JP2003003195A - エステル交換油脂組成物 - Google Patents
エステル交換油脂組成物Info
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Abstract
成物や食品の口溶け、風味、食感及び物性を良好なもの
とし、さらに油っぽくないものとすることができるエス
テル交換油脂組成物を提供する。 【解決手段】 構成脂肪酸として、炭素数18〜20の
飽和脂肪酸を15〜60重量%、炭素数22の飽和脂肪
酸を2〜20重量%含有することを特徴とするエステル
交換油脂組成物。
Description
組成物に関するものである。
味、食感がよく、食べたときに油っぽくない食品が好ま
れ、そのような食品を提供できる油脂が求められてい
る。
け、風味がよい。又はハイオレイックキャノーラ油、ハ
イオレイックサフラワー油、ハイオレイックひまわり油
等に多く含まれるオレイン酸は、血中のHDLコレステ
ロールを減らさずLDLコレステロールのみを減らすと
言われ、健康志向の高まる昨今、非常に注目されてい
る。しかし、液状油や比較的融点の低い油脂を例えばフ
ライ油として用いた場合には、熱安定性に欠けるため淡
白な風味が持続せず、得られたフライ食品の食感はさく
さく感に欠け油っぽくなり好ましくない。またスプレー
油として用いた場合には、酸化安定性に欠けるため淡白
な風味が持続せず、スプレーした食品の食感もぱりぱり
感に欠け油っぽくなり好ましくない。さらに、マーガリ
ンやショートニング製造用油脂として用いた場合には、
十分な可塑性を得ることができない。
油、あるいは硬化油を配合した油脂を用いて物性を改良
し、油っぽさを低減させ、酸化安定性、熱安定性を改良
する方法が広く用いられてきた。しかし、動植物油脂を
水素添加した硬化油、あるいは硬化油を配合した油脂を
用いて、口溶け、風味、物性、食感のよさと油っぽさの
解消を同時に満足できる食品は得がたい。例えば、特開
平4−173053号公報では、高エルシン菜種極度硬
化油を油脂に対し0.5〜5重量%と比較的少量配合す
ることにより課題に対処しているが、これをフライ油と
して用いたフライ食品は、油っぽさの面でやや問題があ
る。特開2001−69913号公報では、極度硬化油
を油脂に対し5.1〜35.0重量%と比較的多量に配
合することにより課題に対処しているが、これをフライ
油として用いたフライ食品は、口溶けの面でやや問題が
ある。
改質したエステル交換油脂、あるいはエステル交換油脂
を配合した油脂組成物も公知である。特公平6−435
95公報、特開平11−155483号公報、特開平1
1−262358号公報は、パーム系油脂と炭素数22
の飽和脂肪酸を含有する油脂とのエステル交換油脂を含
有させることにより、それぞれマーガリン及びショート
ニング製造用油脂組成物、フライ用油脂組成物、スプレ
ー用油脂組成物を得る方法である。また特開平11−2
89976号公報には、ラード及び/又は分別ラードと
炭素数22の飽和脂肪酸を含有する油脂とのエステル交
換油脂を含有した可塑性油脂組成物が記載されている。
しかし、これらは食品の物性を満足するには不十分であ
り、さらなる改良が求められていた。
は、酸化安定性、熱安定性が良好であり、油脂組成物や
食品の口溶け、風味、食感及び物性を良好なものとし、
さらに油っぽくないものとすることができるエステル交
換油脂組成物を提供するものである。
して、炭素数18〜20の飽和脂肪酸を15〜60重量
%、炭素数22の飽和脂肪酸を2〜20重量%を含有す
ることを特徴とするエステル交換油脂組成物を提供する
ものである。
組成物について詳しく説明する。
脂肪酸として、炭素数18〜20の飽和脂肪酸を15〜
60重量%、好ましくは17〜50重量%含有する。炭
素数18〜20の飽和脂肪酸の含有量が15重量%未満
であると油っぽさの増加等の食感の問題、可塑性の不足
等の物性の問題、短期の保存で劣化臭が発生する等の酸
化安定性、熱安定性の問題が生じるので好ましくなく、
炭素数18〜20の飽和脂肪酸の含有量が60重量%を
超えると口溶けの悪化等の食感の問題が生じるので好ま
しくない。
脂肪酸として、炭素数18の飽和脂肪酸を好ましくは1
5〜50重量%、さらに好ましくは16〜40重量%含
有する。
は、構成脂肪酸として、炭素数22の飽和脂肪酸を2〜
20重量%、好ましくは3〜19重量%含有する。炭素
数22の飽和脂肪酸の含有量が2重量%未満であると油
っぽさの増加等の食感の問題、可塑性の不足等の物性の
問題、短期の保存で劣化臭が発生する等の酸化安定性、
熱安定性の問題が生じるので好ましくなく、炭素数22
の飽和脂肪酸の含有量が20重量%を超えると口溶けの
悪化等の食感の問題が生じるので好ましくない。
をエステル交換することにより得られた油脂のことを示
すものであり、油脂をエステル交換しさらに分別して得
られた油脂を示すものではない。
は、好ましくは30〜55℃、さらに好ましくは35〜
50℃であり、固体脂含量(SFC)が好ましくは20
℃で20〜50%、40℃で5〜35%、60℃で0%
であり、さらに好ましくは20℃で22〜40%、40
℃で7〜15%、60℃で0%である。
製造方法について説明する。本発明のエステル交換油脂
組成物の製造方法には以下のような2つの方法がある。
飽和脂肪酸を15重量%以上含有する油脂の中から選ば
れた1種又は2種以上の油脂Aと、炭素数22の飽和脂
肪酸を15重量%以上含有する油脂の中から選ばれた1
種又は2種以上の油脂Bとを混合し、エステル交換反応
することよりエステル交換油脂組成物を製造する方法で
ある。
ア脂、マンゴー脂、コクム脂、イリッペ脂、これらの分
別硬部油、分別軟部油、極度硬化油が挙げられる。また
油脂Aとしては大豆油、菜種油、米油、綿実油、とうも
ろこし油、サフラワー油、ひまわり油、落花生油、ゴマ
油、ハイオレイックキャノーラ油、ハイオレイックサフ
ラワー油、ハイオレイックひまわり油、パーム油、ラー
ド、魚油等の中から選ばれた1種又は2種以上の油脂の
極度硬化油が挙げられる。
ア脂、これらの分別硬部油、分別軟部油、極度硬化油、
大豆極度硬化油を用いるのが好ましい。
ハイエルシン菜種極度硬化油等を挙げることができる
が、ハイエルシン菜種極度硬化油を用いることが好まし
い。さらに、ハイエルシン菜種極度硬化油は、エルシン
酸を20〜60重量%含有する菜種油を沃素価5以下、
融点50℃以上まで水素添加したものを用いるのが好ま
しい。またハイエルシン菜種極度硬化油は、脂肪酸組成
として、ステアリン酸が好ましくは35〜40重量%、
さらに好ましくは36〜39重量%、アラキジン酸が好
ましくは7〜12重量%、さらに好ましくは8〜11重
量%、ベヘン酸が好ましくは44〜49重量%、さらに
好ましくは45〜48重量%のものを用いるのがよい。
脂Cを上記の油脂Aと油脂Bに添加し、エステル交換反
応を行ってもよい。本発明において油脂Cは融点が35
℃未満である油脂を示す。このような油脂Cとしては、
大豆油、菜種油、米油、綿実油、とうもろこし油、サフ
ラワー油、ひまわり油、落花生油、ゴマ油、ハイオレイ
ックキャノーラ油、ハイオレイックサフラワー油、ハイ
オレイックひまわり油、パーム油、パーム分別軟部油等
の中から選ばれた1種又は2種以上の油脂が挙げられ
る。また油脂Cの脂肪酸組成として、オレイン酸を好ま
しくは35重量%以上、さらに好ましくは40重量%以
上のものを用いるのがよく、菜種油、ゴマ油、ハイオレ
イックキャノーラ油、ハイオレイックサフラワー油、ハ
イオレイックひまわり油、パーム分別軟部油の中から選
ばれた1種又は2種以上の油脂を用いるのが好ましい。
の油脂Aと上記の油脂B、必要により上記の油脂Cの混
合油脂をエステル交換することにより製造する。
好ましくは5〜95重量%、さらに好ましくは10〜7
0重量%である。上記の混合油脂中の油脂Bの混合割合
は、好ましくは2〜30重量%、さらに好ましくは5〜
25重量%である。上記の混合油脂中の油脂Cの混合割
合は、好ましくは10〜90重量%、さらに好ましくは
20〜80重量%である。
ら選ばれた1種又は2種以上と、上記の油脂Cの中から
選ばれた1種又は2種以上とを混合し、エステル交換反
応することよりエステル交換油脂組成物を製造する方法
である。
ましくは油脂B25〜50重量%と油脂C75〜50重
量%を、さらに好ましくは油脂B30〜45重量%と油
脂C70〜55重量%を混合するのがよい。
ーゼを触媒として用いる方法又はナトリウムメチラート
等の金属触媒を用いる方法の何れの方法でもよいが、リ
パーゼを用いる方法の方が風味のよいエステル交換油脂
組成物となる。
のでも、位置特異性を有さないものでもよい。本発明で
用いるリパーゼとしては、例えば、アルカリゲネス属、
リゾプス属、アスペルギルス属、ムコール属、ペニシリ
ウム属、キャンリダ属等から得られるリパーゼが挙げら
れる。これらのリパーゼは単体で使用することも可能で
あるが、通常はケイソウ土、アルミナ、活性炭、セラミ
ック等の担体に固定化させて用いるのがよい。
条件は特に制限はないが、無溶媒下で行うのが好まし
く、反応温度60〜85℃で行うのが好ましい。反応
は、カラム式の連続反応、バッチ式反応のどちらでもよ
い。
を用いたエステル交換反応は、通常の方法に従って行え
ばよい。
脂は、通常の方法に従って、漂白、脱臭又は脱酸、漂
白、脱臭を行うことによって精製し、本発明のエステル
交換油脂組成物となる。
組成物は、油脂組成物の原料油脂として用いることがで
きる。
パン、フリッター、フライドポテト、天ぷら、素揚げ、
空揚げ、フライ等の食品を製造する際のフライ用油脂組
成物、ポテトやコーン、米、小麦粉等を原料としたスナ
ック菓子類、プレッツェル、ハードビスケット、クラッ
カー等の菓子類、パン類、ケーキ類等の食品を製造する
際のスプレー用油脂組成物として用いることができる。
シュ、シュ、ドーナツ、ケーキ、クラッカー、クッキ
ー、ビスケット、ワッフル、スコーン、スナック菓子等
を製造する際のマーガリン用油脂組成物、ショートニン
グ用油脂組成物として用いることができ、この際、マー
ガリン用油脂組成物やショートニング用油脂組成物は、
ロールイン用、練りこみ用、サンド用、フィリング用、
トッピング用、スプレッド用として用いることができ
る。
用油脂組成物、クリーム用油脂組成物、マヨネーズ・ド
レッシング用油脂組成物として本発明の油脂組成物を用
いることもできる。
脂組成物である場合は、その乳化形態が油中水型、水中
油型及び二重乳化型のいずれでも構わない。これらの場
合の油相と水相の割合は特に制限はないが、好ましくは
油相20〜95重量%と水相80〜5重量%である。
記のエステル交換油脂組成物を単独で使用してもよい
が、その他の油脂を配合してもよい。配合割合として
は、上記エステル交換油脂組成物の含有量が油相中に好
ましくは5重量%以上、さらに好ましくは10〜70重
量%、最も好ましくは15〜60重量%、その他の油脂
の含有量が好ましくは95重量%以下、さらに好ましく
は90〜30重量%、最も好ましくは85〜40重量%
になるように混合する。このとき、上記エステル交換油
脂組成物の含有量が5重量%未満であると、フライ用又
はスプレー用油脂組成物として用いた場合には食品が油
っぽくなりやすく、マーガリン又はショートニング用油
脂組成物として用いた場合には十分な可塑性が得られに
くい。
組成物に配合するその他の油脂としては、目的、用途、
経済性等を考慮して、様々なものを使用することが可能
である。例えば大豆油、菜種油、米油、綿実油、とうも
ろこし油、サフラワー油、ひまわり油、落花生油、ゴマ
油、ハイオレイックキャノーラ油、ハイオレイックサフ
ラワー油、ハイオレイックひまわり油等の液状油や、パ
ーム油、サル脂、シア脂、マンゴー脂、コクム脂、イリ
ッペ脂、ラード、牛脂等の固形脂、及びこれらの硬化
油、分別油、エステル交換油を、単独又は2種以上配合
したもの、2種以上配合して硬化、分別、エステル交換
したもの等を、単独もしくは2種以上配合して用いられ
る。この中で、菜種油、ゴマ油、ハイオレイックキャノ
ーラ油、ハイオレイックサフラワー油、ハイオレイック
ひまわり油、パーム分別軟部油の中から選ばれた1種又
は2種以上の油脂を配合して用いるのが好ましく、さら
には、ハイオレイックキャノーラ油、ハイオレイックサ
フラワー油、ハイオレイックひまわり油の中から選ばれ
た1種又は2種以上を用いるのがより好ましい。これら
を用いることにより、血中のHDLコレステロールを減
らさず、LDLコレステロールのみを減らすと言われて
いるオレイン酸を多く含有する油脂組成物とすることが
できる。
ン酸の含有量は、好ましくは50重量%以上、さらに好
ましくは52重量%以上である。
含有させることができる成分としては、例えば水、乳化
剤、増粘安定剤、食塩、塩化カリウム等の塩味剤、酢
酸、乳酸、グルコン酸等の酸味料、糖類や糖アルコール
類、ステビア、アスパルテーム等の甘味料、β−カロチ
ン、カラメル、紅麹色素等の着色料、トコフェロール、
茶抽出物等の酸化防止剤、小麦蛋白や大豆蛋白といった
植物蛋白、卵及び各種卵加工品、着香料、乳製品、調味
料、pH調整剤、食品保存料、日持ち向上剤、果実、果
汁、コーヒー、ナッツペースト、香辛料、ココアマス、
ココアパウダー、穀類、豆類、野菜類、肉類、魚介類等
の食品素材や食品添加物が挙げられる。
ステル、蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン
有機酸脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ステ
アロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウ
ム、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル、レシチン、サポニ
ン、植物ステロール類等が挙げられ、この中から選ばれ
た1種又は2種以上を用いることができる。上記乳化剤
の含有量は、特に制限はないが、本発明の油脂組成物
中、好ましくは0.01〜5重量%、さらに好ましくは
0.05〜3重量%、最も好ましくは0.1〜1重量%
である。また本発明の油脂組成物において、上記乳化剤
が必要でなければ、乳化剤を用いなくてもよい。
ーカストビーンガム、カラギーナン、アラビアガム、ア
ルギン酸類、ペクチン、キサンタンガム、プルラン、タ
マリンドシードガム、サイリウムシードガム、結晶セル
ロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロー
ス、寒天、グルコマンナン、ゼラチン、澱粉、化工澱粉
等が挙げられ、この中から選ばれた1種又は2種以上を
用いることができる。上記増粘安定剤の含有量は、特に
制限はないが、本発明の油脂組成物中、好ましくは0〜
10重量%、さらに好ましくは0〜5重量%である。ま
た、本発明の油脂組成物において、上記増粘安定剤が必
要でなければ、増粘安定剤を用いなくてもよい。
る。
さないものとする場合は、原料を混合することにより製
造することができる。
とする場合は、油相、必要により水相を混合乳化する。
そして、次に殺菌処理するのが望ましい。殺菌方法はタ
ンクでのバッチ式でも、プレート型熱交換機や掻き取り
式熱交換機を用いた連続式でも構わない。次に、冷却可
塑化する。冷却する機器としては、密閉型連続式チュー
ブ冷却機、例えばボテーター、コンビネーター、パーフ
ェクター等のマーガリン製造機やプレート型熱交換機等
が挙げられ、また、開放型のダイアクーラーとコンプレ
クターの組み合わせが挙げられる。また、上記可塑性油
脂組成物を製造する際のいずれかの製造工程で、窒素、
空気等を含気させても、させなくても構わない。
て用いる場合は、その形状を、シート状、ブロック状、
円柱状等の形状としてもよい。各々の形状についての好
ましいサイズは、シート状:縦50〜1000mm、横
50〜1000mm、厚さ1〜50mm、ブロック状:
縦50〜1000mm、横50〜1000mm、厚さ5
0〜500mm、円柱状:直径1〜25mm、長さ5〜
100mmである。
有する食品としては、食パン、菓子パン、パイ、デニッ
シュ、シュ、ドーナツ、ケーキ、スフレ、タルト、クラ
ッカー、クッキー、ビスケット、ワッフル、スコーン、
スナック菓子、米菓、和菓子、冷菓子、飲料、デザー
ト、カレー、シチュー、コロッケ、グラタン、麺類、チ
ョコレート、ペースト状食品、チーズ類、米飯類、惣菜
類、揚げ物類、練り製品等が挙げられる。
が、本発明はこれらの実施例によって限定されるもので
はない。
酸を89重量%含有する大豆極度硬化油1kgと、エル
シン酸を48重量%含有するハイエルシン菜種油を水素
添加した、沃素価1.5、融点60.5℃、ステアリン
酸、アラキジン酸、ベヘン酸の含有量がそれぞれ37重
量%、10重量%、48重量%のハイエルシン菜種極度
硬化油1kgと、パームオレイン8kgとを配合し、1
0kgの配合油を得た。
媒としてリパーゼQLC(名糖産業(株)製)50gを
用いて、15リットルの反応槽でエステル交換反応を行
った。反応終了後(反応時間48hr)、漂白(白土量
対油3重量%、85℃、10mmHgの減圧下、30分
間)、脱臭(250℃、水蒸気吹き込み量対油3重量
%、1mmHgの減圧下、60分間)を行い、融点4
4.1℃、固体脂含量が20℃で35%、40℃で11
%、60℃で0%のエステル交換油脂組成物を得た。得
られたエステル交換油脂組成物の炭素数18の飽和脂肪
酸の含有量は16重量%、炭素数20の飽和脂肪酸の含
有量は1重量%、炭素数22の飽和脂肪酸の含有量は5
重量%であった。
重量%と、ハイオレイックキャノーラ油50重量%とを
混合し、トコフェロール200ppmを添加し、オレイ
ン酸含量59重量%の油脂組成物を得た。
酸を28重量%含有するサル脂分別軟部油8kgと、エ
ルシン酸を48重量%含有するハイエルシン菜種油を水
素添加した、沃素価1.5、融点60.5℃、ステアリ
ン酸、アラキジン酸、ベヘン酸の含有量がそれぞれ37
重量%、10重量%、48重量%のハイエルシン菜種極
度硬化油2kgとを配合し、10kgの配合油を得た。
でエステル交換、漂白、脱臭を行い、融点47.2℃、
固体脂含量が20℃で22%、40℃で8%、60℃で
0%のエステル交換油脂組成物を得た。得られたエステ
ル交換油脂組成物の炭素数18の飽和脂肪酸の含有量は
26重量%、炭素数20の飽和脂肪酸の含有量は6重量
%、炭素数22の飽和脂肪酸の含有量は10重量%であ
った。
重量%と、ハイオレイックキャノーラ油50重量%とを
混合し、トコフェロール200ppmを添加し、オレイ
ン酸含量59重量%の油脂組成物を得た。
酸を56重量%含有するサル脂分別硬部油7kgと、エ
ルシン酸を48重量%含有するハイエルシン菜種油を水
素添加した、沃素価1.5、融点60.5℃、ステアリ
ン酸、アラキジン酸、ベヘン酸の含有量がそれぞれ37
重量%、10重量%、48重量%のハイエルシン菜種極
度硬化油0.5kgと、ハイオレイックキャノーラ油
2.5kgとを配合し、10kgの配合油を得た。
でエステル交換、漂白、脱臭を行い、融点49.0℃、
固体脂含量が20℃で33%、40℃で12%、60℃
で0%のエステル交換油脂組成物を得た。得られたエス
テル交換油脂組成物の炭素数18の飽和脂肪酸の含有量
は36重量%、炭素数20の飽和脂肪酸の含有量は6重
量%、炭素数22の飽和脂肪酸の含有量は3重量%であ
った。
重量%と、ハイオレイックキャノーラ油50重量%とを
混合し、トコフェロール200ppmを添加し、オレイ
ン酸含量63重量%の油脂組成物を得た。
するハイエルシン菜種油を水素添加した、沃素価1.
5、融点60.5℃、ステアリン酸、アラキジン酸、ベ
ヘン酸の含有量がそれぞれ37重量%、10重量%、4
8重量%のハイエルシン菜種極度硬化油4kgと、ハイ
オレイックキャノーラ油6kgとを配合し、10kgの
配合油を得た。
でエステル交換、漂白、脱臭を行い、融点35.2℃、
固体脂含量が20℃で22%、40℃で8%、60℃で
0%のエステル交換油脂組成物を得た。得られたエステ
ル交換油脂組成物の炭素数18の飽和脂肪酸の含有量は
16重量%、炭素数20の飽和脂肪酸の含有量は5重量
%、炭素数22の飽和脂肪酸の含有量は19重量%であ
った。
トコフェロール200ppmを添加し、オレイン酸含量
52重量%の油脂組成物を得た。
ハイオレイックキャノーラ油に、トコフェロール200
ppmを添加し、油脂組成物を得た。
に、トコフェロール200ppmを添加し、油脂組成物
を得た。
酸を5重量%含有するパームオレイン9.5kgと、エ
ルシン酸を48重量%含有するハイエルシン菜種油を水
素添加した、沃素価1.5、融点60.5℃、ステアリ
ン酸、アラキジン酸、ベヘン酸の含有量がそれぞれ37
重量%、10重量%、48重量%のハイエルシン菜種極
度硬化油0.5kgとを配合し、10kgの配合油を得
た。
でエステル交換、漂白、脱臭を行い、融点38.1℃、
固体脂含量が20℃で22%、40℃で2%、60℃で
0%のエステル交換油脂組成物を得た。得られたエステ
ル交換油脂組成物の炭素数18の飽和脂肪酸の含有量は
6重量%、炭素数20の飽和脂肪酸の含有量は1重量
%、炭素数22の飽和脂肪酸の含有量は3重量%であっ
た。
重量%と、ハイオレイックキャノーラ油50重量%とを
混合し、トコフェロール200ppmを添加し、オレイ
ン酸含量62重量%の油脂組成物を得た。
例1において得られた油脂組成物をフライ用油脂組成物
として用い、市販品冷凍フレンチフライドポテトを揚
げ、以下のように評価した。
た油脂組成物3.8kgをフライヤーに挿入し、185
℃に加熱後、市販品冷凍フレンチフライドポテトを揚げ
た。フライドポテトは凍ったまま揚げ油中に200g入
れ、2.5分間揚げた後、速やかに油を切った。フライ
は3時間で20回行い、油の加熱時間は揚げ時間も含め
1 日7時間とした。フライテスト3日目にフライしたフ
ライドポテトでパネルテストを行い、12名のパネルに
より、フライドポテトの口溶け、風味(劣化臭)、さく
さく感、油っぽさを下記評価基準にて評価した。これら
の結果を表1に示した。
や不良、×:不良。 風味の評価 ;◎:非常に良好、○:良好、△:や
や不良、×:不良。 さくさく感の評価;◎:非常にさくさく感がある、○:
さくさく感がある、△:あまりさくさく感がない、×:
さくさく感がない。 油っぽさの評価 ;◎:非常にあっさりしている、○:
あっさりしている、△:やや油っぽい、×:油っぽい。
例1において得られた油脂組成物をフライ用油脂組成物
として用い、市販品冷凍ケーキドーナツを揚げ、以下の
ように評価した。
た油脂組成物4.5kgをフライヤーに挿入し、180
℃に加熱後、市販品冷凍ケーキドーナツを揚げた。冷凍
ケーキドーナツ(フライ前約45g/個)は凍ったまま
揚げ油中に5個入れ、3分間揚げた後、速やかに油を切
った。フライは3時間で20回行い、油の加熱時間は揚
げ時間も含め1 日7時間とした。フライテスト3日目に
フライしたドーナツでパネルテストを行い、12名のパ
ネルにより、ドーナツの口溶け、風味(劣化臭)、さく
さく感、油っぽさを下記評価基準にて評価した。これら
の結果を表2に示した。
や不良、×:不良。 風味の評価 ;◎:非常に良好、○:良好、△:や
や不良、×:不良。 さくさく感の評価;◎:非常にさくさく感がある、○:
さくさく感がある、△:あまりさくさく感がない、×:
さくさく感がない。 油っぽさの評価 ;◎:非常にあっさりしている、○:
あっさりしている、△:やや油っぽい、×:油っぽい。
び比較例1において得られた油脂組成物をスプレー用油
脂組成物として用い、次のような配合、製法にて得られ
たクラッカーにスプレーし、評価を行った。
グし、捏ね上げ温度を23℃とする。 (2)上記(1)で得られた中種生地を27℃にて18
時間発酵させる。 (3)発酵した中種生地に、本捏配合を加え、縦型ミキ
サーにて低速2分、中速2分ミキシングする。 (4)上記(3)で得られた生地を27℃にて4時間発
酵させる。 (5)上記(4)で得られた生地を、3つ折り2回行
い、生地厚を2mmまで圧延する。 (6)型抜きし、260℃で4分焼成する。 (7)焼成後、直ちにスプレー用油脂組成物をスプレー
する。
より、クラッカーの口溶け、風味、ぱりぱり感、油っぽ
さを評価した。さらに、焼成したクラッカーに食塩と粉
チーズを振り掛けたあと、スプレー用油脂組成物をスプ
レーし、30℃にて保管し、24時間後と48時間後の
風味(劣化臭)、表面のべたつきを下記評価基準で評価
した。これらの結果を表3に示した。
や不良、×:不良。 風味の評価 ;◎:非常に良好、○:良好、△:や
や不良、×:不良。 ぱりぱり感の評価;◎:非常にぱりぱり感がある、○:
ぱりぱり感がある、△:あまりぱりぱり感がない、×:
ぱりぱり感がない。 油っぽさの評価 ;◎:非常にあっさりしている、○:
あっさりしている、△:やや油っぽい、×:油っぽい。 べたつきの評価 ;◎:非常に良好、○:良好、△:や
や不良、×:不良。
び比較例1〜3において得られた油脂組成物をマーガリ
ン用油脂組成物として用い、次のような配合でマーガリ
ンを製造した。 <配合> 油脂 100重量部 グリセリン脂肪酸エステル 0.1重量部 レシチン 0.1重量部 水 20重量部
で評価した。これらの結果を表4に示した。
良、×:不良。 風味の評価 ;◎:非常に良好、○:良好、△:やや不
良、×:不良。
4及び比較例1〜3において得られた油脂組成物をショ
ートニング用油脂組成物として用い、次のような配合で
ショートニングを製造した。
基準で評価した。これらの結果を表5に示した。
良、×:不良 風味の評価 ;◎:非常に良好、○:良好、△:やや不
良、×:不良
化安定性、熱安定性が良好で、本発明のエステル交換油
脂組成物を含有する油脂組成物や食品の口溶け、風味、
食感及び物性を良好なものとし、さらに油っぽくないも
のとすることができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 構成脂肪酸として、炭素数18〜20の
飽和脂肪酸を15〜60重量%、炭素数22の飽和脂肪
酸を2〜20重量%含有することを特徴とするエステル
交換油脂組成物。 - 【請求項2】 請求項1記載のエステル交換油脂組成物
を含有する油脂組成物。 - 【請求項3】 油相中に、上記エステル交換油脂組成物
を5重量%以上含有する請求項2記載の油脂組成物。 - 【請求項4】 油相中に、オレイン酸を50重量%以上
含有する請求項2又は3記載の油脂組成物。 - 【請求項5】 請求項1に記載のエステル交換油脂組成
物を含有する食品。 - 【請求項6】 炭素数18〜20の飽和脂肪酸を15重
量%以上含有する油脂の中から選ばれた1種又は2種以
上の油脂Aと、炭素数22の飽和脂肪酸を15重量%以
上含有する油脂の中から選ばれた1種又は2種以上の油
脂Bとを混合し、エステル交換反応することを特徴とす
る請求項1記載のエステル交換油脂組成物の製造方法。 - 【請求項7】 炭素数22の飽和脂肪酸を15重量%以
上含有する油脂の中から選ばれた1種又は2種以上の油
脂Bと、融点が35℃未満の油脂の中から選ばれた1種
又は2種以上の油脂Cとを混合し、エステル交換反応す
ることを特徴とする請求項1記載のエステル交換油脂組
成物の製造方法。
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