JPH08240222A - 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット - Google Patents

回転速度検出装置付転がり軸受ユニット

Info

Publication number
JPH08240222A
JPH08240222A JP4441995A JP4441995A JPH08240222A JP H08240222 A JPH08240222 A JP H08240222A JP 4441995 A JP4441995 A JP 4441995A JP 4441995 A JP4441995 A JP 4441995A JP H08240222 A JPH08240222 A JP H08240222A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
synthetic resin
peripheral surface
cover
bearing unit
rotation speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4441995A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Takei
健治 武井
Shozo Shima
正三 島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP4441995A priority Critical patent/JPH08240222A/ja
Publication of JPH08240222A publication Critical patent/JPH08240222A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カバー18aに対する合成樹脂21aの支持
強度を向上させ、合成樹脂21aの軸方向寸法の短縮化
を可能にして、小型軽量化を図る。 【構成】 センサ20aを包埋した合成樹脂21aをカ
バー18a内に嵌合支持する。カバー18aの内面に第
一凹凸38である凹溝45、45を形成し、合成樹脂2
1aに形成した第二凹凸39である突条46、46と噛
合させる。合成樹脂21aに加わる捩り応力を第一、第
二両凹凸38、39同士の噛合部で支持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係る回転速度検出装置
付転がり軸受ユニットは、自動車の車輪を懸架装置に回
転自在に支持すると共に、この車輪の回転速度を検出す
る為に利用する。
【0002】
【従来の技術】自動車の車輪を懸架装置に対して回転自
在に支持すると共に、アンチロックブレーキシステム
(ABS)、或はトラクションコントロールシステム
(TCS)を制御すべく、この車輪の回転速度を検出す
る為の回転速度検出装置付転がり軸受ユニットとして、
従来から種々の構造のものが知られている。この様な回
転速度検出装置付転がり軸受ユニットに組み込まれる回
転速度検出装置は何れも、車輪と共に回転するトーンホ
イールと、このトーンホイールの回転速度に比例した周
波数で変化する出力信号を出すセンサとを備える。トー
ンホイール及びセンサの種類に就いては従来から種々知
られている。このうちで、トーンホイールとして磁性材
製のものを使用し、このトーンホイールの回転に応じて
センサを構成するコイルに惹起される電圧を変化させ
る、所謂パッシブ型のものが、高価な構成部品を使用し
ない事から、広く使用されている。又、この様なパッシ
ブ型の回転速度検出装置に於いて、センサの出力を大き
くすべく、このセンサを円環状に構成する事も、例えば
発明協会公開技報94−16051に記載されている様
に、従来から知られている。
【0003】図3〜4は、この公開技報に記載された回
転速度検出装置付転がり軸受ユニットを示している。内
輪相当部材であるハブ1の幅方向外側(車両への組み付
け状態で車両の幅方向外となる側を言い、各図の左側)
端部外周面には、車輪を固定する為のフランジ部2を形
成し、中間部外周面には、内輪軌道3aと段部4とを形
成している。又、このハブ1の外周面には、その外周面
に内輪軌道3bを形成し、上記ハブ1と共に内輪相当部
材を構成する内輪5を、その外端面を上記段部4に突き
当てた状態で外嵌支持している。尚、上記内輪軌道3a
は、ハブ1の外周面に直接形成する代りに、ハブ1とは
別体の内輪(図示せず)に形成し、この内輪と上記内輪
5とを、ハブ1に外嵌固定する場合もある。
【0004】又、ハブ1の内端寄り部分には雄ねじ部6
を形成している。そして、この雄ねじ部6に螺合し更に
緊締したナット7により、上記内輪5をハブ1の外周面
の所定部分に固定して、内輪相当部材を構成している。
ハブ1の周囲に配置された外輪8の中間部外周面には、
この外輪8を懸架装置に固定する為の取付部9を設けて
いる。又、この外輪8の内周面には、それぞれが上記各
内輪軌道3a、3bに対向する、外輪軌道10a、10
bを形成している。そして、これら各内輪軌道3a、3
bと外輪軌道10a、10bとの間に、それぞれ複数ず
つの転動体11、11を設けて、上記外輪8の内側での
ハブ1の回転を自在としている。尚、図示の例では、転
動体11、11として玉を使用しているが、重量の嵩む
自動車用の転がり軸受ユニットの場合には、転動体とし
てテーパころを使用する場合もある。又、上記外輪8の
外端部内周面と、ハブ1の外周面との間には、シールリ
ング12を装着して、外輪8の内周面と上記ハブ1の外
周面との間に存在し、上記複数の転動体11、11を設
けた空間の外端開口部を塞いでいる。
【0005】上記内輪5の幅方向内側(車両への組み付
け状態で車両の幅方向中央寄りとなる側を言い、各図の
右側)端部で上記内輪軌道3bから外れた部分には、ト
ーンホイール13の基端部(図3〜4の左端部)を外嵌
固定している。このトーンホイール13は、鋼板等の磁
性金属板により全体を円環状(短円筒状)に形成されて
いる。このトーンホイール13は、互いに同心に形成さ
れた小径部14と大径部15とを、段部16により連続
させて成る。この様なトーンホイール13は、上記大径
部15を内輪5の端部外周面に外嵌し、上記段部16を
この内輪5の端縁部に当接させた状態で、この内輪5に
支持固定している。従って上記小径部14は、上記内輪
5と同心に支持される。そして、この小径部14に、回
転側除肉部である複数の透孔17を、円周方向に亙り等
間隔に形成して、円周方向に亙る磁気特性を交互に且つ
等間隔に変化させている。各透孔17は同形状で、軸方
向(図3〜4の左右方向)に長い矩形としている。
【0006】外輪8の内端開口部は、ステンレス鋼板、
アルミニウム合金板等の金属板を絞り加工する等により
有底円筒状に造られた、カバー18で塞いでいる。この
カバー18を構成する円筒部19の内周側に、円環状の
センサ20を包埋した、やはり円環状の合成樹脂21を
保持固定している。このセンサ20は、永久磁石22
と、鋼板等の磁性材により造られたステータ23と、コ
イル24とを備えており、これら各部材22、23、2
4を上記合成樹脂21中に包埋する事で、全体を円環状
に構成している。
【0007】上記センサ20の構成各部材のうちの永久
磁石22は、全体を円環状(円輪状)に形成されて、直
径方向に亙り着磁されている。そして、この永久磁石2
2の内周面を、上記トーンホイール13を構成する小径
部14の基端部で、上記透孔17を形成していない部分
の外周面に、微小隙間25を介して対向させている。
又、上記ステータ23は、断面が略J字形で全体を円環
状に造られている。そして、このステータ23を構成す
る外径側円筒部26の端部内周面と上記永久磁石22の
外周面とを、近接若しくは当接させている。又、上記ス
テータ23を構成する内径側円筒部27の内周面を、上
記トーンホイール13の一部で、上記複数の透孔17を
形成した部分に対向させている。更に、上記内径側円筒
部27には、固定側除肉部である複数の切り欠き28
を、この内径側円筒部27の円周方向に亙って、上記透
孔17と等ピッチ(中心角ピッチ)で形成している。従
って、上記内径側円筒部27部分は、櫛歯状に形成され
ている。
【0008】更に、上記コイル24は、非磁性材製のボ
ビン29に導線を巻回する事により円環状に形成され、
上記ステータ23を構成する外径側円筒部26の内周側
部分に配置されている。このコイル24に惹起される起
電力は、カバー18の外面に突設したコネクタ30から
取り出す。
【0009】上述の様に構成される回転速度検出装置付
転がり軸受ユニットの使用時、ハブ1と共にトーンホイ
ール13が回転すると、このトーンホイール13と対向
するステータ23内の磁束密度が変化し、上記コイル2
4に惹起される電圧が、上記ハブ1の回転速度に比例し
た周波数で変化する。ステータ23を流れる磁束の密度
変化に対応して上記コイル24に惹起される電圧が変化
する原理は、従来から広く知られた回転速度検出用セン
サの場合と同じである。又、トーンホイール13の回転
に応じてステータ23に流れる磁束の密度が変化する理
由は、次の通りである。
【0010】上記トーンホイール13に設けた複数の透
孔17と、ステータ23に設けた切り欠き28とは、互
いのピッチが等しい為、トーンホイール13の回転に伴
って全周に亙り同時に対向する瞬間がある。そして、こ
れら各透孔17と各切り欠き28とが互いに対向した瞬
間には、隣り合う透孔17同士の間に存在する磁性体で
ある柱部と、やはり隣り合う切り欠き28同士の間に存
在する磁性体である舌片とが、前記微小隙間25を介し
て互いに対向する。この様にそれぞれが磁性体である柱
部と舌片とが互いに対向した状態では、上記トーンホイ
ール13とステータ23との間に、高密度の磁束が流れ
る。
【0011】これに対して、上記透孔17と切り欠き2
8との位相が半分だけずれると、上記トーンホイール1
3とステータ23との間で流れる磁束の密度が低くな
る。即ち、この状態では、トーンホイール13に設けた
透孔17が上記舌片に対向すると同時に、ステータ23
に設けた切り欠き28が上記柱部に対向する。この様に
柱部が切り欠き28に、舌片が透孔17に、それぞれ対
向した状態では、上記トーンホイール13とステータ2
3との間に比較的大きな空隙が、全周に亙って存在す
る。そして、この状態では、これら両部材13、23の
間に流れる磁束の密度が低くなる。この結果、上記コイ
ル24に惹起される電圧が、前記ハブ1の回転速度に比
例して変化する。
【0012】上記センサ20は上述の様に作用する事に
より、コイル24に惹起される出力電圧を、ハブ1の回
転速度に比例した周波数で変化させるが、外輪8の開口
端部には、元々円環状の空間が存在する。従って、上記
センサ20を限られた空間に設置可能にし、しかもこの
センサ20の出力を十分に大きくして、ハブ1と共に回
転する車輪の回転速度検出を確実に行なえる。即ち、上
記センサ20を構成する永久磁石22、ステータ23、
及びコイル24は、それぞれトーンホイール13の全周
を囲む円環状に形成されている。そして、上記永久磁石
22から出る磁束を、上記ステータ23の全周に亙って
流す様にしている為、このステータ23の内部を流れる
磁束の量を、このステータ23全体として十分に多くで
きる。従って、このステータ23を通過する磁束の密度
変化に対応する、上記コイル24の電圧変化を大きくで
きる。
【0013】上述の様に構成され作用する、従来から知
られた円環状のセンサ20を備えた回転速度検出装置の
場合には、それ以前から知られた棒状のセンサを使用し
た構造のものに比べて大きな出力を得られる。一方、セ
ンサ20及びこのセンサ20を包埋した合成樹脂21は
円環状に構成される為、これらセンサ20及び合成樹脂
21の重量が嵩む。図3〜4に示した構造の場合には、
次のにより、上記センサ20を包埋した合成樹脂2
1を金属製のカバー18の内側に支持固定している。 円環状の合成樹脂21の外周面とカバー18を構成
する円筒部19の内周面との間に働く摩擦力。 円環状の合成樹脂21とコネクタ30を構成する合
成樹脂とが、上記カバー18に形成した通孔(図示省
略)を通じて融着する事で生じる結合力。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】自動車の走行時にはセ
ンサ20を包埋した合成樹脂21に繰り返し振動が加わ
る。従って、長期間に亙ってカバー18に対する合成樹
脂21の支持力を確保する為には、上記による支持
強度を十分に大きくする必要がある。図3〜4に示した
従来構造の場合、上記合成樹脂21及び円筒部19の軸
方向(図3〜4の左右方向)長さを十分に長くし、合成
樹脂21の外周面と円筒部19の内周面とを十分に大き
な面積で接触させ、これら両周面同士の間に大きな摩擦
力が作用する様にしておけば、実用上十分な支持強度を
得られる。
【0015】これに対して、小型自動車等に組み込む回
転速度検出装置付転がり軸受ユニットの場合には、限ら
れた空間に設置可能にすべく、上記軸方向長さを短くす
る必要が生じる。この様な理由で上記軸方向長さを短く
すると、合成樹脂21の外周面と円筒部19の内周面と
の間に働く摩擦力が小さくなって、カバー18に対する
合成樹脂21の支持強度が不足し、十分な耐久性を確保
できなくなる可能性がある。本発明の回転速度検出装置
付転がり軸受ユニットは、この様な事情に鑑みて発明し
たものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の回転速度検出装
置付転がり軸受ユニットは、前述した従来の回転速度検
出装置付転がり軸受ユニットと同様に、内周面に外輪軌
道を有し使用時に回転しない外輪と、上記内周面と対向
する外周面に内輪軌道を有し使用時に回転する内輪相当
部材と、上記外輪軌道と内輪軌道との間に転動自在に設
けられた複数の転動体と、上記内輪相当部材の端部に固
定され、その一部表面に円周方向に亙って複数の回転側
除肉部を等間隔に設けた磁性材製で円筒状のトーンホイ
ールと、上記外輪の開口端部に固定されたカバーと、こ
のカバーに保持された合成樹脂中に包埋された状態で上
記トーンホイールと対向する円環状のセンサとを備え
る。
【0017】特に、本発明の回転速度検出装置付転がり
軸受ユニットに於いては、上記カバーの内面で上記合成
樹脂と対向する部分には複数の第一凹凸が、上記合成樹
脂の一部表面にはこの第一凹凸とがたつきなく噛合する
第二凹凸が、それぞれ形成されている。
【0018】
【作用】上述の様に構成される本発明の回転速度検出装
置付転がり軸受ユニットが、車輪を懸架装置に回転自在
に支持したり、或はこの車輪の回転速度を検出する際の
作用自体は、前述した従来構造の場合と同様である。特
に、本発明の回転速度検出装置付転がり軸受ユニットの
場合には、カバーの内面に形成した第一凹凸と合成樹脂
の一部表面に形成した第二凹凸との噛合により上記合成
樹脂が、カバーに対して十分に大きな強度で支持され
る。従って、カバーに対するセンサを包埋した合成樹脂
の支持強度を確保しつつ、回転速度検出装置付転がり軸
受ユニットの小型軽量化が可能になる。
【0019】
【実施例】図1〜2は本発明の第一実施例を示してい
る。尚、本発明の回転速度検出装置付転がり軸受ユニッ
トの特徴は、センサ20aを包埋した合成樹脂21aを
カバー18aの内側に強固に支持する部分の構造にあ
る。回転速度検出装置部分に就いては従来構造と相違し
ているが、転がり軸受ユニット部分の構造に就いては、
前述した従来構造と同様である。この為、転がり軸受ユ
ニット部分に就いては、同等部分に同一符号を付して、
重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本発明の
特徴である合成樹脂21aの支持部分、並びに実施例と
しての特徴である回転速度検出装置部分を中心に説明す
る。
【0020】センサ20aと共に回転速度検出装置を構
成するトーンホイール13aは、鋼板等の磁性金属板に
より全体を円筒状に形成されて、小径部14aの内端縁
と大径部15aの外端縁とを段部16aで連続させた、
クランク型の断面形状を有する。この様なトーンホイー
ル13aは、上記小径部14aを内輪5の内端部に外嵌
する事で、この内輪5に固定している。又、この様にト
ーンホイール13aを内輪5に固定した状態で、上記大
径部15aは、上記内輪5を抑え付ける為のナット7の
周囲に位置する。回転側除肉部である複数の切り欠き3
2、32は、上記大径部15aの先半部(図1の右半
部)に、円周方向に亙って等間隔に形成している。勿
論、円周方向に隣り合う切り欠き32、32同士の間に
は、磁性材製の舌片が存在する。従って、上記大径部1
5aの先半部は櫛歯状に形成されている。尚、回転側除
肉部は、上記大径部15aの少なくとも内周面に設けら
れていれば足りる。従って、上記大径部15aの内周面
に内歯歯車状の凹凸を形成し、このうちの凹部を回転側
除肉部とする事もできる。
【0021】又、上記センサ20aは、永久磁石22a
と、第一、第二のステータ33、34と、コイル24a
とから成る。このうちの永久磁石22aは、全体を円輪
状(円環状)に形成されて、全周に亙って軸方向(図1
の左右方向)に着磁されている。着磁方向は全周に亙っ
て変化しない。この永久磁石22aの軸方向一端面(図
1の左端面)には第一のステータ33の内周側基端部片
側面を当接させ、この第一ステータ33の先端部外周面
を、上記大径部15aの中間部内周面に、微小隙間35
を介して対向させている。又、上記永久磁石22aの軸
方向他端面(図1の右端面)には、断面L字形に造られ
た第二のステータ34の内周側基端部片側面を当接さ
せ、この第二のステータ34の先端部外周面を上記大径
部15aの先端部(図1の右端部)内周面に、やはり微
小隙間35を介して対向させている。
【0022】上記第一、第二のステータ33、34の外
周側先端部には、それぞれが固定側除肉部である切り欠
き36、37を形成する事により、それぞれの部分を櫛
歯状に形成している。勿論、これら各切り欠き36、3
7のピッチ(中心角ピッチ)は互いに等しく、且つ、ト
ーンホイール13aの切り欠き32、32のピッチとも
等しい。又、第一、第二のステータ33、34に形成し
た切り欠き36、37の位相は互いに等しい。更に、上
記永久磁石22aと第一、第二のステータ33、34と
により囲まれる部分にはコイル24aを設けて、これら
各部材22a、33、34を流れる磁束の密度変化によ
り、上記トーンホイール13aの回転速度に比例した周
波数で変化する電圧を惹起させる様にしている。
【0023】上述の様に構成されるセンサ20aは、円
環状に造られた合成樹脂21aに包埋されている。図示
の実施例ではこの合成樹脂21aは、次述するカバー1
8aの内側にモールド成形している。従って、この合成
樹脂21aの外面とカバー18aの内面とは、次述する
第一、第二両凹凸38、39部分は勿論、円筒部19外
周面に形成した鍔部40に対応してこの円筒部19の内
周面に形成された凹溝41部分も含めて、隙間なく当接
している。上記センサ20aは、その基半部(図1の右
半部)を上記合成樹脂21aに包埋しており、その先半
部(図1の左半部)を合成樹脂21aの本体部分43か
ら軸方向に突出させている。そして、この先半部の外周
面を合成樹脂21aから露出させて、上記トーンホイー
ル13aの先端部内周面に対向させている。
【0024】上記カバー18aを構成する底板部31の
中央部には、ハブ1の側に向けて突出する有底円筒状の
凸部42が形成されている。そして、上記合成樹脂21
aの本体部分43は、この凸部42の外周面と上記円筒
部19の内周面との間に隙間なく保持されている。尚、
この本体部分43の一部で上記センサ20aよりも外周
寄り部分には凹部44を形成して、材料の節約と軽量化
とを図っている。
【0025】更に、本発明の回転速度検出装置付転がり
軸受ユニットの場合、上記底板部31の内面で上記凸部
42よりも直径方向外側部分に、第一凹凸38である複
数の凹溝45、45を、例えばコイニング等の塑性加工
により、或は切削加工により、同心円状に形成してい
る。上記合成樹脂21aは、上述した様にカバー18a
の内側にモールド成形している為、この合成樹脂21a
の一部表面には、この第一凹凸38である凹溝45、4
5とがたつきなく噛合する、第二凹凸39である同心円
状の突条46、46が形成されている。又、上記合成樹
脂21aとコネクタ30aを構成する合成樹脂とは、上
記底板部31に形成した通孔47を通じて融着されてい
る。従って、上記合成樹脂21aは、この通孔47部分
での融着部に作用する結合力によっても、上記カバー1
8aの内側に支持固定されている。
【0026】上述の様に構成される本発明の回転速度検
出装置付転がり軸受ユニットの場合には、上記カバー1
8aの内面に形成した凹溝45、45と合成樹脂21a
の一部表面に形成した突条46、46との噛合により上
記合成樹脂21aが、カバー18aに対して十分に大き
な強度で支持される。即ち、自動車の走行に伴う振動に
より、上記センサ20aから合成樹脂21aに捩り方向
の応力が加わると、図2に矢印で示す様に、上記突条4
6、46がこの応力を支える。従って、合成樹脂21a
の厚さ寸法(図1の左右方向に亙る寸法)を小さくし
て、カバー18aの円筒部19との嵌合深さが小さくな
っても、上記カバー18aに対するセンサ20aを包埋
した合成樹脂21aの支持強度を十分に確保できる。従
って、十分な耐久性を確保しつつ、回転速度検出装置付
転がり軸受ユニットの小型軽量化が可能になる。尚、図
示の実施例では、上記複数の凹溝45、45は同心円状
に形成しているが、これら各凹溝45、45は必ずしも
同心円状に形成する必要はない。又、多数の凹みを設け
る事で、上記第一凹凸38とする事もできる。
【0027】更に、図示は省略したが、底板部31に形
成する凹溝45、45に代えて、或はこの凹溝45、4
5と共に、上記カバー18aを構成する円筒部19の内
周面と凸部42の外周面との一方又は双方に第一凹凸を
形成する事もできる。これら両周面に形成する第一凹凸
としては、円周方向に亙る凹溝若しくは突条、或はエン
ボス状の突起を採用できる。勿論、合成樹脂21aに
は、モールド成形時に上記第一凹凸と噛合する第二凹凸
が形成される。この様に上記両周面の一方又は双方に第
一凹凸を形成すれば、上記カバー18aに対する合成樹
脂21aの支持強度を一層向上させる事ができる。上記
各周面に第一凹凸を形成する作業は、プレス加工等の塑
性加工、旋盤加工等の切削加工により容易に行なえる。
更に、円筒部19或は凸部42の一部に透孔を形成し、
この透孔を第一凹凸として、その内側に入り込んだ合成
樹脂と噛合させる事もできる。
【0028】又、本発明は、図1に示す様な構造に限ら
ず、図3〜4に示す様にセンサ20全体が合成樹脂21
に包埋された構造を有する回転速度検出装置付転がり軸
受ユニットにも実施できる。但し、図1に示す様にセン
サ20aの先半部が合成樹脂21aから大きく突出し、
振動に基づいて合成樹脂21aに加わる捩り応力が大き
な構造の場合には、第一、第二両凹凸38、39を形成
する事による効果が大きい。
【0029】
【発明の効果】本発明の回転速度検出装置付転がり軸受
ユニットは、以上に述べた通り構成され作用するが、合
成樹脂の軸方向寸法を小さくしても十分な支持強度を確
保できるので、小型軽量化と耐久性の確保とを両立させ
る事ができる。この結果、小型車両に組み込む高性能且
つ高耐久性の回転速度検出装置付転がり軸受ユニットを
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す、図3の右部に相当する
断面図。
【図2】図1のA部拡大図。
【図3】従来構造の1例を示す断面図。
【図4】図3のB部拡大図。
【符号の説明】 1 ハブ 2 フランジ部 3a、3b 内輪軌道 4 段部 5 内輪 6 雄ねじ部 7 ナット 8 外輪 9 取付部 10a、10b 外輪軌道 11 転動体 12 シールリング 13、13a トーンホイール 14、14a 小径部 15、15a 大径部 16、16a 段部 17 透孔 18、18a カバー 19 円筒部 20、20a センサ 21、21a 合成樹脂 22、22a 永久磁石 23 ステータ 24、24a コイル 25 微小隙間 26 外径側円筒部 27 内径側円筒部 28 切り欠き 29 ボビン 30、30a コネクタ 31 底板部 32 切り欠き 33 第一のステータ 34 第二のステータ 35 微小隙間 36、37 切り欠き 38 第一凹凸 39 第二凹凸 40 鍔部 41 凹溝 42 凸部 43 本体部分 44 凹部 45 凹溝 46 突条 47 通孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周面に外輪軌道を有し使用時に回転し
    ない外輪と、上記内周面と対向する外周面に内輪軌道を
    有し使用時に回転する内輪相当部材と、上記外輪軌道と
    内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数の転動体
    と、上記内輪相当部材の端部に固定され、その一部表面
    に円周方向に亙って複数の回転側除肉部を等間隔に設け
    た磁性材製で円筒状のトーンホイールと、上記外輪の開
    口端部に固定されたカバーと、このカバーに保持された
    合成樹脂中に包埋された状態で上記トーンホイールと対
    向する円環状のセンサとを備えた回転速度検出装置付転
    がり軸受ユニットに於いて、上記カバーの内面で上記合
    成樹脂と対向する部分には複数の第一凹凸が、上記合成
    樹脂の一部表面にはこの第一凹凸とがたつきなく噛合す
    る第二凹凸が、それぞれ形成されている事を特徴とする
    回転速度検出装置付転がり軸受ユニット。
JP4441995A 1995-03-03 1995-03-03 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット Pending JPH08240222A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4441995A JPH08240222A (ja) 1995-03-03 1995-03-03 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4441995A JPH08240222A (ja) 1995-03-03 1995-03-03 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08240222A true JPH08240222A (ja) 1996-09-17

Family

ID=12690981

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4441995A Pending JPH08240222A (ja) 1995-03-03 1995-03-03 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08240222A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002095271A1 (fr) * 2001-05-22 2002-11-28 Nok Corporation Dispositif de joint d'etancheite magnetique

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002095271A1 (fr) * 2001-05-22 2002-11-28 Nok Corporation Dispositif de joint d'etancheite magnetique
US7100923B2 (en) 2001-05-22 2006-09-05 Nok Corporation Magnetic fluid seal device
KR100866696B1 (ko) * 2001-05-22 2008-11-04 엔오케이 가부시키가이샤 자성유체밀봉장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3189624B2 (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JP3862302B2 (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JP3635707B2 (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
US5332964A (en) Rolling bearing unit with permanent magnet, coil and back yoke for sensing rotational speed of automotive wheel
JPH08184602A (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JPH08114615A (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JPH08201410A (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JPH08200355A (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JP3687160B2 (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JPH0717671U (ja) 回転速度検出用ハブユニット
JPH08240222A (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JPH0954107A (ja) 回転速度検出装置用トーンホイールとその製造方法
JPH08303452A (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JP3653885B2 (ja) 回転速度検出装置用エンコーダの着磁装置
JPH08136561A (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JP4622185B2 (ja) エンコーダ及びエンコーダ付転がり軸受ユニット
JP3675006B2 (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JP3635700B2 (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JPH08178939A (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JP3704736B2 (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JPH112639A (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JPH0961443A (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JP3500713B2 (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JPH08226438A (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JP3948053B2 (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット