/gであることがより好ましく、さらに70mgKOH/g〜100mgKOH/gであることがより好ましい。湿潤分散剤の酸価を上記数値範囲内とすることにより、安定したネットワークを形成することで、安定した再分散性を得られやすく、鮮やかな発色性が得られやすいためである。また、被筆記体に対する水性インキ組成物の定着性をより向上させやすい。
湿潤分散剤のアミン価は、10mgKOH/g〜110mgKOH/gであることが好ましく、40mgKOH/g〜110mgKOH/gであることがより好ましく、40mgKOH/g〜100mgKOH/gであることがより好ましく、さらに70mgKOH/g〜100mgKOH/gであることがより好ましい。湿潤分散剤のアミン価を上記数値範囲内とすることにより、安定したネットワークを形成することで、安定した再分散性を得られやすく、鮮やかな発色性が得られやすいためである。また、被筆記体に対する水性インキ組成物の定着性をより向上させやすい。
さらに、酸価とアミン価の両方を有する湿潤分散剤の方が、酸価とアミン価を有することで、インキ中でのバランスが保たれ、安定したネットワークを形成されやすいため、再分散性や筆跡の発色性が優れやすいため、より好ましい。
なお、酸価については、試料1gを中和するのに要する水酸化カリウムのKOHのmg数で表すものとし、アミン価とは、試料1gを中和するのに要する塩酸に当量の、KOHのmg数で表すものとする。
酸価および/またはアミン価を有する湿潤分散剤については、塩基酸のアルキロールアンモニウム塩や、酸性基を含むアルキロールアンモニウム塩が好ましく用いられる。
塩基酸のアルキロールアンモニウム塩については、当該塩基酸は、複数の酸基を有していることが好ましく、具体的には、複数の酸基を有する酸性ポリマー、例えばポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルスルホン酸、ポリリン酸、などが挙げられ、好適に用いられる。また、これ以外にも、クロトン酸などの不飽和脂肪酸を重合させたポリマーも塩基酸の例である。塩基酸のアルキロールアンモニウム塩は、これらの塩基酸にアルキロールアンモニウムを反応させることにより得ることができる。このような反応によって得られた塩は、下記の様な部分構造を含む。
−C(=O)−N(−R)(−R−OH)
ここで、Rはアルキル基、Rはアルキレン基である。本発明において用いられる塩基酸のアルキロールアンモニウム塩は、このような部分構造を有するポリマーが好ましい。
酸性基を含むアルキロールアンモニウム塩については、当該酸性基としては、カルボキシ基、スルホン酸基、ホスホン酸基、スルホン酸基、フェノール性水酸基、カルボン酸無水物基等を含むアルキロールアンモニウム塩が好ましい。
また、酸価および/またはアミン価を有する湿潤分散剤については、酸性基を含むポリマー類を用いることもできる。
酸性基を含むポリマー類については、カルボキシル基などの酸性基を有することで、上記のような機能を発揮する。すなわち、湿潤分散剤として、再分散性ならびに筆跡の発色性に優れることを考慮すれば、酸性基を含むポリマー類を用いることが好ましく、酸性基を含むコポリマー類を用いることが好ましく、酸性基としては、カルボキシ基、スルホン酸基、ホスホン酸基、スルホン酸基、フェノール性水酸基、カルボン酸無水物基等を含むポリマー類が好ましい。
酸価および/またはアミン価を有する湿潤分散剤の質量平均分子量は、特に限定されないが、質量平均分子量が1,000〜100,000であることが好ましく、5,000〜20,000であることがより好ましい。
本発明において、質量平均分子量は、ポリスチレンを標準物質としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定した値を意味し、JIS−K−7252−1(2008年発行)に準拠した方法で測定できる。
本発明において、湿潤分散剤は、上記のような基によってYInMnブルー顔料粒子の表面に結合し、また他の湿潤分散剤と水素結合することにより、ポリマーの主鎖構造がYInMnブルー顔料粒子間に入り込み、YInMnブルー顔料粒子同士を離間させるものと考えられる。
このような湿潤分散剤は、一般に市販されており、例えばANTI−TERRA 206(酸価:41mgKOH/g、アミン価:37mgKOH/g)、ANTI−TERRA 250(酸価:46mgKOH/g、アミン価:41mgKOH/g)、ANTI−TERRA U80(酸価:40mgKOH/g、アミン価:30mgKOH/g)、DISPERBYK(酸価:85mgKOH/g、アミン価:85mgKOH/g)、DISPERBYK−102(酸価:101mgKOH/g)、DISPERBYK−180(酸価:94mgKOH/g、アミン価:94mgKOH/g)、DISPERBYK−190(酸価:10mgKOH/g)、DISPERBYK−191(酸価:30mgKOH/g、アミン価:20mgKOH/g)(いずれも商品名、ビックケミー株式会社製)、TEGO Dispers630(酸価:50mgKOH/g)、TEGO Dispers700(酸価:27mgKOH/g、アミン価:22mgKOH/g)(いずれも商品名、エボニックデグサジャパン株式会社製)などが挙げられる。これらの湿潤分散剤は、1種または2種以上の混合物として使用してもよい。
水性インキ組成物における湿潤分散剤の含有量は、水性インキ組成物の総質量を基準として、0.1質量%〜20質量%であることが好ましく、0.1質量%〜10質量%であることがより好ましく、0.1質量%〜1.0質量%であると最も好ましい。湿潤分散剤の含有量を上記数値範囲内とすることにより、安定したネットワークを形成することで、安定した再分散性を得られやすく、鮮やかな発色性が得られやすいためである。また、被筆記体に対する水性インキ組成物の定着性をより向上させやすい。
また、前記YInMnブルー顔料粒子に対する、湿潤分散剤の配合比(湿潤分散剤/YInMnブルー顔料粒子)については、再分散性、筆跡の発色性、筆記性をバランス良く優れることを考慮すれば、質量基準で0.1%〜20%であることが好ましく、より再分散性、筆跡の発色性を考慮すれば、前記配合比が、質量基準で0.1%〜10%とすることが好ましく、さらに前記配合比が、質量基準で0.5%〜10%とすることが好ましい。
<水>
本発明の水性インキ組成物は、水を含んでなる。
水としては、特に制限はなく、例えば、イオン交換水、限外ろ過水、蒸留水などを用いることができる。
<凝集コントロール剤>
本発明の水性インキ組成物は、インキ組成物の分散安定性をより高めるために、凝集コントロール剤をさらに含むことが好ましい。
凝集コントロール剤は、前記したYInMnブルー顔料粒子と湿潤分散剤により、YInMnブルー顔料粒子同士の距離を保つように形成されたネットワークや、相対的に密度の低いネットワークを形成した凝集体に対して結合し、相互に絡み合うことで、三次元構造を形成し、さらに、体質材や後述するポリオレフィン樹脂粒子などを水性インキ組成物中に分散し、嵩高い凝集体を作ることができるものである。この凝集コントロール剤により、三次元構造を形成することで、水性インキ組成物のハードケーキ化を防止し、嵩高い凝集体を作るため、再分散性を向上させることができる。さらに、YInMnブルー顔料粒子と湿潤分散剤と凝集コントロール剤とで、上記のように3種成分によって三次元構造を形成することで、YInMnブルー顔料粒子が、より紙の繊維間に入り込むことなく、鮮やかな発色性を得ることが可能となる。凝集コントロール剤としては、例えば、セルロース誘導体を用いることができ、2種以上のセルロース誘導体を併用することもできる。
また、凝集コントロール剤をさらに含む本発明の水性インキ組成物を用いた筆記具は、白色などの淡色の紙だけでなく、黒色などの濃色の紙に筆記を行った場合でも、インキが紙の繊維間に浸透する過程において当該YInMnブルー顔料粒子が紙の繊維間に入り込むことをより抑制し、紙上に浮いたような状態とすることで、より鮮やかな発色性を得ることが可能となる。
セルロース誘導体としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロースなどのセルロース誘導体およびそれらの塩、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、デキストリン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド、ポリアクリルアミドの誘導体、ジメチルアミノエチルメタクリレート・メチルクロライドの重合物、ナイロン、アクリルアミド・2(アクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロライド共重合物、アクリルアミド・アクリルニトリル・N(2)−ビニルアクリルアミジン−塩化水素(1/1)・N−ビニルアクリルアミド・ビニルアミン−塩化水素(1/1)・N−ビニルホルムアミド共重合物などが好ましく用いられ、1種または2種以上を用いることが可能である。
これらのうちカルボキシメチルセルロースは、YInMnブルー顔料粒子のハードケーキ化ならびに再分散性の低下を防止することができるので好ましい。これは、カルボキシメチルセルロースに含まれるカルボキシル基が、相対的に密度の低いネットワークを形成した凝集体に吸着しやすく、相互に絡み合うことで、三次元構造を形成しやすく、組成物中で均一に存在し、顔料粒子同士の凝集を阻害することができるとともに、前記の通り、体質材やポリオレフィン樹脂粒子などを分散することができ、凝集体を嵩高いものとすることができるためであると考えられる。さらに、上記のように3種成分によって三次元構造を形成しやすく、紙の繊維間に入り込むことを抑制することで、鮮やかな発色性を得ることが可能となりやすい。また、カルボキシメチルセルロースは、他のセルロース誘導体と比較して熱的安定性が高く、組成物が加熱された際にも物性が変化することがないため好ましい。また、カルボキシメチルセルロースは、水性インキ組成物中における溶解性も高いため、好ましい。
水性インキ組成物における凝集コントロール剤の含有量は、水性インキ組成物の総質量を基準として、0.01質量%〜2.0質量%であることが好ましく、0.05質量%〜0.8質量%であることがより好ましく、0.1質量%〜0.5質量%であると最も好ましい。凝集コントロール剤の含有量が上記数値範囲内であれば、優れた筆記性やインキの良好な吐出性を維持することができるとともに、ハードケーキ化の抑制効果や、筆跡の発色性が優れる効果を高めることができる。
また、前記YInMnブルー顔料粒子に対する、凝集コントロール剤の配合比(凝集コントロール剤/YInMnブルー顔料粒子)については、再分散性、筆跡の発色性、筆記性をバランス良く優れることを考慮すれば、質量基準で0.1%〜20%であることが好ましく、より再分散性、筆跡の発色性を考慮すれば、前記配合比が、質量基準で0.1%〜10%とすることが好ましく、さらに前記配合比が、質量基準で1.0%〜10%とすることが好ましい。
<定着剤>
本発明の水性インキ組成物は、筆跡の被筆記面への定着性、特に、非浸透性を有する、プラスチック、ガラス、金属、ホウロウ等への定着性を向上させるために、定着剤を含むことが好ましい。定着剤としては、非浸透性を有する被筆記面への定着性が向上する効果を奏するものから任意に選択することが可能であり、具体的には、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、アルキッド樹脂、ケトン樹脂、スルフォアミド樹脂、マレイン酸樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エチレン酢ビ樹脂、塩ビ−酢ビ樹脂、スチレンとマレイン酸エステルとの共重合体、スチレン−アクリロニトリル樹脂、シアネート変性ポリアルキレングリコール、エステルガム、キシレン樹脂、尿素樹脂、尿素アルデヒド樹脂、フェノール樹脂、アルキルフェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジン系樹脂やその水添化合物、ロジンフェノール樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルアルキルエーテル、ポリビニルピロリドン、シクロヘキサノン系樹脂、ポリエチレンオキサイド等が挙げられ、特にアクリル樹脂が好ましく用いられる。
本発明に用いられるアクリル樹脂は、繰り返し単位にアクリル酸またはメタクリル酸を含むポリマーであり、水性インキ組成物にアクリル樹脂を含有させると、筆跡の被筆記面への定着性を向上させ、これを用いて形成される筆記線の耐擦過性をさらに向上させるとともに、理由は定かではないが、分散安定性やハードケーキ化抑制効果をより向上させることができる。
本発明に用いることができるアクリル樹脂は、水溶性アクリル樹脂、難水溶性アクリル樹脂が挙げられ、単独もしくは2種以上を用いることができる。ハードケーキ化抑制効果を考慮すれば、本発明の水性インキ組成物は難水溶性アクリル樹脂を含有することが好ましい。難水溶性アクリル樹脂としては、アクリル酸エステル樹脂、アクリルスチレン樹脂、アクリルシリコン樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルニトリル樹脂、アクリルスチレンニトリル樹脂、アクリル酢ビ樹脂、メタクリル酸エステル樹脂などを用いることができる。これらの難水溶性アクリル樹脂はそれ自体が水に難溶性であり、通常、エマルションとして用いられることが多い。これらのアクリル樹脂の中でも、より筆記線の定着性、耐擦過性を向上させることを考慮すれば、アクリル樹脂エマルションが好ましく、さらに好ましくは、自己架橋型のアクリルスチレン共重合樹脂エマルションが好ましい。
上記アクリル樹脂の分子量は特に限定されないが、一般に質量平均分子量で1,000〜1,000,000のものが用いられる。
本発明に用いることができるアクリル樹脂としては、具体的には、JONCRYLシリーズ(BASF株式会社製)、プライマルACシリーズ(ローム・アンド・ハース・ジャパン株式会社製)、JSRAEシリーズ(JSR株式会社製)、モビニールシリーズ(日本合成化学工業株式会社製)、ニカゾールシリーズ(日本カーバイド工業株式会社製)、ウルトラゾールシリーズ(アイカ工業株式会社製)などが挙げられる。
水性インキ組成物におけるアクリル樹脂の含有量は、水性インキ組成物の総質量を基準として、0.5質量%〜10質量%であることが好ましく、1質量%〜6質量%であることがより好ましい。
<体質材>
本発明による水性インキ組成物は、必要に応じて体質材を含むことができる。体質材とは、組成物から形成される筆跡の強度や着色性などを改善するために用いられる材料である。本発明において、体質材は従来知られている任意のものから選択することができ、具体的には、カオリン、タルク、マイカ、クレー、ベントナイト、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、セリサイトなどが挙げられる。また、炭酸カルシウム、チタン酸カリウム、などのウィスカーなどを用いることもできる。これらのうち、特にカオリンが好ましい。これは、被筆記面として紙を用いた場合、カオリンを用いることによって、顔料粒子が紙の繊維間に入り込むことを防ぐことができ、筆跡の発色性が高くなる効果が高いためである。
また、本発明による水性インキ組成物は、体質材として、含水カオリンを含むことができる。本発明でいう含水カオリンとは、天然粘土鉱物であるカオリンクレーを精製し得られる、結晶水を含んだケイ酸アルミニウムを主成分とする扁平または板状の天然粘土鉱物である。含水カオリンは、前記の通り、扁平または板状の粒子形状を有することから、インキ組成物中に含水カオリンを含有していることにより、筆記面として紙を用いた場合、含水カオリンが目止めの効果を強く発揮し、顔料粒子が紙の繊維間に入り込むことを防ぐことができ、筆跡の発色性をより高める効果が得られる。さらに、含水カオリンは、筆記した際にその扁平または板状の粒子形状から、筆記した際に、紙面に対して並行に載置されるため、重ね書きした際にも紙面を引っ掻くことが無く、紙面を削ること無く筆記することが可能となる。
水性インキ組成物における体質材の含有量は、水性インキ組成物の総質量を基準として、1質量%〜20質量%であることが好ましく、5質量%〜15質量%であることがより好ましい。体質材の含有量が上記数値範囲内であれば、インキ粘度が高くなりすぎることや顔料のハードケーキ化、ならびに筆記する際のインキ吐出性の低下を防止することができる。さらに、水性インキ組成物、およびそれを用いて形成させた筆跡の隠蔽性を維持することができる。
<ポリオレフィン樹脂粒子>
本発明による水性インキ組成物は、必要に応じてポリオレフィン樹脂を含むことができる。ポリオレフィン樹脂粒子の材料としては、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、ならびにそれらの混合物が挙げられる。また、ポリオレフィンは、直鎖状ポリオレフィン、分岐鎖を有するポリオレフィン、官能基が導入された変性ポリオレフィンなどであってもよい。例えば、ポリオレフィンとしてポリエチレンを用いる場合には、低密度ポリエチレン、直鎖状低分子ポリエチレン、高密度ポリエチレン、変性ポリエチレン、変性高密度ポリエチレンなどを用いることができる。これらのポリオレフィンの分子量は特に限定されないが、例えば質量平均分子量が500〜100,000であるポリオレフィンが好ましく、質量平均分子量が800〜5,000であることがさらに好ましい。ポリオレフィン樹脂粒子の質量平均分子量が上記数値範囲内であれば、この水性インキ組成物をマーキングペンなどの筆記具に用いて筆記を行った場合に、形成される筆記線に対し、より高い滑性と、それに伴う高い耐擦過性を付与することができ、良好な筆跡を得ることができる。ポリオレフィン樹脂粒子は、必要に応じてポリオレフィン以外の材料を含んでいてもよい。
ポリオレフィン樹脂粒子の形状は、特に限定されず、不定形、球状、針状、板状、方形など任意の形状をとることができる。
ポリオレフィン樹脂粒子の平均粒子径は、0.1μm〜35μmであることが好ましい。ポリオレフィン樹脂粒子の平均粒子径が上記数値範囲内であれば、この水性インキ組成物をマーキングペンなどの筆記具に用いて筆記を行った場合に、形成される筆記線に対し、より高い滑性と、それに伴う高い耐擦過性を付与することができ、良好な筆跡を得ることができる。また、高い耐擦過性を付与するという観点からは、0.1μm〜25μmであることがより好ましく、0.5μm〜20μmであることがさらに好ましく、0.5μm〜15μmであることが特に好ましい。ポリオレフィン樹脂粒子の平均粒子径は、コールターカウンター法により測定することができる。
本発明に用いることができるポリオレフィン樹脂粒子としては、具体的には、ケミパールWシリーズ、ケミパールMシリーズ(いずれも商品名、三井化学株式会社製)、CERAFLOURシリーズ、AQUACERシリーズ、AQUAMATシリーズ(いずれも商品名、ビックケミー株式会社製)などが挙げられる。
水性インキ組成物におけるポリオレフィン樹脂粒子の含有量は、水性インキ組成物の総質量を基準として、0.01質量%〜10質量%であることが好ましく、0.2質量%〜5質量%であることがより好ましく、0.5質量%〜5質量%であると最も好ましい。ポリオレフィン樹脂粒子の含有量が上記数値範囲内であれば、インキ吐出性を維持することができるとともに、筆記線に対し、より高い滑性を付与することができる。
<水溶性有機溶剤>
本発明による水性インキ組成物は、必要に応じて水溶性有機溶剤を含むことができる。水溶性有機溶剤は、当該水性インキ組成物を筆記具に用いた際のキャップオフ性能や筆跡の乾燥性などに効果を有すると共に、特定の範囲の蒸気圧を有する水溶性有機溶剤を用いることにより、紙面に筆記した際の重ね書き性能に優れた筆記具用水性インキ組成物が得られるという優れた効果を有する。
<硫酸金属塩>
本発明による水性インキ組成物は、必要に応じて硫酸金属塩を含むことができる。硫酸金属塩は、インキに対して振動等の外部圧力を受けて、YInMnブルー顔料粒子などが沈降した際、YInMnブルー顔料粒子などが互いに密着し、最密充填してしまった場合でも、YInMnブルー顔料粒子などの間に硫酸金属塩が介在することによりハードケーキ化を抑制し、また、筆記の際は筆跡カスレを抑制し、優れた筆記性とする効果を有する。さらには、硫酸金属塩は、被筆記面に筆記した際は筆跡の発色性を向上させやすくする効果をも有するのである。硫酸金属塩としては、水溶性や非水溶性(難水溶性もしくは水不溶性)のものが挙げられるが、インキ組成物の凝集抑制効果や発色性の向上効果を奏するためには、水に対して非水溶性であることがより好ましい。
<ナイロン>
本発明による水性インキ組成物は、必要に応じてナイロンを含むことができる。ナイロンは、アミド結合を繰り返し単位に有する重合体であり、前記した湿潤分散剤により形成された、相対的に密度の低い凝集体に対して結合し、さらに、YInMnブルー顔料粒子などを水性インキ組成物中に分散し、嵩高い凝集体を作ることができるものである。このナイロンにより、水性インキ組成物のハードケーキ化を防止し、嵩高い凝集体を作るため、再分散性をより向上させることができる。また、ナイロンは、インキ組成物の潤滑性を高め、筆記の際に書き味を向上させる効果を有し、さらには、筆跡の、被筆記面に対する付着力を高め、筆跡の定着性を向上させる効果をも有する。ナイロンとしては、水溶性や非水溶性(難水溶性もしくは水不溶性)のものが挙げられ、インキ組成物の凝集抑制効果の向上を奏し、水性インキ中での溶解安定性を保ち安定して効果を奏するためには、水溶性のナイロンがより好ましい。
<湿式シリカ>
本発明による水性インキ組成物は、必要に応じて湿式シリカを含むことができる。本発明でいう湿式シリカとは湿式法で合成した非晶質のシリカであり、数nm〜数十nmの比較的大きい一次粒子が凝集した、分散では一次粒子とすることが困難な、数μm〜数十μmの二次粒子である。この湿式シリカは、乾式シリカと比較して、比表面積が高く、表面にシラノール基を多く有していることから、顔料粒子との相互作用により、ゆるい橋かけネットワークを形成する。そして、前記した湿潤分散剤や凝集コントロール剤などとゆるい嵩高い凝集体を作ることができるため、インキ組成物中に湿式シリカを含有していることにより、顔料粒子の分散安定性が向上し、さらに、凝集体の再分散性をより向上させることができる。さらに、湿式シリカは、筆記面として紙を用いた場合、目止めの効果を強く発揮し、YInMnブルー顔料粒子が紙の繊維間に入り込むことを防ぐことができ、筆跡の発色性をより高める効果が得られる。
<ポリビニルアルコール>
本発明による水性インキ組成物は、必要に応じてポリビニルアルコールを含むことができる。ポリビニルアルコールは、前記した湿潤分散剤により形成された、相対的に密度の低い凝集体に対して結合し、さらに、YInMnブルー顔料粒子などを水性インキ組成物中に分散し、嵩高い凝集体を作ることができるものである。このポリビニルアルコールにより、水性インキ組成物のハードケーキ化を防止し、嵩高い凝集体を作るため、再分散性をより向上させることができる。また、ポリビニルアルコールは、筆跡の、被筆記面に対する付着力を高め、筆跡の定着性を向上させる効果をも有する。
<溶媒>
本発明による水性インキ組成物の溶媒は、前記の通り水であるが、溶媒として水に有機溶剤を混合してもよい。有機溶剤としては、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ミネラルスピリットなどを用いることができる。グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどの比較的沸点の高いジオール類またはトリオール類を用いることもできるが、その配合量は少ないことが好ましい。なお、有機溶剤の含有率は、溶媒の総質量に対して、1質量%〜30質量%であることが好ましく、1質量%〜20質量%であることがより好ましい。特にジオール類またはトリオール類の含有率は1質量%〜10質量%であることが好ましい。有機溶剤の含有率が溶媒の総質量に対して上記数値範囲内であれば、良好なドライアップ性能と筆跡乾燥性を両立させることができる。
水性インキ組成物における溶媒の含有量は、組成物の総質量を基準として、20質量%〜90質量%であることが好ましく、30質量%〜80質量%であることがより好ましい。溶媒の含有量は、上記数値範囲内であれば、各成分を安定的に溶解または分散することができ、水性インキ組成物中で再分散性が容易な嵩高い凝集体を作ることができる。
<その他>
水性インキ組成物は、必要に応じて、界面活性剤、防腐剤、濡れ剤、消泡剤、防錆剤、pH調整剤、気泡抑制剤、気泡吸収剤、剪断減粘性付与剤および粘度調整剤などを含んでいてもよい。
剪断減粘性付与剤としては、架橋型アクリル酸重合体、会合型増粘剤、高分子多糖類などを用いることができる。会合型増粘剤としては、会合性疎水性基によって、ポリエステル系、ポリエーテル系、ウレタン変性ポリエーテル系、ポリアミノプラスト系などやアルカリ膨潤会合型増粘剤、ノニオン会合型増粘剤などが挙げられ、高分子多糖類としては、キサンタンガム、ウェランガム、サクシノグリカン、グアーガム、ローカストビーンガム、λ−カラギーナン、セルロース誘導体、ダイユータンガムなどが挙げられる。これらの剪断減粘性付与剤は、単独もしくは2種以上を用いることができる。
このうち、高分子多糖類は、撹拌機の剪断に対して強く、安定してインキを作成することができ、且つインキの経時安定性に優れるため好ましく、中でも、サクシノグリカンは、他のものに比べて静置状態(低剪断時)の粘度が高いため、湿潤分散剤と併用することにより、比重が大きいYInMnブルー顔料粒子を安定的に分散させることができ、分散安定性に優れた水性インキ組成物となるので、より好ましい。水性インキ組成物における剪断減粘性付与剤の配合量としては、水性インキ組成物の総質量を基準として、0.1質量%〜20質量%であることが好ましい。
<筆記具用水性インキ組成物>
本発明による水性インキ組成物の粘度は、マーキングペンに使用する場合には、E型回転粘度計(DV−II+Pro、コーン型ローターCPE−42、ブルックフィールド社製)を用いて行うことができる。具体的には、20℃における水性インキ組成物の粘度は、回転数が100rpm(剪断速度380sec−1)の条件で測定した場合、1mPa・s〜40mPa・sであることが好ましく、1mPa・s〜20mPa・sであることがより好ましい。また、回転数が20rpm(剪断速度76sec−1)の条件で測定した場合、1mPa・s〜60mPa・sであることが好ましく、1mPa・s〜40mPa・sであることがより好ましい。水性インキ組成物の粘度が上記数値範囲内であれば、マーキングペンに使用した場合のインキ吐出性を向上させることができ、筆跡の発色性、筆記性に優れ、またフィルムなどの非浸透性の記録媒体への筆記性が向上する。
また、ボールペンに使用する場合には、E型回転粘度計(DV−II+Pro、コーン型ローターCPE−42、ブルックフィールド社製)を用いて行うことができる。具体的には、20℃における水性インキ組成物の粘度は、回転数が100rpm(剪断速度380sec−1)の条件で測定した場合、1mPa・s〜100mPa・sであることが好ましく、10mPa・s〜90mPa・sであることがより好ましい。また、回転数が10rpm(剪断速度38sec−1)の条件で測定した場合、50mPa・s〜2,000mPa・sであることが好ましく、60mPa・s〜1,500mPa・sであることがより好ましい。また、回転数が0.5rpm(剪断速度1.92sec−1)の条件で測定した場合、200mPa・s〜5,000mPa・sであることが好ましく、500mPa・s〜4,500mPa・sであることがより好ましい。水性インキ組成物の粘度が上記数値範囲内であれば、ボールペンに使用した場合のインキ流動性、分散安定性に優れ、良好なインキ吐出性を有し、筆跡の発色性、筆記性に優れる。
水性インキ組成物のpHは、pH6〜pH10であることが好ましく、pH7〜pH9であることがより好ましい。水性インキ組成物のpHが上記数値範囲内であれば、インキの変色やインキ粘度が高くなることなどがなく、インキに影響がなく、用いることができる。本発明において、pHの値は、例えばIM−40S型pHメーター(東亜ディーケーケー株式会社製)により20℃にて測定することができる。
本発明による水性インキ組成物は、従来知られている任意の方法により製造することができる。具体的には、前記各成分を必要量配合し、プロペラ撹拌、ホモディスパー、またはホモミキサーなどの各種撹拌機やビーズミルなどの各種分散機などにて混合し、製造することができる。
<筆記具>
本発明の水性インキ組成物は、繊維チップ、フェルトチップ、プラスチックチップなどのペン芯またはボールペンチップなどをペン先としたマーキングペンやボールペン、金属製のペン先を用いた万年筆などの筆記具に用いることができる。その中でも、フィルムなど非浸透性の記録媒体に対する筆記性を良好にするには、ペン芯が繊維チップやフェルトチップであることが好ましい。特には、マーキングペンに用いることが好ましい。また、前記ペン芯の気孔率は、50%〜80%とすることが好ましい。前記ペン芯の気孔率が上記数値範囲内であれば、前記顔料粒子の目詰まりがなく、適切なインキ吐出量を維持することができる。
本発明の筆記具は、水性インキ組成物を直に充填する構成のものであってもよく、水性インキ組成物を充填することのできるインキ収容体またはインキ吸蔵体を備えるものであってもよい。また、顔料粒子などを再分散させるために、インキ収容体にはインキを撹拌する撹拌ボールなどの撹拌体を内蔵することが好ましい。さらに、前記撹拌体の形状は、球状体、棒状体などが挙げられる。撹拌体の材質は特に限定されるものではないが、具体例としては、金属、セラミック、樹脂、硝子などを挙げることができ、これらの中でも、顔料粒子などを再分散させるための撹拌力を考慮すれば、金属材質を用いることが好ましく、コストを考慮すれば、硝子材料を用いることが好ましい。なお、撹拌体は、複数個、複数種類の材質を用いても良い。
本発明の筆記具の出没機構は、特に限定されず、ペン先を覆うキャップを備えたキャップ式、ノック式、回転式およびスライド式などが挙げられる。また、軸筒内にペン先を収容可能な出没式であってもよい。
また、筆記具におけるインキ供給機構についても特に限定されるものではなく、例えば、(1)繊維束などからなるインキ誘導芯をインキ流量調節部材として備え、水性インキ組成物をペン先に供給する機構、(2)櫛溝状のインキ流量調節部材を備え、これを介在させ、水性インキ組成物をペン先に供給する機構、(3)弁機構によるインキ流量調節部材を備え、水性インキ組成物をペン先に供給する機構、および(4)ペン先を具備したインキ収容体または軸筒より、水性インキ組成物を直接、ペン先に供給する機構などを挙げることができる。
一実施形態において、筆記具は、マーキングペンであり、ペン先は、特に限定されず、例えば、繊維チップ、フェルトチップまたはプラスチックチップなどであってよく、さらに、その形状は、砲弾型、チゼル型または筆ペン型などであってよい。
一実施形態において、筆記具は、ボールペンであり、インキ逆流防止体を備えたボールペンであることが好ましい。
本発明を諸例を用いて説明すると以下の通りである。
<実施例1>
下記原材料および配合量にて、室温で1時間撹拌混合することにより、マーキングペン用の水性インキ組成物を得た。得られた水性インキ組成物の粘度をE型回転粘度計(DV−II+Pro、コーン型ローターCPE−42、ブルックフィールド社製)により測定した。具体的には、20℃、剪断速度380sec−1(回転速度100rpm)における粘度は2.6mPa・sであり、剪断速度76sec−1(回転速度20rpm)における粘度は3.3mPa・sであった。さらに、IM−40S型pHメーター(東亜ディーケーケー株式会社製)を用いて、20℃にて水性インキ組成物のpHを測定した結果、pHは8.4であった。
・顔料粒子 20.0質量%
(YInMnブルー顔料粒子、平均粒子径:1.3μm、シェファードカラージャパンインク製、商品名:BLUE10G513)
・湿潤分散剤 0.4質量%
(酸基を有する共重合物のアルキロールアンモニウム塩、酸価:94mgKOH/g、アミン価:94mgKOH/g、固形分:81%、ビックケミー社製、商品名:DISPERBYK−180)
・凝集コントロール剤 0.4質量%
(カルボキシメチルセルロース、第一工業製薬株式会社製、商品名:セロゲン5A)
・定着剤 3.0質量%
(自己架橋型アクリルスチレン共重合樹脂エマルション、固形分含有量40%、BASF株式会社製、商品名:JONCRYL PDX−7430)
・防腐剤 0.2質量%
(ベンゾイソチアゾリン−3−オン、ロンザジャパン株式会社製、商品名:プロキセルXL−2)
・イオン交換水 76.0質量%
<実施例2〜13、比較例1〜2>
実施例1に対して、配合する成分の種類や添加量を表1〜2に示したとおりに変更して、実施例2〜13、比較例1〜2の、マーキングペン用の水性インキ組成物を得た。
<実施例14〜17、比較例3〜4>
顔料粒子、湿潤分散剤、凝集コントロール剤、定着剤、防腐剤、水をマグネットホットスターラーで加温撹拌などして、ベースインキを作成した。その後、当該ベースインキを加温しながら、ゲル化剤を投入してホモジナイザー撹拌機を用いて均一な状態となるまで充分に混合撹拌した後、濾紙を用いて濾過を行い、実施例14〜17、比較例3〜4の、ボールペン用の水性インキ組成物を得た。
実施例14の水性インキ組成物の粘度をE型回転粘度計(DV−II+Pro、コーン型ローターCPE−42、ブルックフィールド社製)により測定した。具体的には、20℃、剪断速度380sec−1(回転速度100rpm)における粘度は30.9mPa・sであり、剪断速度38sec−1(回転速度10rpm)における粘度は149.8mPa・sであった。さらに、IM−40S型pHメーター(東亜ディーケーケー株式会社製)を用いて、20℃にて水性インキ組成物のpHを測定した結果、pHは8.8であった。
これらの例で使用した材料の詳細は以下の通りである。
・ANTI−TERRA 250(高分子量酸性ポリマーのアルキロールアンモニウム塩、酸価:46mgKOH/g、アミン価:41mgKOH/g、固形分:70%、ビックケミ−社製)
・DISPERBYK(ポリカルボン酸のアルキロールアンモニウム塩、酸価:85mgKOH/g、アミン価:85mgKOH/g、固形分:50%、ビックケミ−社製)
・DISPERBYK−102(酸性基を有するコポリマー、酸価:101mgKOH/g、固形分:99%、ビックケミ−社製)
・JONCRYL JDX−6180(スチレンアクリル酸共重合体水溶液、固形分27%、BASF株式会社製)
・プロキセルXL−2(ベンゾイソチアゾリン−3−オン、ロンザジャパン株式会社製)
・メイポリ(サクシノグリカン、三晶株式会社製)
調製した水性インキ組成物の、再分散性、筆跡発色性、耐擦過性について、下記の通り評価を行った。得られた結果は表1〜2に記載したとおりであった。
<再分散性の評価>
各実施例および比較例で得られた水性インキ組成物を、直径15mmの密閉ガラス試験管に入れて、常温にて14日間放置した。その後、一度沈降した各ガラス試験管を上下に振とうして、水性インキ組成物の再分散状態を目視により観察した。下記基準に従って、凝集状態を評価した。
A:振とうにより、容易に再分散された
B:振とうにより再分散されるが、時間がかかったもの
C:振とうにより十分に再分散されないもの
D:振とうしても再分散しないもの
また、実施例14〜17および比較例3〜4で得られた水性インキ組成物については、再分散性ではなく分散安定性を評価した。前記と同様に直径15mmの密閉ガラス試験管に入れて、常温にて14日間放置した後に顕微鏡で観察したところ、実施例14〜17の水性インキ組成物はYInMnブルー顔料粒子が均一に分散しており、分散安定性に優れていた。一方、比較例3〜4の水性インキ組成物は、YInMnブルー顔料粒子が凝集体を形成しており、筆記性に影響を及ぼしていた。
ペン先として気孔率60%の砲弾型ポリエステル繊維芯のチップを用い、当該ペン先を具備したマーキングペンのインキ収容体(内寸:長さ80mm、直径16mm)に、直径8mmの金属材からなる球状体の撹拌体と、実施例1〜13および比較例1〜2で得られた水性インキ組成物を充填し、ペン先に水性インキ組成物を染み込ませて、マーキングペンを得た。
また、直径が0.7mm、表面の算術平均粗さ(Ra)が1nmの超硬合金ボールを回転自在に抱持したボールペンチップを先端に具備したレフィルのインキ収容筒内(ポリプロピレン製)に、実施例14〜17および比較例3〜4で得られた水性インキ組成物を充填し、当該レフィルを株式会社パイロットコーポレーション製のゲルインキボールペン(商品名:G−2)に装着して、ボールペンを得た。
前記マーキングペンまたはボールペンにより、筆記試験用紙に筆記を行い目視により観察したところ、各実施例/比較例いずれの水性インキ組成物もかすれがなく、良好な筆記性を有していた。
<筆跡発色性の評価>
上記マーキングペンまたはボールペンにより、筆記試験用紙に筆記を行った。その際の筆跡の発色性を目視により観察した。なお、筆記試験用紙としてJIS P3201筆記用紙Aを用いた。
A:筆跡に色ムラが無く、良好なもの
B:若干筆跡に色ムラがあるが、実用上問題のないもの
C:筆跡に色ムラがあり、実用上懸念があるもの
<耐擦過性試験の評価>
上記マーキングペンまたはボールペンにより、筆記試験用紙及びポリプロピレン製シート上に筆記を行った。この筆記線を1日放置後、学振型摩擦堅牢度試験機(テスター産業社製)を用いて、荷重100g下・綿布にて20往復擦り、擦った後の筆跡を初期の筆跡と比べて、下記基準に従って、耐擦過性を評価した。なお、筆記試験用紙としてJIS P3201筆記用紙Aを用いた。
A:筆跡剥離がないもの
B:筆跡剥離が若干あるものの、実用上問題がないもの
C:筆跡剥離があるが、実用可能なもの
D:筆跡剥離があり、実用上懸念があるもの
E:筆跡剥離が多く、実用不可能なもの
Figure 2020050725
Figure 2020050725
表1〜2により、各実施例の水性インキ組成物は、各比較例の水性インキ組成物と比較して、インキ保存安定性が高く、筆跡の発色性ならびに耐擦過性に優れていることがわかった。
また、実施例1〜実施例17の水性インキ組成物について、白色度が75.0の上質紙であるJIS P3201筆記用紙Aに変えて、明度が3.0で彩度が1.0の黒色の上質紙を筆記試験用紙として、前記と同様に筆跡発色性の評価ならびに耐擦過性の評価を行ったところ、筆跡が筆記面の色を隠蔽しており、良好な筆跡が得られ、また前記の結果と同様に、筆跡の耐擦過性に優れていた。

Claims (6)

  1. 顔料粒子と、湿潤分散剤と、水とを含み、当該顔料粒子がYInMnブルー顔料粒子であることを特徴とする、筆記具用水性インキ組成物。
  2. 前記湿潤分散剤が、酸価および/またはアミン価を有する湿潤分散剤であることを特徴とする、請求項1に記載の筆記具用水性インキ組成物。
  3. 前記酸価および/またはアミン価を有する湿潤分散剤の酸価が、10mgKOH/g〜110mgKOH/gであり、アミン価が、10mgKOH/g〜110mgKOH/gであることを特徴とする、請求項2に記載の筆記具用水性インキ組成物。
  4. 前記水性インキ組成物における湿潤分散剤の含有量が、当該水性インキ組成物の総質量を基準として、0.1質量%〜20質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
  5. 凝集コントロール剤として、セルロース誘導体を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物を収容してなることを特徴とする、筆記具。
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