JP2004354102A - エンコーダ及びエンコーダ付転がり軸受ユニット - Google Patents

エンコーダ及びエンコーダ付転がり軸受ユニット Download PDF

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Abstract

【課題】エンコーダ15bの被検出面28に軸方向に対向するセンサの検出部位置での磁束密度の分布を改善し、低コストで回転速度検出の信頼性を確保できる構造を実現する。
【解決手段】上記エンコーダ15bを構成する永久磁石17bの軸方向の厚さを、外径側で厚く、内径側で薄くなる方向に、径方向に亙り漸次変化させる。これにより、内径側部分でも、上記被検出面28から上記センサの検出部に向けて出る磁束の量を多くし、上記課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明に係るエンコーダ及びエンコーダ付転がり軸受ユニットは、例えば自動車の車輪の回転速度、或は工作機械の主軸の回転速度や回転角度を検出する為に利用する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持する為に、転がり軸受ユニットを使用する。又、アンチロックブレーキシステム(ABS)やトラクションコントロールシステム(TCS)を制御する為には、上記車輪の回転速度を検出する必要がある。この様な目的で車輪の回転速度を検出する為に従来から、各種構造のエンコーダ付転がり軸受ユニットが知られている。車輪の回転速度検出を磁気的に行なう場合、上記エンコーダとして、円周方向に関して磁気特性が交互に変化するものを使用する。この様に円周方向に関して磁気特性が交互に変化するエンコーダとして、円周方向に関してS極とN極とを交互に配置した永久磁石を使用するエンコーダは、センサ側の構造を簡単に構成し、しかも低速時の検出値の信頼性を確保する面から、近年使用される場合が増大している。
【0003】
図3〜4は、上述の様な目的で使用されるエンコーダ及びエンコーダ付転がり軸受ユニットの従来構造の1例として、特許文献1に記載された構造を示している。回転輪であるハブ1は、ハブ本体2と内輪3とを結合固定して成る。このハブ本体2の外端(自動車への組み付け状態で幅方向外側となる端を言い、図3の左端)部外周面には、車輪を取付固定する為のフランジ4を、中間部外周面には、上記ハブ1の外周面に設ける複列の内輪軌道5a、5bのうちの外側(図3の左側)の内輪軌道5aを、内端(自動車への組み付け状態で幅方向中央側となる端を言い、図3の右端)部には小径の段部6を、それぞれ形成している。
【0004】
上記内輪3は、この段部6に外嵌し、更に上記ハブ本体2の内端部に形成した雄ねじ部7に螺着したナット8により、このハブ本体2の内端部に固定している。この様な内輪3の外周面には、上記ハブ1の外周面に設ける複列の内輪軌道5a、5bのうちの内側(図3の右側)の内輪軌道5bを設けている。そして、これら両内輪軌道5a、5bと、静止輪である外輪9の内周面に設けた複列の外輪軌道10、10との間に、それぞれ複数個ずつの転動体11、11を、保持器12、12により保持した状態で設け、上記外輪9の径方向内側に上記ハブ1を回転自在に支持している。この外輪9の外周面には外向フランジ状の取付部13を設け、この外輪9を、ナックル等の懸架装置に結合支持自在としている。尚、図示の例では、転動体11、11として玉を使用しているが、重量の嵩む自動車用の転がり軸受ユニットの場合には、これら転動体としてテーパころを使用する場合もある。
【0005】
又、上記内輪3の内端部で上記内輪軌道5bよりも軸方向(図1〜4、7の左右方向)内方に位置する肩部14には、円環状のエンコーダ15を固定している。このエンコーダ15は、芯金16と永久磁石17とから成る。このうちの芯金16は、SPCCの如き軟鋼板等の強磁性金属板にプレス加工を施す事により、断面L字形で全体を円環状に形成して成り、円筒部18と、この円筒部18の軸方向一端(図1〜4、7の右端)縁から径方向外方に折れ曲がった円輪部19とを有する。又、上記永久磁石17は、ゴム等の高分子弾性材中に、フェライト等の強磁性材の粉末を混入したもので、軸方向に着磁されている。着磁方向は、円周方向に関して交互に且つ等間隔で変化させている。従って、上記永久磁石17の軸方向側面には、S極とN極とが交互に且つ等間隔で配置されている。この様なエンコーダ15は、上記円筒部18を上記肩部14に、締り嵌めで外嵌する事により、上記内輪3に対し固定している。尚、図示の例の場合、上記永久磁石17の外周縁部に形成した鈎部20を上記円輪部19の外周縁に係止する事により、上記永久磁石17と上記芯金16との接合強度の向上を図っている。
【0006】
又、上記外輪9の外端(図3の左端)開口部と上記ハブ1の中間部外周面との間の隙間は、シールリング21により塞いでいる。一方、上記外輪9の内端(図3の右端)開口部は、カバー22により塞いでいる。このカバー22は、ステンレス鋼板、軟鋼板等の金属板を、絞り加工等により塑性変形させて、或は合成樹脂を成形加工して、全体を略有底円筒状に形成したもので、その外端開口部を上記外輪9の内端部に、締まり嵌めで内嵌固定する事により、この外輪9の内端開口部を塞いでいる。尚、上記カバー22に代えて、エンコーダを組み付けたスリンガとシールリングとを組み合わせた周知の組み合わせシールリングを使用する場合もある。この場合、上記シールリングを上記外輪9の内端部内周面に内嵌し、上記スリンガを上記内輪3の内端部外周面に外嵌する。そして、上記シールリングを構成するシールリップを上記エンコーダを組み付けたスリンガ(芯金)に摺接させる事により、上記外輪9の内端開口部を塞ぐ。
【0007】
図示の例の場合には、上記カバー22を構成する底板部23の一部で、上記エンコーダ15の被検出面28である上記永久磁石17の片側面(図3の右側面)と対向する部分に形成した通孔24部分に、センサ25を支持している。尚、上記カバー22に代えて上記組み合わせシールリングを使用する場合には、上記センサ25は、懸架装置を構成する図示しないナックル等に支持する。このセンサ25は、ホール素子、磁気抵抗素子等の磁気検知素子と、この磁気検知素子の出力信号を整形する為の波形整形回路を組み込んだICとを備えた周知構造を有するもので、その先端面(図3の左端面)を、検出面としている。この様なセンサ25は、この検出面を上記エンコーダ15の被検出面28に、例えば0.5〜1mm程度の微小隙間を介して対向させる。上述の様なセンサ25は、上記検出面が、上記永久磁石の片側面に配置されたS極に対向する瞬間とN極に対向する瞬間とで、上記磁気検知素子の特性が変化する事を利用して、出力信号を得る。
【0008】
上述の様に構成するエンコーダ及びエンコーダ付転がり軸受ユニットは、次の様にして、車輪を懸架装置に対して回転自在に支持すると共に、この車輪の回転速度、回転量等の回転状態を検出する。即ち、自動車への組み付け時には、上記外輪9を、この外輪9の外周面に固設した取付部13により、懸架装置を構成する図示しないナックルに対し取付固定する。又、前記ハブ1の外端部外周面に設けたフランジ4に、車輪を固定する。
【0009】
この状態でこの車輪と共に上記ハブ1が回転し、このハブ1に支持された前記エンコーダ15が回転すると、上記センサ25の検出面の近傍を、上記エンコーダ15を構成する永久磁石17の片側面に配置されたS極とN極とが交互に通過する。この結果、上記磁気検知素子の特性が変化する。即ち、この磁気検知素子を通過する磁束の方向が変化する事により、この磁気検知素子の特性が変化し、この磁気検知素子を組み込んだ上記センサ25の出力信号も変化する。この様なセンサ25の出力信号が変化する周波数は、上記エンコーダ15の回転速度に比例する。そこで、この様なセンサ25の出力信号を図示しない制御器に送れば、ABSやTCSを適切に制御できる。
【0010】
センサ25のコスト上昇を抑えつつ回転速度検出の信頼性を確保する為には、磁気検知素子の出力信号の変化の振幅を所定以上の大きさとする必要がある。この為には、上記磁気検知素子の出力を変化させる為のエンコーダ15の被検出部のうち、特に上記センサ25の検出部が対向する部分の磁束の変化を大きくする必要がある。そして、この磁束の変化を大きくする為には、上記センサ25の検出部が対向する部分での、上記エンコーダ15の磁束密度を大きくする必要がある。
【0011】
これに対して、上記エンコーダ15の側面から出る磁束の密度は、図5に示す様に、このエンコーダ15の径方向位置によって異なる。即ち、このエンコーダ15の内径側では外径側に比べて磁束密度が低くなる。この理由に就いて図6により説明する。上記エンコーダ15を構成する永久磁石17は、同図に示す様に、全体を円輪状に形成し、S極とN極とを円周方向に関して交互に配置している為、これらS極及びN極の形状は、それぞれ扇形になる。これに伴って、上記エンコーダ15の外径側と内径側とでは、円周方向に隣り合うS極とN極との間での磁束の流れ状態が異なり、上記センサ25の検出部に達する磁束の密度が異なってしまう。
【0012】
具体的には、円周方向に関する幅寸法が狭い内径寄り部分では、円周方向に関して隣り合うS極とN極との間で流れる磁束が、被検出面28から軸方向に離れた部分にまで到達しにくくなる。この為、上記エンコーダ15の軸方向に関して、上記センサ25の検出部位置では、内径側の磁束密度が外径側の磁束密度に比べて低くなる。この結果、上記エンコーダ15の側面で磁束密度が高い部分の、径方向に関する幅が小さくなる。上記センサ25の検出部は、上記エンコーダ15の径方向に関しても幅を有する。従って、図5に示す様に、エンコーダ15の磁束密度の分布が径方向に関して不均一である事は、回転速度検出を安定して行なう面からは好ましくない。
【0013】
この様な事情に鑑みて前記特許文献1には、図7に示す様に、芯金16aと共にエンコーダ15aを構成する永久磁石17aの軸方向の厚さを、外径側で薄く、内径側で厚くなる様に、この厚さを径方向に関して漸次変化させた構造が記載されている。上記特許文献1に記載された構造は、上記永久磁石17aの内径側部分の軸方向厚さを大きくする事で、この永久磁石17aの内径側部分の容積を確保し、この内径側部分の磁束密度を確保する事を意図したものである。
【0014】
【特許文献1】
特開2003−42803号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
その後の本発明者の研究により、単に永久磁石17aの内径側部分の軸方向厚さを大きくしただけでは、この永久磁石17aの被検出面28から軸方向に少し離れた部分に存在するセンサ25の検出部の磁束密度は高くならず、却って低くなる場合がある事が分かった。この理由に就いて本発明者が考察したところ、上記永久磁石17aの軸方向寸法が厚くなる分、この永久磁石17aの内部で流れる磁束の割合が増え、この永久磁石17aの被検出面28から出て上記センサ25の検出部にまで達する磁束の量が減少する為であると考えるに至った。
本発明は、この様な事情に鑑みて、永久磁石の内径寄り部分でも、被検出面28からセンサの検出部に向けて軸方向に出る磁束の量を増やし、この検出部に対応する部分で、磁束密度が高い部分の範囲を広くすべく発明したものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明のエンコーダ及びエンコーダ付転がり軸受ユニットのうち、請求項1に記載したエンコーダは、前述した従来構造と同様に、円周方向に関してS極とN極とを交互に配置した、円輪状の永久磁石を備える。
特に、本発明のエンコーダに於いては、上記永久磁石の軸方向の厚さを、外径側で厚く、内径側で薄くなる様に、この厚さを径方向に関して漸次変化させている。
【0017】
又、請求項4に記載したエンコーダ付転がり軸受ユニットは、従来構造と同様に、静止側周面に静止側軌道を有し、使用時にも回転しない静止輪と、この静止側周面と対向する回転側周面に回転側軌道を有し、使用時に回転する回転輪と、この回転側軌道と上記静止側軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と、上記回転輪に支持された芯金と、この芯金に永久磁石を支持する事により構成されるエンコーダとを備える。
特に、本発明のエンコーダ付転がり軸受ユニットに於いては、上記エンコーダは、上述した様に、上記永久磁石の厚さを、外径側で厚く、内径側で薄くなる様に、この厚さを径方向に関し漸次変化させている。
【0018】
【作用】
上述の様に構成される本発明のエンコーダ及びエンコーダ付転がり軸受ユニットにより、回転速度を検出する為の基本的な作用は、前述した従来構造と同様である。
特に、本発明のエンコーダ及びエンコーダ付転がり軸受ユニットのうち、請求項1に記載したエンコーダは、従来構造のエンコーダと比べ、径方向に関して磁束密度が高い部分の幅を広くできる。
即ち、上記エンコーダを構成する永久磁石の内径寄り部分の軸方向寸法を薄くした分、この内径寄り部分では、この永久磁石の内部で流れる磁束の割合が減少する。そして、この永久磁石の被検出面から出て上記センサの検出部にまで達する磁束の量が増大する。この結果、センサの検出部に対応する部分のほぼ全幅で磁束密度を高くし、回転速度検出の信頼性確保を図れる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、請求項1〜2に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例のエンコーダ15bは、前述した従来構造と同様に、芯金16bと永久磁石17bとを組み合わせて成る。このうちの芯金16bは、SPCCの如き軟鋼板等の強磁性金属板にプレス加工を施す事により、断面L字形で全体を円環状に形成して成り、円筒部18と、この円筒部18の軸方向(図1の左右方向)一端縁(図1の右端縁)から径方向外方に直角に折れ曲がった円輪部19aとを有する。又、上記永久磁石17bは、ゴム等の高分子弾性材中に、フェライト等の強磁性材の粉末を混入したもので、軸方向に着磁されている。着磁方向は、円周方向に関して交互に且つ等間隔で変化させている。従って、上記永久磁石17bの軸方向側面には、S極とN極とが、円周方向に亙って交互に且つ等間隔で配置されている。この様なエンコーダ15bは、上記円筒部18を肩部14に、締り嵌めで外嵌する事により、内輪3(図3参照)に対し固定する。尚、図示の例の場合、上記永久磁石17aの外周縁部に形成した鈎部20を上記円輪部19aの外周縁に係止する事により、上記永久磁石17aと上記芯金16aとの接合強度の向上を図っている。
【0020】
特に、本例の場合には、上記永久磁石17bの軸方向の厚さを、外径側で厚く、内径側で薄くなる様に、この厚さを径方向に関して漸次変化させている。即ち、上記永久磁石17bの軸方向両側面のうち、被検出面28となる、上記円輪部19aと反対側面(図1の右面)を、中心軸に対し直角方向に存在する平面としている。これに対して、上記円輪部19aに添着する面である他側面(図1の左面)を円すい凹面状の傾斜面26として、上記永久磁石17bの軸方向の厚さを、外径側で厚く、内径側で薄くしている。又、上記芯金16bを構成する上記円輪部19aの軸方向の厚さも、径方向に関して漸次変化させている。即ち、上記円輪部19aの永久磁石17bを添着する面に、上記傾斜面26と同じ角度で傾斜した円すい凸面状の傾斜面27を形成して、上記円輪部19aの軸方向の厚さを、外径側で薄く、内径側で厚くしている。
【0021】
上述の様に構成する本例のエンコーダ15bは、例えば前述した図3に示す様な転がり軸受ユニットに組み込んで、エンコーダ付転がり軸受ユニットを構成する。この様なエンコーダ付転がり軸受ユニットにより、懸架装置に対して車輪を回転自在に支持すると共に、この車輪の回転速度を検出する為の作用は、前述した従来のエンコーダ付転がり軸受ユニットと同様である。
【0022】
特に、本発明のエンコーダ15bは、軸方向位置に関して、被検出面28から少し離れ、センサ25(図3)の検出部に対応する位置で、磁束密度が高い部分の径方向に関する幅を広くできる。即ち、上記エンコーダ15bを構成する、前記永久磁石17bの内径寄り部分の軸方向寸法を薄くした分、この内径寄り部分では、この永久磁石17bの内部で(この永久磁石17bの被検出面28から外に出る事なく、隣り合うS極とN極との間を)流れる磁束の割合が減少する。そして、上記永久磁石17bの被検出面28から出て上記センサ25の検出部にまで達する磁束の量が増大する。この結果、このセンサ25の検出部に対応する部分のほぼ全幅で磁束密度を高くし、回転速度検出の信頼性確保を図れる。
【0023】
又、本例の場合、上記円輪部19aの永久磁石17bを添着する面を凹ませる事により、前記傾斜面27を形成している。従って、上記永久磁石17aの内径側を厚くしても、上記エンコーダ15aの軸方向寸法が大きくなる事を防止できる。この為、上記センサ25(図3)との距離が短くなる様な小型の転がり軸受ユニットに組み込んだ場合でも、上記永久磁石17aとセンサ25とが干渉する事はない。
【0024】
次に、図2は、請求項1、3に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例のエンコーダ15cの場合には、芯金16cに永久磁石17cを添着した状態でこの永久磁石17cの片側面(図2の右面)が軸方向に直交する平面となる様に、上記芯金16cの円輪部19bを、上記片側面に対し傾斜させている。即ち、この芯金16cはこの円輪部19bを円筒部18の一端縁から直角を越えて折り曲げ、上記永久磁石17cの他側面を構成する傾斜面26と平行にしている。そして、上記円輪部19bの側面である傾斜面27に、上記永久磁石17cの傾斜面26を添着し、上記エンコーダ15cを構成している。本例の場合、この様に構成する為、前述した第1例の場合よりも芯金16cの構造を簡単にでき、製造コストの上昇を抑える事ができる。但し、第1例のエンコーダ15bと比べて軸方向の寸法が多少嵩む為、小型の転がり軸受ユニットには適さない場合もある。その他の構成及び作用は、前述した第1例の場合と同様である。
【0025】
尚、本発明のエンコーダは、回転輪が外輪である外輪回転型の転がり軸受ユニットに就いても、適用する事ができる。この場合で、エンコーダを外輪の内周面に嵌合固定する場合には、芯金の円輪部を、円筒部の軸方向一端縁から径方向内方に折り曲げる。そして、上述した内輪回転の転がり軸受ユニットと同様に、円輪部の側面に全周に亙って永久磁石を添着し、上記円筒部を上記外輪に内嵌する。その他の構成及び作用は、上述した本発明の実施の形態の第1、2例の場合と同様である。
【0026】
【発明の効果】
本発明のエンコーダ及びエンコーダ付転がり軸受ユニットは、以上に述べた通り構成され作用する為、コストの上昇を抑えつつ、回転速度の検出精度の信頼性向上を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す、図4のA部に相当する断面図。
【図2】同第2例を示す、図1と同様の図。
【図3】従来構造のエンコーダ付転がり軸受ユニットの1例を示す断面図。
【図4】図3のエンコーダのみを取り出して示す部分断面図。
【図5】従来構造のエンコーダの径方向に関する磁束密度の分布を示す線図。
【図6】図4のB矢視図。
【図7】エンコーダの内径側の磁束密度を確保する為に、従来考えられた構造の1例を示す、図4のA部に相当する断面図。
【符号の説明】
1 ハブ
2 ハブ本体
3 内輪
4 フランジ
5、5a、5b 内輪軌道
6 段部
7 雄ねじ部
8 ナット
9 外輪
10 外輪軌道
11 転動体
12 保持器
13 取付部
14 肩部
15、15a、15b、15c エンコーダ
16、16a、16b、16c 芯金
17、17a、17b、17c 永久磁石
18 円筒部
19、19a、19b 円輪部
20 鈎部
21 シールリング
22 カバー
23 底板部
24 通孔
25 センサ
26 傾斜面
27 傾斜面
28 被検出面

Claims (4)

  1. 円周方向に関してS極とN極とを交互に配置した、円輪状の永久磁石を備えたエンコーダに於いて、この永久磁石の軸方向の厚さを、外径側で厚く、内径側で薄くなる様に、この厚さを径方向に関して漸次変化させている事を特徴とするエンコーダ。
  2. 永久磁石と、全体を円環状に形成し、円筒部と、この円筒部の一端縁から直角に折れ曲がった円輪部とから構成される芯金とを備え、上記永久磁石を上記円輪部の側面に全周に亙って添着支持して成るエンコーダに於いて、上記永久磁石を添着した状態で永久磁石の片側面が軸方向に直交する仮想平面と平行となる様に、上記円輪部の軸方向の厚さが外径寄り部分程薄くなる方向に、この円輪部の厚さを径方向に関して漸次変化させた、請求項1に記載したエンコーダ。
  3. 永久磁石と、全体を円環状に形成し、円筒部と、この円筒部の一端縁から折れ曲がった円輪部とから構成される芯金とを備え、上記永久磁石を上記円輪部の側面に添着支持して成るエンコーダに於いて、上記永久磁石を添着した状態で永久磁石の片側面が軸方向に直交する仮想平面と平行となる様に、上記円筒部に対する上記円輪部の傾斜角度が鋭角となる状態にまで折り曲げる事により、この円輪部を上記仮想平面に対し傾斜させた、請求項1に記載したエンコーダ。
  4. 静止側周面に静止側軌道を有し、使用時にも回転しない静止輪と、この静止側周面と対向する回転側周面に回転側軌道を有し、使用時に回転する回転輪と、この回転側軌道と上記静止側軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と、上記回転輪に支持された芯金と、この芯金に永久磁石を支持する事により構成されるエンコーダとを備えたエンコーダ付転がり軸受ユニットに於いて、このエンコーダが請求項1〜3の何れかに記載したエンコーダである事を特徴とするエンコーダ付転がり軸受ユニット。
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