JP3500713B2 - 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット - Google Patents
回転速度検出装置付転がり軸受ユニットInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係る回転速度検出装置
付転がり軸受ユニットは、自動車の車輪を懸架装置に回
転自在に支持すると共に、この車輪の回転速度を検出す
る為に利用する。 【0002】 【従来の技術】自動車の車輪を懸架装置に対して回転自
在に支持すると共に、アンチロックブレーキシステム
(ABS)、或はトラクションコントロールシステム
(TCS)を制御する為に、この車輪の回転速度を検出
する為の回転速度検出装置付転がり軸受ユニットとし
て、例えば米国特許第4907445号明細書には、図
7に示す様なユニットが記載されている。 【0003】この図7に示した回転速度検出装置付転が
り軸受ユニットは、外端部(図7の左端部)に車輪固定
用のフランジ部1を有し、中間部外周面に第一の内輪軌
道2aを形成したハブ3と、外周面に第二の内輪軌道2
bを有し、このハブ3の中間部外周面に外嵌された内輪
部材4と、上記ハブ3の内端部(図7の右端部)外周面
に形成された雄ねじ部5に螺合し、螺合に伴って上記内
輪部材4の内端面を押圧し、この内輪部材4をハブ3の
外周面の所定位置に固定するナット6と、図示しない懸
架装置に支持する為の取付部7を外周面に有し、内周面
に複列の外輪軌道8a、8bを形成した外輪部材9と、
上記ハブ3と外輪部材9との間に設けられた複数の転動
体10、10とを有する。そして、懸架装置に支持され
る外輪部材9の内側に、車輪を固定するハブ3を回転自
在に支持する。 【0004】上記内輪部材4の内半部には、円筒状のト
ーンホイール11を外嵌固定している。このトーンホイ
ール11の内端面(車両への組み付け状態で幅方向内側
になる端面を言い、図7の右端面)には凹凸部12を形
成する事により、この内端面の磁気特性を、円周方向に
亙って交互に、且つ等間隔で変化させている。尚、この
凹凸部12のうちの凹部は、特許請求の範囲に記載した
除肉部に相当する。又、上記外輪部材9の内端開口部
に、この開口部を覆った状態で装着したカバー13には
センサ14を固定し、このセンサ14の外端面を上記凹
凸部12に対向させている。 【0005】上述した様な回転速度検出装置付転がり軸
受ユニットの使用時には、ハブ3の外端部に設けられた
フランジ部1に固定された車輪を、外輪部材9を支持し
た懸架装置に対して回転自在に支持する。又、車輪の回
転に伴って、内輪部材4に外嵌固定したトーンホイール
11が回転すると、このトーンホイール11の内端面に
形成した凹凸部12と対向したセンサ14の出力が変化
する。このセンサ14の出力が変化する周波数は車輪の
回転速度に比例する為、センサ14の出力信号を図示し
ない制御器に入力すれば、上記車輪の回転速度を求め、
ABSやTCSを適切に制御できる。 【0006】ところが、上述の様に構成され作用する従
来の回転速度検出装置付転がり軸受ユニットの場合に
は、小型化が難しく、搭載可能な車種が比較的大型の自
動車に限られた。即ち、車輪の回転速度検出を行なうべ
く、トーンホイール11の内端面に形成した凹凸部12
にセンサ14を、軸方向に亙り対向させている為、回転
速度検出部分の軸方向に亙る寸法が大きくなる事が避け
られなかった。 【0007】特に、比較的安価な装置の場合には、トー
ンホイール11として(永久磁石製ではなく)単なる磁
性材製のものを使用し、このトーンホイール11に対向
するセンサ14として、磁性材製の芯材にコイルを巻回
した、所謂パッシブ型のものを使用する。この様なパッ
シブ型のセンサ14の場合には、センサ14の出力を確
保すべく上記コイルの巻き数を多くする等の為に、この
センサ14の軸方向に亙る寸法も或る程度大きくなる。
従って、回転速度検出装置付転がり軸受ユニットの軸方
向寸法が大きくなる程度も著しくなる。 【0008】回転速度検出装置付転がり軸受ユニットと
してはこの他にも、特開平1−175502号公報、実
開平3−99676号公報に記載されたものが、従来か
ら知られている。これら各公報に記載された構造の場合
には、トーンホイールの内周面又は外周面の磁気特性を
円周方向に亙って変化させ、この内周面又は外周面にセ
ンサの検出部を対向させている。ところが、これら各公
報に記載された構造の場合には、パッシブ型センサの芯
材を軸方向に配置している為、必ずしも十分な小型化を
図れない。 【0009】更に、実開平4−36121号公報には、
外輪部材と共に回転するトーンホイールの内周面とセン
サとを対向させる構造が記載されている。ところが、こ
の公報に記載された構造の場合には、前提とする構造
が、本発明が対象とする構造と異なり、使用状態が限ら
れる。 【0010】 【先発明の説明】この様な問題に対処する為の構造とし
て本出願人は先に、軸方向に亙る寸法を小さくして、小
型自動車等設置スペースが限られた車両への組み付けも
可能となり、車両設計の容易化を図れる構造を提案した
(実願平5−48365号)。図8〜9は、この先発明
に係る回転速度検出装置付転がり軸受ユニットを示して
いる。ハブ3の外端部(車両への組み付け状態で幅方向
外側になる端部を言い、図8の左端部)外周面には、車
輪を固定する為のフランジ部1を形成し、中間部外周面
には、第一の内輪軌道2aと段部15とを形成してい
る。又、このハブ3の外周面には、その外周面に同じく
第二の内輪軌道2bを形成した内輪部材4を、その外端
面(図8の左端面)を上記段部15に突き当てた状態
で、外嵌支持している。尚、上記第一の内輪軌道2a
は、ハブ3の外周面に直接形成する代りに、ハブ3とは
別体の内輪部材(図示せず)に形成し、この内輪部材と
上記内輪部材4とを、ハブ3に外嵌固定する場合もあ
る。 【0011】又、ハブ3の内端寄り部分には雄ねじ部1
6を形成している。この雄ねじ部16にはナット6を螺
合し、更に緊締する事で、上記内輪部材4をハブ3の外
周面の所定部分に固定している。ハブ3の周囲に配置さ
れた外輪部材9の中間部外周面には、この外輪部材9を
懸架装置に固定する為の取付部7を設けている。又、こ
の外輪部材9の内周面には、それぞれが上記第一、第二
の内輪軌道2a、2bに対向する、外輪軌道8a、8b
を形成している。そして、第一、第二の内輪軌道2a、
2bと1対の外輪軌道8a、8bとの間に、それぞれ複
数の転動体10、10を設けて、外輪部材9の内側での
ハブ3の回転を自在としている。 【0012】又、上記外輪部材9の外端部内周面と、ハ
ブ3の外周面との間には、シールリング17を装着し
て、外輪部材9の内周面と上記ハブ3の外周面との間に
存在し、上記複数の転動体10、10を設けた空間の外
端開口部を塞いでいる。又、上記ハブ3の内端部で、前
記雄ねじ部16よりも更に内端側に位置し、且つ、前記
ナット6の内端面から突出した部分の外周面には、軸方
向に亙って太さが変化しない円筒面部22を形成し、こ
の円筒面部22にトーンホイール18を支持している。
円筒面部22の外径は上記雄ねじ部16の谷径よりも小
さい。 【0013】上記トーンホイール18は、鋼板等の磁性
金属板に、プレス加工、絞り加工等の塑性加工を施す事
により造られる。このトーンホイール18は、小径の内
側円筒部19と、大径でこの内側円筒部19と同心の外
側円筒部20と、両円筒部19、20同士を連続させる
円輪部21とから成り、断面クランク形で全体を円輪状
に形成している。そして、上記外側円筒部20には除肉
部である複数の透孔23を、円周方向に亙って等間隔で
形成する事により、上記外側円筒部20の外周面の磁気
特性を、円周方向に亙って交互に且つ等間隔で変化させ
ている。この様なトーンホイール18は、上記内側円筒
部19を上記ハブ3の内端部に形成した円筒面部22に
外嵌する事で、ハブ3に対し固定している。この様にト
ーンホイール18をハブ3に固定した状態で、上記外側
円筒部20は、上記ナット6の周囲に位置する。 【0014】一方、外輪部材9の内端開口部はカバー2
4で塞ぐ事により、この内端開口部から外輪部材9内へ
の塵芥や雨水の進入防止を図っている。このカバー24
は、ステンレス鋼板等の金属板を絞り加工する等により
造られている。このカバー24は、外端部が開口してお
り、外周面の開口寄り部分には、フランジ状の係止突条
25を有する。カバー24の開口部の自由状態での外径
は、外輪部材9の内端開口部の内径と同じか、これより
も僅かに大きくしている。この結果、上記カバー24の
開口寄り部分は、上記係止突条25が外輪部材9の内端
面に突き当たる迄、上記外輪部材9の内端開口部に内嵌
自在である。 【0015】そして、このカバー24内にパッシブ型の
センサ14を、位置規制した状態で保持固定している。
このセンサ14の出力信号は、上記カバー24の外面に
設けたコネクタ26に接続した導線(図示せず)を通じ
て取り出される。又、このセンサ14の検出部27は、
上記カバー24の直径方向内方に向いている。この検出
部27は、上記カバー24を前記外輪部材9の内端部に
嵌合固定した状態で、上記外側円筒部20の外周面に、
0.5〜1.0mm程度の微小隙間28を介して対向す
る。更に、上記センサ14を構成する芯材は、上記トー
ンホイール18の円周方向(図8〜9の表裏方向)に亙
って配置している。この芯材の少なくとも一端は、直径
方向内側に曲げて上記検出部27とし、上記トーンホイ
ール18の外周面に近接対向させている。 【0016】上述の様に構成される先発明に係る回転速
度検出装置付転がり軸受ユニットにより、懸架装置に対
して車輪を回転自在に支持すると共に、ハブ3のフラン
ジ部1に固定された車輪の回転速度を検出する際の作用
自体は、前述した従来の回転速度検出装置付転がり軸受
ユニットと同様である。 【0017】特に、先発明の回転速度検出装置付転がり
軸受ユニットの場合、パッシブ型で長さ寸法が或る程度
嵩むセンサ14を、トーンホイール18の直径方向外側
に配置し、しかも円周方向に長く配置できる為、回転速
度検出装置付転がり軸受ユニットの軸方向並びに直径方
向に亙る寸法を小さくして、小型自動車等の限られた空
間にも設置可能となる。 【0018】 【発明が解決しようとする課題】上述の様に構成される
先発明に係る回転速度検出装置付転がり軸受ユニットの
場合、軸方向に亙る寸法を小さくして、小型自動車等設
置スペースが限られた車両への組み付けも可能となり、
車両設計の容易化を図れる、と言った、従来構造に比べ
て優れた効果を得られるが、依然として次に述べる様な
点を改良する事が望まれている。 【0019】即ち、ハブ3に固定された車輪の回転速度
検出を確実に行わせる為には、センサ14の出力を高く
(出力電圧の変化量を大きく)する事が好ましい。一
方、ヨーク或はポールピースを通過する磁束の密度変化
に伴って電圧を変化させる、パッシブ型のセンサ14の
出力を大きくする為には、このセンサ14を大型化する
か、或はこのセンサ14に組み込まれた永久磁石の磁束
密度を高くする(磁力を強くする)必要がある。 【0020】一方、上記センサ14を設置可能な空間は
限られており、このセンサ14の大型化には限度があ
る。又、永久磁石の磁束密度を高くする事も限界がある
だけでなく、小型で断面積が小さなヨーク或はポールピ
ースしか持たないセンサ14に、単に磁束密度が高い永
久磁石を組み込んでも、これらヨーク或はポールピース
内で磁束が飽和し易くなる。そして、磁束が飽和した場
合には、トーンホイール18の回転に伴う磁束密度の変
化量が少なくなって、センサ14の出力が却って低下し
てしまう。本発明の回転速度検出装置付転がり軸受ユニ
ットは、この様な事情に鑑みて発明したもので、狭い設
置空間に組み込み可能で、しかもセンサの出力を十分に
大きくできる構造を得させるものである。 【0021】 【課題を解決する為の手段】本発明の回転速度検出装置
付転がり軸受ユニットは、前述した従来或は先発明の回
転速度検出装置付転がり軸受ユニットと同様に、内周面
に外輪軌道を有する、回転しない外輪と、外周面に内輪
軌道を有する、使用時に回転する内輪と、上記外輪軌道
と内輪軌道との間に設けられた複数の転動体と、上記外
輪に支持されて回転しないセンサと、上記内輪に支持さ
れて使用時に回転する磁性材製のトーンホイールとを備
えている。 【0022】特に、本発明の回転速度検出装置付転がり
軸受ユニットに於いては、上記トーンホイールは、上記
内輪と同心の円筒部と、この円筒部に円周方向に亙って
等間隔に形成した除肉部とを備える。又、上記センサ
は、永久磁石と、磁性材製のポールピースと、コイルと
を備える。このうちの永久磁石は、全体を円輪状に形成
されて、その内周面を上記トーンホイールの外周面に微
小隙間を介して対向させている。又、この永久磁石は、
直径方向に亙り着磁され、且つ、少なくともその内周面
には、それぞれが上記除肉部と同数のS極とN極とを交
互に、且つ、等間隔で配置している。又、上記ポールピ
ースは、この永久磁石の外周面にその一部を近接若しく
は当接させた円筒状の保持部と、この保持部の端部から
直径方向内側に折れ曲がった折れ曲がり部とを備える。
又、この折れ曲がり部の内周縁部は、直接若しくはこの
内周縁部から連続する内側円筒部の内周面を介して、上
記トーンホイールの一部に、微小隙間を介して対向して
いる。又、上記コイルは、上記内輪と同心の円環状に形
成されて、上記ポールピースの周面の一部で、上記永久
磁石と上記折れ曲がり部との間部分に添設されている。
そして、上記トーンホイールの外周面で上記除肉部を形
成した部分は、上記永久磁石の内周面に対向している。 【0023】 【作用】上述の様に構成される本発明の回転速度検出装
置付転がり軸受ユニットによれば、センサを限られた空
間に設置可能にし、しかもこのセンサの出力を十分に大
きくして、車輪等、内輪と共に回転する部材の回転速度
検出を確実に行える。即ち、本発明の回転速度検出装置
付転がり軸受ユニットを構成する永久磁石、ポールピー
ス、及びコイルは、それぞれトーンホイールの全周を囲
む円環状に形成されている為、上記ポールピースの内部
を流れる磁束の量を、このポールピース全体として十分
に多くできる。従って、このポールピースを通過する磁
束の密度変化に対応する、上記コイルの電圧変化も十分
に大きくできる。 【0024】 しかも、上記永久磁石の内周面にそれぞ
れ除肉部と同数ずつ等間隔で配置したS極とN極とは、
同じ極が同時にトーンホイールの円筒部に円周方向に亙
って等間隔に形成した上記除肉部(或は隣り合う除肉部
同士の間部分)に対向する。そして、総てのS極が隣り
合う除肉部同士の間部分に対向した状態では、トーンホ
イールから永久磁石に向けて磁束が流れるのに対して、
総てのN極が隣り合う除肉部同士の間部分に対向した状
態では、永久磁石からトーンホイールに向けて磁束が流
れる。この結果、総てのS極が除肉部に対向した瞬間
と、総てのN極が除肉部に対向した瞬間とで、上記ポー
ルピース内の磁束の流れ方向が逆になる。この結果上記
コイルに、電圧の正負が交互に逆になる交流が発生す
る。そして、センサの出力の最大値と最小値との差が大
きくなって、上記回転速度検出の確実性がより一層向上
する。 【0025】 以上に述べた様に本発明の回転速度検出
装置付転がり軸受ユニットは、ポールピースと、このポ
ールピースに流れる磁束の密度変化に伴って電圧を変化
させるコイルとを、トーンホイールの周囲にその全周に
亙って設け、しかも上記ポールピースを流れる磁束の流
れ方向を、その全周に亙って同時に変化させる。この
為、軸方向に亙る寸法を小さくして、小型自動車等設置
スペースが限られた車両への組み付けも可能となり、車
両設計の容易化を図れるだけでなく、センサの出力を大
きくして、転がり軸受により支持された車輪等の回転速
度の精度並びに信頼性を向上させる事ができる。 【0026】 【実施例】図1〜6は本発明の第一実施例を示してい
る。尚、本発明の特徴は、内輪に相当するハブ3の回転
速度を検出する為の回転速度検出装置部分にあり、転が
り軸受ユニット部分の構造及び作用は、前述した先発明
に係る回転速度検出装置付転がり軸受ユニットと同様で
ある。よって、先発明と同等部分には同一符号を付して
重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本発明の
特徴部分を中心に説明する。 【0027】トーンホイール29は、鋼板等の磁性金属
板により造られ、互いに同心である小径部30と大径部
31とを段部32により連続させて、全体を円筒状に形
成している。このうちの小径部30が、特許請求の範囲
に記載した円筒部に対応する。この様なトーンホイール
29は、上記大径部31を内輪部材4の端部外周面に外
嵌し、上記段部32をこの内輪部材4の端縁部に当接さ
せた状態で、この内輪部材4に支持固定している。従っ
て上記小径部30は、上記内輪部材4と同心に支持され
る。そして、この小径部30に、除肉部である複数の透
孔33を、円周方向に亙って等間隔に形成している。各
透孔33は同形状で、例えば軸方向(図1、2、3、
5、6の左右方向)に長い矩形としている。尚、上記内
輪部材4及びこの内輪部材4を外嵌固定したハブ3が、
特許請求の範囲に記載した内輪に相当する。 【0028】外輪部材9の内端開口部は、ステンレス鋼
板、アルミニウム合金板等の金属板を絞り加工する等に
より造られた、カバー34で塞いでいる。このカバー3
4の形状は、前述した先発明の構造に組み込まれたカバ
ー24(図8〜9)の形状と異なり、全周に亙り同じ形
状(中心軸に対して対称な形状)としている。又、カバ
ー34の開口端部を外輪部材9の内端開口端部に外嵌す
る事で、このカバー34を外輪部材9に連結支持してい
る。従って図示の実施例の場合には、図8〜9に示した
先発明の構造に比べて、カバー34の内周面とトーンホ
イール29の小径部30の外周面との間隔が大きくな
り、直径方向に亙る厚さ寸法が大きいセンサ35の設置
が可能になる。但し、用途によって、センサ35の厚さ
寸法がそれ程必要でない場合には、前記図8〜9に示し
た従来構造の様に、カバーの開口端部を外輪部材9の内
端開口部に内嵌固定しても良い。 【0029】尚、本発明の場合に上記カバー34は、次
述するセンサ35を構成する永久磁石36からの磁束を
流す為に使用する事はない。従ってこのカバー34の材
質は、前述した従来例及び先発明の場合とは異なり、好
ましくは、合成樹脂、アルミニウム合金、銅等の非磁性
材とする。従って、ステンレス鋼板により造る場合も、
非磁性のものを使用する事が、磁束の漏洩防止の面から
は好ましい。その他は、先発明に組み込まれたカバー2
4と同様である。そして、このカバー34の内側に、全
体を円環状に形成されたパッシブ型のセンサ35を内嵌
固定し、このセンサ35の内周面と上記トーンホイール
29を構成する小径部30の外周面とを、微小隙間28
を介して対向させている。 【0030】このセンサ35は、永久磁石36と、鋼板
等の磁性材により造られたポールピース37と、コイル
38とを備えている。そして、これら各部材36、3
7、38を合成樹脂41中に包埋する事により、全体を
円環状に構成している。このうちの永久磁石36は、図
4に示す様に全体を円輪状に形成され、直径方向に亙り
着磁されている。着磁方向は、円周方向に亙って交互
に、且つ等ピッチで変化させている。着磁方向が変化す
る回数(S極とN極との境界の数)は、前記トーンホイ
ール29に形成した透孔33の数の2倍としている。従
って、上記永久磁石36の内周面と外周面とには、それ
ぞれ上記透孔33と同数のS極及びN極が、それぞれこ
の透孔33と同ピッチで存在する。 【0031】尚、上記永久磁石36としては、単位面積
当り高磁束密度を得られる希土類磁石を使う事が考えら
れる。但し、本発明の構造の場合には、単位面積当りの
磁束密度がそれほど高くなくても、センサ35全体での
磁束の量を多くして、センサ35の出力を十分に大きく
できる。従って、上記永久磁石36として、合成樹脂中
にフェライトを混入したプラスチック磁石、或は一般的
なフェライト磁石の様に、安価なものを使用して、製作
費の低減を図る事も可能である。 【0032】又、上記ポールピース37は、断面がL字
形若しくはJ字形(図示の実施例はJ字形)で、全体を
円環状に造られている。即ち、このポールピース37
は、円筒状の保持部39と、この保持部39の一端(図
1〜3の右端)から直径方向内側に折れ曲がった折れ曲
がり部40とを備える。図示の実施例の場合には、この
折れ曲がり部40の内周縁部を上記保持部39と同方向
に折り曲げる事で内側円筒部42を形成し、この内側円
筒部42の内周面を前記トーンホイール29の先端部
(図1、2、3、5、6の右端部)外周面に対向させて
いる。尚、この様に内側円筒部42の内周面が対向す
る、上記トーンホイール29の先端部には、好ましくは
上記複数の透孔33を形成せず、単なる磁性材製の円筒
面部とする。 【0033】この様に、ポールピース37に内側円筒部
42を形成し、この内側円筒部42をトーンホイール2
9の一部で透孔33から外れた部分に対向させるのは、
これらポールピース37とトーンホイール29との間の
磁気抵抗を低く抑え、前記センサ35の出力を確保する
為である。即ち、上記ポールピース37の内周縁とトー
ンホイール29との間には、磁束の流れに対する抵抗と
なる微小隙間28が存在し、この微小隙間28部分で磁
気強度が劣化する事が避けられない。この様に磁気強度
が劣化する程度は、磁束が流れ得る面積(磁束流路面
積)が狭い程著しくなる。そこで、この磁束流路面積を
確保して上記磁気強度の劣化を防止すべく、上記内側円
筒部42を形成すると共に、この内側円筒部42をトー
ンホイール29の一部で透孔33から外れた部分に対向
させる。 【0034】尚、図示の実施例では、折れ曲がり部40
に対して内側円筒部42を、保持部39と同方向に折り
曲げる事により、ポールピース37の断面形状を略J字
形に形成している。これに対し、上記折れ曲がり部40
に対して内側円筒部42を、保持部39と逆側(図1〜
3の右側)に折り曲げる事により、ポールピース37の
断面形状をクランク形に形成する事もできる。この場
合、ポールピース37及びこのポールピース37を含む
センサ35の軸方向(図1〜3の左右方向)に亙る長さ
寸法が多少大きくなるが、その他の作用効果は同様に得
られる。 【0035】但し、本発明の回転速度検出装置付転がり
軸受ユニットは、センサ35全体を円環状に構成して、
上記ポールピース37及びトーンホイール29の全周に
亙って磁束を流す様に構成している為、上記考慮を行な
わなくても、従来構造に比べて磁束が流れ得る面積が広
くなり、十分に大きな磁気強度を確保できる。従って、
用途によっては、(内側円筒部42を設けた場合に比べ
て多少出力が小さくはなるが)上記内側円筒部42を省
略して、前記折れ曲がり部40の内周縁を上記トーンホ
イール29の外周面に対向させる事もできる。同様に、
微小隙間28を介して上記内側円筒部42の内周面或は
上記折れ曲がり部40の内周縁と対向する部分に、透孔
33等の除肉部が存在しても、用途によっては実用性を
確保できる。 【0036】更に、前記コイル38は、円環状に形成さ
れて、上記ポールピース37の内周面の一部で、上記永
久磁石36と上記折れ曲がり部40の間部分に添設され
ている。このコイル38に惹起される起電力は、カバー
34の外面に突設したコネクタ26から取り出す。従っ
て、上記ポールピース37の一部には通孔(図示せず)
を形成し、この通孔に、上記コイル38とコネクタ26
とを結ぶ導線を挿通している。尚、上記コイル38に起
電力を惹起させる為には、このコイル38をポールピー
ス37の外周面に添設しても良いが、図示の実施例の様
に、内周面の一部で上記永久磁石36と上記折れ曲がり
部40との間部分に添設する事で、空間の有効利用を図
れる。 【0037】上述の様に構成される本発明の回転速度検
出装置付転がり軸受ユニットの使用時、ハブ3と共にト
ーンホイール29が回転すると、このトーンホイール2
9と対向するポールピース37内の磁束密度及び磁束の
流れ方向が変化する。そして、これに合わせて、上記コ
イル38に惹起される電圧の大きさ及び向き(正負)
が、上記ハブ3の回転速度に比例した周波数で変化す
る。ポールピース37を流れる磁束の密度変化に対応し
て上記コイル38に惹起される電圧が変化する原理は、
従来から広く知られた回転速度検出用センサの場合と同
じである為、説明を省略し、以下、トーンホイール29
の回転に応じてポールピース37内での磁束の流れ方向
が変化する理由に就いて説明する。 【0038】前述した様に、上記トーンホイール29に
設けた複数の透孔33のピッチと、永久磁石36の内周
面に交互に配置したS極とN極とのうちで同極同士(S
極同士、N極同士)のピッチとは互いに等しい。この
為、トーンホイール29の回転に伴って総てのS極(或
は総てのN極)が上記透孔33に、全周に亙って同時に
対向する。そして、同一の極が総て透孔33に対向した
状態では、これと異なる極は総て、隣り合う透孔33同
士の間に存在する柱部43の外周面に対向する。尚、各
透孔33の円周方向に亙る幅寸法と各柱部43の円周方
向に亙る幅寸法とを比較した場合、透孔33の幅寸法を
柱部43の幅寸法以上にする事が好ましい。 【0039】 先ず、図2(a)(b)に示す様に、永
久磁石36の内周面に存在する複数のN極が総て透孔3
3に対向した状態では、各N極とトーンホイール29と
の間の磁気抵抗が大きくなり、これら各N極からトーン
ホイール29に向けては磁束が流れにくくなる。同時に
この状態では、図2(b)及び図3に示す様に、永久磁
石36の内周面に存在する複数のS極が、総て上記柱部
43に対向する。そしてこの状態では、各S極とトーン
ホイール29との間の磁気抵抗が低くなり、前記ポール
ピース37を通じてこのトーンホイール29に流れた磁
束が、微小隙間28を通じて、上記永久磁石36のS極
側に流れ込む。即ち、この状態では上記ポールピース3
7内で磁束が、図3に矢印で示す様に、保持部39内で
永久磁石36から離れる方向に、ポールピース37の全
周に亙って流れる。 【0040】 これに対して、図5(b)及び図6に示
す様に永久磁石36の内周面に存在する複数のS極が、
総て透孔33に対向した状態では、図5(a)(b)に
示す様に永久磁石36の内周面に存在する複数のN極
が、総て上記柱部43に対向する。そしてこの状態で
は、上記ポールピース37内で磁束が、図5に矢印で示
す様に上述の場合とは逆に、保持部39内で永久磁石3
6に近づく方向に、ポールピース37の全周に亙って流
れる。 【0041】上記各極と透孔33とが対向する状態は瞬
間的に切り換わるのではなく、上記トーンホイール29
の回転に伴って連続的に切り換わる。従って、図3に示
す様に磁束が流れて、一方向(例えば+)の電圧が最大
になる状態と、図6に示す様に磁束が流れて、逆方向
(例えば−)の電圧が最大となる状態とは、それぞれの
中間状態(各透孔33にS極とN極とがほぼ均等に対向
し、ポールピース37内の磁束密度がほぼ零の状態を含
む)を介して連続的に変化する。従って、このポールピ
ース37に添設した前記コイル38には交流が発生す
る。 【0042】本発明の回転速度検出装置付転がり軸受ユ
ニットを構成するセンサ35は、上述の様に作用する事
で、コイル38に惹起される出力電圧を、ハブ3の回転
速度に比例した周波数で変化させるが、外輪部材9の開
口端部には、元々円環状の空間が存在する。従って、上
記センサ35を限られた空間に設置可能にし、しかもこ
のセンサ35の出力を十分に大きくして、ハブ3と共に
回転する車輪の回転速度検出を確実に行える。即ち、本
発明の回転速度検出装置付転がり軸受ユニットを構成す
る永久磁石36、ポールピース37、及びコイル38
は、それぞれトーンホイール29の全周を囲む円環状に
形成されている。そして、上記永久磁石36から出る磁
束を、上記ポールピース37の全周に亙って流す様にし
ている為、このポールピース37の内部を流れる磁束の
量を、このポールピース37全体として十分に多くでき
る。従って、このポールピース37を通過する磁束の密
度変化に対応する、上記コイル38の電圧変化も十分に
大きくできる。 【0043】 しかも、上記永久磁石36の内周面にそ
れぞれ複数ずつ形成したS極とN極とは、同じ極が同時
にトーンホイール29の透孔33或は柱部43に対向す
る結果、上記コイル38に交流が発生する。そして、セ
ンサ35の出力の最大値と最小値との差が大きくなっ
て、上記回転速度検出の確実性がより一層向上する。即
ち、総てのS極が透孔33に対向し、図5に矢印で示し
た方向での磁束密度が最大となる瞬間に上記コイル38
に+Eなる電圧が発生し、総てのN極が透孔33に対向
し、図3に矢印で示した方向での磁束密度が最大となる
瞬間に上記コイル38に−Eなる電圧が発生するとした
場合、ABSやTCSの制御器は、上記センサ35の出
力として2Eなる電位差を利用できる。これに対して、
磁束の方向を変化させず、単なる磁束密度変化のみでコ
イルに電圧を惹起させる、従来或は先発明の構造の場合
には、Eなる電位差しか利用できない。この事からも、
本発明がセンサの出力増大効果が大きい事が分る。 【0044】尚、図示は省略したが、トーンホイールを
2段に亙って絞る事により(段部32よりも先端寄り部
分に更にもう1個所、同様の段部を設ける事により)、
特許請求の範囲に記載した円筒部に対応する小径部の直
径を、ナット6と干渉しない範囲で、上述した第一実施
例の場合に比べて小さくする事もできる。この様に小径
部の直径を小さくすると、小さくした分だけ、センサを
構成する永久磁石、ポールピースの折れ曲がり部、及び
コイルの、直径方向に亙る厚さ寸法を大きくできる。こ
の様に各部の寸法を大きくする事で、上記コイルに惹起
される電圧の変化量をより大きくできる。 【0045】又、本発明を実施する場合にトーンホイー
ルは、必ずしも図示の実施例の様に、内輪部材4に外嵌
する必要はない。例えば、前述した先発明の構造を示す
図8〜9に示す様に、ハブ3の内端部に断面がクランク
型のトーンホイールを支持する事もできる。又、除肉部
も、図示の実施例の様な透孔33に限らず、切り欠きと
し、トーンホイールの先端部を櫛歯状に形成する事もで
きる。更に、トーンホイールの外周面に歯車状の凹凸を
形成し、このうちの凹部を除肉部として機能させる事も
できる。但し、鋼板に透孔や切り欠きを形成したトーン
ホイールは薄肉に形成できる為、その分、直径方向に亙
る厚さ寸法が大きいセンサ35の設置が可能になる。従
って、鋼板製のトーンホイールを使用する事が、限られ
たスペースで高出力を得る設計を行なう上では有利であ
る。 【0046】尚、図示の実施例は、非駆動輪(FR車の
前輪、FF車の後輪)を支持する為の軸受ユニットに本
発明を適用した状態を示している為、センサ35を支持
するカバー34はその内端部を密閉した形状としてい
る。但し、本発明は、この様な非駆動輪用の軸受ユニッ
トに限らず、駆動輪(FR車の後輪、FF車の前輪、4
WD車の全輪)用の軸受ユニットにも適用できる。この
様に駆動輪用の軸受ユニットに本発明を適用する場合に
は、カバーを円輪状に形成してその中央部に等速ジョイ
ントの一部を挿通する為の円孔を設ける。又、ハブを円
筒形にして、その内周面に駆動軸外周面の雄スプライン
溝と係合させる為の雌スプライン溝を形成する。 【0047】 【発明の効果】本発明の回転速度検出装置付転がり軸受
ユニットは、以上に述べた通り構成され作用する為、先
発明に係る回転速度検出装置付転がり軸受ユニットと同
様に、軸方向に亙る寸法を小さくして、小型自動車等設
置スペースが限られた車両への組み付けも可能となり、
車両設計の容易化を図れる。更に、本発明の回転速度検
出装置付転がり軸受ユニットの場合には、センサの出力
を大きくして、転がり軸受により支持された車輪等の回
転速度の精度並びに信頼性を向上させる事ができる。
付転がり軸受ユニットは、自動車の車輪を懸架装置に回
転自在に支持すると共に、この車輪の回転速度を検出す
る為に利用する。 【0002】 【従来の技術】自動車の車輪を懸架装置に対して回転自
在に支持すると共に、アンチロックブレーキシステム
(ABS)、或はトラクションコントロールシステム
(TCS)を制御する為に、この車輪の回転速度を検出
する為の回転速度検出装置付転がり軸受ユニットとし
て、例えば米国特許第4907445号明細書には、図
7に示す様なユニットが記載されている。 【0003】この図7に示した回転速度検出装置付転が
り軸受ユニットは、外端部(図7の左端部)に車輪固定
用のフランジ部1を有し、中間部外周面に第一の内輪軌
道2aを形成したハブ3と、外周面に第二の内輪軌道2
bを有し、このハブ3の中間部外周面に外嵌された内輪
部材4と、上記ハブ3の内端部(図7の右端部)外周面
に形成された雄ねじ部5に螺合し、螺合に伴って上記内
輪部材4の内端面を押圧し、この内輪部材4をハブ3の
外周面の所定位置に固定するナット6と、図示しない懸
架装置に支持する為の取付部7を外周面に有し、内周面
に複列の外輪軌道8a、8bを形成した外輪部材9と、
上記ハブ3と外輪部材9との間に設けられた複数の転動
体10、10とを有する。そして、懸架装置に支持され
る外輪部材9の内側に、車輪を固定するハブ3を回転自
在に支持する。 【0004】上記内輪部材4の内半部には、円筒状のト
ーンホイール11を外嵌固定している。このトーンホイ
ール11の内端面(車両への組み付け状態で幅方向内側
になる端面を言い、図7の右端面)には凹凸部12を形
成する事により、この内端面の磁気特性を、円周方向に
亙って交互に、且つ等間隔で変化させている。尚、この
凹凸部12のうちの凹部は、特許請求の範囲に記載した
除肉部に相当する。又、上記外輪部材9の内端開口部
に、この開口部を覆った状態で装着したカバー13には
センサ14を固定し、このセンサ14の外端面を上記凹
凸部12に対向させている。 【0005】上述した様な回転速度検出装置付転がり軸
受ユニットの使用時には、ハブ3の外端部に設けられた
フランジ部1に固定された車輪を、外輪部材9を支持し
た懸架装置に対して回転自在に支持する。又、車輪の回
転に伴って、内輪部材4に外嵌固定したトーンホイール
11が回転すると、このトーンホイール11の内端面に
形成した凹凸部12と対向したセンサ14の出力が変化
する。このセンサ14の出力が変化する周波数は車輪の
回転速度に比例する為、センサ14の出力信号を図示し
ない制御器に入力すれば、上記車輪の回転速度を求め、
ABSやTCSを適切に制御できる。 【0006】ところが、上述の様に構成され作用する従
来の回転速度検出装置付転がり軸受ユニットの場合に
は、小型化が難しく、搭載可能な車種が比較的大型の自
動車に限られた。即ち、車輪の回転速度検出を行なうべ
く、トーンホイール11の内端面に形成した凹凸部12
にセンサ14を、軸方向に亙り対向させている為、回転
速度検出部分の軸方向に亙る寸法が大きくなる事が避け
られなかった。 【0007】特に、比較的安価な装置の場合には、トー
ンホイール11として(永久磁石製ではなく)単なる磁
性材製のものを使用し、このトーンホイール11に対向
するセンサ14として、磁性材製の芯材にコイルを巻回
した、所謂パッシブ型のものを使用する。この様なパッ
シブ型のセンサ14の場合には、センサ14の出力を確
保すべく上記コイルの巻き数を多くする等の為に、この
センサ14の軸方向に亙る寸法も或る程度大きくなる。
従って、回転速度検出装置付転がり軸受ユニットの軸方
向寸法が大きくなる程度も著しくなる。 【0008】回転速度検出装置付転がり軸受ユニットと
してはこの他にも、特開平1−175502号公報、実
開平3−99676号公報に記載されたものが、従来か
ら知られている。これら各公報に記載された構造の場合
には、トーンホイールの内周面又は外周面の磁気特性を
円周方向に亙って変化させ、この内周面又は外周面にセ
ンサの検出部を対向させている。ところが、これら各公
報に記載された構造の場合には、パッシブ型センサの芯
材を軸方向に配置している為、必ずしも十分な小型化を
図れない。 【0009】更に、実開平4−36121号公報には、
外輪部材と共に回転するトーンホイールの内周面とセン
サとを対向させる構造が記載されている。ところが、こ
の公報に記載された構造の場合には、前提とする構造
が、本発明が対象とする構造と異なり、使用状態が限ら
れる。 【0010】 【先発明の説明】この様な問題に対処する為の構造とし
て本出願人は先に、軸方向に亙る寸法を小さくして、小
型自動車等設置スペースが限られた車両への組み付けも
可能となり、車両設計の容易化を図れる構造を提案した
(実願平5−48365号)。図8〜9は、この先発明
に係る回転速度検出装置付転がり軸受ユニットを示して
いる。ハブ3の外端部(車両への組み付け状態で幅方向
外側になる端部を言い、図8の左端部)外周面には、車
輪を固定する為のフランジ部1を形成し、中間部外周面
には、第一の内輪軌道2aと段部15とを形成してい
る。又、このハブ3の外周面には、その外周面に同じく
第二の内輪軌道2bを形成した内輪部材4を、その外端
面(図8の左端面)を上記段部15に突き当てた状態
で、外嵌支持している。尚、上記第一の内輪軌道2a
は、ハブ3の外周面に直接形成する代りに、ハブ3とは
別体の内輪部材(図示せず)に形成し、この内輪部材と
上記内輪部材4とを、ハブ3に外嵌固定する場合もあ
る。 【0011】又、ハブ3の内端寄り部分には雄ねじ部1
6を形成している。この雄ねじ部16にはナット6を螺
合し、更に緊締する事で、上記内輪部材4をハブ3の外
周面の所定部分に固定している。ハブ3の周囲に配置さ
れた外輪部材9の中間部外周面には、この外輪部材9を
懸架装置に固定する為の取付部7を設けている。又、こ
の外輪部材9の内周面には、それぞれが上記第一、第二
の内輪軌道2a、2bに対向する、外輪軌道8a、8b
を形成している。そして、第一、第二の内輪軌道2a、
2bと1対の外輪軌道8a、8bとの間に、それぞれ複
数の転動体10、10を設けて、外輪部材9の内側での
ハブ3の回転を自在としている。 【0012】又、上記外輪部材9の外端部内周面と、ハ
ブ3の外周面との間には、シールリング17を装着し
て、外輪部材9の内周面と上記ハブ3の外周面との間に
存在し、上記複数の転動体10、10を設けた空間の外
端開口部を塞いでいる。又、上記ハブ3の内端部で、前
記雄ねじ部16よりも更に内端側に位置し、且つ、前記
ナット6の内端面から突出した部分の外周面には、軸方
向に亙って太さが変化しない円筒面部22を形成し、こ
の円筒面部22にトーンホイール18を支持している。
円筒面部22の外径は上記雄ねじ部16の谷径よりも小
さい。 【0013】上記トーンホイール18は、鋼板等の磁性
金属板に、プレス加工、絞り加工等の塑性加工を施す事
により造られる。このトーンホイール18は、小径の内
側円筒部19と、大径でこの内側円筒部19と同心の外
側円筒部20と、両円筒部19、20同士を連続させる
円輪部21とから成り、断面クランク形で全体を円輪状
に形成している。そして、上記外側円筒部20には除肉
部である複数の透孔23を、円周方向に亙って等間隔で
形成する事により、上記外側円筒部20の外周面の磁気
特性を、円周方向に亙って交互に且つ等間隔で変化させ
ている。この様なトーンホイール18は、上記内側円筒
部19を上記ハブ3の内端部に形成した円筒面部22に
外嵌する事で、ハブ3に対し固定している。この様にト
ーンホイール18をハブ3に固定した状態で、上記外側
円筒部20は、上記ナット6の周囲に位置する。 【0014】一方、外輪部材9の内端開口部はカバー2
4で塞ぐ事により、この内端開口部から外輪部材9内へ
の塵芥や雨水の進入防止を図っている。このカバー24
は、ステンレス鋼板等の金属板を絞り加工する等により
造られている。このカバー24は、外端部が開口してお
り、外周面の開口寄り部分には、フランジ状の係止突条
25を有する。カバー24の開口部の自由状態での外径
は、外輪部材9の内端開口部の内径と同じか、これより
も僅かに大きくしている。この結果、上記カバー24の
開口寄り部分は、上記係止突条25が外輪部材9の内端
面に突き当たる迄、上記外輪部材9の内端開口部に内嵌
自在である。 【0015】そして、このカバー24内にパッシブ型の
センサ14を、位置規制した状態で保持固定している。
このセンサ14の出力信号は、上記カバー24の外面に
設けたコネクタ26に接続した導線(図示せず)を通じ
て取り出される。又、このセンサ14の検出部27は、
上記カバー24の直径方向内方に向いている。この検出
部27は、上記カバー24を前記外輪部材9の内端部に
嵌合固定した状態で、上記外側円筒部20の外周面に、
0.5〜1.0mm程度の微小隙間28を介して対向す
る。更に、上記センサ14を構成する芯材は、上記トー
ンホイール18の円周方向(図8〜9の表裏方向)に亙
って配置している。この芯材の少なくとも一端は、直径
方向内側に曲げて上記検出部27とし、上記トーンホイ
ール18の外周面に近接対向させている。 【0016】上述の様に構成される先発明に係る回転速
度検出装置付転がり軸受ユニットにより、懸架装置に対
して車輪を回転自在に支持すると共に、ハブ3のフラン
ジ部1に固定された車輪の回転速度を検出する際の作用
自体は、前述した従来の回転速度検出装置付転がり軸受
ユニットと同様である。 【0017】特に、先発明の回転速度検出装置付転がり
軸受ユニットの場合、パッシブ型で長さ寸法が或る程度
嵩むセンサ14を、トーンホイール18の直径方向外側
に配置し、しかも円周方向に長く配置できる為、回転速
度検出装置付転がり軸受ユニットの軸方向並びに直径方
向に亙る寸法を小さくして、小型自動車等の限られた空
間にも設置可能となる。 【0018】 【発明が解決しようとする課題】上述の様に構成される
先発明に係る回転速度検出装置付転がり軸受ユニットの
場合、軸方向に亙る寸法を小さくして、小型自動車等設
置スペースが限られた車両への組み付けも可能となり、
車両設計の容易化を図れる、と言った、従来構造に比べ
て優れた効果を得られるが、依然として次に述べる様な
点を改良する事が望まれている。 【0019】即ち、ハブ3に固定された車輪の回転速度
検出を確実に行わせる為には、センサ14の出力を高く
(出力電圧の変化量を大きく)する事が好ましい。一
方、ヨーク或はポールピースを通過する磁束の密度変化
に伴って電圧を変化させる、パッシブ型のセンサ14の
出力を大きくする為には、このセンサ14を大型化する
か、或はこのセンサ14に組み込まれた永久磁石の磁束
密度を高くする(磁力を強くする)必要がある。 【0020】一方、上記センサ14を設置可能な空間は
限られており、このセンサ14の大型化には限度があ
る。又、永久磁石の磁束密度を高くする事も限界がある
だけでなく、小型で断面積が小さなヨーク或はポールピ
ースしか持たないセンサ14に、単に磁束密度が高い永
久磁石を組み込んでも、これらヨーク或はポールピース
内で磁束が飽和し易くなる。そして、磁束が飽和した場
合には、トーンホイール18の回転に伴う磁束密度の変
化量が少なくなって、センサ14の出力が却って低下し
てしまう。本発明の回転速度検出装置付転がり軸受ユニ
ットは、この様な事情に鑑みて発明したもので、狭い設
置空間に組み込み可能で、しかもセンサの出力を十分に
大きくできる構造を得させるものである。 【0021】 【課題を解決する為の手段】本発明の回転速度検出装置
付転がり軸受ユニットは、前述した従来或は先発明の回
転速度検出装置付転がり軸受ユニットと同様に、内周面
に外輪軌道を有する、回転しない外輪と、外周面に内輪
軌道を有する、使用時に回転する内輪と、上記外輪軌道
と内輪軌道との間に設けられた複数の転動体と、上記外
輪に支持されて回転しないセンサと、上記内輪に支持さ
れて使用時に回転する磁性材製のトーンホイールとを備
えている。 【0022】特に、本発明の回転速度検出装置付転がり
軸受ユニットに於いては、上記トーンホイールは、上記
内輪と同心の円筒部と、この円筒部に円周方向に亙って
等間隔に形成した除肉部とを備える。又、上記センサ
は、永久磁石と、磁性材製のポールピースと、コイルと
を備える。このうちの永久磁石は、全体を円輪状に形成
されて、その内周面を上記トーンホイールの外周面に微
小隙間を介して対向させている。又、この永久磁石は、
直径方向に亙り着磁され、且つ、少なくともその内周面
には、それぞれが上記除肉部と同数のS極とN極とを交
互に、且つ、等間隔で配置している。又、上記ポールピ
ースは、この永久磁石の外周面にその一部を近接若しく
は当接させた円筒状の保持部と、この保持部の端部から
直径方向内側に折れ曲がった折れ曲がり部とを備える。
又、この折れ曲がり部の内周縁部は、直接若しくはこの
内周縁部から連続する内側円筒部の内周面を介して、上
記トーンホイールの一部に、微小隙間を介して対向して
いる。又、上記コイルは、上記内輪と同心の円環状に形
成されて、上記ポールピースの周面の一部で、上記永久
磁石と上記折れ曲がり部との間部分に添設されている。
そして、上記トーンホイールの外周面で上記除肉部を形
成した部分は、上記永久磁石の内周面に対向している。 【0023】 【作用】上述の様に構成される本発明の回転速度検出装
置付転がり軸受ユニットによれば、センサを限られた空
間に設置可能にし、しかもこのセンサの出力を十分に大
きくして、車輪等、内輪と共に回転する部材の回転速度
検出を確実に行える。即ち、本発明の回転速度検出装置
付転がり軸受ユニットを構成する永久磁石、ポールピー
ス、及びコイルは、それぞれトーンホイールの全周を囲
む円環状に形成されている為、上記ポールピースの内部
を流れる磁束の量を、このポールピース全体として十分
に多くできる。従って、このポールピースを通過する磁
束の密度変化に対応する、上記コイルの電圧変化も十分
に大きくできる。 【0024】 しかも、上記永久磁石の内周面にそれぞ
れ除肉部と同数ずつ等間隔で配置したS極とN極とは、
同じ極が同時にトーンホイールの円筒部に円周方向に亙
って等間隔に形成した上記除肉部(或は隣り合う除肉部
同士の間部分)に対向する。そして、総てのS極が隣り
合う除肉部同士の間部分に対向した状態では、トーンホ
イールから永久磁石に向けて磁束が流れるのに対して、
総てのN極が隣り合う除肉部同士の間部分に対向した状
態では、永久磁石からトーンホイールに向けて磁束が流
れる。この結果、総てのS極が除肉部に対向した瞬間
と、総てのN極が除肉部に対向した瞬間とで、上記ポー
ルピース内の磁束の流れ方向が逆になる。この結果上記
コイルに、電圧の正負が交互に逆になる交流が発生す
る。そして、センサの出力の最大値と最小値との差が大
きくなって、上記回転速度検出の確実性がより一層向上
する。 【0025】 以上に述べた様に本発明の回転速度検出
装置付転がり軸受ユニットは、ポールピースと、このポ
ールピースに流れる磁束の密度変化に伴って電圧を変化
させるコイルとを、トーンホイールの周囲にその全周に
亙って設け、しかも上記ポールピースを流れる磁束の流
れ方向を、その全周に亙って同時に変化させる。この
為、軸方向に亙る寸法を小さくして、小型自動車等設置
スペースが限られた車両への組み付けも可能となり、車
両設計の容易化を図れるだけでなく、センサの出力を大
きくして、転がり軸受により支持された車輪等の回転速
度の精度並びに信頼性を向上させる事ができる。 【0026】 【実施例】図1〜6は本発明の第一実施例を示してい
る。尚、本発明の特徴は、内輪に相当するハブ3の回転
速度を検出する為の回転速度検出装置部分にあり、転が
り軸受ユニット部分の構造及び作用は、前述した先発明
に係る回転速度検出装置付転がり軸受ユニットと同様で
ある。よって、先発明と同等部分には同一符号を付して
重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本発明の
特徴部分を中心に説明する。 【0027】トーンホイール29は、鋼板等の磁性金属
板により造られ、互いに同心である小径部30と大径部
31とを段部32により連続させて、全体を円筒状に形
成している。このうちの小径部30が、特許請求の範囲
に記載した円筒部に対応する。この様なトーンホイール
29は、上記大径部31を内輪部材4の端部外周面に外
嵌し、上記段部32をこの内輪部材4の端縁部に当接さ
せた状態で、この内輪部材4に支持固定している。従っ
て上記小径部30は、上記内輪部材4と同心に支持され
る。そして、この小径部30に、除肉部である複数の透
孔33を、円周方向に亙って等間隔に形成している。各
透孔33は同形状で、例えば軸方向(図1、2、3、
5、6の左右方向)に長い矩形としている。尚、上記内
輪部材4及びこの内輪部材4を外嵌固定したハブ3が、
特許請求の範囲に記載した内輪に相当する。 【0028】外輪部材9の内端開口部は、ステンレス鋼
板、アルミニウム合金板等の金属板を絞り加工する等に
より造られた、カバー34で塞いでいる。このカバー3
4の形状は、前述した先発明の構造に組み込まれたカバ
ー24(図8〜9)の形状と異なり、全周に亙り同じ形
状(中心軸に対して対称な形状)としている。又、カバ
ー34の開口端部を外輪部材9の内端開口端部に外嵌す
る事で、このカバー34を外輪部材9に連結支持してい
る。従って図示の実施例の場合には、図8〜9に示した
先発明の構造に比べて、カバー34の内周面とトーンホ
イール29の小径部30の外周面との間隔が大きくな
り、直径方向に亙る厚さ寸法が大きいセンサ35の設置
が可能になる。但し、用途によって、センサ35の厚さ
寸法がそれ程必要でない場合には、前記図8〜9に示し
た従来構造の様に、カバーの開口端部を外輪部材9の内
端開口部に内嵌固定しても良い。 【0029】尚、本発明の場合に上記カバー34は、次
述するセンサ35を構成する永久磁石36からの磁束を
流す為に使用する事はない。従ってこのカバー34の材
質は、前述した従来例及び先発明の場合とは異なり、好
ましくは、合成樹脂、アルミニウム合金、銅等の非磁性
材とする。従って、ステンレス鋼板により造る場合も、
非磁性のものを使用する事が、磁束の漏洩防止の面から
は好ましい。その他は、先発明に組み込まれたカバー2
4と同様である。そして、このカバー34の内側に、全
体を円環状に形成されたパッシブ型のセンサ35を内嵌
固定し、このセンサ35の内周面と上記トーンホイール
29を構成する小径部30の外周面とを、微小隙間28
を介して対向させている。 【0030】このセンサ35は、永久磁石36と、鋼板
等の磁性材により造られたポールピース37と、コイル
38とを備えている。そして、これら各部材36、3
7、38を合成樹脂41中に包埋する事により、全体を
円環状に構成している。このうちの永久磁石36は、図
4に示す様に全体を円輪状に形成され、直径方向に亙り
着磁されている。着磁方向は、円周方向に亙って交互
に、且つ等ピッチで変化させている。着磁方向が変化す
る回数(S極とN極との境界の数)は、前記トーンホイ
ール29に形成した透孔33の数の2倍としている。従
って、上記永久磁石36の内周面と外周面とには、それ
ぞれ上記透孔33と同数のS極及びN極が、それぞれこ
の透孔33と同ピッチで存在する。 【0031】尚、上記永久磁石36としては、単位面積
当り高磁束密度を得られる希土類磁石を使う事が考えら
れる。但し、本発明の構造の場合には、単位面積当りの
磁束密度がそれほど高くなくても、センサ35全体での
磁束の量を多くして、センサ35の出力を十分に大きく
できる。従って、上記永久磁石36として、合成樹脂中
にフェライトを混入したプラスチック磁石、或は一般的
なフェライト磁石の様に、安価なものを使用して、製作
費の低減を図る事も可能である。 【0032】又、上記ポールピース37は、断面がL字
形若しくはJ字形(図示の実施例はJ字形)で、全体を
円環状に造られている。即ち、このポールピース37
は、円筒状の保持部39と、この保持部39の一端(図
1〜3の右端)から直径方向内側に折れ曲がった折れ曲
がり部40とを備える。図示の実施例の場合には、この
折れ曲がり部40の内周縁部を上記保持部39と同方向
に折り曲げる事で内側円筒部42を形成し、この内側円
筒部42の内周面を前記トーンホイール29の先端部
(図1、2、3、5、6の右端部)外周面に対向させて
いる。尚、この様に内側円筒部42の内周面が対向す
る、上記トーンホイール29の先端部には、好ましくは
上記複数の透孔33を形成せず、単なる磁性材製の円筒
面部とする。 【0033】この様に、ポールピース37に内側円筒部
42を形成し、この内側円筒部42をトーンホイール2
9の一部で透孔33から外れた部分に対向させるのは、
これらポールピース37とトーンホイール29との間の
磁気抵抗を低く抑え、前記センサ35の出力を確保する
為である。即ち、上記ポールピース37の内周縁とトー
ンホイール29との間には、磁束の流れに対する抵抗と
なる微小隙間28が存在し、この微小隙間28部分で磁
気強度が劣化する事が避けられない。この様に磁気強度
が劣化する程度は、磁束が流れ得る面積(磁束流路面
積)が狭い程著しくなる。そこで、この磁束流路面積を
確保して上記磁気強度の劣化を防止すべく、上記内側円
筒部42を形成すると共に、この内側円筒部42をトー
ンホイール29の一部で透孔33から外れた部分に対向
させる。 【0034】尚、図示の実施例では、折れ曲がり部40
に対して内側円筒部42を、保持部39と同方向に折り
曲げる事により、ポールピース37の断面形状を略J字
形に形成している。これに対し、上記折れ曲がり部40
に対して内側円筒部42を、保持部39と逆側(図1〜
3の右側)に折り曲げる事により、ポールピース37の
断面形状をクランク形に形成する事もできる。この場
合、ポールピース37及びこのポールピース37を含む
センサ35の軸方向(図1〜3の左右方向)に亙る長さ
寸法が多少大きくなるが、その他の作用効果は同様に得
られる。 【0035】但し、本発明の回転速度検出装置付転がり
軸受ユニットは、センサ35全体を円環状に構成して、
上記ポールピース37及びトーンホイール29の全周に
亙って磁束を流す様に構成している為、上記考慮を行な
わなくても、従来構造に比べて磁束が流れ得る面積が広
くなり、十分に大きな磁気強度を確保できる。従って、
用途によっては、(内側円筒部42を設けた場合に比べ
て多少出力が小さくはなるが)上記内側円筒部42を省
略して、前記折れ曲がり部40の内周縁を上記トーンホ
イール29の外周面に対向させる事もできる。同様に、
微小隙間28を介して上記内側円筒部42の内周面或は
上記折れ曲がり部40の内周縁と対向する部分に、透孔
33等の除肉部が存在しても、用途によっては実用性を
確保できる。 【0036】更に、前記コイル38は、円環状に形成さ
れて、上記ポールピース37の内周面の一部で、上記永
久磁石36と上記折れ曲がり部40の間部分に添設され
ている。このコイル38に惹起される起電力は、カバー
34の外面に突設したコネクタ26から取り出す。従っ
て、上記ポールピース37の一部には通孔(図示せず)
を形成し、この通孔に、上記コイル38とコネクタ26
とを結ぶ導線を挿通している。尚、上記コイル38に起
電力を惹起させる為には、このコイル38をポールピー
ス37の外周面に添設しても良いが、図示の実施例の様
に、内周面の一部で上記永久磁石36と上記折れ曲がり
部40との間部分に添設する事で、空間の有効利用を図
れる。 【0037】上述の様に構成される本発明の回転速度検
出装置付転がり軸受ユニットの使用時、ハブ3と共にト
ーンホイール29が回転すると、このトーンホイール2
9と対向するポールピース37内の磁束密度及び磁束の
流れ方向が変化する。そして、これに合わせて、上記コ
イル38に惹起される電圧の大きさ及び向き(正負)
が、上記ハブ3の回転速度に比例した周波数で変化す
る。ポールピース37を流れる磁束の密度変化に対応し
て上記コイル38に惹起される電圧が変化する原理は、
従来から広く知られた回転速度検出用センサの場合と同
じである為、説明を省略し、以下、トーンホイール29
の回転に応じてポールピース37内での磁束の流れ方向
が変化する理由に就いて説明する。 【0038】前述した様に、上記トーンホイール29に
設けた複数の透孔33のピッチと、永久磁石36の内周
面に交互に配置したS極とN極とのうちで同極同士(S
極同士、N極同士)のピッチとは互いに等しい。この
為、トーンホイール29の回転に伴って総てのS極(或
は総てのN極)が上記透孔33に、全周に亙って同時に
対向する。そして、同一の極が総て透孔33に対向した
状態では、これと異なる極は総て、隣り合う透孔33同
士の間に存在する柱部43の外周面に対向する。尚、各
透孔33の円周方向に亙る幅寸法と各柱部43の円周方
向に亙る幅寸法とを比較した場合、透孔33の幅寸法を
柱部43の幅寸法以上にする事が好ましい。 【0039】 先ず、図2(a)(b)に示す様に、永
久磁石36の内周面に存在する複数のN極が総て透孔3
3に対向した状態では、各N極とトーンホイール29と
の間の磁気抵抗が大きくなり、これら各N極からトーン
ホイール29に向けては磁束が流れにくくなる。同時に
この状態では、図2(b)及び図3に示す様に、永久磁
石36の内周面に存在する複数のS極が、総て上記柱部
43に対向する。そしてこの状態では、各S極とトーン
ホイール29との間の磁気抵抗が低くなり、前記ポール
ピース37を通じてこのトーンホイール29に流れた磁
束が、微小隙間28を通じて、上記永久磁石36のS極
側に流れ込む。即ち、この状態では上記ポールピース3
7内で磁束が、図3に矢印で示す様に、保持部39内で
永久磁石36から離れる方向に、ポールピース37の全
周に亙って流れる。 【0040】 これに対して、図5(b)及び図6に示
す様に永久磁石36の内周面に存在する複数のS極が、
総て透孔33に対向した状態では、図5(a)(b)に
示す様に永久磁石36の内周面に存在する複数のN極
が、総て上記柱部43に対向する。そしてこの状態で
は、上記ポールピース37内で磁束が、図5に矢印で示
す様に上述の場合とは逆に、保持部39内で永久磁石3
6に近づく方向に、ポールピース37の全周に亙って流
れる。 【0041】上記各極と透孔33とが対向する状態は瞬
間的に切り換わるのではなく、上記トーンホイール29
の回転に伴って連続的に切り換わる。従って、図3に示
す様に磁束が流れて、一方向(例えば+)の電圧が最大
になる状態と、図6に示す様に磁束が流れて、逆方向
(例えば−)の電圧が最大となる状態とは、それぞれの
中間状態(各透孔33にS極とN極とがほぼ均等に対向
し、ポールピース37内の磁束密度がほぼ零の状態を含
む)を介して連続的に変化する。従って、このポールピ
ース37に添設した前記コイル38には交流が発生す
る。 【0042】本発明の回転速度検出装置付転がり軸受ユ
ニットを構成するセンサ35は、上述の様に作用する事
で、コイル38に惹起される出力電圧を、ハブ3の回転
速度に比例した周波数で変化させるが、外輪部材9の開
口端部には、元々円環状の空間が存在する。従って、上
記センサ35を限られた空間に設置可能にし、しかもこ
のセンサ35の出力を十分に大きくして、ハブ3と共に
回転する車輪の回転速度検出を確実に行える。即ち、本
発明の回転速度検出装置付転がり軸受ユニットを構成す
る永久磁石36、ポールピース37、及びコイル38
は、それぞれトーンホイール29の全周を囲む円環状に
形成されている。そして、上記永久磁石36から出る磁
束を、上記ポールピース37の全周に亙って流す様にし
ている為、このポールピース37の内部を流れる磁束の
量を、このポールピース37全体として十分に多くでき
る。従って、このポールピース37を通過する磁束の密
度変化に対応する、上記コイル38の電圧変化も十分に
大きくできる。 【0043】 しかも、上記永久磁石36の内周面にそ
れぞれ複数ずつ形成したS極とN極とは、同じ極が同時
にトーンホイール29の透孔33或は柱部43に対向す
る結果、上記コイル38に交流が発生する。そして、セ
ンサ35の出力の最大値と最小値との差が大きくなっ
て、上記回転速度検出の確実性がより一層向上する。即
ち、総てのS極が透孔33に対向し、図5に矢印で示し
た方向での磁束密度が最大となる瞬間に上記コイル38
に+Eなる電圧が発生し、総てのN極が透孔33に対向
し、図3に矢印で示した方向での磁束密度が最大となる
瞬間に上記コイル38に−Eなる電圧が発生するとした
場合、ABSやTCSの制御器は、上記センサ35の出
力として2Eなる電位差を利用できる。これに対して、
磁束の方向を変化させず、単なる磁束密度変化のみでコ
イルに電圧を惹起させる、従来或は先発明の構造の場合
には、Eなる電位差しか利用できない。この事からも、
本発明がセンサの出力増大効果が大きい事が分る。 【0044】尚、図示は省略したが、トーンホイールを
2段に亙って絞る事により(段部32よりも先端寄り部
分に更にもう1個所、同様の段部を設ける事により)、
特許請求の範囲に記載した円筒部に対応する小径部の直
径を、ナット6と干渉しない範囲で、上述した第一実施
例の場合に比べて小さくする事もできる。この様に小径
部の直径を小さくすると、小さくした分だけ、センサを
構成する永久磁石、ポールピースの折れ曲がり部、及び
コイルの、直径方向に亙る厚さ寸法を大きくできる。こ
の様に各部の寸法を大きくする事で、上記コイルに惹起
される電圧の変化量をより大きくできる。 【0045】又、本発明を実施する場合にトーンホイー
ルは、必ずしも図示の実施例の様に、内輪部材4に外嵌
する必要はない。例えば、前述した先発明の構造を示す
図8〜9に示す様に、ハブ3の内端部に断面がクランク
型のトーンホイールを支持する事もできる。又、除肉部
も、図示の実施例の様な透孔33に限らず、切り欠きと
し、トーンホイールの先端部を櫛歯状に形成する事もで
きる。更に、トーンホイールの外周面に歯車状の凹凸を
形成し、このうちの凹部を除肉部として機能させる事も
できる。但し、鋼板に透孔や切り欠きを形成したトーン
ホイールは薄肉に形成できる為、その分、直径方向に亙
る厚さ寸法が大きいセンサ35の設置が可能になる。従
って、鋼板製のトーンホイールを使用する事が、限られ
たスペースで高出力を得る設計を行なう上では有利であ
る。 【0046】尚、図示の実施例は、非駆動輪(FR車の
前輪、FF車の後輪)を支持する為の軸受ユニットに本
発明を適用した状態を示している為、センサ35を支持
するカバー34はその内端部を密閉した形状としてい
る。但し、本発明は、この様な非駆動輪用の軸受ユニッ
トに限らず、駆動輪(FR車の後輪、FF車の前輪、4
WD車の全輪)用の軸受ユニットにも適用できる。この
様に駆動輪用の軸受ユニットに本発明を適用する場合に
は、カバーを円輪状に形成してその中央部に等速ジョイ
ントの一部を挿通する為の円孔を設ける。又、ハブを円
筒形にして、その内周面に駆動軸外周面の雄スプライン
溝と係合させる為の雌スプライン溝を形成する。 【0047】 【発明の効果】本発明の回転速度検出装置付転がり軸受
ユニットは、以上に述べた通り構成され作用する為、先
発明に係る回転速度検出装置付転がり軸受ユニットと同
様に、軸方向に亙る寸法を小さくして、小型自動車等設
置スペースが限られた車両への組み付けも可能となり、
車両設計の容易化を図れる。更に、本発明の回転速度検
出装置付転がり軸受ユニットの場合には、センサの出力
を大きくして、転がり軸受により支持された車輪等の回
転速度の精度並びに信頼性を向上させる事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す断面図。
【図2】N極と透孔とが対向した状態で示す図で、
(a)は図1のA部拡大図、(b)は永久磁石とトーン
ホイールとポールピースとのみを取り出して示す(a)
のX−X断面図。 【図3】同じくB部拡大図。 【図4】永久磁石の斜視図。 【図5】S極と透孔とが対向した状態で示す図で、
(a)は図1のA部拡大図、(b)は永久磁石とトーン
ホイールとポールピースとのみを取り出して示す(a)
のY−Y断面図。 【図6】同じくB部拡大図。 【図7】従来構造の1例を示す断面図。 【図8】先発明に係る構造を示す断面図。 【図9】図8の右部拡大図。 【符号の説明】 1 フランジ部 2a 第一の内輪軌道 2b 第二の内輪軌道 3 ハブ 4 内輪部材 5 雄ねじ部 6 ナット 7 取付部 8a、8b 外輪軌道 9 外輪部材 10 転動体 11 トーンホイール 12 凹凸部 13 カバー 14 センサ 15 段部 16 雄ねじ部 17 シールリング 18 トーンホイール 19 内側円筒部 20 外側円筒部 21 円輪部 22 円筒面部 23 透孔 24 カバー 25 係止突条 26 コネクタ 27 検出部 28 微小隙間 29 トーンホイール 30 小径部 31 大径部 32 段部 33 透孔 34 カバー 35 センサ 36 永久磁石 37 ポールピース 38 コイル 39 保持部 40 折れ曲がり部 41 合成樹脂 42 内側円筒部 43 柱部
(a)は図1のA部拡大図、(b)は永久磁石とトーン
ホイールとポールピースとのみを取り出して示す(a)
のX−X断面図。 【図3】同じくB部拡大図。 【図4】永久磁石の斜視図。 【図5】S極と透孔とが対向した状態で示す図で、
(a)は図1のA部拡大図、(b)は永久磁石とトーン
ホイールとポールピースとのみを取り出して示す(a)
のY−Y断面図。 【図6】同じくB部拡大図。 【図7】従来構造の1例を示す断面図。 【図8】先発明に係る構造を示す断面図。 【図9】図8の右部拡大図。 【符号の説明】 1 フランジ部 2a 第一の内輪軌道 2b 第二の内輪軌道 3 ハブ 4 内輪部材 5 雄ねじ部 6 ナット 7 取付部 8a、8b 外輪軌道 9 外輪部材 10 転動体 11 トーンホイール 12 凹凸部 13 カバー 14 センサ 15 段部 16 雄ねじ部 17 シールリング 18 トーンホイール 19 内側円筒部 20 外側円筒部 21 円輪部 22 円筒面部 23 透孔 24 カバー 25 係止突条 26 コネクタ 27 検出部 28 微小隙間 29 トーンホイール 30 小径部 31 大径部 32 段部 33 透孔 34 カバー 35 センサ 36 永久磁石 37 ポールピース 38 コイル 39 保持部 40 折れ曲がり部 41 合成樹脂 42 内側円筒部 43 柱部
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平6−64508(JP,A)
特開 平4−25613(JP,A)
特開 平5−264562(JP,A)
特開 平3−120473(JP,A)
特開 平4−4313(JP,A)
特開 平8−105908(JP,A)
特開 平3−253452(JP,A)
特開 平6−242132(JP,A)
実開 平3−10258(JP,U)
実開 平4−21867(JP,U)
実開 平5−43073(JP,U)
実開 平2−71263(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B60T 8/00
G01P 3/487
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 内周面に外輪軌道を有する、回転しない
外輪と、外周面に内輪軌道を有する、使用時に回転する
内輪と、上記外輪軌道と内輪軌道との間に設けられた複
数の転動体と、上記外輪に支持されて回転しないセンサ
と、上記内輪に支持されて使用時に回転する磁性材製の
トーンホイールとを備えた回転速度検出装置付転がり軸
受ユニットに於いて、 上記トーンホイールは、上記内輪と同心の円筒部と、こ
の円筒部に円周方向に亙って等間隔に形成した除肉部と
を備え、 上記センサは、永久磁石と、磁性材製のポールピース
と、コイルとを備え、 上記永久磁石は、全体を円輪状に形成されて、その内周
面を上記トーンホイールの外周面に微小隙間を介して対
向させており、 又、この永久磁石は、直径方向に亙り着磁され、且つ、
少なくともその内周面には、それぞれが上記除肉部と同
数のS極とN極とを交互に、且つ、等間隔で配置してお
り、 上記ポールピースは、この永久磁石の外周面にその一部
を近接若しくは当接させた円筒状の保持部と、この保持
部の端部から直径方向内側に折れ曲がった折れ曲がり部
とを備え、 この折れ曲がり部の内周縁部は、直接若しくはこの内周
縁部から連続する内側円筒部の内周面を介して、上記ト
ーンホイールの一部に、微小隙間を介して対向してお
り、 上記コイルは、上記内輪と同心の円環状に形成されて、
上記ポールピースの周面の一部で、上記永久磁石と上記
折れ曲がり部との間部分に添設されており、 上記トーンホイールの外周面で上記除肉部を形成した部
分は、上記永久磁石の内周面に対向している事を特徴と
する回転速度検出装置付転がり軸受ユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17812394A JP3500713B2 (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17812394A JP3500713B2 (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0840227A JPH0840227A (ja) | 1996-02-13 |
JP3500713B2 true JP3500713B2 (ja) | 2004-02-23 |
Family
ID=16043061
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17812394A Expired - Fee Related JP3500713B2 (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3500713B2 (ja) |
-
1994
- 1994-07-29 JP JP17812394A patent/JP3500713B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0840227A (ja) | 1996-02-13 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |