JP2002359114A - 着磁パルサーリングの着磁装置および着磁方法並びに着磁パルサーリング - Google Patents
着磁パルサーリングの着磁装置および着磁方法並びに着磁パルサーリングInfo
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Abstract
ことができて、しかも着磁ヨークのセンタリングが容易
である着磁パルサーリングの着磁装置および着磁方法並
びに着磁パルサーを提供する。 【解決手段】 着磁ヨーク3の着磁部3aは、軸心に対
してわずかに傾斜した円錐面となっている。上記着磁ヨ
ーク3を着磁パルサーリング10の円筒状鋼板1内に挿
入して、着磁ヨーク3の着磁部3aを円筒状弾性磁性部
材2の軸方向の一方の端部2bに密着させる。
Description
グの着磁装置および着磁方法並びに着磁パルサーリング
に関する。
在に支持する転がり軸受ユニットとしては、種々の構造
のものが知られている。上記転がり軸受ユニットの中に
は、アンチロックブレーキシステム(以下、ABSと言
う)、あるいはトラクションコントロールシステム(以
下、TCSと言う)を制御すべく、車輪の回転速度を検
出するための回転速度検出装置を備えるものがある。
まれる回転速度検出装置は、車輪と共に回転する着磁パ
ルサーリングと、この着磁パルサーリングの回転速度に
比例した周波数で変化する出力信号を出す回転速度セン
サとを備えている(特開平10−115628号公報参
照)。
磁タイプと、ラジアル着磁タイプとがある。このラジア
ル着磁タイプの着磁パルサーリングは、図2に示すよう
に、円筒状鋼板21と、この円筒状鋼板21の内周面の
全周にわたって設けられた円筒状弾性磁性部材22とを
備えている。
サーリングの着磁装置としては、円筒状弾性磁性部材2
2の内径より小さい外径の円筒面を有する着磁ヨーク2
3を備えて、円筒状鋼板21内への着磁ヨーク23の挿
入を容易にしたものがある。図示しないが、上記着磁ヨ
ーク23の外周部には、周方向の全周にわたってN極領
域とS極領域とを交互に設けている。
によれば、円筒面を有する着磁ヨーク23を円筒状鋼板
21内に挿入して、円筒状弾性磁性部材22に対して着
磁ヨーク23を径方向から対向させ、円筒状弾性磁性部
材22の着磁を行う。これにより、上記円筒状弾性磁性
部材22において、周方向の全周にわたってN極領域と
S極領域とが交互に形成される。
着磁パルサーリングの着磁装置によれば、着磁ヨーク2
3の外周面が、円筒状弾性磁性部材22の内径より小さ
い円筒面であるため、円筒状弾性磁性部材22の着磁を
行うとき、着磁ヨーク23と円筒状弾性磁性部材22と
の間に隙間Dが生じてしまう。その結果、目的とする磁
力の80%程度しか円筒状弾性磁性部材22に着磁する
ことができないとういう欠点がある。例えば、このよう
に磁力が弱い円筒状弾性磁性部材22をABS用の回転
速度検出装置に使用した場合、回転速度検出装置の出力
信号が不安定になってしまう。
が円筒状弾性磁性部材22の内径より小さいので、円筒
状弾性磁性部材22に対して着磁ヨーク23が偏心し易
く、円筒状弾性磁性部材22に対する着磁ヨーク23の
センタリングが困難であるという欠点がある。
部材に着磁する磁力を高めることができて、しかも着磁
ヨークのセンタリングが容易である着磁パルサーリング
の着磁装置および着磁方法並びに着磁パルサーを提供す
ることにある。
め、請求項1の発明の着磁パルサーリングの着磁装置
は、円筒状鋼板の周面に設けられた円筒状弾性磁性部材
に対して径方向から着磁ヨークの着磁部を対向させて、
上記円筒状弾性磁性部材に周方向に交互に逆極性の磁極
エリアを形成する着磁パルサーリングの着磁装置におい
て、上記着磁部は、軸心に対してわずかに傾斜した円錐
面であることを特徴としている。
の着磁装置によれば、上記円筒状弾性磁性部材を着磁す
る場合、円筒状鋼板内に着磁ヨークを挿入して、着磁ヨ
ークの着磁部を円筒状弾性磁性部材に径方向から対向さ
せる。このとき、上記着磁ヨークの着磁部を円筒状弾性
磁性部材の少なくとも軸方向の端部に密着させると、そ
の着磁部が軸心に対してわずかに傾斜した円錐面である
から、円筒状弾性磁性部材に対して着磁ヨークが全周に
わたって近接または接する。したがって、上記円筒状弾
性磁性部材に着磁する磁力を高めることができる。つま
り、上記円筒状弾性磁性部材を充分かつ確実に着磁する
ことができる。
してわずかに傾斜した円錐面であるから、着磁ヨークの
着磁部を円筒状弾性磁性部材の少なくとも軸方向の端部
に密着させることにより、円筒状弾性磁性部材と着磁ヨ
ークとが同心になる。したがって、上記円筒状弾性磁性
部材に対して着磁ヨークを容易かつ確実にセンタリング
することができる。
して傾斜した円錐面であるので、円筒状鋼板内への着磁
ヨークの挿入も容易である。
磁装置は、請求項1の着磁パルサーリングの着磁装置に
おいて、上記着磁部の円錐面は、凸面であって、上記円
筒状鋼板の内周面に設けられた上記円筒状弾性磁性部材
の内周面側から着磁することを特徴としている。
の着磁装置によれば、上記着磁ヨークの着磁部の円錐面
が凸面であるから、円筒状鋼板の内周面に設けられた円
筒状弾性磁性部材の内周面側から容易に着磁することが
できる。
磁装置は、請求項1の着磁パルサーリングの着磁装置に
おいて、上記着磁部の円錐面は、凹面であって、上記円
筒状鋼板の外周面に設けられた上記円筒状弾性磁性部材
の外周面側から着磁することを特徴としている。
の着磁装置によれば、上記着磁ヨークの着磁部の円錐面
が凹面であるから、円筒状鋼板の外周面に設けられた円
筒状弾性磁性部材の外周面側から容易に着磁することが
できる。
磁方法は、請求項1乃至3のいずれか1つの着磁パルサ
ーリングの着磁装置の上記着磁部の円錐面を、上記円筒
状弾性磁性部材の少なくとも軸方向の端部に密着させ
て、上記円筒状弾性磁性部材の着磁を行うことを特徴と
している。
の着磁方法によれば、上記円筒状鋼板内に着磁ヨークを
挿入して、上記着磁部の円錐面を円筒状弾性磁性部材の
少なくとも軸方向の端部に密着させる。そうすると、上
記着磁ヨークの着磁部が軸心に対してわずかに傾斜した
円錐面であることにより、円筒状弾性磁性部材に対して
着磁ヨークが全周にわたって近接または接する。したが
って、上記円筒状弾性磁性部材に着磁する磁力を高める
ことができる。つまり、上記円筒状弾性磁性部材を充分
かつ確実に着磁することができる。
性磁性部材の少なくとも軸方向の端部に密着させると、
着磁ヨークの着磁部が軸心に対してわずかに傾斜した円
錐面であるから、円筒状弾性磁性部材と着磁ヨークとが
同心になる。したがって、上記円筒状弾性磁性部材に対
して着磁ヨークを容易かつ確実にセンタリングすること
ができる。
円筒状鋼板と、この円筒状鋼板の周面に設けられた円筒
状弾性磁性部材とからなる着磁パルサーリングにおい
て、上記円筒状弾性磁性部材の軸方向の一方の端部の磁
力は、上記円筒状弾性磁性部材の軸方向の他方の端部の
磁力よりも強く、上記円筒状弾性磁性部材の磁力は周方
向に略均一になっていることを特徴としている。
は、上記請求項1乃至3のいずれか1つの着磁装置や、
請求項4の着磁方法を用いて、製造することができる。
したがって、この着磁パルサーリングは、磁力が強力、
かつ、着磁装置でセンタリングされた状態で着磁される
から、磁力が周方向にバラツクことがないという利点を
有する。
グの着磁装置および着磁方法並びに着磁パルサーリング
を図示の実施の形態により詳細に説明する。
ーリングの着磁装置の要部を側方から見た図である。
1に示すように、円筒状鋼板1の内周面に設けられた円
筒状弾性磁性部材2に対して径方向から対向させるため
の着磁部3aを有する着磁ヨーク3を備えている。この
着磁部3aは、軸心に対してわずかに傾斜した円錐面に
なっている。例えば、上記円錐面は、軸心に対して例え
ば1°傾斜している。つまり、図1中のθが例えば1°
になっている。また、上記着磁部3aの円錐面は、凸面
であって、円筒状鋼板1の内周面に設けられた円筒状弾
性磁性部材2の内周面側から着磁する。図示しないが、
上記着磁ヨーク3の外周部には、周方向の全周にわたっ
てN極領域とS極領域とを交互に設けている。
転輪に嵌合固定するための小径部1aと、この小径部1
aと同心の大径部1bと、この大径部1bの端部と小径
部1aの端部とを連続させる段部1cとを有している。
上記円筒状弾性磁性部材2を、その大径部1bの内周面
に設けている。このような円筒状鋼板1と、この円筒状
鋼板1の内周面に設けられた円筒状弾性磁性部材2とに
よって、ラジアル着磁タイプの着磁パルサーリング10
を構成している。
ルゴムやゴム質の合成樹脂(例えばポリアミド、ポリオ
レフィン、アクリルゴム系エラストマー、フッ素ゴム系
エラストマー、シリコーン系エラストマー、エチレン系
共重合体等)と磁性粉末(例えば、バリウムフェライ
ト、ストロンチュームフェライトの粉末等)とを均一に
混練して得られる。
状弾性磁性部材2に対して行う着磁について説明する。
によれば、円筒状弾性磁性部材2の着磁を行う場合、円
筒状鋼板1内に着磁ヨーク3を挿入することにより、着
磁ヨーク3の着磁部3aを円筒状弾性磁性部材2に径方
向から対向させて、円筒状弾性磁性部材2に交互に逆極
性の磁極エリアを形成する。つまり、上記円筒状弾性磁
性部材2の周方向の全周にわたって、N極領域とS極領
域とを交互に形成する。このとき、上記円筒状弾性磁性
部材2の軸方向の一方の端部2bは、着磁ヨーク3の着
磁部3aに密着する一方、円筒状弾性磁性部材2におい
て端部2b以外の部分は、着磁ヨーク3の着磁部3aに
密着せず、着磁ヨーク3との間に隙間を有している。具
体的には、図1中のBの範囲では円筒状弾性磁性部材2
と着磁ヨーク3とが密着している一方、図1中のAの範
囲では円筒状弾性磁性部材2と着磁ヨーク3との間に隙
間が生じている。このとき、上記着磁部3aが軸心に対
してわずかに傾斜した円錐面であるから、円筒状弾性磁
性部材2の軸方向の中央部2cに対して着磁ヨーク3が
全周にわたって近接する。したがって、上記円筒状弾性
磁性部材2の軸方向の中央部2cに着磁する磁力を高め
ることができる。つまり、上記円筒状弾性磁性部材2の
軸方向の中央部2cを充分かつ確実に着磁することがで
きる。
ルサリングを、回転速度検出装置に用いた場合は、円筒
状弾性磁性部材2の軸方向の中央部2cが回転速度セン
サに対向する。そうすると、上記円筒状弾性磁性部材2
の軸方向の中央部2cが充分に着磁されているから、回
転速度の検出精度を高めることができる。したがって、
上記着磁パルサリングは、例えばABS用の回転速度検
出装置にも用いることができる。
弾性磁性部材2においては、軸方向の一方の端部2bの
磁力が、軸方向の他方の端部2aの磁力よりも強くなっ
ている。また、上記円筒状弾性磁性部材2の軸方向の中
央部2cが充分に着磁されているから、円筒状弾性磁性
部材2の軸方向の中央部2cの磁力は強力である。ま
た、上記円筒状弾性磁性部材2の磁力は周方向に略均一
になっている。
心に対して傾斜した円錐面であるから、着磁ヨーク3の
着磁部3aを円筒状弾性磁性部材2の端部2bに密着さ
せることにより、円筒状弾性磁性部材2と着磁ヨーク3
とが同心になる。したがって、上記円筒状弾性磁性部材
2に対して着磁ヨーク3を容易かつ確実にセンタリング
することができる。
着磁ヨーク3が確実にセンタリングされて、円筒状弾性
磁性部材2と着磁ヨーク3との偏心が防止されるから、
N極領域とS極領域との累積ピッチ精度を向上させるこ
とができる。
円錐面が凸面であるから、円筒状鋼板1の内周面に設け
られた円筒状弾性磁性部材2の内周面側から容易に着磁
することができる。
心に対して傾斜した円錐面であるので、円筒状鋼板1内
への着磁ヨーク3の挿入も容易である。
錐面が軸心に対して1°傾斜していたが、円錐面の傾斜
角度はこれに限定されない。例えば、上記着磁部3aの
円錐面は、軸心に対して1°以下の角度で傾斜してもよ
く、あるいは、軸心に対して1°を越える角度で傾斜し
てもよい。
bに着磁ヨーク3を密着させていたが、円筒状弾性磁性
部材2の全部に着磁ヨーク3を密着させてもよい。要す
るに、上記円筒状弾性磁性部材2の着磁を行う場合は、
円筒状弾性磁性部材2の少なくとも軸方向の端部2bに
密着させればよい。
ったが、円錐面は凹面であってもよい。つまり、円錐状
の内周面を有する着磁ヨークを用いてもよい。この場
合、上記着磁ヨークの着磁部の円錐面が凹面であるか
ら、円筒状鋼板の外周面に設けられた円筒状弾性磁性部
材に対して外周面側から容易に着磁することができる。
すなわち、いわゆる外周着磁を容易に行うことができ
る。言うまでもないが、この場合も本実施の形態と同様
の効果を奏する。
明の着磁パルサーリングの着磁装置によれば、着磁ヨー
クの着磁部が軸心に対してわずかに傾斜した円錐面であ
るから、着磁部を円筒状弾性磁性部材の少なくとも軸方
向の端部に密着させることにより、円筒状弾性磁性部材
に対して着磁ヨークが全周にわたって近接または接し
て、円筒状弾性磁性部材に着磁する磁力を高めることが
できる。
してわずかに傾斜した円錐面であるから、円筒状弾性磁
性部材に対して着磁ヨークを容易かつ確実にセンタリン
グすることができる。
磁装置は、上記着磁ヨークの着磁部の円錐面が凸面であ
るから、円筒状鋼板の内周面に設けられた円筒状弾性磁
性部材の内周面側から容易に着磁することができる。
磁装置は、上記着磁ヨークの着磁部の円錐面が凹面であ
るから、円筒状鋼板の外周面に設けられた円筒状弾性磁
性部材の外周面側から容易に着磁することができる。
磁方法は、上記円筒状鋼板内に着磁ヨークを挿入して、
上記着磁部の円錐面を円筒状弾性磁性部材の少なくとも
軸方向の端部に密着させるので、円筒状弾性磁性部材に
対して着磁ヨークが全周にわたって近接または接して、
円筒状弾性磁性部材に着磁する磁力を高めることができ
る。
性部材の少なくとも軸方向の端部に密着させるから、円
筒状弾性磁性部材と着磁ヨークとが同心になり、円筒状
弾性磁性部材に対して着磁ヨークを容易かつ確実にセン
タリングすることができる。
上記請求項1乃至3のいずれか1つの着磁装置や、請求
項4の着磁方法を用いて、製造することができる。した
がって、この着磁パルサーリングは、磁力が強力である
と共に、着磁装置でセンタリングされた状態で着磁され
るから、磁力が周方向にバラツクことがないという利点
を有する。
リングの着磁装置の要部の概略側面図である。
の要部の概略側面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 円筒状鋼板の周面に設けられた円筒状弾
性磁性部材に対して径方向から着磁ヨークの着磁部を対
向させて、上記円筒状弾性磁性部材に周方向に交互に逆
極性の磁極エリアを形成する着磁パルサーリングの着磁
装置において、 上記着磁部は、軸心に対してわずかに傾斜した円錐面で
あることを特徴とする着磁パルサーリングの着磁装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の着磁パルサーリングの
着磁装置において、上記着磁部の円錐面は、凸面であっ
て、上記円筒状鋼板の内周面に設けられた上記円筒状弾
性磁性部材の内周面側から着磁することを特徴とする着
磁パルサーリングの着磁装置。 - 【請求項3】 請求項1に記載の着磁パルサーリングの
着磁装置において、上記着磁部の円錐面は、凹面であっ
て、上記円筒状鋼板の外周面に設けられた上記円筒状弾
性磁性部材の外周面側から着磁することを特徴とする着
磁パルサーリングの着磁装置。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の
着磁パルサーリングの着磁装置の上記着磁部の円錐面
を、上記円筒状弾性磁性部材の少なくとも軸方向の端部
に密着させて、上記円筒状弾性磁性部材の着磁を行うこ
とを特徴とする着磁パルサーリングの着磁方法。 - 【請求項5】 円筒状鋼板と、この円筒状鋼板の周面に
設けられた円筒状弾性磁性部材とからなる着磁パルサー
リングにおいて、 上記円筒状弾性磁性部材の軸方向の一方の端部の磁力
は、上記円筒状弾性磁性部材の軸方向の他方の端部の磁
力よりも強く、 上記円筒状弾性磁性部材の磁力は周方向に略均一になっ
ていることを特徴とする着磁パルサーリング。
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