JP2022145444A - 塗膜付きシートの加熱装置および製造方法 - Google Patents

塗膜付きシートの加熱装置および製造方法 Download PDF

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Maki Okumura
泰樹 清水
Yasuki Shimizu
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Abstract

【課題】塗膜付きシートの生産工程において、シートに塗布された塗膜を加熱する際、塗膜が塗布されていないシート幅方向の両端部の過加熱を防止することができ、かつ塗膜を均一に加熱することができる加熱装置を提供すること。【解決手段】本発明は、シート幅方向の一方または両方の端部を除いて塗液が塗布された搬送中のシートの当該塗液に向けて輻射光を照射する加熱装置であり、シートに向けて輻射光を照射する加熱機構と、上記シートと上記加熱機構との間に設けられ、シートの塗液が塗布されていない部分を覆う遮蔽部材と、が設けられている。上記記遮蔽部材は、上記加熱機構に対向する面が、シート幅方向の中心に近い側の端から始まる部分で、外側方向に向かうにつれて加熱機構に近づくように傾斜しており、上記シートに対向する面が、シート幅方向の中心に近い側の端から始まる部分で、外側方向に向かうにつれてシートから離れるように傾斜している。【選択図】図1

Description

本発明は、塗膜付きシートの加熱装置および製造方法に関する。
シートに塗布された塗液を乾燥する装置としては、一般的に簡便な熱風ノズルが用いられている。また塗液の加熱を促進させる手段として赤外線ヒーターが併用される場合もある。特許文献1では、塗液を効率よく乾燥させる加熱装置として、シートの搬送方向に熱風ノズルと熱風の排出口を交互に配置し、熱風の排出口に赤外線ヒーターを設置した加熱装置が開示されている。これは、赤外線ヒーターの輻射熱によってシートおよび塗液の温度を素早く上昇させるとともに、熱風ノズルから熱風をシートに吹き付け、シートの表面近傍の蒸発層を剥離させて外部へ排気するもので、シートを素早く加熱し、かつ塗液付近の蒸気濃度を低く保つことで、塗液を素早く乾燥させることができる。
この特許文献1に開示されている加熱装置を、樹脂フィルムなどのシートの生産装置に適用した場合について説明する。図2は、樹脂フィルムの生産装置に加熱装置を適用した概略図であり、押出機7、口金8、冷却ドラム9、縦延伸機10、塗液塗布装置11、加熱装置12、横延伸機13、巻取り装置14からなる。まず、押出機7によりポリマーを押し出し、口金8、冷却ドラム9を経て、ポリマーをシート状に形成する。その後、縦延伸機10により搬送方向に延伸し、塗液塗布装置11によりシートの片面または両面に塗液を塗布する。加熱装置12で塗液を乾燥した後、横延伸機13によってシートは幅方向に延伸され、巻取り装置14によって連続的に巻き取られる。横延伸機13での延伸方法は、シートの幅方向両端部をクリップと呼ぶ把持機構などで把持して幅方向に延伸させるものである。
このように、シートはその製造工程において一定方向に延伸することで、分子を変形方向に並ばせ、強度を増加させている。ただし、横延伸後のシートの幅方向両端部は、クリップなどの把持跡がつくため製品とはならない。よって、横延伸機13の出口で把持跡の付いたシートの幅方向両端部を切断している。切断したシートの幅方向両端部は、回収し、溶融してポリマーとして再利用しているが、この時、回収したシートに塗液が塗布されていると、溶融した際に不純物となるので、塗液塗布装置11ではシートの幅方向両端部は未塗布部とし、塗液を塗布しない。
ここで、加熱装置12で塗液を乾燥させる際、シートの幅方向両端の未塗布部は、塗布部のように塗液の蒸発潜熱で熱が消費されないため高温になりやすい。そのため、シートの幅方向両端の未塗布部が熱変形し、後の横延伸機13の入口でシート幅方向両端の未塗布部を把持機構で把持できない等の問題が発生する。あるいは、延伸時に高温の未塗布部のみが選択的に延伸されて、厚みが不均一になる延伸不良が生じたり、製品となる塗布部が必要量延伸されずに、製品のシートの強度が不足したり、未塗布部を基点にシートが破れたりするといった問題もあった。特に塗布部の塗液厚みが厚い程、乾燥が完了するまでに与えなければならない熱量が大きくなるため、未塗布部はより過加熱状態となる。従って、未塗布部の過加熱を防止する必要があり、対策として、シートの幅方向両端部において、赤外線ヒーターおよび熱風ノズルと、シートとの間に遮蔽部材を設置する方法が挙げられる。特に、熱風ノズルよりも赤外線ヒーターによる輻射熱が主な加熱源であるため、赤外線を遮蔽することが重要となる。
赤外線を遮蔽する技術として、特許文献2には、多孔状の遮蔽板を用いて、シートの幅方向両端部に入射する輻射光を低減する技術が開示されている。
特開2010-101595号広報 特開2012-198012号広報
しかし、特許文献2の技術では、シート幅方向の加熱ムラが問題となる。これについて図3、4、5を用いて説明する。図3、4、5は、従来技術の一実施形態であるシートの加熱装置の、紙面垂直方向へシートが走行する向きの概略断面図である。符号1はシートであり、シート1の幅方向の中央部分には前工程で塗布された塗膜2が形成されている。符号3は加熱機構であり、赤外線などの輻射光により塗膜2を加熱するヒーターなどである。符号4は遮蔽部材であり、輻射光がシート1の幅方向両端の未塗布部に照射されるのを低減する。図3上に、塗膜2上の中央付近の任意の点Xに入射する輻射光をハッチングおよび矢印で示す。同様に、図4上に塗膜2の両端近傍の任意の点Yに入射する輻射光をハッチングおよび矢印で示す。このように、塗膜2の両端近傍では、遮蔽部材4によって入射する輻射光の一部がカットされてしまうため、遮蔽部材4を設置すると塗膜2の受熱量が減少し、均一に加熱されないという問題がある。
一方、遮蔽部材4をシート1に近接した場合を図5に示す。このように、遮蔽部材4を近接すると、同様の塗膜2の両端近傍の任意の点Yに入射する輻射光がカットされず、均一に塗膜2を加熱できる。このように、遮蔽部材4をシート1に対して近接して設置することで塗膜2を均一に加熱する手段が考えられる。しかし、輻射光を常時照射される遮蔽部材4は非常に高温となるため、遮蔽部材4をシートに近接して使用すると、遮蔽部材4から発せられる輻射熱や熱伝達によってシート1の幅方向両端の未塗布部が加熱されてしまう場合がある。特許文献2では、多孔状の遮蔽板を使用し、孔を流れる気体によって遮蔽板を冷却する手段が開示されているが、遮蔽板をシート1に近接させると、気体が孔を流れにくくなるため、遮蔽板の冷却効果が十分に発揮されない場合がある。
本発明は、塗膜付きシートの製造において、塗布された塗液を加熱装置で加熱させる際、上記のような問題の発生を防止し、未塗布部での過加熱を抑制でき、かつ、塗膜に均一に輻射光を照射できる塗膜付きシートの製造方法および加熱装置を提供する。
上記課題を解決するために、本発明は、シート幅方向の一方または両方の端部を除いて塗液が塗布された搬送中のシートの当該塗液に向けて輻射光を照射する加熱装置であって、
シートの走行位置に向けて輻射光を照射する加熱機構と、
上記シートの走行位置と上記加熱機構との間に設けられ、シートが搬送されているときに加熱機構側からシートを観察して、シートの塗液が塗布されていない部分を覆う遮蔽部材と、を有し、
上記遮蔽部材は、シート幅方向の中心から端に向かう方向を外側方向として、
上記加熱機構に対向する面が、シート幅方向の中心に近い側の端から始まる部分で、外側方向に向かうにつれて加熱機構に近づくように傾斜しており、
上記シートの走行位置に対向する面が、シート幅方向の中心に近い側の端から始まる部分で、外側方向に向かうにつれてシートの走行位置から離れるように傾斜している、
加熱装置を提供する。
また、本発明の好ましい形態によれば、上記遮蔽部材が、上記加熱機構に対向する面と上記シートの走行位置に対向する面をそれぞれ主平面とする板状体である、加熱装置が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、上記遮蔽部材が、上記加熱機構に対向する面の上記傾斜している部分および上記シートの走行位置に対向する面の上記傾斜している部分の、上記シートの走行位置に対する傾斜角度を調整できる機構を有する、加熱装置が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、上記遮蔽部材が、内部に流体を流すための流路を有する、加熱装置が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、上記流路が、上記遮蔽部材の内部のシート幅方向の中心に近い側の部分に配置されている、加熱装置が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、上記シートの走行位置に向けて気体を吹き付ける給気機構と、上記給気機構が吹き付けた気体を排気する排気機構と、を有する加熱装置が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、上記遮蔽部材が、上記加熱機構に対向する面が被覆材で被覆されており、被覆材の材質が、遮蔽部材の材質よりも、加熱機構から照射される輻射光に対する反射率が高い材質である加熱装置が提供され、さらに好ましい形態によれば、上記被覆材の材質が金を含有する材質である加熱装置が提供される。
上記課題を解決するために、本発明は、搬送中のシートに、シート幅方向の一方または両方の端部を除いて塗液を塗布する工程と、本発明の加熱装置を用いて上記シートに塗布された上記塗液を乾燥させて塗膜を形成する加熱工程と、を有する、塗膜付きシートの製造方法を提供する。
本発明において、「シートの走行位置」とは、実際にシートが搬送されているときに、シートが加熱装置を通過する際に走行する位置を意味する。
本発明に係る加熱装置によれば、連続生産されるシートの生産工程において、シートに塗布された塗膜を加熱する際、塗液が塗布されていないシートの幅方向両端部に入射する輻射光を抑制できる。また、遮蔽部材と未塗布部の距離を確保しているため、高温化した遮蔽部材からシートへの伝熱を防ぐことができる。さらに、塗膜に輻射光を均一に照射できる。よって、塗液が塗布されていないシート幅方向両端部の過加熱を抑制しつつ、塗膜の加熱ムラを防止することができる。
本発明の一実施形態である、シートの加熱装置を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態である樹脂フィルムの製造工程を示す概略図である。 従来技術の一実施形態である、シートの加熱装置を示す概略断面図である。 従来技術の一実施形態である、シートの加熱装置を示す概略断面図である。 従来技術の一実施形態である、シートの加熱装置を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態である、シートの加熱装置を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態である、シートの加熱装置を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態である、シートの加熱装置を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態である、シートの加熱装置を示す概略断面図である。
以下、本発明の最良の実施形態の例を、図面を参照しながら説明する。ただし、本発明は以下の形態に限られるものではない。
図1および図6~図9は、本発明の一実施形態であるシートの加熱装置の、紙面垂直方向へシートが走行する向きの概略断面図である。
まず、図1を用いて、本発明の加熱装置の構成を説明する。符号1はシートであり、シート1の幅方向の中央部分には前工程で塗布された塗膜2が形成されている。符号3は加熱機構であり、輻射光により塗膜2を加熱する。この加熱機構3には、本発明の最良の形態の例として、赤外線ヒーターを用いるが、シート1や塗膜2の吸収波長、ヒーターの最大出力、寿命等を考慮し最適なヒーターを用いればよく、赤外線ヒーターに限られるものではない。また、シート1と加熱機構3の距離は、効率的に加熱するため小さいことが好ましいが、シート1が熱変形したり、垂直方向に揺れたとしても接触しないだけの距離を確保していることが好ましい。具体的には、10~100mmの範囲にあることが好ましい。また、加熱機構3は、シート幅方向に均一に塗膜2を加熱できるように、塗膜2の幅方向長さよりも十分に大きな幅方向長さを有していることが好ましい。具体的には、塗膜2の幅に対し、両側に10~100mmずつ長い幅であることが好ましい。
符号4は遮蔽部材であり、塗膜2の形成されていないシート1の幅方向両端部に加熱機構3から輻射光が照射されるのを抑制している。遮蔽部材4は加熱機構3側に傾斜面5を、シート1側に傾斜面6を持つ部材である。シート1の幅方向の中心から端に向かう方向を外側方向とすると、傾斜面5は、シート1の幅方向の中心に近い側の端付近を起点として傾斜しており、シート1の幅方向の中心に近い側でシート1に対して近接し、外側方向に向かうにつれて加熱機構3に近づくように傾斜している。同様に傾斜面6は、シート1の幅方向の中心に近い側の端付近を起点として傾斜しており、シート1の幅方向の中心に近い側でシート1に対して近接し、外側方向に向かうにつれてシート1から離れるように傾斜している。ここで、シート1に対する傾斜面5の傾斜角を傾斜角a、シート1に対する傾斜面6の傾斜角を傾斜角bとする。また、点Yは塗膜2の両端近傍の任意の点であり、点Yに入射する加熱機構3から照射された輻射光を矢印およびハッチングで示す。
遮蔽部材4は、加熱機構3側に傾斜面5を持つため、図1に示す点Yのように、塗膜2の両端近傍まで輻射光を遮らずに照射できるため、塗膜2を幅方向均一に加熱することができる。傾斜面5の傾斜角aについて、図1および図6を用いて詳細に説明する。図6は、傾斜角aが図1より大きい場合の図であるが、図1と同じ塗膜2の両端近傍の点Yに入射する輻射光を考えると、輻射光の一部がカットされる。このように、傾斜角aが小さいほど、均一に加熱できる範囲が広くなるため、傾斜角aは小さい方が好ましい。
また、遮蔽部材4はシート1側に傾斜面6を持つため、シート1と遮蔽部材4の距離が確保される。これにより、遮蔽部材4が加熱機構3からの輻射光を常時照射されて高温化しても、遮蔽部材4から熱輻射や熱伝導によりシート1の幅方向両端部に伝わる熱を低減でき、また、シート1が変形しても遮蔽部材4に接触しにくい。よって傾斜面6の傾斜角bは、シート1と遮蔽部材4の距離をより確保するため、大きいほど好ましい。
以上から、傾斜角aは小さいほど好ましく、傾斜角bは大きいほど好ましい。ただし、傾斜角aと傾斜角bは、同じ部材の表裏の傾斜面の角度であるため、傾斜角aを極端に小さく、傾斜角bを極端に大きくすることは難しいが、傾斜角aと傾斜角bはともに10~60°にすることが好ましい。より好ましくは、傾斜角aと傾斜角bはともに30~60°である。
遮蔽部材4は平面で構成されている必要はなく、曲面を有していてもよい。同様に、傾斜面5および傾斜面6は曲面であってもよい。
また、遮蔽部材4は薄い板状体であることが好ましい。これについて図1および図9を用いて説明する。図9は、図1より遮蔽部材4の厚みを厚くした場合の図であるが、図1と同じ塗膜2の両端近傍の点Yに入射する輻射光を考えると、輻射光の一部がカットされる。このように、遮蔽部材4が厚いと、均一に加熱できない範囲が広くなるため、遮蔽部材4は板状体であることが好ましく、その厚みはより薄い方が好ましい。ただし、薄くすることで強度が低くなってしまうと遮蔽部材4の熱変形によりシート1に接触してしまう恐れがあるため、材質にもよるが、板状体の厚みは0.05~10mmが好ましい。より好ましくは、板状の厚みは0.05~2mmである。
遮蔽部材4のシート1に垂直方向の位置としては、シート1の幅方向両端の未塗布部に斜めに入射してしまう輻射光を防ぐため、シート1に対して近接した方がよい。これについて図7を用いて説明する。図7に未塗布部に入射する輻射光をハッチングで示す。このように、遮蔽部材4とシート1の間から、シート1の未塗布部に輻射光が入射し、未塗布部が加熱されてしまうため、できるだけ低減した方が好ましい。この輻射光は、遮蔽部材4とシート1との距離が小さいほど入射しにくくなるため、遮蔽部材4はシート1に近接した方が好ましいが、遮蔽部材4とシート1の距離が近すぎると、シート1が搬送方向に対して垂直方向に揺れた場合にシート1に接触する場合があるため、シート1と遮蔽部材4の距離は最も近接する点で3~20mmにすることが望ましい。
遮蔽部材4のシート幅方向の位置について、図8を用いて説明する。点Pは、遮蔽部材4のシート中央側の端である。点Pがシート1の幅方向中央側に近いほど、未塗布部に入射する輻射光を抑制することができるが、塗膜2の均一に輻射光が照射される範囲は狭くなってしまう。また、逆に点Pがシート1の幅方向両端側に近いほど、未塗布部に入射する輻射光は多くなってしまうが、塗膜2の均一に輻射光が照射される範囲は広くすることができる。よって、遮蔽部材4の幅方向の位置は、塗膜2の均一に加熱したい範囲やシート1の幅方向両端の未塗布部の昇温の程度を考慮して決めればよいが、塗膜2の幅方向両端の位置を一点鎖線で示した場合、点Pは一点鎖線の±15mmの範囲にあることが好ましい。
遮蔽部材4は、送りねじなどにより、その傾斜角度を調整できる機構を有することが好ましい。また、傾斜角度のみではなく、シート1の幅方向やシート1の垂直方向に調整可能な機構を有することが好ましい。
遮蔽部材4は内部に流体を流すための流路を有することが好ましい。傾斜面6を持つことにより、遮蔽部材4が高温化してもシート1に熱は伝わりにくいが、遮蔽部材4に流体を流して冷却することで、よりシート1の未塗布部に伝わる熱を低減できる。冷却空気や冷却水などを流すことが考えられるが、熱伝導率が高い冷却水を流すことがより好ましい。
また、遮蔽部材4の全面を冷却するのではなく、遮蔽部材4のシート1に近接している部分のみを冷却するように内部の流路を構成してもよい。冷却を一部分に限定することで、エネルギーを削減できる。
遮蔽部材4の材質としては、アルミニウム、ステンレス、銀、銅等の金属や、セラミック、ガラス等のいずれでも良いが、赤外線の反射率、熱伝導率、耐熱温度が大きく、熱膨張係数が小さいものが好ましい。こうすることで、赤外線により遮蔽部材4が昇温されにくく、冷却水などの流体による冷却効果が高まり、焦げ付きや熱変形もより発生しにくくなる。
遮蔽部材4は、加熱機構3から照射される輻射光に対する反射率が高いほど遮蔽部材4の吸熱を低減できる。そこで、遮蔽部材4の加熱機構3に対向する面を被覆材で被覆し、その被覆材の材質を、遮蔽部材4の材質よりも加熱機構3から照射される輻射光に対する反射率が高い材質にすることが好ましい。たとえ高い反射率の材質が高価であっても、このように、高い反射率の材質を被覆材にのみ使用することで、遮蔽部材4そのものを高い反射率の材質にするよりも安価に遮蔽部材4の反射率を向上できる。遮蔽部材4の加熱機構3に対向する面の全部を被覆材で被覆しなくとも、輻射光がよく当たる部分のみに被覆するだけでも効果があるが、この面の全部を被覆材で被覆することがより好ましい。
具体的な被覆材の材質としては、加熱機構3から照射される輻射光の波長や使用環境に応じて最適な材質を選択すればよいが、近赤外域で高い反射率を持つ金を含有した材質が好ましい。金を90質量%以上含有した材質がより好ましい。
加熱装置は、加熱機構3のほかに、シート1に向けて気体を吹き付ける給気機構と、給気機構が吹き付けた気体を排気する排気機構とを有することが好ましい。給気機構と排気機構により、塗膜2が加熱されて蒸発した成分を除去し、効率的に乾燥を行うことができる。本発明の最良の形態として、給気機構には金属製のノズルを使用する。ノズルの形態としては、スリットノズルやホールノズル、ストライプノズル等が挙げられ、さらに、給気ノズルと排気機構の排気口をシート1の搬送方向に対して交互に配置し、加熱機構3を排気口に配置することで、高効率な塗膜2の加熱と蒸発した成分の除去を両立できる。
給気される気体としては本発明の最良の形態の例として空気を使用するが、水蒸気または防爆設備内で使用する場合などは不活ガス等を使用しても良い。また、気体の温度は、シート1や塗膜2にもよるが、好ましくは30~150℃、より好ましくは60~120℃である。熱風温度が範囲にあると、乾燥効率がより高くなり、遮蔽部材4が過熱されにくくなる。
本発明の加熱装置で加熱するシート1としては、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド、アセテート、ポリカーボネート、アクリル系樹脂などからなるフィルムを挙げることができる。また、この樹脂フィルムは、単層のフィルムであっても良いし、2層以上の積層構造の複合体フィルムであっても良い。また、上記複合体フィルムは、内層部と表層部を構成する樹脂が、化学的に異種の樹脂であっても同種の樹脂であっても良い。また、シート1の厚みは特に限定されないが、機械的強度やハンドリング性などの点から、厚みは10~500μmが好ましく、20~300μmがより好ましい。
シート1を搬送する際の、単位幅あたりにかかる張力は、100~3000N/mが好ましい。張力がこの範囲であると、シート1の蛇行や搬送方向に対して垂直方向上下の揺れなどが発生しにくく、ロールとの摩擦や加熱装置との接触によるシート1表面へのキズ発生の可能性が低くなる。また、加熱してもシート1が変形しにくくなるため、ロールとシート1との間に局所的に接圧の高い部分が発生してキズが発生する可能性が低くなる。
シート1の表面に塗布する塗液は、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂などが挙げられ、膜厚は1~15μmが好ましい。また、塗液はシート1の片面だけに塗布しても良いし、両面に塗布しても良い。
塗布装置塗布方法としては、ロッドコート法、グラビアコート法、リバースロールコート法などが挙げられる。これらの方法を単独であるいは組み合わせて行うことができる。これら塗布方法は塗布ムラの少ない均一な塗布面を得るためには好適である。本発明においては、塗布量の調整が容易なロッドコートを用いるのがより好ましい。
次に、実施例に基づいて上記実施形態を具体的に説明するが、上記実施形態は必ずしも以下の実施例に限定されない。
[実施例1]
極限粘度(固有粘度ともいう)0.62dl/g(1996年 JIS K7367の規格に従い、25℃のo-クロロフェノール中で測定)のポリエチレンテレフタレート(以下PETと省略する)のチップを、180℃で十分に真空乾燥した後、図2の押出機7に供給して285℃で溶融し、T字型口金8よりシート状に押し出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度23℃の鏡面冷却ドラム9に巻き付けて冷却固化して未延伸フィルムとした。続いて縦延伸機10において、この未延伸フィルムを80℃に加熱したロール群で加熱し、さらに赤外線ヒーターにて加熱しながら搬送方向に3.2倍延伸し、50℃に調整した冷却ロールで冷却し、一軸延伸のシート1とした。シート1の幅は900mm、厚みは200μmであった。
続いて塗液塗布装置11で、速度50m/分で走行するこのシート1の上面に塗液を塗布した。塗膜2の幅は700mmとし、シート1の両端部に100mmずつの未塗布部を設けた。塗液塗布装置11は、ロッドコート方式とし、コーティングロッドは、直径が12.7mm、長さが1400mmのステンレス製の丸棒材とした。コーティングロッドの溝仕様は、溝深さを17μm、溝ピッチを100μmとした。塗膜2の塗液厚みは、塗液塗布装置11の出口にて水分計(RX-200、倉敷紡績株式会社製)で測定したところ6μmであった。
続いて加熱装置12として、シート1の搬送方向に給気機構と排気機構を交互に配置し、排気機構の排気口に加熱機構3を備えた加熱装置を用い、シート1上面から塗膜2を加熱し、塗膜2の乾燥を完了させた。
その後、横延伸機13において、塗膜付きシートを予熱区間である90℃のオーブン内に導いて加熱し、引き続き延伸区間である100℃のオーブン内で塗膜付きシートを幅方向に3.5倍延伸し、さらに熱固定区間である220℃のオーブン内で幅方向に5%弛緩処理しつつ塗膜付きシートの熱固定を行い、片面に塗膜を形成した二軸延伸フィルムを得た。縦延伸機10と横延伸機13の間の張力は、シート1の走行方向にかかる単位幅当たりの張力が8000N/mとなるようにダンサーロールで制御した。
塗液は、ポリエステル共重合体のエマルジョン(含有成分:テレフタル酸90モル%、5-ナトリウムスルホイソフタル酸10モル%、エチレングリコール96モル%、ネオペンチルグリコール3モル%、ジエチレングリコール1モル%)100質量部に対し、メラミン系架橋剤(イミノ基型メチル化メラミンをイソプロピルアルコール10質量%と水90質量%の混合溶媒で希釈した液)を5質量部、平均粒径が0.1μmのコロイダルシリカ粒子を1質量部添加した混合液とした。この塗液の粘度は、温度25℃において、2mPa・sであった。また、塗液塗布装置11の出口でシート1の温度をサーモグラフィー(CPA-E6、FLIR社製)で測定したところ、塗膜2は25~26℃、未塗布部は28~29℃であった。
加熱装置12は、給気機構を4ユニット、排気機構を5ユニット、シート1の搬送方向に交互に配置し、加熱機構3を排気機構の排気口に各3本ずつ計15本配置した。給気機構および排気機構の材質はステンレス(SUS304)を用い、大きさは、シート1の搬送方向の長さが100mm、幅方向の長さが1200mmとし、シート1との間隙が30mmとなるよう設置した。加熱機構3としては、シート1の搬送方向の長さが23mm、幅方向の長さが1150mm、垂直方向の長さが11mmの短波長赤外線ヒーター(ZKC6000/1000G、ヘレウス株式会社製)を用い、シート1と短波長赤外線ヒーターの表面との距離が40mmとなるように設置した。
給気機構の熱風吹出し部は、直径8mmの穴を千鳥状に均一な分布で開けた開口率9.5%のホールノズルとし、その穴から100℃に加熱した空気を風速12m/sで吹出した。また、短波長赤外線ヒーターの出力は1本あたり6.5kWとした。これにより、赤外線ヒーターのフィラメント温度はおよそ2100℃となる(ヘレウス株式会社カタログ値)。排気機構からの吸込み流量は、給気機構から吹出す熱風の合計流量と同じにした。
シート1の幅方向の両端部と加熱装置12の間には、厚さ4mmのステンレス板(SUS304)を折り曲げて製作した遮蔽部材4を取り付けた。遮蔽部材4の傾斜角aおよび傾斜角bはともに26°とした。遮蔽部材4の位置については、図8に示される遮蔽部材4のシート中央側の端の点Pが、シート1から垂直方向に10mm加熱装置12側に位置するように設置し、幅方向には点Pが塗膜2の幅方向の両端と一致するように設置した。また、遮蔽部材4のシート1側の水平な面とシート1との距離が20mmになるように設置した。
未塗布部での過加熱有無の評価方法は、加熱装置12の出口にて未塗布部の温度をサーモグラフィー(CPA-E6、FLIR社製)で測定し、最も高い部分の温度が、許容温度である70℃以下であるかを確認した。この許容温度は、実験を繰り返すことで割り出した温度である。
塗布部の加熱の均一性の評価方法は、加熱装置12の出口にて塗膜2の残水分を水分計(RX-200、倉敷紡績株式会社製)により測定し、製品となる、塗膜2の幅方向両端から20mmを除いたシート中央部の範囲で残水分が確認された場合は乾燥ムラありで不良、残水分が確認されない場合は乾燥ムラなしで良と評価した。
本装置で塗膜付きシートの製造を行った結果、製品部の残水分は確認されなかったため乾燥ムラなしと評価した。また、未塗布部の温度は67℃で許容範囲内であり、安定して生産ができた。
[実施例2]
遮蔽部材4を内部に流路を有する遮蔽部材に変更し、冷却水を流した以外は実施例1と同じ条件で塗膜の乾燥を行った。製品部の残水分は確認されなかったため乾燥ムラなしと評価した。また、未塗布部の温度は58℃で許容範囲内であり、安定して生産できた。実施例1よりも許容温度70℃までの余裕がありより好ましいことが確認できた。
[実施例3]
遮蔽部材4を、加熱機構3に対向する面が全て金を99.6質量%含有する材質の被覆材で被覆された遮蔽部材に変更した以外は実施例1と同じ条件で塗膜の乾燥を行った。製品部の残水分は確認されなかったため乾燥ムラなしと評価した。また、未塗布部の温度は63℃で許容範囲内であり、安定して生産できた。実施例1よりも許容温度70℃までの余裕がありより好ましいことが確認できた。
[比較例1]
遮蔽部材4をシート1と水平な板厚4mmの傾斜面を持たない板材に変更し、シート1との距離を20mmとした以外は実施例1と同じ条件で塗膜の乾燥を行った。未塗布部の温度は69℃で許容範囲であったが、製品部の端10mmの部分で残水分が確認されたため乾燥ムラありと評価した。
[比較例2]
遮蔽部材4をシート1と水平な板厚4mmの傾斜面を持たない板材に変更し、シート1との距離を10mmとした以外は実施例1と同じ条件で塗膜の乾燥を行った。製品部の残水分は確認されなかったため乾燥ムラなしと評価したが、未塗布部の温度は71℃で許容範囲を超えた。
[まとめ]
実施例および比較例の結果を表1にまとめて示す。実施例1~3は、遮蔽部材として、傾斜面を有する板材を使用し、未塗布部の過加熱を防止しつつ、乾燥ムラも抑えることができた。また、実施例2や3の方が、実施例1より未塗布部の温度が小さいことから、方遮蔽部材の内部に冷却水を流すことや、遮蔽部材を被覆材で被覆することがより好ましいといえる。
比較例1および2は傾斜面を持たない水平の板材を遮蔽部材として使用した場合の結果であり、比較例1では遮蔽部材をシートから離間し、比較例2では遮蔽部材をシートに近接させた。比較例1では、未塗布部の温度が許容温度を超えることはなかったが、乾燥ムラが発生した。反対に、比較例2では、未塗布部の温度が許容温度を超えてしまったが、乾燥ムラの発生はなかった。傾斜面を有する遮蔽部材の適用が重要であるといえる。
Figure 2022145444000002
本発明は、塗膜の加熱に限らず、樹脂フィルムの加熱などにも応用することができるが、その応用範囲が、これらに限られるものではない。
1 シート
2 塗膜
3 加熱機構
4 遮蔽部材
5 加熱機構側の傾斜面
6 シート側の傾斜面
12 加熱装置

Claims (9)

  1. シート幅方向の一方または両方の端部を除いて塗液が塗布された搬送中のシートの当該塗液に向けて輻射光を照射する加熱装置であって、
    シートの走行位置に向けて輻射光を照射する加熱機構と、
    前記シートの走行位置と前記加熱機構との間に設けられ、シートが搬送されているときに加熱機構側からシートを観察して、シートの塗液が塗布されていない部分を覆う遮蔽部材と、を有し、
    前記遮蔽部材は、シート幅方向の中心から端に向かう方向を外側方向として、
    前記加熱機構に対向する面が、シート幅方向の中心に近い側の端から始まる部分で、外側方向に向かうにつれて加熱機構に近づくように傾斜しており、
    前記シートの走行位置に対向する面が、シート幅方向の中心に近い側の端から始まる部分で、外側方向に向かうにつれてシートの走行位置から離れるように傾斜している、
    加熱装置。
  2. 前記遮蔽部材が、前記加熱機構に対向する面と前記シートの走行位置に対向する面をそれぞれ主平面とする板状体である、請求項1の加熱装置。
  3. 前記遮蔽部材が、前記加熱機構に対向する面の前記傾斜している部分および前記シートの走行位置に対向する面の前記傾斜している部分の、前記シートの走行位置に対する傾斜角度を調整できる機構を有する、請求項1または2の加熱装置。
  4. 前記遮蔽部材が、内部に流体を流すための流路を有する、請求項1~3のいずれかの加熱装置。
  5. 前記流路が、前記遮蔽部材の内部のシート幅方向の中心に近い側の部分に配置されている、請求項4の加熱装置。
  6. 前記シートの走行位置に向けて気体を吹き付ける給気機構と、前記給気機構が吹き付けた気体を排気する排気機構と、を有する、請求項1~5のいずれかの加熱装置。
  7. 前記遮蔽部材が、前記加熱機構に対向する面が被覆材で被覆されており、
    前記被覆材の材質が、前記遮蔽部材の材質よりも、前記加熱機構から照射される輻射光に対する反射率が高い材質である、
    請求項1~6のいずれかの加熱装置。
  8. 前記被覆材の材質が金を含有する材質である、請求項7の加熱装置。
  9. 搬送中のシートに、シート幅方向の一方または両方の端部を除いて塗液を塗布する工程と、請求項1~8のいずれかの加熱装置を用いて前記シートに塗布された前記塗液を乾燥させて塗膜を形成する加熱工程と、を有する、塗膜付きシートの製造方法。
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