JP2010069443A - 塗布膜の乾燥装置及びそれにより製造された光学フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】連続的に走行する帯状の支持体上に塗布液を塗布して形成した塗布膜を乾燥風で乾燥する際に、塗布膜の乾燥状態が端部と中央部とで異なることのない塗布膜の乾燥装置及びそれにより製造された光学フィルムを提供する。
【解決手段】塗布膜が形成された連続走行する帯状の支持体14を搬入出させるための入口32と出口36とを有するケーシングと、支持体14の塗布膜面の全面に乾燥風を吹き付ける吹付手段28と、支持体14の塗布膜面から3〜100mmの距離に、支持体14に対して略平行に設けられた多孔性の吹出板60と、支持体幅方向両端部に吹き付けられる乾燥風を減少させる、吹出板に対して略平行且つ支持体幅方向の両端部側に設けられた遮風板62と、を有するようにする。
【選択図】図3

Description

本発明は塗布膜の乾燥装置及びそれにより製造された光学フィルムに係り、特に連続的に走行する帯状支持体上に塗布液を塗布して塗布膜を形成させた後、乾燥風を塗布膜に吹き付けることで乾燥する塗布膜の乾燥装置及びそれにより製造された光学フィルムに関する。
従来から、連続走行している帯状支持体に塗布液を塗布する方法としては、各種提案されており、例えば、これらの各種塗布方式については、Edward Cohen、Edgar Gutoff著「Modern Coating and Drying Technology」に述べられている。又、単層塗布のみならず、スライドコーターやエクストルージョンコーターやカーテンコーターなど複数のスリットを有するコーティングダイを用いることにより、同時に重層塗布することも知られている。
又、連続走行している支持体に塗布液を塗布した後、乾燥する方法としては、先述のEdward Cohen、 Edgar Gutoff著「Modern Coating and Drying Technology」に述べられている各種の方法が提案されてきた。最も一般的には乾燥ボックスに温風を供給し、その温風によって塗布膜を乾燥させ、気化した溶媒を気流とともに系外へ排出する方法である。また、可燃性有機溶剤を用いる場合にはエアの代わりに不活性ガスを供給し、実質的に爆発のない安全な仕組みにする装置も知られている。
乾燥装置は、塗布直後の塗布膜面を加熱した雰囲気、風が当たる雰囲気にさらすために、塗布膜面の性状に影響を与えてしまう。一般的に乾燥装置の乾燥風における塗布膜面に与える問題として風が当たることにより塗布膜表面が乱され、表面の平滑度を失い、いわゆる吹かれムラが生じたり、乾燥装置内の温度、温風の風量等のバラツキにより乾燥ムラが生じたりすることが知られている。特に、塗布膜の幅方向の両端近傍で吹かれムラや斑ムラが生じることが知られている。尚、本発明において溶媒とは、水、有機溶剤を含む。そして、乾燥装置で乾燥が適正に行われなかった場合には、得られる塗布膜の外観にムラを生じたり、塗布膜中の残留溶媒が適正量でなかったり、残留溶媒量にバラツキを生じたりして、最終的な塗布膜品質に影響を与えることが知られている。
そこで、例えば、特許文献1には、乾燥装置内の塗布膜の裏面側のロールを上下に動かすことで簡易的に乾燥を調節することが提案されている。そして、特許文献2には、乾燥ゾーン内の上流から下流へ行くに従って乾燥風の風速を徐々に小さくすることで、乾燥ムラを顕著に低減することができることが開示されている。また、特許文献3には、スリットノズルからの風が支持体端部で外側へ吹き抜けることによって乾燥状態が支持体の端部と中央部とで異なるという問題の対策として、サイド整流板、ヒサシ板、縮流型ノズルを使うことが開示されている。
特開2001−121058号公報 特開2005−81256号公報 特開2005−185997号公報
しかしながら、特許文献1〜3によっても、塗布膜の乾燥状態が端部と中央部とで異なるという問題がある。即ち、乾燥風を支持体の塗布膜へ吹き付けることで、塗布膜の支持体端部が中央部よりも乾燥し易くなる。これにより、塗布膜の支持体端部と中央部との均一乾燥ができなくなる。
本発明はこのような事情に鑑みて成されたもので、連続的に走行する帯状の支持体上に塗布液を塗布して形成した塗布膜に、乾燥風を吹き付けて塗布膜を乾燥する際に、塗布膜の乾燥状態が端部と中央部とで異なることのない、精密乾燥が要求される光学フィルムの乾燥に好適な塗布膜の乾燥装置及びそれにより製造された光学フィルムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、前記目的を達成するために、塗布膜が形成された連続走行する帯状の支持体を搬入出させるための入口と出口とを有するケーシングと、前記ケーシング内に設けられ、前記支持体の塗布膜面の全面に乾燥風を吹き付ける吹付手段と、前記支持体の塗布膜面から3〜100mmの距離に、前記支持体に対して略平行に設けられた多孔性の吹出板と、前記吹出板と前記吹付手段との間であって、前記支持体幅方向両端部に吹き付けられる乾燥風を減少させる、前記吹出板に対して略平行且つ前記支持体幅方向の両端部側に設けられた遮風板と、を有することを特徴とする塗布膜の乾燥装置を提供する。
従来から、面内均一精密乾燥をしたい場合には、支持体に対して略平行に多孔性の吹出板を設けることで、吹付手段から吹き付けられる乾燥風を塗布膜に均等に吹き付けるようにすることが行われて来た。しかしながら、このように吹出板を設けることで支持体幅方向の吹き付け風速分布を均一化することはできるが、吹出板と塗布膜面との距離が3〜100mmと比較的狭い場合には、塗布膜の中央部付近から蒸発する溶媒ガス量が、塗布膜面と吹出板間の空間体積に対して無視できないほど大きくなるため、支持体の両端部付近では吹出板からの吹き付け風量と塗布膜中央部付近で蒸発した溶媒ガス量が加算されて、塗布膜面上を流れるが中央部に比べて大きくなってしまうため、塗布膜両端部が速乾してしまい、塗布膜中央部と乾膜厚みが異なったり、塗膜上に存在する粒子を覆う極薄膜厚みが異なる等の乾燥状態の違いが生じ、外観ムラが発現してしまう現象が見られる。そこで、支持体幅方向両端部の塗膜面上を流れる風速を減少させるために、吹出板と吹出ノズルとの間に、支持体に略平行且つ支持体幅方向の両端部側に遮風板を設けることで、塗布膜両端部への吹出板からの吹き付け風速を塗布膜中央部より小さくし、それによって膜面上を流れる風速の支持体幅方向不均一を抑制し、支持体幅方向の乾燥速度を一定にするという精密乾燥の目的を達せられるようにした。
請求項1の発明によれば、塗布膜が形成された連続走行する帯状の支持体を搬入出させるための入口と出口とを有するケーシングと、前記ケーシング内に設けられ、前記支持体の塗布膜面の全面に乾燥風を吹き付ける吹付手段と、前記支持体の塗布膜面から3〜100mmの距離に、前記支持体に対して略平行に設けられた多孔性の吹出板と、前記多孔性の吹出板と前記吹付手段との間であって、前記支持体幅方向両端部に吹き付けられる乾燥風を減少させる、前記吹出板に対して略平行且つ前記支持体幅方向の両端部側に設けられた遮風板と、を有することで、塗布膜の乾燥状態が端部と中央部とで異なることのない塗布膜の乾燥装置を提供することができる。
尚、支持体幅方向両端部に吹き付けられる乾燥風を減少させる遮風板は、乾燥風を100%阻止するものであっても良いし、多孔性のものであって例えば20%阻止するものであっても良い。
請求項2に記載の発明は、請求項1の発明において、前記遮風板は、前記吹出板の直上又は前記吹出板から浮上させて設けられていることを特徴とする。
請求項2によれば、遮風板が多孔性の吹出板から吹出板の直上又は吹出板から浮上させて設けられていることで好適に吹出板上の圧力分布を緩和することができる。
尚、遮風板の設置位置は支持体と多孔性の吹出板の設置距離により最適値が存在し、吹出板が支持体から5〜25mmの距離に設けられているときには、遮風板が吹出板から50〜200mmの距離に設けられているときに好適に圧力分布を緩和することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2の発明において、前記両端部側に設けられた遮風板は、それぞれ前記塗布膜の5%以上を覆うことを特徴とする。
請求項3によれば、両端部側に設けられた遮風板がそれぞれ塗布膜の5%以上を覆うことで好適に吹出板上の圧力分布を緩和することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1の発明において、前記吹出板は、前記支持体から5〜25mmの距離に設けられていることを特徴とする。
本発明は、多孔性の吹出板は、支持体から5〜25mmの距離に設けられていることが更に好ましい。
請求項5に記載の発明は、請求項2又は3の発明において、前記遮風板は、前記吹出板からの距離及び/又は前記幅の範囲で調整可能であることを特徴とする。また、請求項6の発明は、請求項4の発明において、前記吹出板は、前記塗布膜面からの距離の範囲で調整可能であることを特徴とする。
このように遮風板及び/又は多孔性の吹出板が調整可能であることで、塗布液の溶媒や塗布量、塗布速度、塗布幅によって異なる最適の乾燥条件を設定することができる。
請求項7の発明では、請求項1〜6の何れか1に記載の塗布膜の乾燥装置を用いて製造されたことを特徴とする光学フィルムを提供する。
請求項7によれば、本発明の塗布膜の乾燥装置により光学フィルムを製造することで、乾燥ムラの無い光学フィルムを提供することができる。
本発明によれば、連続的に走行する帯状の支持体上に塗布液を塗布して形成した塗布膜を乾燥する際に、塗布膜の乾燥状態が端部と中央部とで異なることがない。
これにより、本発明の塗布膜の乾燥装置を精密乾燥が要求される光学フィルム製造の乾燥装置として使用すれば、乾燥ムラのない高品質な光学フィルムを製造することができる。
以下、添付図面により本発明の塗布膜の乾燥装置の好ましい実施の形態について詳説する。尚、ここでは、光学フィルムの製造工程の場合について説明するが、光学フィルムの製造工程に限らず、搬送物が連続的に走行する帯状支持体であれば何れの製造工程にも適用できる。
図1は、本発明の塗布膜の乾燥装置を組み込んだ光学フィルムの製造工程の概略図である。
送出機12により送り出された長尺状の支持体14(以下ウエブという)は、駆動ローラにより搬送され、塗布機16により塗布液が塗布され、塗布液が塗布されたウエブ14を通過させて乾燥装置18により塗布液は乾燥され、巻取機20で巻き取られる。
塗布機16は、例えば、ワイヤーバーを備えたバー塗布装置を使用することができ、複数のサポートローラに支持されて走行するウエブ14の下面に塗布液が塗布されて塗布膜が形成される。塗布膜の厚みはウエット厚みで1μm〜50μmの範囲、好ましくは2μm〜40μmの範囲、特に好ましくは2μm〜10μmの範囲である。塗布液の粘度は20mPas/秒以下が好ましい。ウエブ14の走行速度は5〜100m/分の範囲が好ましく、20〜80m/分の範囲が特に好ましい。
図2に示すように乾燥装置18は、主として、乾燥装置本体26と、ウエブ14に塗布形成された塗布膜に乾燥風を吹き出す吹付手段である乾燥風吹き出し部28と、吹き出された乾燥風を排気する排気部30とで構成される。
乾燥装置本体(ケーシング)26内には、入口32から出口34に向けてウエブ14が走行するトンネル状の乾燥ゾーンが形成され、ウエブ14の走行ラインには複数のパスローラ36、36…が配置される。
乾燥風吹き出し部28は、乾燥ゾーンのウエブ14を境に塗布膜側に設けられる。乾燥風吹き出し部28は、給気ダクト42に連通される。給気ダクト42には、新鮮風を取り込んで乾燥風吹き出し部28に給気する給気ファン44、新鮮風を加熱するヒータ46、新鮮風の塵埃等を濾過するフィルタ48が設けられる。これにより、給気ダクト42から均圧チャンバ内に供給された乾燥風は、吹き出し圧力が均圧化された後、乾燥風吹き出し部28から塗布膜の全面に向けて吹き出される。
一方、乾燥ゾーンのウエブ14を境に塗布膜の反対側には、乾燥風吹き出し部28から吹き出された乾燥風を排気する排気部30が設けられ、排気部30に形成された排気口(図示せず)は排気ダクト52を介して排気ファン54に接続される。
かかる乾燥装置18の構成において、本発明では、図2又は図3に示すように、ウエブ14と乾燥風吹き出し部28との間に、ウエブ14の塗布膜14Aから3〜100mmの距離dに、ウエブ14に対して略平行に多孔性の吹出板60と、その吹出板60と乾燥風吹き出し部28との間に、ウエブ14幅方向両端部に吹き付けられる乾燥風を減少させるウエブ14に対して略平行且つウエブ14幅方向の両端部側に遮風板62、62とを設けることとした。
乾燥風吹き出し部28の吹き出し面に多孔性の吹出板60を配置することにより、乾燥風の圧力が高められ、均圧化されてから塗布膜14Aに吹き出されるので、ある程度の均一吹き出しを行うことができる。
尚、ここで、多孔性の吹出板60は、略全面に多数の貫通孔が形成された板状部材であり、例えば、金網又はパンチングメタルを好適に使用できる。吹出板60の開口率は50%以下が好ましく、開口率が20%〜40%であることがより好ましい。具体的には、250〜300メッシュで開口率30%の金網を好適に用いることができる。
しかしながら、このように多孔性の吹出板60を設けることでウエブ14幅方向の中央部近傍の風速分布を抑制することはできるが、特に、ウエブ14の塗布膜14Aから3〜100mmの距離の場合には、多孔性の吹出板上下の圧力差が生じにくいため、塗布膜の中央部近傍に吹き付けられる乾燥風が減少する一方、塗布膜の両端部側に吹き付けられる乾燥風が増加してしまうため、塗布膜両端部が速乾してしまい、乾燥速度の不均一による乾燥ムラが発現してしまう現象が見られる。
そこで、本発明では、更に、ウエブ14幅方向の両端部側に遮風板62、62を設けている。このように、多孔性の吹出板60の上方に図2や図3に示すように遮風板62、62を設置することで、多孔性の吹出板60上の圧力分布を緩和することができる。従って、塗布膜の両端部側に吹き付けられる乾燥風が増加してしまうために塗布膜両端部が速乾してしまい乾燥ムラが発現するのを防ぐことができる。
尚、遮風板62、62は、図3に示しているように、ケーシング26の壁面側から乾燥風が塗布膜14Aに回り込むことによる弊害がある場合には、ケーシング26壁面に隙間が生じないように設けることが好ましい。従って、遮風板はケーシングに支持されることに限られず、吹出ノズル38又は吹出板60に支持されている態様でも良い。また、遮風板62、62は、板状部材であるが、吹出板60のように貫通孔が形成されている板状部材を用いることもできる。
そして、図3に示すように、遮風板62、62は、吹出板の直上又は吹出板から浮上させて設けられていることを特徴とする。遮風板が多孔性の吹出板から吹出板の直上又は吹出板から浮上させて設けられていることで好適に膜面上の風速乾燥速度分布の不均一(端部速乾)を緩和することができる。尚、遮風板62の設置位置は支持体と多孔性の吹出板60の設置距離D、乾燥速度に関わるパラメーター(例えば吹き付け風速、吹き付け風温、湿潤塗布膜中の溶媒の種類、乾燥開始からの経過時間)、塗布幅により最適値が存在し、例えば、吹出板が支持体から5〜25mmの距離に設けられているときには、遮風板が吹出板から50〜200mmの距離に設けるというように乾燥各ゾーンの遮風板の位置を最適に設定することによって、好適に支持体幅方向の膜面風速分布・乾燥速度分布の不均一を緩和することができる。
また、両端部側に設けられた遮風板62、62は、それぞれ必要ならば塗布膜14Aの5%以上を覆うことが好ましい。即ち、図3において、塗布膜の塗布幅をX、遮風板62が覆っている幅がそれぞれxとしたとき、2x/Xが5%以上であることが好ましい。両端部側に設けられた遮風板がそれぞれ塗布膜の5%以上を覆うことで支持体端部への吹き付け風速を減らし、好適に膜面上の風速分布不均一を緩和することができる。
また、本発明において、吹出板60の塗布膜14Aからの距離dは、3〜100mmの範囲であるが、5〜25mmの範囲であることが更に好ましい。
尚、上記の距離d、Dや2x/Xの適正値は、塗布液の溶媒や塗布量、塗布速度、塗布幅により異なる。したがって、多品種の製品を製造する製造ラインの乾燥装置においては、吹出板60の位置、及び、遮風板62、62の位置及び長さが可変できる可変機構を有していることが望ましい。
本発明で使用されるウエブ14としては、一般に幅0.3〜5m、長さ45〜10000m、厚さ5〜200μmのポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6ナフタレート、セルロースダイアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド等のプラスチックフィルム、紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンブテン共重合体等の炭素数が2〜10のα−ポリオレフィン類を塗布又はラミネートした紙、アルミニウム、銅、錫等の金属箔等、或いは帯状基材の表面に予備的な加工層を形成させたものが含まれる。更に、前記したウエブ14には、光学補償シート塗布液、磁性塗布液、写真感光性塗布液、表面保護、帯電防止あるいは滑性用塗布液等がその表面に塗布され、乾燥された後、所望する長さ及び幅に裁断されるものも含まれ、これらの代表例としては、光学補償シート、各種写真フィルム、印画紙、磁気テープ等が挙げられる。
塗布液の塗布方法として、上記したバーコーティング法の他、カーテンコーティング法、エクストルージョンコーティング法、ロールコーティング法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、印刷コーティング法、スプレーコーティング法及びスライドコーティング法を使用することができる。特にバーコーティング法、エクストルージョンコーティング法、スライドコーティング法が好適に使用できる。
また、本発明において塗布される塗布液の塗布層の数は単層に限定されるものではなく、必要に応じて同時多層塗布方法等にも適用できる。
以下に実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるわけではない。
給排気幅、遮風板高さ可変の乾燥装置を用いて効果の確認を行った。使用した塗布液は反射防止膜用の塗布液、屈折率が1.42であり、熱架橋性含フッ素ポリマーの6重量%のメチルエチルケトン溶液(JN−7228、JSR(株)製)93gに、MEK−ST(平均粒径10nm〜20nm、固形分濃度30重量%のSiO2 ゾルのメチルエチルケトン分散物、日産化学(株)製)8g、メチルエチルケトン94g及びシクロヘキサノン6gを添加、攪拌の後、孔径1μmのポリプロピレン製フィルタ(PPE−01)で濾過して、低屈折率層用塗布液を調製した。
膜面近接に膜面から20mmのクリアランスで給排気幅1600mmの吹出板(開口率20%、パンチングメタル)を設置した乾燥装置を用いて、塗布幅1320mm、塗布量3.5cc/mの液の塗布を行い、給気乾燥を行ったところ、膜面端部風速増加による膜厚変化に起因する幅方向色味分布が生じた。
幅方向の風速分布改善のために、ウエブの上かつ吹出板の上に遮風板を設置することで給気幅を変更し、塗布〜乾燥試験を行った結果を表1に記す。なお、目標の幅方向膜厚分布は5%であり、乾燥ムラは△○以上である。
Figure 2010069443
給気幅を小さくしていくことで幅方向膜厚分布は良化するが、遮風部端部付近に急峻な風速分布による乾燥ムラ(膜厚ムラ)が悪化することが分かる。
次に、この給気端部風速増加の対策として、吹出し板上に設置した遮風板の吹出板からの距離を変更した場合の膜面風速および前記反射防止膜(支持体幅1340mm、塗布幅1320mm、塗布量3.5cc/m)の塗布確認を実施した結果を表2に記す。なお、このときの吹出し板は1600mm幅の給気幅、遮風板の開口幅は600mmに固定した。
Figure 2010069443
遮風板設置高さを大きくすることで乾燥ムラは良化するが幅方向膜厚分布が悪化しており、給気幅と遮風板設置高さには最適値が存在することが分かる。
次に、塗布幅変更時の塗布試験結果を表3に記す。このとき遮風板高さを100mmに固定し給気幅の変更を実施した。
Figure 2010069443
塗布幅変更時にも給気幅を変更することで幅方向膜厚分布、乾燥ムラを抑制可能である。
次に、塗布量、塗布速度を変更した場合の塗布試験結果を表4に記す。遮風板は高さを100mmに固定し、給気幅を変更している。
Figure 2010069443
塗布量、塗布速度変更により膜厚分布と乾燥ムラの発生状況に差異が生じており、条件ごとに最適給気幅が存在することが分かる。
光学フィルムの製造工程の一例を示す概略図である。 本発明の乾燥装置を説明する構造図 本発明の乾燥装置を説明する正面図
符号の説明
10…光学フィルムの製造装置、12…送出機、14…ウエブ(支持体)、14A…塗布膜、16…塗布コータ、18…乾燥装置、20…巻取機、26…乾燥装置本体(ケーシング)、28…乾燥風吹き出し部(吹付手段)、30…排気部、32…乾燥ゾーンの入口、34…乾燥ゾーンの出口、36…パスローラ、42…給気ダクト、44…給気ファン、46…ヒータ、48…フィルタ、52…排気ダクト、54…排気ファン、60…多孔性の吹出板、62…遮風板

Claims (7)

  1. 塗布膜が形成された連続走行する帯状の支持体を搬入出させるための入口と出口とを有するケーシングと、
    前記ケーシング内に設けられ、前記支持体の塗布膜面の全面に乾燥風を吹き付ける吹付手段と、
    前記支持体の塗布膜面から3〜100mmの距離に、前記支持体に対して略平行に設けられた多孔性の吹出板と、
    前記吹出板と前記吹付手段との間であって、前記支持体幅方向両端部に吹き付けられる乾燥風を減少させる、前記吹出板に対して略平行且つ前記支持体幅方向の両端部側に設けられた遮風板と、
    を有することを特徴とする塗布膜の乾燥装置。
  2. 前記遮風板は、前記吹出板の直上又は前記吹出板から浮上させて設けられていることを特徴とする請求項1に記載の塗布膜の乾燥装置。
  3. 前記両端部側に設けられた遮風板は、それぞれ前記塗布膜の5%以上の幅を覆うことを特徴とする請求項1又は2に記載の塗布膜の乾燥装置。
  4. 前記吹出板は、前記支持体から5〜25mmの距離に設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1に記載の塗布膜の乾燥装置。
  5. 前記遮風板は、前記吹出板からの距離及び/又は前記幅の範囲で調整可能であることを特徴とする請求項2又は3に記載の塗布膜の乾燥装置。
  6. 前記吹出板は、前記塗布膜面からの距離の範囲で調整可能であることを特徴とする請求項4に記載の塗布膜の乾燥装置。
  7. 請求項1〜6の何れか1に記載の塗布膜の乾燥装置を用いて製造されたことを特徴とする光学フィルム。
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