JP2002340479A - 乾燥装置 - Google Patents
乾燥装置Info
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Abstract
を可能とした乾燥装置を提供すること。 【解決手段】 塗液が塗布されたウェブ状の基材Wを搬
送しながら乾燥炉K内でその塗膜を乾燥させる乾燥装置
であって、基材Wに対して平行な風向きでかつ層流とし
て熱風を送り、その熱風の風速を基材の配送速度に対し
て0.1〜5m/sの相対速度に制御する。塗工面の乾
燥ムラを起こさずに、しかも効率よく塗膜を乾燥させる
ことができる。ガイドロールRの表面温度を調整可能と
するのが好ましく、また乾燥炉Kの上面部又は側面部に
炉内の溶剤濃度を低下させるための給気面14を設ける
のが好ましい。
Description
塗布された塗液を乾燥させるための乾燥装置に関するも
のである。
に塗液を塗布した後に行う乾燥工程は、塗工面の面質を
決定する上で重要なプロセスである。従来、この乾燥工
程は、塗膜に熱風を吹き付けることで、塗膜への伝熱及
び塗膜面上の溶剤蒸気の除去を促進し、乾燥を行ってい
る。ただし、風紋の発生など塗膜面質を乱すことなく乾
燥させる必要があるため、緩やかな熱風を吹き付けてい
る。また、熱風による風紋の発生を懸念するあまり、自
然乾燥を選択する場合もあるが、自然乾燥では塗膜面か
らの溶剤の蒸発量にバラツキを生じ、かえって面質ムラ
を起こす要因となる。
いる乾燥装置の概略構成図を示しており、以下、この図
面を参照して従来より行われている乾燥方式を説明す
る。なお、図1〜図4に示す各乾燥装置は、いずれも、
塗膜が形成されたウェブ状の基材WをガイドロールRで
搬送しながら乾燥炉Kの中を通過させ、その乾燥炉K内
で基材W上の塗膜を乾燥させるようになっている。
1参照) この乾燥方式は、最も一般的な乾燥方式であり、本乾燥
方式にて乾燥を行う場合、塗工面質を乱さない程度に緩
やかな熱風を塗膜上方から吹き付ける。図1に示すよう
なジェットノズル乾燥がその一例であり、ここでは本乾
燥方式の欠点をこのジェットノズル乾燥を例にとって説
明する。
ジェットノズル1の先端にある5mm幅程度のスリット
から噴出された熱風は、基材Wに衝突した後、基材Wの
進行方向と同一方向及び逆方向に進んでいく。この時、
基材W上にて広がった熱風の厚みは1/20程度とな
り、熱風の風速としては、スリット吹き出し時に比べて
10倍程度の速さとなる。そのため、緩やかな風速にて
スリットから吹き出したとしても、基材W上にて高風速
となり、風紋等の面質ムラの原因となる。なお、その他
の衝突噴流乾燥方式の例としては、フローティング乾
燥、多孔板ノズル乾燥がある。
方式で、図2に示すような熱風の向きと基材の搬送方向
が逆になってカウンターフロー乾燥と、図3に示すよう
な熱風の向きと基材の搬送方向が同じ方式とがある。
に、下流側の給気ノズル2から上流側の排気ノズル3に
向けて熱風を吹き付けるが、基材Wの進行方向と熱風の
吹き付け方向が逆であるため、塗膜表面にて熱風が層流
とならず、乾燥ムラが起こりやすいという欠点がある。
一方、図3に示すように、熱風の向きと基材Wの搬送方
向が同じ方式では、上流側の給気ノズル2から下流側の
排気ノズル3に向けて熱風を吹き付けるが、乾燥炉Kの
後半部分にて熱風の気流に乱れが生じ、乾燥ムラが起こ
りやすいという欠点がある。
4参照) この乾燥方式は、基材に対して平行に熱風を吹き付ける
方式の一つで、図4に示すように、一つの小ノズル4に
給気部4aと排気部4bを持たせ、給気部4aと排気部
4bの距離を数十cmと狭くした乾燥方式であり、給気
部4aと排気部4bの距離が近いため、気流の流れの管
理が容易であり、気流の乱れの少ない乾燥が可能であ
る。しかしながら、この乾燥方式では、基材Wに熱を加
えることができる区間の長さが小ノズル4の数に依存す
るため、一般的な平行流乾燥に比べて伝熱量が少なくな
り、乾燥能力が低下する恐れがある。そこで、伝熱量を
向上させるために、小ノズル間の距離を短くし、乾燥炉
K内に設置する小ノズル4の本数を増やす方法もある
が、この方法では、隣接する小ノズル4の給排気部の間
隔が狭くなるため、各小ノズル間での給排気の流れが起
こり、乾燥ムラを生じる恐れがある。
方式(図5参照) この乾燥方式は、塗膜表面にて気流の乱れを発生させな
いことを目的とした乾燥方式で、乾燥炉上面から熱風を
吹き、基材の入口側から出口側に向けて乾燥炉断面積を
減少させていく方法を採る。
の内部に入口側から出口側に向けて下方に傾斜する給気
面5を設置しておき、乾燥炉Kにおける下流側の内部上
方に設置した送風機6により熱風を吹き付けることによ
り、ウェブWの入口側から出口側に向けて乾燥炉断面積
を減少させていく。このように、乾燥炉の上面から熱風
を吹き付けると共に、乾燥炉の断面積を入口側から出口
側に向けて小さくしていくことで、塗膜表面での熱風の
風速を上昇させ、乾燥炉内に生じる気流の乱れを吸収す
ることを狙っており、乾燥炉における入口部と出口部の
風速の比が1:1000となることが好ましいとされて
いる。また、熱風の風速を1000倍まで上げることに
より、塗膜への伝熱量の上昇による乾燥効率の向上も同
時に図っている。しかしながら、この乾燥方式では、乾
燥炉の出口付近に近づくにつれて熱風の風速が急激に速
くなり、逆に塗膜面の乾燥ムラを起こす恐れがあり、風
速条件の設定が難しい。また、乾燥ムラの発生を恐れる
あまり、乾燥速度を極端に落とすと、乾燥能力の低下を
招き、乾燥効率が上がらないという問題もある。
有する種々の問題点に鑑みてなされたものであり、その
目的とするところは、乾燥ムラを発生することなく、高
効率な乾燥を可能とした乾燥装置を提供することにあ
る。
ある乾燥装置は、塗液が塗布されたウェブ状の基材を搬
送しながら乾燥炉内でその塗膜を乾燥させる乾燥装置で
あって、基材に対して平行な風向きでかつ層流として熱
風を送り、その熱風の風速を基材の配送速度に対して
0.1〜5m/sの相対速度に制御することを特徴とし
ている。
請求項1に記載の乾燥装置において、乾燥炉における基
材入口の上部に熱風の吹出口を有すると共に基材出口の
上部に排気口を有し、熱風の風向きを基材の走行方向と
同じにすることを特徴としている。
請求項1に記載の乾燥装置において、乾燥炉における基
材出口の上部に熱風の吹出口を有すると共に基材入口の
上部に排気口を有し、熱風の風向きを基材の走行方向と
逆にすることを特徴としている。
請求項1〜3のいずれかに記載の乾燥装置において、熱
風の風速が基材の走行方向及び幅方向において一定とな
るようにしたことを特徴としている。
請求項2に記載の乾燥装置において、乾燥炉内における
熱風の流量を基材の進行と共に増加するようにしたこと
を特徴としている。
請求項2又は3に記載の乾燥装置において、熱風の吹出
口を、ハニカムメッシュ、集合管、金網等からなる整流
板から構成したことを特徴としている。
請求項2又は3に記載の乾燥装置において、熱風の吹出
口に、熱風の風向きの乱れを防止するための風向板を取
り付けたことを特徴としている。
請求項1〜7のいずれかに記載の乾燥装置において、走
行する基材の少なくとも一方側に赤外線ヒーターを設置
したことを特徴としている。
請求項8に記載の乾燥装置において、赤外線ヒーター
を、乾燥炉内の流れ方向及び幅方向に分割して設置し、
各ヒーター毎に温度調整を可能としたことを特徴として
いる。
は、請求項1〜9のいずれかに記載の乾燥装置におい
て、乾燥炉の基材入口と基材出口の両方に、室内圧力の
調整が可能な差圧調整室を付加したことを特徴としてい
る。
は、請求項1〜10のいずれかに記載の乾燥装置におい
て、乾燥炉内に基材保持用のガイドロールを設け、その
ガイドロールの表面温度を調整可能としたことを特徴と
している。
は、請求項11に記載の乾燥装置において、各ガイドロ
ール毎に温度調整を可能としたことを特徴としている。
は、請求項11又は12に記載の乾燥装置において、ガ
イドロールに駆動を持たせたことを特徴としている。
例を示す概略構成図であり、以下にこの図面を参照しな
がら、本発明の実施の形態について説明する。
炉Kにおける基材Wの入口上部に吹出口11を設置する
と共に、出口上部に排気口12を設置してあり、吹出口
11から熱風を吹き出すと共に排気口12を通して熱風
の排出が行われる構造になっている。そして、走行する
基材Wに対して平行な風向きでかつ層流として熱風を送
ることで、基材Wに塗布された塗液の乾燥を行う。な
お、図6において、Rは基板保持用のガイドロール、1
3は赤外線ヒーター、14は複数の小さな給気面であ
る。
基材の走行方向と同じであるが、逆であってもよい。装
置的には、基材Wの搬送方向を逆にするか、或いは吹出
口11と排気口12を逆にすればよい。
相対速度の差を変え、その時の塗膜面の風紋の有無を見
る実験を行った。
を用意し、ロールコートにて塗工を行った後、乾燥装置
を通して乾燥を行い、その面質の評価を行った。熱風の
風向きは、基材の走行方向と同じ場合と逆の場合の2種
類について実験を行った。熱風の風向きと基材の走行方
向が同じ場合には、熱風の風速が基材の走行速度よりも
早い場合と遅い場合の2種類について実験を行った。実
験結果を表1に示す。
風の相対速度がある一定以上になると、塗工面に風紋が
発生することが分かり、風紋が発生する限界風速の大き
さは、塗工液に使われる溶媒の表面張力に依存している
ことが判明した。すなわち、表面張力が大きい程、風紋
発生の限界相対速度が大きい。 2)塗工液の溶媒として水を用いた場合、風紋発生の限
界相対速度は5m/sとなり、水に比べて表面張力の低
いトルエンでは1m/sが風紋発生の限界相対速度であ
ることが分かった。 3)基材の走行方向と熱風の風向きが同じであっても逆
であっても、風紋発生の限界相対速度に差は見られなか
った。 4)基材の走行方向と熱風の風向きが同じで、基材の走
行速度に比べて熱風の風速が早い場合と遅い場合とで風
紋の限界相対速度に差は見られなかった。 5)基材に対する熱風の相対速度が0.1m/sに満た
ない場合、ほとんど乾燥が進行しなかった。
て、塗膜表面に風紋が発生する限界相対速度に差が生じ
る理由としては、表面張力が大きい程、塗膜表面を平滑
に保持しようとする力が強く、熱風等の外乱による塗膜
表面の乱れが発生しにくいと考えられる。また、基材の
走行速度に対する熱風の相対速度が0.1m/sに満た
ない場合、蒸発した溶媒蒸気を塗膜面上から除去する能
力が低くなり、十分乾燥が進行しなかったと考えられ
る。
ノズル乾燥等の衝突噴流乾燥方式において、乾燥工程で
の風紋発生を防止できない理由は次のようである。すな
わち、ジェットノズル乾燥において、5mm幅程度のス
リットから噴出された熱風は、基材に衝突した後、基材
の進行方向と同一方向及び逆方向に進んでいく。この
時、基材上にて広がった熱風は基材の進行方向と同方向
と逆方向とに別れ、熱風の厚みは1/20程度となり、
熱風の風速としては、スリット吹出し時に比べて10倍
程度の速さとなる。例えば、スリットから出た熱風の風
速が1m/sであった時、基材上にて広がった時の風速
は10倍程度の10m/s程度に達することとなる。基
材の走行速度に対する相対速度としては、基材の走行方
向と逆方向に分かれた熱風の相対速度は10m/sに基
材の走行速度を加えたものとなり、小さくても10m/
sとなる。上述した実験結果より、一般的に塗工液の溶
媒として用いられる液体の中で、表面張力の最も大きい
水の時でさえ、限界相対風速は5m/s程度であり、面
質不良を防止することができない。
における基材入口の上部から基材Wの走行方向と同方向
に熱風を吹く場合、乾燥の進行と共に塗工液の溶媒の蒸
発が進み、乾燥炉内の溶媒濃度が上昇していく。ここ
で、塗工液の溶媒が引火性のある有機溶剤である場合、
爆発下限界濃度を越えた時には、乾燥炉内で爆発の危険
性がある。そこで、乾燥炉Kの上部又は側面部の給気面
30から有機溶剤ガスを含まないエアーの供給を行い、
乾燥炉内の有機溶剤濃度を爆発下限界濃度の1/4以下
となるようにする。このように、熱風の流量を基材の進
行と共に増加させる場合、乾燥炉内の前半にて給気を行
うと、恒率乾燥期間が終了しておらず、塗膜表面での熱
風風速が上がり、塗膜面上に風紋が発生してしまう。そ
こで、乾燥炉内の後半から給気を行うようにする。
ては、基材の走行速度と熱風との相対速度の値が重要で
あるが、同時に幅方向での熱風の風速のバラツキをなく
すこと、及び熱風が層流であることが重要である。この
ため、図6に示す本発明の乾燥装置では、熱風の吹出口
11に、ハニカムメッシュ、集合管、金網等からなる整
流板を用いるのが好ましい。ハニカムメッシュ等の各メ
ッシュの直径を小さくし、メッシュの長手方向の長さを
長くすると、より風速のバラツキを小さくできる。メッ
シュの直径としては、0.5〜10mm程度が好まし
く、長手方向の長さとしてはメッシュの直径の500倍
以上が好ましい。
基材入口または基材出口の上部にある吹出口から熱風が
送風されるが、幅方向での風速のバラツキだけでなく、
高さ方向でのバラツキの抑制も重要である。高さ方向に
てバラツキがある場合、吹出口11の上部から出た熱風
が基材Wの方に向かい、基材表面での熱風の風速が上昇
し、塗膜面上での風紋の発生が懸念される。そこで、高
さ方向での風速のバラツキを抑制すべく、高さ方向に複
数の風向板を設置することが好ましい。この風向板を単
独で上下方向に動かすことにより、熱風の風向きの乱れ
を防止し、高さ方向での風速のバラツキを抑制できる。
上部に設置された吹出口から出る熱風による乾燥は、塗
膜面を乱さずに乾燥を進行させるという点では重要な役
割を果たしている。しかしながら、塗膜面上での風速
が、基材走行速度との相対速度で0.1〜5m/sと小
さく、乾燥能力としては不十分である。そのため、熱風
のみを用いた乾燥では、塗工速度を下げる、又は乾燥炉
長を長くするなどの工夫が要る。そこで、図6に示すよ
うに、乾燥炉K内に赤外線ヒーター13を設置して乾燥
効率の向上を図ることが望ましい。ここで、赤外線ヒー
ター13の設置位置としては、基材Wの上下両方または
どちらか一方となるが、塗膜表面での熱風の乱れを防ぐ
という点を考慮し、基材Wの下側に設置することが好ま
しい。
両端部では塗工されていない部分が存在し、基材の中央
部に比べて基材への伝熱量が多くなり、基材のシワ、カ
ール等の発生が懸念される。また、流れ方向において
も、乾燥初期の恒率乾燥期間では、塗膜及び基材温度は
湿球温度に保たれてはいるものの、恒率乾燥期間の終了
している乾燥後半では、急激に塗膜及び基材温度が上昇
し、シワ、基材の伸び、塗膜のひび割れ等の不良発生が
懸念される。そこで、赤外線ヒーター13を乾燥炉内の
流れ方向及び幅方向に分割して配置し、各ヒーター毎に
温度調整を可能とすることが好ましい。この場合、温度
分布を均一にするため、千鳥に配置するのが望ましい。
基材に対して平行な風向きでかつ層流として熱風を送る
ことが本発明で乾燥のポイントである。ここで、熱風の
流れをコントロールするにあたり、乾燥炉内と乾燥炉外
との圧力差の管理も重要である。乾燥炉内に比べて乾燥
炉外の気圧が高い場合、乾燥炉外から乾燥炉内への気流
の流入が起こり、塗膜面の風紋発生の原因となる。ま
た、乾燥炉内に比べて乾燥炉外の気圧が低い場合、乾燥
炉内から乾燥炉外への気流の流出が起こり、同様に風紋
の発生が起こる。そこで、乾燥炉の基材入口と基材出口
の両方に、室内圧力の調整が可能な差圧調整室を付加
し、乾燥炉内と乾燥炉外との気流の流入流出を防止する
ことが好ましい。差圧調整室の室内圧力の調整は、差圧
調整室に給気口及び排気口を設けておき、給気量と排気
量の調整で行うようにすればよい。
保持用のガイドロール13を設けている。一般的に用い
られるガイドロールは、表面温度の調整機能がないた
め、熱風等の影響で加熱され、熱風温度と同程度まで昇
温する。しかしながら、恒率乾燥期間である乾燥初期に
おいて、塗膜及び基材の温度は湿球温度程度に保たれて
おり、ガイドロールと温度差が生じている。例えば、熱
風温度を80℃、塗工液の溶媒をトルエンとした場合、
湿球温度は35℃程度となり、ガイドロールと塗膜と基
材との温度差は45℃もあることになる。このようにガ
イドロールの温度と基材の温度に大きな差があると、塗
膜が急激に加熱され、面質ムラが発生することになる。
そこで、ガイドロールと基材との温度差は5℃以内であ
ることが好ましい。このため、ガイドロールの表面温度
を任意に調整できるようにする。例えば、ガイドロール
の内部を通水可能な構造とし、温度調整した水を通水す
ることでガイドロールの表面温度を調整することができ
る。
ガイドロールについて、各ガイドロール毎に温度調整が
可能な構造とすることが好ましい。赤外線ヒーターのヒ
ーター温度について流れ方向に温度設定を可能としてい
るのと同様に、ガイドロールの温度を個別にコントロー
ル可能とすることで、より基材への急激な伝熱を防止す
ることができる。
するだけでなく、基材との間での滑りによる基材への傷
付きを防止するために、ガイドロール自体に駆動を持た
せることが好ましい。
期間の乾燥を目的としたものであるので、この乾燥装置
の後に、塗膜内の残留溶剤量の減少を目的とした減率乾
燥期間での乾燥用として、噴流衝突式熱風乾燥方式を用
いた乾燥装置を付加することが望ましいものである。
説明してきたが、本発明による乾燥装置は、上記実施の
形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸
脱しない範囲において種々の変更が可能であることは当
然のことである。
置は、塗液が塗布されたウェブ状の基材を搬送しながら
乾燥炉内でその塗膜を乾燥させる乾燥装置であって、基
本的に、基材に対して平行な風向きでかつ層流として熱
風を送り、その熱風の風速を基材の配送速度に対して
0.1〜5m/sの相対速度に制御することを特徴とし
ているので、塗工面の乾燥ムラを起こすことなく、しか
も効率よく塗膜を乾燥させることができる。
請求項2に記載の乾燥装置において、乾燥炉内における
熱風の流量を基材の進行と共に増加するようにしたこと
を特徴としているので、塗工液の溶媒が有機溶剤である
場合、有機溶剤を含まないエアーの給気を行うことで、
乾燥炉内の有機溶剤濃度を爆発下限界濃度に下げること
ができる。
請求項2又は3に記載の乾燥装置において、熱風の吹出
口を、ハニカムメッシュ、集合管、金網等からなる整流
板から構成したことを特徴としているので、幅方向での
熱風の風速のバラツキをなくすことができ、熱風を層流
として供給することができる。
請求項2又は3に記載の乾燥装置において、熱風の吹出
口に、熱風の風向きの乱れを防止するための風向板を取
り付けたことを特徴としているので、高さ方向に複数の
風向板を設置することにより、供給される熱風の高さ方
向でのバラツキを抑制することができる。
請求項1〜7のいずれかに記載の乾燥装置において、走
行する基材の少なくとも一方側に赤外線ヒーターを設置
したことを特徴としているので、熱風のみを用いた乾燥
に比べて、乾燥恒率の向上を図ることができる。
請求項8に記載の乾燥装置において、赤外線ヒーター
を、乾燥炉内の流れ方向及び幅方向に分割して設置し、
各ヒーター毎に温度調整を可能としたことを特徴として
いるので、基材への伝熱量が全体に平均化することがで
き、熱の偏りによる基材のシワ、カール等の発生を防止
することができる。
は、請求項1〜9のいずれかに記載の乾燥装置におい
て、乾燥炉の基材入口と基材出口の両方に、室内圧力の
調整が可能な差圧調整室を付加したことを特徴としてい
るので、乾燥炉内と乾燥炉外との気流の流入流出を防止
することができ、このような気流の流れによるに起因す
る塗膜面の風紋発生の原因を取り除くことができる。
は、請求項1〜10のいずれかに記載の乾燥装置におい
て、乾燥炉内に基材保持用のガイドロールを設け、その
ガイドロールの表面温度を調整可能としたことを特徴と
しているので、塗膜が急激に加熱されて面質ムラを生じ
るのを防止することができる。
は、請求項11に記載の乾燥装置において、各ガイドロ
ール毎に温度調整を可能としたことを特徴としているの
で、より基材への急激な伝熱を防止することができる。
は、請求項11又は12に記載の乾燥装置において、ガ
イドロールに駆動を持たせたことを特徴としているの
で、基材との間での滑りによる基材への傷付きを防止す
ることができる。
トノズル乾燥を行う乾燥装置を示す概略構成図である。
乾燥を行う乾燥装置の概略構成図である。
行流乾燥を行う乾燥装置の概略構成図である。
概略構成図である。
燥装置の概略構成図である。
である。
Claims (13)
- 【請求項1】 塗液が塗布されたウェブ状の基材を搬送
しながら乾燥炉内でその塗膜を乾燥させる乾燥装置であ
って、基材に対して平行な風向きでかつ層流として熱風
を送り、その熱風の風速を基材の配送速度に対して0.
1〜5m/sの相対速度に制御することを特徴とする乾
燥装置。 - 【請求項2】 乾燥炉における基材入口の上部に熱風の
吹出口を有すると共に基材出口の上部に排気口を有し、
熱風の風向きを基材の走行方向と同じにすることを特徴
とする請求項1に記載の乾燥装置。 - 【請求項3】 乾燥炉における基材出口の上部に熱風の
吹出口を有すると共に基材入口の上部に排気口を有し、
熱風の風向きを基材の走行方向と逆にすることを特徴と
する請求項1に記載の乾燥装置。 - 【請求項4】 熱風の風速が基材の走行方向及び幅方向
において一定となるようにしたことを特徴とする請求項
1〜3のいずれかに記載の乾燥装置。 - 【請求項5】 乾燥炉内における熱風の流量を基材の進
行と共に増加するようにしたことを特徴とする請求項2
に記載の乾燥装置。 - 【請求項6】 熱風の吹出口を、ハニカムメッシュ、集
合管、金網等からなる整流板から構成したことを特徴と
する請求項2又は3に記載の乾燥装置。 - 【請求項7】 熱風の吹出口に、熱風の風向きの乱れを
防止するための風向板を取り付けたことを特徴とする請
求項2又は3に記載の乾燥装置。 - 【請求項8】 走行する基材の少なくとも一方側に赤外
線ヒーターを設置したことを特徴とする請求項1〜7の
いずれかに記載の乾燥装置。 - 【請求項9】 赤外線ヒーターを、乾燥炉内の流れ方向
及び幅方向に分割して設置し、各ヒーター毎に温度調整
を可能としたことを特徴とする請求項8に記載の乾燥装
置。 - 【請求項10】 乾燥炉の基材入口と基材出口の両方
に、室内圧力の調整が可能な差圧調整室を付加したこと
を特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の乾燥装
置。 - 【請求項11】 乾燥炉内に基材保持用のガイドロール
を設け、そのガイドロールの表面温度を調整可能とした
ことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の乾
燥装置。 - 【請求項12】 各ガイドロール毎に温度調整を可能と
したことを特徴とする請求項11に記載の乾燥装置。 - 【請求項13】 ガイドロールに駆動を持たせたことを
特徴とする請求項11又は12に記載の乾燥装置。
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