JP2009243734A - 塗布膜の乾燥装置および光学機能性フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】ノズルの内部および乾燥ゾーン内で風の乱れを誘発することなく、乾燥ムラを起こさず乾燥を行うことができる塗布膜の乾燥装置およびこの乾燥装置により得られた光学機能性フィルムを提供することを目的とする。
【解決手段】帯状の支持体16を連続走行させながら、支持体16面に塗布液を塗布して形成した塗布膜を乾燥する乾燥装置10において、塗布膜面を囲む乾燥ゾーン30を形成する乾燥装置本体と、乾燥装置本体内には、乾燥風を供給する供給ボックス32と、乾燥風を排気する排気ボックス34を備え、供給ボックス32の吹出口および排気ボックス34の吸引口の少なくともいずれか一方の端部に、吹出口および吸引口の中央部より乾燥風の速度が遅くなる低速乾燥風領域を備え、低速乾燥風領域は幅5mm以上であり、かつ、吹出口または吸引口全面積の50%以下であることを特徴とする塗布膜の乾燥装置10である。
【選択図】図1
【解決手段】帯状の支持体16を連続走行させながら、支持体16面に塗布液を塗布して形成した塗布膜を乾燥する乾燥装置10において、塗布膜面を囲む乾燥ゾーン30を形成する乾燥装置本体と、乾燥装置本体内には、乾燥風を供給する供給ボックス32と、乾燥風を排気する排気ボックス34を備え、供給ボックス32の吹出口および排気ボックス34の吸引口の少なくともいずれか一方の端部に、吹出口および吸引口の中央部より乾燥風の速度が遅くなる低速乾燥風領域を備え、低速乾燥風領域は幅5mm以上であり、かつ、吹出口または吸引口全面積の50%以下であることを特徴とする塗布膜の乾燥装置10である。
【選択図】図1
Description
本発明は、塗布膜の乾燥装置および光学機能性フィルムに係り、特に、帯状の支持体を連続走行させながら、該支持体面に揮発性溶剤を溶媒とする塗布液を塗布して形成した塗布膜を乾燥する塗布膜の乾燥装置およびこの塗布膜の乾燥装置を用いて製造した光学機能性フィルムに関する。
揮発性溶媒を含む塗布液を支持体に塗布して形成した塗布膜を乾燥する乾燥工程においては、乾燥促進および塗布膜から蒸発した溶剤ガスの除去を目的として、乾燥ゾーンに乾燥エアの給排気を行うのが通常である。しかし、この給排気される乾燥エアの乱れによって、直接的に塗布膜面が流動したり、塗布膜面の乾燥速度ムラにより間接的に塗布膜面の流動が生じることがある。これにより、製品化されたフィルムの塗布膜に膜厚ムラが生じ、これに起因するスジ故障が発生するという問題が生じていた。
塗布膜の膜厚ムラの発生を防止するため、従来から、多孔板により乾燥エアを整流する方法(特許文献1、2参照)、あるいはウエブ方向の一方端から他方端に流れる一方向流れの乾燥風を発生させて乾燥ムラを抑える方法(特許文献3参照)が知られている。また、塗布膜に対向する位置に少なくとも1つの気体供給ボックスと気体排出ボックスとを配置し、気流を制御する方法(特許文献4参照)も提案されている。
特開2004−66042号公報
特開2007−271137号公報
特開2007−245091号公報
特開2005−114188号公報
しかしながら、光学機能性フィルムの品質として益々高品質なものが要求されている昨今においては、特許文献1〜4に記載されている方法では、ムラの抑制が充分ではなくなってきており、更なる改良が望まれていた。
また、本発明者らは、解析実験により、乾燥ゾーン内の気流の流れは、気流と装置の壁面、気流と塗布膜などが形成する境界層における乱れに加え、供給ボックスを出た後の風と供給ボックス周辺の風との風速勾配が原因であることが判明した。特に、供給ボックスの端部においては、給気配管から空気が出る供給ボックスのノズルまでの流路の構造に依存して、渦状の流れを生じることが知られている。従来の方法であるハニカム、多孔質板およびメッシュといった一律に圧損をつける方法では、ある程度風速勾配をゆるやかにすることができていた。しかし、一律に圧損をつけることで、乾燥風の風速を上げることができず、乾燥が遅くなってしまうことがあった。また、供給ボックスのノズルから排出された後に発生する乱れについては、検討されていなかった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、ノズルの内部および乾燥ゾーン内で風の乱れを誘発することなく、塗布膜の乾燥ムラを起こすことなく乾燥することができる塗布膜の乾燥装置およびこの乾燥装置により得られた光学機能性フィルムを提供することを目的とする。
本発明の請求項1は前記目的を達成するために、帯状の支持体を連続走行させながら、該支持体面に揮発性有機溶剤を実質的に溶媒の主成分とする塗布液を塗布して形成した塗布膜を乾燥する塗布膜の乾燥装置において、前記支持体の乾燥される塗布膜面を囲む乾燥ゾーンを形成する乾燥装置本体と、前記乾燥装置本体内には、乾燥風を供給する供給ボックスと、乾燥風を排気する排気ボックスを備え、前記供給ボックスおよび前記排気ボックスは前記塗布膜面に対して鉛直上側または鉛直下側に備えられ、前記供給ボックスの吹出口および前記排気ボックスの吸引口の少なくともいずれか一方の端部に、前記吹出口および吸引口の中央部より乾燥風の速度が遅くなる低速乾燥風領域を備え、前記低速乾燥風領域は幅5mm以上であり、かつ、前記吹出口または吸引口全面積の50%以下であることを特徴とする塗布膜の乾燥装置を提供する。
請求項1によれば、乾燥風を供給する供給ボックスまたは排出する排気ボックスの端部に、中央部より乾燥風が遅くなる低速乾燥風領域を備え、中央部に対して端部の風速が遅くなるように設計しており、かつ、低速乾燥風領域を上記範囲とすることにより、乾燥ゾーン内における風速勾配をゆるやかにすることができる。従来においては、乾燥風が通過する供給ボックスまたは排気ボックスの吹出口・吸引口と、その周辺空気との間における急激な風速勾配により、気流の乱れが生じ、乾燥ムラが発生していた。しかしながら、請求項1によれば、乾燥ゾーン内における供給ボックスの吹出口および排気ボックスの吸引口と周辺空気の間に生じる風速勾配をゆるやかにすることができるので、気流の乱れを防止し、乾燥ムラの発生を抑制することができる。
低速乾燥風領域の幅が、5mm以下であると、風速勾配がゆるやかにならず、気流の乱れが生じる。また、低速乾燥風領域が広いと、乾燥風量自体が少なくなり、乾燥が遅くなるため、50%と以下とする。
なお、本発明において、揮発性溶剤とは、沸点が120℃以下の比較的低沸点の有機溶剤であり、これらの混合溶剤を含むものとする。通常、有機溶剤はある程度含水しており、また放置することで吸水するので、この程度の含水、概ね10体積%以下程度まで水を含む場合も含まれる。また、「揮発性溶剤を実質的に溶媒の主成分とする」とは、特定の効果を狙って少量の水或いは120℃以上の高沸点有機溶剤を添加する場合でも、実質的に溶剤の大部分、概ね90体積%以上が120℃以下の低沸点有機溶剤である場合を言い、本発明の範囲に含まれる。以下、同様である。
請求項2は請求項1において、前記供給ボックスおよび前記排気ボックスは略四角形状からなり、前記低速乾燥風領域が少なくとも前記支持体の搬送方向と交差する2辺の端部に備えることを特徴とする。
請求項2によれば、供給ボックスおよび排気ボックスの乾燥風の風速が遅くなる低速乾燥風領域を、少なくとも支持体の搬送方向と交差する2辺の端部に備えることとしたため、乾燥ゾーン内における支持体の搬送位置の気流の乱れを防止することができる。通常の乾燥装置においては、供給ボックスの乾燥風の吹出口または排気ボックスの吸引口の支持体の幅方向の長さは、支持体の幅方向の長さより長く設定されているため、幅方向の端部における気流の乱れについては、それ程問題にならない。請求項2においては、乾燥ゾーン内の搬送方向における端部の風速勾配をゆるやかにして、特に、乾燥ゾーン内の支持体が通過する箇所の気流を安定させることにより、乾燥ムラの発生を防止している。
請求項3は請求項1または2において、前記供給ボックスの吹出口または前記排気ボックスの吸引口は、多孔体により形成されており、中央部に対し前記低速乾燥風領域の開口率が小さいことを特徴とする。
請求項3は、供給ボックスおよび排気ボックスの端部の風速が遅くなるように設計するための手段を規定したものであり、供給ボックスの吹出口または排気ボックスの吸引口の端部に設けられた低速乾燥風領域を中心部よりも圧力損失が高くなるように設計することで風速を遅くすることができる。請求項3によれば、供給ボックスの吹出口または排気ボックスの吸引口を多孔体で形成し、低速乾燥風領域の多孔体の開口率を小さくすることにより、風速を遅くすることができる。
請求項4は請求項1から3いずれかにおいて、前記供給ボックスの吹出口または前記排気ボックスの吸引口は、φ3mm以下の孔からなる多孔板により形成されており、中央部に対し前記低速乾燥風領域の孔の数密度が少ないことを特徴とする。
請求項4は、供給ボックスおよび排気ボックスの端部の風速が遅くなるように設計するための手段を規定したものであり、供給ボックスの吹出口または排気ボックスの吸引口を多孔板で形成し、多孔板に設けられた孔の数密度を調整することにより、低速乾燥風領域の開口率を小さくし、風速を遅くすることができる。
請求項5は請求項1から3いずれかにおいて、前記供給ボックスの吹出口または前記排気ボックスの吸引口は、多孔板により形成されており、中央部に対し前記低速乾燥風領域の孔の径が小さいことを特徴とする。
請求項5は、供給ボックスおよび排気ボックスの端部の風速が遅くなるように設計するための別の手段を規定したものであり、供給ボックスの吹出口または排気ボックスの吸引口を多孔板で形成し、多孔板に設けられた孔の径を小さくすることにより、開口率を小さくし、風速を遅くすることができる。
本発明の請求項6は前記目的を達成するために、請求項1から5いずれかに記載の塗布膜の乾燥装置を用いて製造されることを特徴とする光学機能性フィルムを提供する。
本発明の塗布膜の乾燥装置によれば、乾燥ムラが小さく、品質特性に優れた光学機能性フィルムを製造することができる。
本発明の塗布膜の乾燥装置によれば、帯状の支持体を連続走行させながら、該支持体面に揮発性溶剤を溶媒とする塗布液を塗布して形成した塗布膜を乾燥する際に、乾燥ゾーン内の中央部から壁面への乾燥風の風速勾配をゆるやかにすることができ、乾燥ゾーン内の気流を安定させることができる。この乾燥装置を用いて乾燥を行うことにより、塗布膜の乾燥ムラを抑制することができるので品質特性に優れた光学機能性フィルムを製造することができる。
以下、添付図面にしたがって、本発明に係る塗布膜の乾燥装置および光学機能性フィルムの好ましい実施態様について説明する。
本発明の乾燥装置10は、例えば液晶表示装置(LSD)に使用される光学機能性フィルムの製造ラインにおける塗布膜の乾燥装置として好適であり、特に初期乾燥において有効である。なお、本発明の乾燥装置は、下記に示す乾燥ゾーンの他に、徐乾ゾーンを設けてもよい。徐乾ゾーンとは、塗布液を塗布後に乾燥風を供給し乾燥を行うと、ムラが発生しやすくなるため凝縮式の乾燥装置、平板などを用いて低速で乾燥させるゾーンのことである。以下、本発明の乾燥装置について説明すると共に、本発明の塗布膜の乾燥装置が組み込まれた光学機能性フィルムの製造ラインについて説明する。
≪第1実施形態≫
図1は本発明に係る塗布膜の乾燥装置の第1実施形態の全体構成を示す側面図であり、図2は供給・排気ユニットを摸式的に示した概念図である。
図1は本発明に係る塗布膜の乾燥装置の第1実施形態の全体構成を示す側面図であり、図2は供給・排気ユニットを摸式的に示した概念図である。
図1に示すように、乾燥装置10内には、支持体16の搬送経路を形成するパスローラ22が複数設けられ、支持体入口24から乾燥装置10内に導入された支持体16は塗布膜面16Aを上にして走行し、後述する供給・排気ユニット28により乾燥された後、支持体出口26から導出される。
乾燥装置10内は、複数の乾燥ゾーン30A、30B、30Cに分割(図1では例えば3分割)され、乾燥ゾーン30A、30B、30Cごとに乾燥条件が設定されると共に、それぞれの乾燥ゾーン30A、30B、30Cに供給・排気ユニット28が乾燥路長分の数(図1では例えば2基)だけ設けられる。なお、分割される乾燥ゾーンの数や1つに乾燥ゾーンに設置される供給・排気ユニットの数は上記の数には限定されない。
図1および図2に示すように、供給・排気ユニット28は、主として、乾燥ゾーン30A、30B、30Cの上流側位置に設けられた供給ボックス32と、該供給ボックス32よりも下流側位置に設けられた排気ボックス34と、供給ボックス32と排気ボックス34との間に設けられた平面部材36とで構成される。なお、供給ボックス32と排気ボックス34との位置を逆にして、排気ボックス34の方を供給ボックス32よりも上流側に配置してもよい。
図2に示すように、供給ボックス32は、吹出口32Aに備えた第1の多孔板38を介して塗布膜面16A上に向けて乾燥風40を吹き出す機器である。また、排気ボックス34は、供給ボックス32と同様に、支持体16の塗布膜面16A側に配置され、供給ボックス32から吹き出された乾燥風40を吸引口34Aに備えた第2の多孔板50を介して吸引する機器である。
乾燥ゾーン30内は、その略真ん中において、多数の貫通孔を有する第1の多孔板38、第2の多孔板50、および平面部材36により上下に仕切られており、第1の多孔板38の上側空間に乾燥風吹出室42が形成される。この乾燥風吹出室42の側面に、乾燥風供給装置(図示せず)および風量調整手段(図示せず)から乾燥風吹出室42に乾燥風40を供給する乾燥風供給管44の接続口が設けられる。
排気ボックス34は、乾燥風の流れが供給ボックス32と逆になるだけで構造的には供給ボックス32と同様である。第2の多孔板50の上側空間に乾燥風吸引室52が形成される。この乾燥風吸引室52側面に、排気用ファン(図示せず)および吸引力調整手段(図示せず)に接続する乾燥風吸引配管54の接続口が設けられる。なお、排気ボックス34に吸引される乾燥風40は、塗布膜面16Aから蒸発した溶媒を含むことは言うまでもない。
また、第1の多孔板38、第2の多孔板50、および平面部材36で仕切られた下側空間は、通路室48とされ、パスローラ22が設けられる。そして、パスローラ22上を塗布膜面16Aが供給ボックス32、排気ボックス34と面した状態で支持体16が走行する。
次に、供給ボックス32の吹出口32Aである第1の多孔板38および排気ボックス34の吸引口34Aである第2の多孔板50について説明する。なお、第1の多孔板38と第2の多孔板50は、乾燥風の流れが逆になるだけで、構造的には同様の構造とすることができるので、ここでは、第1の多孔板38について説明する。
図3は、第1の多孔板の38の拡大図である。第1の多孔板38は多数の孔100が形成された板上部材であり、例えば、パンチングメタルを好適に使用することができる。第1の多孔板38は図3に示すように、第1の多孔板38の中央部102に対し、低速乾燥風領域104の孔100の数密度を小さくすることにより、低速乾燥風領域104の開口率を小さくしている。なお、図中の矢印X方向が、支持体の走行方向を示す。低速乾燥風領域104の開口率を小さくすることにより、供給ボックス32の低速乾燥風領域104から吹出される乾燥風の速度を中央部102より遅くすることができる。これにより、供給ボックス32の吹出口32Aの中央部から端部に向かい乾燥風の風速勾配をゆるやかにすることができるので、乾燥ゾーン内の気流を安定させることができる。従来のように、乾燥風の速度を調節せず、吹出口全体から一定の速度で乾燥風を供給する場合、吹出口の低速乾燥風領域から乾燥風が吹出される位置と乾燥風が吹出されない位置との境界層において、急激な風速勾配が原因となり、気流の乱れが生じ、乾燥ムラが発生していた。本発明における乾燥装置においては、吹出口の中央部から端部に向けて速度勾配がゆるやかにすることができるため、上記境界層において、気流の乱れを誘発することがなくなり、乾燥ムラを起こさず乾燥させることができる。
また、速度勾配をゆるやかにするためには、開効率を小さくする範囲を、第1の多孔板38の支持体の搬送方向の全長に対して一方の低速乾燥風領域を20%以下(両端で40%以下)、幅5mm以上とすることが好ましい。上記範囲が5mmより小さいと、中央部と周辺部との急激な風速勾配を充分低減できないため、気流の乱れを充分低減できない。また、両端で40%より大きいと供給ボックスから吹出される乾燥風の全体量が少なくなるため、乾燥が遅くなってしまう。したがって、開口率を小さくする範囲を上記範囲とすることにより、乾燥ムラの発生を抑え、かつ、乾燥速度を遅くすることなく乾燥を行うことができる。また、4辺に低速乾燥風領域を設けた場合は、低速乾燥風領域の総面積は、吹出口全面積の50%以下であることが好ましい。
図4に第1の多孔板の別の実施態様を示す。図4に示す第1の多孔板39は、支持体の走行方向に対する低速乾燥風領域108の孔100の開口率を小さくし、支持体の幅方向の低速乾燥風領域の開口率は中央部106と同じにしている点が図3と異なっている。供給ボックスの吹出口の支持体の幅方向の長さは、支持体の長さより長くすることが一般的であるため、幅方向の端部において気流の乱れが生じてもそれ程問題にはならない。したがって、幅方向の端部は、図4に示すように、風速が遅くなる箇所を設けなくても良いし、図3に示すように設けることもできる。図3に示すように風速が遅くなる範囲を設ける場合には、多孔板の支持体の幅方向の全長に対して一方の低速乾燥風領域が20%以下(両端で40%以下)、幅5mm以上とすることが好ましい。
また、第1の多孔板に形成される孔の直径は3mm以下であることが好ましく、より好ましくは1.5mm以下であり、さらに好ましくは0.8mm以下である。
また、低速乾燥風領域の開口率を小さくする方法として、上記では、低速乾燥風領域の数密度を少なくすることにより行う方法について説明したが、本発明はこれに限定されず、他に種々の方法を用いることができる。他の方法としては、例えば中央部に対し、低速乾燥風領域の孔の径を小さくすることにより行うことができる。この場合、中央部の孔の径は3mm以下が好ましく、より好ましくは1.5mm以下であり、さらに好ましくは0.8mm以下である。また、低速乾燥風領域の孔の径は1.5mm以下であり、より好ましくは0.8mm以下であり、さらに好ましくは0.4mm以下である。さらに、低速乾燥風領域の孔の径と中央部の孔の径の比1.2以上10以下が好ましく、よりこのましくは1.5以上4以下である。
また、図2に示すように、第1の多孔板38を備えた吹出口32Aの支持体走行方向の長さをA、第2の多孔板50を備えた吸引口34Aの支持体走行方向の長さをBとすると、AおよびBともに30mm以上が好適であり、50mm以上がより好ましく、100mm以上が特に好ましい。一方、第1および第2の多孔板38、50の支持体幅方向の長さは、吹出口32Aの端部に、低速乾燥風領域がもうけられているため、支持体幅と同等であればよいが、支持体幅+50mm以下であることが特に好ましい。また、第1および第2の多孔板38、50と塗布膜面16Aとの距離は50mm以下であることが好ましい。
また、図2に示すように、供給ボックス32と排気ボックス34との間に設けられた平面部材36の支持体走行方向の長さをCとしたときに、Cは50mm以上であることが好ましく、300mm以上であることがより好ましく、500mm以上であることが特に好ましい。平面部材36の平面36Aは、平滑化されていることが好ましい。
なお、上記の実施の形態では、供給・排気ユニット28として、供給ボックス32、排気ボックス34および平面部材36の構成例で説明したが、図5に示すように、平面部材36を省略することも可能である。また、吸引口34Aに設けた第2の多孔板50を省略することも可能である。
≪第2実施形態≫
図6は本発明の塗布膜の乾燥装置の第2実施形態の全体構成を示す側面図である。第2実施形態の乾燥装置110は、供給ボックス132が支持体16の塗布膜面16Aの上側に、排気ボックス134が、供給ボックス132の支持体16を挟んで乾燥ゾーン130A、130B、130Cの反対側に備えられている点が第1実施形態と異なっている。
図6は本発明の塗布膜の乾燥装置の第2実施形態の全体構成を示す側面図である。第2実施形態の乾燥装置110は、供給ボックス132が支持体16の塗布膜面16Aの上側に、排気ボックス134が、供給ボックス132の支持体16を挟んで乾燥ゾーン130A、130B、130Cの反対側に備えられている点が第1実施形態と異なっている。
図6に示すような乾燥装置110においても、供給ボックス132の吹出口となる第1の多孔板138の構成を第1実施形態で説明した多孔板と同様の構成とすることにより、気流の乱れを防止することができ、乾燥ムラの発生を抑制し、乾燥を行うことができる。
また、第2実施形態においては、供給ボックス132から吹出された乾燥風は、通路室148を通過し、排気ボックス134から排気されるため、第1実施形態のように、乾燥ゾーン内で乾燥風が曲がることがないため、排気ボックス134の第2の多孔板150を、第1の多孔板と同様に、低速乾燥風領域を設けることにより、気流の乱れを防止することができる。
≪第3実施形態≫
図7は本発明の塗布膜の乾燥装置の第3実施形態の全体構成を示す側面図である。第3実施形態の乾燥装置210は、図7に示すように、長四角な箱体状に形成され、支持体の走行方向の両端には、支持体16を搬入する支持体入口224と、支持体16を搬出する支持体出口226がそれぞれ形成される。そして、乾燥装置本体284の内部には、支持体16の搬送経路を形成するパスローラ222…が複数設けられ、乾燥ゾーン230が形成される。
図7は本発明の塗布膜の乾燥装置の第3実施形態の全体構成を示す側面図である。第3実施形態の乾燥装置210は、図7に示すように、長四角な箱体状に形成され、支持体の走行方向の両端には、支持体16を搬入する支持体入口224と、支持体16を搬出する支持体出口226がそれぞれ形成される。そして、乾燥装置本体284の内部には、支持体16の搬送経路を形成するパスローラ222…が複数設けられ、乾燥ゾーン230が形成される。
乾燥ゾーン230には、支持体16の搬送方向の上流側に乾燥風を供給する供給ボックス232と、下流側に乾燥風を排気する排気ボックス234と、が配設される。
供給ボックス232は、支持体16の塗布膜面側に配置され、給気ダクト、給気ファンなどにより乾燥風が供給される乾燥風供給管244が設けられた乾燥風吹出室242と、該乾燥風吹出室242から複数に分岐し、先端に第1の多孔板238を備え、乾燥風を吹き出す供給ノズル290を備えている。
排気ボックス234は、供給ボックス232と同様に、支持体16の塗布膜面側に配置され、第2の多孔板250を備えた吸引口の上側空間に形成された排気側の乾燥風吸引室252と、該乾燥風吸引室252に乾燥風の排気ダクト、排気ファンに接続する乾燥風吸引配管254とを備えている。
第3実施形態のように、支持体16の搬送方向の上流側に供給ボックス232、下流側に排気ボックス234を支持体16の塗布膜面側に設け、供給ボックス232の吹出し口となる第1の多孔板238の構成を第1実施形態で説明した多孔板と同様の構成とする。これにより、吹出口と周辺空気の間に生じる風速勾配をゆるやかにすることができるので、気流の乱れを防止しすることができ、乾燥ムラの発生を抑制し、乾燥を行うことができる。
次に本発明で用いることができる材料について説明する。
本発明で使用される支持体としては、一般に幅0.3m〜5m、長さ45m〜10000m、厚さ5μm〜200μmのポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6ナフタレート、セルロースダイアセテート、セルローストリアセテート(トリアセチルセルロース)、セルロースアセテートプロピオネート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド等のプラスチックフイルムなどが挙げられる。また、紙および紙にポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンブテン共重合体等の炭素数が2〜10のα−ポリオレフィン類を塗布又はラミネートしたものも挙げられる。さらに、アルミニウム、銅、錫等の金属箔等も挙げられる。そして、これら支持体の表面に予備的な加工層を形成させたものを用いても良い。さらに支持体には、光学補償シート塗布液、磁性塗布液、写真感光性塗布液、表面保護、帯電防止あるいは滑性用塗布液等がその表面に塗布され、乾燥された後、所望する長さ及び幅に裁断されるものも含まれ、これらの代表例としては、光学補償シート、各種写真フィルム、磁気テープ等が挙げられる。
本発明に用いることができる塗布液(溶液)は、支持体上に塗布膜を形成するものであれば、公知のいずれの塗布液を用いることができる。尚、本発明の塗布膜のウェット膜厚は、1μm〜50μmが好ましく、より好ましくは1μm〜20μmであり、最も好ましくは1μm〜10μmである。さらに、本発明はウェット膜厚が1μm未満の薄膜形成にも適用することが可能である。
塗布液の溶媒である揮発性溶剤としては、例えば有機溶剤を一般的に使用することができ、有機溶剤としてはメチルエチルケトン(MEK)、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、メチルイソブチルケトン(MIBK)、ノルマルプロピルアルコール(n−prOH)、N−メチルピロリドン(NMP)等を使用することができる。
上記塗布液の塗布方法としては、バーコーティング、カーテンコーティング、エクストルージョンコーティング、ロールコーティング、ディップコーティング、スピンコーティング、グラビアコーティング、マイクログラビアコーティング、スプレーコーティング及びスライドコーティングを挙げることができる。特にバーコーティング、エクストルージョンコーティング、グラビアコーティング、マイクログラビアコーティングが好ましい。
本発明において同時に塗布される塗布液の塗布層の数は単層に限定されるものではなく、必要に応じて同時多層塗布方法にも適用できる。
次に、本発明の塗布膜の乾燥装置を用いた製造ラインとして、光学機能性フィルム例えば光学補償フィルム、防眩性フィルム、反射防止フィルム等の製造ラインのように、揮発性溶媒を含む塗布液を支持体に薄層塗布した塗布膜を乾燥する場合について説明する。
図8は、上記した乾燥装置10を用いて構成された防眩性反射防止フィルムの製造ラインを示す。
図8に示すように、送り出し機66から支持体16が送り出され、搬送ローラ68によって支持されながら、除塵機74により、支持体16の表面に付着した塵が取り除かれる。そして、塗布装置12により防眩層を形成する塗布液が塗布された後に、乾燥装置10により初期乾燥がなされる。その後、さらに搬送ローラ68で支持されながら、支持体16は本乾燥機77、加熱機78を通り防眩層が形成される。さらに、紫外線ランプ80を支持体16の表面に形成された防眩層に照射して、所望のポリマーを形成する。ポリマーが形成された支持体16は、巻き取り機82により巻き取られる。さらに、防眩層が形成された支持体16に低屈折率層を形成することも可能である。防眩層が形成された支持体16をもう一度送り出し機66に取り付け、塗布装置と乾燥装置とにより低屈折率層用塗布液を塗布して乾燥させて低屈折率層を防眩層の上に形成し、防眩性反射防止シートを得ることができる。なお、低屈折率層は、1層でも良いし、複数層を形成させても良い。
図9は、光学補償フィルムの製造ラインを示したものであり、図8の構成にラビング処理を行うラビング処理装置を設けたものである。
図9に示すように、送り出し機66から支持体16が送り出され、複数の搬送ローラ68、68…に支持されながら、ラビング処理装置70のラビングローラ72によりラビング処理が成される。その後、除塵機74により、支持体16の表面に付着した塵が取り除かれる。そして、塗布装置12により光学補償層を形成する塗布液が塗布された後に、乾燥装置10により初期乾燥がなされた後、本乾燥機77、加熱機78、紫外線ランプ80を通過して巻き取り機82で巻き取られる。
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[試験例1]
メチルイソブチルケトン(MIBK)にポリビニルブチラール(PVB300、和光純薬工業(株)製)を固形分で13%溶解し、粘度13mPa・sの塗布液を得た。これをエクストリュージョン塗布機を用いて、幅670mmに裁断したPETフィルム上(テイジンテトロンフィルム、帝人デュポンフィルム(株)製)に塗布幅650mmで塗布し、ウエット膜厚50μmの塗布膜を形成した。なお、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムの厚さは100μmとした。
メチルイソブチルケトン(MIBK)にポリビニルブチラール(PVB300、和光純薬工業(株)製)を固形分で13%溶解し、粘度13mPa・sの塗布液を得た。これをエクストリュージョン塗布機を用いて、幅670mmに裁断したPETフィルム上(テイジンテトロンフィルム、帝人デュポンフィルム(株)製)に塗布幅650mmで塗布し、ウエット膜厚50μmの塗布膜を形成した。なお、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムの厚さは100μmとした。
塗布膜が形成されたPETフィルムを図7に示すような乾燥装置を用いて、乾燥を行った。なお、図7は供給ノズル290を4個備えているが、実施例においては3個備える構成とした。供給ボックスの吹出口のサイズは長さ100×幅700mmとし、これを100mmの間隔を空けて3個設置した。排気ボックスの吸引口のサイズは長さ300×幅700mmとし、塗布膜面と供給ボックスとのクリアランスは20mmとした。供給ボックスの中央部、端部の風速は熱戦風速計により測定し、供給ボックスの中央部の風速を5m/sとなるように設定した。またPETフィルムは速度20m/分で搬送した。
乾燥風の温度は、常温で行い、供給ボックス側の第1の多孔板は厚さ1mmのパンチングメタルを用いて、表1に示す条件の多孔板を用いた。なお、開口率が40%の多孔板は、60°千鳥格子型、直径1mm、ピッチ幅1.5mm(φ1−P1.5)を用いた。開口率が23%の多孔板は60°千鳥格子型、直径1mm、ピッチ幅2mm(φ1−P2)、15%の多孔板は60°千鳥格子型、直径1mm、ピッチ幅2.5mm(φ1−P2.5)を用い、これらを形状の孔を中央部と端部に形成することで、低速乾燥風領域の形成された開口率の異なる多孔板を形成した。なお、実施例3、4は支持体の走行方向に対し、交差する辺、または平行する辺のみ低速乾燥風領域を設けたが、他の実施例、比較例については、多孔板の周囲4辺に低速乾燥風領域を設けた。
その後、支持体は100℃の高温乾燥ゾーンを1分間かけて通過させた後、巻き取り機に巻き取った。
こうして得られた塗布膜の面状を目視により観察し、評価を行った。表1中の面状は以下の3段階で評価を行った。
○:スジが見えないもの
△:スジが少し見えるもの
×:スジがひどいもの
○:スジが見えないもの
△:スジが少し見えるもの
×:スジがひどいもの
中央部と低速乾燥風領域(端部)の開口率を同じにした比較例1においては、スジが発生していた。低速乾燥風領域を20mmとり、開口率を小さくした実施例1では良好な面状が見られた。また、低速乾燥風領域を10mm、5mmとした実施例2、4においても、スジがやや確認できたが問題ない程度であった。低速乾燥風領域を3mmとした比較例1、3、4においてはスジが確認された。また、低速乾燥風領域を走行方向と交差する端部にのみ設けた実施例3においては、スジが見られなかったが、平行する端部にのみ設けた比較例2は、スジが確認され、走行方向と交差する端部に設けることの効果が確認できた。
また。開口率を中央部を23%とした比較例4、実施例4、5についても開口率が40%の場合と同様であり、開口率によらず所定の範囲で開口率を小さくすることの効果が確認できた。
[試験例2]
第1の多孔板を下記のものとした以外は試験例1と同様の装置を用いて試験を行った。
第1の多孔板を下記のものとした以外は試験例1と同様の装置を用いて試験を行った。
サイズが長さ100×幅700mmで縁のみ60°千鳥格子型、φ1−P2(開口率23%)のパンチングメタルで形成され中央部が貫通している多孔体と、全面が60°千鳥格子型、φ1−P2(開口率23%)のパンチングメタルで形成されている多孔体の間にステンレスで形成されたメッシュ#100を2枚挟み第1の多孔板とした。全面がパンチングメタルで孔が形成されている多孔体を塗布膜面側となるように設置し、乾燥風を供給した。多孔板の一方の多孔体を縁のみ孔をもうけ、中央部を貫通させることにより、縁のみ多孔体で2重となるため、乾燥風の速度を遅くし、低速乾燥風領域を形成した。結果を表2に示す。
低速乾燥風領域をパンチングメタルで2重にした実施例7、8についても試験例1と同様に低速乾燥風領域幅を20mmとすることにより、良好な面状が得られ、低速乾燥風領域幅が10mmである実施例7においては、ややスジが見られたが問題ない程度であった。
[試験例3]
第1の多孔板を、サイズが長さ100×幅700mmで、60°千鳥格子型、φ1−P1.5(開効率40%)とし、支持体の走行方向に対し、交差する辺の端部からそれぞれ10mmをダンパーの絞りで風量を変えることにより、低速乾燥風領域を形成し、乾燥を行った。結果を表3に示す。
第1の多孔板を、サイズが長さ100×幅700mmで、60°千鳥格子型、φ1−P1.5(開効率40%)とし、支持体の走行方向に対し、交差する辺の端部からそれぞれ10mmをダンパーの絞りで風量を変えることにより、低速乾燥風領域を形成し、乾燥を行った。結果を表3に示す。
低速乾燥風領域の風速を中央部と同じにした比較例5においては、供給ボックスの吹出口から供給された乾燥風と吹出口周辺の風とで急激な風速勾配が生じるため、スジが発生していた。また、低速乾燥風領域の風速を0m/sにした比較例6おいても、吹出口の中央部と端部で急激な風速勾配が生じるため、スジが発生していた。
低速乾燥風領域の風速を遅くし、中央部から端部にいくにつれ風速を遅くした実施例9、10については、良好面状が得られた。
以上より、端部の風速を遅くし、乾燥ゾーン内の風速勾配をゆるやかにすることにより、良好な面状の塗布膜を形成することができることが確認できた。
10、110、210…乾燥装置、12…塗布装置、16…支持体、16A…塗布膜面、22、222…パスローラ、24、224…支持体入口、26、226…支持体出口、28…供給・排気ユニット、30、30A、30B、30C、130A、130B、130C、230…乾燥ゾーン、32、132、232…供給ボックス、32A…吹出口、34、134、234…排気ボックス、34A…吸引口、36…平面部材、38、39、138、238…第1の多孔板、40…乾燥風、42、242…乾燥風吹出室、44、244…乾燥風供給管、48、148…通路室、50、150、250…第2の多孔板、52、252…乾燥風吸引室、54、254…乾燥風吸引配管、66…送り出し機、68…搬送ローラ、70…ラビング処理装置、72…ラビングローラ、74…除塵機、77…本乾燥機、78…加熱機、80…紫外線ランプ、82…巻き取り機、100…孔、102、106…中央部、104、108…低速乾燥風領域、284…乾燥装置本体、290…供給ノズル
Claims (6)
- 帯状の支持体を連続走行させながら、該支持体面に揮発性有機溶剤を実質的に溶媒の主成分とする塗布液を塗布して形成した塗布膜を乾燥する塗布膜の乾燥装置において、
前記支持体の乾燥される塗布膜面を囲む乾燥ゾーンを形成する乾燥装置本体と、
前記乾燥装置本体内には、乾燥風を供給する供給ボックスと、乾燥風を排気する排気ボックスを備え、
前記供給ボックスおよび前記排気ボックスは前記塗布膜面に対して鉛直上側または鉛直下側に備えられ、
前記供給ボックスの吹出口および前記排気ボックスの吸引口の少なくともいずれか一方の端部に、前記吹出口および吸引口の中央部より乾燥風の速度が遅くなる低速乾燥風領域を備え、
前記低速乾燥風領域は幅5mm以上であり、かつ、前記吹出口または吸引口全面積の50%以下であることを特徴とする塗布膜の乾燥装置。 - 前記供給ボックスおよび前記排気ボックスは略四角形状からなり、前記低速乾燥風領域が少なくとも前記支持体の搬送方向と交差する2辺の端部に備えることを特徴とする請求項1に記載の塗布膜の乾燥装置。
- 前記供給ボックスの吹出口または前記排気ボックスの吸引口は、多孔体により形成されており、中央部に対し前記低速乾燥風領域の開口率が小さいことを特徴とする請求項1または2に記載の塗布膜の乾燥装置。
- 前記供給ボックスの吹出口または前記排気ボックスの吸引口は、φ3mm以下の孔からなる多孔板により形成されており、中央部に対し前記低速乾燥風領域の孔の数密度が少ないことを特徴とする請求項1から3いずれかに記載の塗布膜の乾燥装置。
- 前記供給ボックスの吹出口または前記排気ボックスの吸引口は、多孔板により形成されており、中央部に対し前記低速乾燥風領域の孔の径が小さいことを特徴とする請求項1から3いずれかに記載の塗布膜の乾燥装置。
- 請求項1から5いずれかに記載の塗布膜の乾燥装置を用いて製造されることを特徴とする光学機能性フィルム。
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-
2008
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