JP2692518B2 - ホットストリップ冷却装置 - Google Patents

ホットストリップ冷却装置

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JP2692518B2 JP33188292A JP33188292A JP2692518B2 JP 2692518 B2 JP2692518 B2 JP 2692518B2 JP 33188292 A JP33188292 A JP 33188292A JP 33188292 A JP33188292 A JP 33188292A JP 2692518 B2 JP2692518 B2 JP 2692518B2
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  • Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱間圧延鋼帯等の高温
の帯状物(ホットストリップ)に水流を当てて冷却する
冷却装置に関する。特には、パイプラミナ式ノズルから
流下するラミナ流を用いた強冷却と、完全分散液滴のシ
ャワーを用いた弱冷却とを任意に切替えて行うことので
きる冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼帯の熱間圧延ラインに例をとって、以
下従来技術を説明する。熱間圧延後のストリップを冷却
するランナウトテーブル上を、走行するストリップの上
面を冷却する冷却装置においては、ストリップのウェー
ビングによる冷却装置の破損を防止するため、ストリッ
プから1.2〜1.8m程度上方に冷却ノズルを設置し
ている。図10は、ランナウトテーブルに設置されてい
る従来のホットストリップ冷却装置を示す図であって、
(A)は側面図、(B)は正面図である。このような場
合、図10に示すような冷却用ノズルとして、ヘッダ6
より供給される水をパイプ状ノズル5を用いてラミナー
フロー11とするパイプラミナ冷却装置が、高い冷却機
能を有するため一般に広く用いられている。
【0003】しかしながら、近年高温材料の冷却にも一
段と高精度の温度制御が要求されるようになっており、
様々な問題も生じてきている。というのは、パイプラミ
ナ冷却装置は比較的強冷却には適するが、流量などを減
少させてもそれ程大きく冷却能が低下しないので、特に
熱伝達率の大きくなる約600℃以下の領域では、スト
リップ温度を正確に制御することが困難となる。このた
めに、鋼板の巻取温度不良や歪が発生して、良好な材質
・形状の製品が得られない等の問題が起きていた。
【0004】その対策としては、比較的冷却能が低くて
制御しやすいスプレーノズル等を緩冷却用としてパイプ
ラミナ式ノズル(以下パイプノズル)と併せて設置し、
所要の冷却パターンに応じて両冷却装置を使い分ける装
置が採用されてきた。またあるいは、特許公告昭和63
−50086号公報(図11)に開示されているよう
に、パイプノズル5の直下に出入り自在な冷却水分散板
3を設け、ラミナーフロー11をこの板1に当てて分散
させることにより、冷却水を必要に応じて散水させるこ
とのできる冷却装置も提案されている。この冷却水分散
によって、鋼板7上に落下する時の冷却水の衝突圧を小
さくして冷却能を低下させ、緩冷却用としてラミナーフ
ロー冷却と兼用することができる。
【0005】そのほか、特開昭63−20121号公報
に開示されているように、パイプノズルの冷却水入口に
気体を供給する気体ノズルを設け、供給される気体によ
って冷却水の流れを乱し、かつ流量を制御することによ
り緩冷却用として兼用する装置も提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のスプレーノズル
併設装置やラミナフロー分散装置によって、ホットスト
リップの冷却温度制御能力はある程度は改善された。し
かし、次の様な、設備上又は温度制御上の問題点が残っ
ている。 スプレーノズル併設装置においては、ラミナフロー
用のパイプノズルと散水用のスプレーノズルの両者を設
置する必要があるため、設備設置スペースの確保や設備
費用が高くなる点で問題があった。
【0007】 冷却水分散板を設けたラミナフロー分
散装置においては、パイプノズル出口部に設けた冷却水
分散板のみでは、スプレーノズルのような十分な散水状
態を得ることが困難であった。そのため、パイプラミナ
冷却特有の、ラミナーフロー落下点に当る鋼板の部分の
過冷却の問題があった。というのは、図10(B)にお
いては、ラミナーフロー11は、冷却水分散板3によっ
て十分に分散された散水15となってホットストリップ
7上に落下するように描かれてはいるけれども、実際
は、ラミナフロー11の直下の部分に、大粒・高速の水
滴が集中する傾向を防止することが困難なのである。
【0008】 パイプノズル入口部に気体吹き込みノ
ズルを設けたラミナフロー分散装置においては、ノズル
入口部において流れを乱すために、ノズル出口部では十
分に乱れた流れ(ノズル外周方向への流れ)が得られな
かった。そのため、鋼板の部分的過冷却が避けられず、
鋼板温度の不均一が生じ、その結果、鋼板の巾方向に材
質の不均一が生じたり鋼板形状の歪が発生する等の問題
があった。
【0009】本発明は、従来のホットストリップ冷却装
置の有する上述の問題点を解決し、同一のノズルで強冷
却と緩冷却の両モードが可能であり、緩冷却に使用する
場合には十分に冷却水を液滴状に分散させることがで
き、そのため被冷却材の巾方向に均一な冷却を実現で
き、かつ取扱の容易なホットストリップ冷却装置を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のホットストリップ冷却装置は、走行するホ
ットストリップに上部から水流を当てて冷却する冷却装
置であって;ストリップ巾方向に複数配列されたパイプ
ラミナ式ノズルと;該ノズル下に進退自在又はON−O
FF自在に設けられ、該ノズルから落下するラミナフロ
ーをストリップ長手方向に偏向させると同時に、該ラミ
ナフローをストリップ巾方向に広げて落下させる水流偏
向巾広げ手段と;該手段から落下する水流路に設けられ
た透過型水分散板と;を具備することを特徴とする。
【0011】
【作用】パイプラミナ式ノズルから落下するラミナフロ
ーは、水流偏向巾広げ手段が退いているかOFFの時は
まっすぐ落下してホットストリップに当る。しかし、同
手段がラミナフローの流路に進出しているかONしてい
る時は、水流偏向巾広げ手段によってストリップ長手方
向に方向を変えられて透過型水分散板上に落下する。ま
た上記手段は、ラミナフローをストリップ巾方向に広げ
る役目も果す(長手方向にも広がってもよい)。このた
め、同手段を通過した水流は、巾方向により均一化され
た流れとなって、上記分散板上に落ちる。同板では、水
の流れはさらに分散されて、より完全な分散液滴の集合
(散水)となってストリップ上に降り注ぐ。このため、
ホットストリップの均一な緩冷却が可能となる。
【0012】本発明のホットストリップとは、相対的に
高温状態にある帯状の材料(無機物、金属、有機物、複
合材等)を意味する。また、冷却媒体としては“水”と
表現はされているが、他の液体(アルコール、油、液体
金属等)等も本発明の対象となりうる。水流偏向巾広げ
手段は、以下の実施例に説明されている水流誘導板方式
や気流吹付け方式に限定されるものではなく、ラミナフ
ローの方向を変えることができてかつその巾を広げるこ
とができるものであれば他の方式を用いてもよい。
【0013】
【実施例】本発明の実施例に係る冷却装置の図及びそれ
を用いて行った操業結果のグラフを参照しつつ説明す
る。図1は、本発明の一実施例に係る冷却装置(水流誘
導板方式)の構成及び運転状態を表す図である。(A)
は散水緩冷却モードを、(B)はラミナフロー強冷却モ
ードの状態である。
【0014】図1(B)において、水流誘導板1は直下
に垂れ下がった“退”の位置にある。このため、冷却水
ヘッダー6から供給された冷却水は、ノズル5からラミ
ナフロー11となってまっすぐ下に落下して、強い衝突
圧でホットストリップ7に当り、これを冷却する。これ
が強冷却モードである。ここでストリップ7はランナウ
トローラ8上を矢印の方向に走行している。
【0015】一方、図1(A)においては、水が実質的
に透過不能な板製の水流誘導板1は、回転駆動軸2によ
ってθだけ回転して持ち上げられていて、ラミナフロー
11に当っている。そのため、ラミナフロー11は、水
流誘導板1によって偏向され偏向水流13となってい
る。なお、水流誘導板1は、ヘッダ6のノズル5のある
全範囲にわたって、ヘッダ6と平行に配置されている。
水流13は、図2に示すように、水流誘導板1上で末広
がりの水流となって、ストリップ巾方向に水量の均一な
帯状流となる。この帯状の偏向水流13は、金網のよう
なもので作られた冷却分散板3を通過して、ほぼ完全な
分散液滴の集合(散水15)となって、ストリップ7上
に降り注ぐ。
【0016】このようにして、被冷却材に衝突するまで
に冷却水は、誘導板1により被冷却材巾方向に広げら
れ、さらに分散板3によって完全に液滴状に分散される
ので、板巾方向に局部的な過冷却が発生することなく均
一に冷却することができる。このような構成によって、
本実施例の冷却装置は、強冷却用として使用する場合は
誘導板をノズル直下から外し、緩冷却用として使用する
場合は誘導板をノズル直下に位置させることにより、同
一のノズルによって強冷却モードと緩冷却モードの両方
で使用できる。
【0017】液滴の被冷却材上での衝突圧は、ラミナ流
としてパイプノズルより一様に落下した場合の衝突圧に
比べて非常に小さいので、ラミナ流の場合に衝突点で形
成されるブラックスポットのような強冷却域が形成され
ず、また衝突後の流れによる被冷却材上での冷却水の攪
乱効果なども生じないので、ラミナ流即ち誘導板を使用
しない場合に比べ大幅に冷却能が低下し、鋼板等の緩冷
却を行うことができる。しかも冷却水は、誘導板及び分
散板により一様に分散するので、液滴の落下時の分布は
隣接するノズル間でも均一となり、したがって冷却装置
長手方向にみて水量分布がほぼ均一となるので、高温材
料をその巾方向でより均一に冷却することが可能とな
る。
【0018】上記のように本実施例装置に依れば、同一
のノズルにおいて、誘導板をノズル直下に出入りさせる
だけで簡単に強緩両用に冷却能を変化させることができ
るので、例えば熱延ホットランテーブルにおいて、冷却
バンク毎あるいは冷却装置毎に冷却水供給のON−OF
Fによる従来の制御の他に、誘導板を用い、ノズルへの
冷却水量を変化させることにより精密な冷却能制御も可
能である。
【0019】例えば、緩冷却時には冷却水は誘導板に衝
突し、冷却装置長手方向に広げられるのでノズルへの供
給する冷却水量を変化させても冷却装置長手方向の水量
均一性が維持され、さらに分散板によって一様に液滴に
分散されるので、冷却水量を変化させても被冷却材上の
水量を密度の均一性を保持したまま変更可能で、冷却能
を制御することができ、従来のパイプノズル出口直下に
冷却水分散板を設置した冷却装置の問題点であった冷却
水量を変化させた時の巾方向の不均一性も解消すること
ができるのである。
【0020】分散板3は、金網あるいは板に一定ピッチ
で多数の穴を穿孔したもの等、衝突した冷却水を下方へ
分散、通過させることが可能となっている。分散板3は
その効果を高めるため、板間の間隔をあけて複数枚重ね
て用いてもよい。冷却水を分散させた時の冷却能は、冷
却水ヘッダ6への流量調整弁(図示せず)により冷却水
流量を調整することによって行われる。
【0021】図3は、本発明の他の一実施例に係る冷却
装置(樋付きの水流誘導板方式)の構成を表す図であ
る。図4は、図3の冷却装置の運転状態を表す図であ
る。(A)は無冷却モード、(B)は散水緩冷却モー
ド、(C)はラミナフロー強冷却モードの状態である。
【0022】この実施例の特徴は、樋9がヘッダ6の直
下にその全巾にわたって設けられていることである。水
流誘導板1の回転駆動軸2は、この樋9の側板の上縁に
添設されている。図4の(A)のように、水流誘導板1
が回転駆動軸2によって右斜め上に持ち上げられると、
(図のθが約110℃)、水流誘導板1に当った冷却水
ラミナフロー11は全量左下方向に誘導されて樋9内面
に入る。この水は、樋の端部(ストリップ7の巾方向端
より外に伸びている)から、ランナウトテーブル外に排
出される。このため、ノズル5から出る水はストリップ
の冷却には供されない。これが無冷却モードである。
【0023】次に、図4(B)のように、水流誘導板1
が右斜め下の冷却水分散板3方向に向くと、ラミナフロ
ー11は、水流誘導板1によって偏向・巾拡大されて偏
向水流13となり、冷却水分散板3へと導かれる。この
水は、冷却水分散板3で、分散され散水15となってス
トリップ7上に落下する。これが散水緩冷却モードであ
る。図4(C)においては、水流誘導板1は直下に垂れ
下がって下り、ラミナフロー11は水流誘導板1に干渉
することなく、そのままストリップ7上に落下する。こ
れがラミナフロー強冷却モードである。この実施例で
は、ヘッダ6への水供給をON−OFFすることなく、
ストリップの冷却のON−OFF、強−緩を制御するこ
とができ、応答性が良くかつ精緻なストリップの冷却温
度のコントロールが可能である。
【0024】図5は、本発明の他の一実施例に係る冷却
装置(気流吹付け方式)の構成及び運転状態を表す図で
ある。(A)は散水緩冷却モードを、(B)はラミナフ
ロー強冷却モードの状態である。冷却水ヘッダの下方近
傍には、圧縮空気管21と、同管21の側方に気流25
を吹き出す空気吹出口22とが設けられている。空気吹
出口22は、冷却水のノズル5に一対一対応して(個別
に)ストリップ巾方向に配列されたエアノズルである。
又は、空気吹出口22は冷却水のノズル5の列の全巾に
わたって伸びるスリットであってもよい。
【0025】本実施例の冷却装置を緩冷却モードで使用
する場合には、図5(A)のように冷却水ノズル5出口
部の気体供給装置(空気吹出口22)から噴出させた気
体ジェットを冷却水ラミナフロー11に衝突させ、同フ
ローをストリップ7の巾方向に広げるとともに、流下方
向を斜め下方に偏向させる。流下方向が偏向させられた
偏向水流33は、その流下経路に位置し、冷却水が透過
可能な冷却水分散板3に衝突し、散水35となって下方
に分散落下する。このようにして被冷却材(ストリップ
7)に衝突するまでに、冷却水は、気流によりストリッ
プ巾方向に広げられ、さらに分散板によって完全に液滴
状に分散されるので、ストリップ7は板巾方向に局部的
な過冷却が発生することなく均一に冷却することができ
る。
【0026】一方、強冷却モードで使用する場合は、図
5(B)のように、気体供給装置(空気吹出口22)か
らの気体供給を停止することにより、パイプノズル5に
おいて直管部で整流化されたラミナ流がストリップ7上
に直接落下するので、被冷却材上で衝突圧が高くなり高
冷却能を得ることができる。すなわち、本実施例の装置
は、強冷却モードで使用する場合は気体供給装置からの
気体ジェットを冷却水に衝突させることにより、同一の
ノズルを用いて、強冷却用と緩冷却用の両方で使用でき
る。空気流吹付け方式の本装置には、可動部がないので
操業上のトラブルもない。
【0027】図6は、図1に示す水流誘導板方式及び従
来の冷却装置において、冷却水分散板3直下のストリッ
プ巾方向における冷却水量の分布を測定してプロットし
たグラフである。装置諸元は、ノズル径16mm、ノズル
ピッチ80mm、冷却水流量16.5リットル/min 、誘
導板として巾100mmの鋼板を勾配30℃で設置し、分
散板として線径2mm、目開き5mmの金網を3枚重ねて用
いた。従来例としては、誘導板を使用することなく、分
散板としては実施例と同じものをノズル直下に設置した
時の水量分布を示した。図から明らかなように、従来例
に見られるノズル位置での水量のピークが実施例におい
ては消失しており、誘導板を用いる本発明の方が冷却水
分布の均一性がよいことがわかる。
【0028】一方、図7は、温度900℃、板厚12mm
の鋼板を速度1m/sec で移動させて、図1の冷却装置
を用いて冷却した時の温度700℃における冷却水量と
冷却能の関係を示すグラフである。図7に示されている
ように、冷却水流量が比較的少ない範囲でも、流量の変
化に対応して冷却時の冷却能がある程度リニアに変化す
るので、冷却水量をコントロールすることにより所要の
冷却能の値に調節できる。
【0029】図8は、実施例及び従来例の冷却装置を用
い、ノズル1本あたりの冷却水量を15リットル/min
とした時の板巾方向の温度分布測定例を示すグラフであ
る。同図には、誘導板を使用しないで分散板をノズル直
下に設置した場合(従来例)の温度分布も合せて示した
が、従来例ではノズル位置直下の部分で局部的に強く冷
却されているのに対し、本実施例ではその傾向が少なく
鋼板巾方向の温度均一性が良いことがわかる。
【0030】図9は、図5に示す気流吹付け方式の冷却
装置及び従来例の冷却装置において、冷却水分散板直下
のストリップ巾方向における冷却水量の分布を測定して
プロットしたグラフである。装置諸元は、ノズル径20
mm、ノズルピッチ80mm、冷却水流量16.1リットル
/min 、気体供給装置(エアノズル5×20mm、気体供
給ヘッダ圧0.5kg/cm2)を用い、分散板として線径2
mm、目開き5mmの金網を3枚重ねて用いた。同図には、
従来例として、気体供給装置を使用することなく、分散
板としては本実施例と同じものをノズル直下に設置した
時の水量分布も示した。図から明らかなように、従来例
に見られるノズル位置で水量のピークが実施例において
はほとんどなくなっており、気体供給装置を用いる本発
明の方が冷却水分布の均一性がよいことがわかる。この
実施例の気流吹付け方式の冷却装置を用いた場合も、水
流誘導板方式の装置と同様の冷却能特性、ストリップ板
巾方向の冷却温度分布が得られた。
【0031】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のストリップ冷却装置は以下の効果を発揮する。 同一の冷却水ノズルで緩冷却から強冷却まで広範囲
な条件のストリップ冷却を行うことができる。特に緩冷
却域で冷却水量を変化させた場合の冷却能制御特性が優
れている。
【0032】 ストリップ巾方向の冷却水量分布をほ
ぼ完全に均一化できるので、同方向の冷却温度分布を均
一にできる。 、の結果、様々な材質、板厚、走行速度のスト
リップについて、精緻な温度制御下で冷却できるので、
製品の高品質化と操業の能率向上・安定化が可能とな
る。 装置構成が簡単でコンパクトにしうるため、装置価
格が安価でありかつ既存ラインへの付設も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る冷却装置(水流誘導板
方式)の構成及び運転状態を表す図である。(A)は散
水緩冷却モードを、(B)はラミナフロー強冷却モード
の状態である。
【図2】図1の冷却装置をC−Cの方向に見た図であ
る。
【図3】本発明の他の一実施例に係る冷却装置(樋付き
の水流誘導板方式)の構成を表す図である。
【図4】図3の冷却装置の運転状態を表す図である。
(A)は無冷却モード、(B)は散水緩冷却モード、
(C)はラミナフロー強冷却モードの状態である。
【図5】本発明の他の一実施例に係る冷却装置(気流吹
付け方式)の構成及び運転状態を表す図である。
【図6】図1に示す水流誘導板方式及び従来例の冷却装
置において、冷却水分散板直下のストリップ巾方向にお
ける冷却水量の分布を測定してプロットしたグラフであ
る。
【図7】図7は、温度900℃、板厚12mmの鋼板を速
度1m/sec で移動させて、図1の冷却装置を用いて冷
却した時の温度700℃における冷却水量と冷却能の関
係を示すグラフである。
【図8】実施例および従来例の冷却装置を用いて鋼板を
冷却し、板巾方向の温度分布を測定した一例を示すグラ
フである。
【図9】図5に示す気流吹付け方式の冷却装置及び従来
例の冷却装置において、冷却水分散板直下のストリップ
巾方向における冷却水量の分布を測定してプロットした
グラフである。
【図10】ランナウトテーブルに設置されている従来の
ホットストリップ冷却装置を示す図であって、(A)は
側面図、(B)は正面図である。
【図11】特公昭63−50086に開示された、冷却
水分散板3を有する冷却装置を表す図である。
【符号の説明】
1 水流誘導板 2 回転駆動軸 3 冷却水分散板 5 ノズル 6 冷却水ヘッダ 7 ホットストリップ 8 ランナウトローラ 11 ラミナフロー 13 偏向水流 15 散水 21 圧縮空気管 22 空気吹出口 25 気流 33 偏向水流
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 健人 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 石口 由紀男 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 岡崎 雪彦 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行するホットストリップに上部から水
    流を当てて冷却する冷却装置であって;ストリップ巾方
    向に複数配列されたパイプラミナ式ノズルと;該ノズル
    下に進退自在又はON−OFF自在に設けられ、該ノズ
    ルから落下するラミナフローをストリップ長手方向に偏
    向させると同時に、該ラミナフローをストリップ巾方向
    に広げて落下させる水流偏向巾広げ手段と;該手段から
    落下する水流路に設けられた透過型水分散板と;を具備
    することを特徴とするホットストリップ冷却装置。
  2. 【請求項2】 上記の水流偏向巾広げ手段が、水流誘導
    板と該板の駆動装置とからなる請求項1記載のホットス
    トリップ冷却装置。
  3. 【請求項3】 上記の水流偏向巾広げ手段が、気流を上
    記ラミナ流に対して吹付けうる気流吹付け装置と、該装
    置のON−OFF装置とからなる請求項1記載のホット
    ストリップ冷却装置。
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