JP4822036B2 - 乾燥装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウェブ状の基材に塗布された塗工液を乾燥させるための乾燥装置に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
通常、ウェブ状の基材に塗工液を塗布した後に行う乾燥工程は、塗工面の面質を決定する上で重要なプロセスである。従来、この乾燥工程は、塗膜に熱風を吹き付けることで、塗膜への伝熱及び塗膜面上の溶剤蒸気の除去を促進し、乾燥を行っている。ただし、風紋の発生など塗膜面質を乱すことなく乾燥させる必要があるため、緩やかな熱風を吹き付けている。また、熱風による風紋の発生を懸念するあまり、自然乾燥を選択する場合もあるが、自然乾燥では塗膜面からの溶剤の蒸発量にバラツキを生じ、かえって面質ムラを起こす要因となる。
【0003】
図1〜図5はそれぞれ従来より使用されている乾燥装置の概略構成図を示しており、以下、この図面を参照して従来より行われている乾燥方式を説明する。なお、図1〜図4に示す各乾燥装置は、いずれも、塗膜が形成されたウェブ状の基材WをガイドロールRで搬送しながら乾燥炉Kの中を通過させ、その乾燥炉K内で基材W上の塗膜を乾燥させるようになっている。
【0004】
1)塗膜上方からの衝突噴流乾燥方式(図1参照)
この乾燥方式は、最も一般的な乾燥方式であり、本乾燥方式にて乾燥を行う場合、塗工面質を乱さない程度に緩やかな熱風を塗膜上方から吹き付ける。図1に示すようなジェットノズル乾燥がその一例であり、ここでは本乾燥方式の欠点をこのジェットノズル乾燥を例にとって説明する。
【0005】
図1に示すジェットノズル乾燥において、ジェットノズル1の先端にある5mm幅程度のスリットから噴出された熱風は、基材Wに衝突した後、基材Wの進行方向と同一方向及び逆方向に進んでいく。この時、基材W上にて広がった熱風の厚みは1/20程度となり、熱風の風速としては、スリット吹き出し時に比べて10倍程度の速さとなる。そのため、緩やかな風速にてスリットから吹き出したとしても、基材W上にて高風速となり、風紋等の面質ムラの原因となる。なお、その他の衝突噴流乾燥方式の例としては、フローティング乾燥、多孔板ノズル乾燥がある。
【0006】
2)平行流乾燥方式(図2,図3参照)
この乾燥方式は、基材に対して平行に熱風を吹き付ける方式で、図2に示すような熱風の向きと基材の搬送方向が逆になってカウンターフロー乾燥と、図3に示すような熱風の向きと基材の搬送方向が同じ方式とがある。
【0007】
カウンターフロー乾燥は、図2に示すように、下流側の給気ノズル2から上流側の排気ノズル3に向けて熱風を吹き付けるが、基材Wの進行方向と熱風の吹き付け方向が逆であるため、塗膜表面にて熱風が層流とならず、乾燥ムラが起こりやすいという欠点がある。一方、図3に示すように、熱風の向きと基材Wの搬送方向が同じ方式では、上流側の給気ノズル2から下流側の排気ノズル3に向けて熱風を吹き付けるが、乾燥炉Kの後半部分にて熱風の気流に乱れが生じ、乾燥ムラが起こりやすいという欠点がある。
【0008】
3)小ノズルを用いた平行流乾燥方式(図4参照)
この乾燥方式は、基材に対して平行に熱風を吹き付ける方式の一つで、図4に示すように、一つの小ノズル4に給気部4aと排気部4bを持たせ、給気部4aと排気部4bの距離を数十cmと狭くした乾燥方式であり、給気部4aと排気部4bの距離が近いため、気流の流れの管理が容易であり、気流の乱れの少ない乾燥が可能である。しかしながら、この乾燥方式では、基材Wに熱を加えることができる区間の長さが小ノズル4の数に依存するため、一般的な平行流乾燥に比べて伝熱量が少なくなり、乾燥能力が低下する恐れがある。そこで、伝熱量を向上させるために、小ノズル間の距離を短くし、乾燥炉K内に設置する小ノズル4の本数を増やす方法もあるが、この方法では、隣接する小ノズル4の給排気部の間隔が狭くなるため、各小ノズル間での給排気の流れが起こり、乾燥ムラを生じる恐れがある。
【0009】
4)乾燥炉断面積減少による乱流防止乾燥方式(図5参照)
この乾燥方式は、塗膜表面にて気流の乱れを発生させないことを目的とした乾燥方式で、乾燥炉上面から熱風を吹き、基材の入口側から出口側に向けて乾燥炉断面積を減少させていく方法を採る。
【0010】
具体的には、図5に示すように、乾燥炉Kの内部に入口側から出口側に向けて下方に傾斜する給気面5を設置しておき、乾燥炉Kにおける下流側の内部上方に設置した送風機6により熱風を吹き付けることにより、ウェブWの入口側から出口側に向けて乾燥炉断面積を減少させていく。このように、乾燥炉の上面から熱風を吹き付けると共に、乾燥炉の断面積を入口側から出口側に向けて小さくしていくことで、塗膜表面での熱風の風速を上昇させ、乾燥炉内に生じる気流の乱れを吸収することを狙っており、乾燥炉における入口部と出口部の風速の比が1:1000となることが好ましいとされている。また、熱風の風速を1000倍まで上げることにより、塗膜への伝熱量の上昇による乾燥効率の向上も同時に図っている。しかしながら、この乾燥方式では、乾燥炉の出口付近に近づくにつれて熱風の風速が急激に速くなり、逆に塗膜面の乾燥ムラを起こす恐れがあり、風速条件の設定が難しい。また、乾燥ムラの発生を恐れるあまり、乾燥速度を極端に落とすと、乾燥能力の低下を招き、乾燥効率が上がらないという問題もある。
【0011】
本発明は、上記のような従来の乾燥装置が有する種々の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、乾燥ムラを発生することなく、高効率な乾燥を可能とした乾燥装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明である乾燥装置は、溶媒を含む塗工液が塗布されたウェブ状の基材を搬送しながら乾燥炉内でその塗膜を乾燥させる乾燥装置であって、乾燥炉における基材入口の上部に熱風を吹き出す吹出口を設置すると共に基材出口の上部に熱風を排出する排気口を設置し、それにより熱風の風向きを基材の走行方向と同じにしてあり、熱風の吹出口に、メッシュの直径が0.5〜10mmで長手方向の長さがメッシュの直径の500倍以上のハニカムメッシュを用いており、乾燥炉の基材入口と基材出口の両方に室内圧力の調整が可能な差圧調整室を付加しており、熱風の吹出口から基材に対して平行な風向きでかつ層流として熱風を送り、塗膜面に風紋を発生させないようにその熱風の風速を基材の走行速度に対して0.1〜5m/sの相対速度に制御するようにしたことを特徴としている。
【0014】
請求項2に記載の発明である乾燥装置は、溶媒を含む塗工液が塗布されたウェブ状の基材を搬送しながら乾燥炉内でその塗膜を乾燥させる乾燥装置であって、乾燥炉における基材出口の上部に熱風を吹き出す吹出口を設置すると共に基材入口の上部に熱風を排出する排気口を設置し、それにより熱風の風向きを基材の走行方向と逆にしてあり、熱風の吹出口に、メッシュの直径が0.5〜10mmで長手方向の長さがメッシュの直径の500倍以上のハニカムメッシュを用いており、乾燥炉の基材入口と基材出口の両方に室内圧力の調整が可能な差圧調整室を付加しており、熱風の吹出口から基材に対して平行な風向きでかつ層流として熱風を送り、塗膜面に風紋を発生させないようにその熱風の風速を基材の走行速度に対して0.1〜5m/sの相対速度に制御するようにしたことを特徴としている。
【0018】
請求項3に記載の発明である乾燥装置は、請求項1又は2に記載の乾燥装置において、熱風の吹出口に、熱風の風向きの乱れを防止するために高さ方向に複数の風向板を取り付けたことを特徴としている。
【0019】
請求項4に記載の発明である乾燥装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の乾燥装置において、走行する基材の下側に赤外線ヒーターを設置したことを特徴としている。
【0020】
請求項5に記載の発明である乾燥装置は、請求項4に記載の乾燥装置において、赤外線ヒーターを、乾燥炉内の流れ方向及び幅方向に分割して設置し、各ヒーター毎に温度調整を可能としたことを特徴としている。
【0022】
請求項6に記載の発明である乾燥装置は、請求項1〜5のいずれかに記載の乾燥装置において、乾燥炉内に基材保持用のガイドロールを設け、そのガイドロールの表面温度を調整可能としたことを特徴としている。
【0023】
請求項7に記載の発明である乾燥装置は、請求項6に記載の乾燥装置において、各ガイドロール毎に温度調整を可能としたことを特徴としている。
【0024】
請求項8に記載の発明である乾燥装置は、請求項6又は7に記載の乾燥装置において、ガイドロール自体に駆動を持たせたことを特徴としている。
【0025】
【発明の実施の形態】
図6は本発明に係る乾燥装置の一例を示す概略構成図であり、以下にこの図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
【0026】
図6に示すように、この乾燥装置は、乾燥炉Kにおける基材Wの入口上部に吹出口11を設置すると共に、出口上部に排気口12を設置してあり、吹出口11から熱風を吹き出すと共に排気口12を通して熱風の排出が行われる構造になっている。そして、走行する基材Wに対して平行な風向きでかつ層流として熱風を送ることで、基材Wに塗布された塗工液の乾燥を行う。なお、図6において、Rは基板保持用のガイドロール、13は赤外線ヒーター、14は複数の小さな給気面である。
【0027】
図6で示した装置例では、熱風の風向きが基材の走行方向と同じであるが、逆であってもよい。装置的には、基材Wの搬送方向を逆にするか、或いは吹出口11と排気口12を逆にすればよい。
【0028】
ここで、熱風の風速と基材の走行速度との相対速度の差を変え、その時の塗膜面の風紋の有無を見る実験を行った。
【0029】
(実験方法)
溶媒の異なる3種類の塗工液を用意し、ロールコートにて塗工を行った後、乾燥装置を通して乾燥を行い、その面質の評価を行った。熱風の風向きは、基材の走行方向と同じ場合と逆の場合の2種類について実験を行った。熱風の風向きと基材の走行方向が同じ場合には、熱風の風速が基材の走行速度よりも早い場合と遅い場合の2種類について実験を行った。実験結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
(実験結果)
1)塗工液の種類によらず、基材の走行速度に対する熱風の相対速度がある一定以上になると、塗工面に風紋が発生することが分かり、風紋が発生する限界風速の大きさは、塗工液に使われる溶媒の表面張力に依存していることが判明した。すなわち、表面張力が大きい程、風紋発生の限界相対速度が大きい。
2)塗工液の溶媒として水を用いた場合、風紋発生の限界相対速度は5m/sとなり、水に比べて表面張力の低いトルエンでは1m/sが風紋発生の限界相対速度であることが分かった。
3)基材の走行方向と熱風の風向きが同じであっても逆であっても、風紋発生の限界相対速度に差は見られなかった。
4)基材の走行方向と熱風の風向きが同じで、基材の走行速度に比べて熱風の風速が早い場合と遅い場合とで風紋の限界相対速度に差は見られなかった。
5)基材に対する熱風の相対速度が0.1m/sに満たない場合、ほとんど乾燥が進行しなかった。
【0032】
塗工液の溶媒の表面張力の大きさによって、塗膜表面に風紋が発生する限界相対速度に差が生じる理由としては、表面張力が大きい程、塗膜表面を平滑に保持しようとする力が強く、熱風等の外乱による塗膜表面の乱れが発生しにくいと考えられる。また、基材の走行速度に対する熱風の相対速度が0.1m/sに満たない場合、蒸発した溶媒蒸気を塗膜面上から除去する能力が低くなり、十分乾燥が進行しなかったと考えられる。
【0033】
ここで、一般的に用いられているジェットノズル乾燥等の衝突噴流乾燥方式において、乾燥工程での風紋発生を防止できない理由は次のようである。すなわち、ジェットノズル乾燥において、5mm幅程度のスリットから噴出された熱風は、基材に衝突した後、基材の進行方向と同一方向及び逆方向に進んでいく。この時、基材上にて広がった熱風は基材の進行方向と同方向と逆方向とに別れ、熱風の厚みは1/20程度となり、熱風の風速としては、スリット吹出し時に比べて10倍程度の速さとなる。例えば、スリットから出た熱風の風速が1m/sであった時、基材上にて広がった時の風速は10倍程度の10m/s程度に達することとなる。基材の走行速度に対する相対速度としては、基材の走行方向と逆方向に分かれた熱風の相対速度は10m/sに基材の走行速度を加えたものとなり、小さくても10m/sとなる。上述した実験結果より、一般的に塗工液の溶媒として用いられる液体の中で、表面張力の最も大きい水の時でさえ、限界相対風速は5m/s程度であり、面質不良を防止することができない。
【0034】
図6に示した乾燥装置において、乾燥炉Kにおける基材入口の上部から基材Wの走行方向と同方向に熱風を吹く場合、乾燥の進行と共に塗工液の溶媒の蒸発が進み、乾燥炉内の溶媒濃度が上昇していく。ここで、塗工液の溶媒が引火性のある有機溶剤である場合、爆発下限界濃度を越えた時には、乾燥炉内で爆発の危険性がある。そこで、乾燥炉Kの上部又は側面部の給気面14から有機溶剤ガスを含まないエアーの供給を行い、乾燥炉内の有機溶剤濃度を爆発下限界濃度の1/4以下となるようにする。このように、熱風の流量を基材の進行と共に増加させる場合、乾燥炉内の前半にて給気を行うと、恒率乾燥期間が終了しておらず、塗膜表面での熱風風速が上がり、塗膜面上に風紋が発生してしまう。そこで、乾燥炉内の後半から給気を行うようにする。
【0035】
塗膜面での風紋の発生を防止するにあたっては、基材の走行速度と熱風との相対速度の値が重要であるが、同時に幅方向での熱風の風速のバラツキをなくすこと、及び熱風が層流であることが重要である。このため、図6に示す本発明の乾燥装置では、熱風の吹出口11に、ハニカムメッシュを用いている。ハニカムメッシュ等の各メッシュの直径を小さくし、メッシュの長手方向の長さを長くすると、より風速のバラツキを小さくできる。メッシュの直径としては、0.5〜10mm程度が好ましく、長手方向の長さとしてはメッシュの直径の500倍以上が好ましい。
【0036】
図6に示す乾燥装置では、乾燥炉における基材入口または基材出口の上部にある吹出口から熱風が送風されるが、幅方向での風速のバラツキだけでなく、高さ方向でのバラツキの抑制も重要である。高さ方向にてバラツキがある場合、吹出口11の上部から出た熱風が基材Wの方に向かい、基材表面での熱風の風速が上昇し、塗膜面上での風紋の発生が懸念される。そこで、高さ方向での風速のバラツキを抑制すべく、高さ方向に複数の風向板を設置することが好ましい。この風向板を単独で上下方向に動かすことにより、熱風の風向きの乱れを防止し、高さ方向での風速のバラツキを抑制できる。
【0037】
乾燥炉における基材入口または基材出口の上部に設置された吹出口から出る熱風による乾燥は、塗膜面を乱さずに乾燥を進行させるという点では重要な役割を果たしている。しかしながら、塗膜面上での風速が、基材走行速度との相対速度で0.1〜5m/sと小さく、乾燥能力としては不十分である。そのため、熱風のみを用いた乾燥では、塗工速度を下げる、又は乾燥炉長を長くするなどの工夫が要る。そこで、図6に示すように、乾燥炉K内に赤外線ヒーター13を設置して乾燥効率の向上を図ることが望ましい。ここで、赤外線ヒーター13の設置位置としては、基材Wの上下両方またはどちらか一方となるが、塗膜表面での熱風の乱れを防ぐという点を考慮し、基材Wの下側に設置することが好ましい。
【0038】
基材の幅方向での乾燥については、基材の両端部では塗工されていない部分が存在し、基材の中央部に比べて基材への伝熱量が多くなり、基材のシワ、カール等の発生が懸念される。また、流れ方向においても、乾燥初期の恒率乾燥期間では、塗膜及び基材温度は湿球温度に保たれてはいるものの、恒率乾燥期間の終了している乾燥後半では、急激に塗膜及び基材温度が上昇し、シワ、基材の伸び、塗膜のひび割れ等の不良発生が懸念される。そこで、赤外線ヒーター13を乾燥炉内の流れ方向及び幅方向に分割して配置し、各ヒーター毎に温度調整を可能とすることが好ましい。この場合、温度分布を均一にするため、千鳥に配置するのが望ましい。
【0039】
塗膜面上での風紋の発生を防止するため、基材に対して平行な風向きでかつ層流として熱風を送ることが本発明で乾燥のポイントである。ここで、熱風の流れをコントロールするにあたり、乾燥炉内と乾燥炉外との圧力差の管理も重要である。乾燥炉内に比べて乾燥炉外の気圧が高い場合、乾燥炉外から乾燥炉内への気流の流入が起こり、塗膜面の風紋発生の原因となる。また、乾燥炉内に比べて乾燥炉外の気圧が低い場合、乾燥炉内から乾燥炉外への気流の流出が起こり、同様に風紋の発生が起こる。そこで、乾燥炉の基材入口と基材出口の両方に、室内圧力の調整が可能な差圧調整室を付加し、乾燥炉内と乾燥炉外との気流の流入流出を防止することが好ましい。差圧調整室の室内圧力の調整は、差圧調整室に給気口及び排気口を設けておき、給気量と排気量の調整で行うようにすればよい。
【0040】
図6に示す乾燥装置は、乾燥炉K内に基材保持用のガイドロールRを設けている。一般的に用いられるガイドロールは、表面温度の調整機能がないため、熱風等の影響で加熱され、熱風温度と同程度まで昇温する。しかしながら、恒率乾燥期間である乾燥初期において、塗膜及び基材の温度は湿球温度程度に保たれており、ガイドロールと温度差が生じている。例えば、熱風温度を80℃、塗工液の溶媒をトルエンとした場合、湿球温度は35℃程度となり、ガイドロールと塗膜と基材との温度差は45℃もあることになる。このようにガイドロールの温度と基材の温度に大きな差があると、塗膜が急激に加熱され、面質ムラが発生することになる。そこで、ガイドロールと基材との温度差は5℃以内であることが好ましい。このため、ガイドロールの表面温度を任意に調整できるようにする。例えば、ガイドロールの内部を通水可能な構造とし、温度調整した水を通水することでガイドロールの表面温度を調整することができる。
【0041】
また、このような表面温度の調整が可能なガイドロールについて、各ガイドロール毎に温度調整が可能な構造とすることが好ましい。赤外線ヒーターのヒーター温度について流れ方向に温度設定を可能としているのと同様に、ガイドロールの温度を個別にコントロール可能とすることで、より基材への急激な伝熱を防止することができる。
【0042】
また、ガイドロールは、温度調整が可能とするだけでなく、基材との間での滑りによる基材への傷付きを防止するために、ガイドロール自体に駆動を持たせることが好ましい。
【0043】
なお、本発明に係る乾燥装置は、恒率乾燥期間の乾燥を目的としたものであるので、この乾燥装置の後に、塗膜内の残留溶剤量の減少を目的とした減率乾燥期間での乾燥用として、噴流衝突式熱風乾燥方式を用いた乾燥装置を付加することが望ましいものである。
【0044】
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明してきたが、本発明による乾燥装置は、上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは当然のことである。
【0045】
【発明の効果】
請求項1,2に記載の発明である乾燥装置は、溶媒を含む塗工液が塗布されたウェブ状の基材を搬送しながら乾燥炉内でその塗膜を乾燥させる乾燥装置であって、乾燥炉における基材入口の上部に熱風を吹き出す吹出口を設置すると共に基材出口の上部に熱風を排出する排気口を設置し、それにより熱風の風向きを基材の走行方向と同じにしてあるか、または、乾燥炉における基材出口の上部に熱風を吹き出す吹出口を設置すると共に基材入口の上部に熱風を排出する排気口を設置し、それにより熱風の風向きを基材の走行方向と逆にしてあり、熱風の吹出口に、メッシュの直径が0.5〜10mmで長手方向の長さがメッシュの直径の500倍以上のハニカムメッシュを用いており、その吹出口から基材に対して平行な風向きでかつ層流として熱風を送り、塗膜面に風紋を発生させないようにその熱風の風速を基材の走行速度に対して0.1〜5m/sの相対速度に制御するようにし、かつ乾燥炉の基材入口と基材出口の両方に、室内圧力の調整が可能な差圧調整室を付加したことを特徴としているので、塗工面の乾燥ムラを起こすことなく、しかも効率よく塗膜を乾燥させることができることになり、特に、吹出口にハニカムメッシュを用いたことにより、幅方向での熱風の風速のバラツキがなくして、熱風を層流として供給することができ、乾燥炉の基材入口と基材出口の両方に差圧調整室を付加したことにより、乾燥炉内と乾燥炉外との気流の流入流出を防止して、このような気流の流れに起因する塗膜面の風紋発生の原因を取り除くことができる。
【0048】
請求項3に記載の発明である乾燥装置は、請求項1又は2に記載の乾燥装置において、熱風の吹出口に、熱風の風向きの乱れを防止するために高さ方向に複数の風向板を取り付けたことを特徴としているので、供給される熱風の高さ方向でのバラツキを抑制することができる。
【0049】
請求項4に記載の発明である乾燥装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の乾燥装置において、走行する基材の下側に赤外線ヒーターを設置したことを特徴としているので、熱風のみを用いた乾燥に比べて、乾燥効率の向上を図ることができる。
【0050】
請求項5に記載の発明である乾燥装置は、請求項4に記載の乾燥装置において、赤外線ヒーターを、乾燥炉内の流れ方向及び幅方向に分割して設置し、各ヒーター毎に温度調整を可能としたことを特徴としているので、基材への伝熱量が全体に平均化することができ、熱の偏りによる基材のシワ、カール等の発生を防止することができる。
【0052】
請求項6に記載の発明である乾燥装置は、請求項1〜5のいずれかに記載の乾燥装置において、乾燥炉内に基材保持用のガイドロールを設け、そのガイドロールの表面温度を調整可能としたことを特徴としているので、塗膜が急激に加熱されて面質ムラを生じるのを防止することができる。
【0053】
請求項7に記載の発明である乾燥装置は、請求項6に記載の乾燥装置において、各ガイドロール毎に温度調整を可能としたことを特徴としているので、より基材への急激な伝熱を防止することができる。
【0054】
請求項8に記載の発明である乾燥装置は、請求項6又は7に記載の乾燥装置において、ガイドロールに駆動を持たせたことを特徴としているので、基材との間での滑りによる基材への傷付きを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】塗膜上方からの衝突噴流乾燥方式であるジェットノズル乾燥を行う乾燥装置を示す概略構成図である。
【図2】平行流乾燥方式の一つであるカウンターフロー乾燥を行う乾燥装置の概略構成図である。
【図3】熱風の向きと基材の搬送方向が同じ方向での平行流乾燥を行う乾燥装置の概略構成図である。
【図4】小ノズルを用いた平行流乾燥を行う乾燥装置の概略構成図である。
【図5】乾燥炉断面積減少による乱流防止乾燥を行う乾燥装置の概略構成図である。
【図6】本発明に係る乾燥装置の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
K 乾燥炉
W 基材
R ガイドロール
11 吹出口
12 排気口
13 赤外線ヒーター
14 給気面
Claims (8)
- 溶媒を含む塗工液が塗布されたウェブ状の基材を搬送しながら乾燥炉内でその塗膜を乾燥させる乾燥装置であって、乾燥炉における基材入口の上部に熱風を吹き出す吹出口を設置すると共に基材出口の上部に熱風を排出する排気口を設置し、それにより熱風の風向きを基材の走行方向と同じにしてあり、熱風の吹出口に、メッシュの直径が0.5〜10mmで長手方向の長さがメッシュの直径の500倍以上のハニカムメッシュを用いており、乾燥炉の基材入口と基材出口の両方に室内圧力の調整が可能な差圧調整室を付加しており、熱風の吹出口から基材に対して平行な風向きでかつ層流として熱風を送り、塗膜面に風紋を発生させないようにその熱風の風速を基材の走行速度に対して0.1〜5m/sの相対速度に制御するようにしたことを特徴とする乾燥装置。
- 溶媒を含む塗工液が塗布されたウェブ状の基材を搬送しながら乾燥炉内でその塗膜を乾燥させる乾燥装置であって、乾燥炉における基材出口の上部に熱風を吹き出す吹出口を設置すると共に基材入口の上部に熱風を排出する排気口を設置し、それにより熱風の風向きを基材の走行方向と逆にしてあり、熱風の吹出口に、メッシュの直径が0.5〜10mmで長手方向の長さがメッシュの直径の500倍以上のハニカムメッシュを用いており、乾燥炉の基材入口と基材出口の両方に室内圧力の調整が可能な差圧調整室を付加しており、熱風の吹出口から基材に対して平行な風向きでかつ層流として熱風を送り、塗膜面に風紋を発生させないようにその熱風の風速を基材の走行速度に対して0.1〜5m/sの相対速度に制御するようにしたことを特徴とする乾燥装置。
- 熱風の吹出口に、熱風の風向きの乱れを防止するために高さ方向に複数の風向板を取り付けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の乾燥装置。
- 走行する基材の下側に赤外線ヒーターを設置したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の乾燥装置。
- 赤外線ヒーターを、乾燥炉内の流れ方向及び幅方向に分割して設置し、各ヒーター毎に温度調整を可能としたことを特徴とする請求項4に記載の乾燥装置。
- 乾燥炉内に基材保持用のガイドロールを設け、そのガイドロールの表面温度を調整可能としたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の乾燥装置。
- 各ガイドロール毎に温度調整を可能としたことを特徴とする請求項6に記載の乾燥装置。
- ガイドロール自体に駆動を持たせたことを特徴とする請求項6又は7に記載の乾燥装置。
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