JP4225002B2 - 転がり軸受装置の被検出体用位置決め治具および転がり軸受装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転速度検出器付き転がり軸受装置の被検出体用位置決め治具および転がり軸受装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の回転速度検出器付き転がり軸受装置が設置される車両用軸受装置は、車輪を固定したハブ軸に装着した内輪と、車体に固定した外輪との間に転動体を介装してなり、転がり軸受を介して車輪が車体に対して回転自在に支持される。
【0003】
回転速度検出器は、例えば、車両にアンチロックブレーキ(ABS)やトラクションコトンロール(TCS)を搭載する場合、ABSやTCSの制御に必要となるものである。この回転速度検出器は、内輪に固定したパルサリングと、このパルサリングに対して一定の軸方向対向距離を介して対向して固定したセンサとからなり、ハブ軸の回転に伴って回転するパルサリングの回転速度をセンサにて検出し、車輪の回転速度や回転方向を検出する。パルサリングは、交互にN極とS極とに着磁してなる環状のゴム磁石等からなり、内輪に圧入固定した支持環に固着して設けられている。支持環は、内輪に圧入される圧入部と、パルサリングを固着する板状部にて構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例では、パルサリングが取り付けられる支持環を内輪に対して圧入する作業において、作業者が目視により支持環を内輪に対して軸方向に位置決めして圧入していた。したがって、支持環が軸方向にずれた状態で圧入されるおそれがあり、パルサリングとセンサとの軸方向対向距離にばらつきが生じ、内輪の回転に伴って支持環が軸方向にぶれ、センサによる回転検出精度が低下するおそれがあるという問題があった。
【0005】
そこで、支持環の軸方向に対するずれを矯正するために、支持環を内輪に圧入した後、さらに支持環を軸方向に加圧することにより、支持環を内輪に対して正確に位置決めさせるようにしていた。しかしながら、支持環を軸方向に加圧した際、当該圧力により転がり軸受の内・外輪の転動面に圧痕が生じるおそれがあるという新たな問題が発生する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の転がり軸受装置の被検出体用位置決め治具は、固定輪としての外輪と、この外輪に対して同心に配置される回転輪としての内輪と、前記外輪と前記内輪との間に転動自在に介装される複数の転動体と、前記内輪の外輪との対向面の所定の位置に位置決めされて圧入固定される円筒部とこの円筒部の車両インナ側を径方向外側に折曲した環状板部とからなる支持環とこの支持環に固着されるパルサリングとを備えた被検出体に対して、前記パルサリングが、検出体としてのセンサに対して軸方向に一定の距離を隔てた位置で対向するよう前記内輪上の所定の位置に位置決めを行うのに使用される位置決め治具であって、円筒状の本体の端面に、前記環状板部に当接する支持環押込面を有し前記被検出体を前記内輪の前記所定の位置に向けて押し込む被検出体押込部と、この被検出体押込の外径側に前記被検出体が前記所定の位置にまで押し込まれたときに前記外輪の端面に当接する外輪当接面を有し前記被検出体のそれ以上の押し込みを阻止する固定輪当接部とを備え、前記支持環押込面が前記外輪当接面よりも車両アウタ側に突出、または、前記外輪当接面が前記支持環押込面よりも車両アウタ側に突出している。
【0007】
また、本発明の転がり軸受装置の製造方法は、固定輪と、この固定輪に対して同心に配置される回転輪と、前記固定輪と前記回転輪との対向面間に転動自在に介装される複数の転動体と、検出体に対して一定の距離を隔てた位置で対向するよう前記回転輪上の所定の位置に位置決め治具を用いて位置決めされて固定される被検出体とを含む転がり軸受装置の製造方法であって、前記位置決め治具は、円筒状の本体の端面に、前記被検出体を前記回転輪上の前記所定の位置に向けて押し込む被検出体押込部と、前記被検出体が前記所定の位置にまで押し込まれたときに前記固定輪に当接することにより前記被検出体のそれ以上の押し込みを阻止する固定輪当接部とを備え、前記位置決め治具の前記被検出体押込部により前記被検出体を前記回転輪の前記所定の位置に向けて押し込む工程と、前記被検出体が前記回転輪の前記所定の位置にまで押し込まれたときに前記位置決め治具の前記固定輪当接部を前記固定輪に当接させることにより前記被検出体のそれ以上の押し込みを阻止する工程と含む。
【0008】
ここで、固定輪としては例えば外輪が該当し、回転輪としては例えば内輪、軸が該当する。また、逆に、内輪、軸を固定輪とし、外輪を回転輪とすることもできる。
【0009】
転動体としては、玉、円錐ころ、針状ころなど、種々適用される。
【0010】
被検出体は、永久磁石からなるアクティブタイプのパルサリングのほか、銅板などの磁性体からなるパッシブタイプの櫛歯状ロータなども含む。
【0011】
検出体は、パルサリングの回転に伴う磁束の変化を検出するアクティブセンサのほか、櫛歯状ロータの回転に伴う惹起電流の電圧変化を検出するパッシブセンサも含む。
【0012】
被検出体は、検出体に対して軸方向に対向する場合に限定されず、例えば径方向に対向する場合なども含む。
【0013】
このように構成された被検出体の位置決め治具によると、位置決め治具の被検出体押込部と、固定輪当接部との軸方向位置を、固定輪の端面を基準として検出体の位置に合わせて設定している。そのため、位置決め治具の寸法管理を行うのみで、被検出体を検出体に対して軸方向一定の距離を隔てた位置で対向させることができる。その結果、安定した出力信号を得ることができ、転がり軸受装置の回転検出精度が向上する。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1から図5に、本発明の一実施形態を示している。この実施の形態では、プラスチック製カバー付きの転がり軸受装置100を示している。
【0015】
なお、以下の説明において、車両インナ側とは、各図における左側を示し、車両アウタ側とは、同右側を示す。
【0016】
転がり軸受装置100において、ハブ軸1の軸部2の外周には、複列のアンギュラ玉軸受からなる転がり軸受3が装着されている。転がり軸受3は、軸部2の車両インナ側外周に圧入してかしめ固定した回転輪となる内輪4と、固定輪となる外輪5と、軸部2ならびに内輪4に形成した内輪軌道6と、外輪に形成した外輪軌道7と、内輪軌道6,外輪軌道7に沿って転動自在に介装した転動体となる2列の玉群8とからなる。
【0017】
内輪4の車両インナ側の端縁には、被検出体となるパルサリング9が固着される支持環10が設けられている。
【0018】
支持環10は、内輪4の外輪対向面に沿って軸方向に延びる円筒部11と、円筒部11の車両インナ側を径方向外側に折曲した環状板部12とからなる。支持環10は、円筒部11を内輪4の外輪対向面に、車両インナ側から圧入して内輪4に固定される。この支持環10の環状板部12の車両インナ側面にパルサリング9が固着される。パルサリング9は、円環状に形成され、フェライトの粉末を混入したゴム磁石等の永久磁石からなり、周方向等間隔にN極とS極とを交互に着磁してなる。
【0019】
また、外輪5の車両インナ側の端縁には、検出部となるセンサ13が取り付けられるカバー14が設けられる。
【0020】
カバー14は、合成樹脂製の有底円筒部材であり、その外周にフランジ15を有し、カバー14の装着時に当該フランジ15が外輪の車両インナ側の端面に当接して軸方向に位置決め固定されるようになっている。このカバー14に対して取り付けられるセンサ13に対して、パルサリング9が軸方向一定の距離を隔てた位置で対向するよう配置される。すなわち、いわゆるアキシャルタイプの回転速度検出器を構成している。
【0021】
このセンサ13は、ホール素子や磁気抵抗素子等の磁束の流れ方向に応じて出力を変化させる検出部となる磁気検出素子と、当該磁気検出素子の出力波形を整える波形成形回路を組み込んだIC等にて構成されたアクティブセンサである。内輪4の回転に伴って内輪4に固定したパルサリング9が回転すると、このセンサ13にてパルサリング9の磁束の変化が検知され、車輪の回転速度が検出されるようになっている。すなわち、いわゆるアクティブタイプの回転速度検出器を構成している。
【0022】
本実施の形態では、パルサリング9がセンサ13に対して軸方向一定の距離を隔てた位置で対向するように工夫している。そのために、パルサリング9が固着される支持環10を内輪4に押し込む工程において、図2に示すような位置決め治具20を用いる。
【0023】
位置決め治具20は、支持環10を車両インナ側から軸方向に押し込んで、この支持環10を内輪4の端縁に対して圧入するための円筒部材である。この位置決め治具20の支持環10を押し込む側の端面において、内径側は、支持環10を押し込む被検出体押込部となる支持環押込面21とされ、外径側は、外輪5の端面に当接される固定輪当接部となる外輪当接面22とされる。
【0024】
この位置決め治具20を用いて、まず、図3(a)に示すように、支持環押込面21にて支持環10を軸方向に押し込む。その後、図3(b)に示すように、外輪当接面22を外輪5の車両インナ側の端面に当接させる。これにより、支持環10のそれ以上の押し込みが阻止され、支持環10内輪4に対して軸方向に位置決めされて固定される。
【0025】
この位置決め治具20の支持環押込面21と、外輪当接面22との軸方向の位置関係は、支持環押込面21にて支持環10がセンサ13に対して軸方向一定の距離を隔てた位置で対向するような位置にまで押し込まれたときに、外輪当接面22が外輪5に当接することにより支持環10のそれ以上の押し込みを阻止するように管理されている。
【0026】
例えば、この実施の形態では、図2および図3に示すように、支持環押込面21が外輪当接面22よりも車両アウタ側に突出した形状としているが、他にも、図4に示すように、支持環押込面21と外輪当接面22とが面一となったものや、図5に示すように、外輪当接面22が支持環押込面21よりも車両アウタ側に突出した形状のものなど、カバー14に取り付けられたセンサ13の取り付け位置に対応して各種用意される。
【0027】
以上の位置決め治具20によると、位置決め治具20の支持環押込面21と、外輪当接面22との軸方向位置を、外輪5の車両インナ側の端面を基準としてセンサ13の位置に合わせて設定している。そのため、位置決め治具20の寸法管理を行うのみで、パルサリング9をセンサ13に対して軸方向一定の距離を隔てた位置で対向させることができる。その結果、安定した出力信号を得ることができ、転がり軸受装置100の回転検出精度が向上する。しかも、転がり軸受装置100の各構成部品の精度を向上させる必要がないため、製造コストが増大せずにすみ、また、製品不良の発生率も低減できるため、さらなるコスト低減が期待できる。さらに、従来のように、支持環10を正確に着座させるための大きな押込力を加える必要がないため、内・外輪の各転動面6,7に圧痕が生じることがない。
【0028】
なお、位置決め治具20は、被検出体として非磁性体の銅板等からなる櫛歯状のロータを用いた、いわゆるパッシブタイプの回転検速度出器を有する転がり軸受装置にも適用できる。
【0029】
図6に他の実施の形態を示す。この実施の形態は、金属プレス製カバー付きの転がり軸受装置200を示している。
【0030】
転がり軸受装置200において、上記実施の形態の転がり軸受装置100と異なる点は、外輪4の車両インナ側の端面に金属プレス製カバー40が取り付けられている点である。
【0031】
金属プレス製カバー40は、有底円筒形状の樹脂胴体30の外周面が金属環40で覆われている。樹脂胴体30の円筒部31の外周面の軸方向途中には、この金属環41が径方向外側に屈曲されて位置決め部42が形成されており、さらに金属環40はこの位置決め部42から樹脂胴体30の自由端を越えて車両アウタ側に延びて円筒部43を形成している。この金属環40の位置決め部42により、樹脂胴体30は外輪5の車両インナ側の端面に当接され軸方向に位置決めされ、また、金属環40の円筒部43が外輪5の車両インナ側の端縁内周面に内嵌されている。
【0032】
この実施の形態においても、位置決め治具20を用いることができる。
【0033】
図7および図8にさらに他の実施の形態を示す。この実施の形態では、いわゆるラジアルタイプの回転速度検出器を有する転がり軸受装置300を示している。
【0034】
転がり軸受装置300には、被検出体となるロータ50と、検出体となるセンサ60が設けられている。
【0035】
ロータ50は、軟鋼板等の磁性金属板からなり、互いに同心の大径円筒部51および小径円筒部52と、これら両円筒部51,52の外端縁同士を連続させる環状板部53とからなる。大径円筒部51は、複数のスリット状の切り欠き54が円周方向に渡り等間隔に設けられて櫛歯を形成している。このような構成のロータ50は、小径円筒部52を内輪4の端縁に外嵌装着している。
【0036】
センサ60は、永久磁石、磁性材製のポールピース、コイルからなる。このセンサ60は、ロータ50の大径円筒部51の内周側に配置されている。そして、このロータ50の大径円筒部51の内周側が、センサ60に対して径方向一定の距離を隔てた位置で対向されている。すなわち、いわゆるラジアルタイプの回転速度検出器を構成している。
【0037】
この状態では、内輪4が回転することにより、ロータ50の大径円筒部51が回転すると、この大径円筒部51の複数の切り欠き54がセンサ60と交互に対向し、これによりセンサ60のポールピース内の磁束密度が変化し、コイルに生じる電圧が、内輪4の回転速度に比例した周波数で変化する。すなわち、切り欠き54とセンサ60とが対向すると、磁束密度が低くなる。また、位相が半分ずれて各切り欠き54間の大径円筒部51とセンサ60とが対向すると、磁束密度が高くなる。この結果、コイルに生じる電圧が、内輪4の回転速度に比例して変化し、車輪の回転速度が検出される。すなわち、いわゆるパッシブタイプの回転速度検出器を構成している。
【0038】
この実施の形態でも、ロータ50を内輪4の端縁に対して圧入する工程において、次の位置決め治具70を用いる。
【0039】
位置決め治具70は、内筒部71と外筒部72と、これら内筒部71と外筒部72とを車両インナ側の各端縁で連接する環状板部73とからなる。内筒部71の自由端の端面が、ロータ50の環状板部53を車両インナ側から押し込む被検出体押込部となるロータ押込面74とされる。また、外筒部72の自由端の端面が、外輪5の端面に対して当接する固定輪当接部となる外輪当接面75とされる。
【0040】
この位置決め治具70を用いて、ロータ押込面74でロータ50を軸方向に押し込み、その後、外輪当接面75を外輪5の車両インナ側の端面に当接させることにより、ロータ50のそれ以上の押し込みが阻止され、ロータ50は内輪4に対して軸方向に位置決め固定される。
【0041】
この位置決め治具70のロータ押込面74と、外輪当接面75との軸方向の位置関係は、ロータ押込面74にてロータ50の大径円筒部51の内径部がセンサ60に対して径方向で対向するような位置にまで押し込まれたときに、外輪当接面75が外輪5に当接することによりロータ50のそれ以上の押し込みを阻止するように管理されている。
【0042】
例えば、図8に示すように、ロータ押込面74が外輪当接面75よりも車両アウタ側に突出した形状とする。なお、ロータ押込面74と外輪当接面75とが面一となったもの、外輪当接面75がロータ押込面74よりも車両アウタ側に突出した形状のものなど、センサ60の取り付け位置に対応して各種用意される。
【0043】
なお、ロータ50の大径円筒部51の先端が位置決め治具70と干渉しないよう、位置決め治具70の上記動作に際して、位置決め治具70の内筒部71と、同外筒部72との間の環状隙間にロータ50の大径円筒部51が非接触に位置するようになっており、さらに、位置決め治具70の環状板部73の車両アウタ側端面76の軸方向位置は、この位置決め治具70の外輪当接面75が外輪5の車両インナ側の端面に当接したとき、ロータ50の大径円筒部51の先端よりも車両インナ側に位置するように管理される。
【0044】
以上の位置決め治具70によると、位置決め治具70のロータ押込面74と、外輪当接面75との軸方向位置を、外輪5の車両インナ側の端面を基準としてセンサ60の位置に合わせて設定している。そのため、位置決め治具70の寸法管理を行うのみで、ロータ50の大径円筒部51の内径部をセンサ60に対して径方向に正確に対向させることができる。その結果、安定した出力信号を得ることができ、転がり軸受装置300の回転検出精度が向上する。
【0045】
なお、この実施の形態において、ロータ50の大径円筒部51の内周面に永久磁石からなる筒状のパルサリングを固着し、いわゆるアクティブタイプの回転速度検出器を構成することができ、これに位置決め治具70を用いることができる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の被検出体の位置決め治具および位置決め方法では、位置決め治具の被検出体押込部と、固定輪当接部との軸方向位置を、固定輪の端面を基準として検出体の位置に合わせて設定している。そのため、位置決め治具の寸法管理を行うのみで、被検出体を検出体に対して軸方向一定の距離を隔てた位置で対向させることができる。その結果、安定した出力信号を得ることができ、転がり軸受装置の回転検出精度が向上する。しかも、転がり軸受装置の各構成部品の精度を向上させる必要がないため、製造コストが増大せずにすみ、また、製品不良の発生率も低減できるため、さらなるコスト低減が期待できる。さらに、従来のように、被検出体を正確に着座させるための加圧が不要となり、内、外輪の各転動面に圧痕が生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る位置決め治具の使用対象である転がり軸受装置の断面図
【図2】本発明の一実施形態に係る位置決め治具の使用状態を示す断面図
【図3】図2の位置決め治具の使用手順を示す要部断面図
【図4】図2の位置決め治具の変形例を示す要部断面図
【図5】図2の位置決め治具の変形例を示す要部断面図
【図6】本発明の他の実施の形態に係る位置決め治具の使用対象である転がり軸受装置の断面図
【図7】本発明のさらに他の実施の形態に係る位置決め治具の使用対象である転がり軸受装置の断面図
【図8】図7の転がり軸受装置に位置決め治具を使用した状態を示す断面図
【符号の説明】
4 内輪
5 外輪
9 パルサリング
10 支持環
13 センサ
20 位置決め治具
21 支持環押込部
22 外輪当接部
100 転がり軸受装置
Claims (2)
- 固定輪としての外輪と、この外輪に対して同心に配置される回転輪としての内輪と、前記外輪と前記内輪との間に転動自在に介装される複数の転動体と、前記内輪の外輪との対向面の所定の位置に位置決めされて圧入固定される円筒部とこの円筒部の車両インナ側を径方向外側に折曲した環状板部とからなる支持環とこの支持環に固着されるパルサリングとを備えた被検出体に対して、
前記パルサリングが、検出体としてのセンサに対して軸方向に一定の距離を隔てた位置で対向するよう前記内輪上の所定の位置に位置決めを行うのに使用される位置決め治具であって、
円筒状の本体の端面に、前記環状板部に当接する支持環押込面を有し前記被検出体を前記内輪の前記所定の位置に向けて押し込む被検出体押込部と、この被検出体押込の外径側に前記被検出体が前記所定の位置にまで押し込まれたときに前記外輪の端面に当接する外輪当接面を有し前記被検出体のそれ以上の押し込みを阻止する固定輪当接部とを備え、
前記支持環押込面が前記外輪当接面よりも車両アウタ側に突出、または、前記外輪当接面が前記支持環押込面よりも車両アウタ側に突出している、ことを特徴とする転がり軸受装置の被検出体用位置決め治具。 - 固定輪としての外輪と、この外輪に対して同心に配置される回転輪としての内輪と、前記外輪と前記内輪との対向面間に転動自在に介装される複数の転動体と、前記内輪の外輪との対向面の所定の位置に位置決めされて圧入固定される円筒部とこの円筒部の車両インナ側を径方向外側に折曲した環状板部とからなる支持環とこの支持環に固着されるパルサリングとを備えた被検出体とを含む転がり軸受装置に対して、
前記パルサリングが、検出体としてのセンサに対して軸方向に一定の距離を隔てた位置で対向するよう前記内輪上の所定の位置に位置決め治具を用いて位置決めされて固定される転がり軸受装置の製造方法であって、
前記位置決め治具は、円筒状の本体の端面に、前記環状板部に当接する支持環押込面を有し前記被検出体を前記内輪の前記所定の位置に向けて押し込む被検出体押込部と、この被検出体押込部の外径側に前記被検出体が前記所定の位置にまで押し込まれたときに前記外輪の端面に当接する外輪当接面を有し前記被検出体のそれ以上の押し込みを阻止する固定輪当接部とを備え、
前記支持環押込面が前記外輪当接面よりも車両アウタ側に突出、または、前記外輪当接面が前記支持環押込面よりも車両アウタ側に突出しており、
前記位置決め治具の前記被検出体押込部により前記被検出体を前記回転輪の前記所定の位置に向けて押し込む工程と、
前記被検出体が前記回転輪の前記所定の位置にまで押し込まれたときに前記位置決め治具の前記固定輪当接部を前記外輪の端面に当接させることにより前記被検出体のそれ以上の押し込みを阻止する工程と、含むことを特徴とする転がり軸受装置の製造方法。
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