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【特許請求の範囲】
【請求項1】 ポリウレタン、ポリウレタン−ポリウレアまたはポリウレアに基づく自己架橋性分散物であって、ポリマーに結合したブロックイソシアネート基、およびポリマーに結合した反応性ヒドロキシルまたはアミノ基、および/または分子量60〜1000の少なくとも1種類のジアミン、ポリアミンまたはヒドロキシアミンを含んで成る10重量%までの反応性成分を含有し、室温〜50℃までの温度において保存安定性であり、90〜280℃において架橋を伴って反応する自己架橋性分散物。
【請求項2】 a) 少なくとも1種類のポリオール成分、
b) 少なくとも1種類のジ−、トリ−および/またはポリイソシアネート成分、
c) イソシアネート基に対して反応性の少なくとも1つの基および少なくとも1つの親水性ポリエーテル鎖を有する化合物、および/または、少なくとも部分的に中和した形態で任意に存在する塩を形成しうる少なくとも1つの基およびイソシアネート基に対して反応性の少なくとも1つの基を有する化合物、
を含んで成る少なくとも1種類の親水性ノニオン性または(潜在的)イオン性構成成分、
d) イソシアネート基に対して反応性の少なくとも1つの基を有する32〜500の、分子量のa)〜c)と異なる少なくとも1種類の構成成分、および
e) 少なくとも1種類の一官能性ブロッキング剤、
の分散形態または溶解形態の反応生成物である、ポリウレタン、ポリウレタン−ポリウレアまたはポリウレアに基づく自己架橋性分散物であって、
成分c)は、安定な分散物が得られるような量で使用され、成分d)は、得られた分散物がブロックイソシアネート基の他に反応性遊離ヒドロキシルおよび/またはアミノ基を含有するように使用され、および/または少なくとも1種類の反応性ジアミン、ポリアミンおよび/またはヒドロキシアミンを含んで成る成分F)が、得られた分散物に含有され、成分d)および/またはF)からの反応性ヒドロキシルまたはアミノ基の割合が0でない自己架橋性分散物。
【請求項3】 分散形態または溶解形態で存在する該反応生成物が、
a) 30〜90重量%の、5〜350のヒドロキシル価を有する少なくとも1種類のポリオール成分、
b) 10〜50重量%の、少なくとも1種類のジ−、トリ−および/またはポリイソシアネート成分、
c) 1〜20重量%の、イソシアネート基に対して反応性の少なくとも1つの基および少なくとも1つの親水性ポリエーテル鎖を有する化合物、および/または少なくとも部分的に中和した形態で任意に存在する塩を形成しうる少なくとも1つの基およびイソシアネート基に対して反応性の少なくとも1つの基を有する化合物、を含んで成る少なくとも1種類の親水性ノニオン性または(潜在的)イオン性構成成分、
d) 1〜20重量%の、イソシアネート基に対して反応性の少なくとも1つの基を有する32〜500の分子量の、a)〜c)と異なる少なくとも1種類の構成成分、および
e) 0.2〜7.5重量%の、少なくとも1種類の一官能性ブロッキング剤、
を含んで成り、
成分c)は、安定な分散物が得られるような量で使用され、成分d)は、得られた分散物がブロックイソシアネート基の他に反応性遊離ヒドロキシルおよび/またはアミノ基を分散物の固形分に基づいて0〜4重量%の量で含有するように使用され、および/または、分散物の固形分に基づいて0〜10重量%の、少なくとも1種類の反応性ジアミン、ポリアミンおよび/またはヒドロキシアミンを含んで成る成分F)が、得られた分散物に含有され、成分d)および/またはF)からの反応性ヒドロキシルまたはアミノ基の割合が0でない、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の自己架橋性分散物。
【請求項4】 成分c)が、2〜8重量%の、エチレンオキシド含有量が4.5重量%以下のノニオン性親水性化合物、および0.5〜7重量%のアニオン性化合物を含んで成ることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の反応性分散物。
【請求項5】 成分a)が、300〜3500の分子量を有するポリカーボネートジオール、ポリテトラヒドロフランジオールおよび/または二または三官能性ポリプロピレングリコールを含んで成り、合計固形分に基づいて最大8%の三官能性ポリオールを含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の反応性分散物。
【請求項6】 成分b)として、168〜262の分子量を有する脂肪族および/または脂環式ジイソシアネートだけを含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の反応性分散物。
【請求項7】 成分d)として、0〜3重量%のモノアミノ官能性アルコキシシランを含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の反応性分散物。
【請求項8】 成分e)として、種々の反応性を有するブロッキング剤の混合物を含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の反応性分散物。
【請求項9】 ブロックイソシネート基の他に、少なくとも1種類の反応性脂肪族および/または脂環式ジアミンを含んで成る成分F)を、分散物の固形分に基づいて1〜6重量%で含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の反応性分散物。
【請求項10】 全てのブロックイソシネート基対全ての遊離反応性ヒドロキシルおよび/またはアミノ基の比率が、1.00:0.35〜1.00:0.85であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の反応性分散物。
【請求項11】 請求項1または2に記載の自己架橋性分散物の製造方法であって、親水性成分c)または成分d)を任意に使用して、少なくとも1種類のポリオールa)、少なくとも1種類のイソシアネート成分b)からイソシアネート官能性プレポリマーを先ず製造し、次に、残留イソシアネート基の一部を少なくとも1種類のブロッキング剤e)と反応させ、次に、分散前、分散の間または分散後に他のイソシアネート基を任意に親水性成分c)および/または成分d)と反応させ、次に、プレポリマーの製造前、製造の間または製造後に任意に添加した溶媒を任意に留去することを含んで成り、親水性成分c)は、安定な分散物が得られるような量で使用され、成分d)は、ブロックイソシアネート基の他に遊離反応性ヒドロキシルおよび/またはアミノ基が自己架橋性分散物中のポリマーに結合するように使用されることを特徴とする方法。
【請求項12】 請求項1または2に記載の自己架橋性分散物の、ペイントまたは被覆におけるかまたはペイントまたは被覆としての使用。
【請求項13】 請求項1または2に記載の自己架橋性分散物の、サイズ剤またはガラス繊維サイズ剤におけるかまたはサイズ剤またはガラス繊維サイズ剤としての使用。
水/エチレングリコール/プロピレングリコール混合物中、110℃において、試料を加水分解試験にかけた。曲げ強度を2週間置きに試験した。2週間後、曲げ強度は平均で約145MPaであり、4週間後でも平均で135MPaであり、6週間後でも約125MPaであった。これらの数値は良好であると考えられる。

以下に本発明の好ましい態様を示す。

A. 分散形態または溶解形態で存在する該反応生成物が、
a) 35〜75重量%の、5〜350のヒドロキシル価を有する少なくとも1種類のポリオール成分、
b) 15〜40重量%の、少なくとも1種類のジイソシアネート成分、
c) 2.5〜15重量%の、イソシアネート基に対して反応性の基および親水性ポリエーテル鎖を有する少なくとも1種類の親水性ノニオン化合物、および少なくとも部分的に中和した形態で任意に存在する塩を形成しうる基およびイソシアネート基に対して反応性の少なくとも1つの基を有する(潜在的)アニオン性化合物、
d) 1〜11重量%の、イソシアネート基に対して反応性の少なくとも1つの基を有する32〜500の分子量の、a)〜c)と異なる少なくとも1種類の構成成分、および
e) 0.2〜6重量%のブロッキング剤、
を含んで成り、
成分a)〜e)の合計が100%であり、成分c)は、安定な分散物が得られるような量で使用され、成分d)は、得られた分散物がブロックイソシアネート基の他に反応性遊離ヒドロキシルおよび/またはアミノ基を分散物の固形分に基づいて0〜2.5重量%の量で含有するように使用され、および/または、分散物の固形分に基づいて0〜6重量%の、少なくとも1種類の反応性ジアミン、ポリアミンおよび/またはヒドロキシアミンを含んで成る成分F)が、得られた分散物に含有され、成分d)および/またはF)からの反応性ヒドロキシルまたはアミノ基の割合が0でない、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の自己架橋性分散物。

B. 分散形態または溶解形態で存在する該反応生成物が含有され、
a) 37〜49重量%の、8〜200のヒドロキシル価を有する少なくとも1種類のポリオール成分、
b) 15〜40重量%の、イソホロンジイソシアネートおよび/またはヘキサメチレンジイソシアネート、
c) 2.5〜15重量%の、イソシアネート基に対して反応性の基および親水性ポリエーテル鎖を有する少なくとも1種類の親水性ノニオン化合物、および少なくとも部分的に中和した形態で任意に存在する塩を形成しうる基およびイソシアネート基に対して反応性の少なくとも1つの基を有する(潜在的)アニオン性化合物、
d) 2〜8.5重量%の、イソシアネート基に対して反応性の少なくとも1つの基を有する32〜500の分子量の、a)〜c)と異なる少なくとも2種類の構成成分、および
e) 0.2〜6重量%のブロッキング剤、
を含んで成り、
成分a)〜e)の合計が100%であり、成分c)は、安定な分散物が得られるような量で使用され、成分d)は、得られた分散物がブロックイソシアネート基の他に反応性遊離ヒドロキシルおよび/またはアミノ基を分散物の固形分に基づいて0〜2.5重量%の量で含有するように使用され、および/または、分散物の固形分に基づいて0〜6重量%の、少なくとも1種類の反応性ジアミン、ポリアミンおよび/またはヒドロキシアミンを含んで成る成分F)が、得られた分散物に含有され、成分d)および/またはF)からの反応性ヒドロキシルまたはアミノ基の割合が0でない、
ことを特徴とする請求項1〜3およびA項のいずれか1つに記載の自己架橋性分散物。

C. 少なくとも1種類のヒドロキシアミンを成分d)として使用することによって、ブロックイソシアネート基の他に、ポリマーだけに結合したヒドロキシル基が存在することを特徴とする請求項1〜3およびA〜B項のいずれか1つに記載の反応性分散物。

D. スルホネート基だけを有する化合物をアニオン性親水性成分として含有することを特徴とする請求項1〜3およびA〜C項のいずれか1つに記載の反応性分散物。

E. アニオン性親水性成分の少なくとも75%が、当量のイソホロンジアミンおよびアクリル酸の反応生成物を含んで成ることを特徴とする請求項1〜3およびA〜C項のいずれか1つに記載の反応性分散物。

F. 0.1〜1.2重量%のヒドラジンまたは当量のヒドラジン水化物を、連鎖延長剤d)として組み込むことを特徴とする請求項1〜3およびA〜B項のいずれか1つに記載の反応性分散物。

G. 成分F)が、ポリマーに結合した酸基の中和剤として作用することを特徴とする請求項1〜3およびA〜B項のいずれか1つに記載の反応性分散物。

H. 請求項1または2に記載の自己架橋性分散物の製造方法であって、
親水性成分c)または成分d)を任意に使用して、少なくとも1種類のポリオールa)、少なくとも1種類のイソシアネート成分b)からイソシアネート官能性プレポリマーを先ず製造し、次に、残留イソシアネート基の一部を少なくとも1種類のブロッキング剤e)と反応させ、次に、分散前、分散の間または分散後に他のイソシアネート基を任意に親水性成分c)および/または成分d)と反応させ、遊離イソシアネートが存在しない分散前、分散の間または分散後に、反応性成分F)を添加し、次に、プレポリマーの製造前、製造の間または製造後に任意に添加した溶媒を留去し、それによって、ブロックイソシアネート基の他に任意に遊離反応性ヒドロキシルおよび/またはアミノ基が自己架橋性分散物中のポリマーに結合し、反応性アミノおよび/またはヒドロキシル基がジアミン、ポリアミンまたはヒドロキシアミンの形態で含有されることを特徴とする方法。

I. 請求項1または2に記載の自己架橋性分散物を含有するガラス繊維サイズ剤。

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