JPH11269221A - ブタジエンの重合方法 - Google Patents

ブタジエンの重合方法

Info

Publication number
JPH11269221A
JPH11269221A JP7250398A JP7250398A JPH11269221A JP H11269221 A JPH11269221 A JP H11269221A JP 7250398 A JP7250398 A JP 7250398A JP 7250398 A JP7250398 A JP 7250398A JP H11269221 A JPH11269221 A JP H11269221A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymerization
cation
butadiene
transition metal
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7250398A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasumasa Iwamoto
泰昌 岩本
Sakae Yuasa
栄 湯浅
Koji Maeda
孝二 前田
Satoshi Bandai
智 萬代
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP7250398A priority Critical patent/JPH11269221A/ja
Publication of JPH11269221A publication Critical patent/JPH11269221A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハイシス構造に適度に1,2-構造を含みトラン
ス構造が少ないミクロのポリブタジエンを高活性で製造
する。 【解決手段】 A)遷移金属化合物のメタロセン型錯
体、及び(B)非配位性アニオンとカチオンとのイオン
性化合物及び/又はアルミノキサンから得られる触媒を
用いてブタジエン重合させる際に、該触媒成分を予備重
合を行った後、重合することを特徴とするブタジエンの
重合方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は制御されたミクロ構
造を有するブタジエンの重合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】共役ジエンは、重合触媒によって種々の
ミクロ構造を有するポリマーが得られることが知られて
いる。コバルト化合物と有機アルミニウム化合物を用
い、ハイシス構造のポリブタジエンを製造する方法が公
知であるが、ハイシス構造に1,2-構造を適度に含んだ
ポリブタジエンは、ビニル芳香族系重合体の耐衝撃性付
与剤が期待されている。
【0003】近年、メタロセン系型錯体を触媒として用
いた各種のオレフィン重合の開発が活発に進められ、共
役ジエンの重合についても研究が行われている。メタロ
セン系型錯体を用いた共役ジエンの重合としては、例え
ば、Macromol.Symp.,89,383(1995)に、周期
律表第4族遷移金属化合物であるシクロペンタジエニル
チタニウムトリクロライド(CpTiCl3 )とメチルアルモ
キサンとからなる触媒系が報告されているが、重合活性
が低い問題点がある。
【0004】特公昭46-20494号公報には、Cp
VCl3+(i-C493Al/AlCl3+H2Oから
なる触媒系によるポリブタジエンの製造方法が開示され
ているが、重合活性が低い問題点がある。
【0005】また、Polymer vol.37(2)p.363(1
996)には、周期律表第5族遷移金属のメタロセン型
錯体であるCp'VCl2 またはCp2VClなどのバナジウム(II
I)化合物とメチルアルモキサンとからなる触媒を用い
て、ハイシス構造に10〜20%の1,2-構造を含んだ
ポリブタジエンを製造する方法が報告されている。
【0006】また、特開平9−20813号公報、特開
平9−194526号公報には、特定構造のバナジウム
メタロセン化合物+イオン化剤からなる触媒系にポリブ
タジエンの製造方法が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】周期律表第5族遷移金
属化合物のメタロセン型錯体を用いた触媒系で、ミクロ
構造が制御された共役ジエン重合体を高い重合活性で製
造する方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題解決のための手段】本発明は、(A)遷移金属化
合物のメタロセン型錯体、及び(B)非配位性アニオン
とカチオンとのイオン性化合物及び/又はアルミノキサ
ンから得られる触媒を用いてブタジエン重合させる際
に、該触媒成分を予備重合を行った後、重合することを
特徴とするブタジエンの重合方法に関する。
【0009】また、本発明は、(A)遷移金属化合物の
メタロセン型錯体、及び(B)非配位性アニオンとカチ
オンとのイオン性化合物及び/又はアルミノキサンから
得られる触媒を用いてブタジエン重合させる際に、該触
媒成分を40℃以下で1〜60分接触させた後、重合す
ることを特徴とするブタジエンの重合方法に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の触媒は、(A)遷移金属
化合物のメタロセン型錯体、及び(B)非配位性アニオ
ンとカチオンとのイオン性化合物及び/又はアルミノキ
サンからなる。
【0011】遷移金属化合物のメタロセン型錯体として
は、周期律表第4〜8族遷移金属化合物のメタロセン型
錯体が挙げられる。
【0012】例えば、チタン、ジルコニウムなどの周期
律表第4族遷移金属のメタロセン型錯体(例えば、Cp
TiCl3など)、バナジウム、ニオブ、タンタルなど
の周期律表第5族遷移金属のメタロセン型錯体、クロム
などの第6族遷移金属メタロセン型錯体、コバルト、ニ
ッケルなどの第8族遷移金属のメタロセン型錯体が挙げ
られる。
【0013】中でも、周期律表第5族遷移金属のメタロ
セン型錯体が好適に用いられる。
【0014】上記の周期律表第5族遷移金属化合物のメ
タロセン型錯体としては、 (1) RMX3 ・La (2) RnMX3-n ・La (3) RM(O)X2 ・La (4) RnMX3-n (NR' ) (5) MX3 (NR' ) などの一般式で表される化合物が挙げられる(式中、n
は1又は2、aは0,1又は2である)。
【0015】中でも、RMX3 ・La、RM(O)X2
・Laなどが好ましく挙げられる。
【0016】Mは周期律表第5族遷移金属化合物を示
す。具体的にはバナジウム(V)、ニオブ(Nb)、ま
たはタンタル(Ta)であり、好ましい金属はバナジウ
ムである。
【0017】Rはシクロペンタジエニル基、置換シクロ
ペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基又
はフルオレニル基を示す。
【0018】Xは水素、ハロゲン、炭素数1から20の
炭化水素基、アルコキシ基、又はアミノ基を示す。
【0019】ハロゲンの具体例としては、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0020】Lは、ルイス塩基であり、対電子をもって
金属に配位できるルイス塩基性の一般的な無機、有機化
合物である。その内、活性水素を有しない化合物が特に
好ましい。
【0021】具体例としては、エ−テル、エステル、ケ
トン、アミン、ホスフィン、シリルオキシ化合物が挙げ
られる。
【0022】NR' はイミド基であり、R' は 炭素数
1から25の炭化水素置換基である。R' の具体例とし
ては、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、sec
−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、オクチル、ネオペン
チルなどの直鎖状脂肪族炭化水素基または分岐状脂肪族
炭化水素基、フェニル、トリル、ナフチル、ベンジル、
メチルフェニルメチル、ジメチルフェニル、2,6−ジ
メチルフェニル、3,4−ジメチルフェニルなどの芳香
族炭化水素基などが挙げられる。さらにトリメチルシリ
ルなどのケイ素原子を含有する炭化水素基も含まれる。
【0023】具体的な化合物としては、シクロペンタジ
エニルバナジウムトリクロライド、シクロペンタジエニ
ルオキソバナジウムジクロライドなどが挙げられる。
【0024】(B)成分のうち、非配位性アニオンとカ
チオンとのイオン性化合物を構成する非配位性アニオン
としては、例えば、テトラ(フェニル)ボレ−ト、テト
ラ(フルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(ジフル
オロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(トリフルオロフ
ェニル)ボレ−ト、テトラキス(テトラフルオロフェニ
ル)ボレ−ト、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ボレ−ト、テトラキス(テトラフルオロメチルフェニ
ル)ボレ−ト、テトラ(トルイル)ボレ−ト、テトラ
(キシリル)ボレ−ト、(トリフェニル,ペンタフルオ
ロフェニル)ボレ−ト、[トリス(ペンタフルオロフェ
ニル),フェニル]ボレ−ト、トリデカハイドライド−
7,8−ジカルバウンデカボレ−トなどが挙げられる。
【0025】一方、カチオンとしては、カルベニウムカ
チオン、オキソニウムカチオン、アンモニウムカチオ
ン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプチルトリエニル
カチオン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオンな
どを挙げることができる。
【0026】カルベニウムカチオンの具体例としては、
トリフェニルカルベニウムカチオン、トリ置換フェニル
カルベニウムカチオンなどの三置換カルベニウムカチオ
ンを挙げることができる。トリ置換フェニルカルベニウ
ムカチオンの具体例としては、トリ(メチルフェニル)
カルベニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)カル
ベニウムカチオンを挙げることができる。アンモニウム
カチオンの具体例としては、トリメチルアンモニウムカ
チオン、トリエチルアンモニウムカチオン、トリプロピ
ルアンモニウムカチオン、トリブチルアンモニウムカチ
オン、トリ(n−ブチル) アンモニウムカチオンなどのト
リアルキルアンモニウムカチオン、N,N−ジエチルアニ
リニウムカチオン、N,N−2,4,6−ペンタメチルア
ニリニウムカチオンなどのN,N−ジアルキルアニリニウ
ムカチオン、ジ(i−プロピル) アンモニウムカチオン、
ジシクロヘキシルアンモニウムカチオンなどのジアルキ
ルアンモニウムカチオンを挙げることができる。
【0027】ホスホニウムカチオンの具体例としては、
トリフェニルホスホニウムカチオン、トリ(メチルフェ
ニル)ホスホニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニ
ル)ホスホニウムカチオンなどのトリアリ−ルホスホニ
ウムカチオンを挙げることができる。
【0028】該イオン性化合物は、上記で例示した非配
位性アニオン及びカチオンの中から、それぞれ任意に選
択して組み合わせたものを好ましく用いることができる
【0029】中でもイオン性化合物としては、トリフェ
ニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレ−ト、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレ−ト、1,1'−ジメ
チルフェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレ−トなどが好ましい。
【0030】イオン性化合物を単独で用いてもよく、二
種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0031】また、(B)成分として、アルモキサンを
用いてもよい。アルモキサンとしては、有機アルミニウ
ム化合物と縮合剤とを接触させることによって得られる
ものであって、一般式(−Al(R‘)O−)nで示さ
れる鎖状アルミノキサン、あるいは環状アルミノキサン
が挙げられる。(R‘は炭素数1〜10の炭化水素基で
あり、一部ハロゲン原子及び/又はアルコキシ基で置換
されたものも含む。nは重合度であり、5以上、好まし
くは10以上である)。R‘として、はメチル、エチ
ル、プロピル、イソブチル基が挙げられるが、メチル基
が好ましい。アルミノキサンの原料として用いられる有
機アルミニウム化合物としては、例えば、トリメチルア
ルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチル
アルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム及びその
混合物などが挙げられる。
【0032】トリメチルアルミニウムとトリブチルアル
ミニウムの混合物を原料として用いたアルモキサンを好
適に用いることができる。
【0033】また、縮合剤としては、典型的なものとし
て水が挙げられるが、この他に該トリアルキルアルミニ
ウムが縮合反応する任意のもの、例えば無機物などの吸
着水やジオ−ルなどが挙げられる。
【0034】(A)成分及び(B)成分に、さらに
(C)成分として周期律表第1〜3族元素の有機金属化
合物を組合せて共役ジエンの重合を行ってもよい。
(C)成分の添加により重合活性が増大する効果があ
る。周期律表第1〜3族元素の有機金属化合物として
は、有機アルミニウム化合物、有機リチウム化合物、有
機マグネシウム化合物、有機亜鉛化合物、有機ホウ素化
合物などが挙げられる。
【0035】具体的な化合物としては、メチルリチウ
ム、ブチルリチウム、フェニルリチウム、ベンジルリチ
ウム、ネオペンチルリチウム、トリメチルシリルメチル
リチウム、ビストリメチルシリルメチルリチウム、ジブ
チルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウム、ジエチル
亜鉛、ジメチル亜鉛、トリメチルアルミニウム、トリエ
チルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ
ヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、ト
リデシルアルミニウム、トリフッ化ホウ素、トリフェニ
ルホウ素などを挙げられる。
【0036】さらに、エチルマグネシウムクロライド、
ブチルマグネシウムクロライド、ジメチルアルミニウム
クロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、セスキ
エチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムジ
クロライドのような有機金属ハロゲン化合物、ジエチル
アルミニウムハイドライド、セスキエチルアルミニウム
ハイドライドのような水素化有機金属化合物も含まれ
る。
【0037】また有機金属化合物は、二種類以上併用で
きる。
【0038】上記の触媒各成分の組合せとして、(A)
成分としてシクロペンタジエニルバナジウムトリクロラ
イド(CpVCl3)などのRMX3 、あるいは、シク
ロペンタジエニルオキソバナジウムジクロライド(Cp
V(O)Cl3)などのRM(O)X2、(B)成分とし
てトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)ボレ−ト、(C)成分としてトリエチルア
ルミニウムなどのトリアルキルアルミニウムの組合せが
好ましく用いられる。
【0039】また、(B)成分としてイオン性化合物を
用いる場合は、(C)成分として上記のアルモキサンを
組み合わせて使用してもよい。
【0040】各触媒成分の配合割合は、各種条件及び組
合せにより異なるが、(A)成分のメタロセン型錯体と
(B)成分のアルミノキサンのモル比は、好ましくは
1:1〜1:10000、より好ましくは1:1〜1:
5000である。
【0041】(A)成分のメタロセン型錯体と(B)成
分のイオン性化合物とのモル比は、好ましくは1:0.
1〜1:10、より好ましくは1:0.2〜1:5であ
る。
【0042】(A)成分のメタロセン型錯体と(C)成
分の有機金属化合物とのモル比は、好ましくは1:0.
1〜1:1000、より好ましくは1:10〜1:10
00である。
【0043】本発明においては、上記の触媒を所定の温
度で予備重合を行う。本発明における予備重合は、気相
法、スラリ−法、塊状法などで行うことができる。予備
重合において得られた固体は分離してから本重合に用い
る、あるいは、分離せずに本重合を続けて行うことがで
きる。
【0044】予備重合時間は通常、600分以下、好ま
しくは120分以下、より好ましくは30秒〜120分
である。上記の範囲外であると、本重合活性が充分でな
い問題がある。
【0045】予備重合温度は、通常50以下、好ましく
は−100〜50℃、より好ましくは、−50〜50℃
で各触媒成分の存在下に行う。上記の範囲外であると、
本重合の活性が著しく低下する上、予備重合時に重合が
進行してプロセス上も問題がある。
【0046】また予備重合時に、必要に応じて水素を共
存させることができる。水素の存在量は、共役ジエン1
モルに対して、好ましくは500ミリモル以下、あるい
は、20℃1気圧で10L以下であり、より好ましくは
0.01〜50ミリモル、あるいは、20℃1気圧で
0.002〜1Lである。ここで重合すべきブタジエン
モノマ−とは、全量であっても一部であってもよい。モ
ノマ−の一部の場合は、上記の接触混合物を残部のモノ
マ−あるいは残部のモノマ−溶液と混合することができ
る。
【0047】ブタジエンモノマ−以外にイソプレン、
1,3−ペンタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエ
ン、2,3−ジメチルブタジエン、2−メチルペンタジ
エン、4−メチルペンタジエン、2,4−ヘキサジエン
などの共役ジエン、エチレン、プロピレン、ブテン−
1、ブテン−2、イソブテン、ペンテン−1、4−メチ
ルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等の非環
状モノオレフィン、シクロペンテン、シクロヘキセン、
ノルボルネン等の環状モノオレフィン、及び/又はスチ
レンやα−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物、ジ
シクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネ
ン、1,5−ヘキサジエン等の非共役ジオレフィン等を
少量含んでいてもよい。
【0048】重合方法は、特に制限はなく、溶液重合、
又は、1,3−ブタジエンそのものを重合溶媒として用
いる塊状重合などを適用できる。溶液重合での溶媒とし
ては、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族系炭化
水素、n−ヘキサン、ブタン、ヘプタン、ペンタン等の
脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン等の
脂環式炭化水素、1−ブテン、2−ブテン等のオレフィ
ン系炭化水素、ミネラルスピリット、ソルベントナフ
サ、ケロシン等の炭化水素系溶媒や、塩化メチレン等の
ハロゲン化炭化水素系溶媒等が挙げられる。
【0049】重合温度は−100〜200℃の範囲が好
ましく、−50〜120℃の範囲が特に好ましい。重合
時間は2分〜12時間の範囲が好ましく、5分〜6時間
の範囲が特に好ましい。
【0050】所定時間重合を行った後、アルコ−ルなど
の停止剤を注入して重合を停止した後、重合槽内部を必
要に応じて放圧し、洗浄、乾燥工程等の後処理を行う。
【0051】本発明で得られるポリブタジエンは、1,
2−構造含有率が4〜30%、好ましくは5〜25%、
より好ましくは7〜15%、シス−1,4−構造含有率
が65〜95%、好ましくは70〜85%、トランス−
1,4−構造含有率が5%以下、好ましくは4.5%以
下、特に好ましくは0.5〜4.0%である。
【0052】ミクロ構造が上記の範囲外であると、ポリ
マ−の反応性(グラフト反応や架橋反応性など)が適当
でなく、添加剤などに用いたときのゴム的性質が低下
し、物性のバランスや外観などに影響を与え好ましくな
い。
【0053】
【実施例】ミクロ構造は、赤外吸収スペクトル分析によ
って行った。シス740 cm−1、トランス967 cm−
1、ビニル910 cm−1の吸収強度比からミクロ構造
を算出した。
【0054】(実施例1) (実施例1〜6)内容量2Lのオートクレーブの内部を
窒素置換し、ブタジエン400mlを仕込んで攪拌す
る。次いで、20℃、1気圧換算で200mlの水素を
積算マスフロメーターで計量して注入した。次いで、反
応器の温度を表1に示す予備重合温度にした後、トリエ
チルアルミニウム1.0mol/lのトルエン溶液0.
25ml、シクロペンタジエニルバナジウムトリクロラ
イド(CpVCl3)5.0mmol/lのトルエン溶液0.
6ml、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)ボレート(Ph3CB(C6F5)4)2.5m
mol/lのトルエン溶液4mlを加え、表1の予備重
合時間だけ該予備重合温度を維持した。その後、重合槽
の温度を表1で示す重合温度にして表1で示す時間、重
合を行った。重合後、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾールを
含有するエタノールを注入して反応を停止させた後、溶
媒を蒸発させ乾燥した。表1〜2に重合結果を示した。
【0055】(比較例1〜3)触媒成分の添加を表2に
示す重合温度で行った後、予備重合を行わずに、表2に
示す時間、重合を行った以外は実施例1〜6と同様に行
った。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【発明の効果】ハイシス構造に適度に1,2−構造を含
みトランス構造が少ないミクロ構造を有するポリブタジ
エンを高活性で重合する方法を提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 萬代 智 千葉県市原市五井南海岸8番の1 宇部興 産株式会社千葉工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)遷移金属化合物のメタロセン型錯
    体、及び(B)非配位性アニオンとカチオンとのイオン
    性化合物及び/又はアルミノキサンから得られる触媒を
    用いてブタジエン重合させる際に、該触媒成分を予備重
    合を行った後、重合することを特徴とするブタジエンの
    重合方法。
  2. 【請求項2】 (A)遷移金属化合物のメタロセン型錯
    体、及び(B)非配位性アニオンとカチオンとのイオン
    性化合物及び/又はアルミノキサンから得られる触媒を
    用いてブタジエン重合させる際に、該触媒成分を40℃
    以下で1〜60分接触させた後、重合することを特徴と
    するブタジエンの重合方法。
JP7250398A 1998-03-20 1998-03-20 ブタジエンの重合方法 Pending JPH11269221A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7250398A JPH11269221A (ja) 1998-03-20 1998-03-20 ブタジエンの重合方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7250398A JPH11269221A (ja) 1998-03-20 1998-03-20 ブタジエンの重合方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11269221A true JPH11269221A (ja) 1999-10-05

Family

ID=13491220

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7250398A Pending JPH11269221A (ja) 1998-03-20 1998-03-20 ブタジエンの重合方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11269221A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2192156C (en) Catalyst and process for producing conjugated diene polymer
KR100744302B1 (ko) 폴리부타디엔 및 이의 제조방법
JP4415505B2 (ja) 乗用車タイヤ用ゴム組成物
JP3982203B2 (ja) ポリブタジエン及びその製造方法
JPH09302035A (ja) ポリブタジエン
JPH11236411A (ja) ポリブタジエンの製造法
JP3959574B2 (ja) ポリブタジエンの製造方法
JP3894255B2 (ja) 共役ジエン重合体の製造方法
JPH11269221A (ja) ブタジエンの重合方法
JP3687259B2 (ja) 共役ジエン重合用触媒
JP3918323B2 (ja) 共役ジエンの重合方法
JP4140097B2 (ja) 共役ジエンの重合方法
JP4172081B2 (ja) 触媒、及び共役ジエン重合体の製造方法
JP3867538B2 (ja) ポリブタジエンの製造方法
JP3918324B2 (ja) 共役ジエン重合体の製造方法
JPH11322850A (ja) ポリブタジエン及びその製造方法
JP3921861B2 (ja) ポリブタジエンの製造方法
JP3948123B2 (ja) 共役ジエン重合体の製造方法
JP3864571B2 (ja) 共役ジエン重合体の製造方法
JPH1180266A (ja) ポリブタジエン
JPH09286811A (ja) 触媒及び共役ジエン重合体の製造方法
JP2000159836A (ja) 共役ジエン重合体の製造方法
JP2001098013A (ja) ポリブタジエン変性体
JPH09316122A (ja) 共役ジエン重合体の製造方法
JPH09286810A (ja) 触媒及び共役ジエン重合体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040922

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041013

A02 Decision of refusal

Effective date: 20050222

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02