JP2010215899A - 防舷材用ゴム組成物及びそれを用いた防舷材 - Google Patents

防舷材用ゴム組成物及びそれを用いた防舷材 Download PDF

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Mitsuharu Abe
光春 安部
Tsuneshi Shoda
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Abstract

【課題】 ガラス転移温度が低く、かつ寒冷地においても低い弾性率をもち、かつ低燃費性に優れた防舷材用ゴム組成物及びそれを用いた防舷材を提供する。
【解決手段】加硫可能なゴム(A)、および(A)以外の(a)遷移金属化合物のメタロセン型錯体かつ(b)非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化合物かつ(c)有機金属化合物からなる触媒を用いた重合により製造された1,4−シス構造が80〜95mol%であって、かつ1,2−ビニル構造が4〜19mol%であるポリブタジエン(B)であることを特徴とする防舷材用ゴム組成物に関する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、加硫可能なゴムとそれ以外のメタロセン型触媒で重合した特徴的なミクロ構造を持ったポリブタジエンゴムおよびそれを基材としてその他ゴムと組み合わせることで、ガラス転移温度が低く、かつ寒冷地においても低い弾性率を保ち、かつ低燃費性に優れた防舷材用ゴム組成物の製造およびそれを用いた防舷材に関するものである。
防舷材は、使用される環境は常に海面にさらされているため、塩害によるゴムの性能劣化が著しい。また船舶が大型であるだけに、防舷材の要求特性として耐荷重性のみならず、防舷材そのものの数と容積の大きいものが必要である。このため材料費は非常に高価になり、初期設置費用が大きい。また、その寿命は10年と持たない事が多く、維持費用の増大につながる問題があった。
防舷材としては、緩衝機能する種々のタイプのものが知られているが、その中でもとくに、ゴム等の弾性材料によって形成された肉厚のソリッドタイプの防舷材が、構造が簡単かつ、緩衝機能があるため壊れにくく、広く一般に使用されている。
ソリッドタイプの防舷材としては、その形態と構造を工夫した様々な取り組みがなされている(特許文献1および2)。その結果、緩衝機能をより高めた効果を創出することが出来るようになった。
また、更に寒冷地での仕様に関しての改善や取り組みもなされ、ゴムの組成に着目し、天然ゴムと他のゴムとの混合物により、温度依存性の少ないゴム弾性材料の開発もされている(特許文献3)。しかしながら、こうしたさらに過酷な寒冷仕様であっても、より優れた機械特性をもつ防舷材を提供できるようになった。
本発明では、特に過酷な環境とされる寒冷地仕様での防舷材用ゴム組成物を提供することを目的とし、さらに従来技術では達し得なかったより優れた低温での弾性特性と低燃費効果を示すゴム組成物を提供することにある。
特開2000-303431 特開平10-176321 特開2002-13121
加硫可能なゴムとそれ以外のメタロセン型触媒で重合した特徴的なミクロ構造を持ったポリブタジエンゴムおよびそれを基材としてその他ゴムと組み合わせることで、ガラス転移温度が低く、かつ寒冷地においても低い弾性率を保ち、かつ低燃費性に優れた防舷材用ゴム組成物を提供する。さらに、前述した防舷材用ゴム組成物を用いる事で、ソリッドタイプに優れた防舷材を提供する。
本発明は、加硫可能なゴム(A)、および(A)以外の(a)遷移金属化合物のメタロセン型錯体かつ(b)非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化合物かつ(c)有機金属化合物からなる触媒を用いた重合により製造された1,4−シス構造が80〜95mol%であって、かつ1,2−ビニル構造が4〜19mol%であるポリブタジエン(B)であることを特徴とする防舷材用ゴム組成物に関する。
前記(A)および(B)からなるゴム組成物に、(A)以外の高シス構造を持った直鎖状ゴム(C)を加えることを特徴とする前記の防舷材用ゴム組成物に関する。
前記(A)および(B)からなるゴム組成物に、(A)以外の高シス構造を持った分岐状ゴム(D)を加えることを特徴とする前記の防舷材用ゴム組成物に関する。
前記(A)が、天然ゴムであることを特徴とする前記の防舷材用ゴム組成物に関する。
前記(A)以外の高シス構造を持った直鎖状ゴム(C)が、1,4−シス構造が80%以上、5%トルエン溶液粘度(Tcp)と100℃におけるムーニー粘度(ML1+4,100℃)との比(Tcp/ML1+4)が2.0〜5.0であることを特徴とする前記の防舷材用ゴム組成物に関する。
前記(A)以外の高シス構造を持った分岐状ゴム(D)が、1,4−シス構造が80%以上、5%トルエン溶液粘度(Tcp)と100℃におけるムーニー粘度(ML1+4,100℃)との比(Tcp/ML1+4)が0.5〜2.0であることを特徴とする前記の防舷材用ゴム組成物に関する。
前記のいずれかに記載の防舷材用ゴム組成物を用いる事を特徴とする防舷材に関する。
ガラス転移温度が低く、かつ寒冷地においても低い弾性率を保ち、かつ低燃費性に優れた防舷材用ゴム組成物及びそれを用いた防舷材を提供することが出来る。
(A)加硫可能なゴム
加硫可能なゴムとしては、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、ニトリルゴム(NBR)、エチレンプロピレンゴム(EPM)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、シリコンゴム等があげられる。
この中でも特に天然ゴム(NR)が望ましい。
(A)の配合する量としては、全ゴム分100重量部において、加硫可能なゴムを20〜90重量部、より好ましくは、30〜80重量部、特に好ましくは、40〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
(B)メタロセン触媒重合ポリブタジエン(MBR)
(ポリブタジエンの重合触媒)
(a)遷移金属化合物のメタロセン型錯体
チタン、ジルコニウムなどの周期律表第4族遷移金属のメタロセン型錯体(例えば、CpTiClなど)、バナジウム、ニオブ、タンタルなどの周期律表第5族遷移金属のメタロセン型錯体、クロムなどの第6族遷移金属メタロセン型錯体、コバルト、ニッケルなどの第8族遷移金属のメタロセン型錯体が挙げられる。
中でも、周期律表第5族遷移金属のメタロセン型錯体が好適に用いられる。
上記の周期律表第5族遷移金属化合物のメタロセン型錯体としては、
(1)RM・La
(2)Rn MX2−n・La
(3)Rn MX3−n・La
(4)RMX・La
(5)RM(O)X・La
(6)Rn MX3−n (NR')
などの一般式で表される化合物が挙げられる(式中、nは1又は2、aは0,1又は2である)。
中でも、RM・La、RMX・La、RM(O)X・Laなどが好ましく挙げられる。
Mは、周期律表第5族遷移金属化合物が好ましい。具体的にはバナジウム(V)、ニオブ(Nb)、またはタンタル(Ta)であり、好ましい金属はバナジウムである。
Rはシクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基、フルオレニル基又は置換フルオレニル基を示す。
置換シクロペンタジエニル基、置換インデニル基又は置換フルオレニル基における置換基としては、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ヘキシルなどの直鎖状脂肪族炭化水素基または分岐状脂肪族炭化水素基、フェニル、トリル、ナフチル、ベンジルなど芳香族炭化水素基、トリメチルシリルなどのケイ素原子を含有する炭化水素基などが挙げられる。さらに、シクロペンタジエニル環がXの一部と互いにジメチルシリル、ジメチルメチレン、メチルフェニルメチレン、ジフェニルメチレン、エチレン、置換エチレンなどの架橋基で結合されたものも含まれる。
置換シクロペンタジエニル基の具体例としては、メチルシクロペンタジエニル基、1,2−ジメチルシクロペンタジエニル基、1,3−ジメチルシクロペンタジエニル基、1,3−ジ(t−ブチル)シクロペンタジエニル基、1,2,3−トリメチルシクロペンタジエニル基、1,2,3,4−テトラメチルシクロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基、1−エチル−2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル基、1−ベンジル−2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル基、1−フェニル−2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル基、1−トリメチルシリル−2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル基、1−トリフルオロメチル−2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル基などが挙げられる。
置換インデニル基の具体例としては、1,2,3−トリメチルインデニル基、ヘプタメチルインデニル基、1,2,4,5,6,7−ヘキサメチルインデニル基などが挙げられる。置換フルオレニル基の具体例としては、メチルフルオレニル基などが挙げられる。以上の中でも、Rとしてシクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基、インデニル基、1,2,3−トリメチルインデニル基などが好ましい。
Xは水素、ハロゲン、炭素数1から20の炭化水素基、アルコキシ基、又はアミノ基を示す。Xはすべて同じであっても、互いに異なっていてもよい。
ハロゲンの具体例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
炭素数1から20の炭化水素基の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ヘキシルなどの直鎖状脂肪族炭化水素基または分岐状脂肪族炭化水素基、フェニル、トリル、ナフチル、ベンジルなどの芳香族炭化水素基などが挙げられる。さらにトリメチルシリルなどのケイ素原子を含有する炭化水素基も含まれる。中でも、メチル、ベンジル、トリメチルシリルメチルなどが好ましい。
アルコキシ基の具体例としては、メトキシ、エトキシ、フェノキシ、プロポキシ、ブトキシなどが挙げられる。さらに、アミルオキシ、ヘキシルオキシ、オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、チオメトキシなどを用いてもよい。
アミノ基の具体例としては、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジイソプロピルアミノなどが挙げられる。
以上の中でも、Xとしては、水素、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル、エチル、ブチル、メトキシ、エトキシ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなどが好ましい。
Lは、ルイス塩基であり、金属に配位できるルイス塩基性の一般的な無機、有機化合物である。その内、活性水素を有しない化合物が特に好ましい。具体例としては、エ−テル、エステル、ケトン、アミン、ホスフィン、シリルオキシ化合物、オレフィン、ジエン、芳香族化合物、アルキンなどが挙げられる。
NR'はイミド基であり、R'は炭素数1から25の炭化水素置換基である。R'の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、オクチル、ネオペンチルなどの直鎖状脂肪族炭化水素基または分岐状脂肪族炭化水素基、フェニル、トリル、ナフチル、ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニル−2−プロピル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニルなどの芳香族炭化水素基などが挙げられる。さらにトリメチルシリルなどのケイ素原子を含有する炭化水素基も含まれる。
(a)周期律表第5族遷移金属化合物のメタロセン型錯体としては、中でも、Mがバナジウムであるバナジウム化合物が好ましい。例えば、RV・La、RVX・La、RV・La、RVX・La、RVX・La、RVX・La、RV(O)X・Laなどが好ましく挙げられる。特に、RV・La、RVX・Laが好ましい。
RM・La、すなわち、シクロアルカジエニル基の配位子を有する酸化数+1の周期律表第5族遷移金属化合物としては、シクロペンタジエニル(ベンゼン)バナジウム、シクロペンタジエニル(トルエン)バナジウム、シクロペンタジエニル(キシレン)バナジウム、シクロペンタジエニル(トリメチルベンゼン)バナジウム、シクロペンタジエニル(ヘキサメチルベンゼン)バナジウム、シクロペンタジエニル(ナフタレン)バナジウム、シクロペンタジエニル(アントラセン)バナジウム、シクロペンタジエニル(フェロセン)バナジウム、メチルシクロペンタジエニル(ベンゼン)バナジウム、1,3−ジメチルシクロペンタジエニル(ベンゼン)バナジウム、1−ブチル−3−メチルシクロペタジエニル(ベンゼン)バナジウム、テトラメチルシクロペンタジエニル(ベンゼン)バナジウム、ペンタメチルシクロペンタジエニル(ベンゼン)バナジウム、トリメチルシリルシクロペンタジエニル(ベンゼン)バナジウム、1,2−ビス(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル(ベンゼン)バナジウム、1,3−ビス(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル(ベンゼン)バナジウム、インデニル(ベンゼン)バナジウム、2−メチルインデニル(ベンゼン)バナジウム、2−トリメチルシリルインデニル(ベンゼン)バナジウム、フルオレニル(ベンゼン)バナジウム、シクロペンタジエニル(エチレン)(トリメチルホスフィン)バナジウム、シクロペンタジエニル(ブタジエン)(トリメチルホスフィン)バナジウム、シクロペンタジエニル(1,4−ジフェニルブタジエン)(トリメチルホスフィン)バナジウム、シクロペンタジエニル(1,1,4,4−テトラフェニルブタジエン)(トリメチルホスフィン)バナジウム、シクロペンタジエニル(2,3−ジメチルブタジエン)(トリメチルホスフィン)バナジウム、シクロペンタジエニル(2、4−ヘキサジエン)(トリメチルホスフィン)バナジウム、シクロペンタジエニルテトラカルボニルバナジウム、インデニルテトラカルボニルバナジウムなどを挙げることができる。
Rn MX2−n・Laで表わされる化合物のうち、n=1、すなわち、シクロアルカジエニル基を配位子として一個有する場合には、他のシグマ結合性配位子として、水素原子、塩素、臭素、沃素などのハロゲン原子、メチル基、フェニル基、ベンジル基、ネオペンチル基、トリメチルシリル基、ビストリメチルシリルメチル基などの炭化水素基、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基などの炭化水素オキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジオクチルアミノ基などの炭化水素アミノ基を有することができる。
さらに、他の配位子としては、アミン、アミド、ホスフィン、エ−テル、ケトン、エステル、オレフィン、ジエン、芳香族炭化水素、アルキンなどの中性のルイス塩基を有することもできる。活性水素のないルイス塩基が好ましい。
Rn MX2−n・Laで表わされる化合物のうち、n=2、すなわち、シクロアルカジエニル基を配位子として二個有する場合には、各々のシクロアルカジエニル環が互いにMeSi基、ジメチルメチレン基、メチルフェニルメチレン基、ジフェニルメチレン基、エチレン基、置換エチレン基等の架橋基で結合されたものも含まれる。
本発明のRnMX2−n・Laで表わされる化合物のうち、n=1、すなわち、シクロアルカジエニル基を配位子として一個有する酸化数+2の周期律表第5族遷移金属化合物の具体例としては、クロロシクロペンタジエニル(テトラヒドロフラン)バナジウム、クロロシクロペンタジエニル(トリメチルホスフィン)バナジウム、クロロシクロペンタジエニルビス(トリメチルホスフィン)バナジウム、クロロシクロペンタジエニル(1,2−ビスジメチルホスフィノエタン)バナジウム、クロロシクロペンタジエニル(1,2−ビスジフェニルホスフィノエタン)バナジウム、クロロシクロペンタジエニル(トリフェニルホスフィン)バナジウム、クロロシクロペンタジエニル(テトラヒドロチオフェン)バナジウム、ブロモシクロペンタジエニル(テトラヒドロフラン)バナジウム、ヨ−ドシクロペンタジエニル(テトラヒドロフラン)バナジウム、クロロ(メチルシクロペンタジエニル)(テトラヒドロフラン)バナジウム、クロロ(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)(テトラヒドロフラン)バナジウム、クロロ(1−ブチル−3−メチルシクロペタジエニル)(テトラヒドロフラン)バナジウム、クロロ(テトラメチルシクロペンタジエニル)(テトラヒドロフラン)バナジウム、クロロ(ペンタメチルシクロペンタジエニル)(テトラヒドロフラン)バナジウム、クロロ(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(テトラヒドロフラン)バナジウム、クロロ(1,2−ビス(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル)(テトラヒドロフラン)バナジウム、クロロ(1,3−ビス(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル)(テトラヒドロフラン)バナジウム、クロロインデニル(テトラヒドロフラン)バナジウム、クロロ(2−メチルインデニル)(テトラヒドロフラン)バナジウム、クロロ(2−トリメチルシリルインデニル)(テトラヒドロフラン)バナジウム、クロロフルオレニル(テトラヒドロフラン)バナジウム、ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(t−ブチルアミノ) バナジウム、ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(t−ブチルアミノ)バナジウムなどが挙げられる。
本発明のRn MX2−n・Laで表わされる化合物のうち、n=2、すなわちシクロアルカジエニル基を配位子として二個有する酸化数+2の周期律表第5族遷移金属化合物の具体例としては、ビスシクロペンタジエニルバナジウム、ビス(メチルシクロペンタジエニル)バナジウム、ビス(1,2−ジメチルシクロペンタジエニル)バナジウム、ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)バナジウム、ビス(1−メチル−3−ブチルシクロペタジエニル)バナジウム、ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)バナジウム、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)バナジウム、ビス(エチルシクロペンタジエニル)バナジウム、ビス(n−プロピルシクロペンタジエニル)バナジウム、ビス(i−プロピルシクロペンタジエニル)バナジウム、ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)バナジウム、ビス(iso−ブチルシクロペンタジエニル)バナジウム、ビス(sec−ブチルシクロペンタジエニル)バナジウム、ビス(t−ブチルシクロペンタジエニル)バナジウム、ビス(1−メトキシエチルシクロペンタジエニル)バナジウム、ビス(1−ジメチルアミノエチルシクロペンタジエニル)バナジウム、ビス(1−ジエチルアミノエチルシクロペンタジエニル)バナジウム、ビス(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)バナジウム、ビス(1−ジメチルホスフィノエチルシクロペンタジエニル)バナジウム、ビス(1,2−ビス(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル)バナジウム、ビス(1,3−ビス(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル)バナジウム、インデニルシクロペンタジエニルバナジウム、(2−メチルインデニル)シクロペンタジエニルバナジウム、(2−トリメチルシリルインデニル)シクロペンタジエニルバナジウム、ビスインデニルバナジウム、ビスフルオレニルバナジウム、インデニルフルオレニルバナジウム、シクロペンタジエニルフルオレニルバナジウム、ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(t−ブチルアミノ)バナジウム、ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(t−ブチルアミノ)バナジウム、ジメチルシリルビス(シクロペンタジエニル)バナジウム、ジメチルシリルビス(インデニル)バナジウム、ジメチルシリルビス(フルオレニル)バナジウムなどが挙げられる。
Rn MX3−n・Laで表される具体的な化合物のうち、n=1の化合物としては、シクロペンタジエニルバナジウムジクロライド、メチルシクロペンタジエニルバナジウムジクロライド、(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)バナジウムジクロライド、(1−ブチル−3−メチルシクロペンタジエニル)バナジウムジクロライド、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)バナジウムジクロライド、(トリメチルシリルシクロペン
タジエニル)バナジウムジクロライド、(1,3−ビス(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル)バナジウムジクロライド、インデニルバナジウムジクロライド、(2−メチルインデニル)バナジウムジクロライド、(2−トリメチルシリルインデニル)バナジウムジクロライド、フルオレニルバナジウムジクロライドなどのジクロライド体、あるいはこれらの化合物の塩素原子をメチル基で置換したジメチル体などが挙げられる。
RとXが炭化水素基、シリル基によって結合されたものも含まれる。例えば、(t−ブチルアミド)ジメチル(η−シクロペンタジエニル)シランバナジウムクロライド、(t−ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)シランバナジウムクロライドなどのアミドクロライド体、あるいはこれらの化合物の塩素原子をメチル基で置換したメチル体などが挙げられる。
シクロペンタジエニルバナジウムジメトキサイド、シクロペンタジエニルバナジウムジ−iso−プロポキサイド、シクロペンタジエニルバナジウムジ−t−ブトキサイド、シクロペンタジエニルバナジウムジフェノキサイド、シクロペンタジエニルバナジウムメトキシクロライド、シクロペンタジエニルバナジウム−iso−プロポキシクロライド、シクロペンタジエニルバナジウム−t−ブトキシクロライド、シクロペンタジエニルバナジウムフェノキシクロライドなどのアルコキシド体、あるいはこれらの化合物の塩素原子をメチル基で置換したメチル体などが挙げられる。
(シクロペンタジエニル)ビス(ジエチルアミド)バナジウム、(シクロペンタジエニル)ビス(ジ−iso−プロピルアミド)バナジウム、(シクロペンタジエニル)ビス(ジ−n−オクチルアミド)バナジウムなどのビスアミド体が挙げられる。
シクロペンタジエニルバナジウムジクロライド・ビストリエチルホスフィン錯体、シクロペンタジエニルバナジウムジクロライド・ビストリメチルホスフィン錯体、(シクロペンタジエニル)ビス(ジイソ−プロピルアミド)バナジウムトリメチルホスフィン錯体、モノメチルシクロペンタジエニルバナジウムジクロライド・ビストリエチルフォスフィン錯体などのホスフィン錯体が挙げられる。
Rn MX3−n・Laで表される具体的な化合物のうち、n=2の化合物としては、ジシクロペンタジエニルバナジウムクロライド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)バナジウムクロライド、ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)バナジウムクロライド、ビス(1−ブチル−3−メチルシクロペンタジエニル)バナジウムクロライド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)バナジウムクロライド、ビス(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)バナジウムクロライド、ビス(1,3−ビス(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル)バナジウムクロライド、ジインデニルバナジウムクロライド、ビス(2−メチルインデニル)バナジウムクロライド、ビス(2−トリメチルシリルインデニル)バナジウムクロライド、ジフルオレニルバナジウムクロライドなどのクロライド体、あるいはこれらの化合物の塩素原子をメチル基で置換したメチル体などが挙げられる。
ジシクロペンタジエニルバナジウムメトキサイド、ジシクロペンタジエニルバナジウム−iso−プロポキサイド、ジシクロペンタジエニルバナジウム−t−ブトキサイド、ジシクロペンタジエニルバナジウムフェノキサイド、ジシクロペンタジエニル(ジエチルアミド)バナジウム、ジシクロペンタジエニル(ジ−iso−プロピルアミド)バナジウム、ジシクロペンタジエニル(ジ−n−オクチルアミド)バナジウムが挙げられる。
Rが炭化水素基、シリル基によって結合されたものも含まれる。例えば、ジメチルビス(η−シクロペンタジエニル)シランバナジウムクロライド、ジメチルビス(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)シランバナジウムクロライドなどのクロライド体、あるいはこれらの化合物の塩素原子をメチル基で置換したメチル体などが挙げられる。
RMXで示される具体的な化合物としては、以下の(i)〜(xvi)のものが挙げられる。
(i)シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライドが挙げられる。モノ置換シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、例えば、メチルシクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、エチルシクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、プロピルシクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、イソプロピルシクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、t−ブチルシクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、(1,1−ジメチルプロピル)シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、(ベンジル)シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、(2−フェニル−2−プロピル)シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、(3−ペンチル)シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、(3−メチル−3−ペンチル)シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、(3−フェニル−3−ペンチル)シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライドなどが挙げられる。
(ii)1,2−ジ置換シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、例えば、(1,2−ジメチルシクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライド、(1−エチル−2−メチルシクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライド、(1−メチル−2−プロピルシクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライド、(1−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライド、(1−メチル−2−ビス(トリメチルシリル)メチルシクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライド、1,2−ビス(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライド、(1−メチル−2−フェニルシクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライド、(1−メチル−2−トリルシクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライド、(1−メチル−2−(2,6−ジメチルフェニル)シクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライド、などが挙げられる。
(iia)1,3−ジ置換シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、例えば、(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライド、(1−エチル−3−メチルシクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライド、(1−メチル−3−プ
ロピルシクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライド、(1−ブチル−3−メチルシクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライド、(1−メチル−3−ビス(トリメチルシリル)メチルシクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライド、1,3−ビス(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライド、(1−メチル−3−フェニルシクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライド、(1−メチル−3−トリルシクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライド、(1−メチル−3−(2,6−ジメチルフェニル)シクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライド、などが挙げられる。
(iii)1,2,3−トリ置換シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、例えば、(1,2,3−トリメチルシクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライドなどが挙げられる。
(iv)1,2,4−トリ置換シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、例えば、(1,2,4−トリメチルシクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライドなどが挙げられる。
(v)テトラ置換シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、例えば、(1,2,3,4−テトラメチルシクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライド、(1,2,3,4−テトラフェニルシクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライドなどが挙げられる。
(vi)ペンタ置換シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、例えば、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライド、(1,2,3,4−テトラメチル−5−フェニルシクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライド、(1−メチル−2,3,4,5−テトラフェニルシクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライドなどが挙げられる。
(vii)インデニルバナジウムトリクロライドが挙げられる。
(viii)置換インデニルバナジウムトリクロライド、例えば、(2−メチルインデニル)バナジウムトリクロライド、(2−トリメチルシリルインデニル)バナジウムトリクロライドなどが挙げられる。
(ix)(i)〜(viii)の化合物の塩素原子をアルコキシ基で置換したモノアルコキシド、ジアルコキシド、トリアルコキシドなどが挙げられる。例えば、シクロペンタジエニルバナジウムトリ−t−ブトキサイド、シクロペンタジエニルバナジウム−iso−プロポキサイド、シクロペンタジエニルバナジウムジメトキシクロライド、トリメチルシリルシクロペンタジエニルバナジウムジ−iso−プロポキシクロライド、シクロペンタジエニルバナジウムジ−t−ブトキシクロライド、シクロペンタジエニルバナジウムジフェノキシクロライド、シクロペンタジエニルバナジウム−iso−プロポキシジクロライド、シクロペンタジエニルバナジウム−t−ブトキシジクロライド、シクロペンタジエニルバナジウムフェノキシジクロライド、トリメチルシリルシクロペンタジエニルバナジウムトリ−t−ブトキサイド、トリメチルシクロペンタジエニルバナジウムトリ−iso−プロポキサイド、トリメチルシリルシクロペンタジエニルバナジウムジメトキシクロライド、トリメチルシリルシクロペンタジエニルバナジウムジ−iso−プロポキシクロライド、トリメチルシリルシクロペンタジエニルバナジウムジ−t−ブトキシクロライド、トリメチルシリルシクロペンタジエニルバナジウムジフェノキシクロライド、トリメチルシリルシクロペンタジエニルバナジウム−iso−プロポキシジクロライド、トリメチルシリルシクロペンタジエニルバナジウム−t−ブトキシジクロライド、トリメチルシリルシクロペンタジエニルバナジウムフェノキシジクロライドなどが挙げられる。
(x)(i)〜(ix)の塩素原子をメチル基で置換したメチル体が挙げられる。
(xi)Rが炭化水素基、シリル基によって結合されたものが挙げられる。例えば、(t−ブチルアミド)ジメチル(η−シクロペンタジエニル)シランバナジウムジクロライド、(t−ブチルアミド)ジメチル(トリメチル−η−シクロペンタジエニル)シランバナジウムジクロライド、(t−ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)シランバナジウムジクロライドなどが挙げられる。
(xii)(xi)の塩素原子をメチル基で置換したメチル体が挙げられる。
(xiii)(xi)の塩素原子をアルコキシ基で置換したモノアルコキシ体、ジアルコキシ体が挙げられる。
(xiv)(xiii)のモノクロル体をメチル基で置換した化合物が挙げられる。
(xv)(i)〜(viii)の塩素原子をアミド基で置換したアミド体が挙げられる。例えば、シクロペンタジエニルトリス(ジエチルアミド)バナジウム、シリルシクロペンタジエニルトリス(iso−プロピルアミド)バナジウム、シクロペンタジエニルトリス(n−オクチルアミド)バナジウム、シクロペンタジエニルビス(ジエチルアミド)バナジウムクロライド、(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)ビス(iso−プロピルアミド)バナジウムクロライド、(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)ビス(n−オクチルアミド)バナジウムクロライド、シクロペンタジエニル(ジエチルアミド)バナジウムジクロライド、シクロペンタジエニル(iso−プロピルアミド)バナジウムジクロライド、シクロペンタジエニル(n−オクチルアミド)バナジウムジクロライド、(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)トリス(ジエチルアミド)バナジウム、(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)トリス(iso−プロピルアミド)バナジウム、(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)トリス(n−オクチルアミド)バナジウム、(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)ビス(ジエチルアミド)バナジウムクロライド、(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)ビス(iso−プロピルアミド)バナジウムクロライド、(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)ビス(n−オクチルアミド)バナジウムクロライド、(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(ジエチルアミド)バナジウムジクロライド、(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(iso−プロピルアミド)バナジウムジクロライド、(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(n−オクチルアミド)バナジウムジクロライドなどが挙げられる。
(xvi)(xv)の塩素原子を、メチル基で置換したメチル体が挙げられる。
RM(O)Xで表される具体的な化合物としては、シクロペンタジエニルオキソバナジウムジクロライド、メチルシクロペンタジエニルオキソバナジウムジクロライド、ベンジルシクロペンタジエニルオキソバナジウムジクロライド、(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)オキソバナジウムジクロライド、(1−ブチル−3−メチルシクロペンタジエニル)オキソバナジウムジクロライド、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)オキソバナジウムジクロライド、(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)オキソバナジウムジクロライド、(1,3−ビス(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル)オキソバナジウムジクロライド、インデニルオキソバナジウムジクロライド、(2−メチルインデニル)オキソバナジウムジクロライド、(2−トリメチルシリルインデニル)オキソバナジウムジクロライド、フルオレニルオキソバナジウムジクロライドなどが挙げられる。上記の各化合物の塩素原子をメチル基で置換したメチル体も挙げられる。
RとXが炭化水素基、シリル基によって結合されたものも含まれる。例えば、(t−ブチルアミド)ジメチル(η−シクロペンタジエニル)シランオキソバナジウムクロライド、(t−ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)シランオキソバナジウムクロライドなどのアミドクロライド体、あるいはこれらの化合物の塩素原子をメチル基で置換したメチル体などが挙げられる。
シクロペンタジエニルオキソバナジウムジメトキサイド、シクロペンタジエニルオキソバナジウムジ−iso−プロポキサイド、シクロペンタジエニルオキソバナジウムジ−t−ブトキサイド、シクロペンタジエニルオキソバナジウムジフェノキサイド、シクロペンタジエニルオキソバナジウムメトキシクロライド、シクロペンタジエニルオキソバナジウム−iso−プロポキシクロライド、シクロペンタジエニルオキソバナジウム−t−ブトキシクロライド、シクロペンタジエニルオキソバナジウムフェノキシクロライドなどが挙げられる。上記の各化合物の塩素原子をメチル基で置換したメチル体も挙げられる。
(シクロペンタジエニル)ビス(ジエチルアミド)オキソバナジウム、(シクロペンタジエニル)ビス(ジ−iso−プロピルアミド)オキソバナジウム、(シクロペンタジエニル)ビス(ジ−n−オクチルアミド)オキソバナジウムなどが挙げられる。
Rn MX3−n (NR')で表される具体的な化合物としては、シクロペンタジエニル(メチルイミド)バナジウムジクロライド、シクロペンタジエニル(フェニルイミド)バナジウムジクロライド、シクロペンタジエニル(2,6−ジメチルフェニルイミド)バナジウムジクロライド、シクロペンタジエニル(2,6−ジiso−−プロピルフェニルイミド)バナジウムジクロライド、(メチルシクロペンタジエニル)(フェニルイミド)バナジウムジクロライド、(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)(フェニルイミド)バナジウムジクロライド、(1−ブチル−3−メチルシクロペンタジエニル)(フェニルイミド)バナジウムジクロライド、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)(フェニルイミド)バナジウムジクロライド、インデニル(フェニルイミド)バナジウムジクロライド、2−メチルインデニル(フェニルイミド)バナジウムジクロライド、フルオレニル(フェニルイミド)バナジウムジクロライドなどが挙げられる。
RとXが炭化水素基、シリル基によって結合されたものも含まれる。例えば、(t−ブチルアミド)ジメチル(η−シクロペンタジエニル)シラン(フェニルイミド)バナジウムクロライド、(t−ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)シラン(フェニルイミド)バナジウムクロライドなどのアミドクロライド体、あるいはこれらの化合物の塩素原子をメチル基で置換したメチル体などが挙げられる。
Rが炭化水素基、シリル基によって結合されたものも含まれる。例えば、ジメチルビス(η−シクロペンタジエニル)シラン(フェニルイミド)バナジウムクロライド、ジメチルビス(η−シクロペンタジエニル)シラン(トリルイミド)バナジウムクロライド、ジメチル(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)シラン(フェニルイミド)バナジウムクロライド、ジメチル(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)シラン(トリルイミド)バナジウムクロライドなどのイミドクロライド体、あるいはこれらの化合物の塩素原子をメチル基で置換したメチル体などが挙げられる。
シクロペンタジエニルバナジウム(フェニルイミド)ジメトキサイド、シクロペンタジエニルバナジウム(フェニルイミド)ジiso−プロポキサイド、シクロペンタジエニルバナジウム(フェニルイミド)(イソ−プロポキシ)クロライド、(シクロペンタジエニル)ビス(ジエチルアミド)バナジウム(フェニルイミド)、(シクロペンタジエニル)ビス(ジiso−プロピルアミド)バナジウム(フェニルイミド)などが挙げられる。
本発明の(b)成分のうち、非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化合物を構成する非配位性アニオンとしては、例えば、テトラ(フェニル)ボレ−ト、テトラ(フルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(ジフルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(トリフルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(テトラフルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレ−ト、テトラキス(テトラフルオロメチルフェニル)ボレ−ト、テトラ(トリイル)ボレ−ト、テトラ(キシリル)ボレ−ト、トリフェニル(ペンタフルオロフェニル)ボレ−ト、トリス(ペンタフルオロフェニル)(フェニル)ボレ−ト、トリデカハイドライド−7,8−ジカルバウンデカボレ−ト、テトラフルオロボレ−ト、ヘキサフルオロホスフェ−トなどが挙げられる。
一方、カチオンとしては、カルボニウムカチオン、オキソニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプチルトリエニルカチオン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオンなどを挙げることができる。
カルボニウムカチオンの具体例としては、トリフェニルカルボニウムカチオン、トリス(置換フェニル)カルボニウムカチオンなどの三置換カルボニウムカチオンを挙げることができる。トリス(置換フェニル)カルボニウムカチオンの具体例としては、トリ(メチルフェニル)カルボニウムカチオン、トリス(ジメチルフェニル)カルボニウムカチオンを挙げることができる。
アンモニウムカチオンの具体例としては、トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニウムカチオン、トリプロピルアンモニウムカチオン、トリブチルアンモニウムカチオン、トリ(n−ブチル)アンモニウムカチオンなどのトリアルキルアンモニウムカチオン、N,N−ジメチルアニリニウムカチオン、N,N−ジエチルアニリニウムカチオン、N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリニウムカチオンなどのN,N−ジアルキルアニリニウムカチオン、ジ(イソ−プロピル)アンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウムカチオンなどのジアルキルアンモニウムカチオンを挙げることができる。
ホスホニウムカチオンの具体例としては、トリフェニルホスホニウムカチオン、トリ(メチルフェニル)ホスホニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウムカチオンなどのトリアリ−ルホスホニウムカチオンを挙げることができる。
該イオン性化合物は、上記で例示した非配位性アニオン及びカチオンの中から、それぞれ任意に選択して組み合わせたものを好ましく用いることができる。
中でも、イオン性化合物としては、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ−ト、トリフェニルカルボニウムテトラキス(フルオロフェニル)ボレ−ト、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ−ト、1,1'−ジメチルフェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ−トなどが好ましい。
イオン性化合物を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明における(c)成分の周期律表第1〜3族元素の有機金属化合物としては、有機アルミニウム化合物、有機リチウム化合物、有機マグネシウム化合物、有機亜鉛化合物、有機ホウ素化合物などが挙げられる。
具体的な化合物としては、メチルリチウム、ブチルリチウム、フェニルリチウム、ベンジルリチウム、ネオペンチルリチウム、トリメチルシリルメチルリチウム、ビストリメチルシリルメチルリチウム、ジブチルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウム、ジエチル亜鉛、ジメチル亜鉛、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウム、三フッ化ホウ素、トリフェニルホウ素などを挙げられる。
さらに、エチルマグネシウムクロライド、ブチルマグネシウムクロライド、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、セスキエチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムジクロライドのような有機金属ハロゲン化合物、ジエチルアルミニウムハイドライド、セスキエチルアルミニウムハイドライドのような水素化有機金属化合物も含まれる。
本発明における(c)成分の周期律表第1〜3族元素の有機金属化合物としては、有機アルミニウム化合物が好ましい。有機アルミニウム化合物の具体的な化合物としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、セスキエチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムジクロライドなどの有機アルミニウムハロゲン化合物、ジエチルアルミニウムハイドライド、セスキエチルアルミニウムハイドライドのような水素化有機アルミニウム化合物などが挙げられる。
また、(c)成分として、アルモキサンを用いることができる。アルモキサンとしては、有機アルミニウム化合物と縮合剤とを接触させることによって得られるものであって、一般式(−Al(R‘)O−)nで示される鎖状アルミノキサン、あるいは環状アルミノキサンが挙げられる。(R‘は炭素数1〜10の炭化水素基であり、一部ハロゲン原子及び/又はアルコキシ基で置換されたものも含む。nは重合度であり、5以上、好ましくは10以上である)。R‘として、はメチル、エチル、プロピル、イソブチル基が挙げられるが、メチル基及びエチル基が好ましい。アルミノキサンの原料として用いられる有機アルミニウム化合物としては、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム及びその混合物などが挙げられる。
トリメチルアルミニウムとトリブチルアルミニウムの混合物を原料として用いたアルモキサンを好適に用いることができる。
また、縮合剤としては、典型的なものとして水が挙げられるが、この他に該トリアルキルアルミニウムが縮合反応する任意のもの、例えば無機物などの吸着水やジオ−ルなどが挙げられる。上記の有機金属化合物は、二種類以上併用することができる。
触媒成分の添加順序は、特に、制限はないが、例えば次の順序で行うことができる。
重合すべき共役ジエン化合物モノマー又はモノマーと溶媒の混合物に(c)成分を添加した後、(a)成分と(b)成分を任意の順序で添加する。
ここで、重合すべき共役ジエン化合物モノマーとは、全量であっても一部であってもよい。モノマーの一部の場合は、上記の接触混合物を残部のモノマーあるいは残部のモノマー溶液と混合することができる。
共役ジエン化合物モノマーとしては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチルブタジエンなどがある。
原料としてのポリブタジエンは、ポリマー主鎖中の1,4−シス構造が80〜95%であり、好ましくは87〜92%、また1,2−ビニル構造が4〜19%、好ましくは8〜13%、さらに1,4-トランス構造が1%以下であることが望ましい。
ミクロ構造の範囲が、上記範囲に無いと効率的に反応を進めるため、上記範囲の1,2−ビニル構造が含まれることが望ましい。また、1,4−シス構造が上記範囲以下では著しく耐摩耗性や機械特性が劣るため好ましくない。
重合方法は、特に制限はなく、塊状重合、溶液重合などを適用できる。
重合装置としては、一般にオートクレーブが用いられるが、特に制限はない。
溶液重合での溶媒としては、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族系炭化水素、n−ヘキサン、ブタン、ヘプタン、ペンタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素、1−ブテン、シス−2− ブテン、トランス−2− ブテン等のオレフィン系炭化水素、ミネラルスピリット、ソルベントナフサ、ケロシン等の炭化水素系溶媒や、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒等が挙げられる。また、1,3−ブタジエンそのものを重合溶媒としてもよい。
溶媒として好ましくは、非芳香族炭化水素であり、特にシクロヘキサンが好ましい。
原料シスポリブタジエンのムーニー粘度(ML1+4,100℃)は20〜50であり、好ましくは30〜40であり、特に好ましくは33〜35である。
ムーニー粘度が上記範囲より低すぎると機械特性の低下の問題が生じ、逆に高すぎると混練時でのフィラー分散性が悪くなり、十分な性能が発揮できないことと、また、加工性に問題が生ずるため好ましくない。
また、原料シスポリブタジエンの数平均分子量(Mn)は、120,000〜180,000g/molであり、特に140,000〜160,000g/molが好ましい。また、分子量分布(Mw/Mn)は2.0〜3.7が好ましく、2.2〜3.0がより好ましく、2.3〜2.7が特に好ましい。
(C)高シス構造を持った直鎖状ゴム
高シス構造を持った直鎖状ゴムとしては、前述した(A)加硫可能なゴムで選択したゴム以外から選択される。その種類としては、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、ニトリルゴム(NBR)、エチレンプロピレンゴム(EPM)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、シリコンゴム等があげられる。
この中でも特にブタジエンゴム(BR)が望ましい。
さらに、高シス構造を持った直鎖状ゴムとしての必要条件として、以下の2つの構造を定量的に規定する必要がある。
(1)高シス構造
則ち、ゴムのミクロ構造にシス構造を含み、その割合が一般に80%以上が好ましく、88.0%〜99.8%がより好ましく、96.0〜99.0%がさらに好ましく、95.0〜98.9%が特に好ましい。
(2)直鎖状構造
分子の分岐度を示す指標である5%トルエン溶液粘度(Tcp)と100℃でのムーニー粘度(ML1+4,100℃)との比(Tcp/ML1+4)が2.0〜5.0、より好ましくは、2.1〜4.0、特に好ましくは、2.2〜3.0である。
Tcpは濃厚溶液中での分子の絡み合いの程度を示すのであって、同程度の分子量分布の高シスゴムにあっては、分子量が同一であれば(すなわち、(ML1+4,100℃)が同一であれば)分岐度の指標(Tcpが大きい程、分岐度は小さい)となるものである。また、Tcp/ML1+4は(ML1+4,100℃)の異なる高シスゴムの分岐度を比較する場合に指標(Tcp/ML1+4が大きい程、分岐度は小さい)として用いられる。
則ち、Tcp/ML1+4の値が大きくなるほど、直鎖状になっていることを示す。
更に、分子量分布(Mw/Mn)は、1.5〜5.0が好ましく、より好ましくは2.0〜4.0、特に好ましくは2.2〜3.0である。
分子量分布の値が、1.5より小さいと、加工性が悪くなり好ましくない。また、逆に5.0より大きすぎると、破壊特性が低下するなどの影響を及ぼす。
更に100℃での(ML1+4,100℃)は30〜60が好ましく、35〜55がより好ましく、37〜50が特に好ましい。この値より小さいと、破壊特性を始めとするゴム物性が低下する傾向にあり、高くなると作業性が悪く配合剤とともに混練りすることが困難になるなどの問題を生ずる。さらに実質的にゲル分を含有しないことを要件とする。
(D)高シス構造を持った分岐状ゴム
高シス構造を持った分岐状ゴムとしては、前述した(A)加硫可能なゴムで選択したゴム以外から選択される。その種類としては、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、ニトリルゴム(NBR)、エチレンプロピレンゴム(EPM)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、シリコンゴム等があげられる。
この中でも特にブタジエンゴム(BR)が望ましい。
さらに、高シス構造を持った分岐状ゴムとしての必要条件として、以下の2つの構造を定量的に規定する必要がある。
(1)高シス構造
則ちゴムのミクロ構造にシス構造を含み、その割合が一般に80%以上が好ましく、88.0%〜99.8%がより好ましく、96.0〜99.0%がさらに好ましく、95.0〜98.9%が特に好ましい。
(2)分岐状構造
分子の分岐度を示す指標である5%トルエン溶液粘度(Tcp)とムーニー粘度(ML1+4)との比(Tcp/ML1+4)が0.5〜2.0が好ましく、より好ましくは、0.7〜1.8、特に好ましくは、0.8〜1.5である。
Tcpは濃厚溶液中での分子の絡み合いの程度を示すのであって、同程度の分子量分布の高シスゴムにあっては、分子量が同一であれば(すなわち、ML1+4が同一であれば)分岐度の指標(Tcpが大きい程、分岐度は小さい)となるものである。また、Tcp/ML1+4はML1+4の異なる高シスゴムの分岐度を比較する場合に指標(Tcp/ML1+4が大きい程、分岐度は小さい)として用いられる。
則ち、Tcp/ML1+4の値が小さくなるほど、分岐状になっていることを示す。
該Tcp/ML1+4が、上記範囲より大きいと低温結晶化の問題が生じ易くなり、逆に上記範囲よりも小さいと破壊特性の低下の問題が生じ易くなるため好ましくない。
更に、分子量分布(Mw/Mn)は、1.5〜9.0が好ましく、より好ましくは2.0〜5.0、特に好ましくは2.5〜4.0である。
分子量分布の値が、1.5より小さいと、加工性が悪くなり好ましくない。また、逆に9.0より大きすぎると、破壊特性が低下するなどの影響を及ぼすため好ましくない。
更に100℃でのML1+4は30〜60が好ましく、35〜55がより好ましく、37〜50が特に好ましい。この値より小さいと、破壊特性を始めとするゴム物性が低下する傾向にあり、高くなると作業性が悪く配合剤とともに混練りすることが困難になるなどの問題を生ずる。さらに、実質的にゲル分を含有しないことを要件とする。
(D)の配合する量としては、全ゴム分100重量部において、(B)高シス構造を持った分岐状ゴムを3〜90重量部、より好ましくは、5〜80重量部、特に好ましくは、7〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
(E)低シス構造を持ったゴム(低シスゴムと略記)
分子中の1,4−シス構造の割合が20〜80mol%未満の低シス構造を持ったゴムとしては、ポリブタジエンが好ましい。
また、低シスゴムの分子中の1,4−シス構造の割合は、20〜80mol%未満がよく、30〜60mol%がより好ましく、31〜40mol%が特に好ましい。
分子中の1,4−シス構造の割合が、上記範囲より大きいと、低温結晶化が起こりやすく、さらに上記範囲より小さいと、機械特性の低下が起こりやすくなるため好ましくない。
また、低シスゴムの100℃におけるムーニー粘度(ML1+4)は、20〜80が好ましく、25〜70がより好ましく、31〜40が特に好ましい。
低シスゴムの100℃におけるムーニー粘度(ML1+4)が上記範囲より大きいと、作業性が悪く配合剤とともに混練りすることが困難になるなどの問題が起こりやすく、さらに上記範囲より小さいと、破壊特性を始めとするゴム物性が低下する傾向にあるため好ましくない。
また、低シスゴムの分子量分布(Mw/Mn)としては、1〜10が好ましく、1.3〜8がより好ましく、1.5〜4が特に好ましい。
低シスゴムの分子量分布(Mw/Mn)が上記範囲より大きいと、破壊特性が低下する傾向が起こりやすく、さらに上記範囲より小さいと、加工性が悪くなるため好ましくない。
(重合方法)
重合方法は、特に制限はなく、塊状重合、溶液重合などを適用できる。
重合装置としては、一般にオートクレーブが用いられるが、特に制限はない。
(重合溶媒)
溶液重合での溶媒としては、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族系炭化水素、n−ヘキサン、ブタン、ヘプタン、ペンタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素、1−ブテン、シス−2− ブテン、トランス−2− ブテン等のオレフィン系炭化水素、ミネラルスピリット、ソルベントナフサ、ケロシン等の炭化水素系溶媒や、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒等が挙げられる。また、1,3−ブタジエンそのものを重合溶媒としてもよい。
溶媒として好ましくは、非芳香族炭化水素であり、特にシクロヘキサンが好ましい。
(その他添加剤等)
本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により、通常、ゴム工業界で用いられる各種薬品、例えば加硫剤、加硫促進剤、プロセス油、老化防止剤、スコーチ防止剤、亜鉛華、ステアリン酸などを含有させることができる。
(混練方法)
また、本発明のゴム組成物は、ロールなどの開放式混練機、バンバリーミキサーなどの密閉式混練機などの混練り機を用いて混練りすることによって得られ、成形加工後に加硫を行ない、各種ゴム製品に適用することが出来る。
以下に本願発明について詳述する。
本願発明は、以下に示す8つの発明を包含する。
(イ)第一の発明・・・2元系ゴム
本願において、第一の発明は、(A)加硫可能なゴムおよび(B)メタロセン触媒重合ポリブタジエンによる組み合わせからなる2元系ゴムによる防舷材用ゴム組成物である。
以下に製造条件および製造方法を示す。
(A)の配合する量としては、全ゴム分((A)+(B))100重量部において、加硫可能なゴムを20〜90重量部、より好ましくは、30〜80重量部、特に好ましくは、40〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
(B)の配合する量としては、全ゴム分((A)+(B))100重量部において、メタロセン触媒重合ポリブタジエンを1〜90重量部、より好ましくは、2〜80重量部、特に好ましくは、3〜70重量部を配合するものが好ましい。
この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
表1より、本願発明の全ての実施例は、(A)加硫可能なゴムと(A)以外の高シス構造を持った直鎖状ゴムの2元系のゴム構成である比較例1と比べて、−30℃における弾性率が低下していることが分かる。さらに、結晶化温度も全て比較例に比べて低くなっている事が分かる。
故に、本願発明の2元系のゴム構成では、低温でのゴム弾性への改善が見られ、優れた防舷材用ゴムを提供できることを示唆している。
(ロ)第二の発明・・・3元系ゴム
本願において、第二の発明は、(A)加硫可能なゴムおよび(B)メタロセン触媒重合ポリブタジエンおよび、(A)以外の高シス構造を持った直鎖状ゴム(C)による組み合わせからなる3元系ゴムによる防舷材用ゴム組成物である。
以下に製造条件および製造方法を示す。
(A)の配合する量としては、全ゴム分((A)+(B)+(C))100重量部において、加硫可能なゴムを20〜90重量部、より好ましくは、30〜80重量部、特に好ましくは、40〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
(B)の配合する量としては、全ゴム分((A)+(B)+(C))100重量部において、メタロセン触媒重合ポリブタジエンを1〜90重量部、より好ましくは、2〜80重量部、特に好ましくは、3〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
(C)の配合する量としては、(A)+(B)+(C)からなる全ゴム分100重量部において、(C)高シス構造を持った直鎖状ゴムを3〜90重量部、より好ましくは、5〜80重量部、特に好ましくは、7〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
表3より、本願発明の全ての実施例は、(A)加硫可能なゴムと(A)以外の高シス構造を持った直鎖状ゴムの2元系のゴム構成である比較例1と比べて、−30℃における弾性率が低下していることが分かる。さらに、結晶化温度も全て比較例に比べて低くなっている事が分かる。
故に、本願発明の3元系のゴム構成では、低温でのゴム弾性への改善が見られ、優れた防舷材用ゴムを提供できることを示唆している。
(ハ)第三の発明・・・3元系ゴム
本願において、第三の発明は、(A)加硫可能なゴムおよび(B)メタロセン触媒重合ポリブタジエンおよび、(A)以外の高シス構造を持った分岐状ゴム(D)による組み合わせからなる3元系ゴムによる防舷材用ゴム組成物である。
以下に製造条件および製造方法を示す。
(A)の配合する量としては、全ゴム分((A)+(B)+(D))100重量部において、加硫可能なゴムを20〜90重量部、より好ましくは、30〜80重量部、特に好ましくは、40〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
(B)の配合する量としては、全ゴム分((A)+(B)+(D))100重量部において、メタロセン触媒重合ポリブタジエンを1〜90重量部、より好ましくは、2〜80重量部、特に好ましくは、3〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
(D)の配合する量としては、((A)+(B)+(D))からなる全ゴム分100重量部において、(D)高シス構造を持った分岐状ゴムを3〜90重量部、より好ましくは、5〜80重量部、特に好ましくは、7〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
表5より、本願発明の全ての実施例は、(A)加硫可能なゴムと(A)以外の高シス構造を持った直鎖状ゴムの2元系のゴム構成である比較例1と比べて、−30℃における弾性率が低下していることが分かる。さらに、結晶化温度も全て比較例に比べて低くなっている事が分かる。
故に、本願発明の3元系のゴム構成では、低温でのゴム弾性への改善が見られ、優れた防舷材用ゴムを提供できることを示唆している。
(ニ)第四の発明・・・3元系ゴム
本願において、第四の発明は、(A)加硫可能なゴムおよび(B)メタロセン触媒重合ポリブタジエンおよび、(A)以外の分子中の1,4−シス構造の割合が20〜80mol%未満の低シス構造を持ったゴム(E)による組み合わせからなる3元系ゴムによる防舷材用ゴム組成物である。
以下に製造条件および製造方法を示す。
(A)の配合する量としては、全ゴム分((A)+(B)+(E))100重量部において、加硫可能なゴムを20〜90重量部、より好ましくは、30〜80重量部、特に好ましくは、40〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
(B)の配合する量としては、全ゴム分((A)+(B)+(E))100重量部において、メタロセン触媒重合ポリブタジエンを1〜90重量部、より好ましくは、2〜80重量部、特に好ましくは、3〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
(E)の配合する量としては、((A)+(B)+(E))からなる全ゴム分100重量部において、(A)以外の分子中の1,4−シス構造の割合が20〜80mol%未満の低シス構造を持ったゴム(E)を1〜90重量部、より好ましくは、2〜80重量部、特に好ましくは、3〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
本発明では、(A)加硫可能なゴムと(A)以外の高シス構造を持った直鎖状ゴムの2元系のゴム構成である比較例1と比べて、−30℃における弾性率が低下する。さらに、結晶化温度も全て比較例に比べて低くなる。
故に、本願発明の3元系のゴム構成では、低温でのゴム弾性への改善が見られ、優れた防舷材用ゴムを提供できる。
(ホ)第五の発明・・・4元系ゴム
本願において、第五の発明は、(A)加硫可能なゴムおよび(B)メタロセン触媒重合ポリブタジエン、(A)以外の高シス構造を持った直鎖状ゴム(C)および(A)以外の分子中の1,4−シス構造の割合が20〜80mol%未満の低シス構造を持ったゴム(E)による組み合わせからなる4元系ゴムによる防舷材用ゴム組成物である。
以下に製造条件および製造方法を示す。
(A)の配合する量としては、全ゴム分((A)+(B)+(C)+(E))100重量部において、加硫可能なゴムを20〜90重量部、より好ましくは、30〜80重量部、特に好ましくは、40〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
(B)の配合する量としては、全ゴム分((A)+(B)+(C)+(E))100重量部において、メタロセン触媒重合ポリブタジエンを1〜90重量部、より好ましくは、2〜80重量部、特に好ましくは、3〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
(C)の配合する量としては、((A)+(B)+(C)+(E))からなる全ゴム分100重量部において、(C)高シス構造を持った分岐状ゴムを3〜90重量部、より好ましくは、5〜80重量部、特に好ましくは、7〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
(E)の配合する量としては、全ゴム分((A)+(B)+(C)+(E))100重量部において、(A)以外の分子中の1,4−シス構造の割合が20〜80mol%未満の低シス構造を持ったゴム(E)を1〜90重量部、より好ましくは、2〜80重量部、特に好ましくは、3〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
上記の配合量より少ないと、ゴム組成物の結晶化が促進しやすく、低温でのゴム弾性が劣る問題が生じ易くなる。
本発明では、(A)加硫可能なゴムと(A)以外の高シス構造を持った直鎖状ゴムの2元系のゴム構成である比較例1と比べて、−30℃における弾性率が低下する。さらに、結晶化温度も全て比較例に比べて低くなる。
故に、本願発明の4元系のゴム構成では、低温でのゴム弾性への改善が見られ、優れた防舷材用ゴムを提供できる。
(へ)第六の発明・・・4元系ゴム
本願において、第六の発明は、(A)加硫可能なゴムおよび(B)メタロセン触媒重合ポリブタジエン、(A)以外の高シス構造を持った直鎖状ゴム(C)および(A)以外の高シス構造を持った分岐状ゴム(D)による組み合わせからなる4元系ゴムによる防舷材用ゴム組成物である。
以下に製造条件および製造方法を示す。
(A)の配合する量としては、全ゴム分((A)+(B)+(C)+(D))100重量部において、加硫可能なゴムを20〜90重量部、より好ましくは、30〜80重量部、特に好ましくは、40〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
(B)の配合する量としては、全ゴム分((A)+(B)+(C)+(D))100重量部において、メタロセン触媒重合ポリブタジエンを1〜90重量部、より好ましくは、2〜80重量部、特に好ましくは、3〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
(C)の配合する量としては、全ゴム分((A)+(B)+(C)+(D))100重量部において、(C)高シス構造を持った直鎖状ゴムを3〜90重量部、より好ましくは、5〜80重量部、特に好ましくは、7〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
(D)の配合する量としては、全ゴム分((A)+(B)+(C)+(D))100重量部において、(D)高シス構造を持った分岐状ゴムを3〜90重量部、より好ましくは、5〜80重量部、特に好ましくは、7〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
本発明では、(A)加硫可能なゴムと(A)以外の高シス構造を持った直鎖状ゴムの2元系のゴム構成である比較例1と比べて、−30℃における弾性率が低下する。さらに、結晶化温度も全て比較例に比べて低くなる。
故に、本願発明の4元系のゴム構成では、低温でのゴム弾性への改善が見られ、優れた防舷材用ゴムを提供できる。
(ト)第七の発明・・・4元系ゴム
本願において、第七の発明は、(A)加硫可能なゴムおよび(B)メタロセン触媒重合ポリブタジエン、(A)以外の高シス構造を持った分岐状ゴム(D)および(A)以外の分子中の1,4−シス構造の割合が20〜80mol%未満の低シス構造を持ったゴム(E)による組み合わせからなる4元系ゴムによる防舷材用ゴム組成物である。
以下に製造条件および製造方法を示す。
(A)の配合する量としては、全ゴム分((A)+(B)+(D)+(E))100重量部において、加硫可能なゴムを20〜90重量部、より好ましくは、30〜80重量部、特に好ましくは、40〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
(B)の配合する量としては、全ゴム分((A)+(B)+(D)+(E))100重量部において、メタロセン触媒重合ポリブタジエンを1〜90重量部、より好ましくは、2〜80重量部、特に好ましくは、3〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
(D)の配合する量としては、全ゴム分((A)+(B)+(D)+(E))100重量部において、(D)高シス構造を持った分岐状ゴムを3〜90重量部、より好ましくは、5〜80重量部、特に好ましくは、7〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
(E)の配合する量としては、全ゴム分((A)+(B)+(D)+(E))100重量部において、(A)以外の分子中の1,4−シス構造の割合が20〜80mol%未満の低シス構造を持ったゴム(E)を1〜90重量部、より好ましくは、2〜80重量部、特に好ましくは、3〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
上記の配合量より少ないと、ゴム組成物の結晶化が促進しやすく、低温でのゴム弾性が劣る問題が生じ易くなる。
本発明では、(A)加硫可能なゴムと(A)以外の高シス構造を持った直鎖状ゴムの2元系のゴム構成である比較例1と比べて、−30℃における弾性率が低下する。さらに、結晶化温度も全て比較例に比べて低くなる。
故に、本願発明の4元系のゴム構成では、低温でのゴム弾性への改善が見られ、優れた防舷材用ゴムを提供できる。
(チ)第八の発明・・・5元系ゴム
本願において、第七の発明は、(A)加硫可能なゴムおよび(B)メタロセン触媒重合ポリブタジエン、(A)以外の高シス構造を持った直鎖状ゴム(C)、(A)以外の高シス構造を持った分岐状ゴム(D)および(A)以外の分子中の1,4−シス構造の割合が20〜80mol%未満の低シス構造を持ったゴム(E)による組み合わせからなる5元系ゴムによる防舷材用ゴム組成物である。
以下に製造条件および製造方法を示す。
(A)の配合する量としては、全ゴム分((A)+(B)+(C)+(D)+(E))100重量部において、加硫可能なゴムを20〜90重量部、より好ましくは、30〜80重量部、特に好ましくは、40〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
(B)の配合する量としては、全ゴム分((A)+(B)+(C)+(D)+(E))100重量部において、メタロセン触媒重合ポリブタジエンを1〜90重量部、より好ましくは、2〜80重量部、特に好ましくは、3〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
(C)の配合する量としては、全ゴム分((A)+(B)+(C)+(D)+(E))100重量部において、(C)高シス構造を持った直鎖状ゴムを3〜90重量部、より好ましくは、5〜80重量部、特に好ましくは、7〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
(D)の配合する量としては、全ゴム分((A)+(B)+(C)+(D)+(E))100重量部において、(D)高シス構造を持った分岐状ゴムを3〜90重量部、より好ましくは、5〜80重量部、特に好ましくは、7〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
(E)の配合する量としては、全ゴム分((A)+(B)+(C)+(D)+(E))100重量部において、(A)以外の分子中の1,4−シス構造の割合が20〜80mol%未満の低シス構造を持ったゴム(E)を1〜90重量部、より好ましくは、2〜80重量部、特に好ましくは、3〜70重量部を配合するものが好ましい。この配合にするとき、防舷材の圧縮特性に必要な諸物性(引張強さ、伸び、引裂強さ、圧縮永久歪み性など)を有し、本発明で特徴的な低温で十分なゴム弾性材料を得ることができる。
上記の配合量より少ないと、ゴム組成物の結晶化が促進しやすく、低温でのゴム弾性が劣る問題が生じ易くなる。
本発明では、(A)加硫可能なゴムと(A)以外の高シス構造を持った直鎖状ゴムの2元系のゴム構成である比較例1と比べて、−30℃における弾性率が低下する。さらに、結晶化温度も全て比較例に比べて低くなる。
故に、本願発明の5元系のゴム構成では、低温でのゴム弾性への改善が見られ、優れた防舷材用ゴムを提供できる。
以下に実施例を示す。
(引張弾性率)
JIS K6251に従い、引張弾性率M100を測定した。また比較例を100とし、指数を算出した。数値が大きい程引張応力が高いことを示す。
(分子量測定)
分子量と分子量分布は、東ソー社製HLC-8220 GPCを用い、カラムを2本直列にて使用し、標準ポリスチレンの検量線により算出した。使用したカラムはShodex GPC KF−805L columnであり、THF中でのカラム温度40℃を測定することで行った。
(示差熱量分析計(DSC)
示差熱量分析計(DSC)にて窒素雰囲気下で測定した。30℃から100℃にまで10℃/分の昇温し、100℃で10分保持し、その後直ちに100℃から−70℃まで5℃/分の降温速度で結晶化させた時の熱量を測定した。
(ムーニー粘度測定)
ムーニー粘度(ML1+4,100℃)測定は、JIS K−6300標準に準拠して行った。
(加硫速度)
加硫速度は、JIS K−6300標準に準拠し、JSRキュラストメーター2F型を用いて90%加硫度に達する時間を測定した。
以下、加硫物物性について分析方法を示す。
(硬度)
硬度は、JIS−K6253に規定されている測定法に従って測定した。
(引張応力)
引張応力は、JIS−K6251に準拠して100%引張応力を測定した。数値が大きいほど引張応力が高いことを示す。
(引張強度)
引張強度は、JIS−K6251に準拠して、破断時の引張強さを測定した。数値が大きいほど良好であることを示す。
(破断伸び)
破断伸びは、JIS−K6251に準拠して、破断時の伸張率を測定した。数値が大きいほど良好であることを示す。
(反撥弾性)
反撥弾性は、JIS−K6255に準拠して、23℃にて反撥弾性を測定した。数値が大きいほど反撥弾性に優れることを示す。
(低燃費性(発熱性))
JIS K6265に規定されている測定方法に準じて測定した。動的変化時の圧縮永久歪みとしてPS(%)で示すと共にスタート温度100℃で25分後の上昇温度をΔTとして示した。比較例を100とし、指数を算出した。指数が大きい程良好な物性であることを示す。
(加硫物の低燃費性(tanδ))
GABO社製EPLEXOR 100Nを用いて、温度70℃、周波数10Hz、動的歪み0.3%の条件で測定し、比較例1を100として指数表示した。指数が大きい程良好である。
(結晶化温度)
結晶化温度の測定は、GABO社製EPLEXOR 100Nを用いて、周波数10Hz、動的歪み0.3%の条件で測定し、温度0度から−40度までの弾性率の立ち上がりを2点間の接線から求めた温度を使用し、比較例1に対し温度が低いほど良好である。
(ガラス転移温度)
ガラス転移温度(Tg)の測定は、GABO社製EPLEXOR 100Nを用いて、周波数10Hz、動的歪み0.3%の条件で測定し、温度−110度から−90度までの弾性率の変曲点を2点間の接線から求めた温度を使用し、比較例1に対し温度が高いほど良好である。
(低温貯蔵弾性率)
低温貯蔵弾性率(E'@−30℃)の測定は、GABO社製EPLEXOR 100Nを用いて、温度−30℃、周波数10Hz、動的歪み0.3%の条件で測定し、比較例1を指数100とし、数値が大きいほど−30℃における弾性率が低く良好である。
(ランボーン摩耗評価)
耐摩耗性はランボーン摩耗試験機を用いて負荷荷重4.5kg,落砂量約15g/min.にて下記スリップ率で試験した。スリップ率:20%,サンプル回転速度60m/min.,ドラム回転速度48m/min.;スリップ率:60%,サンプル回転速度60m/min,ドラム回転速度24m/min.で測定した摩耗量(cc/分)を求め比較例1を100として指数で評価した。指数が大きいほど耐摩耗性は良好である。
(イ)第一の発明について
表2に示す配合処方に従って、250ccの密閉式混練装置を使用し天然ゴムとメタロセンBRとカーボンブラック等を混練してから加硫促進剤と硫黄をオープンロールで混合した。次いで、プレス加硫し、得られた加硫試験片により物性を評価した。その結果を表1に示した。
(実施例1−1)
250ccの密閉式混練装置(東洋精機製作所社製BR−250形)を用い、温度90℃の条件で、天然ゴム50重量部とMBR50重量部を同時に投入し、1分後カーボンブラック50重量部、アロマオイル3重量部、亜鉛華3重量部、ステアリン酸2重量部、老化防止剤2重量部を同時に投入し、4分間混練した。得られた混練物を直ちにオープンロール(安田精機製作所社製ミキシングロール機)を用いて、温度60度の条件で1分間巻き付け冷却した。その後更にオープンロールを用いて、混練物に加硫促進剤1重量部と硫黄1.5重量部投入し、3分間混合し、シート状に成形した。次いで、プレス加硫し、得られた加硫試験片により物性を評価した。
(比較例1)
250ccの密閉式混練装置(東洋精機製作所社製BR−250形)を用い、温度90℃の条件で、天然ゴム50重量部と直鎖状ポリブタジエン50重量部を同時に投入し、1分後カーボンブラック50重量部、アロマオイル3重量部、亜鉛華3重量部、ステアリン酸2重量部、老化防止剤2重量部を同時に投入し、4分間混練した。得られた混練物を直ちにオープンロール(安田精機製作所社製ミキシングロール機)を用いて、温度60度の条件で1分間巻き付け冷却した。その後更にオープンロールを用いて、混練物に加硫促進剤1重量部と硫黄1.5重量部投入し、3分間混合し、シート状に成形した。次いで、プレス加硫し、得られた加硫試験片により物性を評価した。
Figure 2010215899
Figure 2010215899
(ロ)第二の発明について
(実施例2−1)
表4に示す配合処方に従って、250ccの密閉式混練装置(東洋精機製作所社製BR−250形)を用い、温度90℃の条件で、天然ゴム50重量部とMBR5重量部、直鎖状ポリブタジエン45重量部を同時に投入し、1分後カーボンブラック50重量部、アロマオイル3重量部、亜鉛華3重量部、ステアリン酸2重量部、老化防止剤2重量部を同時に投入し、4分間混練した。得られた混練物を直ちにオープンロール(安田精機製作所社製ミキシングロール機)を用いて、温度60度の条件で1分間巻き付け冷却した。その後更にオープンロールを用いて、混練物に加硫促進剤1重量部と硫黄1.5重量部投入し、3分間混合し、シート状に成形した。次いで、プレス加硫し、得られた加硫試験片により物性を評価した。
(実施例2−2)
MBR10重量部、直鎖状ポリブタジエン40重量部に変えた以外は、実施例2−1と同様にして行った。
(実施例2−3)
MBR10重量部、直鎖状ポリブタジエン40重量部、さらに直鎖状ポリブタジエンのムーニー粘度43を37に変えた以外は、実施例2−1と同様にして行った。
(実施例2−4)
MBR15重量部、直鎖状ポリブタジエン35重量部に変えた以外は、実施例2−1と同様にして行った。
(実施例2−5)
MBR20重量部、直鎖状ポリブタジエン30重量部に変えた以外は、実施例2−1と同様にして行った。
(実施例2−6)
MBR30重量部、直鎖状ポリブタジエン20重量部に変えた以外は、実施例2−1と同様にして行った。
(実施例2−7)
MBR40重量部、直鎖状ポリブタジエン10重量部に変えた以外は、実施例2−1と同様にして行った。
Figure 2010215899
Figure 2010215899
(ハ)第三の発明について
(実施例3−1)
表6に示す配合処方に従って、250ccの密閉式混練装置(東洋精機製作所社製BR−250形)を用い、温度90℃の条件で、天然ゴム50重量部とMBR5重量部、分岐状ポリブタジエン45重量部を同時に投入し、1分後カーボンブラック50重量部、アロマオイル3重量部、亜鉛華3重量部、ステアリン酸2重量部、老化防止剤2重量部を同時に投入し、4分間混練した。得られた混練物を直ちにオープンロール(安田精機製作所社製ミキシングロール機)を用いて、温度60度の条件で1分間巻き付け冷却した。その後更にオープンロールを用いて、混練物に加硫促進剤1重量部と硫黄1.5重量部投入し、3分間混合し、シート状に成形した。次いで、プレス加硫し、得られた加硫試験片により物性を評価した。

(実施例3−2)
MBR10重量部、分岐状ポリブタジエン40重量部にした以外は、実施例3−1と同様にして行った。
(実施例3−3)
MBR20重量部、分岐状ポリブタジエン30重量部にした以外は、実施例3−1と同様にして行った。
Figure 2010215899
Figure 2010215899
(ニ)第四の発明について
(参考例4−1)
250ccの密閉式混練装置(東洋精機製作所社製BR−250形)を用い、温度90℃の条件で、天然ゴム50重量部とMBR5重量部および低シス構造を持ったゴム45重量部を同時に投入し、1分後カーボンブラック50重量部、アロマオイル3重量部、亜鉛華3重量部、ステアリン酸2重量部、老化防止剤2重量部を同時に投入し、4分間混練した。得られた混練物を直ちにオープンロール(安田精機製作所社製ミキシングロール機)を用いて、温度60度の条件で1分間巻き付け冷却した。その後更にオープンロールを用いて、混練物に加硫促進剤1重量部と硫黄1.5重量部投入し、3分間混合し、シート状に成形した。次いで、プレス加硫し、得られた加硫試験片により物性を評価した。
(ホ)第五の発明について
(参考例5−1)
250ccの密閉式混練装置(東洋精機製作所社製BR−250形)を用い、温度90℃の条件で、天然ゴム50重量部とMBR10重量部、直鎖状ポリブタジエン20重量部および低シス構造を持ったゴム20重量部を同時に投入し、1分後カーボンブラック50重量部、アロマオイル3重量部、亜鉛華3重量部、ステアリン酸2重量部、老化防止剤2重量部を同時に投入し、4分間混練した。得られた混練物を直ちにオープンロール(安田精機製作所社製ミキシングロール機)を用いて、温度60度の条件で1分間巻き付け冷却した。その後更にオープンロールを用いて、混練物に加硫促進剤1重量部と硫黄1.5重量部投入し、3分間混合し、シート状に成形した。次いで、プレス加硫し、得られた加硫試験片により物性を評価した。
(ホ)第六の発明について
(参考例6−1)
250ccの密閉式混練装置(東洋精機製作所社製BR−250形)を用い、温度90℃の条件で、天然ゴム50重量部とMBR10重量部、直鎖状ポリブタジエン20重量部および分岐状ポリブタジエン20重量部を同時に投入し、1分後カーボンブラック50重量部、アロマオイル3重量部、亜鉛華3重量部、ステアリン酸2重量部、老化防止剤2重量部を同時に投入し、4分間混練した。得られた混練物を直ちにオープンロール(安田精機製作所社製ミキシングロール機)を用いて、温度60度の条件で1分間巻き付け冷却した。その後更にオープンロールを用いて、混練物に加硫促進剤1重量部と硫黄1.5重量部投入し、3分間混合し、シート状に成形した。次いで、プレス加硫し、得られた加硫試験片により物性を評価した。
(ホ)第七の発明について
(参考例7−1)
250ccの密閉式混練装置(東洋精機製作所社製BR−250形)を用い、温度90℃の条件で、天然ゴム50重量部とMBR10重量部、分岐状ポリブタジエン20重量部および低シスポリブタジエン20重量部を同時に投入し、1分後カーボンブラック50重量部、アロマオイル3重量部、亜鉛華3重量部、ステアリン酸2重量部、老化防止剤2重量部を同時に投入し、4分間混練した。得られた混練物を直ちにオープンロール(安田精機製作所社製ミキシングロール機)を用いて、温度60度の条件で1分間巻き付け冷却した。その後更にオープンロールを用いて、混練物に加硫促進剤1重量部と硫黄1.5重量部投入し、3分間混合し、シート状に成形した。次いで、プレス加硫し、得られた加硫試験片により物性を評価した。
(へ)第八の発明について
(参考例8−1)
250ccの密閉式混練装置(東洋精機製作所社製BR−250形)を用い、温度90℃の条件で、天然ゴム50重量部とMBR10重量部、直鎖状ポリブタジエン13重量部、分岐状ポリブタジエン13重量部および低シスポリブタジエン14重量部を同時に投入し、1分後カーボンブラック50重量部、アロマオイル3重量部、亜鉛華3重量部、ステアリン酸2重量部、老化防止剤2重量部を同時に投入し、4分間混練した。得られた混練物を直ちにオープンロール(安田精機製作所社製ミキシングロール機)を用いて、温度60度の条件で1分間巻き付け冷却した。その後更にオープンロールを用いて、混練物に加硫促進剤1重量部と硫黄1.5重量部投入し、3分間混合し、シート状に成形した。次いで、プレス加硫し、得られた加硫試験片により物性を評価した。

Claims (7)

  1. 加硫可能なゴム(A)、および(A)以外の(a)遷移金属化合物のメタロセン型錯体かつ(b)非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化合物かつ(c)有機金属化合物からなる触媒を用いた重合により製造された1,4−シス構造が80〜95mol%であって、かつ1,2−ビニル構造が4〜19mol%であるポリブタジエン(B)であることを特徴とする防舷材用ゴム組成物。
  2. 前記(A)および(B)からなるゴム組成物に、(A)以外の高シス構造を持った直鎖状ゴム(C)を加えることを特徴とする請求項1に記載の防舷材用ゴム組成物。
  3. 前記(A)および(B)からなるゴム組成物に、(A)以外の高シス構造を持った分岐状ゴム(D)を加えることを特徴とする請求項1に記載の防舷材用ゴム組成物。
  4. 前記(A)が、天然ゴムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の防舷材用ゴム組成物。
  5. 前記(A)以外の高シス構造を持った直鎖状ゴム(C)が、1,4−シス構造が80%以上、5%トルエン溶液粘度(Tcp)と100℃におけるムーニー粘度(ML1+4,100℃))との比(Tcp/ML1+4)が2.0〜5.0であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の防舷材用ゴム組成物。
  6. 前記(A)以外の高シス構造を持った分岐状ゴム(D)が、1,4−シス構造が80%以上、5%トルエン溶液粘度(Tcp)と100℃におけるムーニー粘度(ML1+4,100℃)との比(Tcp/ML1+4)が0.5〜2.0であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の防舷材用ゴム組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の防舷材用ゴム組成物を用いる事を特徴とする防舷材。
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