JP2002338740A - タイヤ用ゴム組成物 - Google Patents
タイヤ用ゴム組成物Info
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Abstract
ルで両立した、タイヤのトレッド・カーカス・サイドウ
ォール等の各部材に好適なゴム組成物が提供する。 【解決手段】 高シス−高ビニルポリブタジエン
(a) 10〜90重量%と、(a)以外のジエン系ゴ
ム(b) 90〜10重量%とからなるゴム成分(a)
+(b) 100重量部と、補強材(c) 5〜100
重量部とからなるゴム組成物であって、(1)該(a)
のミクロ構造がシス−1,4構造が65〜95%及び
1,2構造が4〜30%であること及び、(2)該
(a)の25℃における5%トルエン溶液粘度(T−c
p)とムーニー粘度(ML1+4)の関係式が下式
(I)を満足すること 1≦T−cp/ML
1+4≦6...(I)を特徴とするタイヤ用ゴム組成
物。
Description
や反撥弾性・発熱特性の改良された新規な高シスー高ビ
ニルポリブタジエンによる、自動車タイヤ各部材に好適
なゴム組成物に関するものである。
ド、サイドウォール等のタイヤ外部部材・カーカス、ビ
ード、ベルト等のタイヤ内部部材やホース、ベルト、ゴ
ムロール、ゴムクローラー等の工業製品にも用いること
ができる。
として、1,4−位での重合で生成した結合部分(1,4
−構造)と1,2−位での重合で生成した結合部分(1,
2−構造)とが分子鎖中に共存する。1,4−構造は、
更にシス構造とトランス構造の二種に分けられる。一
方、1,2−構造は、ビニル基を側鎖とする構造をと
る。
なったポリブタジエンが製造されることが知られてお
り、それらの特性によって種々の用途に使用されてい
る。特に、ハイシス構造(c)に適度に1,2−構造を
含みトランス構造が少ないミクロ構造を有し、且つ、分
子のリニアリティ(線状性)の高いポリブタジエンは、
耐摩耗性、耐発熱性、反発弾性の優れた特性を有する。
リニアリティの指標としては、Tcp/ML1+4 が用いら
れる。Tcpは、濃厚溶液中での分子の絡合いの程度を示
し、Tcp/ML1+4 が大きい程、分岐度は小さく線状性
は大きい。
されているように、バナジウム金属化合物のメタロセン
型錯体及び非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化
合物及び/又はアルミノキサンからなる重合触媒によ
り、ハイシス構造に適度に1,2−構造を含みトランス
構造が少ないミクロ構造を有し且つ分子のリニアリティ
(線状性)の高いポリブタジエンが製造されることが、
本出願人により見出されている。このポリブタジエンは
優れた特性を有することから、耐衝撃性ポリスチレン樹
脂やタイヤなどへの応用が検討されている。
の高シス−高ビニルポリブタジエンからなる組成物のタ
イヤへの応用が記載され、トレッド用途に有用で、高反
発弾性率とスキッド抵抗性を併せ持つことが記載されて
いる。
のあるウェットスキッド特性や発熱特性・耐久性が良い
事と燃料消費と関係する転がり摩擦抵抗が小さい事など
が重要視されている。また、上記特性は二律背反関係に
あることも知られており、両特性をバランス良く両立し
たタイヤの高性能化が求められている。BRをタイヤ部
材に適用する場合、高シスBRは反撥弾性が大きく、変
形時のエネルギーロスが小さいので転がり抵抗性は小さ
いが、ウェットスキッド性が悪い。一方、低シスBRは
ウェットスキッド性は大きいが反撥弾性が低い場合があ
る。
反撥弾性を共に高レベルで両立した、タイヤのトレッド
・カーカス・サイドウォール等の各部材に好適なゴム組
成物が提供される。
ニルポリブタジエン(a) 10〜90重量%と、
(a)以外のジエン系ゴム(b) 90〜10重量%と
からなるゴム成分(a)+(b) 100重量部とゴム
補強剤(c) 1〜100重量部とからなるゴム組成物
であって、(1)該高シス−高ビニルポリブタジエン
(a)のミクロ構造がシス−1,4構造が65〜95%
及び1,2構造が4〜30%であること及び、(2)該
高シス−高ビニルポリブタジエン(a)の25℃におけ
る5%トルエン溶液粘度(T−cp)とムーニー粘度
(ML1+4)の関係式が下式(I)を満足すること
1≦T−cp/ML1+4≦6...(I)を特
徴とするタイヤ用ゴム組成物に関する。
ム(b)が、天然ゴム及び/又はポリイソプレンである
ことを特徴とする上記のタイヤ用ゴム組成物に関する。
エン(a)が、(A)遷移金属化合物のメタロセン型錯
体、及び(B)非配位性アニオンとカチオンとのイオン
性化合物及び/又はアルモキサンから得られる触媒を用
いて製造されていることを特徴とする上記のタイヤ用ゴ
ム組成物に関する。
ラックであることを特徴とする上記のタイヤ用ゴム組成
物に関する。
クチック1,2−ポリブタジエンであることを特徴とす
る上記のタイヤ用ゴム組成物に関する。
ポリブタジエンとしては、ミクロ構造がシス−1,4構
造が65〜95%、好ましくは70〜90%、及び1,
2構造が4〜30%であり、好ましくは5〜25%、よ
り好ましくは7〜15%、シス−1,4−構造含有率が
65〜95%、好ましくは70〜90%である。また、
トランス−1,4−構造含有率が5%以下が好ましく、
0.5〜4.0%が特に好ましい。
ットスキッド性と反撥弾性をバランス良く両立できな
い。
スキッド性が低下し、シス構造が65%以下であると反
撥弾性が低下するため、好ましくない。
エンの25℃における5%トルエン溶液粘度(T−c
p)とムーニー粘度(ML1+4)の関係式が下式
(I)を満足する範囲にある。 1≦T−cp/
ML1+4≦6...(I) 好ましくは、2≦T−cp/ML1+4≦6を満足す
る。
度(Tcp)は、20〜500が好ましく、30〜30
0が特に好ましい。
(ML1+4)は、10〜200が好ましく、25〜10
0が特に好ましい。
30℃で測定した固有粘度[η]として、0.1〜10
が好ましく、0.1〜3が特に好ましい。
スチレン換算の分子量として下記の範囲のものが好まし
い。 数平均分子量(Mn):0.2×105〜10×105、
より好ましくは0.5×105〜5×105 重量平均分子量(Mw):0.5×105〜20×1
05、より好ましくは1×105〜10×105
布(Mw/Mn)は、好ましくは1.5〜3.5、より
好ましくは1.6〜3である。
(A)遷移金属化合物のメタロセン型錯体、及び(B)
非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化合物及び/
又はアルミノキサンから得られる触媒を用いて、ブタジ
エンを重合させて製造できる。
セン型錯体、(B)非配位性アニオンとカチオンとのイ
オン性化合物、(C)周期律表第1〜3族元素の有機金
属化合物、及び、(D)水から得られる触媒を用いたブ
タジエンを重合させて製造できる。
型錯体としては、周期律表第4〜8族遷移金属化合物の
メタロセン型錯体が挙げられる。
律表第4族遷移金属のメタロセン型錯体(例えば、Cp
TiCl3など)、バナジウム、ニオブ、タンタルなど
の周期律表第5族遷移金属のメタロセン型錯体、クロム
などの第6族遷移金属メタロセン型錯体、コバルト、ニ
ッケルなどの第8族遷移金属のメタロセン型錯体が挙げ
られる。
セン型錯体が好適に用いられる。
タロセン型錯体としては、 (1) RM・La、すなわち、シクロアルカジエニル
基の配位子を有する酸化数+1の周期律表第5族遷移金
属化合物 (2) Rn MX2-n ・La、すなわち、少なくとも1
個のシクロアルカジエニル基の配位子を有する酸化数+
2の周期律表第5族遷移金属化合物 (3) Rn MX3-n ・La (4) RMX3 ・La (5) RM(O)X2 ・La (6) Rn MX3-n (NR' ) などの一般式で表される化合物が挙げられる(式中、n
は1又は2、aは0,1又は2である)。
a、R2 M・La、RMX3 ・La、RM(O)X2 ・
La などが好ましく挙げられる。
ましい。具体的にはバナジウム(V)、ニオブ(N
b)、またはタンタル(Ta)であり、好ましい金属は
バナジウムである。
ペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基、
フルオレニル基又は置換フルオレニル基を示す。
ニル基又は置換フルオレニル基における置換基として
は、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、n
−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、t−ブチ
ル、ヘキシルなどの直鎖状脂肪族炭化水素基または分岐
状脂肪族炭化水素基、フェニル、トリル、ナフチル、ベ
ンジルなど芳香族炭化水素基、トリメチルシリルなどの
ケイ素原子を含有する炭化水素基などが挙げられる。さ
らに、シクロペンタジエニル環がXの一部と互いにジメ
チルシリル、ジメチルメチレン、メチルフェニルメチレ
ン、ジフェニルメチレン、エチレン、置換エチレンなど
の架橋基で結合されたものも含まれる。
ては、メチルシクロペンタジエニル基、などが挙げられ
る。
炭化水素基、アルコキシ基、又はアミノ基を示す。Xは
同じであっても、異なってもよい。
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
原子、塩素原子、臭素原子、メチル、エチル、ブチル、
メトキシ、エトキシ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ
などが好ましい。
るルイス塩基性の一般的な無機、有機化合物である。そ
の内、活性水素を有しない化合物が特に好ましい。具体
例としては、エ−テル、エステル、ケトン、アミン、ホ
スフィン、シリルオキシ化合物、オレフィン、ジエン、
芳香族化合物、アルキンなどが挙げられる。
ら25の炭化水素置換基である。
タロセン型錯体としては、中でも、Mがバナジウムであ
るバナジウム化合物が好ましい。例えば、RV・La、
RVX・La、R2 M・La、RMX2 ・La 、RM
X3 ・La 、RM(O)X2・La などが好ましく挙
げられる。特に、RV・La、RMX3 ・Laが好まし
い。
としては、以下のものが挙げられるシクロペンタジエニ
ルバナジウムトリクロライドが挙げられる。モノ置換シ
クロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、例え
ば、メチルシクロペンタジエニルバナジウムトリクロラ
イド、エチルシクロペンタジエニルバナジウムトリクロ
ライド、プロピルシクロペンタジエニルバナジウムトリ
クロライド、イソプロピルシクロペンタジエニルバナジ
ウムトリクロライド、t−ブチルシクロペンタジエニル
バナジウムトリクロライドなどが挙げられる。
ジウムトリクロライド、例えば、(1,2−ジメチルシ
クロペンタジエニル)バナジウムトリクロライドなどが
挙げられる。
ムトリクロライド、例えば、(ペンタメチルシクロペン
タジエニル)バナジウムトリクロライド、(1,2,
3,4−テトラメチル−5−フェニルシクロペンタジエ
ニル)バナジウムトリクロライド、(1−メチル−2,
3,4,5−テトラフェニルシクロペンタジエニル)バ
ナジウムトリクロライドなどが挙げられる。
げられる。置換インデニルバナジウムトリクロライド、
例えば、(2−メチルインデニル)バナジウムトリクロ
ライド、(2−トリメチルシリルインデニル)バナジウ
ムトリクロライドなどが挙げられる。
ブトキサイド、シクロペンタジエニルバナジウムi−プ
ロポキサイド、シクロペンタジエニルバナジウムジメト
キシクロライドなどが挙げられる。
クロペンタジエニル)シランバナジウムジクロライド、
(t−ブチルアミド)ジメチル(トリメチル−η5−シ
クロペンタジエニル)シランバナジウムジクロライドな
どが挙げられる。
としては、シクロペンタジエニルオキソバナジウムジク
ロライド、メチルシクロペンタジエニルオキソバナジウ
ムジクロライド、ベンジルシクロペンタジエニルオキソ
バナジウムジクロライド、(1,3−ジメチルシクロペ
ンタジエニル)オキソバナジウムジクロライド、(1−
ブチル−3−メチルシクロペンタジエニル)オキソバナ
ジウムジクロライド、(ペンタメチルシクロペンタジエ
ニル)オキソバナジウムジクロライド、(トリメチルシ
リルシクロペンタジエニル)オキソバナジウムジクロラ
イドなどが挙げられる。上記の各化合物の塩素原子をメ
チル基で置換したメチル体も挙げられる。
合されたものも含まれる。例えば、(t−ブチルアミ
ド)ジメチル(η5−シクロペンタジエニル)シランオ
キソバナジウムクロライドなどのアミドクロライド体、
あるいはこれらの化合物の塩素原子をメチル基で置換し
たメチル体などが挙げられる。
メトキサイド、シクロペンタジエニルオキソバナジウム
ジi−プロポキサイド、シクロペンタジエニルオキソバ
ナジウムジt−ブトキサイドなどが挙げられる。上記の
各化合物の塩素原子をメチル基で置換したメチル体も挙
げられる。
アミド)オキソバナジウムなどが挙げられる。
チオンとのイオン性化合物を構成する非配位性アニオン
としては、例えば、テトラ(フェニル)ボレ−ト、テト
ラ(フルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(ジフル
オロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(トリフルオロフ
ェニル)ボレ−ト、テトラキス(テトラフルオロフェニ
ル)ボレ−ト、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ボレ−ト、テトラキス(3,5−ビストリフルオロメチ
ルフェニル)ボレ−ト、テトラキス(テトラフルオロメ
チルフェニル)ボレ−ト、テトラ(トリイル)ボレ−
ト、テトラ(キシリル)ボレ−ト、トリフェニル(ペン
タフルオロフェニル)ボレ−ト、トリス(ペンタフルオ
ロフェニル)(フェニル)ボレ−ト、トリデカハイドラ
イド−7,8−ジカルバウンデカボレ−ト、テトラフル
オロボレ−ト、ヘキサフルオロホスフェ−トなどが挙げ
られる。
チオン、オキソニウムカチオン、アンモニウムカチオ
ン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプチルトリエニル
カチオン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオンな
どを挙げることができる。
トリフェニルカルボニウムカチオン、トリ置換フェニル
カルボニウムカチオンなどの三置換カルボニウムカチオ
ンを挙げることができる。トリ置換フェニルカルボニウ
ムカチオンの具体例としては、トリ(メチルフェニル)
カルボニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)カル
ボニウムカチオンを挙げることができる。
トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニ
ウムカチオン、トリプロピルアンモニウムカチオン、ト
リブチルアンモニウムカチオン、トリ(n−ブチル)ア
ンモニウムカチオンなどのトリアルキルアンモニウムカ
チオン、N,N−ジメチルアニリニウムカチオン、N,
N−ジエチルアニリニウムカチオン、N,N−2,4,
6−ペンタメチルアニリニウムカチオンなどのN,N−
ジアルキルアニリニウムカチオン、ジ(i−プロピル)
アンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウム
カチオンなどのジアルキルアンモニウムカチオンを挙げ
ることができる。
トリフェニルホスホニウムカチオン、トリ(メチルフェ
ニル)ホスホニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニ
ル)ホスホニウムカチオンなどのトリアリ−ルホスホニ
ウムカチオンを挙げることができる。
位性アニオン及びカチオンの中から、それぞれ任意に選
択して組み合わせたものを好ましく用いることができる
ェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレ−ト、トリフェニルカルボニウムテトラキス
(フルオロフェニル)ボレ−ト、N,N−ジメチルアニ
リニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ−
ト、1,1'−ジメチルフェロセニウムテトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)ボレ−トなどが好ましい。イオ
ン性化合物を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わ
せて用いてもよい。
用いてもよい。アルモキサンとしては、有機アルミニウ
ム化合物と縮合剤とを接触させることによって得られる
ものであって、一般式(−Al(R')O−) n で示される鎖
状アルミノキサン、あるいは環状アルミノキサンが挙げ
られる。(R' は炭素数1〜10の炭化水素基であり、
一部ハロゲン原子及び/ 又はアルコキシ基で置換された
ものも含む。nは重合度であり、5以上、好ましくは1
0以上である)。R' として、はメチル、エチル、プロ
ピル、イソブチル基が挙げられるが、メチル基が好まし
い。アルミノキサンの原料として用いられる有機アルミ
ニウム化合物としては、例えば、トリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニ
ウムなどのトリアルキルアルミニウム及びその混合物な
どが挙げられる。
ミニウムの混合物を原料として用いたアルモキサンを好
適に用いることができる。
て水が挙げられるが、この他に該トリアルキルアルミニ
ウムが縮合反応する任意のもの、例えば無機物などの吸
着水やジオ−ルなどが挙げられる。
(C)成分として周期律表第1〜3族元素の有機金属化
合物を組合せて共役ジエンの重合を行ってもよい。
(C)成分の添加により重合活性が増大する効果があ
る。周期律表第1〜3族元素の有機金属化合物として
は、有機アルミニウム化合物、有機リチウム化合物、有
機マグネシウム化合物、有機亜鉛化合物、有機ホウ素化
合物などが挙げられる。
ム、ブチルリチウム、フェニルリチウム、ベンジルリチ
ウム、ネオペンチルリチウム、トリメチルシリルメチル
リチウム、ビストリメチルシリルメチルリチウム、ジブ
チルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウム、ジエチル
亜鉛、ジメチル亜鉛、トリメチルアルミニウム、トリエ
チルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ
ヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、ト
リデシルアルミニウム、トリフッ化ホウ素、トリフェニ
ルホウ素などを挙げられる。
ブチルマグネシウムクロライド、ジメチルアルミニウム
クロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、セスキ
エチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムジ
クロライドのような有機金属ハロゲン化合物、ジエチル
アルミニウムハイドライド、セスキエチルアルミニウム
ハイドライドのような水素化有機金属化合物も含まれ
る。また有機金属化合物は、二種類以上併用できる。
成分としてシクロペンタジエニルバナジウムトリクロラ
イド(CpVCl3)などのRMX3、あるいは、シクロ
ペンタジエニルオキソバナジウムジクロライド(CpV
(O)Cl2)などのRM(O)X2、(B)成分として
トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)ボレ−ト、(C)成分としてトリエチルアル
ミニウムなどのトリアルキルアルミニウムの組合せが好
ましく用いられる。
用いる場合は、(C)成分として上記のアルモキサンを
組み合わせて使用してもよい。
合せにより異なるが、(A)成分のメタロセン型錯体と
(B)成分のアルミノキサンのモル比は、好ましくは
1:1〜1:100000、より好ましくは1:10〜
1:10000である。(A)成分のメタロセン型錯体
と(B)成分のイオン性化合物とのモル比は、好ましく
は1:0.1〜1:10である。(A)成分のメタロセ
ン型錯体と(C)成分の有機金属化合物とのモル比は、
好ましくは1:0.1〜1:10000である。触媒成
分の添加順序は、特に、制限はない。
更に、(D)成分として水を添加することが好ましい。
(C)成分の有機アルミニウム化合物と(D)成分の
水とのモル比(C)/(D)は、好ましくは0.66〜
5であり、より好ましくは0.7〜1.5である。
が、例えば次の順序で行うことができる。 重合すべき共役ジエン化合物モノマ−又はモノマ−と
溶媒の混合物に(D)成分を添加し、(C)成分を添加
した後、(A)成分と(B)成分を任意の順序で添加す
る。 重合すべき共役ジエン化合物モノマ−又はモノマ−と
溶媒の混合物に(D)成分と(C)成分を添加した後、
(A)成分と(B)成分を任意の順序で添加する。
せることができる。水素の存在量は、共役ジエン1モル
に対して、好ましくは500ミリモル以下、あるいは、
20℃1気圧で12L以下であり、より好ましくは50
ミリモル以下、あるいは、20℃1気圧で1.2L以下
である。
は、全量であっても一部であってもよい。モノマ−の一
部の場合は、上記の接触混合物を残部のモノマ−あるい
は残部のモノマ−溶液と混合することができる。
1,3−ペンタジエン、2−エチル−1,3− ブタジエ
ン、2,3−ジメチルブタジエン、2−メチルペンタジ
エン、4−メチルペンタジエン、2,4−ヘキサジエン
などの共役ジエン、エチレン、プロピレン、ブテン−
1、ブテン−2、イソブテン、ペンテン−1、4−メチ
ルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等の非環
状モノオレフィン、シクロペンテン、シクロヘキセン、
ノルボルネン等の環状モノオレフィン、及び/又はスチ
レンやα−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物、ジ
シクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネ
ン、1,5−ヘキサジエン等の非共役ジオレフィン等を
少量含んでいてもよい。
又は、1,3−ブタジエンそのものを重合溶媒として用
いる塊状重合などを適用できる。トルエン、ベンゼン、
キシレン等の芳香族系炭化水素、n−ヘキサン、ブタ
ン、ヘプタン、ペンタン等の脂肪族炭化水素、シクロペ
ンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素、1−ブテ
ン、2−ブテン等のオレフィン系炭化水素、ミネラルス
ピリット、ソルベントナフサ、ケロシン等の炭化水素系
溶媒や、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒等
が挙げられる。
度で予備重合を行うことが好ましい。予備重合は、気相
法、スラリ−法、塊状法などで行うことができる。予備
重合において得られた固体は分離してから本重合に用い
る、あるいは、分離せずに本重合を続けて行うことがで
きる。
ましく、 −50〜120℃の範囲が特に好ましい。重
合時間は2分〜12時間の範囲が好ましく、5分〜6時
間の範囲が特に好ましい。範囲が特に好ましい。
の重合率を達成した後、遷移金属触媒を添加し、反応さ
せることによってポリマー鎖を変性させることができ
る。
る遷移金属化合物としては、チタン化合物、ジルコニウ
ム化合物、バナジウム化合物、クロム化合物、マンガン
化合物、鉄化合物、ルテニウム化合物、コバルト化合
物、ニッケル化合物、パラジウム化合物、銅化合物、銀
化合物、亜鉛化合物などが挙げられる。中でも、コバル
ト化合物が特に好ましい。
物、有機アルミニウム、および水からなる系であること
が好ましい。
錯体が好ましく用いられる。特に好ましいものは、塩化
コバルト、臭化コバルト、硝酸コバルト、オクチル酸コ
バルト、ナフテン酸コバルト、バーサチック酸コバル
ト、酢酸コバルト、マロン酸コバルト等のコバルト塩
や、コバルトのビスアセチルアセトネートやトリスアセ
チルアセトネート、アセト酢酸エチルエステルコバル
ト、ハロゲン化コバルトのトリアリールホスフィン錯
体、トリアルキルホスフィン錯体、ピリジン錯体、ピコ
リン錯体等の有機塩基錯体、もしくはエチルアルコール
錯体などが挙げられる。
コバルト、バーサチック酸コバルト、コバルトのビスア
セチルアセトネート及びトリスアセチルアセトネートが
好ましい。
ルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチル
アルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチ
ルアルミニウム、トリデシルアルミニウムなどのトリア
ルキルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロライ
ド、ジメチルアルミニウムブロマイド、ジエチルアルミ
ニウムクロライド、ジエチルアルミニウムブロマイド、
ジエチルアルミニウムアイオダイド、ジブチルアルミニ
ウムクロライド、ジブチルアルミニウムブロマイド、ジ
ブチルアルミニウムアイオダイドなどのジアルキルアル
ミニウムハロゲン化物、メチルアルミニウムセスキクロ
ライド、メチルアルミニウムセスキブロマイド、エチル
アルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムセ
スキブロマイドなどのアルキルセスキハロゲン化アルミ
ニウム、メチルアルミニウムジクロライド、メチルアル
ミニウムジブロマイド、エチルアルミニウムジクロライ
ド、エチルアルミニウムジブロマイド、ブチルアルミニ
ウムジクロライド、ブチルアルミニウムジブロマイドな
どのモノアルキルアルミニウムハロゲン化物が挙げられ
る。これらは単独で用いても、複数を選択して混合して
用いても良い。なかでも、ジエチルアルミニウムクロラ
イドが好ましく用いられる。
化合物の添加量は、所望の分岐度によって、いかなる範
囲の触媒量も使用できるが、好ましくはポリブタジエン
1モルあたり、遷移金属化合物1×10‐7〜1×10
‐3モルであり、特に好ましくは5×10‐7〜1×10
‐4モルである。
度によって、いかなる範囲の触媒量も使用できるが、好
ましくはポリブタジエン1モルあたり、有機アルミニウ
ム1×10‐5〜5×10‐2モルであり、特に好ましく
は5×10‐5〜1×10‐ 2モルである。
分岐度によって、いかなる範囲の量も使用できるが、好
ましくは有機アルミニウム化合物1モルあたり、1.5
モル以下であり、特に好ましくは1モル以下である。
の停止剤を注入して重合を停止した後、重合槽内部を必
要に応じて放圧し、洗浄、乾燥工程等の後処理を行う。
エン溶液粘度(Tcp)と100℃におけるム−ニ−粘
度(ML1+4)の比(Tcp/ML1+4)は、好まし
くは0.9〜3であり、より好ましくは1.2〜2.5
である。
のトルエン溶液粘度(Tcp)は、好ましくは30〜3
00であり、より好ましくは45〜200である。
のコールドフロー速度(CF)が20未満が好ましく、
15未満が特に好ましい。
の100℃におけるム−ニ−粘度(ML1+4)は、1
0〜200が好ましく、25〜100が特に好ましい。
としては、ハイシスポリブタジエンゴム、ローシスポリ
ブタジエンゴム(BR)、乳化重合若しくは溶液重合ス
チレンブタジエンゴム(SBR)、天然ゴム、ポリイソ
プレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム(EPD
M)、ニトリルゴム(NBR)、ブチルゴム(II
R)、クロロプレンゴム(CR)などが挙げられる。
物で変性されたポリブタジエンゴムやエポキシ変性、シ
ラン変性、マレイン酸変性された上記ゴムなども用いる
ことができ、これらのゴムは単独でも、二種以上組合せ
て用いても良い。
は、各種のカーボンブラックやシンジオタクチック1,
2ポリブタジエン、ホワイトカーボン、活性化炭酸カル
シウム、超微粒子珪酸マグネシウム等の無機補強剤や、
ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ハイスチレン
樹脂、フェノール樹脂、リグニン、変性メラミン樹脂、
クマロンインデン樹脂及び石油樹脂等の有機補強剤など
がある。特に好ましくは、粒子径が90nm以下、ジブ
チルフタレート(DBP)吸油量が70ml/100g
以上のカーボンブラックで、例えば、FEF,FF,G
PF,SAF,ISAF,SRF,HAF等が挙げられ
る。シンジオタクチック1.2ポリブタジエンでは融点
が110℃以上のものが好ましい。シンジオタクチック
1.2ポリブタジエンは、例えば、特開平9〜2081
1号公報に記載されている懸濁重合法によって製造でき
る。ブタジエンの存在下、コバルト化合物、第I〜II
I族の有機金属化合物または水素化金属化合物、並びに
ケトン、カルボン酸エステル、ニトリル、スルホキシ
ド、アミド及び燐酸エステルからなる群から選ばれた化
合物を接触させて得られた熟成液(A成分)、並びに、
二硫化炭素、イソチオシアン酸フェニル及びキサントゲ
ン酸化合物からなる群から選ばれた化合物(B成分)か
らなる触媒を用いて製造できる。融点は、ケトン、カル
ボン酸エステル、ニトリル、スルホキシド、アミド及び
燐酸エステルからなる群から選ばれた化合物によって調
節することができ、好ましくは110〜200℃、特に
好ましくは130〜160℃のものを用いることができ
る。また、可溶性コバルト−有機アルミニウム化合物−
二硫化炭素−融点調節剤からなる触媒系からなる溶液重
合法を用いてもよい。
−高ビニルポリブタジエン(a)10〜90重量%と、
(a)以外のジエン系ゴム(b) 90〜10重量%と
からなるゴム成分(a)+(b) 100重量部とゴム
補強剤(c) 1〜100重量部である。
エン(a) 20〜80重量%と、(a)以外のジエン
系ゴム(b) 80〜20重量%とからなるゴム成分
(a)+(b) 100重量部とゴム補強剤(c) 5
〜80重量部である
行われているバンバリー、オープンロール、ニーダー、
二軸混練り機などを用いて混練りすることで得られる。
加硫剤、加硫助剤、老化防止剤、充填剤、プロセスオイ
ル、亜鉛華、ステアリン酸など、通常ゴム業界で用いら
れる配合剤を混練してもよい。
黄、有機過酸化物、樹脂加硫剤、酸化マグネシウムなど
の金属酸化物などが用いられる。
ばアルデヒド類、アンモニア類、アミン類、グアニジン
類、チオウレア類、チアゾール類、チウラム類、ジチオ
カーバメイト類、キサンテート類などが用いられる。
イミダゾール系、アミン系、フェノール系、硫黄系及び
燐系などが挙げられる。
炭酸マグネシウム、クレー、リサージュ、珪藻土等の無
機充填剤、再生ゴム、粉末ゴム等の有機充填剤が挙げら
れる。
フテン系、パラフィン系のいずれを用いてもよい。
って行った。シス740cm-1、トランス967c
m-1、ビニル910cm-1の吸収強度比からミクロ構造
を算出した。
測定した。ムーニー粘度(ML1+4)は、JIS K6300
に準拠して測定した。トルエン溶液粘度(Tcp)は、
ポリマー2.28gをトルエン50mlに溶解した後、標
準液として粘度計校正用標準液(JIS Z8809)を用
い、キャノンフェンスケ粘度計No.400を使用して、
25℃で測定した。
た。 反撥弾性指数:JIS K6255に準じて室温で測定
し、比較例1を100として指数で評価した。指数が大
きいほど反撥弾性は大きく良好である。
投入温度;50℃、バレル温度;70℃、ダイ温度;1
00℃、スクリュウ回転数;75rpm、ダイ形状;三
角形で、 20mmφ押出し機(L/D=8)を用いて
測定し、比較例1を100として指数で評価した。指数
が大きいほどダイスウェルは小さく良好である。
303に準じてブリティシュポータブルスキッドテスタ
ーを用いてスリガラス面を水で濡らし室温で測定して比
較例1を100として指数で評価した。指数が大きいほ
どスキッド抵抗は良好である。
てランボーン摩耗試験機を用いてスリップ率20%で測
定し、比較例1を100として指数で評価した。指数が
大きいほど耐摩耗性は良好である。
て、試験温度100℃で、25分間試験し、試験後とス
タート温度との差を測定し、比較例1を100として指
数で評価した。指数が大きいほど発熱量は小さく良好で
ある。
ジエンの製造) 窒素置換した攪拌機付5Lのオートクレーブに30wt
%の1.3−ブタジエンを含有するトルエン溶液(1.
3−ブタジエン:814g)3.5Lを仕込んで攪拌す
る。次いで、水素ガスを導入して0.092kgG/c
m2圧力だけ高くした。30℃で3分かけてトリエチル
アルミニウム2.25mmolを、次いでトリチルテト
ラ(パーフルオロフェニル)ボレート0.039mmo
l、シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド
0.026mmolを連続して添加し、重合温度40℃
で30分間重合を行った。重合後、2,6−ジ−t−ブ
チル−p−クレゾールを含有するエタノールとへプタン
の当量混合液を注入して反応を停止させた後、溶媒を蒸
発させ乾燥した。得られたポリマーの収率は32%であ
り、ミクロ構造・ムーニー粘度・5%トルエン溶液粘度
及びt−cp/ML比を表1.に示した。
合処方に従って、1.7Lの試験用バンバリーミキサー
を使用し天然ゴムとカーボンブラック等をで混練してか
ら加硫剤をオープンロールで混合した。得られた配合物
を所定の条件で押出し機で押出してダイスウェル測定し
た。次いで、温度150℃で30分間プレス加硫し、得
られた加硫試験片により物性を評価した。その結果を表
2、3に示した。実施例の組成物は、ダイスウェルやウ
エットスキッド抵抗と反撥弾性、発熱特性等が改善され
高度にバランスしている。
SBRは反撥弾性、発熱特性、耐摩耗性等が劣ってい
た。
シス−1,4構造が 65〜95%、1,2構造が30
〜4%で構成され、且つ、25℃における5% トルエ
ン溶液粘度(T−cp)とムーニー粘度(ML1+4)
の関係が、 1≦T−cp/ML1+4≦6 を満足する
高シス−高ビニルポリブタジエンの組成物を含んでいる
ので、ウエットスキッド性と反撥弾性を共に高レベルで
両立した、タイヤのトレッド・カーカス・サイドウォー
ル等の各部材に好適なゴム組成物が提供される。
Claims (5)
- 【請求項1】 高シス−高ビニルポリブタジエン(a)
10〜90重量%と、(a)以外のジエン系ゴム
(b) 90〜10重量%とからなるゴム成分(a)+
(b) 100重量部とゴム補強剤(c) 1〜100
重量部とからなるゴム組成物であって、(1)該高シス
−高ビニルポリブタジエン(a)のミクロ構造がシス−
1,4構造が65〜95%及び1,2構造が4〜30%
であること及び、(2)該高シス−高ビニルポリブタジ
エン(a)の25℃における5%トルエン溶液粘度(T
−cp)とムーニー粘度(ML1+4)の関係式が下式
(I)を満足すること 1≦T−cp/ML
1+4≦6...(I)を特徴とするタイヤ用ゴム組成
物。 - 【請求項2】 (a)以外のジエン系ゴム(b)が、天
然ゴム及び/又はポリイソプレンであることを特徴とす
る請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。 - 【請求項3】 該高シス−高ビニルポリブタジエン
(a)が、(A)遷移金属化合物のメタロセン型錯体、
及び(B)非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化
合物及び/又はアルモキサンから得られる触媒を用いて
製造されていることを特徴とする請求項1〜2に記載の
タイヤ用ゴム組成物。 - 【請求項4】 ゴム補強剤がカーボンブラックであるこ
とを特徴とする請求項1〜3に記載のタイヤ用ゴム組成
物。 - 【請求項5】 ゴム補強材がシンジオタクチック1,2
−ポリブタジエンであることを特徴とする請求項1〜4
に記載のタイヤ用ゴム組成物。
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