JP4233350B2 - 膜形成素材を含む基板の乾燥方法及び乾燥炉 - Google Patents

膜形成素材を含む基板の乾燥方法及び乾燥炉 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばプラズマディスプレイパネル(PDP)などの基板の製造に用いられる、膜形成素材を含む基板の乾燥方法及び乾燥炉に関するものである。本発明は比較的大型の基板、例えば100mm×100mm以上のサイズの基板の乾燥に特に適したものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特許第2974619号公報(請求項1、図6)
【0003】
PDPなどの基板を製造するには、ガラスやセラミックスなどからなる基板上に放電空間を形成するための膜形成素材を厚膜印刷し、乾燥炉で乾燥させた後に更に膜形成素材の厚膜印刷と乾燥とを繰り返す方法が取られている。この乾燥工程は、膜形成素材中のペーストに含まれる溶剤を蒸発させるために行われるが、基板の場合には特に全面を均等に乾燥させることが容易ではない。
【0004】
そこで上記の特許文献1に示すように、基板の搬送手段の上面に送風手段を備えた上部ヒーターを設置し、厚膜印刷がなされた基板の上面全体に向けて均一に空気を送風し、炉下部から排気する方法が実用化されている。この方法によれば、溶剤から発生する分解ガスを積極的に除去し、炉内の滞留を防止することができる。また炉内に下向きの空気流が形成されるので、粉塵の舞い上がりが防止できて高いクリーン度の下で乾燥処理を行うことができる。
【0005】
ところが最近のPDPはハイビジョン対応や画面サイズの小型化ニーズにより膜形成されるパターンのピッチが細密化しており、上記の乾燥方法では乾燥不良を発生させる可能性が生じてきた。すなわち、上部ヒーターの発熱体の間から印刷面に向けて送風される空気流は完全に均一ではなく、ヒーターの発熱体のサイズに起因する微細なムラを伴う。このため空気流速が比較的速い部位では厚膜印刷の表面が早期乾燥して硬化膜が形成され、内部からの溶剤の蒸発を抑制して以後の乾燥が進行しにくくなる。その結果、乾燥後の厚膜印刷の膜厚が微妙に不均一になるおそれがある。
【0006】
そこで上部ヒーターと基板との間に多孔質管などを設置して空気流速の均一化を図る試みもなされているが、設備コストの増大を招くうえに、溶剤の分解ガスが結露して基板上に滴下する懸念があるため、実用上は諸課題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記した従来の問題点を解決し、厚膜印刷の膜厚にムラを発生させることがなく、また設備コストの増大や結露の発生のおそれもない膜形成素材を含む基板の乾燥方法及び乾燥炉を提供するためになされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明の膜形成素材を含む基板の乾燥方法は、基板上面に膜形成素材を含む基板を炉内に略水平に設置し、その下部から空気を供給して基板の周縁から上方に流動させながら乾燥させる、基板上面に膜形成素材を含む基板の乾燥方法であって、ヒーター間から空気を流通させない上部ヒーターを基板の上方に設置し、前記上部ヒーターの周縁から空気を吸引して炉上部から排気することを特徴とするものである。また、基板の下方から空気を分散させて供給することが好ましく、その場合には基板の下方に下部ヒーターを設置し、下部ヒーターの間から空気を分散させて供給することが好ましい。
【0009】
また本発明の膜形成素材を含む基板の乾燥炉は、基板上面に膜形成素材を含む基板を炉内で略水平に搬送する搬送手段と、この搬送手段の下部から基板に向けて上向きに空気を供給する供給手段と、基板の周縁から上方に流動した空気を吸引して炉上部から排気する排気手段とを備える基板上面に膜形成素材を含む基板の乾燥炉であって、前記搬送手段の上部にはヒーター間から空気を流通させない上部ヒーターを設置したことを特徴とするものである。搬送手段の下部に空気を分散させて供給できる下部ヒーターを設置した構造とすることができる。
【0010】
以下に示すように、本発明によれば厚膜印刷された基板の上面には積極的な空気流を形成させず、拡散した分解ガスのみを上方から排気する。このため従来法のような空気流速の不均一に起因する乾燥ムラを完全に防止することができ、乾燥後の厚膜印刷の膜厚にムラを発生させることがない。また上部ヒーターと基板との間に多孔質管などを設置する必要もなくなり、設備コストの増大や結露の発生のおそれもない。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の好ましい実施形態を示す。
図1は本発明の第1の実施形態を示す断面図であり、1はトンネル状の炉体、2は炉体内部に設けられた基板Wの搬送手段である。この実施形態では基板WはPDP,搬送手段2はローラである。周知のように、膜形成素材が厚膜印刷された基板Wは炉体1の入口から出口に向かって搬送手段2によって略水平に搬送されながら乾燥される。搬送は連続的であっても間欠的に行われてもよい。また炉の形式はこの実施形態のようなローラハースに限定されず、バッチ炉であっても差し支えない。なお炉体1の天井コーナー部は図示のように面取りを施し、この部分に分解ガスが滞留しないようにしておくことが好ましい。
【0012】
この第1の実施形態では、搬送手段2の上部に上部ヒーター3が設置されている。上部ヒーター3は電熱ヒーターであり、基板Wと同等以上の幅と長さを持つものである。前記の特許文献1に記載のヒーターとは異なり、この上部ヒーター3は発熱体の間から空気を通すことができない構造である。この上部ヒーター3からの輻射熱によって、基板Wの厚膜印刷面は均一に加熱されるようになっている。
【0013】
本発明では炉体1の底部に空気の供給手段4が設けられている。この実施形態では空気の供給手段4は多数のノズル5を備えており、搬送手段2の下部から基板Wに向けて上向きに空気を供給する。空気は基板Wの下方から分散させて供給されて基板Wの下面にほぼ均等に当り、基板Wの周縁から上方に流動して行く。なお空気を例えば50〜100℃程度に加温しておくことにより基板Wを下面からも均等に加温し、厚膜印刷部の厚み方向の温度差を解消して乾燥クラックを防止することができる。
【0014】
このように空気は基板Wの周縁から上方に流動して行き、厚膜印刷面から発生する溶剤の分解ガスはこの上向流に随伴する。基板Wの上面において積極的な空気流を発生させない点に本発明の最大の特徴があり、分解ガスは周縁部に向けて拡散するのみであるから、空気流速の不均一に起因する乾燥ムラを完全に防止することができる。特にこの実施形態では上部ヒーター3も空気を通すことができない構造としたため、基板Wの周縁から上方に流動した空気は上部ヒーター3の周縁のみから上方に流れ、基板Wの上面と上部ヒーター3とに挟まれた空間では分解ガスの拡散のみが行われる。その後、空気は分解ガスとともに、炉上部の排気手段6から炉外に排気される。基板Wの上面は上部ヒーター3により常に高温に保たれているので、必要な排気量を確保すれば結露のおそれはない。
【0015】
図2に示す第2の実施形態では、搬送手段2の下部に下部ヒーター7が設置されている。このように上部ヒーター3と下部ヒーター7とを併用すれば、基板Wの乾燥速度を向上させることができるとともに、厚膜印刷部の厚み方向の温度差を解消して乾燥クラックをより確実に防止することができる。前記したように基板Wの下面には空気を均一に供給することが望ましいので、下部ヒーター7は発熱体の間隙から空気分散供給できる構造とすることが好ましい。第2の実施形態のその他の構成は図1に示す第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0016】
前記したように、いずれの実施形態においても搬送手段2による基板Wの搬送方式は連続式、間欠式のいずれであってもよい。しかし間欠式とした場合には停止時間中に炉内気流が特定の場所のみに当る可能性があるため、膜厚を均一化するためには連続式とするほうが好ましい。また連続式とした方が基板Wの温度分布も均一化しやすいうえ、炉長も短縮できる利点がある。その反面、連続式とすると間欠式の場合よりも基板Wの先端と後端との熱履歴の差が大きくなる欠点があるから、いずれを採用するかは要求品質や基板サイズに応じて検討すべきである。
【0017】
【実施例】
次に本発明の実施例を示す。
1000mm×650mm×2.8mmのサイズの42インチPDPを、図2に示した乾燥炉で乾燥させた。ガラス基板の重量は5.50kgであり、その表面に0.50kgの膜形成素材が300μmの厚さに印刷されている。上下のヒーター温度を220℃とし、炉内雰囲気温度を180℃に維持しながら本発明方法により乾燥を行った結果、膜厚は300μmから160μmになり、0.50kgの膜形成素材に含まれる溶剤が揮発して膜形成素材の重量は20%減少した。この場合の乾燥時間は40分、空気の給排気量は1200m3/Hである。
【0018】
従来法では乾燥後の厚膜印刷面の厚さに10〜25μm程度のムラが生じていたが、実施例では乾燥後の厚膜印刷面の厚さのムラは8μm以下となった。また蛍光体の乾燥工程においても、同様の効果が確認できた。
【0019】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の膜形成素材を含む基板の乾燥方法及び乾燥炉によれば、厚膜印刷面の厚さにムラを発生させることがなくPDPなどの基板の乾燥を行うことができる。本発明では基板の上面では空気を積極的に流動させないため、多孔質の空気供給手段を配置する必要もなく、設備コストの増大や結露の発生のおそれもない。また加温された空気や下部ヒーターにより、基板の下面からも加熱することにより厚膜印刷部の上下面の温度差を解消して乾燥クラックをより確実に防止することができる。このため本発明は、膜形成されるパターンのピッチが細密化したPDPの生産に好適なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態を示す乾燥炉の断面図である。
【図2】第2の実施形態を示す乾燥炉の断面図である。
【符号の説明】
1 炉体、2 搬送手段、3 上部ヒーター、4 供給手段、5 ノズル、6排気手段、7 下部ヒーター

Claims (5)

  1. 基板上面に膜形成素材を含む基板を炉内に略水平に設置し、その下部から空気を供給して基板の周縁から上方に流動させながら乾燥させる、基板上面に膜形成素材を含む基板の乾燥方法であって、
    ヒーター間から空気を流通させない上部ヒーターを基板の上方に設置し、前記上部ヒーターの周縁から空気を吸引して炉上部から排気することを特徴とする膜形成素材を含む基板の乾燥方法。
  2. 基板の下方から空気を分散させて供給することを特徴とする請求項1記載の膜形成素材を含む基板の乾燥方法。
  3. 基板の下方に下部ヒーターを設置し、下部ヒーターの間から空気を分散させて供給することを特徴とする請求項1または請求項2記載の膜形成素材を含む基板の乾燥方法。
  4. 基板上面に膜形成素材を含む基板を炉内で略水平に搬送する搬送手段と、この搬送手段の下部から基板に向けて上向きに空気を供給する供給手段と、基板の周縁から上方に流動した空気を吸引して炉上部から排気する排気手段とを備える基板上面に膜形成素材を含む基板の乾燥炉であって、前記搬送手段の上部にはヒーター間から空気を流通させない上部ヒーターを設置したことを特徴とする膜形成素材を含む基板の乾燥炉。
  5. 搬送手段の下部に空気を分散させて供給できる下部ヒーターを設置したことを特徴とする請求項4記載の膜形成素材を含む基板の乾燥炉。
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