JP2002265685A - 乗用車タイヤ用ゴム組成物 - Google Patents
乗用車タイヤ用ゴム組成物Info
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Abstract
摩耗性や低燃費性の改良がされたゴム組成物を提供す
る。 【解決手段】 高シス−高ビニルポリブタジエン(a)
10〜50重量%と、スチレン−ブタジエンゴム
(b) 30〜70重量%と、(a)と(b)以外のジ
エン系ゴム(c) 20〜60重量%とからなるゴム成
分(a)+(b)+(c) 100重量部とゴム補強剤
(d) 40〜80重量部とからなる乗用車タイヤ用ゴ
ム組成物であって、該高シス−高ビニルポリブタジエン
(a)のミクロ構造がシス−1,4構造が65〜95%
及び1,2構造が4〜30%であることを特徴とする乗
用車タイヤ用ゴム組成物。
Description
と発熱特性を維持しつつ、耐摩耗性と低燃費性を実現し
た乗用車タイヤ用ゴム組成物に関し、特にトレッドやサ
イドウォール部材に好適なゴム組成物に関する。
イヤ外部部材以外にカーカス、ビード、ベルト等のタイ
ヤ内部部材やホース、ベルト、ゴムロール、ゴムクロー
ラー等の工業製品にも用いることができる。
として、1,4−位での重合で生成した結合部分(1,4
−構造)と1,2−位での重合で生成した結合部分(1,
2−構造)とが分子鎖中に共存する。1,4−構造は、
更にシス構造とトランス構造の二種に分けられる。一
方、1,2−構造は、ビニル基を側鎖とする構造をと
る。
なったポリブタジエンが製造されることが知られてお
り、それらの特性によって種々の用途に使用されてい
る。特に、ハイシス構造(c)に適度に1,2−構造を
含みトランス構造が少ないミクロ構造を有し、且つ、分
子のリニアリティ(線状性)の高いポリブタジエンは、
耐摩耗性、耐発熱性、反発弾性の優れた特性を有する。
リニアリティの指標としては、Tcp/ML1+4 が用いら
れる。Tcpは、濃厚溶液中での分子の絡合いの程度を示
し、Tcp/ML1+4 が大きい程、分岐度は小さく線状性
は大きい。
されているように、バナジウム金属化合物のメタロセン
型錯体及び非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化
合物及び/又はアルミノキサンからなる重合触媒によ
り、ハイシス構造に適度に1,2−構造を含みトランス
構造が少ないミクロ構造を有し且つ分子のリニアリティ
(線状性)の高いポリブタジエンが製造されることが、
本出願人により見出されている。このポリブタジエンは
優れた特性を有することから、耐衝撃性ポリスチレン樹
脂やタイヤなどへの応用が検討されている。
の高シス−高ビニルポリブタジエンからなる組成物のタ
イヤへの応用が記載され、トレッド用途に有用で、高反
発弾性率とスキッド抵抗性を併せ持つことが記載されて
いる。
ェットスキッド性や発熱特性・耐摩耗性が良い事、燃費
と関係する転がり摩擦抵抗が小さい(反撥弾性は大)事
などが重要視されるが、諸特性は二律背反関係にある事
が知られている。乗用車タイヤにおいては、ウェットス
キヅド性の良いSBRが使用されており、発熱特性や耐
摩耗性・反撥弾性の良い高シスBRやNRをフ゛レント゛使用
しているが十分なレベルにはない。
る場合、単に低燃費にするのであればTgが低く反撥弾
性の大きい高シスBRを使用すれば良いが、ウェットス
キッド性が低下する場合があり、ウェットスキッド性や
発熱性を維持しての耐摩耗性や低燃費性の改良が望まれ
ていた。
ビニルポリブタジエン(a) 10〜50重量%と、ス
チレン−ブタジエンゴム(b) 30〜70重量%と、
(a)と(b)以外のジエン系ゴム(c) 20〜60
重量%とからなるゴム成分(a)+(b)+(c) 1
00重量部とゴム補強剤(d) 40〜80重量部とか
らなる乗用車タイヤ用ゴム組成物であって、該高シス−
高ビニルポリブタジエン(a)のミクロ構造がシス−
1,4構造が65〜95%及び1,2構造が4〜30%
であることを特徴とする乗用車タイヤ用ゴム組成物に関
する。
ブタジエン(a)が、25℃における5%トルエン溶液
粘度(T−cp)とムーニー粘度(ML1+4)の関係
式が下式(I)を満足することを特徴とする上記の乗用
車タイヤ用ゴム組成物に関する。 1≦T−cp/ML1+4≦6...(I)
ブタジエン(a)が、(A)遷移金属化合物のメタロセ
ン型錯体、及び(B)非配位性アニオンとカチオンとの
イオン性化合物及び/又はアルモキサンから得られる触
媒を用いて製造されていることを特徴とする上記の乗用
車タイヤ用ゴム組成物に関する。
エン系ゴム(c)が、天然ゴム及び/又はポリイソプレ
ンであることを特徴とする上記の乗用車タイヤ用ゴム組
成物に関する。
ラックであることを特徴とする上記の乗用車タイヤ用ゴ
ム組成物に関する。
ポリブタジエンとしては、ミクロ構造がシス−1,4構
造が65〜95%、好ましくは70〜90%、及び1,
2構造が4〜30%であり、好ましくは5〜25%、よ
り好ましくは7〜15%、シス−1,4−構造含有率が
65〜95%、好ましくは70〜90%である。また、
トランス−1,4−構造含有率が5%以下が好ましく、
0.5〜4.0%が特に好ましい。
ットスキッド性と耐摩耗性をバランス良く両立できな
い。
エンの25℃における5%トルエン溶液粘度(T−c
p)とムーニー粘度(ML1+4)の関係式が下式
(I)を満足する範囲にある。 1≦T−cp/
ML1+4≦6...(I) 好ましくは、2≦T−cp/ML1+4≦6を満足す
る。
スキッド性が低下し、シス構造が65%以下であると耐
摩耗性が悪化するため、好ましくない。
度(Tcp)は、20〜500が好ましく、30〜30
0が特に好ましい。
(ML1+4)は、10〜200が好ましく、25〜10
0が特に好ましい。
30℃で測定した固有粘度[η]として、0.1〜10
が好ましく、0.1〜3が特に好ましい。
スチレン換算の分子量として下記の範囲のものが好まし
い。 数平均分子量(Mn):0.2×105〜10×105、
より好ましくは0.5×105〜5×105 重量平均分子量(Mw):0.5×105〜20×1
05、より好ましくは1×105〜10×105
布(Mw/Mn)は、好ましくは1.5〜3.5、より
好ましくは1.6〜3である。
(A)遷移金属化合物のメタロセン型錯体、及び(B)
非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化合物及び/
又はアルミノキサンから得られる触媒を用いて、ブタジ
エンを重合させて製造できる。
セン型錯体、(B)非配位性アニオンとカチオンとのイ
オン性化合物、(C)周期律表第1〜3族元素の有機金
属化合物、及び、(D)水から得られる触媒を用いたブ
タジエンを重合させて製造できる。
型錯体としては、周期律表第4〜8族遷移金属化合物の
メタロセン型錯体が挙げられる。
律表第4族遷移金属のメタロセン型錯体(例えば、Cp
TiCl3など)、バナジウム、ニオブ、タンタルなど
の周期律表第5族遷移金属のメタロセン型錯体、クロム
などの第6族遷移金属メタロセン型錯体、コバルト、ニ
ッケルなどの第8族遷移金属のメタロセン型錯体が挙げ
られる。
セン型錯体が好適に用いられる。
タロセン型錯体としては、 (1) RM・La、すなわち、シクロアルカジエニル
基の配位子を有する酸化数+1の周期律表第5族遷移金
属化合物 (2) Rn MX2-n ・La、すなわち、少なくとも1
個のシクロアルカジエニル基の配位子を有する酸化数+
2の周期律表第5族遷移金属化合物 (3) Rn MX3-n ・La (4) RMX3 ・La (5) RM(O)X2 ・La (6) Rn MX3-n (NR' ) などの一般式で表される化合物が挙げられる(式中、n
は1又は2、aは0,1又は2である)。
a、R2 M・La、RMX3 ・La、RM(O)X2 ・
La などが好ましく挙げられる。
ましい。具体的にはバナジウム(V)、ニオブ(N
b)、またはタンタル(Ta)であり、好ましい金属は
バナジウムである。
ペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基、
フルオレニル基又は置換フルオレニル基を示す。
ニル基又は置換フルオレニル基における置換基として
は、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、n
−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、t−ブチ
ル、ヘキシルなどの直鎖状脂肪族炭化水素基または分岐
状脂肪族炭化水素基、フェニル、トリル、ナフチル、ベ
ンジルなど芳香族炭化水素基、トリメチルシリルなどの
ケイ素原子を含有する炭化水素基などが挙げられる。さ
らに、シクロペンタジエニル環がXの一部と互いにジメ
チルシリル、ジメチルメチレン、メチルフェニルメチレ
ン、ジフェニルメチレン、エチレン、置換エチレンなど
の架橋基で結合されたものも含まれる。
ては、メチルシクロペンタジエニル基、などが挙げられ
る。
炭化水素基、アルコキシ基、又はアミノ基を示す。Xは
同じであっても、異なってもよい。
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
原子、塩素原子、臭素原子、メチル、エチル、ブチル、
メトキシ、エトキシ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ
などが好ましい。
るルイス塩基性の一般的な無機、有機化合物である。そ
の内、活性水素を有しない化合物が特に好ましい。具体
例としては、エ−テル、エステル、ケトン、アミン、ホ
スフィン、シリルオキシ化合物、オレフィン、ジエン、
芳香族化合物、アルキンなどが挙げられる。
ら25の炭化水素置換基である。
タロセン型錯体としては、中でも、Mがバナジウムであ
るバナジウム化合物が好ましい。例えば、RV・La、
RVX・La、R2 M・La、RMX2 ・La 、RM
X3 ・La 、RM(O)X2・La などが好ましく挙
げられる。特に、RV・La、RMX3 ・Laが好まし
い。
としては、以下のものが挙げられるシクロペンタジエニ
ルバナジウムトリクロライドが挙げられる。モノ置換シ
クロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、例え
ば、メチルシクロペンタジエニルバナジウムトリクロラ
イド、エチルシクロペンタジエニルバナジウムトリクロ
ライド、プロピルシクロペンタジエニルバナジウムトリ
クロライド、イソプロピルシクロペンタジエニルバナジ
ウムトリクロライド、t−ブチルシクロペンタジエニル
バナジウムトリクロライドなどが挙げられる。
ジウムトリクロライド、例えば、(1,2−ジメチルシ
クロペンタジエニル)バナジウムトリクロライドなどが
挙げられる。
ムトリクロライド、例えば、(ペンタメチルシクロペン
タジエニル)バナジウムトリクロライド、(1,2,
3,4−テトラメチル−5−フェニルシクロペンタジエ
ニル)バナジウムトリクロライド、(1−メチル−2,
3,4,5−テトラフェニルシクロペンタジエニル)バ
ナジウムトリクロライドなどが挙げられる。
げられる。置換インデニルバナジウムトリクロライド、
例えば、(2−メチルインデニル)バナジウムトリクロ
ライド、(2−トリメチルシリルインデニル)バナジウ
ムトリクロライドなどが挙げられる。
ブトキサイド、シクロペンタジエニルバナジウムi−プ
ロポキサイド、シクロペンタジエニルバナジウムジメト
キシクロライドなどが挙げられる。
クロペンタジエニル)シランバナジウムジクロライド、
(t−ブチルアミド)ジメチル(トリメチル−η5−シ
クロペンタジエニル)シランバナジウムジクロライドな
どが挙げられる。
としては、シクロペンタジエニルオキソバナジウムジク
ロライド、メチルシクロペンタジエニルオキソバナジウ
ムジクロライド、ベンジルシクロペンタジエニルオキソ
バナジウムジクロライド、(1,3−ジメチルシクロペ
ンタジエニル)オキソバナジウムジクロライド、(1−
ブチル−3−メチルシクロペンタジエニル)オキソバナ
ジウムジクロライド、(ペンタメチルシクロペンタジエ
ニル)オキソバナジウムジクロライド、(トリメチルシ
リルシクロペンタジエニル)オキソバナジウムジクロラ
イドなどが挙げられる。上記の各化合物の塩素原子をメ
チル基で置換したメチル体も挙げられる。
合されたものも含まれる。例えば、(t−ブチルアミ
ド)ジメチル(η5−シクロペンタジエニル)シランオ
キソバナジウムクロライドなどのアミドクロライド体、
あるいはこれらの化合物の塩素原子をメチル基で置換し
たメチル体などが挙げられる。
メトキサイド、シクロペンタジエニルオキソバナジウム
ジi−プロポキサイド、シクロペンタジエニルオキソバ
ナジウムジt−ブトキサイドなどが挙げられる。上記の
各化合物の塩素原子をメチル基で置換したメチル体も挙
げられる。
アミド)オキソバナジウムなどが挙げられる。
チオンとのイオン性化合物を構成する非配位性アニオン
としては、例えば、テトラ(フェニル)ボレ−ト、テト
ラ(フルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(ジフル
オロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(トリフルオロフ
ェニル)ボレ−ト、テトラキス(テトラフルオロフェニ
ル)ボレ−ト、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ボレ−ト、テトラキス(3,5−ビストリフルオロメチ
ルフェニル)ボレ−ト、テトラキス(テトラフルオロメ
チルフェニル)ボレ−ト、テトラ(トリイル)ボレ−
ト、テトラ(キシリル)ボレ−ト、トリフェニル(ペン
タフルオロフェニル)ボレ−ト、トリス(ペンタフルオ
ロフェニル)(フェニル)ボレ−ト、トリデカハイドラ
イド−7,8−ジカルバウンデカボレ−ト、テトラフル
オロボレ−ト、ヘキサフルオロホスフェ−トなどが挙げ
られる。
チオン、オキソニウムカチオン、アンモニウムカチオ
ン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプチルトリエニル
カチオン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオンな
どを挙げることができる。
トリフェニルカルボニウムカチオン、トリ置換フェニル
カルボニウムカチオンなどの三置換カルボニウムカチオ
ンを挙げることができる。トリ置換フェニルカルボニウ
ムカチオンの具体例としては、トリ(メチルフェニル)
カルボニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)カル
ボニウムカチオンを挙げることができる。
トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニ
ウムカチオン、トリプロピルアンモニウムカチオン、ト
リブチルアンモニウムカチオン、トリ(n−ブチル)ア
ンモニウムカチオンなどのトリアルキルアンモニウムカ
チオン、N,N−ジメチルアニリニウムカチオン、N,
N−ジエチルアニリニウムカチオン、N,N−2,4,
6−ペンタメチルアニリニウムカチオンなどのN,N−
ジアルキルアニリニウムカチオン、ジ(i−プロピル)
アンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウム
カチオンなどのジアルキルアンモニウムカチオンを挙げ
ることができる。
トリフェニルホスホニウムカチオン、トリ(メチルフェ
ニル)ホスホニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニ
ル)ホスホニウムカチオンなどのトリアリ−ルホスホニ
ウムカチオンを挙げることができる。
位性アニオン及びカチオンの中から、それぞれ任意に選
択して組み合わせたものを好ましく用いることができる
ェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレ−ト、トリフェニルカルボニウムテトラキス
(フルオロフェニル)ボレ−ト、N,N−ジメチルアニ
リニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ−
ト、1,1'−ジメチルフェロセニウムテトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)ボレ−トなどが好ましい。イオ
ン性化合物を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わ
せて用いてもよい。
用いてもよい。アルモキサンとしては、有機アルミニウ
ム化合物と縮合剤とを接触させることによって得られる
ものであって、一般式(−Al(R')O−) n で示される鎖
状アルミノキサン、あるいは環状アルミノキサンが挙げ
られる。(R' は炭素数1〜10の炭化水素基であり、
一部ハロゲン原子及び/ 又はアルコキシ基で置換された
ものも含む。nは重合度であり、5以上、好ましくは1
0以上である)。R' として、はメチル、エチル、プロ
ピル、イソブチル基が挙げられるが、メチル基が好まし
い。アルミノキサンの原料として用いられる有機アルミ
ニウム化合物としては、例えば、トリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニ
ウムなどのトリアルキルアルミニウム及びその混合物な
どが挙げられる。
ミニウムの混合物を原料として用いたアルモキサンを好
適に用いることができる。
て水が挙げられるが、この他に該トリアルキルアルミニ
ウムが縮合反応する任意のもの、例えば無機物などの吸
着水やジオ−ルなどが挙げられる。
(C)成分として周期律表第1〜3族元素の有機金属化
合物を組合せて共役ジエンの重合を行ってもよい。
(C)成分の添加により重合活性が増大する効果があ
る。周期律表第1〜3族元素の有機金属化合物として
は、有機アルミニウム化合物、有機リチウム化合物、有
機マグネシウム化合物、有機亜鉛化合物、有機ホウ素化
合物などが挙げられる。
ム、ブチルリチウム、フェニルリチウム、ベンジルリチ
ウム、ネオペンチルリチウム、トリメチルシリルメチル
リチウム、ビストリメチルシリルメチルリチウム、ジブ
チルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウム、ジエチル
亜鉛、ジメチル亜鉛、トリメチルアルミニウム、トリエ
チルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ
ヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、ト
リデシルアルミニウム、トリフッ化ホウ素、トリフェニ
ルホウ素などを挙げられる。
ブチルマグネシウムクロライド、ジメチルアルミニウム
クロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、セスキ
エチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムジ
クロライドのような有機金属ハロゲン化合物、ジエチル
アルミニウムハイドライド、セスキエチルアルミニウム
ハイドライドのような水素化有機金属化合物も含まれ
る。また有機金属化合物は、二種類以上併用できる。
成分としてシクロペンタジエニルバナジウムトリクロラ
イド(CpVCl3)などのRMX3、あるいは、シクロ
ペンタジエニルオキソバナジウムジクロライド(CpV
(O)Cl2)などのRM(O)X2、(B)成分として
トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)ボレ−ト、(C)成分としてトリエチルアル
ミニウムなどのトリアルキルアルミニウムの組合せが好
ましく用いられる。
用いる場合は、(C)成分として上記のアルモキサンを
組み合わせて使用してもよい。
合せにより異なるが、(A)成分のメタロセン型錯体と
(B)成分のアルミノキサンのモル比は、好ましくは
1:1〜1:100000、より好ましくは1:10〜
1:10000である。(A)成分のメタロセン型錯体
と(B)成分のイオン性化合物とのモル比は、好ましく
は1:0.1〜1:10である。(A)成分のメタロセ
ン型錯体と(C)成分の有機金属化合物とのモル比は、
好ましくは1:0.1〜1:10000である。触媒成
分の添加順序は、特に、制限はない。
更に、(D)成分として水を添加することが好ましい。
(C)成分の有機アルミニウム化合物と(D)成分の
水とのモル比(C)/(D)は、好ましくは0.66〜
5であり、より好ましくは0.7〜1.5である。
が、例えば次の順序で行うことができる。重合すべき
共役ジエン化合物モノマ−又はモノマ−と溶媒の混合物
に(D)成分を添加し、(C)成分を添加した後、
(A)成分と(B)成分を任意の順序で添加する。重
合すべき共役ジエン化合物モノマ−又はモノマ−と溶媒
の混合物に(D)成分と(C)成分を添加した後、
(A)成分と(B)成分を任意の順序で添加する。
せることができる。水素の存在量は、共役ジエン1モル
に対して、好ましくは500ミリモル以下、あるいは、
20℃1気圧で12L以下であり、より好ましくは50
ミリモル以下、あるいは、20℃1気圧で1.2L以下
である。
は、全量であっても一部であってもよい。モノマ−の一
部の場合は、上記の接触混合物を残部のモノマ−あるい
は残部のモノマ−溶液と混合することができる。
1,3−ペンタジエン、2−エチル−1,3− ブタジエ
ン、2,3−ジメチルブタジエン、2−メチルペンタジ
エン、4−メチルペンタジエン、2,4−ヘキサジエン
などの共役ジエン、エチレン、プロピレン、ブテン−
1、ブテン−2、イソブテン、ペンテン−1、4−メチ
ルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等の非環
状モノオレフィン、シクロペンテン、シクロヘキセン、
ノルボルネン等の環状モノオレフィン、及び/又はスチ
レンやα−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物、ジ
シクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネ
ン、1,5−ヘキサジエン等の非共役ジオレフィン等を
少量含んでいてもよい。
又は、1,3−ブタジエンそのものを重合溶媒として用
いる塊状重合などを適用できる。トルエン、ベンゼン、
キシレン等の芳香族系炭化水素、n−ヘキサン、ブタ
ン、ヘプタン、ペンタン等の脂肪族炭化水素、シクロペ
ンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素、1−ブテ
ン、2−ブテン等のオレフィン系炭化水素、ミネラルス
ピリット、ソルベントナフサ、ケロシン等の炭化水素系
溶媒や、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒等
が挙げられる。
度で予備重合を行うことが好ましい。予備重合は、気相
法、スラリ−法、塊状法などで行うことができる。予備
重合において得られた固体は分離してから本重合に用い
る、あるいは、分離せずに本重合を続けて行うことがで
きる。
ましく、 −50〜120℃の範囲が特に好ましい。重
合時間は2分〜12時間の範囲が好ましく、5分〜6時
間の範囲が特に好ましい。
ム(c)としては、ハイシスポリブタジエンゴム、ロー
シスポリブタジエンゴム(BR)、天然ゴム、ポリイソ
プレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム(EPD
M)、ニトリルゴム(NBR)、ブチルゴム(II
R)、クロロプレンゴム(CR)などが挙げられる。
物で変性されたポリブタジエンゴムやエポキシ変性、シ
ラン変性、マレイン酸変性された上記ゴムなども用いる
ことができ、これらのゴムは単独でも、二種以上組合せ
て用いても良い。
は、各種のカーボンブラック以外に、ホワイトカーボ
ン、活性化炭酸カルシウム、超微粒子珪酸マグネシウム
等の無機補強剤やシンジオタクチック1.2ポリブタジ
エン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ハ
イスチレン樹脂、フェノール樹脂、リグニン、変性メラ
ミン樹脂、クマロンインデン樹脂及び石油樹脂等の有機
補強剤があり、特に好ましくは、粒子径が90nm以
下、ジブチルフタレート(DBP)吸油量が70ml/
100g以上のカーボンブラックで、例えば、FEF,
FF,GPF,SAF,ISAF,SRF,HAF等が
挙げられる。
−高ビニルポリブタジエン(a)10〜50重量%と、
スチレン−ブタジエンゴム(b) 30〜70重量%
と、(a)と(b)以外のジエン系ゴム(c) 20〜
60重量%とからなるゴム成分(a)+(b)+(c)
100重量部とゴム補強剤(d) 40〜80重量部
である。
エン(a) 20〜50重量%と、スチレン−ブタジエ
ンゴム(b) 30〜60重量%と、(a)と(b)以
外のジエン系ゴム(c) 20〜50重量%とからなる
ゴム成分(a)+(b)+(c) 100重量部とゴム
補強剤(d) 40〜70重量部であるスチレン−ブタ
ジエンゴムは70%以上であると発熱特性が著しく低下
し、30%以下であるとウエットスキッド抵抗が低下す
るので、好ましくない。
記各成分を通常行われているバンバリー、オープンロー
ル、ニーダー、二軸混練り機などを用いて混練りするこ
とで得られる。
加硫剤、加硫助剤、老化防止剤、充填剤、プロセスオイ
ル、亜鉛華、ステアリン酸など、通常ゴム業界で用いら
れる配合剤を混練してもよい。
黄、有機過酸化物、樹脂加硫剤、酸化マグネシウムなど
の金属酸化物などが用いられる。
ばアルデヒド類、アンモニア類、アミン類、グアニジン
類、チオウレア類、チアゾール類、チウラム類、ジチオ
カーバメイト類、キサンテート類などが用いられる。
炭酸マグネシウム、クレー、リサージュ、珪藻土等の無
機充填剤、再生ゴム、粉末ゴム等の有機充填剤が挙げら
れる。
イミダゾール系、アミン系、フェノール系、硫黄系及び
燐系などが挙げられる。
フテン系、パラフィン系のいずれを用いてもよい。
発熱特性を維持しつつ、低燃費性と耐摩耗性の向上が図
られ、より高度にバランスのとれたタイヤのトレッド・
サイドウォールなどの用途に好適である。
って行った。シス740cm-1、トランス967c
m-1、ビニル910cm-1の吸収強度比からミクロ構造
を算出した。
測定した。ムーニー粘度(ML1+4)は、JIS K6300
に準拠して測定した。トルエン溶液粘度(Tcp)は、
ポリマー2.28gをトルエン50mlに溶解した後、標
準液として粘度計校正用標準液(JIS Z8809)を用
い、キャノンフェンスケ粘度計No.400を使用して、
25℃で測定した。
てランボーン摩耗試験機を用いてスリップ率20%で測
定し、比較例1を100として指数で評価した。指数が
大きいほど耐摩耗性は良好である。
て、試験温度100℃で、25分間試験し、試験後とス
タート温度との差を測定し、比較例1を100として指
数で評価した。指数が大きいほど発熱量は小さく良好で
ある。
た。
準じてブリティシュポータブルスキッドテスターを用い
てスリガラス面を水で濡らし室温で測定して比較例1を
100として指数で評価した。指数が大きいほどスキッ
ド抵抗は良好である。
て、室温で測定し比較例1を100として指数で評価し
た。指数が大きいほど反撥弾性は高く良好である。
ジエンの製造) 窒素置換した攪拌機付5Lのオートクレーブに30wt
%の1.3−ブタジエンを含有するトルエン溶液(1.
3−ブタジエン:814g)3.5Lを仕込んで攪拌す
る。次いで、水素ガスを導入して0.092kgG/c
m2圧力だけ高くした。30℃で3分かけてトリエチル
アルミニウム2.25mmolを、次いでトリチルテト
ラ(パーフルオロフェニル)ボレート0.039mmo
l、シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド
0.026mmolを連続して添加し、重合温度40℃
で30分間重合を行った。重合後、2,6−ジ−t−ブ
チル−p−クレゾールを含有するエタノールとへプタン
の当量混合液を注入して反応を停止させた後、溶媒を蒸
発させ乾燥した。得られたポリマーの収率は32%であ
り、ミクロ構造・ムーニー粘度・5%トルエン溶液粘度
及びt−cp/ML比を表1.に示した。
合処方に従って、1.7Lの試験用バンバリーミキサー
を使用し天然ゴムとカーボンブラック等をで混練してか
ら加硫剤をオープンロールで混合した。次いで、温度1
50℃で30分間プレス加硫し、得られた加硫試験片に
より反撥弾性、ウエットスキッド抵抗、耐摩耗性及び発
熱特性を評価した。その結果を表2、3に示した。実施
例の組成物は、ウエットスキッド抵抗、発熱特性を維持
しつつ耐摩耗性や低燃費性の指標である反撥弾性が改善
されている。
BRの使用やSBRが少ない場合など、反撥弾性や耐摩
耗性は改善されるものの、ウエットスキッド抵抗が著し
く低下した。
物は、シス−1,4構造が 65〜95%、1,2構造
が30〜4%で構成されて、且つ、25℃における5%
トルエン溶液粘度(T−cp)とムーニー粘度(ML
1+4)の関係が、 1≦T−cp/ML1+4≦6 を
満足する高シス−高ビニルポリブタジエンの組成物を含
んでいるので、ウェットスキッド性や発熱性を維持しつ
つ耐摩耗性や低燃費性の改良ができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 高シス−高ビニルポリブタジエン(a)
10〜50重量%と、スチレン−ブタジエンゴム
(b) 30〜70重量%と、(a)と(b)以外のジ
エン系ゴム(c) 20〜60重量%とからなるゴム成
分(a)+(b)+(c) 100重量部とゴム補強剤
(d) 40〜80重量部とからなる乗用車タイヤ用ゴ
ム組成物であって、該高シス−高ビニルポリブタジエン
(a)のミクロ構造がシス−1,4構造が65〜95%
及び1,2構造が4〜30%であることを特徴とする乗
用車タイヤ用ゴム組成物。 - 【請求項2】該高シス−高ビニルポリブタジエン(a)
が、25℃における5%トルエン溶液粘度(T−cp)
とムーニー粘度(ML1+4)の関係式が下式(I)を
満足することを特徴とする請求項1に記載の乗用車タイ
ヤ用ゴム組成物。 1≦T−cp/ML1+4≦6...(I) - 【請求項3】 該高シス−高ビニルポリブタジエン
(a)が、(A)遷移金属化合物のメタロセン型錯体、
及び(B)非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化
合物及び/又はアルモキサンから得られる触媒を用いて
製造されていることを特徴とする請求項1〜2に記載の
乗用車タイヤ用ゴム組成物。 - 【請求項4】 (a)と(b)以外のジエン系ゴム
(c)が、天然ゴム及び/又はポリイソプレンであるこ
とを特徴とする請求項1〜3に記載の乗用車タイヤ用ゴ
ム組成物。 - 【請求項5】 ゴム補強剤がカーボンブラックであるこ
とを特徴とする請求項1〜4に記載の乗用車タイヤ用ゴ
ム組成物。
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