JP2015152203A - 乾燥装置および乾燥方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】搬送中の帯状基材に溶剤を含む塗布液層を形成し、形成した塗液層を乾燥させるときに、塗布物の幅方向における均一な乾燥を実現し、特に両端部10と中央部を均一に乾燥し、乾燥ムラの発生を抑制することができる塗布物の乾燥装置および乾燥方法を提供すること。【解決手段】搬送中の帯状基材2に溶剤を含む塗布液層を形成し、形成した塗液層を乾燥させる乾燥装置であって、前記乾燥装置は、一つ以上の乾燥炉を有して構成されており、前記乾燥炉側壁4と前記帯状基材2の基材端部10との間それぞれに、第1の給気口7を設け、前記帯状基材2搬送方向と平行する方向に、第1の給気口7からの給気を流す。【選択図】図1
Description
本発明は塗布物の乾燥装置および乾燥方法に関し、特に、連続的に搬送される帯状基材に塗布液を塗布して形成される塗布物の乾燥装置および乾燥方法に関する。
ウェットコーティング技術を利用して製造される塗布物では、塗布液中に含まれる溶剤を除去する乾燥工程において、製品上の欠陥となってしまう幅方向の乾燥ムラが発生する場合がある。
このような欠陥の発生を防ぐためには、塗布液の乾燥を均一かつ穏やかに行うことが重要であり、乾燥工程の高精度な制御が必要とされる。
乾燥工程を高精度に制御して欠陥のない塗布物を得るための工夫は、従来からなされてきた。塗布膜に乾燥ムラを発生させず幅方向に均一な乾燥を施す技術として、乾燥装置内の気流を制御して均一な風速分布を実現する方法が提案されている。
例えば、特許文献1では、乾燥装置の幅方向の一方端側から他方端側に流れる一方向流れの乾燥風を供給する正風ゾーンと、その逆向きの流れの乾燥風を供給する逆風ゾーンと、乾燥風を供給しない無風ゾーンを交互に設置した乾燥装置によって塗布膜を乾燥することで乾燥ムラが抑制できるとしている。
しかしながら、特許文献1のように幅方向の流れの乾燥風において、乾燥風が供給される側と排出される側とでは、排出される側の方が乾燥風中に含まれる溶剤量が多くなるため乾燥が遅くなり、幅方向での均一な乾燥が実現できない。この問題は正風ゾーンと逆風ゾーンを設けることで解消できるとあるが、乾燥初期段階で乾燥ムラが発生しやすい塗布液の場合は、初めに正風ゾーンまたは逆風ゾーンに入り乾燥し始めた途端に、幅方向の不均一な乾燥が原因でムラが発生してしまう恐れがある。
また、特許文献2には乾燥用ノズルにプレナムチャンバーと、その出口に整流部としてハニカムとメッシュを設けた構成にすることで、乾燥気流の幅方向のムラと時間的な変動を防止し、均一な乾燥ができるとしている。
特許文献2では整流された均一な乾燥風をノズルから出すことは可能であるが、塗布物の幅方向における両端部と中央部がムラなく乾燥することは難しい。なぜなら、塗布物の両端部は塗布液が塗布されていない領域と接しているため、溶剤の蒸発および拡散が中央部と比べて速くなり、幅方向に均一な乾燥風を供給していても両端部が速く乾燥してしまうからである。
本発明は、搬送中の帯状基材に溶剤を含む塗布液層を形成し、形成した塗布層を乾燥させるときに、塗布物の幅方向における均一な乾燥を実現し、特に両端部と中央部を均一に
乾燥し、乾燥ムラの発生を抑制することができる塗布物の乾燥装置および乾燥方法を提供することを課題とする。
乾燥し、乾燥ムラの発生を抑制することができる塗布物の乾燥装置および乾燥方法を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、搬送中の帯状基材に溶剤を含む塗布液層を形成し、形成した塗液層を乾燥させる乾燥装置であって、
前記乾燥装置は、一つ以上の乾燥炉を有して構成されており、
前記乾燥炉の側壁と前記帯状基材の基材端部との間それぞれに、第1の給気口を設け、
前記帯状基材搬送方向と平行する方向に、第1の給気口からの給気を流すことを特徴とする乾燥装置である。
前記乾燥装置は、一つ以上の乾燥炉を有して構成されており、
前記乾燥炉の側壁と前記帯状基材の基材端部との間それぞれに、第1の給気口を設け、
前記帯状基材搬送方向と平行する方向に、第1の給気口からの給気を流すことを特徴とする乾燥装置である。
また、請求項2に記載の発明は、前記第1の給気口からの給気風速が、前記帯状基材の搬送によって生じる同伴風の風速に対して±0.3m/sec以内であることを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置である。
また、請求項3に記載の発明は、前記乾燥装置は、複数の乾燥炉からなり、
前記第1の給気口が、各乾燥炉毎に、少なくとも2つ設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の乾燥装置である。
前記第1の給気口が、各乾燥炉毎に、少なくとも2つ設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の乾燥装置である。
また、請求項4に記載の発明は、前記乾燥炉の天板と、搬送中の前記帯状基材との間に、前記帯状基材幅と同等またはそれ以上の幅の第2の給気口を設け、
前記帯状基材搬送方向と平行する方向に、第2の給気口からの給気を流すことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の乾燥装置である。
前記帯状基材搬送方向と平行する方向に、第2の給気口からの給気を流すことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の乾燥装置である。
また、請求項5に記載の発明は、前記第1の給気口から流す給気に、前記塗布液層の溶剤と同じ溶剤ガスを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の乾燥装置である。
また、請求項6に記載の発明は、前記第2の給気口から流す給気に、前記塗布液層の溶剤と同じ溶剤ガスを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の乾燥装置である。
また、請求項7に記載の発明は、前記第1の給気口と前記第2の給気口から流す給気に含まれる前記溶剤ガスの濃度を、前記乾燥炉毎に調節可能としたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の乾燥装置である。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の乾燥装置を用いて、搬送中の帯状基材に塗布形成された塗液層を乾燥することを特徴とする乾燥方法である。
本発明の塗布物の乾燥装置および乾燥方法によれば、基材端部と乾燥炉の側壁との間に、基材搬送と同方向の風を流し、その風速を制御することで、塗布物の幅方向における均一な乾燥を実現し、特に両端部と中央部を均一に乾燥し、乾燥ムラの発生を抑制することができる。
以下本発明を実施するための形態を、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明における乾燥装置の一実施例の上面概略図である。帯状基材2は、塗布装置(図示せず)にて塗布液3を塗布され、乾燥炉1に搬送される。乾燥炉1には、帯状基材2の端部10と乾燥炉側壁4との間に、帯状基材2の搬送方向と同方向の帯状基材端部と乾燥炉側壁の間に流す風6を供給するための第1の給気口(給気口(a))7が設けられている。端部10と乾燥炉側壁の間に流す風6は、帯状基材2の同伴風5と同方向に流れることを示している。
図2は、本発明における乾燥装置の一実施例の上面概略図であり、帯状基材2の幅と同等かそれ以上の幅の第2の給気口(給気口(b))9が設けられており、帯状基材2の搬送方向と同方向かつ幅方向に均一な乾燥風8を送風することを示している。
帯状基材2に塗布された塗布液3は、乾燥風8によって乾燥するが、帯状基材2の同伴風5によっても乾燥が進行する。この際、帯状基材2の両端部10は乾燥炉内の空間に近接しているため同伴風5の流れが乱れやすく、中央部よりも溶媒の蒸発および拡散が起こりやすくなる。その結果、両端部10は中央部よりも乾燥が速くなり幅方向で乾燥ムラが発生してしまうという問題があった。本発明における乾燥装置では、基材2の端部10と乾燥炉側壁4との間に風を流すことによって、帯状基材2の両端部10と中央部の乾燥速度の差をなくし、幅方向に均一な乾燥ができる。
基材端部と乾燥炉側壁の間に流す風6の風速は、帯状基材2の同伴風5に対して±0.3m/sec以内が好ましい。これにより、帯状基材2の中央部と両端部10でほぼ同等の風が流れ、塗布液3の幅方向における均一な乾燥が実現できる。基材端部と乾燥炉側壁の間に流す風6の風速が、帯状基材2の同伴風5に対して±0.3m/secの範囲を超える場合、基材端部と乾燥炉側壁の間に流す風6と同伴風5との風速差によって帯状基材2の両端部10近傍の気流がやや乱れ、乾燥ムラに敏感な塗布液3の場合、良好な塗布面を得ることが難しくなる。ただし、基材端部と乾燥炉側壁の間に流す風6を使用しない場合と比べれば、±0.3m/secの範囲を超える場合であっても乾燥ムラは抑制でき、良好な塗布面を得られる。
また、乾燥装置内部上面の乾燥装置入口付近に帯状基材2の幅と同等かそれ以上の幅の第2の給気口9を設置する。第2の給気口9は基材2の搬送方向と同方向の、乾燥8を供給する。乾燥装置入口付近に基材2の幅と同等かそれ以上の第2の給気口9を設置することにより、基材2の幅方向全体に乾燥することができるので、幅方向に均一な乾燥を行うことができる。
図3は、本発明における乾燥装置の一実施例の側面概略図である。乾燥炉1は2つの乾燥ゾーンから成り、それぞれの乾燥ゾーンに、基材端部と乾燥炉側壁の間に流す風6を供給する第1の給気口7が少なくとも1つずつ設けられている。乾燥ゾーンの数は2つより多くてもよい。また、乾燥風8を供給する第2の給気口9が乾燥炉1に少なくとも1つ設けられており、図3の例ではそれぞれのゾーンに1つずつ設けられている。
溶剤を含む塗布液3が乾燥することにより乾燥炉1内は溶剤雰囲気となるが、帯状基材2の端部10は塗布液3が塗布されていない領域と近接しているため中央部よりも溶剤濃度が低くなる。すると端部10と中央部で乾燥速度に差が生じ、乾燥ムラに敏感な塗布液3の場合、乾燥ムラになる恐れがある。そこで、基材2の端部10と乾燥炉側壁4との間に流す風6の中に、塗布液3に含まれる溶剤と同じ溶剤ガスを含ませることにより、乾燥
炉1内の幅方向における溶剤濃度を均一にし、乾燥速度差を解消する。
炉1内の幅方向における溶剤濃度を均一にし、乾燥速度差を解消する。
乾燥が進むにつれて溶剤ガスの蒸発量は少なくなるため、各乾燥ゾーンにおいて、基材端部10と乾燥炉側壁4の間に流す風6の中に含む溶剤ガスの量を調節し、各乾燥ゾーンで基材2の中央部における同伴風5の溶剤ガス濃度と同等の、基材端部と乾燥炉側壁の間に流す風6を供給する。乾燥の進行に合わせた溶剤ガス濃度の、基材端部と乾燥炉側壁の間に流す風6を供給することにより、各乾燥ゾーンで幅方向における均一な乾燥が可能となり、乾燥ムラに敏感な塗布液3の場合でも乾燥ムラを生じることなく乾燥することができる。
また、乾燥炉1には排気口(図示せず)が設けられており、同伴風5、基材2端部10と乾燥炉側壁4の間に流す風6および乾燥風8を乾燥炉1外に排出する。第1の給気口7および第2の給気口9には送風手段(図示せず)が、排気口には排風手段(図示せず)が接続されており、一般にブロアを使用して風量を調節する。排気量は同伴風5、基材2端部10と乾燥炉側壁4の間に流す風6および乾燥風8の風量と同等とし、乾燥炉1内の気流を安定した状態に維持する。
第2の給気口9は各乾燥ゾーン入口付近にそれぞれ設けてもよく、また先頭の乾燥ゾーンのみに設置してもよく、乾燥ムラのない塗膜を得ることができる。
帯状基材2としては、用途によって様々なものを使用することができる。帯状基材2を構成する成分としては、例えば、アセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセルロース系フィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系フィルム、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系フィルム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、基材2は、単層からなっていても複数層からなっていてもよい。なお、帯状基材2の厚さは一般的に5〜300μmのものが用いられる。
本発明の一実施例について、図を参照しながら説明する。
塗布液3は、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学社製)36.2wt%、光重合開始剤としてイルガキュア184(チバスペシャリティケミカルズ社製)1.8wt%、溶剤としてメチルエチルケトンと2−プロパノールの1:1混合溶剤62.0wt%を用いて調製した。
次に、連続的に搬送される帯状基材2として、幅650mm、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)基材を用い、塗布工程、乾燥工程、硬化工程によりハードコートフィルムを作製した。
同伴風の測定は、風速計の微小プローブを基材表面から3mmの高さに固定して基材を搬送させながら実施する。基材表面近傍での同伴風風速は、基材搬送速度とほぼ同等であった。この時の帯状基材2の搬送速度は30m/minであり、この時の、同伴風の風速は0.5m/secである。
塗布工程においては、エクストルージョン方式のダイヘッドを備える塗布装置を用い、塗布液3を塗布した。塗布液3の塗布幅は620mmとした。乾燥後の膜厚が5μmになるように、塗布膜の湿潤厚みは約15μmとした。
乾燥工程においては、長さ8m、幅1mの乾燥炉1を用いた。乾燥炉1は2つの乾燥ゾーンに分かれており、各乾燥ゾーンの長さは4mである。各乾燥ゾーンに第1の給気口7が基材2の両端部10に2つ、第2の給気口9および排気口(図示せず)が1つずつ設けられており、第1の給気口7の横幅は150mm、第2の給気口9の横幅は750mmとした。乾燥風8の風速は0.6m/sec、で風量は6m3/min、温度は65℃とした。
最後に、紫外線照射による硬化工程として、超高圧水銀ランプの紫外線照射装置(図示せず)を用いた。
以上により、帯状基材2上にハードコートフィルムを作製した。ハードコートフィルムを幅方向に切り出し、両端部10の乾燥ムラの有無を判断した。具体的には、三波長形蛍光灯を点灯させ、ハードコート層表面に蛍光灯を幅方向に順に映り込ませながらハードコートフィルムの表面状態を官能評価した。その結果を表1に示す。
乾燥ムラの評価は、乾燥ムラが発生せず良好なハードコートフィルム表面の順に、AA、A、B、Cとした。
AA:製品の品質として最良のもの
A :製品の品質として良好なもの
B :製品として成り立つ限界の表面状態のもの
C :明らかな乾燥ムラがあり欠陥となる状態のもの
として、判断した。
乾燥条件は、基材端部と乾燥炉側壁の間に流す風6を使用し、その風速を同伴風5の風速0.5m/secに対して±0.3m/secの範囲の0.2m/secとした。この時の、第1の給気口7からの風量は0.27m3/min、温度は65℃とした。乾燥ムラは発生せずハードコートフィルムの表面は良好で、Aの評価とになった。
乾燥条件、基材端部と乾燥炉側壁の間に流す風6を使用し、その風速を同伴風5の風速0.5m/secに対して±0.3m/secの範囲の0.5m/secとした。この時の、第1の給気口7からの風量は0.68m3/min、温度は65℃とし、乾燥ムラは発生せず良好なハードコードフィルムの表面でAの評価とになった。
乾燥条件、基材端部と乾燥炉側壁の間に流す風6を使用し、その風速を同伴風5の風速0.5m/secに対して±0.3m/secの範囲の0.8m/secとした。この時の、第1の給気口7からの風量は1.08m3/min、温度は65℃とし、乾燥ムラは発生せず良好なハードコードフィルムの表面でAの評価とになった。
乾燥条件は、塗布液3中の溶剤と同じ溶剤ガスを含んだ基材端部と乾燥炉側壁の間に流す風6を使用し、同伴風5の風速0.5m/secに対して±0.3m/secの範囲の0.5m/secとし、この時の、第1の給気口7からの風量は0.68m3/min、温度は65℃とした。
基材端部と乾燥炉側壁の間に流す風6に、塗布液3中の溶剤と同じ溶剤ガスを含んでおり、塗布液中に含まれる溶剤を、加熱気化式の溶剤ガス発生装置を用いて作製し、ブロアからの風に含ませる。そのガス濃度は0.2vol%とした。
排気ガス中の溶剤濃度が、その溶剤の爆発下限界(LEL)の25%未満となる条件で使用する。排気のリターンを用いる場合にも、溶剤濃度を考慮して、必要な排気量を決める必要がある。ハードコートフィルムの表面は良好で、AAの評価とになった。
乾燥条件は、塗布液3中の溶剤と同じ溶剤ガスを含んだ基材端部と乾燥炉側壁の間に流す風6を使用し、同伴風5の風速0.5m/secに対して±0.3m/secの範囲より大きくした1.0m/secとし、この時の、第1の給気口7からの風量は1.35m3/min、温度は65℃とした。基材端部と乾燥炉側壁の間に流す風6に、塗布液3中の溶剤と同じ溶剤ガスを含んでおり、そのガス濃度は0.2vol%とした。ハードコートフィルムの表面は良好で、Aの評価とになった。
乾燥条件は、基材端部と乾燥炉側壁の間に流す風6を使用し、その風速を同伴風5の風速0.5m/secに対して±0.3m/secの範囲より大きくした1.0m/secとし、この時の、第1の給気口7からの風量は1.35m3/min、温度は65℃とした。この条件では乾燥ムラの評価はBとなった。
乾燥条件は、基材端部と乾燥炉側壁の間に流す風6を使用し、その風速を同伴風5の風速0.5m/secに対して±0.3m/secの範囲より大きくした1.5m/secとし、この時の、第1の給気口7からの風量は2.03m3/min、温度は65℃とした。この条件では乾燥ムラの評価はBとなった。
<比較例1>
基材2の端部10と乾燥炉側壁4の間の風6を、使用しない条件とした。この条件では、基材中央部と端部10での乾燥速度差が生じ、幅方向における乾燥ムラが発生した。
基材2の端部10と乾燥炉側壁4の間の風6を、使用しない条件とした。この条件では、基材中央部と端部10での乾燥速度差が生じ、幅方向における乾燥ムラが発生した。
実施例5は、基材端部と乾燥炉側壁の間に流す風6の風速0.5m/secに対して±0.3m/secの範囲より大きいが、溶剤ガスを含んだ基材端部と乾燥炉側壁の間に流す風6を使用することにより、均一な幅方向の乾燥を実現することができ、乾燥ムラ解消に効果があることがわかる。
即ち、溶剤ガスを含んだ基材端部と乾燥炉側壁の間に流す風6を使用することにより、実施例2と実施例4より乾燥ムラの評価はAがAAに、実施例5と実施例6より乾燥ムラの評価はBがAにそれぞれ向上することが分る。
比較例1である基材端部と乾燥炉側壁の間に流す風6を使用しない場合と、実施例1〜7と比較して、基材端部と乾燥炉側壁の間に流す風6を用いることにより、乾燥ムラは良化したことがわかる。また、基材端部と乾燥炉側壁の間に流す風6の風速は同伴風5に対して±0.3m/sec以内が好ましく、乾燥ムラは軽減し、製品欠陥の解消に効果があることがわかる。
1・・・乾燥炉
2・・・帯状基材
3・・・塗布液
4・・・乾燥炉側壁
5・・・同伴風
6・・・基材端部と乾燥炉側壁の間に流す風
7・・・第1の給気口、(給気口(a))
8・・・乾燥風
9・・・第2の給気口、(給気口(b))
10・・・端部
2・・・帯状基材
3・・・塗布液
4・・・乾燥炉側壁
5・・・同伴風
6・・・基材端部と乾燥炉側壁の間に流す風
7・・・第1の給気口、(給気口(a))
8・・・乾燥風
9・・・第2の給気口、(給気口(b))
10・・・端部
Claims (8)
- 搬送中の帯状基材に溶剤を含む塗布液層を形成し、形成した塗液層を乾燥させる乾燥装置であって、
前記乾燥装置は、一つ以上の乾燥炉を有して構成されており、
前記乾燥炉の側壁と前記帯状基材の基材端部との間それぞれに、第1の給気口を設け、
前記帯状基材搬送方向と平行する方向に、第1の給気口からの給気を流すことを特徴とする乾燥装置。 - 前記第1の給気口からの給気風速が、前記帯状基材の搬送によって生じる同伴風の風速に対して±0.3m/sec以内であることを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
- 前記乾燥装置は、複数の乾燥炉からなり、
前記第1の給気口が、各乾燥炉毎に、少なくとも2つ設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の乾燥装置。 - 前記乾燥炉の天板と、搬送中の前記帯状基材との間に、
前記帯状基材幅と同等またはそれ以上の幅の第2の給気口を設け、
前記帯状基材搬送方向と平行する方向に、第2の給気口からの給気を流すことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の乾燥装置。 - 前記第1の給気口から流す給気に、前記塗布液層の溶剤と同じ溶剤ガスを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の乾燥装置。
- 前記第2の給気口から流す給気に、前記塗布液層の溶剤と同じ溶剤ガスを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の乾燥装置。
- 前記第1の給気口と前記第2の給気口から流す給気に含まれる前記溶剤ガスの濃度を、前記乾燥炉毎に調節可能としたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の乾燥装置。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の乾燥装置を用いて、搬送中の帯状基材に塗布形成された塗布層を乾燥することを特徴とする乾燥方法。
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JP2017172855A (ja) * | 2016-03-23 | 2017-09-28 | 日本碍子株式会社 | 赤外線処理装置 |
KR20200034517A (ko) * | 2018-09-21 | 2020-03-31 | 주식회사 엘지화학 | 눈부심 방지 필름 제조 장치 |
JP7453842B2 (ja) | 2020-04-23 | 2024-03-21 | 株式会社トッパンTomoegawaオプティカルフィルム | 塗布膜の乾燥装置及び乾燥方法 |
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