JP2000329463A - 塗膜の乾燥方法及び乾燥装置 - Google Patents

塗膜の乾燥方法及び乾燥装置

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JP2000329463A
JP2000329463A JP13423899A JP13423899A JP2000329463A JP 2000329463 A JP2000329463 A JP 2000329463A JP 13423899 A JP13423899 A JP 13423899A JP 13423899 A JP13423899 A JP 13423899A JP 2000329463 A JP2000329463 A JP 2000329463A
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drying
coating
coating film
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seconds
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JP13423899A
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Daiki Minamino
大樹 南野
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗布後の乾燥工程における吹かれムラ等の故
障を回避し安定した良質の塗布乾燥製品が得られるよう
にする。 【解決手段】 25℃で剪断速度が0.1s-1において
粘度が0.5mPas以上100Pas以下の塗布液を
ウエット膜厚50μm以上で支持体上に塗布した塗膜を
乾燥する乾燥工程で、温度を制御した空気を塗布面へ吹
き付けることにより乾燥を行い、塗布面に到達する乾燥
風の風速が塗布後20秒以内は0.1〜10m/秒とす
ることを特徴とする塗膜の乾燥方法及び装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は支持体に塗布された
塗膜が均一に乾燥されて仕上がるための乾燥方法及び乾
燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平10−68587号に乾燥装置の
ノズルから吹き出す空気が被乾燥面である搬送される支
持体と1〜45゜とすることが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】塗膜を乾燥させる手段
として塗布後の支持体表面に温度を制御した空気を吹き
付けることにより乾燥させることが広く行われている
が、塗布液の粘度が比較的低く、厚い塗膜が必要な場
合、吹き付けた空気の圧力により塗膜表面に凹凸を伴っ
た吹かれムラを生じる。また、PET等の製膜における
流延後の乾燥でも塗膜が厚いため同様の吹かれムラを生
ずることがある。特開平10−68587号に乾燥風と
支持体のぶつかる角度を1〜45゜とすることが記載さ
れているが、乾燥効率を上げるために風速を上げるとさ
ざ波状に塗膜表面が流動し、吹かれムラとなる。
【0004】本発明の目的は、乾燥時の吹かれムラを抑
止することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的は次の技術手段
(1)〜(30)の何れか1項によって達成される。
【0006】(1) 25℃で剪断速度が0.1s-1
おいて粘度が0.5mPas以上100Pas以下の塗
布液をウエット膜厚50μm以上で支持体上に塗布した
塗膜を乾燥する乾燥工程で、温度を制御した空気を塗布
面へ吹き付けることにより乾燥を行い、塗布面に到達す
る乾燥風の風速が塗布後20秒以内は0.1〜10m/
秒とすることを特徴とする塗膜の乾燥方法。
【0007】(2) 塗布面に到達する乾燥風の風速が
塗布後10秒以内は0.1〜5m/秒とし、10秒から
20秒までは0.1〜10m/秒とすることを特徴とす
る(1)項に記載の塗膜の乾燥方法。
【0008】(3) 25℃で剪断速度が0.1s-1
おいて粘度が0.5mPas以上100Pas以下の塗
布液をウエット膜厚50μm以上で支持体上に塗布した
塗膜を乾燥する乾燥工程で、塗布後10秒以内は赤外線
による加熱により乾燥を行い、10秒から20秒までは
温度を制御した空気を塗布面へ吹き付けることにより乾
燥を行い、塗布面に到達する乾燥風の風速が0.1〜1
0m/秒とすることを特徴とする塗膜の乾燥方法。
【0009】(4) 25℃で剪断速度が0.1s-1
おいて粘度が0.5mPas以上100Pas以下の塗
布液をウエット膜厚50μm以上で支持体上に塗布した
塗膜を乾燥する乾燥工程で、塗布後10秒以内はマイク
ロウェーブによる加熱により乾燥を行い、10秒から2
0秒までは温度を制御した空気を塗布面へ吹き付けるこ
とにより乾燥を行い、塗布面に到達する乾燥風の風速が
0.1〜10m/秒とすることを特徴とする塗膜の乾燥
方法。
【0010】(5) 25℃で剪断速度が0.1s-1
おいて粘度が0.5mPas以上100Pas以下の塗
布液をウエット膜厚50μm以上で支持体上に塗布した
塗膜を乾燥する乾燥工程で、塗布後10秒以内は非塗布
面への加熱により乾燥を行い、10秒から20秒までは
温度を制御した空気を塗布面へ吹き付けることにより乾
燥を行い、塗布面に到達する乾燥風の風速が0.1〜1
0m/秒とすることを特徴とする塗膜の乾燥方法。
【0011】(6) 25℃で剪断速度が0.1s-1
おいて粘度が0.5mPas以上100Pas以下の塗
布液をウエット膜厚50μm以上で支持体上に塗布した
塗膜を乾燥する乾燥装置で、塗布後10秒以内は非塗布
面へ温度を制御した空気を吹き付ける加熱手段を有し、
10秒から20秒までは温度を制御した空気を塗布面へ
吹き付けるようにした加熱手段を有し、塗布面に到達す
る乾燥風の風速が0.1〜10m/秒に制御される制御
手段を有することを特徴とする塗膜の乾燥装置。
【0012】(7) 25℃で剪断速度が0.1s-1
おいて粘度が0.5mPas以上100Pas以下の塗
布液をウエット膜厚50μm以上で支持体上に塗布した
塗膜を乾燥する乾燥装置で、塗布後10秒以内は非塗布
面に温度を制御したロールと接触させるようにした加熱
手段を有し、10秒から20秒までは温度を制御した空
気を塗布面へ吹き付けるようにした加熱手段を有し、塗
布面に到達する乾燥風の風速が0.1〜10m/秒に制
御される制御手段を有することを特徴とする塗膜の乾燥
装置。
【0013】(8) 25℃で剪断速度が0.1s-1
おいて粘度が0.5mPas以上100Pas以下の塗
布液をウエット膜厚50μm以上で支持体上の塗布面に
塗布した塗膜に、温度を制御した空気を吹き付けること
により乾燥を行う乾燥装置において、前記支持体の両端
から外側へ10cm以内の距離に支持体と平行となるよ
うに遮風板を設けたことを特徴とする塗膜の乾燥装置。
【0014】(9) 前記遮風板の設置位置が塗布後2
0秒以内に支持体が通過する範囲内であることを特徴と
する(8)項に記載の塗膜の乾燥装置。
【0015】(10) 25℃で剪断速度が0.1s-1
において粘度が0.5mPas以上100Pas以下の
塗布液をウエット膜厚50μm以上で支持体上の塗布面
に塗布した塗膜に、温度を制御した空気を吹き付けるこ
とにより乾燥を行う乾燥装置において、前記支持体の両
端から外側へ10cm以内の距離に該支持体と平行とな
るように開口率が5〜80%以下の整流板を設けたこと
を特徴とする塗膜の乾燥装置。
【0016】(11) 前記整流板がパンチ板であるこ
とを特徴とする(10)項に記載の塗膜の乾燥装置。
【0017】(12) 前記整流板がスリット板である
ことを特徴とする(10)項に記載の塗膜の乾燥装置。
【0018】(13) 前記整流板がメッシュ板である
ことを特徴とする(10)項に記載の塗膜の乾燥装置。
【0019】(14) 前記メッシュ板のメッシュが5
0番手より細かいことを特徴とする(13)項に記載の
塗膜の乾燥装置。
【0020】(15) 前記整流板の設置位置が塗布後
20秒以内に支持体が通過する範囲内であることを特徴
とする(10)〜(14)項の何れか1項に記載の塗膜
の乾燥装置。
【0021】(16) 25℃で剪断速度が0.1s-1
において粘度が0.5mPas以上100Pas以下の
塗布液をウエット膜厚50μm以上で支持体上の塗布面
に塗布した塗膜に、温度を制御した空気を吹き付けるこ
とにより乾燥を行う乾燥装置において、支持体の両端か
ら外側へ10cm以内の距離に支持体と平行となるよう
に吸気口を設けたことを特徴とする塗膜の乾燥装置。
【0022】(17) 前記吸気口の設置位置が塗布後
20秒以内に支持体が通過する範囲内であることを特徴
とする(16)項に記載の塗膜の乾燥装置。
【0023】(18) 25℃で剪断速度が0.1s-1
において粘度が0.5mPas以上100Pas以下の
塗布液をウエット膜厚50μm以上で支持体上の塗布面
に塗布した塗膜に、温度を制御した空気を吹き付けるこ
とにより乾燥を行う乾燥装置において、乾燥風の吹き出
し口と支持体の間に吹き出し口から10cm以上の位置
へ支持体と対向するように開口率が5〜80%以下の整
流板を設けたことを特徴とする塗膜の乾燥装置。
【0024】(19) 前記整流板がパンチ板であるこ
とを特徴とする(18)項に記載の塗膜の乾燥装置。
【0025】(20) 前記整流板がスリット板である
ことを特徴とする(18)項に記載の塗膜の乾燥装置。
【0026】(21) 前記整流板がメッシュ板である
ことを特徴とする(18)項に記載の塗膜の乾燥装置。
【0027】(22) 前記メッシュ板のメッシュが5
0番手より細かいことを特徴とする(21)項に記載の
塗膜の乾燥装置。
【0028】(23) 前記整流板の設置位置が塗布後
20秒以内に支持体が通過する範囲内であることを特徴
とする(18)〜(22)項の何れか1項に記載の塗膜
の乾燥装置。
【0029】(24) 25℃で剪断速度が0.1s-1
において粘度が0.5mPas以上100Pas以下の
塗布液をウエット膜厚50μm以上で支持体上に塗布し
た塗膜を乾燥する乾燥工程で、該乾燥工程の機内圧が塗
布室の気圧より低いことを特徴とする塗膜の乾燥方法。
【0030】(25) 前記乾燥工程の機内圧と前記塗
布室の気圧の差が10mmH2O以下とすることを特徴
とする(24)項に記載の塗膜の乾燥方法。
【0031】(26) 25℃で剪断速度が0.1s-1
において粘度が0.5mPas以上100Pas以下の
塗布液をウエット膜厚50μm以上で支持体上に塗布し
た塗膜を乾燥する乾燥工程で、外部より乾燥工程に供給
する風量より乾燥工程より外部へ排出する排気風量の方
が多いことを特徴とする塗膜の乾燥方法。
【0032】(27) 25℃で剪断速度が0.1s-1
において粘度が0.5mPas以上100Pas以下の
塗布液をウエット膜厚50μm以上で支持体上に塗布し
た塗膜を乾燥する乾燥工程で、複数の乾燥工程を有し、
塗布工程に最も近い第1の乾燥工程の機内圧をP1、第
1の乾燥工程に続く第2の乾燥工程の機内圧がP2であ
るときP1−P2が−10mmH2O以上20mmH2
以下とすることを特徴とする塗膜の乾燥方法。
【0033】(28) 塗布後第1の乾燥工程を通過す
るまでに要する時間が5秒以上とすることを特徴とする
(27)項に記載の塗膜の乾燥方法。
【0034】(29) 25℃で剪断速度が0.1s-1
において粘度が0.5mPas以上100Pas以下の
塗布液をウエット膜厚50μm以上で支持体上に塗布し
た塗膜を乾燥する乾燥装置が、複数の乾燥工程を有し、
塗布工程に最も近い第1の乾燥工程と第1の乾燥工程に
続く第2の乾燥工程の間に塗布面と対向して吸気口を設
けることを特徴とする塗膜の乾燥装置。
【0035】(30) 塗布後前記第1の乾燥工程を通
過するまでに要する時間が5秒以上とすることを特徴と
する(29)項に記載の塗膜の乾燥装置。
【0036】乾燥工程で乾燥促進のために塗布面へ吹き
付ける空気の流れにより生じる吹かれムラは、低粘度で
厚膜の塗膜で顕著に発生する。本発明で問題としている
のは実質的に使用されることが多い25℃で剪断速度が
0.1s-1において粘度が0.5mPas以上100P
as以下の塗布液をウエット膜厚50μm以上で塗布し
たものを乾燥させる場合である。
【0037】塗布後の塗膜は乾燥が進行するに伴って塗
膜中の溶媒量が減少することにより増粘し、吹かれムラ
にも強くなる。従って塗布直後から吹かれムラが起こり
にくくなるまでの期間の風速を制御することが有効であ
る。本件の第1の発明は塗膜の流動性の高い塗布後20
秒までの期間の塗布面に当たる風速を制御するもので
0.1〜10m/秒とすることを特徴とする方法であ
る。塗布面に当たる風速は好ましくは0.1〜5m/秒
とすることであり、さらに好ましくは0.1〜1m/秒
とすることである。風速が10m/秒を越えると吹かれ
ムラが顕著となり、0.1m/秒より小さくなると乾燥
速度が著しく遅くなってしまう。
【0038】問題を解決するための第2の手段は、より
高い流動性を有する塗布後10秒までは風速を0.1〜
5m/秒とし、10秒から20秒までは風速を0.1〜
10m/秒となるよう2段階に乾燥風の風速を変える方
法である。好ましくは塗布後10秒までは風速を0.1
〜2m/秒とし、10秒から20秒までは風速を0.1
〜5m/秒とすることであり、さらに好ましくは塗布後
10秒までは風速を0.1〜0.5m/秒とし、10秒
から20秒までは風速を0.1〜1m/秒とすることで
ある。
【0039】第2の発明では第1の発明に比べて乾燥速
度は遅くなるため生産に要する時間は長くなる。この欠
点を改善するために塗布後10秒までの期間に塗布面に
空気を吹き付ける加熱手段を用いることなく乾燥を促進
させる加熱手段を付加したのが第3から第7の発明であ
る。
【0040】第3の発明は塗布後10秒までの期間に赤
外線による加熱方法を用いることにより乾燥を促進させ
たものである。
【0041】赤外線の波長領域としては0.76μm〜
1mmまでであるが、赤外線で物を加熱する場合、受熱
体の原子間運動を助長するエネルギー波長域、すなわち
赤外活性基準の領域の放射を用いると効率の良い加熱が
できる。受熱体の分子構造によりエネルギー線照射によ
る振動は固有の振動数を持つため最適な赤外線周波数の
選定は個々に異なるが、液体を効率よく乾燥できる波長
領域は1〜30μmの波長の赤外線を放出し、2〜7μ
mの赤外線を最も多く発生する遠赤外線ランプが塗膜乾
燥に用いるには最適である。
【0042】図3の乾燥装置の模式図に示すように、塗
布後10秒までの期間は、第1の乾燥工程21Aの遠赤
外線ランプ25による加熱乾燥を行い、10〜20秒の
期間は、第2の乾燥工程21Bにより塗布面に到達する
乾燥風の風速が0.1〜10m/秒となるように乾燥す
ることにより吹かれムラを生じることなく、乾燥速度を
短くすることができる。
【0043】同じく図3に示すように、第4の発明は塗
布後10秒までの期間に第1の乾燥工程21Aのマイク
ロウェーブ照射レフランプ26による加熱方法を用いる
ことにより乾燥を促進させたものである。
【0044】マイクロウェーブによる乾燥を行う場合も
赤外線による乾燥と同様に受熱体の固有振動数に合わせ
た波長のマイクロウェーブ波を照射することが効率的で
ある。
【0045】塗布後10秒までの期間はマイクロウェー
ブによる乾燥を行い、10〜20秒の期間は第2の乾燥
工程における塗布面に到達する乾燥風の風速が0.1〜
10m/秒となるように乾燥することにより吹かれムラ
を生じることなく、乾燥速度を短くすることができる。
【0046】第5の発明は図4の模式図に示すように、
塗布後10秒までの期間に非塗布面から加熱することに
より乾燥を促進する方法である。具体的には、第6の発
明のように、供給口23Dから供給される温度を制御し
た空気を非塗布面に吹き付ける加熱手段を用い、更に1
0〜20秒は、供給口23Bから供給される温度を制御
した空気を塗布面に吹き付ける加熱手段を用いることに
より支持体に熱を加え乾燥を促進させるものである。こ
の場合は吹き付ける空気の風速は0.1〜20m/秒
に、好ましくは0.1〜10m/秒に制御される制御手
段が働いて、塗布面への空気の回り込みによる吹かれム
ラが起こらないようにしてある。第7の発明は図5の模
式図に示すように、塗布後10秒以内は加熱した加熱ロ
ール27との接触により支持体12に熱を与える加熱手
段を有するものであり、10〜20秒では、供給口23
Bから供給される温度を制御した空気を塗布面へ吹き付
けるようにした加熱手段を有するものである。加熱ロー
ル27の加熱方法は特に制約は無く、電熱、ロール内部
への温水循環などにより行うことができる。また加熱ロ
ール27と支持体12の接触時間を長く取りたいため、
加熱ロール27を複数本配置することが好ましく、また
加熱ロール27の表面材質は熱伝導度の高いものが好ま
しい。
【0047】第3から第7の発明では第2の発明にある
ように塗布後10秒までの期間に風速5m/秒以下で塗
布面に空気を吹き付ける手段を併用しても良い。
【0048】塗膜面を乱し、吹かれムラを発生させる空
気の流れは塗膜乾燥のために吹き付ける乾燥風の他に、
乾燥装置20全体の空調を制御するために行う吸排気に
より発生する外乱風が挙げられる。乾燥装置20は乾燥
により機中に放出された溶媒蒸気を機外へ放出するため
の排気口と機内温度、溶媒蒸気量を一定に保つための塗
膜に吹き付けるために供給する乾燥風の吹きだし口28
に対し供給口23Bを持つ。これらの配置は塗膜の乱れ
に影響を与えないように支持体12の搬送方向のより下
流側に配置するなどの工夫が成されるが、外乱風を完全
に取り除くことはできない。外乱風は支持体両端から回
り込み塗膜を乱すことから、支持体12の両端の外側に
図6、図7の模式図及びそのA−A視図に示すように、
遮風板31を設けたのが第8の発明である。遮風板の位
置は支持体12の端部から10cm以内にあることによ
りその効果が現れる。10cmより遠いと遮風板31と
支持体12の間に外乱風が回り込み始め、塗膜の乱れが
発生し始める。遮風板31を取り付ける範囲は塗膜の流
動性がまだ高い塗布後20秒間に支持体が通過する範囲
とすることが好ましく、これが第9の発明である。
【0049】遮風板31はその大きさにより塗布面乾燥
のために吹き付けられた空気を支持体表面からうまく除
去できない場合がある。第10の発明は遮風板31を開
口率5%以上80%以下の整流板32としたもので、支
持体12の端部方向からの外乱風を支持体12の塗布面
に到達させないことと、塗布面乾燥のために吹き付けら
れた空気を支持体12の表面から除去する流路を与える
ことができる。開口率は20%以上60%以下がより好
ましい。
【0050】整流板32としてはパンチ板を用いたもの
が第11の発明である。最適なパンチ板の穴径は乾燥風
の条件によって異なるが、1mm以上20mm以下とす
ることが好ましく、1mm以上10mm以下とすること
が更に好ましい。20mmより上の穴径のパンチ板を使
用すると穴部分と穴の無い部分の空気の流れの差により
塗膜面に吹かれムラを生じることがある。整流板32の
別の形態としてスリット板を使用したものが第12の発
明である。最適なスリット板のスリット間隙は乾燥風の
条件によって異なるが、1mm以上20mm以下とする
ことが好ましく、1mm以上5mm以下とすることが更
に好ましい。20mmより上のスリット間隙のスリット
板を使用するとスリット部分とスリットのない部分の空
気の流れの差により塗膜面に吹かれムラを生じることが
ある。整流板32の更に別の形態としては第13の発明
としてメッシュ板を用いることができる。最適なメッシ
ュの目の大きさは乾燥風の条件によって異なるが、第1
4の発明として50メッシュより細かくすることが望ま
しく、好ましくは100メッシュより細かくすることが
好ましい。50メッシュより粗いメッシュ板を使用する
と塗膜面に吹かれムラを生じることがある。
【0051】第16の発明は遮風板31を吸気口33と
したものである。吸気口33は外乱風が塗膜面に達する
のを防止すると共に、塗布面乾燥のために吹き付けられ
た空気を支持体表面から効率よく、空気の乱れを起こさ
せることなく除去することができる。吸気口の取付位置
は遮風板と同様支持体の端部から10cm以内にあるこ
とが好ましく、取り付ける範囲は、第15及び第17の
発明として塗膜の流動性がまだ高い塗布後20秒間に支
持体が通過する範囲とすることが好ましく、これが第1
5及び第17の発明である。
【0052】塗布面乾燥のために塗膜面に吹き付けられ
る空気をより均一で塗膜を乱れさせない流れに変えるた
めに、図8の模式図及びそのB−B視図である図9に示
すように、乾燥風の吹き出し口と被乾燥面である支持体
の間に、吹き出し口28から10cm以上の取付位置に
開口率5%以上80%以下の整流板32Hを設けたのが
第18の発明である。乾燥風の供給口23から供給され
吹き出し口28から出た空気の流れは塗膜面に到達する
までに減衰してゆくが、吹き出し直後の比較的風速の速
い空気を整流板32Hに通過させると乱れを生じ、かえ
って塗膜を乱してしまうことがある。整流板の取付位置
が吹き出し口28から10cm以上であれば吹き出し口
28から出た空気の流速は比較的遅くなっており乱れを
生じさせることなく空気の流れを均一化することができ
る。
【0053】整流板32Hとしては第19の発明として
パンチ板を用いることができる。最適なパンチ板の穴径
は乾燥風の条件によって異なるが、1mm以上20mm
以下とすることが好ましく、1mm以上10mm以下と
することが更に好ましい。20mmより上の穴径のパン
チ板を使用すると穴部分と穴の無い部分の空気の流れの
差により塗膜面に吹かれムラを生じることがある。整流
板32Hの別の形態としては第20の発明としてスリッ
ト板を使用することができる。最適なスリット板のスリ
ット間隙は乾燥風の条件によって異なるが、1mm以上
20mm以下とすることが好ましく、1mm以上5mm
以下とすることが更に好ましい。20mmより上のスリ
ット間隙のスリット板を使用するとスリット部分とスリ
ットのない部分の空気の流れの差により塗膜面に吹かれ
ムラを生じることがある。整流板32Hの更に別の形態
としては第21の発明としてメッシュ板を用いることが
できる。最適なメッシュの目の大きさは乾燥風の条件に
よって異なるが、第22の発明として50メッシュより
細かくすることが望ましく、好ましくは100メッシュ
より細かくすることが好ましい。50メッシュより粗い
メッシュ板を使用すると塗膜面に吹かれムラを生じるこ
とがある。
【0054】整流板を取り付ける範囲は、第23の発明
として塗膜の流動性がまだ高い塗布後20秒間に支持体
が通過する範囲とすることが好ましい。
【0055】乾燥装置20は通常内部温度や空気の流れ
を一定とするため支持体が通過できる間隙を残してボッ
クス状に覆われており、ボックス内への空気の供給、排
気により内部圧力は外部とは異なる。このため塗布後乾
燥装置20に入る支持体12が通過する間隙部分では乾
燥ボックス21内の機内圧とコータ11が設置されてい
る塗布室の気圧との差圧により空気の流れを生じる。機
内圧が塗布室の気圧より高いと乾燥工程内の高温の空気
が支持体が通過する間隙部分から未乾燥の塗布面に沿っ
て流れるため吹かれムラを生じる。機内圧が塗布室の気
圧より低いと塗布室内の室温の空気が乾燥工程に流れ込
むことになるが乾燥装置20内は空気の流れを制御して
いるため比較的吹かれムラを発生しにくい。第24の発
明は乾燥工程の機内圧が塗布室の気圧より低くすること
で、塗布室内の空気が乾燥工程20の乾燥ボックス21
内に流れ込むようにした塗布方法である。塗布室内の空
気が乾燥装置20に流れ込む場合でも差圧が大きすぎる
と塗膜面を乱す要因となりうる。第25の発明として乾
燥装置20の機内圧と塗布室の気圧の差は10mmH2
O以下とすることが好ましく、さらに好ましくは5mm
2O以下とすることが好ましく、さらに好ましくは1
mmH2O以下とすることが好ましい。
【0056】第26の発明として乾燥装置20の機内圧
が塗布室の気圧より低くするには塗布室が一般的に大気
圧であることから乾燥工程内を負圧にすれば良く、具体
的には外部より乾燥工程に供給する風量より乾燥工程よ
り外部へ排出する排気風量の方を多くすることにより達
成できる。
【0057】乾燥風の吹きだし速度などの乾燥条件を順
次変更して行く場合異なる乾燥条件の境界で乾燥工程を
複数個所に分離する場合がある。この場合各工程の境界
は支持体が通過できる間隙を残して壁面により遮断され
ることが多い。この間隙には各工程の内部圧力の差によ
り支持体に沿う方向に空気の流れが生じる。塗膜面が十
分に乾燥していない状態ではこの流れが塗膜面を乱し、
吹かれムラとなる。第27の発明は、塗布工程に最も近
い第1の乾燥工程21Aの機内圧をP1、第1の乾燥工
程に続く第2の乾燥工程21Bの機内圧がP2であると
きP1−P2が−10mmH2O以上20mmH2O以下
とすることによりこの問題を解決するものである。支持
体12は第1の乾燥工程21Aから第2の乾燥工程21
Bへと搬送されるため、空気の流れも第1の乾燥工程2
1Aから第2の乾燥工程21Bへと流れる方が、すなわ
ちP1の方がP2より大きい方が支持体との相対速度は
小さくなる。P1−P2は−5mmH2O以上10mm
2O以下であることが好ましく、−2mmH2O以上5
mmH2O以下であることがさらに好ましい。また、第
28の発明は、第1の乾燥工程21Aで乾燥がある程度
進行し、塗膜面の流動が抑えられた状態で、各乾燥工程
の境界を通過することが望ましいことから第1の乾燥工
程21Aの通過には5秒以上の時間を要することが好ま
しい。
【0058】図10の模式図に示すように第1,第2の
各乾燥工程21A,21Bの境界を通過する空気の流れ
を除去することは境界部分に不要な流れを吸引する吸気
口29を設けることで達成でき、これが第29の発明で
ある。吸引による新たな空気の流れにより塗膜面を乱さ
ない様にするためには第1の乾燥工程21Aの通過には
5秒以上の時間を要することが好ましい。これが第30
の発明である。
【0059】
【実施例】<塗布条件>メチルエチルケトンに、固形分
濃度25wt%で高分子バインダーを溶解させ粘度15
0mPasの塗布液を得た。この塗布液をダイコーター
により100μmPETの支持体上にウエット膜厚70
μmとなるよう塗布速度50m/minで均一に塗工し
た。
【0060】<テスト1>この支持体を下表の各乾燥条
件にて乾燥を行い吹かれムラの発生状況を目視により観
察評価した。風速は支持体上での風速を熱線風速計にて
測定した値である。乾燥風の温度はいずれも80℃とし
た。
【0061】実施例3の遠赤外線による乾燥では図3の
乾燥装置の模式図に示すように加熱手段として1kWの
遠赤外線ランプ25を4本並べ支持体との距離を200
mmとした。
【0062】実施例4のマイクロウェーブの照射装置に
よる乾燥では、やはり図3に示すように加熱手段として
マイクロウェーブ照射レフランプ26を4基、支持体1
2との距離200mmに配置した。
【0063】実施例6は図5の模式図に示すように温水
を通じて80℃に加熱した金属製の加熱ロール27を4
本を加熱手段として支持体12の裏面に接触させた。
【0064】乾燥後の残留溶媒量は乾燥進行度合いを確
認するために行ったもので、作成した試料中に残留する
メチルエチルケトンをガスクロマトグラフィーにより分
析した値である。
【0065】尚、本明細書における、吹かれムラ評価は
10段階評価で1が最悪で数字が増えるにつれて次第に
良くなり10が最良になるようにした。
【0066】結果を表1に示す。
【0067】
【表1】
【0068】図1の乾燥装置20の模式図に示すよう
に、比較例1の様に乾燥風速を高くすると塗膜面に吹か
れムラを生じる。図2の乾燥装置20の模式図に示すよ
うに、該装置を用い実施例1の様に塗布後20秒以内に
塗布面に到達する乾燥風の風速を制御することにより塗
膜面の吹かれムラは大幅に改善される。更に実施例2の
様に供給口23Aより熱風を取り入れ塗布後10秒以内
に塗布面に到達する乾燥風の風速を制御手段で制御する
ことにより塗膜面の吹かれムラは更に改善される。図2
の乾燥装置20を用い、比較例2の様に塗布後10秒以
内に塗布面に到達する乾燥風の風速を無くしてしまうと
外部からの制御されていない空気の流れが塗布面を乱
し、吹かれムラはかえって悪化した。
【0069】実施例3では図3の模式図に示すように塗
布後10秒以内は遠赤外線照射装置(遠赤外線ランプ)
25による加熱手段で乾燥させることにより、吹かれム
ラを発生させることなく乾燥を促進させることができ
た。
【0070】実施例4では同じく図3の模式図に示すよ
うに塗布後10秒以内はマイクロウェーブ照射装置のレ
フランプ26による加熱手段で乾燥させることにより、
吹かれムラを発生させることなく乾燥を促進させること
ができた。
【0071】実施例5では図4の模式図に示す乾燥装置
20を用い、塗布後10秒以内に支持体裏面に到達する
乾燥風の風速を制御手段で制御することにより、吹かれ
ムラを悪化させることなく乾燥を促進することができ
た。
【0072】実施例6では図5の模式図に示す乾燥装置
20を用い、塗布後10秒以内は加熱手段として加熱ロ
ール27を支持体裏面に接触させることで乾燥させるこ
とにより吹かれムラを発生させることなく乾燥を促進さ
せることができた。
【0073】<テスト2>塗布条件記載の塗布を行い、
実施例7から11、比較例4〜8では図6,図7の乾燥
装置の模式図のように支持体両端から支持体両端外側へ
支持体と平行に遮風板31、整流板32、吸気口33を
塗布後20秒の期間に支持体が通過する範囲に取り付け
乾燥を行い、吹かれムラの発生状況を目視により観察評
価した。吸気口33からの排気量は、支持体乾燥のため
に塗膜面に吹き付ける全風量の5%とし、吸い込み口で
の風速を1m/秒となるようにした。
【0074】また、実施例12〜14、比較例9,10
では図8及び図9の乾燥装置の模式図の様に乾燥風の吹
き出し口28と支持体12の間に整流板32Hを取り付
け乾燥を行い、吹かれムラの発生状況を目視により観察
評価した。結果を表2に示す。
【0075】尚、整流板32,32Hの種類を表3に示
す。開口率は全て50%のものを使用した。
【0076】
【表2】
【0077】
【表3】
【0078】支持体両端外側に遮風板31、整流板3
2、吸気口33を取り付けた実施例7〜11は図1の模
式図に示すような比較例3に比べて吹かれムラが改善し
た。遮風板31、整流板32の取付位置は実施例7,8
の支持体両端から7cmの位置であれば吹かれムラは良
好であったが、比較例4,5の支持体両端から15cm
の位置とすると吹かれムラの改善は小さい。整流板32
の開口の大きさは比較例6〜8で使用したものでは改善
は十分ではない。
【0079】乾燥風吹き出し口28と支持体12の間に
整流板32Hを入れた実施例12から14では吹かれム
ラの改善が見られたが、比較例9で使用したパンチ板の
穴径の大きな物を使用した場合や、取付位置が実施例1
0の吹き出し口から5cmの位置では吹かれムラ改善の
効果は小さい。
【0080】<テスト3>塗布条件記載の塗布を行い、
図1の模式図に示すように乾燥装置20の供給口23か
ら乾燥ボックス21内への空気の吸排気量を調整して乾
燥工程の機内圧を変化させ乾燥を行い、吹かれムラの発
生状況を目視により観察評価した。
【0081】結果を表4に示す。
【0082】
【表4】
【0083】実施例15では塗布室の気圧を乾燥工程の
機内圧より高くすることで吹かれムラが改善している。
この時乾燥装置20の乾燥ボックスへの空気の吸排気量
は供給口23からの供給空気量より排気空気量の方が多
かった。比較例11では塗布室の気圧が乾燥工程の機内
圧より低い場合には吹かれムラが悪化している。この時
乾燥ボックスへの空気の吸排気量は供給空気量の方が排
気空気量より多かった。比較例12では塗布室の気圧と
乾燥工程の機内圧の差が20mmH2Oと高く、吹かれ
ムラの改善は小さい。
【0084】<テスト4>塗布条件記載の塗布を行い、
図2,図10の模式図に示す乾燥装置の様に第1,第2
の乾燥工程21A,21Bを持つ乾燥装置20で乾燥を
行い、吹かれムラの発生状況を目視により観察評価し
た。図10の乾燥装置20を用いた実施例17では、吸
気口29からの排気量は、支持体乾燥のために塗膜面に
吹き付ける全風量の5%とし、吸い込み口での風速を1
m/秒となるようにした。吸気口29の高さは支持体か
ら100mmの位置に設置した。また各乾燥工程の機内
圧を測定し、第1の乾燥工程21Aの機内圧をP1、第
2の乾燥工程21Bの機内圧をP2とした。結果を表5
に示す。
【0085】
【表5】
【0086】実施例16では吹かれムラは良好である。
比較例13、14の様にP1−P2が高すぎても低すぎ
ても吹かれムラは悪化する。また比較例15の様に第1
の乾燥工程21Aの通過時間が短い場合は吹かれムラの
改善は少ない。また、実施例17ではP1−P2が高く
ても吹かれムラは良好である。また比較例16の様に第
1の乾燥工程21Aの通過時間が短い場合は吹かれムラ
の改善は少ない。
【0087】
【発明の効果】本願各請求項の発明により塗布後の乾燥
工程における吹かれムラ等の故障が回避され安定した良
質の塗布乾燥製品が得られるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】乾燥ゾーンの区別のない乾燥装置の模式図。
【図2】乾燥ゾーンを支持体の搬送方向に2つに区切っ
た乾燥装置の模式図。
【図3】2つに区切った上流側の乾燥ゾーンの塗布面側
に赤外線等の照射を行わせる乾燥装置の模式図。
【図4】2つに区切った上流側の乾燥ゾーンの塗布の反
対面側に加熱風を吹かせる乾燥装置の模式図。
【図5】2つに区切った上流側の乾燥ゾーンの塗布の反
対面側に加熱ロ−ルを取り付けた乾燥装置の模式図。
【図6】上流側の乾燥ゾーンの支持体搬送面の塗布側両
サイドに整流板等を取り付けた乾燥装置の模式図。
【図7】図6のA−A視図。
【図8】上流側の乾燥ゾーンの支持体搬送面の塗布面側
に整流板を取り付けた乾燥装置の模式図。
【図9】図8のB−B視図。
【図10】乾燥ゾーンを支持体の搬送方向に2つに区切
った境界部に吸気部を設けた乾燥装置の模式図。
【符号の説明】
11 コータ 12 支持体 14 支持ロール 20 乾燥装置 21 乾燥ボックス 21A 第1の乾燥工程 21B 第2の乾燥工程 23,23A,23B,23D 供給口 25 遠赤外線ランプ 26 マイクロウェーブ照射レフランプ 27 加熱ロール 28 乾燥風の吹き出し口 29 吸気口 31 遮風板 32,32H 整流板 33 吸気口

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 25℃で剪断速度が0.1s-1において
    粘度が0.5mPas以上100Pas以下の塗布液を
    ウエット膜厚50μm以上で支持体上に塗布した塗膜を
    乾燥する乾燥工程で、温度を制御した空気を塗布面へ吹
    き付けることにより乾燥を行い、塗布面に到達する乾燥
    風の風速が塗布後20秒以内は0.1〜10m/秒とす
    ることを特徴とする塗膜の乾燥方法。
  2. 【請求項2】 塗布面に到達する乾燥風の風速が塗布後
    10秒以内は0.1〜5m/秒とし、10秒から20秒
    までは0.1〜10m/秒とすることを特徴とする請求
    項1に記載の塗膜の乾燥方法。
  3. 【請求項3】 25℃で剪断速度が0.1s-1において
    粘度が0.5mPas以上100Pas以下の塗布液を
    ウエット膜厚50μm以上で支持体上に塗布した塗膜を
    乾燥する乾燥工程で、塗布後10秒以内は赤外線による
    加熱により乾燥を行い、10秒から20秒までは温度を
    制御した空気を塗布面へ吹き付けることにより乾燥を行
    い、塗布面に到達する乾燥風の風速が0.1〜10m/
    秒とすることを特徴とする塗膜の乾燥方法。
  4. 【請求項4】 25℃で剪断速度が0.1s-1において
    粘度が0.5mPas以上100Pas以下の塗布液を
    ウエット膜厚50μm以上で支持体上に塗布した塗膜を
    乾燥する乾燥工程で、塗布後10秒以内はマイクロウェ
    ーブによる加熱により乾燥を行い、10秒から20秒ま
    では温度を制御した空気を塗布面へ吹き付けることによ
    り乾燥を行い、塗布面に到達する乾燥風の風速が0.1
    〜10m/秒とすることを特徴とする塗膜の乾燥方法。
  5. 【請求項5】 25℃で剪断速度が0.1s-1において
    粘度が0.5mPas以上100Pas以下の塗布液を
    ウエット膜厚50μm以上で支持体上に塗布した塗膜を
    乾燥する乾燥工程で、塗布後10秒以内は非塗布面への
    加熱により乾燥を行い、10秒から20秒までは温度を
    制御した空気を塗布面へ吹き付けることにより乾燥を行
    い、塗布面に到達する乾燥風の風速が0.1〜10m/
    秒とすることを特徴とする塗膜の乾燥方法。
  6. 【請求項6】 25℃で剪断速度が0.1s-1において
    粘度が0.5mPas以上100Pas以下の塗布液を
    ウエット膜厚50μm以上で支持体上に塗布した塗膜を
    乾燥する乾燥装置で、塗布後10秒以内は非塗布面へ温
    度を制御した空気を吹き付ける加熱手段を有し、10秒
    から20秒までは温度を制御した空気を塗布面へ吹き付
    けるようにした加熱手段を有し、塗布面に到達する乾燥
    風の風速が0.1〜10m/秒に制御される制御手段を
    有することを特徴とする塗膜の乾燥装置。
  7. 【請求項7】 25℃で剪断速度が0.1s-1において
    粘度が0.5mPas以上100Pas以下の塗布液を
    ウエット膜厚50μm以上で支持体上に塗布した塗膜を
    乾燥する乾燥装置で、塗布後10秒以内は非塗布面に温
    度を制御したロールと接触させるようにした加熱手段を
    有し、10秒から20秒までは温度を制御した空気を塗
    布面へ吹き付けるようにした加熱手段を有し、塗布面に
    到達する乾燥風の風速が0.1〜10m/秒に制御され
    る制御手段を有することを特徴とする塗膜の乾燥装置。
  8. 【請求項8】 25℃で剪断速度が0.1s-1において
    粘度が0.5mPas以上100Pas以下の塗布液を
    ウエット膜厚50μm以上で支持体上の塗布面に塗布し
    た塗膜に、温度を制御した空気を吹き付けることにより
    乾燥を行う乾燥装置において、前記支持体の両端から外
    側へ10cm以内の距離に支持体と平行となるように遮
    風板を設けたことを特徴とする塗膜の乾燥装置。
  9. 【請求項9】 前記遮風板の設置位置が塗布後20秒以
    内に支持体が通過する範囲内であることを特徴とする請
    求項8に記載の塗膜の乾燥装置。
  10. 【請求項10】 25℃で剪断速度が0.1s-1におい
    て粘度が0.5mPas以上100Pas以下の塗布液
    をウエット膜厚50μm以上で支持体上の塗布面に塗布
    した塗膜に、温度を制御した空気を吹き付けることによ
    り乾燥を行う乾燥装置において、前記支持体の両端から
    外側へ10cm以内の距離に該支持体と平行となるよう
    に開口率が5〜80%以下の整流板を設けたことを特徴
    とする塗膜の乾燥装置。
  11. 【請求項11】 前記整流板がパンチ板であることを特
    徴とする請求項10に記載の塗膜の乾燥装置。
  12. 【請求項12】 前記整流板がスリット板であることを
    特徴とする請求項10に記載の塗膜の乾燥装置。
  13. 【請求項13】 前記整流板がメッシュ板であることを
    特徴とする請求項10に記載の塗膜の乾燥装置。
  14. 【請求項14】 前記メッシュ板のメッシュが50番手
    より細かいことを特徴とする請求項13に記載の塗膜の
    乾燥装置。
  15. 【請求項15】 前記整流板の設置位置が塗布後20秒
    以内に支持体が通過する範囲内であることを特徴とする
    請求項10〜14の何れか1項に記載の塗膜の乾燥装
    置。
  16. 【請求項16】 25℃で剪断速度が0.1s-1におい
    て粘度が0.5mPas以上100Pas以下の塗布液
    をウエット膜厚50μm以上で支持体上の塗布面に塗布
    した塗膜に、温度を制御した空気を吹き付けることによ
    り乾燥を行う乾燥装置において、支持体の両端から外側
    へ10cm以内の距離に支持体と平行となるように吸気
    口を設けたことを特徴とする塗膜の乾燥装置。
  17. 【請求項17】 前記吸気口の設置位置が塗布後20秒
    以内に支持体が通過する範囲内であることを特徴とする
    請求項16に記載の塗膜の乾燥装置。
  18. 【請求項18】 25℃で剪断速度が0.1s-1におい
    て粘度が0.5mPas以上100Pas以下の塗布液
    をウエット膜厚50μm以上で支持体上の塗布面に塗布
    した塗膜に、温度を制御した空気を吹き付けることによ
    り乾燥を行う乾燥装置において、乾燥風の吹き出し口と
    支持体の間に吹き出し口から10cm以上の位置へ支持
    体と対向するように開口率が5〜80%以下の整流板を
    設けたことを特徴とする塗膜の乾燥装置。
  19. 【請求項19】 前記整流板がパンチ板であることを特
    徴とする請求項18に記載の塗膜の乾燥装置。
  20. 【請求項20】 前記整流板がスリット板であることを
    特徴とする請求項18に記載の塗膜の乾燥装置。
  21. 【請求項21】 前記整流板がメッシュ板であることを
    特徴とする請求項18に記載の塗膜の乾燥装置。
  22. 【請求項22】 前記メッシュ板のメッシュが50番手
    より細かいことを特徴とする請求項21に記載の塗膜の
    乾燥装置。
  23. 【請求項23】 前記整流板の設置位置が塗布後20秒
    以内に支持体が通過する範囲内であることを特徴とする
    請求項18〜22の何れか1項に記載の塗膜の乾燥装
    置。
  24. 【請求項24】 25℃で剪断速度が0.1s-1におい
    て粘度が0.5mPas以上100Pas以下の塗布液
    をウエット膜厚50μm以上で支持体上に塗布した塗膜
    を乾燥する乾燥工程で、該乾燥工程の機内圧が塗布室の
    気圧より低いことを特徴とする塗膜の乾燥方法。
  25. 【請求項25】 前記乾燥工程の機内圧と前記塗布室の
    気圧の差が10mmH2O以下とすることを特徴とする
    請求項24に記載の塗膜の乾燥方法。
  26. 【請求項26】 25℃で剪断速度が0.1s-1におい
    て粘度が0.5mPas以上100Pas以下の塗布液
    をウエット膜厚50μm以上で支持体上に塗布した塗膜
    を乾燥する乾燥工程で、外部より乾燥工程に供給する風
    量より乾燥工程より外部へ排出する排気風量の方が多い
    ことを特徴とする塗膜の乾燥方法。
  27. 【請求項27】 25℃で剪断速度が0.1s-1におい
    て粘度が0.5mPas以上100Pas以下の塗布液
    をウエット膜厚50μm以上で支持体上に塗布した塗膜
    を乾燥する乾燥工程で、複数の乾燥工程を有し、塗布工
    程に最も近い第1の乾燥工程の機内圧をP1、第1の乾
    燥工程に続く第2の乾燥工程の機内圧がP2であるとき
    P1−P2が−10mmH2O以上20mmH2O以下と
    することを特徴とする塗膜の乾燥方法。
  28. 【請求項28】 塗布後第1の乾燥工程を通過するまで
    に要する時間が5秒以上とすることを特徴とする請求項
    27に記載の塗膜の乾燥方法。
  29. 【請求項29】 25℃で剪断速度が0.1s-1におい
    て粘度が0.5mPas以上100Pas以下の塗布液
    をウエット膜厚50μm以上で支持体上に塗布した塗膜
    を乾燥する乾燥装置が、複数の乾燥工程を有し、塗布工
    程に最も近い第1の乾燥工程と第1の乾燥工程に続く第
    2の乾燥工程の間に塗布面と対向して吸気口を設けるこ
    とを特徴とする塗膜の乾燥装置。
  30. 【請求項30】 塗布後前記第1の乾燥工程を通過する
    までに要する時間が5秒以上とすることを特徴とする請
    求項29に記載の塗膜の乾燥装置。
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