JP5598746B2 - 乾燥装置、乾燥システム、乾燥方法、並びに、塗膜付き基材の製造方法 - Google Patents

乾燥装置、乾燥システム、乾燥方法、並びに、塗膜付き基材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、基材に塗工された塗工液の乾燥に用いられる乾燥装置、乾燥システム、および、乾燥方法に関する。また、本発明は、基材と、この基材上に形成された塗膜と、を有する塗膜付き基材の製造方法に関する。
基材上に塗工液を塗工し、この塗工液を乾燥させることにより、基材上に塗膜を形成する技術が、種々の分野において、広く利用に供されている。塗工液の乾燥は、典型的には特許文献1に開示されているように、基材上の塗工液に気体を吹き付けることにより実施されている。このような乾燥方法によれば、当然に、塗工液を自然乾燥させる場合と比較して、塗工液を短時間で乾燥させることができる。
しかしながら、基材上に塗工される塗工液には溶剤が含まれており、塗工液の粘度は非常に低くなっている。このため、塗工直後の塗工液に気体を強く吹き付けると、塗工液が流動する。この結果、最終的に得られた塗膜に微妙な厚みのばらつきが生じ、塗膜の表層に斑模様が観察されてしまうといった不具合が生じ得る。
また、塗工液の粘度が低いうちに、塗工液の層の表面部のみにおいて、塗工液の乾燥が急速に進むと、塗工液層の表層部と、塗工液層の基材近傍部と、の間での温度差が生じ、塗工液層内において、塗工液が対流するようになる。対流現象が強く生じると、最終的に得られた塗膜に、塗工液の対流方向に沿った模様、いわゆる対流痕が観察され得るようになる。
このような斑や対流痕といった欠陥は、塗工液が有機溶剤を含んでいる場合に、顕著となる傾向がある。そして、表示装置等に組み込まれる光学部材として用いられる塗膜を作製する場合、目視され得ない程度の斑や対流痕であっても、塗膜への入射光に光学的作用を及ぼし、致命的な欠陥となることもある。
さらに、昨今においては、多層塗工とも呼ばれる塗工方法であって、異なる二種類以上の塗工液が、単一の塗工ヘッド(吐出ヘッド、ノズル)から、積層された状態で基材上に塗工されることもある。異なる二種類以上の塗工液を基材上に塗工した場合、異なる塗工液は、互いに基材上で混ざり合い(いわゆる、拡散)、平衡化しようとする。この現象は、塗工液が有機溶剤を含む場合に、顕著となる傾向がある。多層塗膜が例えば光学部品として用いられる場合には、二つの塗膜間の界面における不必要な光学的作用を抑制することを目的に、目立たない程度の拡散が生じていることが好ましい。しかしながらその一方で、拡散が進み過ぎると、基材上に単層の塗膜が形成されることになってしまう。すなわち、基材上に塗工された多層の塗工液層は、乾燥速度を制御されながら、ある程度迅速に乾燥されなければならない。
特開2008−173588号公報
上述した斑、対流痕および拡散といった問題を解消するためには、塗工液の乾燥に用いられる気体の風量を、当該塗工液の乾燥の程度に合わせて、調節することが有効である。すなわち、塗工液を塗工された後における基材の移動経路に沿って、乾燥用の気流の風量を適宜変化させていくことが有効である。
このような不具合を解消するため、特許文献1に開示された乾燥装置においては、塗布直後の搬送経路に沿って多数の分割ゾーンが設けられ、分割ゾーン毎に風量が調節され得るようになっている。しかしながら、この乾燥装置では、基材上の塗工液層に、当該塗工液層の表面に略直交する方向から、気体が吹き付けられるようになる。したがって、上述した斑の発生を促進させてしまい、さらには、塗工液層内での温度差が生じやすくなり、対流痕の発生や拡散を十分に防止することもできない。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであって、基材に塗工された塗工液の乾燥に用いられる乾燥装置、乾燥方法および乾燥システムであって、乾燥に起因した不具合の発生を効果的に抑制することができる乾燥装置、乾燥方法および乾燥システムを、提供することを目的とする。また、本発明は、基材と、この基材上に形成された塗膜と、を有する塗膜付き基材の製造方法であって、塗膜をなすようになる塗工液の乾燥に起因した不具合の発生が効果的に抑制された塗膜付き基材を製造することができる方法を、提供することを目的とする。
なお、上述したように、塗工液が有機溶剤を含む場合や、異なる塗工液を多層塗工する場合に、斑、対流痕、拡散といった欠陥が生じやすくなり、さらには、各々が有機溶剤を含んだ異なる塗工液を多層塗工する場合、上記欠陥が極めて顕著となりやすい。このような場合、作製されるべき塗膜の種類や厚み等の条件が変更される毎に、風量の調節を行うことが有効である。この点について、特許文献1に開示された装置および方法においては、多数の分割ゾーン毎に独立して風量を調節しなければならない。したがって、塗膜の条件が変更される度に、特許文献1の乾燥装置において、風量を調節することは非常に煩雑である。本発明において、風量の調節にともなった煩雑さを解消することができれば、非常に好ましい。
本発明の一態様による乾燥装置は、
基材に塗工された塗工液の乾燥に用いられる乾燥装置であって、
入口および出口を有し、前記塗工液を塗工された前記基材が前記入口から前記出口へその内部を移動するようになる風洞であって、前記風洞内を移動する前記基材上の前記塗工液に対面する位置に配置された対向壁を有する風洞と、
前記風洞内に前記入口の側から前記出口の側へ向けた気流を形成する気流形成装置と、
前記風洞内を移動する前記基材を支持する支持機構と、を備え、
前記支持機構に支持された前記基材から前記対向壁までの距離が、前記入口から前記出口までの前記基材の移動経路に沿った少なくとも一区間において、変化するように、構成されている。
本発明の一態様による乾燥装置において、前記支持機構は、前記基材を支持する一の支持部材と、前記基材の移動経路に沿って前記一の支持部材よりも下流側に配置され前記基材を支持する他の支持部材と、を少なくとも有し、前記支持機構の前記他の支持部材は、前記一の支持部材よりも前記対向壁に接近して前記基材を支持するように、配置されていてもよい。このような本発明の一態様による乾燥装置において、前記一の支持部材および前記他の支持部材の少なくとも一方は、前記対向壁に向けて接近および前記対向壁から離間するように移動可能に構成されていてもよい。
また、本発明の一態様による乾燥装置において、前記支持機構は、前記一の支持部材および前記他の支持部材を含む複数の支持部材を有し、前記複数の支持部材のうちの前記基材の移動経路に沿って最上流側に配置された支持部材と、前記複数の支持部材のうちの前記基材の移動経路に沿って最下流側に配置された支持部材と、の少なくとも一方は、前記対向壁までの距離が一定となるように、据え付けられていてもよい。
さらに、本発明の一態様による乾燥装置において、前記支持機構に支持された前記基材から前記対向壁までの距離が、前記基材の移動経路に沿った前記一区間において、しだいに短くなっていくように、構成されていてもよい。
さらに、本発明の一態様による乾燥装置において、前記支持機構は、前記基材を支持する第1の支持部材と、前記基材の移動経路に沿って前記第1の支持部材よりも下流側に配置され前記基材を支持する第2の支持部材と、前記基材の移動経路に沿って前記第2の支持部材よりも下流側に配置され前記基材を支持する第3の支持部材と、を有し、前記第2の支持部材および前記第3の支持部材は、前記第1の支持部材よりも前記対向壁に接近して前記基材を支持するように、配置され、前記第2の支持部材および前記第3の支持部材は、前記基材から前記対向壁までの距離が互いに同一となる位置にそれぞれ前記基材を支持するように、配置されていてもよい。
さらに、本発明の一態様による乾燥装置において、前記対向壁と、前記風洞内を移動している前記基材と、によってなされる角度が変化するように、前記対向壁が前記支持機構によって支持された前記基材に対して傾動可能にしてもよい。あるいは、本発明の一態様による乾燥装置において、前記対向壁と、前記風洞内を移動している前記基材と、によってなされる角度が変化するように、前記対向壁を含む前記風洞が前記支持機構によって支持された前記基材に対して傾動可能にしてもよい。
本発明の一態様による乾燥システムは、
上述したいずれかの本発明の一態様による乾燥装置と、
前記基材の移動経路に沿って前記乾燥装置の上流側に配置された予備乾燥装置と、を備え、
前記予備乾燥装置は、前記基材が進入する入口開口と前記基材が退出する出口開口とを含む乾燥ボックスであって、その内部を通過している基材を外部気流から遮断する乾燥ボックスを、有する、ことを特徴とする。
本発明の一態様による乾燥システムにおいて、前記乾燥ボックスは、前記基材の移動経路に沿って、前記基材に塗工液を塗工する塗工ヘッドの近傍から、前記乾燥装置の前記風洞の前記入口の近傍まで、延びていてもよい。
また、本発明の一態様による乾燥システムが、前記基材の移動経路に沿って前記乾燥装置の前記風洞よりも下流側に配置された送風機を有する第2の乾燥装置を、さらに備え、前記第2の乾燥装置の前記送風機は、前記基材上の前記塗工液へ向けて、前記塗工液の液面への法線方向から、送風するようにしてもよい。
本発明の一態様による乾燥方法は、
基材に塗工された塗工液の乾燥に用いられる乾燥方法であって、
入口の側から出口の側に向けた気流が形成されている風洞内を、前記入口から前記出口へ、前記塗工液を塗工された前記基材が搬送され、これにより、前記基材上の前記塗工液を乾燥させる工程を備え、
前記基材が風洞内の少なくとも一区間を通過する際に、前記基材上の前記塗工液に対面する前記風洞の対向壁から前記基材までの距離が、変化する、ことを特徴とする。
本発明の一態様による乾燥方法において、前記基材は、一の支持部材と、前記一の支持部材よりも下流側に配置された他の支持部材と、を少なくとも含む支持機構によって支持されながら、前記風洞内を搬送され、前記基材は、前記一の支持部材よりも、前記他の支持部材によって前記対向壁に接近して支持されてもよい。
また、本発明の一態様による乾燥方法において、前記基材が、前記風洞内の前記少なくとも一区間内を移動していくにしたがい、前記対向壁にしだいに接近していてもよい。
さらに、本発明の一態様による乾燥方法が、前記基材が前記風洞内を移動することによって前記塗工液を乾燥させる工程の前に実施される工程であって、前記塗工液を塗工された前記基材を外部気流から遮断された乾燥ボックス内を通過させながら、前記塗工液を乾燥させる工程を、さらに備えるようにしてもよい。
さらに、本発明の一態様による乾燥方法が、前記基材が前記風洞内を通過することによって前記塗工液を乾燥させる工程の後に実施される工程であって、前記基材上の前記塗工液へ向けて、前記塗工液の液面への法線方向から送風し、これにより、前記塗工液を乾燥させる工程を、さらに備えるようにしてもよい。
さらに、本発明の一態様による乾燥方法において、前記風洞の前記対向壁を傾動させることによって、あるいは、前記風洞全体を傾動させることによって、あるいは、前記風洞内で基材を支持する支持部材の位置を変化させることによって、前記風洞の前記対向壁から前記基材までの距離が、前記風洞内の各位置において予め設定された距離となるように、前記塗工液を乾燥させる工程の前に、調節されてもよい。
本発明の一態様による塗膜付き基材の製造方法は、
基材と、前記基材上に形成された塗膜と、を有する塗膜付き基材の製造方法であって、
基材上に塗工液を塗工する工程と、
上述したいずれかの本発明の一態様による乾燥方法により、前記基材上に塗工された塗工液を乾燥させて塗膜を形成する工程と、を備える、ことを特徴とする。
図1は、本発明の一実施の形態を説明するための図であって、基材上に塗膜を形成する塗膜形成装置の概略構成を示す模式図である。 図2は、図1の塗膜形成装置に組み込まれた乾燥装置を主として示す縦断面図である。 図3は、図2の乾燥装置を入口の側から示す正面図である。 図4は、乾燥装置の一変形例を示す縦断面図である。 図5は、乾燥装置の他の変形例を示す縦断面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1〜図3は本発明の一実施の形態を説明するための図である。このうち図1は塗膜付き基材の製造方法を説明するための模式図であり、図2は乾燥装置を示す縦断面図であり、図3は乾燥装置の正面図である。
図1に示すように、長手方向を有したウェブ状の基材1上に塗膜を形成して塗膜付き基材(塗膜付きウェブ状基材)5を製造する塗膜形成装置10は、ウェブ状の基材1を搬送する搬送手段20と、搬送手段20によって搬送されるウェブ状の基材1の搬送経路沿いに配置された塗工ヘッド25と、搬送手段20によって搬送されるウェブ状の基材1の搬送経路に沿って塗工ヘッド25の下流側に配置された乾燥システム15と、を有している。このような塗膜形成装置10は、ロールトゥロール方式で、ウェブ状の基材1上に塗工ヘッド25から塗工液7を塗工し、さらに基材1上の塗工液7を乾燥させて、基材1上に塗膜を形成するように構成されている。以下、各構成要素について詳述していく。
搬送手段20は、基材1を繰り出す供給ロール21と、ウェブ状の基材1上に塗膜を形成してなる塗膜付き基材5を巻き取る回収ロール22と、供給ロール21から回収ロール22まで搬送される基材1(塗膜付き基材5)を案内する多数の案内ロール23と、を有している。多数の案内ロール23は、基材1(塗膜付き基材5)に接触して基材1(塗膜付き基材5)を誘導し、基材1(塗膜付き基材5)の搬送経路(移動経路)を画成する。本実施の形態における搬送手段20では、回収ロール22が図示しない駆動機構によって回転させられることにより、供給ロール21から回収ロール22に向けた基材1(塗膜付き基材5)の搬送を実現するようになっている。
搬送手段20によって搬送される基材1は、例えば樹脂製フィルム、一具体例として、厚さが50μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)からなるフィルムとすることができる。なお、本明細書中における「ウェブ状の基材」との用語は、「枚葉状の基材(枚葉状基材、枚葉基材)」との対比で用いられており、塗工技術の分野で用いられる際の意味と同様の意味を有するものとする。したがって、ウェブ状の基材とは、例えば数十m以上の長さを有し、巻き取られることに適した基材を含む概念である。
次に、基材1の搬送経路沿いに配置された塗工ヘッド25について説明する。図1に示すように、塗工ヘッド25は、基材1に対面する位置に配置された二つの吐出開口を有しており、この吐出開口から基材1に向けて二層状態の塗工液7を吐出することができるように構成されている。塗工ヘッド25の吐出開口は、ウェブ状の基材1の幅方向に沿って延びている。この結果、図3に示されているように、塗工ヘッド25は、ウェブ状の基材1の幅方向に沿った所定の領域に亘って塗工液7を塗工することができるようになっている。このような塗工ヘッド25は、吐出ヘッド、塗布ヘッド、またはノズルとも呼ばれる。
本実施の形態における塗工ヘッドとして、種々の公知な塗工ヘッドを用いることができる。具体的には、スライドダイ、カーテンダイ、スロットダイ、Tダイ等が挙げられる。図1に示す例では、従来技術の欄で説明した、異なる複数種類の塗工液を積層した状態で基材1へ塗工(いわゆる、多層塗工)することができる塗工ヘッドが、用いられている。また、塗工ヘッドから基材1へ塗工される塗工液7としては、一例として、アクリル系樹脂等の樹脂材料を、水またはメチルエチルケトン等の有機溶剤からなる溶媒によって、希釈してなるものが、採用され得る。
次に、乾燥システム15について説明する。乾燥システム15は、搬送される基材1上に塗工された塗工液7を乾燥させて、塗工液7からなる塗膜を基材1上に作製する装置(システム)である。図1に示すように、本実施の形態において、乾燥システム15は、基材1の移動経路に沿って塗工ヘッド25の直後に配置された予備乾燥装置30と、予備乾燥装置の下流側に配置された乾燥装置(第1乾燥装置)50と、乾燥装置50の下流側に配置された仕上げ乾燥装置40と、を有している。
図1および図2に示すように、予備乾燥装置30は、搬送手段20によって搬送されているウェブ状の基材1がその内部を通過する乾燥ボックス35を有している。乾燥ボックス35は、基材1が進入する入口開口31と、基材1が退出する出口開口32と、を有している。入口開口31および出口開口32は、基材1の断面形状に対応して細長く延びる開口として形成されている。そして、乾燥ボックス35は、その外部の気流から、その内部を通過する基材1を、遮断するように構成されている。図1および図2に示すように、この乾燥ボックス35は、基材1の移動経路に沿って、塗工ヘッド25の直後から、次に説明する乾燥装置50の風洞51の直前まで延びている。
このような予備乾燥装置30においては、基材1上に塗工された塗工液が、周囲の気流によって流動しない程度にまで、乾燥されることが好ましい。この観点から、予備乾燥装置30の乾燥ボックス35の長さは、1〜3m程度、あるいは、搬送される基材1が1〜5秒間程度滞在するような長さとすることができる。
次に、乾燥装置50について説明する。図1および図2に示すように、乾燥装置50は、搬送手段20によって搬送されているウェブ状の基材1がその内部を通過する風洞51と、風洞51内に気流を形成する気流形成装置60と、風洞51内を移動する基材1を支持する支持機構70と、を有している。
風洞51は、基材1が進入する入口51aと、基材1が退出する出口51bと、を有している。したがって、塗工液7を塗工された基材1が、風洞51内を入口51aから出口51bまで移動するようになる。図2および図3によく示されているように、風洞51は、その内部を通過する基材1の塗工液7を塗工された側に対向するようになる対向壁52と、その内部を通過する基材1の側方に位置するようになる一対の側壁54と、を有している。図3に示すように、各側壁54の上端部は、対向壁52の端部に連結されている。また、本実施の形態において、風洞51は、一対の側壁54の下端部間を連結する底壁56も有している。底壁56は、風洞51の内部を通過する基材1の塗工液7が塗工されていない側に対向するようになる。すなわち、本実施の形態において、風洞51は、四角形筒として形成されている。
支持機構70は、風洞51内または風洞51の近傍において、搬送される基材1を支持する複数の支持部材71a,71b、71cを有している。本実施の形態において、複数の支持部材71a〜71cは、対向壁52の壁面と平行な回転軸線を中心として回転可能なロールとして形成されており、搬送手段20の案内ロール23としても機能するようになっている。図示する例においては、図示の便宜および説明の便宜から、支持機構70が三本の支持部材71a,71b、71cによって構成されているようにした。ただし、図示する例に限られることなく、一例として風洞51の長さ、基材の材料特性、塗工液の材料特性、基材および作製されるべき塗膜の厚さや平面形状等に応じて、支持機構70をなす支持部材の数は増減され得る。
本実施の形態においては、基材1の搬送経路に沿って最上流側に位置する第1支持部材71a以外の支持部材71b,71c、すなわち、第1支持部材71aの下流側に配置された第2支持部材71bおよび第2支持部材71bの下流側に配置された第3支持部材71cは、対向壁52に向けて接近可能および対向壁52から離間可能に支持されている。具体的には、第2支持部材71bおよび第3支持部材71cは、対向壁52の壁面への法線方向に沿って移動可能に支持されている。一方、第1支持部材71aは、対向壁52に接近不可能および対向壁52から離間不可能に支持されている。つまり、第1支持部材71aと対向壁52との間の距離は一定に保たれている。
なお、図2および図3では、乾燥装置50内において搬送される基材1上の塗工液7を乾燥する際における、支持部材71a,71b,71cの配置位置の一例が示されている。図示する例において、基材1に下方から接触して当該基材1を下方から支持する複数の支持部材71a,71b,71cは、対向壁52までの距離がすべて同一とはならないように保持されている。すなわち、複数の支持部材71a,71b,71cは、入口51aから出口51bまでの基材1の移動経路に沿った少なくとも一区間において、基材1から対向壁52までの距離が変化するようにして、基材1を支持するようになる。
具体的には、図2および図3に示す例において、第2支持部材71bおよび第3支持部材71cは、第1支持部材71aよりも対向壁52に接近して配置されている。また、第2支持部材71bおよび第3支持部材71cは、対向壁52までの距離が互いに同一となる位置にそれぞれ配置されている。この結果、支持機構70によって支持されながら搬送される基材1は、第1支持部材71aと第2支持部材71bとの間を移動していくにしたがって、対向壁52にしだいに接近していくようになる。また、基材1が第2支持部材71bと第3支持部材71cとの間を移動する際、基材1と対向壁52との間の距離は一定に維持されるようになる。
次に、気流形成装置60について説明する。気流形成装置60は、風洞51の入口51aに対面する位置に配置された送風機62を有している。送風機62は、入口51aから風洞51内に、気体、例えば、乾燥した気体、加熱した気体、整流された気体、あるいは、乾燥、加熱および整流された気体を送り込む。図2および図3(二点鎖線)に示すように、送風機62は、主として、風洞51内のうちの、対向壁52と風洞51内に進入する基材1との間に、気体を送り込むようになっている。
また、図2に示すように、気流形成装置60は、風洞51の出口51bに対面する位置に配置された排気装置64をさらに有している。排気装置64は、風洞51内、とりわけ風洞51内の対向壁52と基材1との間の領域の雰囲気を排気するように、構成されている。このような送風機62および排気装置64によって構成される気流形成装置60によって、風洞51内、とりわけ、風洞51内の対向壁52と基材1との間の領域に、入口51aから出口51bへ向けた気流を安定して形成することができる。
このような乾燥装置50において、基材1上の塗工液7が完全に固化(硬化)していないものの、塗工液7の流動性が殆ど失われる程度まで、塗工液7から溶剤が蒸発されることが好ましい。この観点から、乾燥装置50の風洞51の長さは、例えば5m〜15m程度とすることができる。また、気流形成装置60の送風機62から送風される気体の温度は、25〜60℃程度とすることができる。また、風洞51内での入口51aから出口51bへ向けた気流の風速は、0.1〜1m/s程度に設定され得る。
次に、仕上げ乾燥装置(第2乾燥装置)40について説明する。図1に示すように、仕上げ乾燥装置40は、基材1上の塗工液7へ向けて、基材1上の塗工液の表面(液面)への法線方向から、気体、例えば、乾燥した気体、加熱した気体、あるいは、乾燥および加熱した気体を吹き付ける送風機45を有している。また、仕上げ乾燥装置40は、基材1の搬送経路に沿って配置されたボックス41と、ボックス41に取り付けられた排気装置42と、をさらに有している。基材1は、ボックス41内を移動し、送風機45は、当該送風機45に連結されボックス41内に送風する。排気装置42は、ボックス41を挟んで送風機45に対向する位置に配置され、基材1の塗工液7が塗工されていない側に対面するようになる。排気装置42は、ボックス41内の雰囲気を排気する。
この仕上げ乾燥装置40において、基材1上の塗工液7が完全に固化(硬化)するまで、塗工液7から溶剤が蒸発されることが好ましい。このような観点から、仕上げ乾燥装置40の送風機45は、乾燥装置50の送風機62よりも高温の気体、例えば60〜80℃程度の気体を送風する。また、塗工液7に吹き付ける気体の風速は、上流側の乾燥装置50での乾燥処理により塗工液7が流動性を失っているとの想定下で、10〜20m/s程度とすることができる。また、基材1の移動経路に沿った仕上げ乾燥装置40の長さは15〜20m程度とすることができる。
次に、以上のような構成からなる塗膜形成装置10を用いて、基材1上に塗膜を形成して、塗膜付き基材5を製造する方法の一例について説明する。
図1に示すように、塗膜形成装置10には、予め、塗膜を形成されるべきウェブ状の基材1が、その長手方向における一端側から、供給ロール21に巻き取られている。ウェブ状の基材1は、案内ロール23および乾燥装置50の支持機構70によって画成される搬送経路に沿って回収ロール22まで延び、その長手方向における他端側において、回収ロール22に巻き取られている。
この状態において、回収ロール22が図示しない駆動機構によって回転させられる。回収ロール22の回転によって、供給ロール21と回収ロール22との間に掛け渡された基材1が駆動され、これにともなって、供給ロール21に巻き取られていた基材1が繰り出され、案内ロール23によって案内されながら、回収ロール22まで搬送されるようになる。
供給ロール21から繰り出された基材1は、塗工ヘッド25に対面する位置を通過する際に、塗工ヘッド25から塗工液7を塗工される。この際、図3から理解され得るように、ウェブ状の基材1の幅方向(基材1の長手方向に直交する方向)の所定の範囲に亘って塗工液7が基材1上に塗工されていく。なお、図示する例においては、塗工ヘッド25からの塗工は、複数塗工液層の同時塗工(いわゆる、多層塗工)となる。
その後、塗工液7を塗工された基材1は、乾燥システム15の予備乾燥装置30、乾燥装置50および仕上げ乾燥装置40に送り込まれる。
基材1上へ塗工された直後の塗工液7は溶剤、例えば有機溶剤を多量に含んでおり、その粘度は低い。したがって、特定方向へ向けて気流が存在する場合には、当該気流の風速が低く且つ風量が少なかったとしても、基材1上で塗工液7が流動してしまう可能性がある。塗工液7が基材1上で流動すると、最終的に得られた塗膜の厚さが微妙にばらつき、斑模様が観察され得るようになる。
本実施の形態では、塗工液7を塗工された直後の基材1は、予備乾燥装置30において、乾燥ボックス35内を通過する。そして、乾燥ボックス35は、その内部を搬送される基材1を、外部の気流から遮断する。このようにして、最も塗工液が流動しやすい塗工直後に、基材1上の塗工液7を外部気流から遮断することにより、斑の発生を効果的に抑制することができる。
理想的には、基材1および塗工液7が乾燥ボックス35を通過しきる際、当該塗工液7の自然乾燥が、塗工液7の表層部の流動性が低下し始めるまで、進んでいる。この場合、基材1上に塗工された塗工液7が、周囲の意図しない気流によって、流動してしまうことを防止することができる。図1〜図3に示すように、出口開口32を通過して乾燥ボックス35外に移動してきた基材1は、次に、乾燥装置50に送り込まれる。
基材1は、塗工液7が風洞51の対向壁52に対面するような向きで、入口51aから風洞51内に入る。その後、基材1は、支持機構70によって支持されながら、風洞51内を出口51bまで移動する。
なお、支持機構70の第2支持部材71bおよび第3支持部材71cは、事前に、対向壁52の壁面への法線方向に位置合わせされている。この位置合わせは、塗工液7の物性値等に基づいて、後述する適切な乾燥処理が施されるように決定される。
図示する例では、上述したように、第2支持部材71bおよび第3支持部材71cは、最上流側の第1支持部材71aよりも対向壁52に接近した位置に配置されており、且つ、第2支持部材71bおよび第3支持部材71cの対向壁52までの距離は同一となっている。したがって、支持機構70によって支持されながら搬送される基材1は、第1支持部材71aと第2支持部材71bとの間を移動していくにしたがって、対向壁52にしだいに接近していくようになる。また、基材1が第2支持部材71bと第3支持部材71cとの間を移動する際、基材1と対向壁52との間の距離は一定に維持されるようになる。
図3に示すように、気流形成装置60の送風機62は、風洞51内の基材1と対向壁52との間の領域へ、入口51aを介して、気体を供給している。同時に、気流形成装置60の排気装置64は、風洞51内の基材1と対向壁52との間の領域から、出口51bを介して、気体を排気している。したがって、入口51aから出口51bに向かう安定した気流が、基材1と対向壁52との間に位置する風洞51内の領域に、形成されている。
そして、風洞51内のこの気流に、風洞51内を移動している基材1上の塗工液7が曝され、乾燥されるようになる。塗工液7の乾燥を促す気流の向きは、基材1および塗工液7の移動方向とおおよそ同じ向きであり、塗工液7の移動方向に対して大きく傾斜することはない。すなわち、この気流は、基材1の表面への法線方向から大きく傾斜して、概ね、基材1上の塗工液7の表面(液面)に沿うように、流れる。したがって、この気流によって、塗工液7の表層部における流動が引き起こされる可能性は低く、塗工液7の良好な乾燥が実現される。
ところで、図3に示すように、ウェブ状の基材1はある程度の幅を有している。したがって、基材1は、風洞1内の幅方向内寸法の大部分に亘って延びている。さらに、上述したように、送風機62が基材1と対向壁52との間に送風し、且つ、排気装置64が基材1と対向壁52との間から排気している。これらのことから、送風機62から基材1と対向壁52との間に供給された気体は、基材1の側方から風洞51内の基材1と底壁56との間の領域には、流れ込みにくくなっている。つまり、風洞51内の基材1と対向壁52との間から出口51bを通して排出される気体の流量は、風洞51内の基材1と対向壁52との間に入口51aから流入される気体の流量と大きく異なることはない。
すなわち、風洞51内の基材1と対向壁52との間を流れる気体の風量は、基材1の長手方向に沿って、略一定となる。このため、図2において矢印の長さで表現されているように、風洞51内の基材1と対向壁52との間の領域における気流の流速は、当該領域における基材1と対向壁52との間の、対向壁52の壁面への法線方向に沿った、距離d(図2参照)に、反比例するように変化する。すなわち、風洞51内において、入口51aの側から出口51bの側へ向かう気流の流速は、変化する。
上述したように、風洞51内に搬送された基材1は、風洞51の入口51aから第2支持部材71bに進んで行く間、しだいに対向壁52に接近していく。そして、基材1は、第2支持部材71bから風洞51の出口51bに向かう間、対向壁52と平行に進む。したがって、基材1上の塗工液7は、風洞51の入口51aにおいて、最も流速の遅い気流に曝される。その後、第2支持部材71bに支持される位置に到達するまで、塗工液7の周囲に存在する気流はしだいに速度を増していく。そして、第2支持部材71bに支持される位置から風洞51の出口51bに到達するまで、塗工液7の周囲に存在する気流の速度は概ね一定に維持される。
すなわち、基材1が風洞51内に進入した直後において、塗工液7の深層部(塗工液7の基材近傍の部分)が未だ高い流動性を持っている状況下で、塗工液7の表層部を急速に乾燥させてしまうことを防止することができる。これにより、対流痕の発生を効果的に抑制することができるとともに、基材1上に塗工液7が多層塗工されている場合には、層間での拡散が過度に生じてしまうことを防止することができる。また、その後、塗工液7の周囲における気流の速度がしだい増していくことにより、急速な乾燥に起因した過度の拡散現象と、乾燥時間が長時間化することに起因した過度の拡散現象と、の両者を有効に防止することができる。また、乾燥時間の長時間化を防止することにより、コスト的な利益を享受することもできる。このようにして、斑、対流痕および過度の拡散といった不具合の発生を防止しながら、基材1上の塗工液7の流動性を十分に低下させるまで、短時間で塗工液7を乾燥させることができる。
乾燥装置50では、塗工液7が、基材1の搬送にともなった当該塗工液7の進行方向に概ね沿うようにして流れる気流であって、当該塗工液7の表面への法線方向から大きく傾斜した方向に流れる気流に、十分な期間、曝されることにより、当該塗工液7は、その流動性を殆ど失う程度にまで、乾燥される。図1に示すように、出口51bを通過して風洞51外に出た基材1は、次に、仕上げ乾燥装置40に送り込まれる。
仕上げ乾燥装置40の送風機45は、塗工液7に向けて、塗工液7の表面への法線方向から、気体を吹き付ける。仕上げ乾燥装置40の送風機45から送風される気体の温度は、乾燥装置50の送風機62から送風される気体の温度よりも高い。且つ、仕上げ乾燥装置40の送風機45から送風される気体の流速は、乾燥装置50の送風機62から送風される気体の流速よりも格段に速い。このような仕上げ乾燥装置40の送風機45からの送風により、塗工液7中の溶剤が完全に蒸発し、当該塗工液が固化(硬化)する。このようにして、基材1上に塗膜が形成され、塗膜付き基材5が得られる。図1に示すように、得られた塗膜付き基材5は、その後、回収ロール22に巻き取られていく。
以上のような本実施の形態によれば、乾燥装置50の風洞51内に、塗工液7の表面への法線方向から大きく傾斜して流れる気流であって、基材1の搬送にともなった当該塗工液7の進行方向に対して概ね平行または僅かにしか傾斜しない方向に流れる気流が、形成されている。そして、この気流によって塗工液7が乾燥されるため、塗工液7の乾燥中に、気流に起因した液面近傍領域における塗工液7の流動が効果的に抑制される。したがって、塗膜のわずかな厚さ変動を防止することができ、塗膜の表面に斑模様が目立ってしまうことを防止することができる。
また、本実施の形態によれば、乾燥装置50の支持機構70が、風洞51の入口51aから出口51bまでの基材1の移動経路に沿った少なくとも一区間において、基材1と、基材1の塗工液7に対面する風洞51の対向壁52と、の間における、対向壁52の法線方向に沿った距離d(図2参照)が、変化するようになっている。風洞51内において基材1と対向壁52との間を流れる気体の風量は概ね一定に維持されるので、基材1と対向壁52との間の距離dが変化すると、この変化にともなって、気流の速度も変化することになる。すなわち、基材1の搬送方向と概ね平行に流れる気流の速度が、基材1の搬送経路に沿って変化するようになる。したがって、基材1上の塗工液7の乾燥の程度に応じた適切な風速の気流によって、乾燥時に生じ得る斑および対流痕といった欠陥を防止することができる。また、基材1上に塗工液が多層塗工されている場合には、基材1上の塗工液の乾燥の程度に応じた適切な風速の気流により、乾燥時に生じ得る斑および対流痕等の欠陥を防止しながら、塗工液7の層間での拡散の程度を適切に制御することも可能となる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、変形の一例について説明する。
例えば、上述した実施の形態においては、塗工液7を塗工された基材1を下方から支持する支持機構70の第2支持部材71bおよび第3支持部材71cの対向壁52への法線方向に沿った位置を変化させることにより、支持機構70に支持された基材1から対向壁52までの距離を基材1の移動経路に沿って変動させる例を示したが、これに限られない。例えば、対向壁52への法線方向に沿った第1支持部材71aの位置を変化させることにより、基材1から対向壁52までの距離を基材1の移動経路に沿って変動させるようにしてもよい。
また、対向壁52への法線方向に沿った複数の支持部材の各々から対向壁52までの距離dが一定ではなく、且つ、少なくとも一つの支持部材が風洞51の入口51aと出口51bとを結ぶ方向に移動可能となっていてもよい。一具体例として、上述した実施の形態において、第2支持部材71bおよび第3支持部材71cが対向壁52への法線方向に沿って移動可能であるとともに、第2支持部材71bが風洞51の入口51aと出口51bとを結ぶ方向に移動可能であるようにしてもよい。このような一具体例によれば、第1支持部材71aおよび第2支持部材71bの間を移動する基材1の対向壁52に対する傾斜および第2支持部材71bおよび第3支持部材71cの間を移動する基材1の対向壁52に対する傾斜を調節することが可能となり、塗工液7の特性に応じて最適な気流の流速の設定が可能となる。
あるいは、図5に示すように、風洞51の入口51aの側と出口51bの側とを結ぶ方向に沿った断面視において、対向壁52と、風洞51内を移動している基材1と、によってなされる角度が変化するように、対向壁52が支持機構70によって支持された基材1に対して傾動可能に構成されていてもよい。さらには、図4に示すように、風洞51の入口51aの側と出口51bの側とを結ぶ方向に沿った断面視において、対向壁52と、風洞51内を移動している基材1と、によってなされる角度が変化するように、対向壁52が支持機構70によって支持された基材1に対して傾動可能に構成されていてもよい。これらの場合、対向壁52または風洞51全体を傾動させることによって、風洞51の長手方向に沿った各領域において、基材1から対向壁52までの距離を変化させることができる。これらの変形例においては、基材1は、風洞51内を移動する際に、進行方向を変化させることなく、一定の方向(図示する例では、水平方向)に進むようになる。また、基材1は、気流形成装置60による送風機62から排気装置64への気流に対して平行に搬送され得る。これらのことから、これらの変形例によれば、斑および対流の発生をさらに効果的に抑制することができる。
なお、これらの変形例においては、さらに、対向壁52または風洞51を複数に分割し、対向壁52または風洞51の各分割片が、互いから独立して、傾動可能であるように構成されていてもよい。
また、上述した実施の形態において、風洞51が、対向壁52と、一対の側壁54と、底壁56と、を有する四角形筒状に構成されている例を示したが、これに限られない。風洞51が、対向壁52と一対の側壁54とのみから構成され、下方に開放されていてもよい。この場合でも、対向壁52と、一対の側壁54と、基材1と、によって画成される領域に、風洞51の入口51aから出口51bへ向かう気流が安定して形成されるようになるので、上述した作用効果を期待することができる。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
図1〜図3に示す塗膜形成装置を用いて、実施例1および実施例2に係る塗膜付き基材、並びに、比較例1および比較例2に係る塗膜付き基材を作製した。作製された各塗膜付き基材の塗膜について、欠陥の有無を評価した。
以下、実施例1および実施例2に係る塗膜付き基材、並びに、比較例1および比較例2に係る塗膜付き基材の作製方法、並びに、評価方法および評価結果について説明する。
<作製方法>
○「実施例1」
(基材および搬送条件)
厚さが50μmのPETフィルム(易接着処理済み)をウェブの状基材として用意し、この基材を搬送手段によって、0.5m/sで搬送した。
(塗工条件)
アクリレートPETA系樹脂を固形分40%までメチルイソブチルケトンにて希釈してなる塗工液を、搬送されている基材上に、塗工ヘッドから塗工した。基材上に塗工された塗工液の層の厚みが50μm(乾燥後)となるようにした。塗工される塗工液の温度を、25℃とした。
(予備乾燥条件)
基材上に塗工液を塗工した直後から、略2秒間、塗工液を塗工された基材が乾燥ボックス内を移動するようにした。
(乾燥条件)
予備乾燥装置の乾燥ボックスの出口開口の直後に、風洞の入口が位置するように、風洞を配置した。
風洞の全長は10mとした。風洞の上流側における5mの区間を移動する基材が、しだいに対向壁へ接近していくように、支持部材の位置を調節した。風洞の下流側における5mの区間を移動する基材が、対向壁と平行な方向に進むように、支持部材の位置を調節した。
この結果、風洞の入口から5mの区間において、対向壁と基材との間の領域を入口から出口に向かう空気流の流速が、0.05m/sから0.5m/sまで、しだいに上昇していくようになった。一方、風洞の下流側における5mの区間において、対向壁と基材との間の領域を入口から出口に向かう気流の流速は、0.5m/sで略一定となるようになった。なお、風洞内に供給される空気の温度を、50℃とした。
(仕上げ乾燥条件)
仕上げ乾燥装置の送風機から、塗工液に向けて、塗工液の液面の法線方向から、空気を吹き付けた。送風される空気の流速を15m/sとし、送風される空気の温度を70℃とした。
○「実施例2」
(基材および搬送条件)
実施例1と同一条件にした。
(塗工条件)
搬送されている基材上に、単一の塗工ヘッドから二種類の塗工液を、積層するようにして、塗工した。基材上に塗工された第1層の厚みが30μm(乾燥後)となるようにし、第1層の基材とは反対側に塗工された第2層の厚みが30μm(乾燥後)となるようにした。
第1層をなすようになる塗工液として、アクリレートPETA系樹脂を固形分40%までメチルイソブチルケトンにて希釈してなる第1塗工液を用いた。一方、第2層をなすようになる塗工液として、アクリレートPETA系樹脂90重量%とシリカ微粒子10重量%との混合物を、固形分40%までメチルイソブチルケトンにて、希釈してなる第2塗工液を、用いた。塗工される第1塗工液および第2塗工液の温度を、それぞれ、25℃とした。
(予備乾燥条件)
実施例1と同一にした。
(乾燥条件)
実施例1と同一にした。
(仕上げ乾燥条件)
実施例1と同一にした。
○「比較例1」
(基材および搬送条件)
実施例1と同一にした。
(塗工条件)
実施例1と同一にした。
(予備乾燥条件)
実施例1と同一にした。
(乾燥条件)
予備乾燥装置の乾燥ボックスの出口開口の直後に、風洞の入口が位置するように、風洞を配置した。
風洞の全長は10mとした。風洞内を移動する基材が、対向壁と平行な方向に進むように、支持部材の位置を調節した。この結果、風洞内において、対向壁と基材との間の領域を入口から出口に向かう空気流の流速は、0.5m/sで、風洞の全長に亘って略一定となるようにした。なお、風洞内に供給される空気の温度を、50℃とした。
(仕上げ乾燥条件)
実施例1と同一にした。
○「比較例2」
(基材および搬送条件)
実施例2と同一にした。
(塗工条件)
実施例2と同一にした。
(予備乾燥条件)
実施例2と同一にした。
(乾燥条件)
比較例1と同一にした。
(仕上げ乾燥条件)
実施例2と同一にした。
<評価方法および評価結果>
作製された塗膜付き基材の塗膜の表面を、反射光による目視確認および透過照明による拡大表示で観察し、斑の有無を確認した。結果を表1に示す。表1において、「斑」の欄に○が付してあるサンプルについては、斑が確認されなかった。「斑」の欄に×が付してあるサンプルについては、斑が視認された。
作製された塗膜付き基材の塗膜の表面を、光学顕微鏡で観察し、対流痕の有無を確認した。結果を表1に示す。表1において、「対流痕」の欄に○が付してあるサンプルについては、対流痕が確認されなかった。「対流痕」の欄に×が付してあるサンプルについては、対流痕が観察された。
実施例2に係る塗膜付き基材の断面および比較例2に係る塗膜付き基材の断面について、走査型電子顕微鏡で観察し、基材上に積層された塗膜(第1層および第2層)の境界を観察することができるか否かを確認した。結果を表1に示す。表1において、「拡散」の欄に○が付してある、実施例2に係る塗膜付き基材については、明確に区別することができる二つの層を形成することができた。また、第2層内のみに分散しているはずのシリカ微粒子は、第1層と第2層との内の界面を目立たなくさせることができる程度に、第1層に混入していた。一方、表1において、「拡散」の欄に×が付してある、比較例2に係る塗膜付き基材については、シリカ微粒子が塗膜の全厚み内に分散しており、二つの層の存在を確認することができなかった。
Figure 0005598746
1 基材
5 塗膜付き基材
7 塗工液
10 塗膜形成装置
20 搬送手段
25 塗工ヘッド
30 予備乾燥装置
31 入口開口
32 出口開口
35 乾燥ボックス
40 仕上げ乾燥装置(第2乾燥装置)
45 送風機
50 乾燥装置(第1乾燥装置)
51 風洞
51a 入口
51b 出口
52 対向壁
60 気流形成装置
62 送風機
64 排気装置
70 支持機構
71a,71b,71c 支持部材

Claims (12)

  1. 基材に塗工された塗工液の乾燥に用いられる乾燥装置であって、
    入口および出口を有し、前記塗工液を塗工された前記基材が前記入口から前記出口へその内部を移動するようになる風洞であって、前記風洞内を移動する前記基材上の前記塗工液に対面する位置に配置された対向壁を有する風洞と、
    前記風洞内に前記入口から前記出口へ向けた気流を形成する気流形成装置と、
    前記風洞内を移動する前記基材を支持する支持機構と、を備え、
    前記気流形成装置は、前記風洞の前記入口に対面する位置に配置された送風機と、前記風洞の前記出口に対面する位置に配置された排気装置と、を有し、
    前記支持機構は、前記基材を支持する第1の支持部材と、前記基材の移動経路に沿って前記第1の支持部材よりも下流側に配置され前記基材を支持する第2の支持部材と、前記基材の移動経路に沿って前記第2の支持部材よりも下流側に配置され前記基材を支持する第3の支持部材と、を有し、
    前記第2の支持部材および前記第3の支持部材は、前記第1の支持部材よりも前記対向壁に接近して前記基材を支持するように、配置され
    記支持機構に支持された前記基材から前記対向壁までの距離が、前記入口から前記出口までの前記基材の移動経路に沿った少なくとも前記第1の支持部材から前記第2の支持部材までの区間において、しだいに短くなっていくように、構成されている、
    ことを特徴とする乾燥装置。
  2. 少なくとも一つの支持部材は、前記対向壁に向けて接近および前記対向壁から離間するように移動可能に構成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
  3. 前記対向壁と、前記風洞内を移動している前記基材と、によってなされる角度が変化するように、前記対向壁が前記支持機構によって支持された前記基材に対して傾動可能である、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の乾燥装置。
  4. 前記対向壁と、前記風洞内を移動している前記基材と、によってなされる角度が変化するように、前記対向壁を含む前記風洞が前記支持機構によって支持された前記基材に対して傾動可能である、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の乾燥装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の乾燥装置と、
    前記基材の移動経路に沿って前記乾燥装置の上流側に配置された予備乾燥装置と、を備え、
    前記予備乾燥装置は、前記基材が進入する入口開口と前記基材が退出する出口開口とを含む乾燥ボックスであって、その内部を通過している基材を外部気流から遮断する乾燥ボックスを、有する、
    ことを特徴とする乾燥システム。
  6. 前記乾燥ボックスは、前記基材の移動経路に沿って、前記基材に塗工液を塗工する塗工ヘッドの近傍から、前記乾燥装置の前記風洞の前記入口の近傍まで、延びている、
    ことを特徴とする請求項5に記載の乾燥システム。
  7. 前記基材の移動経路に沿って前記乾燥装置の前記風洞よりも下流側に配置された送風機を有する第2の乾燥装置を、さらに備え、
    前記第2の乾燥装置の前記送風機は、前記基材上の前記塗工液へ向けて、前記塗工液の液面への法線方向から、送風する、
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の乾燥システム。
  8. 基材に塗工された塗工液の乾燥に用いられる乾燥方法であって、
    口から出口に向けた気流が形成されている風洞内を、前記入口から前記出口へ、前記塗工液を塗工された前記基材が搬送され、これにより、前記基材上の前記塗工液を乾燥させる工程を備え、
    前記基材は、前記基材を支持する第1の支持部材と、前記基材の移動経路に沿って前記第1の支持部材よりも下流側に配置され前記基材を支持する第2の支持部材と、前記基材の移動経路に沿って前記第2の支持部材よりも下流側に配置され前記基材を支持する第3の支持部材と、を含む支持機構によって支持されながら、前記風洞内を搬送され、
    前記風洞の前記入口に対面する位置に配置された送風機が前記風洞内に気体を送り込み、前記風洞の前記出口に対面する位置に配置された排気装置が前記風洞内の気体を排気し、
    前記基材が風洞内の少なくとも前記第1の支持部材から前記第2の支持部材までの区間を通過する際に、前記基材上の前記塗工液に対面する前記風洞の対向壁から前記基材までの距離が、しだいに短くなっていく、
    とを特徴とする乾燥方法。
  9. 前記基材が前記風洞内を移動することによって前記塗工液を乾燥させる工程の前に実施される工程であって、前記塗工液を塗工された前記基材を外部気流から遮断された乾燥ボックス内を通過させながら、前記塗工液を乾燥させる工程を、さらに備える、
    ことを特徴とする請求項8に記載の乾燥方法。
  10. 前記基材が前記風洞内を通過することによって前記塗工液を乾燥させる工程の後に実施される工程であって、前記基材上の前記塗工液へ向けて、前記塗工液の液面への法線方向から送風し、これにより、前記塗工液を乾燥させる工程を、さらに備える、
    ことを特徴とする請求項8または9に記載の乾燥方法。
  11. 前記風洞の前記対向壁を傾動させることによって、あるいは、前記風洞全体を傾動させることによって、あるいは、前記風洞内で基材を支持する支持部材の位置を変化させることによって、前記風洞の前記対向壁から前記基材までの距離が、前記風洞内の各位置において予め設定された距離となるように、前記塗工液を乾燥させる工程の前に、調節される、
    ことを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載の乾燥方法。
  12. 基材と、前記基材上に形成された塗膜と、を有する塗膜付き基材の製造方法であって、
    基材上に塗工液を塗工する工程と、
    請求項8〜11のいずれか一項に記載された乾燥方法により、前記基材上に塗工された塗工液を乾燥させて塗膜を形成する工程と、を備える、
    ことを特徴とする塗膜付き基材の製造方法。
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