JP2002265677A - サイドウォール用ゴム組成物 - Google Patents
サイドウォール用ゴム組成物Info
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Abstract
を同時に満足させて、両性能をバランス良く両立するゴ
ム組成物を提供する。 【解決手段】 高シス−高ビニルポリブタジエン(a)
20〜80重量%と、(a)以外のジエン系ゴム
(b) 80〜20重量%とからなるゴム成分(a)+
(b) 100重量部と、無機充填材(c) 25〜6
0重量部とからなるゴム組成物であって、(1)該
(a)のミクロ構造がシス−1,4構造が65〜95%
及び1,2構造が4〜30%であること、(2)該
(a)の25℃における5%トルエン溶液粘度(T−c
p)とムーニー粘度(ML1+4)の関係式が下式
(I)を満足すること 2≦T−cp/ML
1+4≦6...(I)及び、(3)該ゴム組成物の加
硫物はJIS K6255に規定されている反撥弾性が
60%以上であることを特徴とするサイドウォール用ゴ
ム組成物。
Description
組成物に関するものであり、さらに詳しくは、押出し加
工時の押出し物のシャープエッヂと低燃費性をバランス
良く両立させたサイドウォール用ゴム組成物に関するも
のである。
等のタイヤ外部部材・カーカス、ビード、ベルト等のタ
イヤ内部部材やホース、ベルト、ゴムロール、ゴムクロ
ーラー等の工業製品にも用いることができる。
として、1,4−位での重合で生成した結合部分(1,4
−構造)と1,2−位での重合で生成した結合部分(1,
2−構造)とが分子鎖中に共存する。1,4−構造は、
更にシス構造とトランス構造の二種に分けられる。一
方、1,2−構造は、ビニル基を側鎖とする構造をと
る。
なったポリブタジエンが製造されることが知られてお
り、それらの特性によって種々の用途に使用されてい
る。特に、ハイシス構造(c)に適度に1,2−構造を
含みトランス構造が少ないミクロ構造を有し、且つ、分
子のリニアリティ(線状性)の高いポリブタジエンは、
耐摩耗性、耐発熱性、反発弾性の優れた特性を有する。
リニアリティの指標としては、Tcp/ML1+4 が用いら
れる。Tcpは、濃厚溶液中での分子の絡合いの程度を示
し、Tcp/ML1+4 が大きい程、分岐度は小さく線状性
は大きい。
されているように、バナジウム金属化合物のメタロセン
型錯体及び非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化
合物及び/又はアルミノキサンからなる重合触媒によ
り、ハイシス構造に適度に1,2−構造を含みトランス
構造が少ないミクロ構造を有し且つ分子のリニアリティ
(線状性)の高いポリブタジエンが製造されることが、
本出願人により見出されている。このポリブタジエンは
優れた特性を有することから、耐衝撃性ポリスチレン樹
脂やタイヤなどへの応用が検討されている。
の高シス−高ビニルポリブタジエンからなる組成物のタ
イヤへの応用が記載され、トレッド用途に有用で、高反
発弾性率とスキッド抵抗性を併せ持つことが記載されて
いる。
は、例えば、特開平7−216140号公報には、ゴム
とアミン系老化防止剤からなる組成物に、油脂を混合し
たサイドウォール用ゴム組成物が記載されている。
は、特定のポリマー、ゴムアミン系老化防止剤からなる
組成物に、油脂を混合したサイドウォール用ゴム組成物
が記載されている。
を及ぼす走行抵抗の中で、タイヤの転動抵抗の占める割
合は大きく、サイドウォールゴムのエネルギー損失によ
る影響も比較的大きい事が知られている。このため、従
来からサイドウォール部には損失係数の小さい(反撥弾
性大・tanδ小等)のゴム、例えば天然ゴム・イソプ
レンゴム・ブタジエンゴムまたはそれらの混合物等が使
用されているが、タイヤの転動抵抗をさらに改善させる
ことが求められている。
損失係数を低減する方法としては、低補強性のカーボン
ブラックの使用やカーボンブラックの配合量の低減が考
えられるが、押出加工性やダイ・スウェルなどの問題
で、薄肉化やタイヤのユニフォーミティーなどの項上が
求められている。即ち、低燃費性と押出し加工時のシャ
ープエッヂとを同時に満足させて、両性能をバランス良
く両立することが望まれている。
ニルポリブタジエン(a) 20〜80重量%と、
(a)以外のジエン系ゴム(b)80〜20重量%とか
らなるゴム成分(a)+(b) 100重量部とゴム補
強剤(c) 25〜60重量部とからなるゴム組成物で
あって、(1)該高シス−高ビニルポリブタジエン
(a)のミクロ構造がシス−1,4構造が65〜95%
及び1,2構造が4〜30%であること(2)該高シス
−高ビニルポリブタジエン(a)の25℃における5%
トルエン溶液粘度(T−cp)とムーニー粘度(ML
1+4)の関係式が下式(I)を満足すること
1≦T−cp/ML1+4≦6...(I)及び、
(3)該ゴム組成物の加硫物はJIS K6255に規
定されている反撥弾性が60%以上であることを特徴と
するサイドウォール用ゴム組成物に関する。
ム(b)が、天然ゴム及び/又はポリイソプレンである
ことを特徴とする上記のサイドウォール用ゴム組成物に
関する。
ム(b)が、天然ゴム及び/又はポリイソプレンである
ことを特徴とする上記のサイドウォール用ゴム組成物に
関する。
が、(A)遷移金属化合物のメタロセン型錯体、及び
(B)非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化合物
及び/又はアルモキサンから得られる触媒を用いて製造
されていることを特徴とする上記のサイドウォール用ゴ
ム組成物に関する。
ポリブタジエンとしては、ミクロ構造がシス−1,4構
造が65〜95%、好ましくは70〜90%、及び1,
2構造が4〜30%であり、好ましくは5〜25%、よ
り好ましくは7〜15%、シス−1,4−構造含有率が
65〜95%、好ましくは70〜90%である。また、
トランス−1,4−構造含有率が5%以下が好ましく、
0.5〜4.0%が特に好ましい。
し加工時のシャープエッヂと低燃費性をバランス良く両
立できない。即ち、シス構造が95%以上では配合物の
弾性率が高くなる傾向にあり押出し物のダイスウェルが
大きくなり、シス構造が65%以下ではタイヤ回転時の
エネルギー損失が大きくなるので燃費が悪化するため、
好ましくない。
ジエンの25℃における5%トルエン溶液粘度(T−c
p)とムーニー粘度(ML1+4)の関係式が下式
(I)を満足する範囲にある。 1≦T−cp/ML1+4≦6...(I) 好ましくは、2≦T−cp/ML1+4≦6を満足す
る。
度(Tcp)は、20〜500が好ましく、30〜30
0が特に好ましい。
(ML1+4)は、10〜200が好ましく、25〜10
0が特に好ましい。
30℃で測定した固有粘度[η]として、0.1〜10
が好ましく、0.1〜3が特に好ましい。
スチレン換算の分子量として下記の範囲のものが好まし
い。 数平均分子量(Mn):0.2×105〜10×105、
より好ましくは0.5×105〜5×105 重量平均分子量(Mw):0.5×105〜20×1
05、より好ましくは1×105〜10×105 また、本発明のポリブタジエンの分子量分布(Mw/M
n)は、好ましくは1.5〜3.5、より好ましくは
1.6〜3である。
(A)遷移金属化合物のメタロセン型錯体、及び(B)
非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化合物及び/
又はアルミノキサンから得られる触媒を用いて、ブタジ
エンを重合させて製造できる。
セン型錯体、(B)非配位性アニオンとカチオンとのイ
オン性化合物、(C)周期律表第1〜3族元素の有機金
属化合物、及び、(D)水から得られる触媒を用いたブ
タジエンを重合させて製造できる。
型錯体としては、周期律表第4〜8族遷移金属化合物の
メタロセン型錯体が挙げられる。
律表第4族遷移金属のメタロセン型錯体(例えば、Cp
TiCl3など)、バナジウム、ニオブ、タンタルなど
の周期律表第5族遷移金属のメタロセン型錯体、クロム
などの第6族遷移金属メタロセン型錯体、コバルト、ニ
ッケルなどの第8族遷移金属のメタロセン型錯体が挙げ
られる。
セン型錯体が好適に用いられる。
タロセン型錯体としては、 (1) RM・La、すなわち、シクロアルカジエニル
基の配位子を有する酸化数+1の周期律表第5族遷移金
属化合物 (2) Rn MX2-n ・La、すなわち、少なくとも1
個のシクロアルカジエニル基の配位子を有する酸化数+
2の周期律表第5族遷移金属化合物 (3) Rn MX3-n ・La (4) RMX3 ・La (5) RM(O)X2 ・La (6) Rn MX3-n (NR' ) などの一般式で表される化合物が挙げられる(式中、n
は1又は2、aは0,1又は2である)。
a、R2 M・La、RMX3 ・La、RM(O)X2 ・
La などが好ましく挙げられる。
ましい。具体的にはバナジウム(V)、ニオブ(N
b)、またはタンタル(Ta)であり、好ましい金属は
バナジウムである。
ペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基、
フルオレニル基又は置換フルオレニル基を示す。
ニル基又は置換フルオレニル基における置換基として
は、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、n
−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、t−ブチ
ル、ヘキシルなどの直鎖状脂肪族炭化水素基または分岐
状脂肪族炭化水素基、フェニル、トリル、ナフチル、ベ
ンジルなど芳香族炭化水素基、トリメチルシリルなどの
ケイ素原子を含有する炭化水素基などが挙げられる。さ
らに、シクロペンタジエニル環がXの一部と互いにジメ
チルシリル、ジメチルメチレン、メチルフェニルメチレ
ン、ジフェニルメチレン、エチレン、置換エチレンなど
の架橋基で結合されたものも含まれる。
ては、メチルシクロペンタジエニル基、などが挙げられ
る。
炭化水素基、アルコキシ基、又はアミノ基を示す。Xは
同じであっても、異なってもよい。
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
原子、塩素原子、臭素原子、メチル、エチル、ブチル、
メトキシ、エトキシ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ
などが好ましい。
るルイス塩基性の一般的な無機、有機化合物である。そ
の内、活性水素を有しない化合物が特に好ましい。具体
例としては、エ−テル、エステル、ケトン、アミン、ホ
スフィン、シリルオキシ化合物、オレフィン、ジエン、
芳香族化合物、アルキンなどが挙げられる。
ら25の炭化水素置換基である。
タロセン型錯体としては、中でも、Mがバナジウムであ
るバナジウム化合物が好ましい。例えば、RV・La、
RVX・La、R2 M・La、RMX2 ・La 、RM
X3 ・La 、RM(O)X2・La などが好ましく挙
げられる。特に、RV・La、RMX3 ・Laが好まし
い。
としては、以下のものが挙げられるシクロペンタジエニ
ルバナジウムトリクロライドが挙げられる。モノ置換シ
クロペンタジエニルバナジウムトリクロライド、例え
ば、メチルシクロペンタジエニルバナジウムトリクロラ
イド、エチルシクロペンタジエニルバナジウムトリクロ
ライド、プロピルシクロペンタジエニルバナジウムトリ
クロライド、イソプロピルシクロペンタジエニルバナジ
ウムトリクロライド、t−ブチルシクロペンタジエニル
バナジウムトリクロライドなどが挙げられる。
ジウムトリクロライド、例えば、(1,2−ジメチルシ
クロペンタジエニル)バナジウムトリクロライドなどが
挙げられる。
ムトリクロライド、例えば、(ペンタメチルシクロペン
タジエニル)バナジウムトリクロライド、(1,2,
3,4−テトラメチル−5−フェニルシクロペンタジエ
ニル)バナジウムトリクロライド、(1−メチル−2,
3,4,5−テトラフェニルシクロペンタジエニル)バ
ナジウムトリクロライドなどが挙げられる。
げられる。置換インデニルバナジウムトリクロライド、
例えば、(2−メチルインデニル)バナジウムトリクロ
ライド、(2−トリメチルシリルインデニル)バナジウ
ムトリクロライドなどが挙げられる。
ブトキサイド、シクロペンタジエニルバナジウムi−プ
ロポキサイド、シクロペンタジエニルバナジウムジメト
キシクロライドなどが挙げられる。
クロペンタジエニル)シランバナジウムジクロライド、
(t−ブチルアミド)ジメチル(トリメチル−η5−シ
クロペンタジエニル)シランバナジウムジクロライドな
どが挙げられる。
としては、シクロペンタジエニルオキソバナジウムジク
ロライド、メチルシクロペンタジエニルオキソバナジウ
ムジクロライド、ベンジルシクロペンタジエニルオキソ
バナジウムジクロライド、(1,3−ジメチルシクロペ
ンタジエニル)オキソバナジウムジクロライド、(1−
ブチル−3−メチルシクロペンタジエニル)オキソバナ
ジウムジクロライド、(ペンタメチルシクロペンタジエ
ニル)オキソバナジウムジクロライド、(トリメチルシ
リルシクロペンタジエニル)オキソバナジウムジクロラ
イドなどが挙げられる。上記の各化合物の塩素原子をメ
チル基で置換したメチル体も挙げられる。
合されたものも含まれる。例えば、(t−ブチルアミ
ド)ジメチル(η5−シクロペンタジエニル)シランオ
キソバナジウムクロライドなどのアミドクロライド体、
あるいはこれらの化合物の塩素原子をメチル基で置換し
たメチル体などが挙げられる。
メトキサイド、シクロペンタジエニルオキソバナジウム
ジi−プロポキサイド、シクロペンタジエニルオキソバ
ナジウムジt−ブトキサイドなどが挙げられる。上記の
各化合物の塩素原子をメチル基で置換したメチル体も挙
げられる。
アミド)オキソバナジウムなどが挙げられる。
チオンとのイオン性化合物を構成する非配位性アニオン
としては、例えば、テトラ(フェニル)ボレ−ト、テト
ラ(フルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(ジフル
オロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(トリフルオロフ
ェニル)ボレ−ト、テトラキス(テトラフルオロフェニ
ル)ボレ−ト、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ボレ−ト、テトラキス(3,5−ビストリフルオロメチ
ルフェニル)ボレ−ト、テトラキス(テトラフルオロメ
チルフェニル)ボレ−ト、テトラ(トリイル)ボレ−
ト、テトラ(キシリル)ボレ−ト、トリフェニル(ペン
タフルオロフェニル)ボレ−ト、トリス(ペンタフルオ
ロフェニル)(フェニル)ボレ−ト、トリデカハイドラ
イド−7,8−ジカルバウンデカボレ−ト、テトラフル
オロボレ−ト、ヘキサフルオロホスフェ−トなどが挙げ
られる。
チオン、オキソニウムカチオン、アンモニウムカチオ
ン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプチルトリエニル
カチオン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオンな
どを挙げることができる。
トリフェニルカルボニウムカチオン、トリ置換フェニル
カルボニウムカチオンなどの三置換カルボニウムカチオ
ンを挙げることができる。トリ置換フェニルカルボニウ
ムカチオンの具体例としては、トリ(メチルフェニル)
カルボニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)カル
ボニウムカチオンを挙げることができる。
トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニ
ウムカチオン、トリプロピルアンモニウムカチオン、ト
リブチルアンモニウムカチオン、トリ(n−ブチル)ア
ンモニウムカチオンなどのトリアルキルアンモニウムカ
チオン、N,N−ジメチルアニリニウムカチオン、N,
N−ジエチルアニリニウムカチオン、N,N−2,4,
6−ペンタメチルアニリニウムカチオンなどのN,N−
ジアルキルアニリニウムカチオン、ジ(i−プロピル)
アンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウム
カチオンなどのジアルキルアンモニウムカチオンを挙げ
ることができる。
トリフェニルホスホニウムカチオン、トリ(メチルフェ
ニル)ホスホニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニ
ル)ホスホニウムカチオンなどのトリアリ−ルホスホニ
ウムカチオンを挙げることができる。
位性アニオン及びカチオンの中から、それぞれ任意に選
択して組み合わせたものを好ましく用いることができる
ェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレ−ト、トリフェニルカルボニウムテトラキス
(フルオロフェニル)ボレ−ト、N,N−ジメチルアニ
リニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ−
ト、1,1'−ジメチルフェロセニウムテトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)ボレ−トなどが好ましい。イオ
ン性化合物を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わ
せて用いてもよい。
用いてもよい。アルモキサンとしては、有機アルミニウ
ム化合物と縮合剤とを接触させることによって得られる
ものであって、一般式(−Al(R')O−) n で示される鎖
状アルミノキサン、あるいは環状アルミノキサンが挙げ
られる。(R' は炭素数1〜10の炭化水素基であり、
一部ハロゲン原子及び/ 又はアルコキシ基で置換された
ものも含む。nは重合度であり、5以上、好ましくは1
0以上である)。R' として、はメチル、エチル、プロ
ピル、イソブチル基が挙げられるが、メチル基が好まし
い。アルミノキサンの原料として用いられる有機アルミ
ニウム化合物としては、例えば、トリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニ
ウムなどのトリアルキルアルミニウム及びその混合物な
どが挙げられる。
ミニウムの混合物を原料として用いたアルモキサンを好
適に用いることができる。
て水が挙げられるが、この他に該トリアルキルアルミニ
ウムが縮合反応する任意のもの、例えば無機物などの吸
着水やジオ−ルなどが挙げられる。
(C)成分として周期律表第1〜3族元素の有機金属化
合物を組合せて共役ジエンの重合を行ってもよい。
(C)成分の添加により重合活性が増大する効果があ
る。周期律表第1〜3族元素の有機金属化合物として
は、有機アルミニウム化合物、有機リチウム化合物、有
機マグネシウム化合物、有機亜鉛化合物、有機ホウ素化
合物などが挙げられる。
ム、ブチルリチウム、フェニルリチウム、ベンジルリチ
ウム、ネオペンチルリチウム、トリメチルシリルメチル
リチウム、ビストリメチルシリルメチルリチウム、ジブ
チルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウム、ジエチル
亜鉛、ジメチル亜鉛、トリメチルアルミニウム、トリエ
チルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ
ヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、ト
リデシルアルミニウム、トリフッ化ホウ素、トリフェニ
ルホウ素などを挙げられる。
ブチルマグネシウムクロライド、ジメチルアルミニウム
クロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、セスキ
エチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムジ
クロライドのような有機金属ハロゲン化合物、ジエチル
アルミニウムハイドライド、セスキエチルアルミニウム
ハイドライドのような水素化有機金属化合物も含まれ
る。また有機金属化合物は、二種類以上併用できる。
成分としてシクロペンタジエニルバナジウムトリクロラ
イド(CpVCl3)などのRMX3、あるいは、シクロ
ペンタジエニルオキソバナジウムジクロライド(CpV
(O)Cl2)などのRM(O)X2、(B)成分として
トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)ボレ−ト、(C)成分としてトリエチルアル
ミニウムなどのトリアルキルアルミニウムの組合せが好
ましく用いられる。
用いる場合は、(C)成分として上記のアルモキサンを
組み合わせて使用してもよい。
合せにより異なるが、(A)成分のメタロセン型錯体と
(B)成分のアルミノキサンのモル比は、好ましくは
1:1〜1:100000、より好ましくは1:10〜
1:10000である。(A)成分のメタロセン型錯体
と(B)成分のイオン性化合物とのモル比は、好ましく
は1:0.1〜1:10である。(A)成分のメタロセ
ン型錯体と(C)成分の有機金属化合物とのモル比は、
好ましくは1:0.1〜1:10000である。触媒成
分の添加順序は、特に、制限はない。
更に、(D)成分として水を添加することが好ましい。
(C)成分の有機アルミニウム化合物と(D)成分の
水とのモル比(C)/(D)は、好ましくは0.66〜
5であり、より好ましくは0.7〜1.5である。
が、例えば次の順序で行うことができる。 重合すべき共役ジエン化合物モノマ−又はモノマ−と
溶媒の混合物に(D)成分を添加し、(C)成分を添加
した後、(A)成分と(B)成分を任意の順序で添加す
る。 重合すべき共役ジエン化合物モノマ−又はモノマ−と
溶媒の混合物に(D)成分と(C)成分を添加した後、
(A)成分と(B)成分を任意の順序で添加する。
せることができる。水素の存在量は、共役ジエン1モル
に対して、好ましくは500ミリモル以下、あるいは、
20℃1気圧で12L以下であり、より好ましくは50
ミリモル以下、あるいは、20℃1気圧で1.2L以下
である。
は、全量であっても一部であってもよい。モノマ−の一
部の場合は、上記の接触混合物を残部のモノマ−あるい
は残部のモノマ−溶液と混合することができる。
1,3−ペンタジエン、2−エチル−1,3− ブタジエ
ン、2,3−ジメチルブタジエン、2−メチルペンタジ
エン、4−メチルペンタジエン、2,4−ヘキサジエン
などの共役ジエン、エチレン、プロピレン、ブテン−
1、ブテン−2、イソブテン、ペンテン−1、4−メチ
ルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等の非環
状モノオレフィン、シクロペンテン、シクロヘキセン、
ノルボルネン等の環状モノオレフィン、及び/又はスチ
レンやα−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物、ジ
シクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネ
ン、1,5−ヘキサジエン等の非共役ジオレフィン等を
少量含んでいてもよい。
又は、1,3−ブタジエンそのものを重合溶媒として用
いる塊状重合などを適用できる。トルエン、ベンゼン、
キシレン等の芳香族系炭化水素、n−ヘキサン、ブタ
ン、ヘプタン、ペンタン等の脂肪族炭化水素、シクロペ
ンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素、1−ブテ
ン、2−ブテン等のオレフィン系炭化水素、ミネラルス
ピリット、ソルベントナフサ、ケロシン等の炭化水素系
溶媒や、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒等
が挙げられる。
度で予備重合を行うことが好ましい。予備重合は、気相
法、スラリ−法、塊状法などで行うことができる。予備
重合において得られた固体は分離してから本重合に用い
る、あるいは、分離せずに本重合を続けて行うことがで
きる。
ましく、 −50〜120℃の範囲が特に好ましい。重
合時間は2分〜12時間の範囲が好ましく、5分〜6時
間の範囲が特に好ましい。
としては、ハイシスポリブタジエンゴム、ローシスポリ
ブタジエンゴム(BR)、乳化重合若しくは溶液重合ス
チレンブタジエンゴム(SBR)、天然ゴム、ポリイソ
プレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム(EPD
M)、ニトリルゴム(NBR)、ブチルゴム(II
R)、クロロプレンゴム(CR)などが挙げられる。
物で変性されたポリブタジエンゴムやエポキシ変性、シ
ラン変性、マレイン酸変性された上記ゴムなども用いる
ことができ、これらのゴムは単独でも、二種以上組合せ
て用いても良い。
は、各種のカーボンブラック以外に、ホワイトカーボ
ン、活性化炭酸カルシウム、超微粒子珪酸マグネシウム
等の無機補強剤やシンジオタクチック1.2ポリブタジ
エン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ハ
イスチレン樹脂、フェノール樹脂、リグニン、変性メラ
ミン樹脂、クマロンインデン樹脂及び石油樹脂等の有機
補強剤があり、特に好ましくは、粒子径が90nm以
下、ジブチルフタレート(DBP)吸油量が70ml/
100g以上のカーボンブラックで、例えば、FEF,
FF,GPF,SAF,ISAF,SRF,HAF等が
挙げられる。
−高ビニルポリブタジエン(a)20〜80重量%と、
(a)以外のジエン系ゴム(b) 80〜20重量%と
からなるゴム成分(a)+(b) 100重量部とゴム
補強剤(c) 25〜60重量部である。
エン(a)30〜70重量%と、(a)以外のジエン系
ゴム(b)70〜30重量%とからなるゴム成分(a)
+(b) 100重量部とゴム補強剤(c)30〜55
重量部である。ゴム補強剤が25%以下であると押出し
物のダイスウェルが大きくなり、60%以上であると配
合物粘度が上昇し混練りが困難となり、好ましくない。
前記各成分を通常行われているバンバリー、オープンロ
ール、ニーダー、二軸混練り機などを用いて混練りする
ことで得られる。
加硫剤、加硫助剤、老化防止剤、充填剤、プロセスオイ
ル、亜鉛華、ステアリン酸など、通常ゴム業界で用いら
れる配合剤を混練してもよい。
黄、有機過酸化物、樹脂加硫剤、酸化マグネシウムなど
の金属酸化物などが用いられる。
ばアルデヒド類、アンモニア類、アミン類、グアニジン
類、チオウレア類、チアゾール類、チウラム類、ジチオ
カーバメイト類、キサンテート類などが用いられる。
炭酸マグネシウム、クレー、リサージュ、珪藻土等の無
機充填剤、再生ゴム、粉末ゴム等の有機充填剤が挙げら
れる。
イミダゾール系、アミン系、フェノール系、硫黄系及び
燐系などが挙げられる。
フテン系、パラフィン系のいずれを用いてもよい。
6255に規定されている反撥弾性が60%以上であ
る。好ましくは、反撥弾性が62%以上である。
は、好ましくは、4.0以下である。
好ましくは、0.13以下である。
ープエッヂを実現しつつ、低燃費性に優れているので、
サイドウォール用ゴム組成物として好適に用いられる。
って行った。シス740cm-1、トランス967c
m-1、ビニル910cm-1の吸収強度比からミクロ構造
を算出した。
測定した。ムーニー粘度(ML1+4)は、JIS K6300
に準拠して測定した。トルエン溶液粘度(Tcp)は、
ポリマー2.28gをトルエン50mlに溶解した後、標
準液として粘度計校正用標準液(JIS Z8809)を用
い、キャノンフェンスケ粘度計No.400を使用して、
25℃で測定した。
た。 反撥弾性:JIS K6255に準じて、室温で測定し
た。 ダイスウェル:収縮率の指標として、20mmφ押出し
機(L/D=8)を用いて測定した。押出し条件は、配
合物投入温度;50℃、バレル温度;70℃、ダイ温
度;100℃、スクリュウ回転数;75rpm、ダイ形
状;三角形である。 100%弾性率:JIS K6251に準じ3号ダンベ
ルで測定した。 tanδ:レオメトリック社製粘弾性測定装置を用い、
温度;60℃、周波数;10Hz、動歪み;2%で測定
した。
ジエンの製造) 窒素置換した攪拌機付5Lのオートクレーブに30wt
%の1.3−ブタジエンを含有するトルエン溶液(1.
3−ブタジエン:814g)3.5Lを仕込んで攪拌す
る。次いで、水素ガスを導入して0.092kgG/c
m2圧力だけ高くした。30℃で3分かけてトリエチル
アルミニウム2.25mmolを、次いでトリチルテト
ラ(パーフルオロフェニル)ボレート0.039mmo
l、シクロペンタジエニルバナジウムトリクロライド
0.026mmolを連続して添加し、重合温度40℃
で30分間重合を行った。重合後、2,6−ジ−t−ブ
チル−p−クレゾールを含有するエタノールとへプタン
の当量混合液を注入して反応を停止させた後、溶媒を蒸
発させ乾燥した。得られたポリマーの収率は32%であ
り、ミクロ構造・ムーニー粘度・5%トルエン溶液粘度
及びt−cp/ML比を表1.に示した。
合処方に従って、1.7Lの試験用バンバリーミキサー
を使用し天然ゴムとカーボンブラック等をで混練してか
ら加硫剤をオープンロールで混合した。得られた配合物
を所定の条件で押出し機で押出してダイスウェル測定し
た。次いで、温度150℃で30分間プレス加硫し、得
られた加硫試験片により100%弾性率、反発弾性及び
tanδを評価した。その結果を表2、3に示した。実
施例の組成物は、比較例1〜4に比べ、シャープエッヂ
の指標であるダイスウェルは小さく、低燃費性の指標で
ある反撥弾性やtanδが改善されている。
BRを用いるとダイスウェルが大きく、低シスBRを用
いると反撥弾性・tanδが悪い。また、カーボンブラ
ックが多いと反撥弾性が低下し、高シスー高ビニルBR
の使用比率が少ないと殆ど効果がなかった。
成物は、シス−1,4構造が 65〜95%、1,2構
造が30〜4%で構成されて、且つ、25℃における5
% トルエン溶液粘度(T−cp)とムーニー粘度(M
L1+4)の関係が、 1≦T−cp/ML1+4≦6
を満足する高シス−高ビニルポリブタジエンの組成物を
含んでいるので、押出加工時のシャープエッヂを実現し
つつ、低燃費性を実現することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 高シス−高ビニルポリブタジエン(a)
20〜80重量%と、(a)以外のジエン系ゴム
(b) 80〜20重量%とからなるゴム成分(a)+
(b) 100重量部とゴム補強剤(c) 25〜60
重量部とからなるゴム組成物であって、(1)該高シス
−高ビニルポリブタジエン(a)のミクロ構造がシス−
1,4構造が65〜95%及び1,2構造が4〜30%
であること(2)該高シス−高ビニルポリブタジエン
(a)の25℃における5%トルエン溶液粘度(T−c
p)とムーニー粘度(ML1+4)の関係式が下式
(I)を満足すること 1≦T−cp/ML
1+4≦6...(I)及び、(3)該ゴム組成物の加
硫物はJIS K6255に規定されている反撥弾性が
60%以上であることを特徴とするサイドウォール用ゴ
ム組成物。 - 【請求項2】 (a)以外のジエン系ゴム(b)が、天
然ゴム及び/又はポリイソプレンであることを特徴とす
る請求項1に記載のサイドウォール用ゴム組成物。 - 【請求項3】 該高シス−高ビニルポリブタジエン
(a)が、(A)遷移金属化合物のメタロセン型錯体、
及び(B)非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化
合物及び/又はアルモキサンから得られる触媒を用いて
製造されていることを特徴とする請求項1〜2に記載の
サイドウォール用ゴム組成物。 - 【請求項4】 ゴム補強剤がカーボンブラックであるこ
とを特徴とする請求項1〜3に記載のサイドウォール用
ゴム組成物。
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