JPH09302035A - ポリブタジエン - Google Patents

ポリブタジエン

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JPH09302035A
JPH09302035A JP11892496A JP11892496A JPH09302035A JP H09302035 A JPH09302035 A JP H09302035A JP 11892496 A JP11892496 A JP 11892496A JP 11892496 A JP11892496 A JP 11892496A JP H09302035 A JPH09302035 A JP H09302035A
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JP
Japan
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polybutadiene
component
molecular weight
cation
polymerization
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Application number
JP11892496A
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English (en)
Inventor
Nobuhiro Tsujimoto
信弘 辻本
Michinori Suzuki
通典 鈴木
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 1,2-構造含有率が 4〜30%、シス-1,4- 構造
含有率が65〜95%、トランス-1,4- 構造含有率が 5%以
下であり、ゲル含量が 0.1%以下であり、トルエン中30
℃で測定した固有粘度[η]が 3〜20であることを特徴
とするポリブタジエン。 【効果】 ハイシス構造に適度に1,2-構造を含み、ゲル
分が少なく、かつ高分子量であるポリブタジエンを提供
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御されたミクロ
構造を有し、ゲル含量が少なく、高分子量ポリブタジエ
ンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリブタジエンは、いわゆるミクロ構造
として、1,4-位での重合で生成した結合部分(1,4-構
造)と1,2-位での重合で生成した結合部分(1,2-構造)
とが分子鎖中に共存する。1,4-構造は、更にシス構造と
トランス構造の二種に分けられる。一方、1,2-構造は、
ビニル基を側鎖とする構造をとる。
【0003】重合触媒によって、上記のミクロ構造が異
なったポリブタジエンが製造されることが知られてお
り、それらの特性によって種々の用途に使用されてい
る。特に、ハイシス構造に適度に1,2-構造を含んだポリ
ブタジエンは、ポリスチレンなどの耐衝撃性付与剤が期
待されている。
【0004】例えば、特開昭58-204010 号公報、特公昭
62-16201号公報などには、シス−1,4-構造含有率が75%
以上の高シス構造体で、かつ、1,2-構造含有率の高いポ
リブタジエンを特定の触媒により製造し、ポリスチレン
の耐衝撃性付与剤として用いることが開示されている。
【0005】特公昭52-32912号公報、特公昭56-50894号
公報には、特定の触媒系を用いて、1,2-構造含有率の高
いポリブタジエンを製造する方法が開示されているが、
実施例で、得られたポリブタジエンの分子量が高くなる
とゲル含量が増大することが記載されている。
【0006】ポリブタジエンは重合体中や重合反応槽中
にゲルが生成しやすく、特に分子量が高くなるとゲル生
成が著るしくなる。高分子量のポリブタジエンは油展や
低分子量ポリマーと混合して一般に使用されるが、重合
時に生成するゲル含量が極めて少ないことが物性上重要
になる。
【0007】特公平3-57128 号公報には、ハロゲン化有
機アルミニウム化合物、ジチオカルバミン酸コバルト化
合物、水、及び遊離基捕獲剤からなる触媒の存在下に、
シス−1,4-構造含有率が50%以上、1,2-構造含有率が 7
〜50%、固有粘度が 1以上、ゲル含量0.03%以下である
ポリブタジエンの製造方法が開示されている。しかし、
実施例において具体的に記載されているポリブタジエン
の固有粘度は高々2.5である。
【0008】
【発明の解決しようとする課題】本発明は、ハイシス構
造に適度に1,2-構造を含み、ゲル分が少なく、かつ高分
子量であるポリブタジエンを提供するものである。
【0009】
【課題解決のための手段】本発明は、1,2-構造含有率が
4〜30%、シス-1,4- 構造含有率が65〜95%、トランス
-1,4- 構造含有率が 5%以下、ゲル含量が 0.1%以下、
トルエン中30℃で測定した固有粘度[η]が 3〜20であ
ることを特徴とするポリブタジエンに関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のポリブタジエンは、1,2-
構造含有率が 4〜30%、好ましくは 5〜25%、より好ま
しくは 7〜15%、シス-1,4- 構造含有率が65〜95%、好
ましくは70〜95%、より好ましくは85〜95%、トランス
-1,4- 構造含有率が 5%以下、好ましくは 4.5%以下で
ある。
【0011】1,2-構造含有率が上記の範囲より小さいと
ポリブタジエンのグラフト効率が低下しポリスチレンの
耐衝撃性改良効果が低下する。また、1,2-構造含有率が
上記の範囲より大きいとポリブタジエンのグラフトが進
みすぎ同様にポリスチレンの耐衝撃性改良効果が低下す
る。シス-1,4- 構造含有率が上記の範囲外であると、ポ
リスチレンの耐衝撃性改良効果が低下する。
【0012】本発明のポリブタジエンのゲル含量が 0.1
%以下であり、好ましくは0.05%以下である。ゲル含量
が上記の範囲外であると、ポリブタジエンの物性や成形
品の外観などに影響を与え好ましくない。
【0013】本発明のポリブタジエンの分子量は、トル
エン中30℃で測定した固有粘度[η]として 3〜20であ
り、好ましくは 3〜17、より好ましくは 5〜15である。
【0014】また、本発明のポリブタジエンは、以下の
物性を有することが好ましい。 数平均分子量(Mn):300,000 〜2,000,000 、より好ま
しくは 600,000〜1,500,000 重量平均分子量(Mw):750,000 〜4,000,000 、より好
ましくは 1,000,000〜3,000,000 分子量分布(Mw/Mn): 1.8〜3.5 、より好ましくは
1.8〜3.0
【0015】本発明のポリブタジエンの製造方法として
は、例えば、(A)周期律表第V 族遷移金属化合物のメ
タロセン型錯体、及び(B)非配位性アニオンとカチオ
ンとのイオン性化合物及び/又はアルミノキサンから得
られる触媒を用いて、ブタジエンを重合させて製造でき
る。
【0016】(A)周期律表第V 族遷移金属化合物のメ
タロセン型錯体としては、 (1) RMX3 ・La (2) Rn MX3-n ・La (3) RM(O)X2 ・La (4) Rn MX3-n (NR' ) (5) MX3 (NR' ) などの一般式で表される化合物が挙げられる(式中、n
は1 又は2 、a は0,1 又は2 である)。中でも、RMX
3 ・La 、RM(O)X2 ・La などが好ましく挙げら
れる。
【0017】Mは周期律表第V 族遷移金属化合物を示
す。具体的にはバナジウム(V)、ニオブ(Nb)、ま
たはタンタル(Ta)であり、好ましい金属はバナジウ
ムである。
【0018】Rはシクロペンタジエニル基、置換シクロ
ペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基又
はフルオレニル基を示す。
【0019】Xは水素、ハロゲン、炭素数1から20の炭
化水素基、アルコキシ基、又はアミノ基を示す。
【0020】ハロゲンの具体例としては、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0021】Lは、ルイス塩基であり、対電子をもって
金属に配位できるルイス塩基性の一般的な無機、有機化
合物である。その内、活性水素を有しない化合物が特に
好ましい。具体例としては、エーテル、エステル、ケト
ン、アミン、ホスフィン、シリルオキシ化合物が挙げら
れる。
【0022】NR' はイミド基であり、R' は 炭素数
1から25の炭化水素置換基である。R' の具体例として
は、メチル、エチル、プロピル、iso-プロピル、sec-ブ
チル、t-ブチル、ヘキシル、オクチル、ネオペンチルな
どの直鎖状脂肪族炭化水素基または分岐状脂肪族炭化水
素基、フェニル、トリル、ナフチル、ベンジル、メチル
フェニルメチル、ジメチルフェニル、2,6-ジメチルフェ
ニル、3,4-ジメチルフェニルなどの芳香族炭化水素基な
どが挙げられる。さらにトリメチルシリルなどのケイ素
原子を含有する炭化水素基も含まれる。
【0023】具体的な化合物としては、シクロペンタジ
エニルバナジウムトリクロライド、シクロペンタジエニ
ルオキソバナジウムジクロライドなどが好適に用いられ
る。
【0024】(B)成分のうち、非配位性アニオンとカ
チオンとのイオン性化合物を構成する非配位性アニオン
としては、例えば、テトラ(フェニル)ボレート、テト
ラ(フルオロフェニル)ボレート、テトラキス(ジフル
オロフェニル)ボレート、テトラキス(トリフルオロフ
ェニル)ボレート、テトラキス(テトラフルオロフェニ
ル)ボレート、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ボレート、テトラキス(テトラフルオロメチルフェニ
ル)ボレート、テトラ(トリイル)ボレート、テトラ
(キシリル)ボレート、(トリフェニル,ペンタフルオ
ロフェニル)ボレート、[トリス(ペンタフルオロフェ
ニル),フェニル]ボレート、トリデカハイドライド-
7,8- ジカルバウンデカボレートなどが挙げられる。
【0025】一方、カチオンとしては、カルボニウムカ
チオン、オキソニウムカチオン、アンモニウムカチオ
ン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプチルトリエニル
カチオン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオンな
どを挙げることができる。
【0026】カルボニウムカチオンの具体例としては、
トリフェニルカルボニウムカチオン、トリ置換フェニル
カルボニウムカチオンなどの三置換カルボニウムカチオ
ンを挙げることができる。トリ置換フェニルカルボニウ
ムカチオンの具体例としては、トリ(メチルフェニル)
カルボニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)カル
ボニウムカチオンを挙げることができる。アンモニウム
カチオンの具体例としては、トリメチルアンモニウムカ
チオン、トリエチルアンモニウムカチオン、トリプロピ
ルアンモニウムカチオン、トリブチルアンモニウムカチ
オン、トリ(n- ブチル) アンモニウムカチオンなどのト
リアルキルアンモニウムカチオン、N,N-ジエチルアニリ
ニウムカチオン、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウム
カチオンなどのN,N-ジアルキルアニリニウムカチオン、
ジ(i- プロピル) アンモニウムカチオン、ジシクロヘキ
シルアンモニウムカチオンなどのジアルキルアンモニウ
ムカチオンを挙げることができる。
【0027】ホスホニウムカチオンの具体例としては、
トリフェニルホスホニウムカチオン、トリ(メチルフェ
ニル)ホスホニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニ
ル)ホスホニウムカチオンなどのトリアリールホスホニ
ウムカチオンを挙げることができる。
【0028】該イオン性化合物は、上記で例示した非配
位性アニオン及びカチオンの中から、それぞれ任意に選
択して組み合わせたものを好ましく用いることができる
【0029】中でも、イオン性化合物としては、トリチ
ルテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフ
ェニルカルボニウムテトラ(フルオロフェニル)ボレー
ト、N,N-ジメチルアニリニウムテトラ(ペンタフルオロ
フェニル)ボレート、1,1'-ジメチルフェロセニウムテ
トラ(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどが好まし
い。
【0030】イオン性化合物を単独で用いてもよく、二
種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0031】また、(B)成分として、アルモキサンを
用いてもよい。アルモキサンとしては、有機アルミニウ
ム化合物と縮合剤とを接触させることによって得られる
ものであって、一般式(-Al(R')O-) n で示される鎖状ア
ルミノキサン、あるいは環状アルミノキサンが挙げられ
る。(R' は炭素数1〜10の炭化水素基であり、一部ハ
ロゲン原子及び/ 又はアルコキシ基で置換されたものも
含む。nは重合度であり、5以上、好ましくは10以上で
ある)。R' として、はメチル、エチル、プロピル、イ
ソブチル基が挙げられるが、メチル基が好ましい。アル
ミノキサンの原料として用いられる有機アルミニウム化
合物としては、例えば、トリメチルアルミニウム、トリ
エチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなど
のトリアルキルアルミニウム及びその混合物などが挙げ
られる。
【0032】トリメチルアルミニウムとトリブチルアル
ミニウムの混合物を原料として用いたアルモキサンを好
適に用いることができる。
【0033】また、縮合剤としては、典型的なものとし
て水が挙げられるが、この他に該トリアルキルアルミニ
ウムが縮合反応する任意のもの、例えば無機物などの吸
着水やジオールなどが挙げられる。
【0034】(A)成分及び(B)成分に、さらに
(C)成分として周期律表第I 乃至III族元素の有機金
属化合物を組合せて共役ジエンの重合を行ってもよい。
(C)成分の添加により重合活性が増大する効果があ
る。周期律表第I 乃至III 族元素の有機金属化合物とし
ては、有機アルミニウム化合物、有機リチウム化合物、
有機マグネシウム化合物、有機亜鉛化合物、有機ホウ素
化合物などが挙げられる。
【0035】具体的な化合物としては、メチルリチウ
ム、ブチルリチウム、フェニルリチウム、ベンジルリチ
ウム、ネオペンチルリチウム、トリメチルシリルメチル
リチウム、ビストリメチルシリルメチルリチウム、ジブ
チルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウム、ジエチル
亜鉛、ジメチル亜鉛、トリメチルアルミニウム、トリエ
チルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ
ヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、ト
リデシルアルミニウム、トリフッ化ホウ素、トリフェニ
ルホウ素などを挙げられる。
【0036】さらに、エチルマグネシウムクロライド、
ブチルマグネシウムクロライド、ジメチルアルミニウム
クロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、セスキ
エチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムジ
クロライドのような有機金属ハロゲン化合物、ジエチル
アルミニウムハイドライド、セスキエチルアルミニウム
ハイドライドのような水素化有機金属化合物も含まれ
る。また有機金属化合物は、二種類以上併用できる。
【0037】また、(B)成分としてイオン性化合物を
用いる場合は、(C)成分として上記のアルモキサンを
組み合わせて使用してもよい。
【0038】各触媒成分の配合割合は、各種条件により
異なるが、(A)成分のメタロセン型錯体と(B)成分
のアルミノキサンとのモル比は、好ましくは 1:1 〜
1:10000 、より好ましくは 1:1 〜 1:5000である。
【0039】(A)成分のメタロセン型錯体と(B)成
分のイオン性化合物とのモル比は、好ましくは 1:0.1
〜 1:10、より好ましくは 1:0.2 〜 1:5 である。
【0040】(A)成分のメタロセン型錯体と(C)成
分の有機金属化合物とのモル比は、好ましくは 1:0.1
〜 1:1000、より好ましくは 1:0.2 〜 1:500 であ
る。
【0041】触媒成分の添加順序は、特に、制限はない
が、例えば次の順序で行うことができる。 重合すべきブタジエンモノマーと(B)成分との接触
混合物に(A)成分を添加する。 重合すべきブタジエンモノマーと(B)成分及び
(C)成分を任意の順序で添加した接触混合物に(A)
成分を添加する。 重合すべきブタジエンモノマーと(C)成分の接触混
合物に(B)成分、次いで(A)成分を添加する。 重合すべきブタジエンモノマーに、(A)成分と
(B)成分を任意の順序で接触させた混合物を添加す
る。 重合すべきブタジエンモノマーに、(A)成分と
(B)成分と(C)成分を任意の順序で接触させた混合
物を添加する。
【0042】ここで重合すべきブタジエンモノマーと
は、全量であっても一部であってもよい。モノマーの一
部の場合は、上記の接触混合物を残部のモノマーあるい
は残部のモノマー溶液と混合することができる。
【0043】ブタジエンモノマー以外にイソプレン、1,
3-ペンタジエン、2-エチル-1,3- ブタジエン、2,3-ジメ
チルブタジエン、2-メチルペンタジエン、4-メチルペン
タジエン、2,4-ヘキサジエンなどの共役ジエン、エチレ
ン、プロピレン、ブテン-1、ブテン-2、イソブテン、ペ
ンテン-1、4-メチルペンテン-1、ヘキセン-1、オクテン
-1等の非環状モノオレフィン、シクロペンテン、シクロ
ヘキセン、ノルボルネン等の環状モノオレフィン、及び
/又はスチレンやα−メチルスチレン等の芳香族ビニル
化合物、ジシクロペンタジエン、5-エチリデン-2- ノル
ボルネン、1,5-ヘキサジエン等の非共役ジオレフィン等
を少量含んでいてもよい。
【0044】重合方法は、特に制限はなく、塊状重合、
溶液重合などを適用できる。溶液重合での溶媒として
は、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族系炭化水
素、n-ヘキサン、ブタン、ヘプタン、ペンタン等の脂肪
族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環
式炭化水素、1-ブテン、2-ブテン等のオレフィン系炭化
水素、ミネラルスピリット、ソルベントナフサ、ケロシ
ン等の炭化水素系溶媒や、塩化メチレン等のハロゲン化
炭化水素系溶媒等が挙げられる。また、1,3-ブタジエン
そのものを重合溶媒としてもよい。
【0045】重合温度は-100〜 100℃の範囲が好まし
く、 -50〜60℃の範囲が特に好ましい。重合時間は10分
〜12時間の範囲が好ましく、30分〜 6時間が特に好まし
い。
【0046】所定時間重合を行った後、重合槽内部を必
要に応じて放圧し、洗浄、乾燥工程等の後処理を行う。
【0047】
【実施例】ミクロ構造は、赤外吸収スペクトル分析によ
って行った。シス740 cm-1、トランス967 cm-1、ビニル
910 cm-1の吸収強度比からミクロ構造を算出した。分子
量分布は、ポリスチレンを標準物質として用いたGPC か
ら求めた重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mnの比Mw/M
n によって評価した。
【0048】[η]は、トルエン溶液で30℃の温度で測
定した。ゲル含量は、ポリマー約5gをトルエン200mL に
溶解したのち、これを250 メッシュの金網によりロ過
し、トルエンにて金網を充分洗浄して、80℃、 5時間真
空乾燥後の金網の重量増加分から算出した。
【0049】(実施例1)内容量 1.5L のオートクレー
ブの内部を窒素置換し、トルエン 300mL及び1,3-ブタジ
エン 62gを仕込んだ。次いで、(C) 成分としてトリイソ
ブチルアルミニウム 0.5mmolのトルエン溶液、(B) 成分
としてトリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)ボレート(Ph3CB(C6F5)4) 0.0075mmo
l のトルエン溶液、(A) 成分としてシクロペンタジエニ
ルバナジウムトリクロリド(CpVCl3)0.005mmol のトル
エン溶液を加え、重合温度40℃で20分間重合を行った。
表1、2に重合条件及び結果を示した。得られたポリブ
タジエンの分析結果を表3に示した。
【0050】(実施例2)内容量 1.5L のオートクレー
ブの内部を窒素置換し、トルエン 300mL及び1,3-ブタジ
エン 62gを仕込んだ。次いで、(B) 成分としてトリメチ
ルアルミニウムとトリブチルアルミニウムの混合物を原
料として用いて調製されたアルモキサン(MMAO)5mmol
のトルエン溶液、(A) 成分としてシクロペンタジエニル
バナジウムトリクロリド(CpVCl3)0.01mmolのトルエン
溶液を加え、重合温度40℃で60分間重合を行った。重合
後、未反応の1,3-ブタジエンをオートクレーブから放出
し老化防止剤を添加した。重合液をエタノールに投入し
ポリマーを沈澱させ、洗浄、ロ過、乾燥した。表1、2
に重合条件及び結果を示した。得られたポリブタジエン
の分析結果を表3に示した。
【0051】(実施例3〜5)重合溶媒をシクロヘキサ
ンを用いた以外は、実施例1と同様に行った。表1、2
に重合条件及び結果を示した。得られたポリブタジエン
の分析結果を表3に示した。
【0052】(実施例6)(C) 成分としてトリエチルア
ルミニウムを用いた以外は、実施例5と同様に行った。
表1、2に重合条件及び結果を示した。得られたポリブ
タジエンの分析結果を表3に示した。
【0053】(実施例7)重合溶媒をシクロヘキサンを
用いた以外は、実施例2と同様に行った。表1、2に重
合条件及び結果を示した。得られたポリブタジエンの分
析結果を表3に示した。
【0054】(実施例8)内容量 1L のオートクレーブ
の内部を窒素置換し、トルエン 200mL、(C) 成分として
トリイソブチルアルミニウム 0.2mmolのトルエン溶液、
1,3-ブタジエン 20gを仕込んだ。次いで(B) 成分として
((CH3)2NH(C6H5)B(C6F5)4) 0.0015mmolのトルエン溶
液、(A) 成分としてシクロペンタジエニルオキソバナジ
ウムジクロライド 0.001mmolのトルエン溶液を加え、重
合温度40℃で20分間重合を行った。表1、2に重合条件
及び結果を示した。得られたポリブタジエンの分析結果
を表3に示した。
【0055】(実施例9)(B) 成分としてトリメチルア
ルミニウムとトリブチルアルミニウムの混合物を原料と
して用いて調製されたアルモキサン(MMAO)1mmol のト
ルエン溶液を用い、(C) 成分を用いなかった以外は、実
施例8と同様に行った。表1、2に重合条件及び結果を
示した。得られたポリブタジエンの分析結果を表3に示
した。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】
【発明の効果】本発明は、ハイシス構造に適度に1,2-構
造を含み、ゲル分が少なく、かつ高分子量であるポリブ
タジエンを提供できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1,2-構造含有率が 4〜30%、シス-1,4-
    構造含有率が65〜95%、トランス-1,4- 構造含有率が 5
    %以下、ゲル含量が 0.1%以下、トルエン中30℃で測定
    した固有粘度[η]が 3〜20であることを特徴とするポ
    リブタジエン。
JP11892496A 1996-05-14 1996-05-14 ポリブタジエン Pending JPH09302035A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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