JP5987373B2 - 塗膜乾燥装置および乾燥方法 - Google Patents
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Description
また、本発明の好ましい形態によれば、前記遮蔽板として、金網を用いることを特徴とする、塗膜乾燥方法が提供される。
次に、実施例に基づいて上記実施形態を具体的に説明するが、上記実施形態は必ずしも以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例2]
熱風排出機構に設置した遮蔽板のメッシュ数を10、開口率を64.5%とした以外は実施例1と同じにして塗膜の乾燥を行ったところ、未塗布部の温度は69℃と許容範囲内であった。また、遮蔽板の焦げ付きは発生せず、熱変形量についても0.4mmと小さかったため、短波長赤外線ヒーターや樹脂フィルムと接触すること無く、安定した生産が可能であった。
[実施例3]
熱風排出機構に設置した遮蔽板として、厚さ0.5mmのステンレス製(SUS304)の板に直径3mmの穴を千鳥状に均一な分布で空けて開口率8.4%としたパンチング板を用いた以外は実施例1と同じにして塗膜の乾燥を行ったところ、未塗布部の温度は45℃と許容範囲内であった。また、遮蔽板の焦げ付きは発生しなかった。熱変形量は3.0mmと実施例1に比べて若干大きかったが、短波長赤外線ヒーターや樹脂フィルムに接触することなく、安定した生産が可能であった。
[実施例4]
熱風排出機構に設置した遮蔽板の開口率を64.0%とした以外は実施例3と同じにして塗膜の乾燥を行ったところ、未塗布部の温度は69℃と許容範囲内であった。また、遮蔽板の焦げ付きは発生しなかった。熱変形量は1.5mmであり、短波長赤外線ヒーターや樹脂フィルムに接触することなく、安定した生産が可能であった。
[比較例1]
熱風排出機構に遮蔽板を設置しないこと以外は、実施例1と同じにして塗膜の乾燥を行ったところ、未塗布部の温度は85℃と許容温度を超えてしまったため、製品の出荷を断念した。
[比較例2]
熱風排出機構に設置した遮蔽板のメッシュ数を40、開口率を4.5%とした以外は実施例1と同じにして塗膜の乾燥を行ったところ、未塗布部の温度は41℃と許容範囲内であった。熱変形量は2.5mmであり、短波長赤外線ヒーターや樹脂フィルムと接触すること無く、安定した生産が可能であったが、遮蔽板の焦げ付きが見られたため、生産を断念した。
[比較例3]
熱風排出機構に設置した遮蔽板のメッシュ数を9、開口率を67.7%とした以外は実施例1と同じにして塗膜の乾燥を行ったところ、遮蔽板の焦げ付きは無く、熱変形量も0.2mmと小さく、短波長赤外線ヒーターや樹脂フィルムと接触すること無く、安定した生産が可能であったが、未塗布部の温度は72℃と許容温度を超えてしまったため、製品の出荷を断念した。
[比較例4]
熱風排出機構に設置した遮蔽板の開口率を4.9%とした以外は実施例3と同じにして塗膜の乾燥を行ったところ、未塗布部の温度は44℃と許容範囲内であったが、遮蔽板に焦げ付きが発生した。さらに、遮蔽板の熱変形量は6.0mmとなり、搬送される樹脂フィルムと接触する危険があったため生産を断念した。
[実施例5]
図8のように、遮蔽板の先端から樹脂フィルムに向かって遮蔽カーテンを設置した以外は、実施例2と同じにして塗膜の乾燥を行った。なお、遮蔽カーテンとしてはステンレス製の鎖を用いた。鎖を構成する楕円状の輪の外径は、長径5mm、短径3mm、太さφ1mmであった。この鎖を、図6および図7のように、第二の加熱機構に設けられた遮蔽板の先端部分に、フィルムの搬送方向に3mmピッチで設置した。また、バタついていない状態のフィルムと鎖の下端との距離は4mmであった。ただし、この距離の測定はフィルムが搬送している状態では困難なため、生産装置が停止し、かつフィルムが無い状態で、フィルムの搬送経路上に糸を張り、糸と鎖の下端との距離を測定することで代用した。その結果、未塗布部の温度は実施例2が69℃であったのに対し、15℃下がって54℃となり、フィルムの許容温度である70℃に対してより余裕をもって安定した生産が可能となった。このことは、未塗布部の温度をより低く抑えるには遮蔽カーテンの設置が好ましいことを示している。また、実施例2と同様、遮蔽板の焦げ付きは発生せず、熱変形量についても0.4mmと小さかったため、短波長赤外線ヒーターや樹脂フィルムと接触すること無く、安定した生産が可能であった。
[比較例5]
熱風排出機構に設置した遮蔽板の開口率を69.8%とした以外は実施例3と同じにして塗膜の乾燥を行ったところ、遮蔽板の焦げ付きは無く、熱変形量は1.5mmで、短波長赤外線ヒーターや樹脂フィルムと接触すること無く、安定した生産が可能であったが、未塗布部の温度が72℃と許容温度を超えてしまったため、製品の出荷を断念した。
[まとめ]
上記の実施例および比較例の結果を表1にまとめて示す。実施例1〜4は、遮蔽板として、パンチング板や金網を用い、開口率はクレームで規定したとおりとすることで、遮蔽板の焦げ付きや熱変形を抑えつつ、未塗布部の過加熱を防止することができた。また、実施例2の方が、実施例4より熱変形量が小さいことから、パンチング板より金網の方がより好ましいといえる。
比較例2〜5は、遮蔽板としてパンチング板や金網を用いた結果であるが、遮蔽板の焦げ付きや熱変形を抑えつつ、未塗布部の過加熱を防止するという目的を達成できなかった。従って、遮蔽板の開口率はクレームで規定したとおりにすることが重要であるといえる。
2 第二の加熱機構
3 熱風排出機構
5 樹脂フィルム
7 遮蔽板
8 ガイド
9 穴
11 熱風
12 蒸発物質を含んだ熱風
13 塗膜
14 遮蔽カーテン
31 押出機
32 口金
33 冷却ドラム
34 縦延伸機
35 塗布装置
36 乾燥装置
37 横延伸装置
38 巻取り装置
L1 端部の範囲
L2 端部の範囲
Claims (12)
- 片面または両面に塗液を塗布された搬送中の樹脂フィルムの片面側または両面側から熱風を送風して前記樹脂フィルムを加熱する第一の加熱機構と、
前記樹脂フィルムの搬送経路方向であって前記第一の加熱機構の上流側および下流側の少なくとも一方に隣接して設けられ、前記熱風を回収し排出する熱風排出機構と、
少なくとも1つの前記熱風排出機構の回収する熱風の進入口に、赤外線により前記樹脂フィルムを加熱する第二の加熱機構とを有する塗膜乾燥装置であって、
少なくとも1つの前記熱風排出機構の前記樹脂フィルムの幅方向における端部かつ、前記第二の加熱機構と前記樹脂フィルムとの間に、前記熱風の進入口を覆う、開口率が5〜65%である多孔状の遮蔽板を有することを特徴とする、塗膜乾燥装置。 - 前記遮蔽板がパンチング板であることを特徴とする、請求項1に記載の塗膜乾燥装置。
- 前記遮蔽板が金網であることを特徴とする、請求項1に記載の塗膜乾燥装置。
- 前記第二の加熱機構からの赤外線が前記樹脂フィルムの両端部の前記塗液が塗布されていない部分へ照射されることを抑制する遮蔽カーテンを有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の塗膜乾燥装置。
- 前記遮蔽カーテンが、少なくとも1つの前記熱風排出機構の前記樹脂フィルムの幅方向における端部かつ、前記第二の加熱機構と前記樹脂フィルムとの間に設置されていることを特徴とする、請求項4に記載の塗膜乾燥装置。
- 搬送される樹脂フィルムの片面または両面に塗液を塗布する塗液塗布手段と、該塗液塗布手段の前記樹脂フィルムの搬送経路方向下流側に配置された請求項1〜5のいずれかに記載の塗膜乾燥装置と、さらに下流側に、前記樹脂フィルムを幅方向に延伸させるフィルム幅方向延伸手段とを有することを特徴とするフィルム製造装置。
- 片面または両面に塗液を塗布された搬送中の樹脂フィルムの、片面側または両面側から第一の加熱機構によって熱風を送風して前記樹脂フィルムを加熱し、
前記樹脂フィルムの搬送経路方向であって、前記第一の加熱機構の上流側および下流側の少なくとも一方に隣接して設けられた熱風排出機構によって前記熱風を回収し、
少なくとも1つの前記熱風排出機構の回収する熱風の進入口に設けた第二の加熱機構の赤外線で前記樹脂フィルムを加熱する塗膜乾燥方法であって、
少なくとも1つの前記熱風排出機構の前記樹脂フィルムの幅方向における端部かつ、前記第二の加熱機構と前記樹脂フィルムとの間に、開口率が5〜65%である多孔状の遮蔽板を設け、前記熱風排出機構の端部の熱風進入口を覆うことを特徴とする、塗膜乾燥方法。 - 前記遮蔽板として、パンチング板を用いることを特徴とする、請求項7に記載の塗膜乾燥方法。
- 前記遮蔽板として、金網を用いることを特徴とする、請求項7に記載の塗膜乾燥方法。
- 前記第二の加熱機構からの赤外線が前記樹脂フィルムの両端部の前記塗液が塗布されていない部分へ照射されることを抑制する遮蔽カーテンを用いることを特徴とする、請求項7〜9のいずれかに記載の塗膜乾燥方法。
- 前記遮蔽カーテンを、少なくとも1つの前記熱風排出機構の前記樹脂フィルムの幅方向における端部かつ、前記第二の加熱機構と前記樹脂フィルムとの間に設けることを特徴とする、請求項10に記載の塗膜乾燥方法。
- 搬送される樹脂フィルムの片面または両面に塗液を塗布した後、請求項7〜11のいずれかに記載の塗膜乾燥方法により前記塗液を加熱または乾燥し、その後前記樹脂フィルムを幅方向に延伸させることを特徴とする樹脂フィルムの製造方法。
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