JP2002317048A - 硬化剤、硬化性組成物、光学材料用組成物、光学材料、その製造方法、並びに、それを用いた液晶表示装置及びled - Google Patents

硬化剤、硬化性組成物、光学材料用組成物、光学材料、その製造方法、並びに、それを用いた液晶表示装置及びled

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JP2002317048A JP2001376317A JP2001376317A JP2002317048A JP 2002317048 A JP2002317048 A JP 2002317048A JP 2001376317 A JP2001376317 A JP 2001376317A JP 2001376317 A JP2001376317 A JP 2001376317A JP 2002317048 A JP2002317048 A JP 2002317048A
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美智徳 塚本
Harumi Sakamoto
晴美 坂本
Kazunori Yokoyama
和紀 横山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、光学的透明性、耐光性に優れた硬化
物を与え得る硬化剤、硬化性組成物又は光学材料用組成
物;光学材料及びその製造方法;並びに、それを用いた
液晶表示装置及びLEDを提供する。 【解決手段】 SiH基との反応性を有する炭素−炭素
二重結合を少なくとも2個有し、ビニル基を1〜6個有
し、分子量が900未満であり、粘度が1,000ポイ
ズ未満である脂肪族系有機化合物(α1)と、少なくと
も2個のSiH基を有する鎖状及び/又は環状のポリオ
ルガノシロキサン(β1)を、ヒドロシリル化反応して
得られる、少なくとも2個のSiH基を有する硬化剤、
又は、式(I) 【化1】 で表される有機化合物(α2)と、少なくとも2個のS
iH基を有する環状ポリオルガノシロキサン(β2)
を、ヒドロシリル化反応して得られる、少なくとも2個
のSiH基を有する硬化剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は硬化性組成物に関す
るものであり、更に詳しくは、耐熱性、光学的透明性、
耐光性に優れた硬化物を与え得る硬化剤、硬化性組成物
又は光学材料用組成物;光学材料及びその製造方法;並
びに、それを用いた液晶表示装置及びLEDに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置用をはじめとする光学材料
としては、複屈折率が低く、光弾性係数が小さく、光学
的透明性の高い材料が使用される。また、液晶表示装置
用等の材料の場合には、製造プロセス上使用する材料に
は高い耐熱性が必要である。こういった要求を満足する
材料として従来ガラス等が使用されてきた。
【0003】液晶表示装置用をはじめとする光学材料は
薄いフィルム状又は細いチューブやロッド状で多く使用
されるが、近年の市場要求に従い、より薄いフィルム
状、又は、より細いチューブ若しくはロッド状での使用
が必要になってきている。しかし、従来使用されてきた
ガラスは強度的に脆い性質を有しているため、使用範囲
に限界が生じてきている。
【0004】強靭性のある材料としては高分子材料があ
るが、例えば熱可塑性樹脂の場合は、一般に高い耐熱性
を発現させるために芳香族骨格を導入すると、複屈折率
が高くなり光弾性係数が大きくなるため、高い耐熱性と
光学的性能の両立が困難である。また熱硬化性樹脂の場
合は、従来知られている熱硬化性樹脂は一般に着色して
おり、光学材料用途には向かない。更に、一般に極性を
有しており光学的性能発現にも不利である。
【0005】従来、炭素−炭素二重結合を含有する化合
物と、SiH基を含有する化合物と、ヒドロシリル化触
媒とからなる硬化性組成物が提案されている(例えば、
特開平3−277645号公報、特開平7−3030号
公報、特開平9−302095号公報、特開平5−29
5270号公報、特開平7−62103号公報)。これ
らは炭素−炭素二重結合とSiH基との反応により架橋
することに由来する優れた物理的、熱的、電気的性質を
示すものであった。しかし、光学的透明性の観点ではい
ずれも十分ではないことから、例えば光学材料用途等へ
の使用には不適であることから工業的価値には制限があ
った。
【0006】また、トリアリルイソシアヌレートを成分
として含有する硬化性組成物も提案されている(例え
ば、特開昭50−100号公報、特開平09−2912
14号公報)。このうち、特開昭50−100号公報に
記載の硬化性組成物は得られる硬化物のガラス転移温度
が低く、耐熱性の観点で十分でない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、耐熱性、光学的透明性、耐光性に優れた硬化物を与
え得る硬化剤、硬化性組成物又は光学材料用組成物;光
学材料及びその製造方法;並びに、それを用いた液晶表
示装置及びLEDを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、Si
H基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中
に少なくとも2個有する脂肪族系有機化合物であって、
ビニル基を1分子中に1〜6個有し、分子量が900未
満であり、かつ、粘度が1,000ポイズ未満である有
機化合物(α1)と、1分子中に少なくとも2個のSi
H基を有する鎖状及び/又は環状のポリオルガノシロキ
サン(β1)を、ヒドロシリル化反応して得ることがで
きる、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する硬
化剤(以下、硬化剤(B1)ともいう)である。また本
発明は、下記一般式(I)
【0009】
【化4】
【0010】(式中Rは炭素数1〜50の一価の有機
基を表し、それぞれのRは異なっていても同一であっ
てもよい。)で表される有機化合物(α2)と、1分子
中に少なくとも2個のSiH基を有する環状ポリオルガ
ノシロキサン(β2)を、ヒドロシリル化反応して得る
ことができる、1分子中に少なくとも2個のSiH基を
有する硬化剤(以下、硬化剤(B2)ともいう)であ
る。さらに本発明は、SiH基との反応性を有する炭素
−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個有する有機
化合物(A)、硬化剤(B1)及び/又は硬化剤(B
2)、並びにヒドロシリル化触媒(C)、を含有する硬
化性組成物である。上記(A)成分は、下記一般式
(I)
【0011】
【化5】
【0012】(式中Rは炭素数1〜50の一価の有機
基を表し、それぞれのRは異なっていても同一であっ
てもよい。)で表される有機化合物であることが好まし
い。さらに、上記(A)成分を表す上記一般式(I)に
おける3つのRのうち少なくとも2つは、下記一般式
(II)
【0013】
【化6】
【0014】(式中Rは直接結合又は炭素数1〜48
の二価の有機基を表し、Rは水素原子又はメチル基を
表す。複数のR及びRが存在する場合、それぞれ異
なっていても同一であってもよい。)で表される基であ
ることが好ましい。上記(A)成分を表す一般式(I)
における3つのRのうち少なくとも2つはアリル基で
あることが好ましい。上記(A)成分は、SiH基との
反応性を有するビニル基を1分子中に少なくとも1個有
する有機化合物であることが好ましい。
【0015】上記(A)成分は、SiH基との反応性を
有するアリル基を1分子中に少なくとも1個有する有機
化合物であることが好ましい。上記(A)成分は、ビニ
ル基を1分子中に1〜6個有し、分子量が900未満で
あり、かつ、粘度が1,000ポイズ未満である有機化
合物であることが好ましい。
【0016】上記(A)成分は、ポリブタジエン、ビニ
ルシクロヘキセン、シクロペンタジエン、ジシクロペン
タジエン、ジビニルビフェニル、ビスフェノールAジア
リルエーテル、トリアリルイソシアヌレート及びトリビ
ニルシクロヘキサンからなる群より選択される少なくと
も1つの化合物であることが好ましい。また本発明は、
上記硬化性組成物からなる光学材料用組成物である。
【0017】さらに本発明は、上記光学材料用組成物を
硬化させて得られる光学材料である。上記光学材料は、
液晶用フィルム、液晶用プラスチックセル、又は、LE
Dの封止材であることが好ましい。また本発明は、上記
光学材料用組成物をあらかじめ混合し、組成物中のSi
H基との反応性を有する炭素−炭素二重結合とSiH基
の一部又は全部を反応させることからなる、上記光学材
料を製造する方法である。また本発明は、上記光学材料
を含む液晶表示装置又はLEDである。
【0018】以下、本発明を詳細に説明する。 (α1)成分について (α1)成分は、SiH基との反応性を有する炭素−炭
素二重結合を1分子中に少なくとも2個有する脂肪族系
有機化合物であって、ビニル基を1分子中に1〜6個有
していること、分子量が900未満であること、粘度が
1,000ポイズ未満であることを満たす脂肪族系有機
化合物であれば特に制限なく使用することができる。
【0019】(α1)成分は、その反応性及び貯蔵安定
性のバランスから、1分子中にビニル基を1〜6個有し
ている化合物であり、このうち、ビニル基を2個以上有
している化合物、又は、ビニル基を4個以下有している
化合物が好ましい。なお、ビニル基はCH=CH−で
表される1価の基であり、このビニル基がSiH基との
反応性を有する炭素−炭素二重結合に相当する場合もあ
るし、相当しない場合もある。
【0020】(α1)成分は、その取り扱い性の点及び
硬化物の耐熱性、電気的性質の観点から、分子量が90
0未満、好ましくは700未満、更に好ましくは500
未満の化合物である。
【0021】また(α1)成分は、その取り扱い性、加
工性の観点から粘度が1,000ポイズ未満、好ましく
は300ポイズ未満、更に好ましくは30ポイズ未満の
化合物である。(α1)成分の粘度は23℃における粘
度であり、E型粘度計(東京計器社製他)で測定するこ
とができる。この場合、測定用ローターとしては1°3
4′(48φ)のローターを用いて測定することがで
き、回転数としては0.5rpm、1rpm、2.5r
pm、5rpm、10rpm、20rpm、50rp
m、100rpmの回転数のうち測定値の読みが10〜
90となるような回転数を用いることができる。
【0022】(α1)成分において、その構造を骨格部
分と、その骨格に共有結合によって(場合によっては2
価以上の置換基を介して)結合していてかつSiH基と
の反応性を有する炭素−炭素二重結合を有する基(アル
ケニル基)とに分けて表した場合、アルケニル基は分子
内のどこに存在してもよい。
【0023】有機化合物である(α1)成分の骨格とし
ては、脂肪族系のものであれば特に限定はなく有機重合
体骨格又は有機単量体骨格を用いればよい。本明細書に
おいて、脂肪族系とは芳香族系有機化合物を除く意味で
使用し、従って、脂環式化合物を含めるものとする。
【0024】有機重合体骨格の例としては、ポリエーテ
ル系、ポリエステル系、ポリアリレート系、ポリカーボ
ネート系、飽和炭化水素系、ポリアクリル酸エステル
系、ポリアミド系、ポリイミド系の骨格を用いることが
できる。
【0025】また単量体骨格としては、例えば、脂肪族
炭化水素系、脂環式系及びこれらの混合物が挙げられ
る。(A)成分のアルケニル基としてはSiH基との反
応性を有するものであれば特に制限されないが、下記一
般式(III)
【0026】
【化7】
【0027】(式中Rは水素原子又はメチル基を表
す。この場合、それぞれのRは同一であっても異なっ
ていてもよい。)で示されるアルケニル基が反応性の点
から好適である。また、原料の入手の容易さからは、
【0028】
【化8】
【0029】が特に好ましい。アルケニル基は2価以上
の置換基を介して(A)成分の骨格部分に共有結合して
いても良く、2価以上の置換基としては炭素数0〜10
の置換基であれば特に制限はない。これらの置換基の例
としては、
【0030】
【化9】
【0031】が挙げられる。また、これらの2価以上の
置換基の2つ以上が共有結合によりつながって1つの2
価以上の置換基を構成していてもよい。以上のような骨
格部分に共有結合する基の例としては、ビニル基、アリ
ル基、メタリル基、アクリル基、メタクリル基、2−ヒ
ドロキシ−3−(アリルオキシ)プロピル基、2−(ア
リルオキシ)エチル基、2,2−ビス(アリルオキシメ
チル)ブチル基、3−アリルオキシ−2,2−ビス(ア
リルオキシメチル)プロピル基、
【0032】
【化10】
【0033】が挙げられる。(α1)成分としては、上
記のように骨格部分とアルケニル基とに分けて表現しが
たい、低分子量化合物も用いることができる。これらの
低分子量化合物の具体例としては、ブタジエン、イソプ
レン、オクタジエン、デカジエン等の脂肪族鎖状ポリエ
ン化合物系、ビニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキ
セン等の置換脂肪族環状オレフィン化合物系、1,2,
4−トリビニルシクロヘキサン等の脂環式系等が挙げら
れる。
【0034】これらの(α1)成分のうち、デカジエン
等の、α,ω−ジエン系化合物の場合は、硬化物が脆
く、力学特性に劣り易くなるので好ましくない。また、
(α1)成分としては、内部オレフィン構造を含まない
ものが好ましい。内部オレフィン構造を含む場合には、
内部オレフィン構造がヒドロシリル化硬化反応後にも未
反応で残り易く、このために耐光劣化性が低くなりやす
い。この場合、内部オレフィン構造とは、
【0035】
【化11】
【0036】において、R、Rのいずれか一方又は
両方が水素原子ではない置換基であり、かつR、R
のいずれか一方又は両方が水素原子ではない置換基であ
る構造をいう。
【0037】上記した(α1)成分としては、耐熱性を
より向上し得るという観点から、SiH基との反応性を
有する炭素−炭素二重結合を(α1)成分1gあたり
0.001モル以上含有するものであればよいが、更
に、1gあたり0.005モル以上含有するものが好ま
しく、0.008モル以上含有するものが特に好まし
い。
【0038】具体的な例としては、ブタジエン、イソプ
レン、ビニルシクロヘキセン、デカジエン、ジアリルフ
タレート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、
ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、及びそれら
のオリゴマー、1,2−ポリブタジエン(1,2比率1
0〜100%のもの、好ましくは1,2比率50〜10
0%のもの)、
【0039】
【化12】
【0040】等が挙げられる。(α1)成分に含まれて
いる、SiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合
の数は1分子当たり少なくとも2個あればよいが、耐熱
性をより向上し得るという観点から、2を越えることが
好ましく、3個以上であることがより好ましく、4個以
上であることが特に好ましい。(α1)成分に含まれて
いる、SiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合
の数が1分子内当たり1個以下の場合は、(β)成分と
反応してもグラフト構造となるのみで架橋構造とならな
い。
【0041】また、(β)成分との反応性を更に高める
ために、(α1)成分の有機化合物中の、SiH基との
反応性を有する炭素−炭素二重結合のうちの少なくとも
1個はアリル基であることが好ましく、少なくとも2個
がアリル基であることが更に好ましい。
【0042】また、その工業的入手性の容易さ、(β)
成分との反応性、硬化物の耐熱性、透明性等の観点か
ら、好ましい(α1)成分の具体例として1,2−ポリ
ブタジエン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキ
シル)プロパンのジアリルエーテル、4−ビニルシクロ
ヘキセン、シクロペンタジエン又は1,2,4−トリビ
ニルシクロヘキサンを挙げることができる。
【0043】(β1)成分について 次に、(β1)成分について説明する。本発明の(β
1)成分である、1分子中に少なくとも2個のSiH基
を有する鎖状及び/又は環状のポリオルガノシロキサン
は特に限定されるものではないが、(α1)成分との相
溶性が良いという観点から、下記一般式(IV)
【0044】
【化13】
【0045】(式中、Rは炭素数1〜6の有機基を表
し、nは3〜10の数を表す。)で表される、1分子中
に少なくとも2個のSiH基を有する環状ポリオルガノ
シロキサンが好ましい。なお、一般式(IV)で表され
る化合物中の置換基Rは、C、H、Oから構成される
ものであることが好ましく、炭化水素基であることがよ
り好ましい。また入手容易性等から、1,3,5,7−
テトラメチルシクロテトラシロキサンであることが、更
に好ましい。上記したような各種(β1)成分は単独も
しくは2種以上のものを混合して用いることが可能であ
る。
【0046】(α1)成分と(β1)成分の反応につい
て 上記したような(α1)成分と(β1)成分の混合比率
は、特に限定されないが、得られる(B1)成分と
(A)成分とのヒドロシリル化による硬化物の強度を考
えた場合、(B1)成分のSiH基が多い方が好ましい
ため、一般に前記(α1)成分中のSiH基との反応性
を有する炭素−炭素二重結合の数(X)と、前記(β
1)成分中のSiH基の数(Y)との比が、5≧Y/X
≧1であることが好ましく、3.5≧Y/X≧2が更に
好ましい。
【0047】次に(α1)成分と(β1)成分をヒドロ
シリル化反応させる際の触媒としては、次のようなもの
を用いることができる。例えば、白金の単体、アルミ
ナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に固体白金を担
持させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、
アルデヒド、ケトン等との錯体、白金−オレフィン錯体
(例えば、Pt(CH=CH(PPh
Pt(CH=CHCl)、白金−ビニルシロ
キサン錯体(例えば、Pt(ViMeSiOSiMe
Vi)、Pt[(MeViSiO))、白金
−ホスフィン錯体(例えば、Pt(PPh、Pt
(PBu)、白金−ホスファイト錯体(例えば、
Pt[P(OPh)、Pt[P(OB
u))(式中、Meはメチル基、Buはブチル
基、Viはビニル基、Phはフェニル基を表し、n、m
は、整数を示す。)、ジカルボニルジクロロ白金、カー
ルシュテト(Karstedt)触媒、また、アシュビ
ー(Ashby)の米国特許第3159601号及び3
159662号明細書中に記載された白金−炭化水素複
合体、ならびにラモロー(Lamoreaux)の米国
特許第3220972号明細書中に記載された白金アル
コラート触媒が挙げられる。更に、モディック(Mod
ic)の米国特許第3516946号明細書中に記載さ
れた塩化白金−オレフィン複合体も本発明において有用
である。
【0048】また、白金化合物以外の触媒の例として
は、RhCl(PPh)、RhCl、RhAl
、RuCl、IrCl、FeCl、AlC
、PdCl・2HO、NiCl、TiC
、等が挙げられる。これらの中では、触媒活性の点
から塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニル
シロキサン錯体等が好ましい。また、これらの触媒は単
独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0049】触媒の添加量は特に限定されないが、十分
な硬化性を有し、かつ硬化性組成物のコストを比較的低
く抑えるために、SiH基1モルに対して、10−1
10 モルの範囲が好ましく、より好ましくは、10
−2〜10−6モルの範囲である。
【0050】(α2)成分について (α2)成分は、下記一般式(I)
【0051】
【化14】
【0052】(式中Rは炭素数1〜50の一価の有機
基を表し、それぞれのRは異なっていても同一であっ
てもよい。)で表される有機化合物であれば特に制限な
く用いることができる。この有機化合物はSiH基との
反応性を有する炭素−炭素二重結合を一分子中に少なく
とも2個有する化合物であることが好ましい。
【0053】上記のような有機化合物としては、ガス透
過性やはじきの問題がないという観点からは、ポリシロ
キサン−有機ブロックコポリマーやポリシロキサン−有
機グラフトコポリマーのようなシロキサン単位(Si−
O−Si)を含むものではなく、構成元素としてC、
H、N、O、S、ハロゲンのみを含む骨格であることが
好ましい。
【0054】上記一般式(I)のRとしては、得られ
る硬化物の耐熱性がより高くなりうるという観点から
は、炭素数1〜20の一価の有機基であることが好まし
く、炭素数1〜10の一価の有機基であることがより好
ましく、炭素数1〜4の一価の有機基であることが更に
好ましい。これらの好ましいRの例としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、ベ
ンジル基、フェネチル基、ビニル基、アリル基、グリシ
ジル基、
【0055】
【化15】
【0056】等が挙げられる。上記一般式(I)のR
としては、得られる硬化物の各種材料との接着性が良好
になりうるという観点からは、3つのRのうち少なく
とも1つがエポキシ基を一つ以上含む炭素数1〜50の
一価の有機基であることが好ましく、
【0057】
【化16】
【0058】で表されるエポキシ基を1個以上含む炭素
数1〜50の一価の有機基であることがより好ましい。
これらの好ましいRの例としては、グリシジル基、
【0059】
【化17】
【0060】等が挙げられる。上記一般式(I)のR
としては、得られる硬化物の化学的な熱安定性が良好に
なりうるという観点からは、2個以下の酸素原子を含み
かつ構成元素としてC、H、Oのみを含む炭素数1〜5
0の一価の有機基であることが好ましく、炭素数1〜5
0の一価の炭化水素基であることがより好ましい。これ
らの好ましいRの例としては、メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基、フェニル基、ベンジル基、フェ
ネチル基、ビニル基、アリル基、グリシジル基、
【0061】
【化18】
【0062】等が挙げられる。上記一般式(I)のR
としては、反応性が良好になるという観点からは、3つ
のRのうち少なくとも1つが
【0063】
【化19】
【0064】で表される基を1個以上含む炭素数1〜5
0の一価の有機基であることが好ましく、
【0065】
【化20】
【0066】(式中R10は水素原子又はメチル基を表
す。)で表される基を1個以上含む炭素数1〜50の一
価の有機基であることがよあってもよい。)であること
がより好ましい。また、上記一般式(I)における3つ
のR1のうち少なくとも2つが、下記一般式(II)
【0067】
【化21】
【0068】(式中Rは直接結合又は炭素数1〜48
の二価の有機基を表し、Rは水素原子又はメチル基を
表す。複数のR及びRが存在する場合、それぞれ異
なっていても同一であってもよい。)で表される基であ
ることがさらに好ましい。上記一般式(II)のR
は、直接結合又は炭素数1〜48の二価の有機基であ
るが、得られる硬化物の耐熱性がより高くなりうるとい
う観点からは、直接結合又は炭素数1〜20の二価の有
機基であることが好ましく、直接結合又は炭素数1〜1
0の二価の有機基であることがより好ましく、直接結合
又は炭素数1〜4の二価の有機基であることが更に好ま
しい。これらの好ましいRの例としては、
【0069】
【化22】
【0070】等が挙げられる。上記一般式(II)のR
としては、得られる硬化物の化学的な熱安定性が良好
になりうるという観点からは、直接結合又は2つ以下の
酸素原子を含みかつ構成元素としてC、H、Oのみを含
む炭素数1〜48の二価の有機基であることが好まし
く、直接結合又は炭素数1〜48の二価の炭化水素基で
あることがより好ましい。これらの好ましいRの例と
しては、
【0071】
【化23】
【0072】が挙げられる。上記一般式(II)のR
は、水素原子又はメチル基であるが、反応性が良好であ
るという観点からは、水素原子が好ましい。ただし、上
記のような一般式(I)で表される有機化合物の好まし
い例においても、SiH基との反応性を有する炭素−炭
素二重結合を1分子中に少なくとも2個有することは必
要である。耐熱性をより向上し得るという観点からは、
SiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分
子中に3個以上有する有機化合物であることがより好ま
しい。
【0073】上記一般式(I)で表される有機化合物と
しては、他の成分との均一な混合、及び良好な作業性を
得るためには100℃以下の温度において流動性がある
ものが好ましい。分子量は特に制約はないが、50〜1
00,000のものが好適に使用できる。分子量が10
0,000を超えると一般に原料が高粘度となり作業性
に劣るとともに、炭素−炭素二重結合とSiH基との反
応による架橋の効果が発現し難い。
【0074】以上のような一般式(I)で表される有機
化合物の好ましい具体例としては、トリアリルイソシア
ヌレート、
【0075】
【化24】
【0076】
【化25】
【0077】等が挙げられる。上記したような一般式
(I)で表される有機化合物は単独又は2種以上のもの
を混合して用いることが可能である。
【0078】(β2)成分について 次に、(β2)成分について説明する。本発明の(β
2)成分である、1分子中に少なくとも2個のSiH基
を有する環状ポリオルガノシロキサンは特に限定される
ものではないが、(α2)成分との相溶性が良いという
観点から、下記一般式(IV)
【0079】
【化26】
【0080】(式中、Rは炭素数1〜6の有機基を表
し、nは3〜10の数を表す。)で表される、1分子中
に少なくとも2個のSiH基を有する環状ポリオルガノ
シロキサンが好ましい。なお、一般式(IV)で表され
る化合物中の置換基Rは、C、H、Oから構成される
ものであることが好ましく、炭化水素基であることがよ
り好ましい。また入手容易性等から、1,3,5,7−
テトラメチルシクロテトラシロキサンであることが、更
に好ましい。上記したような各種(β2)成分は単独も
しくは2種以上のものを混合して用いることが可能であ
る。
【0081】(α2)成分と(β2)成分の反応につい
て 上記したような(α2)成分と(β2)成分の混合比率
は、特に限定されないが、得られる(B2)成分と
(A)成分とのヒドロシリル化による硬化物の強度を考
えた場合、(B2)成分のSiH基が多い方が好ましい
ため、一般に前記(α2)成分中のSiH基との反応性
を有する炭素−炭素二重結合の数(X)と、前記(β
2)成分中のSiH基の数(Y)との比が、5≧Y/X
≧1であることが好ましく、3.5≧Y/X≧2が更に
好ましい。
【0082】次に(α2)成分と(β2)成分をヒドロ
シリル化反応させる際の触媒としては、次のようなもの
を用いることができる。例えば、白金の単体、アルミ
ナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に固体白金を担
持させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、
アルデヒド、ケトン等との錯体、白金−オレフィン錯体
(例えば、Pt(CH=CH(PPh
Pt(CH=CHCl)、白金−ビニルシロ
キサン錯体(例えば、Pt(ViMeSiOSiMe
Vi)、Pt[(MeViSiO))、白金
−ホスフィン錯体(例えば、Pt(PPh、Pt
(PBu)、白金−ホスファイト錯体(例えば、
Pt[P(OPh)、Pt[P(OB
u))(式中、Meはメチル基、Buはブチル
基、Viはビニル基、Phはフェニル基を表し、n、m
は、整数を示す。)、ジカルボニルジクロロ白金、カー
ルシュテト(Karstedt)触媒、また、アシュビ
ー(Ashby)の米国特許第3159601号及び3
159662号明細書中に記載された白金−炭化水素複
合体、ならびにラモロー(Lamoreaux)の米国
特許第3220972号明細書中に記載された白金アル
コラート触媒が挙げられる。更に、モディック(Mod
ic)の米国特許第3516946号明細書中に記載さ
れた塩化白金−オレフィン複合体も本発明において有用
である。
【0083】また、白金化合物以外の触媒の例として
は、RhCl(PPh)、RhCl、RhAl
、RuCl、IrCl、FeCl、AlC
、PdCl・2HO、NiCl、TiC
、等が挙げられる。これらの中では、触媒活性の点
から塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニル
シロキサン錯体等が好ましい。また、これらの触媒は単
独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0084】触媒の添加量は特に限定されないが、十分
な硬化性を有し、かつ硬化性組成物のコストを比較的低
く抑えるために、SiH基1モルに対して、10−1
10 モルの範囲が好ましく、より好ましくは、10
−2〜10−6モルの範囲である。
【0085】硬化性組成物における(A)成分について 本発明における(A)成分について説明する。(A)成
分はSiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を
1分子中に少なくとも2個有する有機系骨格からなる有
機化合物である。有機系骨格としてはポリシロキサン−
有機ブロックコポリマーやポリシロキサン−有機グラフ
トコポリマーのようなシロキサン単位(Si−O−S
i)を含むものではなく、構成元素としてC、H、N、
O、S、ハロゲンのみを含む骨格であることが好まし
い。シロキサン単位を含むものの場合は、ガス透過性や
はじきの問題がある。
【0086】(A)成分において、その構造を骨格部分
と、その骨格に共有結合によって(場合によっては2価
以上の置換基を介して)結合していてかつSiH基との
反応性を有する炭素−炭素二重結合を有する基(アルケ
ニル基)とに分けて表した場合、アルケニル基は分子内
のどこに存在してもよい。
【0087】有機化合物である(A)成分の骨格として
は、特に限定はなく有機重合体骨格又は有機単量体骨格
を用いればよい。有機重合体骨格の例としては、ポリエ
ーテル系、ポリエステル系、ポリアリレート系、ポリカ
ーボネート系、飽和炭化水素系、ポリアクリル酸エステ
ル系、ポリアミド系、フェノール−ホルムアルデヒド系
(フェノール樹脂系)、ポリイミド系の骨格を用いるこ
とができる。
【0088】また単量体骨格としては例えばフェノール
系、ビスフェノール系、ベンゼン、ナフタレン等の芳香
族炭化水素系、脂肪族炭化水素系、及びこれらの混合物
が挙げられる。(A)成分のアルケニル基としてはSi
H基との反応性を有するものであれば特に制限されない
が、下記一般式(III)
【0089】
【化27】
【0090】(式中Rは水素原子又はメチル基を表
す。この場合、それぞれのRは同一であっても異なっ
ていてもよい。)で示されるアルケニル基が反応性の点
から好適である。また、原料の入手の容易さからは、
【0091】
【化28】
【0092】が特に好ましい。(A)成分のアルケニル
基としては、下記一般式(V)
【0093】
【化29】
【0094】(式中R11は水素原子又はメチル基を表
す。)で示されるアルケニル基が、硬化物の耐熱性が高
いという点から好適である。また、原料の入手の容易さ
からは、
【0095】
【化30】
【0096】が特に好ましい。アルケニル基は2価以上
の置換基を介して(A)成分の骨格部分に共有結合して
いても良く、2価以上の置換基としては炭素数0〜10
の置換基であれば特に制限はないが、構成元素として
C、H、N、O、S、ハロゲンのみを含むものが好まし
い。これらの置換基の例としては、
【0097】
【化31】
【0098】
【化32】
【0099】が挙げられる。また、これらの2価以上の
置換基の2つ以上が共有結合によりつながって1つの2
価以上の置換基を構成していてもよい。以上のような骨
格部分に共有結合する基の例としては、ビニル基、アリ
ル基、メタリル基、アクリル基、メタクリル基、2−ヒ
ドロキシ−3−(アリルオキシ)プロピル基、2−アリ
ルフェニル基、3−アリルフェニル基、4−アリルフェ
ニル基、2−(アリルオキシ)フェニル基、3−(アリ
ルオキシ)フェニル基、4−(アリルオキシ)フェニル
基、2−(アリルオキシ)エチル基、2,2−ビス(ア
リルオキシメチル)ブチル基、3−アリルオキシ−2,
2−ビス(アリルオキシメチル)プロピル基、
【0100】
【化33】
【0101】が挙げられる。(A)成分としては、上記
のように骨格部分とアルケニル基とに分けて表現しがた
い、低分子量化合物も用いることができる。これらの低
分子量化合物の具体例としては、ブタジエン、イソプレ
ン、オクタジエン、デカジエン等の脂肪族鎖状ポリエン
化合物系、シクロペンタジエン、シクロオクタジエン、
ジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエン、ノル
ボルナジエン、トリアリルイソシアヌレート、トリビニ
ルシクロヘキサン等の脂肪族環状ポリエン化合物系、ビ
ニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキセン等の置換脂
肪族環状オレフィン化合物系等が挙げられる。
【0102】上記した(A)成分としては、耐熱性をよ
り向上し得るという観点から、SiH基との反応性を有
する炭素−炭素二重結合を(A)成分1gあたり0.0
01モル以上含有するものであればよいが、更に、1g
あたり0.005モル以上含有するものが好ましく、
0.008モル以上含有するものが特に好ましい。
【0103】具体的な例としては、ブタジエン、イソプ
レン、ビニルシクロヘキセン、シクロペンタジエン、ジ
シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、デカジエ
ン、ジアリルフタレート、トリメチロールプロパンジア
リルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテ
ル、ジビニルベンゼン類(純度50〜100%のもの、
好ましくは純度80〜100%のもの)、1,3−ジイ
ソプロペニルベンゼン、1,4−ジイソプロペニルベン
ゼン、及びそれらのオリゴマー、1,2−ポリブタジエ
ン(1,2比率10〜100%のもの、好ましくは1,
2比率50〜100%のもの)、トリアリルイソシアヌ
レート、トリビニルシクロヘキサン、
【0104】
【化34】
【0105】等が挙げられる。また、(A)成分として
は、複屈折率が低い、光弾性係数が低い等のように光学
特性が良好であるという観点からは、芳香環の(A)成
分中の成分重量比が50wt%以下であるものが好まし
く、40wt%以下のものがより好ましく、30%以下
のものが更に好ましい。最も好ましいのは芳香環を含ま
ないものである。
【0106】得られる硬化物の着色が少なく光学的透明
性が高いという観点、及び耐光着色性が少ないという観
点から、(A)成分としては、ビニルシクロヘキセン、
ジシクロペンタジエン、トリアリルイソシアヌレート、
トリビニルシクロヘキサンが好ましく、中でもトリアリ
ルイソシアヌレート、トリビニルシクロヘキサンがより
好ましい。
【0107】(A)成分のSiH基との反応性を有する
炭素−炭素二重結合の数は、平均して1分子当たり少な
くとも2個あればよいが、耐熱性をより向上し得るとい
う観点から、2を越えることが好ましく、3個以上であ
ることがより好ましく、4個以上であることが特に好ま
しい。(A)成分のSiH基との反応性を有する炭素−
炭素二重結合の数が1分子内当たり1個以下の場合は、
(B)成分と反応してもグラフト構造となるのみで架橋
構造とならない。
【0108】(A)成分としては、他の成分との均一な
混合、及び良好な作業性を得るためには100℃以下の
温度において流動性があるものが好ましく、線状でも枝
分かれ状でもよく、分子量は特に制約はないが、50〜
100,000の任意のものが好適に使用できる。分子
量が100,000を超えると一般に原料が高粘度とな
り作業性に劣るとともに、アルケニル基とSiH基との
反応による架橋の効果が発現し難い。
【0109】更に(B)成分との反応性を高めるため、
(A)成分としてはSiH基との反応性を有するビニル
基を1分子中に少なくとも1個有する有機系骨格からな
る有機化合物であることが好ましく、更に好ましくはビ
ニル基を1分子中に少なくとも2個有する有機系骨格か
らなる有機化合物であることが好ましい。
【0110】また、(B)成分との反応性を更に高める
ため、(A)成分としてはSiH基との反応性を有する
アリル基を1分子中に少なくとも1個有する有機系骨格
からなる有機化合物であることが好ましく、更に好まし
くはビニル基を1分子中に少なくとも2個有する有機系
骨格からなる有機化合物であることが好ましい。
【0111】また、その工業的入手性の容易さから、好
ましい(A)成分の具体例としてポリブタジエン、ビニ
ルシクロヘキセン、シクロペンタジエン、ジシクロペン
タジエン、ジビニルビフェニル、トリアリルイソシアヌ
レート、トリビニルシクロヘキサン又はビスフェノール
Aジアリルエーテルを挙げることが出来る。
【0112】(A)成分としては、SiH基との反応性
を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2
個有する有機化合物であって、下記一般式(I)
【0113】
【化35】
【0114】(式中Rは炭素数1〜50の一価の有機
基を表し、それぞれのRは異なっていても同一であっ
てもよい。)で表される有機化合物が好ましい。上記の
ような有機化合物としては、ガス透過性やはじきの問題
がないという観点からは、ポリシロキサン−有機ブロッ
クコポリマーやポリシロキサン−有機グラフトコポリマ
ーのようなシロキサン単位(Si−O−Si)を含むも
のではなく、構成元素としてC、H、N、O、S、ハロ
ゲンのみを含む骨格であることが好ましい。
【0115】上記一般式(I)のRとしては、得られ
る硬化物の耐熱性がより高くなりうるという観点から
は、炭素数1〜20の一価の有機基であることが好まし
く、炭素数1〜10の一価の有機基であることがより好
ましく、炭素数1〜4の一価の有機基であることが更に
好ましい。これらの好ましいRの例としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、ベ
ンジル基、フェネチル基、ビニル基、アリル基、グリシ
ジル基、
【0116】
【化36】
【0117】等が挙げられる。上記一般式(I)のR
としては、得られる硬化物の各種材料との接着性が良好
になりうるという観点からは、3つのRのうち少なく
とも1つがエポキシ基を一つ以上含む炭素数1〜50の
一価の有機基であることが好ましく、
【0118】
【化37】
【0119】で表されるエポキシ基を1個以上含む炭素
数1〜50の一価の有機基であることがより好ましい。
これらの好ましいRの例としては、グリシジル基、
【0120】
【化38】
【0121】等が挙げられる。上記一般式(I)のR
としては、得られる硬化物の化学的な熱安定性が良好に
なりうるという観点からは、2個以下の酸素原子を含み
かつ構成元素としてC、H、Oのみを含む炭素数1〜5
0の一価の有機基であることが好ましく、炭素数1〜5
0の一価の炭化水素基であることがより好ましい。これ
らの好ましいRの例としては、メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基、フェニル基、ベンジル基、フェ
ネチル基、ビニル基、アリル基、グリシジル基、
【0122】
【化39】
【0123】等が挙げられる。上記一般式(I)のR
としては、反応性が良好になるという観点からは、3つ
のRのうち少なくとも1つが
【0124】
【化40】
【0125】で表される基を1個以上含む炭素数1〜5
0の一価の有機基であることが好ましく、
【0126】
【化41】
【0127】(式中R10は水素原子又はメチル基を表
す。)で表される基を1個以上含む炭素数1〜50の一
価の有機基であることがよあってもよい。)であること
がより好ましい。また、上記一般式(I)における3つ
のR1のうち少なくとも2つが、下記一般式(II)
【0128】
【化42】
【0129】(式中Rは直接結合又は炭素数1〜48
の二価の有機基を表し、Rは水素原子又はメチル基を
表す。複数のR及びRが存在する場合、それぞれ異
なっていても同一であってもよい。)で表される基であ
ることがさらに好ましい。
【0130】上記一般式(II)のRは、直接結合又
は炭素数1〜48の二価の有機基であるが、得られる硬
化物の耐熱性がより高くなりうるという観点からは、直
接結合又は炭素数1〜20の二価の有機基であることが
好ましく、直接結合又は炭素数1〜10の二価の有機基
であることがより好ましく、直接結合又は炭素数1〜4
の二価の有機基であることが更に好ましい。これらの好
ましいRの例としては、
【0131】
【化43】
【0132】等が挙げられる。上記一般式(II)のR
としては、得られる硬化物の化学的な熱安定性が良好
になりうるという観点からは、直接結合又は2つ以下の
酸素原子を含みかつ構成元素としてC、H、Oのみを含
む炭素数1〜48の二価の有機基であることが好まし
く、直接結合又は炭素数1〜48の二価の炭化水素基で
あることがより好ましい。これらの好ましいRの例と
しては、
【0133】
【化44】
【0134】が挙げられる。上記一般式(II)のR
は、水素原子又はメチル基であるが、反応性が良好であ
るという観点からは、水素原子が好ましい。ただし、上
記のような一般式(I)で表される有機化合物の好まし
い例においても、SiH基との反応性を有する炭素−炭
素二重結合を1分子中に少なくとも2個有することは必
要である。耐熱性をより向上し得るという観点からは、
SiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分
子中に3個以上有する有機化合物であることがより好ま
しい。
【0135】(A)成分は、ビニル基を1分子中に1〜
6個有し、分子量が900未満であり、かつ、粘度が
1,000ポイズ未満である有機化合物であることが好
ましい。(A)成分は、その反応性及び貯蔵安定性のバ
ランスから、1分子中にビニル基を1〜6個有している
化合物であることが好ましく、このうち、ビニル基を2
個以上有している化合物、又は、ビニル基を4個以下有
している化合物がより好ましい。なお、ビニル基はCH
=CH−で表される1価の基であり、このビニル基が
SiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合に相当
する場合もあるし、相当しない場合もある。
【0136】(A)成分は、その取り扱い性の点及び硬
化物の耐熱性、電気的性質の観点から、分子量が好まし
くは900未満、より好ましくは700未満、更に好ま
しくは500未満の化合物である。
【0137】(A)成分は、その取り扱い性、加工性の
観点から粘度が好ましくは1,000ポイズ未満、より
好ましくは300ポイズ未満、更に好ましくは30ポイ
ズ未満の化合物である。(A)成分の粘度は23℃にお
ける粘度であり、E型粘度計(東京計器社製他)で測定
することができる。この場合、測定用ローターとしては
1°34′(48φ)のローターを用いて測定すること
ができ、回転数としては0.5rpm、1rpm、2.
5rpm、5rpm、10rpm、20rpm、50r
pm、100rpmの回転数のうち測定値の読みが10
〜90となるような回転数を用いることができる。
【0138】上記一般式(I)で表される有機化合物と
しては、他の成分との均一な混合、及び良好な作業性を
得るためには100℃以下の温度において流動性がある
ものが好ましい。分子量は特に制約はないが、50〜1
00,000のものが好適に使用できる。分子量が10
0,000を超えると一般に原料が高粘度となり作業性
に劣るとともに、炭素−炭素二重結合とSiH基との反
応による架橋の効果が発現し難い。
【0139】以上のような一般式(I)で表される有機
化合物の好ましい具体例としては、トリアリルイソシア
ヌレート、
【0140】
【化45】
【0141】等が挙げられる。上記したような一般式
(I)で表される有機化合物は単独もしくは2種以上の
ものを混合して用いることが可能である。(A)成分の
例であるトリアリルイソシアヌレートは各種の方法で製
造することができる。例えば、特開2000−1093
14号公報、特開2000−119016号公報、特開
平11−255753号公報、特開平9−208564
号公報、特開平8−259711号公報、特開平4−3
21655号公報、特開平4−49284号公報、特開
昭62−48671号公報、特開昭62−45578号
公報、特開昭58−85874号公報、特開昭57−2
00371号公報、特開昭54−130591号公報、
特開昭53−92791号公報、特開昭50−9528
9号公報、特開昭48−26022号公報、特開昭47
−22588号公報、特開昭47−14395号公報、
特開昭43−29395号公報、特開昭45−1598
1号公報、特開昭43−29146号公報、USP33
76301号公報、USP3322761号公報、SU
P1121260号公報、SUP1121259号公
報、SUP765265号公報、DEP2126296
号公報、及びBull.Chem.Soc.Jpn.
(1966)、39(9)、1922頁に記載の方法等
を挙げることができる。
【0142】(A)成分の例であるトリアリルイソシア
ヌレートは必要に応じ精製してもよい。精製の方法とし
ては減圧蒸留や、酸性水、アルカリ性水及び/又は中性
の水による洗浄や、シリカゲル、活性炭、ケイ酸アルミ
ニウムといった吸着材による吸着処理や、モレキュラー
シーブス等各種乾燥剤による処理、トルエン共沸等によ
る脱水処理等を挙げることができる。
【0143】上記したような(A)成分と(B)成分の
混合比率は、必要な強度を失わない限りは特に限定され
ないが、一般に前記(A)成分中のSiH基との反応性
を有する炭素−炭素二重結合の数(X)と、前記(B)
成分中のSiH基の数(Y)との比が、2≧Y/X≧
0.5であることが好ましく、Y/X>2、又は0.5
>Y/Xの場合は、十分な硬化性が得られず、充分な強
度が得られない場合があり、耐熱性も低くなりうる。
【0144】硬化性組成物における(C)成分について ヒドロシリル化触媒(C)としては、次のようなものを
用いることができる。例えば、白金の単体、アルミナ、
シリカ、カーボンブラック等の担体に固体白金を担持さ
せたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アル
デヒド、ケトン等との錯体、白金−オレフィン錯体(例
えば、Pt(CH=CH(PPh 、Pt
(CH=CHCl)、白金−ビニルシロキサ
ン錯体(例えば、Pt(ViMeSiOSiMe
i)、Pt[(MeViSiO) )、白金−ホ
スフィン錯体(例えば、Pt(PPh、Pt(P
Bu )、白金−ホスファイト錯体(例えば、Pt
[P(OPh)、Pt[P(OBu)
(式中、Meはメチル基、Buはブチル基、Viはビニ
ル基、Phはフェニル基を表し、n、mは、整数を示
す。)、ジカルボニルジクロロ白金、カールシュテト
(Karstedt)触媒、また、アシュビー(Ash
by)の米国特許第3159601号及び315966
2号明細書中に記載された白金−炭化水素複合体、なら
びにラモロー(Lamoreaux)の米国特許第32
20972号明細書中に記載された白金アルコラート触
媒が挙げられる。更に、モディック(Modic)の米
国特許第3516946号明細書中に記載された塩化白
金−オレフィン複合体も本発明において有用である。
【0145】また、白金化合物以外の触媒の例として
は、RhCl(PPh)、RhCl、RhAl
、RuCl、IrCl、FeCl、AlC
、PdCl・2HO、NiCl、TiC
、等が挙げられる。
【0146】これらの中では、触媒活性の点から塩化白
金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン
錯体等が好ましい。また、これらの触媒は単独で使用し
てもよく、2種以上併用してもよい。
【0147】(C)成分の添加量は特に限定されない
が、十分な硬化性を有し、かつ硬化性組成物のコストを
比較的低く抑えるために、SiH基1モルに対して、1
−1〜10−8モルの範囲が好ましく、より好ましく
は、10−2〜10−6モルの範囲である。
【0148】硬化性組成物の添加剤 更に本発明の組成物の保存安定性を改良する目的、又は
製造過程でのヒドロシリル化反応の反応性を調整する目
的で、硬化遅延剤を使用することができる。硬化遅延剤
としては、脂肪族不飽和結合を含有する化合物、有機リ
ン化合物、有機イオウ化合物、窒素含有化合物、スズ系
化合物、有機過酸化物等が挙げられ、これらを併用して
もかまわない。脂肪族不飽和結合を含有する化合物とし
て、プロパルギルアルコール類、エン−イン化合物類、
マレイン酸エステル類等が例示される。有機リン化合物
としては、トリオルガノフォスフィン類、ジオルガノフ
ォスフィン類、オルガノフォスフォン類、トリオルガノ
フォスファイト類等が例示される。有機イオウ化合物と
しては、オルガノメルカプタン類、ジオルガノスルフィ
ド類、硫化水素、ベンゾチアゾール、ベンゾチアゾール
ジサルファイド等が例示される。窒素含有化合物として
は、アンモニア、1〜3級アルキルアミン類、アリール
アミン類、尿素、ヒドラジン等が例示される。スズ系化
合物としては、ハロゲン化第一スズ2水和物、カルボン
酸第一スズ等が例示される。有機過酸化物としては、ジ
−t−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ベ
ンゾイルペルオキシド、過安息香酸t−ブチル等が例示
される。
【0149】これらの硬化遅延剤のうち、遅延活性が良
好で原料入手性がよいという観点からは、ベンゾチアゾ
ール、チアゾール、ジメチルマレート、3−ヒドロキシ
−3−メチル−1−ブチンが好ましい。硬化遅延剤の添
加量は、使用するヒドロシリル化触媒1モルに対し、1
−1〜10モルの範囲が好ましく、より好ましくは
1〜50モルの範囲である。
【0150】本発明の組成物には必要に応じて無機フィ
ラーを添加してもよい。無機フィラーを添加すると、組
成物の流動性の防止、材料の高強度化に効果がある。無
機フィラーとしては光学特性を低下させない、微粒子状
なものが好ましく、アルミナ、水酸化アルミニウム、溶
融シリカ、結晶性シリカ、超微粉無定型シリカや疎水性
超微粉シリカ、タルク、硫酸バリウム等を挙げることが
できる。
【0151】フィラーを添加する方法としては、例えば
アルコキシシラン、アシロキシシラン、ハロゲン化シラ
ン等の加水分解性シランモノマー又はオリゴマーや、チ
タン、アルミニウム等の金属のアルコキシド、アシロキ
シド、ハロゲン化物等を、本発明の組成物に添加して、
組成物中又は組成物の部分反応物中で反応させ、組成物
中で無機フィラーを生成させる方法も挙げることができ
る。
【0152】また更に、本発明の組成物の特性を改質す
る目的で、種々の熱硬化性樹脂を添加することも可能で
ある。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、シアナー
ト樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹
脂等が例示されるがこれに限定されるものではない。こ
れらのうち、透明性が高く接着性等の実用特性に優れる
という観点から、透明エポキシ樹脂が好ましい。
【0153】透明エポキシ樹脂としては、例えばビスフ
ェノールAジグリシジルエーテル、2,2’−ビス(4
−グリシジルオキシシクロヘキシル)プロパン、3,4
−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシ
クロヘキサンカーボキシレート、ビニルシクロヘキセン
ジオキサイド、2−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)−5,5−スピロ−(3,4−エポキシシクロヘキ
サン)−1,3−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)アジペート、1,2−シクロプロパン
ジカルボン酸ビスグリシジルエステル、トリグリシジル
イソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌ
レート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート等の
エポキシ樹脂をヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキ
サヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水
フタル酸、水素化メチルナジック酸無水物等の脂肪族酸
無水物で硬化させるものが挙げられる。これらのエポキ
シ樹脂又は硬化剤はそれぞれ単独で用いても、複数のも
のを組み合わせてもよい。
【0154】更に、本発明の組成物には種々の発光ダイ
オード特性改善のための添加剤を添加してもよい。添加
剤としては例えば、発光素子からの光を吸収してより長
波長の蛍光を出す、セリウムで付活されたイットリウム
・アルミニウム・ガーネット系蛍光体等の蛍光体や、特
定の波長を吸収するブルーイング剤等の着色剤、光を拡
散させるための酸化チタン、酸化アルミニウム、シリ
カ、石英ガラス等の酸化ケイ素、タルク、炭酸カルシウ
ム、メラミン樹脂、CTUグアナミン樹脂、ベンゾグア
ナミン樹脂等のような各種無機又は有機拡散材、ガラ
ス、アルミノシリケート等の金属酸化物、窒化アルミニ
ウム、窒化ボロン等の金属窒化物等の熱伝導性フィラー
等を挙げることができる。
【0155】また更に、本発明の組成物の特性を改質す
る目的で、種々の樹脂を添加することも可能である。樹
脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスル
ホン樹脂、ポリアリレート樹脂、エポキシ樹脂、シアナ
ート樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド
樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ウレタン樹脂及びポ
リエステル樹脂等が例示されるがこれに限定されるもの
ではない。
【0156】本発明の組成物をそのままフィルム等に成
形することも可能であるが、該組成物を有機溶剤に溶解
してワニスとすることも可能である。使用できる溶剤は
特に限定されるものではなく、具体的に例示すれば、ベ
ンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素系
溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジエ
チルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエ
チルケトン等のケトン系溶媒、クロロホルム、塩化メチ
レン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒を好
適に用いることができる。溶媒は2種類以上の混合溶媒
として用いることもできる。溶媒としては、トルエン、
テトラヒドロフラン、クロロホルムが好ましい。使用す
る溶媒量は、用いる(A)成分1gに対し、0〜10m
Lの範囲で用いるのが好ましく、0.5〜5mLの範囲
で用いるのが更に好ましく、1〜3mLの範囲で用いる
のが特に好ましい。使用量が少ないと、低粘度化等の溶
媒を用いることの効果が得られにくく、また、使用量が
多いと、材料に溶剤が残留して熱クラック等の問題とな
り易く、またコスト的にも不利になり工業的利用価値が
低下する。
【0157】本発明の組成物にはカップリング剤を添加
することができる。カップリング剤としては例えばシラ
ンカップリング剤が挙げられる。シランカップリング剤
としては、分子中に有機基と反応性のある官能基と加水
分解性のケイ素基を各々少なくとも1個有する化合物で
あれば特に限定されない。有機基と反応性のある基とし
ては、取扱い性の点からエポキシ基、メタクリル基、ア
クリル基、イソシアネート基、イソシアヌレート基、ビ
ニル基、カルバメート基から選ばれる少なくとも1個の
官能基が好ましく、硬化性及び接着性の点から、エポキ
シ基、メタクリル基、アクリル基が特に好ましい。加水
分解性のケイ素基としては取扱い性の点からアルコキシ
シリル基が好ましく、反応性の点からメトキシシリル
基、エトキシシリル基が特に好ましい。
【0158】好ましいシランカップリング剤としては、
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グ
リシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラ
ン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リエトキシシラン等のエポキシ官能基を有するアルコキ
シシラン類:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラ
ン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3
−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリ
ロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシメチ
ルトリエトキシシラン、アクリロキシメチルトリメトキ
シシラン、アクリロキシメチルトリエトキシシラン等の
メタクリル基又はアクリル基を有するアルコキシシラン
類が例示できる。
【0159】シランカップリング剤の添加量は、
[(A)成分+(B)成分]100重量部に対して0.
1〜50重量部が好ましく、0.5〜25重量部がより
好ましい。0.1重量部より少ないと密着性改良効果が
表れず、50重量部を超えると硬化物物性に悪影響を及
ぼす。
【0160】また、本発明においてはカップリング剤の
効果を高めるために、更にシラノール縮合触媒を用いる
ことができ、密着性の向上及び/又は安定化が可能であ
る。このようなシラノール縮合触媒としては特に限定さ
れないが、アルミニウム系化合物及び/又はチタン系化
合物が好ましい。シラノール縮合触媒となるアルミニウ
ム系化合物としては、アルミニウムトリイソプロポキシ
ド、sec−ブトキシアルミニウムジイソプロポキシ
ド、アルミニウムトリsec−ブトキシド等のアルミニ
ウムアルコキシド類;エチルアセトアセテートアルミニ
ウムジイソプロポキシド、アルミニウムトリス(エチル
アセトアセテート)、アルミキレートM(川研ファイン
ケミカル製、アルキルアセトアセテートアルミニウムジ
イソプロポキシド)、アルミニウムトリス(アセチルア
セトネート)、アルミニウムモノアセチルアセトネート
ビス(エチルアセトアセテート)等のアルミニウムキレ
ート類等が例示でき、取扱い性の点からアルミニウムキ
レート類がより好ましい。シラノール縮合触媒となるチ
タン系化合物としては、テトライソプロポキシチタン、
テトラブトキシチタン等のテトラアルコキシチタン類:
チタンテトラアセチルアセトナート等のチタンキレート
類:オキシ酢酸やエチレングリコール等の残基を有する
一般的なチタネートカップリング剤が例示できる。これ
らのシラノール縮合触媒は単独で使用してもよく、2種
以上併用してもよい。シラノール縮合触媒を用いる場合
の使用量は、カップリング剤100重量部に対して0.
1〜30重量部が好ましく、1〜15重量部が更に好ま
しい。シラノール縮合触媒の使用量が少なすぎると、シ
ラノール縮合触媒の添加効果が現れず、多すぎると、硬
化時に局部的な発熱や発泡が生じ、良好な硬化物が得ら
れにくくなるので、好ましくない。
【0161】本発明の組成物には、その他、老化防止
剤、ラジカル禁止剤、紫外線吸収剤、接着性改良剤、難
燃剤、界面活性剤、保存安定改良剤、オゾン劣化防止
剤、光安定剤、増粘剤、可塑剤、酸化防止剤、熱安定
剤、導電性付与剤、帯電防止剤、放射線遮断剤、核剤、
リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、金属不活性化剤、
物性調整剤等を本発明の目的及び効果を損なわない範囲
において添加することができる。
【0162】硬化性組成物の物性 本発明の組成物としては上記したように各種組み合わせ
のものが使用できるが、耐熱性が良好であるという観点
から、組成物を硬化させて得られる硬化物のガラス転移
温度(Tg)が50℃以上となるものが好ましく、10
0℃以上となるものが更に好ましく、120℃以上とな
るものが特に好ましい。
【0163】光学材料 本発明で言う光学材料とは、可視光、赤外線、紫外線、
X線、レーザー等の光をその材料中を通過させる用途に
用いる材料一般を示す。より具体的には、発光ダイオー
ド(LED)の封止剤が挙げられる。
【0164】また、液晶ディスプレイ分野における基板
材料、導光板、プリズムシート、偏向板、位相差板、視
野角補正フィルム、接着剤、偏光子保護フィルム等の液
晶用フィルム等の液晶表示装置周辺材料も挙げられる。
また、次世代フラットパネルディスプレイとして期待さ
れるカラーPDP(プラズマディスプレイ)の封止剤、
反射防止フィルム、光学補正フィルム、ハウジング材、
前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、接着
剤、またLED表示装置に使用されるLED素子のモー
ルド材、LEDの封止材、前面ガラスの保護フィルム、
前面ガラス代替材料、接着剤、またプラズマアドレス液
晶(PALC)ディスプレイにおける基板材料、導光
板、プリズムシート、偏向板、位相差板、視野角補正フ
ィルム、接着剤、偏光子保護フィルム、また有機EL
(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイにおける前
面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、接着
剤、またフィールドエミッションディスプレイ(FE
D)における各種フィルム基板、前面ガラスの保護フィ
ルム、前面ガラス代替材料、接着剤である。
【0165】光記録分野では、VD(ビデオディス
ク)、CD/CD−ROM、CD−R/RW、DVD−
R/DVD−RAM、MO/MD、PD(相変化ディス
ク)、光カード用のディスク基板材料、ピックアップレ
ンズ、保護フィルム、封止剤、接着剤等である。
【0166】光学機器分野では、スチールカメラのレン
ズ用材料、ファインダプリズム、ターゲットプリズム、
ファインダーカバー、受光センサー部である。また、ビ
デオカメラの撮影レンズ、ファインダーである。またプ
ロジェクションテレビの投射レンズ、保護フィルム、封
止剤、接着剤等である。光センシング機器のレンズ用材
料、封止剤、接着剤、フィルム等である。
【0167】光部品分野では、光通信システムでの光ス
イッチ周辺のファイバー材料、レンズ、導波路、素子の
封止剤、接着剤等である。光コネクタ周辺の光ファイバ
ー材料、フェルール、封止剤、接着剤等である。光受動
部品、光回路部品ではレンズ、導波路、LED素子の封
止剤、接着剤等である。光電子集積回路(OEIC)周
辺の基板材料、ファイバー材料、素子の封止剤、接着剤
等である。
【0168】光ファイバー分野では、装飾ディスプレイ
用照明・ライトガイド等、工業用途のセンサー類、表示
・標識類等、また通信インフラ用及び家庭内のデジタル
機器接続用の光ファイバーである。半導体集積回路周辺
材料では、LSI、超LSI材料用のマイクロリソグラ
フィー用のレジスト材料である。
【0169】自動車・輸送機分野では、自動車用のラン
プリフレクタ、ベアリングリテーナー、ギア部分、耐蝕
コート、スイッチ部分、ヘッドランプ、エンジン内部
品、電装部品、各種内外装品、駆動エンジン、ブレーキ
オイルタンク、自動車用防錆鋼板、インテリアパネル、
内装材、保護・結束用ワイヤーネス、燃料ホース、自動
車ランプ、ガラス代替品である。また、鉄道車輌用の複
層ガラスである。また、航空機の構造材の靭性付与剤、
エンジン周辺部材、保護・結束用ワイヤーネス、耐蝕コ
ートである。
【0170】建築分野では、内装・加工用材料、電気カ
バー、シート、ガラス中間膜、ガラス代替品、太陽電池
周辺材料である。農業用では、ハウス被覆用フィルムで
ある。次世代の光・電子機能有機材料としては、有機E
L素子周辺材料、有機フォトリフラクティブ素子、光−
光変換デバイスである光増幅素子、光演算素子、有機太
陽電池周辺の基板材料、ファイバー材料、素子の封止
剤、接着剤等である。
【0171】光学材料用組成物の硬化方法 本発明の光学材料用組成物は、あらかじめ混合し、組成
物中のSiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合
とSiH基の一部又は全部を反応させることによって硬
化させて光学材料とすることができる。
【0172】混合の方法としては、各種方法をとること
ができるが、(A)成分に(C)成分を混合したもの
と、(B)成分を混合する方法が好ましい。(A)成分
と(B)成分との混合物に(C)成分を混合する方法の
場合、反応の制御が困難である。(B)成分に(C)成
分を混合したものに(A)成分を混合する方法をとる場
合は、(C)成分の存在下(B)成分が水分と反応性を
有するため、貯蔵中等に変質することもある。
【0173】組成物を反応させて硬化させる場合におい
て、(A)、(B)、(C)各成分それぞれの必要量を
一度に混合して反応させてもよいが、一部を混合して反
応させた後残量を混合して更に反応させる方法や、混合
した後反応条件の制御や置換基の反応性の差の利用によ
り組成物中の官能基の一部のみを反応(Bステージ化)
させてから成形等の処理を行い更に硬化させる方法をと
ることもできる。これらの方法によれば成形時の粘度調
整が容易となる。
【0174】硬化させる方法としては、単に混合するだ
けで反応させることもできるし、加熱して反応させるこ
ともできる。反応が速く、一般に耐熱性の高い材料が得
られやすいという観点から加熱して反応させる方法が好
ましい。
【0175】反応温度としては種々設定できるが、例え
ば30〜300℃の温度が適用でき、100〜250℃
がより好ましく、150〜200℃が更に好ましい。反
応温度が低いと十分に反応させるための反応時間が長く
なり、反応温度が高いと成形加工が困難となりやすい。
【0176】反応は一定の温度で行ってもよいが、必要
に応じて多段階又は連続的に温度を変化させてもよい。
反応時間も種々設定できる。反応時の圧力も必要に応じ
種々設定でき、常圧、高圧、又は減圧状態で反応させる
こともできる。
【0177】硬化させて得られる光学材料の形状も用途
に応じて種々とりうるので特に限定されないが、例えば
フィルム状、シート状、チューブ状、ロッド状、塗膜
状、バルク状等の形状とすることができる。
【0178】成形する方法も従来の熱硬化性樹脂の成形
方法をはじめとして種々の方法をとることができる。例
えば、キャスト法、プレス法、注型法、トランスファー
成形法、コーティング法、RIM法等の成形方法を適用
することができる。成形型は研磨ガラス、硬質ステンレ
ス研磨板、ポリカーボネート板、ポリエチレンテレフタ
レート板、ポリメチルメタクリレート板等を適用するこ
とができる。また、成形型との離型性を向上させるため
ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリカーボネー
トフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレンフ
ィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリプ
ロピレンフィルム、ポリイミドフィルム等を適用するこ
とができる。
【0179】成形時に必要に応じ各種処理を施すことも
できる。例えば、成形時に発生するボイドの抑制のため
に組成物又は一部反応させた組成物を遠心、減圧等によ
り脱泡する処理、プレス時に一旦圧力を開放する処理等
を適用することもできる。
【0180】液晶表示装置の製造方法 本発明の光学材料を用いて液晶表示装置を製造すること
ができる。この場合、本発明の光学材料を液晶用プラス
チックセル、偏光板、位相差板、偏光子保護フィルム等
の液晶用フィルムとして使用し、通常の方法によって液
晶表示装置を製造すればよい。
【0181】光学材料として透明導電性フィルムに使用
する場合の詳細 本発明における透明導電性フィルムとは、上記(A)〜
(C)成分を必須成分として構成される硬化性組成物か
らなる透明フィルムの少なくとも一つの表面に透明導電
層が設けられているフィルムであり、厚み・外観・形状
等特に限定されるものではない。
【0182】本発明における透明導電性層は、透明性フ
ィルムの少なくとも一つの表面に、金属薄膜、半導体薄
膜、又は多層薄膜等の透明導電膜を被覆させることによ
って製造するものであり、全表面、片方の面等、特に限
定されるものではない。
【0183】金属薄膜としては、ニッケル、チタン、ク
ロム、銀、亜鉛、アルミニウム、銅、金、パラジウム
等、半導体薄膜としては、例えばスズ、テルル、カドミ
ウム、モリブデン、タングステン、フッ素等を不純物と
して添加した酸化インジウム、酸化カドミウム、及び酸
化スズ、不純物としてアルミニウムを添加した酸化亜
鉛、酸化チタン等の金属酸化物膜が挙げられる。特に、
酸化スズを2〜15重量%含有した酸化インジウム(I
TO)の半導体薄膜が透明性、導電性に優れており、好
ましく用いられる。誘電体/金属/誘電体にて構成され
る多層薄膜としては、酸化チタン/金/酸化チタン等が
例として挙げられる。
【0184】なお、透明導電層の厚みは5〜200nm
が好ましく、5nm未満では均一に膜を形成することが
困難な場合があり、200nmを越えると透明性が低下
したり、耐屈曲性が悪くなることがある。また、これら
透明導電膜を形成させる方法としては、真空蒸着法、ス
パッタリング法、イオンプレーディング法、イオンビー
ムスパッタリング法等が挙げられる。透明導電性フィル
ムの基材である透明性フィルムの製造方法としては、従
来の熱硬化性樹脂の成形方法をはじめとして種々の方法
をとることができる。
【0185】成形型の材質としては研磨ガラス、硬質ス
テンレス研磨板、ポリカーボネート板、ポリエチレンテ
レフタレート板、ポリメチルメタクリレート板等を適用
することができる。また、成形型との離型性を向上させ
るためポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリカー
ボネートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチ
レンフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、
ポリプロピレンフィルム、ポリイミドフィルム等を適用
することができる。
【0186】本発明の透明導電性フィルムは、ガスバリ
ヤー性、耐傷つき性、耐薬品性等の機能を付与する目的
にて、薄膜が塗工されたものであってもよい。すなわ
ち、各種の熱可塑性樹脂、アミノ基、イミノ基、エポキ
シ基、シリル基等を有する熱硬化性樹脂、アクリロイル
基、メタクリロイル基、ビニル基等を有する放射線硬化
型樹脂、又はこれら樹脂の混合物に重合禁止剤、ワック
ス類、分散剤、顔料、溶剤、染料、可塑剤、紫外線吸収
剤、無機フィラー等を加えたものを、グラビアロールコ
ーティング法、マイヤーバーコーティング法、リバース
ロールコーティング法、ディップコーティング法、エア
ーナイフコーティング法、カレンダーコーティング法、
スキーズコーティング法、キスコーティング法、ファン
テンコーティング法、スプレーコーティング法、スピン
コーティング法等の方法により塗工することができる。
更に、塗工後、必要に応じて放射線照射による硬化、又
は加熱による熱硬化を行わせて硬化薄膜層とすることが
できる。また、印刷を行う際にはグラビア方式、オフセ
ット方式、フレキソ方式、シルクスクリーン方式等の方
法を用いることができる。また、ガスシール性等を付与
する目的から、アルミニウム、ケイ素、マグネシウム、
亜鉛等を主成分とする金属酸化物層を有してもよく、金
属酸化物層は真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプ
レーティング法、プラズマCVD法により形成される。
【0187】また、他のフィルムと積層化させることも
可能である。積層化させる方法としては、公知公用のい
かなる方法を用いてもよく、例えば、ヒートシール法、
インパルスシール法、超音波接合法、高周波接合法等の
熱接合方法、押出ラミネート法、ホットメルトラミネー
ト法、ドライラミネート法、ウェットラミネート法、無
溶剤接着ラミネート法、サーマルラミネート法、共押出
法等のラミネート加工方法等が挙げられる。積層化させ
るフィルムとしては、例えば、ポリエステル樹脂フィル
ム、ポリビニルアルコール樹脂フィルム、セルロース樹
脂フィルム、ポリフッ化ビニル樹脂フィルム、ポリ塩化
ビニリデン樹脂フィルム、ポリアクリロニトリル樹脂フ
ィルム、ナイロン樹脂フィルム、ポリエチレン樹脂フィ
ルム、ポリプロピレン樹脂フィルム、アセテート樹脂フ
ィルム、ポリイミド樹脂フィルム、ポリカーボネートフ
ィルム、ポリアクリレートフィルム等が挙げられる。
【0188】また、本発明の透明性フィルムの用途とし
ては、以下のものが挙げられる。 表示装置分野:メンブレンスイッチ、液晶表示装置(位
相差フィルム、偏光フィルム、プラスチック液晶セ
ル)、エレクトロルミネッセンス、エレクトロクロミッ
ク、電気泳動表示、プラズマディスプレイパネル、フィ
ールド・エミッションディスプレイ、バックライト用拡
散フィルム、カラーフィルター、 記録分野:静電記録基板、OHP、第2原図、スライド
フィルム、マイクロフィルム、X線フィルム、 光・磁気メモリー分野:サーモ・プラスチック・レコー
ディング、強誘電体メモリー、磁気テープ、IDカー
ド、バーコード、 帯電防止分野:メータ類の窓、テレビのブラウン管、ク
リーンルーム窓、半導体包装材料、VTRテープ、フォ
トマスク用防塵フィルム、
【0189】電磁波遮蔽分野:計測器、医療機器、放射
線検出器、IC部品、CRT、液晶表示装置、 光電変換素子分野:太陽電池の窓、光増幅器、光センサ
ー、 熱線反射分野:窓(建築、自動車等)、白熱電球、調理
オーブンの窓、炉の覗き窓、選択透過膜、 面状発熱体分野:デフロスタ、航空機、自動車、冷凍
庫、保育器、ゴーグル、医療機器、液晶表示装置、 電子部品・回路材料分野:コンデンサー、抵抗体、薄膜
複合回路、リードレスLSIチップキャリアの実装、 電極分野:ペーパーバッテリー用電極、
【0190】光透過フィルター分野:紫外線カットフィ
ルター、紫外線透過フィルター、紫外線透過可視光吸収
フィルター、色分解フィルター、色温度変換フィルタ
ー、ニュートラルデンシティフィルター、コントラスト
フィルター、波長校正フィルター、干渉フィルター、赤
外線透過フィルター、赤外線カットフィルター、熱線吸
収フィルター、熱線反射フィルター、 ガス選択透過性膜分野:酸素/窒素分離膜、二酸化炭素
分離膜、水素分離膜、電気絶縁分野:絶縁粘着テープ、
モーターのスロットライナ、変圧機の相間絶縁、 高分子センサー分野:光センサー、赤外線センサー、音
波センサー、圧力センサー、 表面保護分野:液晶表示装置、CRT、家具、システム
キッチン、自動車内外装、 その他分野:通電熱転写、プリンターリボン、電線ケー
ブルシールド、漏水防止フィルム。
【0191】LEDの製造方法 本発明の光学材料を用いてLED装置を製造することが
できる。この場合、発光ダイオードは上記したような硬
化性組成物によって発光素子を被覆することによって製
造することができる。
【0192】この場合発光素子とは、特に限定なく従来
公知の発光ダイオードに用いられる発光素子を用いるこ
とができる。このような発光素子としては、例えば、M
OCVD法、HDVPE法、液相成長法といった各種方
法によって、必要に応じてGaN、AlN等のバッファ
ー層を設けた基板上に半導体材料を積層して作成したも
のが挙げられる。この場合の基板としては、各種材料を
用いることができるが、例えばサファイヤ、スピネル、
SiC、Si、ZnO、GaN単結晶等が挙げられる。
これらのうち、結晶性の良好なGaNを容易に形成で
き、工業的利用価値が高いという観点からは、サファイ
ヤを用いることが好ましい。
【0193】積層される半導体材料としては、GaA
s、GaP、GaAlAs、GaAsP、AlGaIn
P、GaN、InN、AlN、InGaN、InGaA
lN、SiC等が挙げられる。これらのうち、高輝度が
得られるという観点からは、窒化物系化合物半導体(I
nx GayAlz N)が好ましい。このような材料
には付活剤等を含んでいてもよい。
【0194】発光素子の構造としては、MIS接合、p
n接合、PIN接合を有するホモ接合、ヘテロ接合やダ
ブルへテロ構造等が挙げられる。また、単一又は多重量
子井戸構造とすることもできる。
【0195】発光素子はパッシベーション層を設けてい
てもよいし、設けなくてもよい。発光素子には従来知ら
れている方法によって電極を形成することができる。発
光素子上の電極は種々の方法でリード端子等と電気接続
できる。電気接続部材としては、発光素子の電極とのオ
ーミック性機械的接続性等が良いものが好ましく、例え
ば、金、銀、銅、白金、アルミニウムやそれらの合金等
を用いたボンディングワイヤーが挙げられる。また、
銀、カーボン等の導電性フィラーを樹脂で充填した導電
性接着剤等を用いることもできる。これらのうち、作業
性が良好であるという観点からは、アルミニウム線或い
は金線を用いることが好ましい。
【0196】上記のようにして発光素子が得られるが、
本発明の発光ダイオードにおいては発光素子の光度とし
ては垂直方向の光度が1cd以上であれば任意のものを
用いることができるが、垂直方向の光度が2cd以上の
発光素子を用いた場合により本発明の効果が顕著であ
り、3cd以上の発光素子を用いた場合に更に本発明の
効果が顕著である。
【0197】発光素子の発光出力としては特に限定なく
任意のものを用いることができるが、20mAにおいて
1mW以上の発光素子を用いた場合に本発明の効果が顕
著であり、20mAにおいて4mW以上の発光素子を用
いた場合により本発明の効果が顕著であり、20mAに
おいて5mW以上の発光素子を用いた場合に更に本発明
の効果が顕著である。
【0198】発光素子の発光波長は紫外域から赤外域ま
で種々のものを用いることができるが、主発光ピーク波
長が550nm以下のものを用いた場合に特に本発明の
効果が顕著である。用いる発光素子は一種類で単色発光
させても良いし、複数用いて単色或いは多色発光させて
も良い。
【0199】本発明の発光ダイオードに用いられるリー
ド端子としては、ボンディングワイヤー等の電気接続部
材との密着性、電気伝導性等が良好なものが好ましく、
リード端子の電気抵抗としては、300μΩ・cm以下
が好ましく、より好ましくは3μΩ・cm以下である。
これらのリード端子材料としては、例えば、鉄、銅、鉄
入り銅、錫入り銅や、これらに銀、ニッケル等をメッキ
したもの等が挙げられる。これらのリード端子は良好な
光の広がりを得るために適宜光沢度を調整してもよい。
【0200】本発明の発光ダイオードは上記したような
硬化性組成物によって発光素子を被覆することによって
製造することができるが、この場合被覆とは、上記発光
素子を直接封止するものに限らず、間接的に被覆する場
合も含む。具体的には、発光素子を本発明の硬化性組成
物で直接従来用いられる種々の方法で封止してもよい
し、従来用いられるエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ア
クリル樹脂、ユリア樹脂、イミド樹脂等の封止樹脂やガ
ラスで発光素子を封止した後に、その上又は周囲を本発
明の硬化性組成物で被覆してもよい。また、発光素子を
本発明の硬化性組成物で封止した後、従来用いられるエ
ポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ユリア樹
脂、イミド樹脂等でモールディングしてもよい。以上の
ような方法によって屈折率や比重の差によりレンズ効果
等の種々の効果をもたせることも可能である。
【0201】この場合、本発明の組成物に発光ダイオー
ド特性改善のための添加剤を含有させても良く、発光ダ
イオード特性改善のための添加剤は均一に含有させても
良いし、含有量に傾斜を付けて含有させてもよい。この
様なフィラー含有樹脂部は発光面前面のモールド部材用
の樹脂を型に流した後、引き続いて、フィラーを含有さ
せた樹脂を流し発光面後方のモールド部材として形成さ
せることができる。また、モールド部材形成後リード端
子を表裏両面からテープを張り付けることによって覆
い、この状態でリードフレーム全体をフィラー含有樹脂
を溜めたタンク内に発光ダイオードのモールド部材の下
半分を浸漬した後、引き上げて乾燥させフィラー含有樹
脂部を形成させても良い。
【0202】封止の方法としても各種方法を適用するこ
とができる。例えば、底部に発光素子を配置させたカッ
プ、キャビティ、パッケージ凹部等に液状の硬化性組成
物をディスペンサーその他の方法にて注入して加熱等に
より硬化させてもよいし、固体状又は高粘度液状の硬化
性組成物を加熱する等して流動させ同様にパッケージ凹
部等に注入して更に加熱する等して硬化させてもよい。
この場合のパッケージは種々の材料を用いて作成するこ
とができ、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニ
レンスルフィド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シ
リコーン樹脂、ABS樹脂、ポリブチレンテレフタレー
ト樹脂、ポリフタルアミド樹脂等を挙げることができ
る。また、モールド型枠中に硬化性組成物をあらかじめ
注入し、そこに発光素子が固定されたリードフレーム等
を浸漬した後硬化させる方法も適用することができる
し、発光素子を挿入した型枠中にディスペンサーによる
注入、トランスファー成形、射出成形等により硬化性組
成物による封止層を成形、硬化させてもよい。更に、単
に液状又は流動状態とした硬化性組成物を発光素子状に
滴下又はコーティングして硬化させてもよい。あるい
は、発光素子上に孔版印刷、スクリーン印刷、又はマス
クを介して塗布すること等により硬化性樹脂を成形させ
て硬化させることもできる。その他、あらかじめ板状若
しくはレンズ形状等に部分硬化又は硬化させた硬化性組
成物を発光素子上に固定する方法によってもよい。更に
は、発光素子をリード端子やパッケージに固定するダイ
ボンド剤として用いることもできるし、発光素子上のパ
ッシベーション膜として用いることもできる。また、パ
ッケージ基板として用いることもできる。
【0203】被覆部分の形状も特に限定されず種々の形
状をとることができる。例えば、レンズ形状、板状、薄
膜状、特開平6−244458号公報記載の形状等が挙
げられる。これらの形状は硬化性組成物を成形硬化させ
ることによって形成してもよいし、硬化性組成物を硬化
した後に後加工により形成してもよい。
【0204】本発明の発光ダイオードは、種々のタイプ
とすることができ、例えば、ランプタイプ、SMDタイ
プ、チップタイプ等いずれのタイプでもよい。SMDタ
イプ、チップタイプのパッケージ基板としては、種々の
ものが用いられ、例えば、エポキシ樹脂、BTレジン、
セラミック等が挙げられる。
【0205】その他、本発明の発光ダイオードには従来
公知の種々の方式が適用できる。例えば、発光素子背面
に光を反射又は集光する層を設ける方式、封止樹脂の黄
変に対応して補色着色部を底部に形成させる方式、主発
光ピークより短波長の光を吸収する薄膜を発光素子上に
設ける方式、発光素子を軟質又は液状の封止材で封止し
た後周囲を硬質材料でモールディングする方式、発光素
子からの光を吸収してより長波長の蛍光を出す蛍光体を
含む材料で発光素子を封止した後周囲をモールディング
する方式、蛍光体を含む材料をあらかじめ成形してから
発光素子とともにモールドする方式、特開平6−244
458号公報に記載のとおりモールディング材を特殊形
状として発光効率を高める方式、輝度むらを低減させる
ためにパッケージを2段状の凹部とする方式、発光ダイ
オードを貫通孔に挿入して固定する方式、発光素子表面
に主発光波長より短い波長の光を吸収する薄膜を形成す
る方式、発光素子をはんだバンプ等を用いたフリップチ
ップ接続等によってリード部材等と接続して基板方向か
ら光を取出す方式、等を挙げることができる。
【0206】本発明の発光ダイオードは従来公知の各種
の用途に用いることができる。具体的には、例えばバッ
クライト、照明、センサー光源、車両用計器光源、信号
灯、表示灯、表示装置、面状発光体の光源、ディスプレ
イ、装飾、各種ライト等を挙げることができる。
【0207】
【実施例】以下に、本発明の実施例及び比較例を示す
が、本発明は以下によって限定されるものではない。 (合成例1)BPA−AE 1Lの3つ口フラスコに、撹拌装置、冷却管をセットし
た。このフラスコに、ビスフェノールA114g、炭酸
カリウム145g、アリルブロマイド140g、アセト
ン250mLを入れ、60℃で12時間撹拌した。上澄
み液をとり、分液ロートで水酸化ナトリウム水溶液によ
り洗浄し、その後水洗した。油層を硫酸ナトリウムで乾
燥させた後、エバポレーターで溶媒を留去したところ、
淡黄色の液体126gが得られた。H−NMRによ
り、ビスフェノールAのOH基がアリルエーテル化した
ビスフェノールAジアリルエーテルであることがわかっ
た。収率は82%であり純度は95%以上であった。
【0208】(合成例2)HBPA−AE 500mLの4つ口フラスコに、攪拌装置、冷却管をセ
ットした。このフラスコに2,2−ビス(4−ヒドロキ
シシクロヘキシル)プロパン(東京化成社製)6.49
g、50wt%水酸化ナトリウム水溶液243g、臭化
テトラn−ブチルアンモニウム3.54g、塩化アリル
20.5g、キシレン16.0mLを入れ、窒素下で6
0℃で5時間、次いで70℃で4時間加熱撹拌した。分
液ロートで油層を分離し、1N塩酸50mLで1回、水
200mLで4回洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し
た。60〜70℃にてエバポレーターで溶媒を留去した
ところ、淡黄色の液体が得られた。H−NMRによ
り、水添ビスフェノールAのOH基がアリルエーテル化
した2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プ
ロパンのジアリルエーテルであることがわかった。
【0209】(実施例1)TVCH 1Lの四つ口フラスコに、攪拌装置、冷却管、滴下漏斗
をセットした。このフラスコにトルエン190g、白金
ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3w
t%含有)48mg、1,3,5,7−テトラメチルシ
クロテトラシロキサン236.2gを入れ、オイルバス
中で70℃に加熱攪拌した。この溶液に1,2,4−ト
リビニルシクロヘキサン(ビニル基の数:3、分子量:
162、粘度:1ポイズ未満)20.0gのトルエン1
0g溶液を1時間かけて滴下した。得られた溶液を70
℃のオイルバス中で90分加温、攪拌した。1−エチニ
ル−1−シクロヘキサノール9.2mgを加えた。未反
応の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキ
サン及びトルエンを減圧留去した。H−NMRにより
このものは1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラ
シロキサンのSiH基の一部が1,2,4−トリビニル
シクロヘキサンと反応したもの(部分反応物Aと称す。
部分反応物Aは混合物であるが、主成分として1分子中
に9個のSiH基を有する以下の化合物を含有する)で
あることがわかった。
【0210】
【化46】
【0211】(実施例2)HBPAH 200mLの二口フラスコに、攪拌装置、冷却管、滴下
漏斗をセットした。このフラスコにトルエン40.0
g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキ
サン36.0gを入れ、80℃のオイルバス中で加熱攪
拌した。この溶液に、合成例2で製造した2,2−ビス
(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのジアリル
エーテル(ビニル基の数:2、分子量:320、粘度:
1ポイズ未満)9.6g、トルエン10.0g及び白金
ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3w
t%含有)4.5μlの混合液を15分かけて滴下し
た。得られた溶液を80℃のオイルバス中で30分加
温、攪拌した。1−エチニル−1−シクロヘキサノール
7.5mgを加えた後、未反応の1,3,5,7−テト
ラメチルシクロテトラシロキサン及びトルエンを減圧留
去し、生成物20.5gを得た。H−NMRによりこ
のものは1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシ
ロキサンのSiH基の一部が2,2−ビス(4−ヒドロ
キシシクロヘキシル)プロパンのジアリルエーテルと反
応したもの(部分反応物Bと称す。部分反応物Bは混合
物であるが、主成分として1分子中に6個のSiH基を
有する以下の化合物を含有する)であることがわかっ
た。
【0212】
【化47】
【0213】(実施例3)TAICH 5Lの二口フラスコに、攪拌装置、冷却管、滴下漏斗を
セットした。このフラスコにトルエン1800g、1,
3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン14
40gを入れ、120℃のオイルバス中で加熱攪拌し
た。この溶液に、トリアリルイソシアヌレート200
g、トルエン200g及び白金ビニルシロキサン錯体の
キシレン溶液(白金として3wt%含有)1.44ml
の混合液を50分かけて滴下した。得られた溶液をその
まま6時間加温、攪拌した。1−エチニル−1−シクロ
ヘキサノール2.95mgを加えた後、未反応の1,
3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン及び
トルエンを減圧留去し、生成物724gを得た。H−
NMRによりこのものは1,3,5,7−テトラメチル
シクロテトラシロキサンのSiH基の一部がトリアリル
イソシアヌレートと反応したもの(部分反応物Cと称
す。部分反応物Cは混合物であるが、主成分として1分
子中に9個のSiH基を有する以下の化合物を含有す
る)であることがわかった。
【0214】
【化48】
【0215】(比較例1)BPAH 1Lの4つ口フラスコに、攪拌装置、冷却管、滴下漏斗
をセットした。このフラスコにトルエン150g、白金
ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3w
t%含有)15.6μL、1,3,5,7−テトラメチ
ルシクロテトラシロキサン500gを加えてオイルバス
中で70℃に加温、攪拌した。合成例1で製造したビス
フェノールAジアリルエーテル64gをトルエン40g
で希釈して滴下漏斗から滴下した。同温で60分攪拌後
放冷し、ベンゾチアゾール4.74mgを添加した。未
反応の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロ
キサン及びトルエンを減圧留去し、やや粘ちょうな液体
を得た。H−NMRによりこのものは1,3,5,7
−テトラメチルシクロテトラシロキサンのSiH基の一
部がビスフェノールAジアリルエーテルと反応したもの
(部分反応物Dと称す。部分反応物Dは混合物である
が、主成分として1分子中に6個のSiH基を有する以
下の化合物を含有する)であることがわかった。
【0216】
【化49】
【0217】(比較例2)DVBH 5Lの二口フラスコに、攪拌装置、冷却管、滴下漏斗を
セットした。このフラスコにトルエン1800g、1,
3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン14
40g、及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液
(白金として3wt%含有)125μlを入れ、オイル
バス中で50℃に加熱攪拌した。この溶液に、ジビニル
ベンゼン(新日鐵化学社製DVB960)156g及び
トルエン433gの混合液を25分かけて滴下した。得
られた溶液をそのまま1時間加温、攪拌した。ベンゾチ
アゾール275mgを加えた後、未反応の1,3,5,
7−テトラメチルシクロテトラシロキサン及びトルエン
を減圧留去し、生成物691gを得た。H−NMRに
よりこのものは1,3,5,7−テトラメチルシクロテ
トラシロキサンのSiH基の一部がトリアリルイソシア
ヌレートと反応したもの(部分反応物Eと称す。部分反
応物Eは混合物であるが、主成分として1分子中に6個
のSiH基を有する以下の化合物を含有する)であるこ
とがわかった。
【0218】
【化50】
【0219】(比較例3)TAICDH 5Lの四つ口フラスコに、攪拌装置、冷却管、滴下漏斗
をセットした。このフラスコにトルエン900g、1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサン487.8gを
入れ、オイルバス中90℃で加温、攪拌した。この液
に、トリアリルイソシアヌレート302.4g、トルエ
ン900g、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液
(白金として3wt%含有)2.18mLの混合液を5
0分かけて滴下した。この溶液をオイルバス中110℃
で4.5時間加温、攪拌した。未反応の1,1,3,3
−テトラメチルジシロキサン及びトルエンを減圧留去
し、生成物702gを得た。H−NMRによりこのも
のは1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンのSi
H基の一部がトリアリルイソシアヌレートと反応したも
の(部分反応物Fと称す。部分反応物Fは混合物である
が、主成分として1分子中に3個のSiH基を有する以
下の化合物を含有する)であることがわかった。
【0220】
【化51】
【0221】(実施例4〜13)表1に記した配合比で
各成分を混合した。このものを、2枚のガラス板に3m
m厚みのシリコーンゴムシートをスペーサーとしてはさ
みこんで作成したセルに流し込み、60℃/6時間、7
0℃/1時間、80℃/1時間、120℃/1時間、1
50℃/1時間の要領で段階的に加熱を行い目視で均一
かつほぼ無色透明の板状硬化物を得た。
【0222】(比較例4〜7)AE・BPAH、TAI
C・TAICDH 表1に記した配合比で各成分を混合した。このものを、
2枚のガラス板に3mm厚みのシリコーンゴムシートを
スペーサーとしてはさみこんで作成したセルに流し込
み、60℃/6時間、70℃/1時間、80℃/1時
間、120℃/1時間、150℃/1時間の要領で段階
的に加熱を行い目視で均一かつほぼ無色透明の板状硬化
物を得た。
【0223】実施例4〜13、比較例4〜7で作成した
硬化物の各種初期物性を測定した。また、耐光性を評価
するために硬化物をスガ試験機SX120型キセノンウ
ェザーメーター(ブラックパネル温度63℃、照射2時
間中降雨18分)にて110時間照射して得られた硬化
物の光線透過率、黄色度を測定した。結果を表1に示し
た。
【0224】性状:3mm厚の板状サンプルにおいて2
3℃におけるショアD硬度が70以上のものを硬質、7
0未満のものを軟質と表す。 ガラス転移温度:3mmx5mmx30mmの角柱状試
験片を用いて引張りモード、測定周波数10Hz、歪
0.1%、静/動力比1.5、昇温側度5℃/分の条件
にて測定した動的粘弾性測定(アイティー計測制御社製
DVA−200使用)のtanδのピーク温度により表
す。 光線透過率:3mm厚の板状サンプルを用いて23℃に
て分光光度計(日立U−3300型分光光度計)で測定
した波長470nmの光線の透過率により表す。 黄色度:3mm厚の板状サンプルを用いて23℃にて色
彩計(日本電色工業社製分光式色彩計SE−2000)
で測定した透過モードでの黄色度により表す。
【0225】
【表1】
【0226】表1から明らかなように、本発明の硬化性
組成物から作成した硬化物は比較的高いガラス転移温度
を有しており高い耐熱性を有するとともに、高い光学的
透明性及び高い耐光性を有する。
【0227】(実施例14)洗浄したサファイヤ基板上
にMOCVD(有機金属気相成長)法により、アンドー
プの窒化物半導体であるn型GaN層、Siドープのn
型電極が形成されn型コンタクト層となるGaN層、ア
ンドープの窒化物半導体であるn型GaN層、次に発光
層を構成するバリア層となるGaN層、井戸層を構成す
るInGaN層、バリア層となるGaN層(量子井戸構
造)、発光層上にMgがドープされたp型クラッド層と
してAlGaN層、Mgがドープされたp型コンタクト
層であるGaN層を順次積層させる。エッチングにより
サファイア基板上の窒化物半導体に同一面側で、pn各
コンタクト層表面を露出させる。各コンタクト層上に、
スパッタリング法を用いてAlを蒸着し、正負各電極を
それぞれ形成させる。出来上がった半導体ウエハーをス
クライブラインを引いた後、外力により分割させ発光素
子である発光素子を形成させる。表面に銀でメッキされ
た鉄入り銅から構成されるマウントリードのカップ底面
上に、ダイボンド樹脂としてエポキシ樹脂組成物を利用
して上記発光素子をダイボンドする。これを170℃で
75分加熱しエポキシ樹脂組成物を硬化させ発光素子を
固定する。次に、発光素子の正負各電極と、マウントリ
ード及びインナーリードとをAu線によりワイヤーボン
ディングさせ電気的導通を取る。実施例4乃至13と同
様にして調整した硬化性組成物を砲弾型の型枠であるキ
ャスティングケース内に注入させる。上記の発光素子が
カップ内に配置されたマウントリード及びインナーリー
ドの一部をキャスティングケース内に挿入し100℃1
時間の初期硬化を行う。キャスティングケースから発光
ダイオードを抜き出し、窒素雰囲気下において120℃
1時間で硬化を行う。これにより砲弾型等のランプタイ
プの発光ダイオードを作成することができる。
【0228】(実施例15)実施例4乃至14に記載の
方法で硬化性組成物及び発光素子を作成する。エッチン
グにより一対の銅箔パターンをガラスエポキシ樹脂上に
形成させることによって、リード電極を持った基板を形
成する。発光素子をエポキシ樹脂を用いてガラスエポキ
シ樹脂上にダイボンドする。発光素子の各電極と、各リ
ード電極とをそれぞれAu線でワイヤボンディングし電
気的導通を取る。基板上にマスク兼側壁としてとして貫
通孔があいたガラスエポキシ樹脂をエポキシ樹脂により
固定配置させる。この状態で真空装置内に配置させると
共に発光素子が配置されたガラスエポキシ樹脂基板上に
硬化性組成物をディスペンスし、貫通孔を利用したキャ
ビティ内に硬化性組成物を充填する。この状態で、10
0℃1時間、更に150℃1時間硬化させる。各発光ダ
イオードチップごとに分割させることでチップタイプ発
光ダイオードを作成することができる。
【0229】(実施例16)実施例4乃至14に記載の
方法で硬化性組成物及び発光素子を作成する。インサー
ト成形によりPPS樹脂を用いてチップタイプ発光ダイ
オードのパッケージを形成させる。パッケージ内は、発
光素子が配される開口部を備え、銀メッキした銅板を外
部電極として配置させる。パッケージ内部で発光素子を
エポキシ樹脂を用いてダイボンドして固定する。導電性
ワイヤーであるAu線を発光素子の各電極とパッケージ
に設けられた各外部電極とにそれぞれワイヤーボンディ
ングし電気的に接続させる。パッケージ開口部内にモー
ルド部材として硬化性組成物を充填する。この状態で、
100℃1時間、更に150℃1時間硬化させる。この
様にして、チップタイプ発光ダイオードを作成すること
ができる。
【0230】
【発明の効果】本発明の組成物から製造した材料は、耐
熱性が高く、光学的透明性が高く、更に耐光性を有する
材料である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 1/04 G02B 1/04 G02F 1/1333 500 G02F 1/1333 500 H01L 33/00 H01L 33/00 N (72)発明者 坂本 晴美 大阪府摂津市鳥飼和道1丁目8−28サニー コート401号室 (72)発明者 横山 和紀 大阪府摂津市鳥飼西5丁目5−35−506 Fターム(参考) 2H090 JB03 JB06 4J002 AC03X BP03W CP17W CP19W DA117 DD077 EA026 EA066 EC077 ED056 EU196 EZ007 FD14W FD206 FD207 GP00 GQ00 4J031 AA29 AA59 AB02 AC13 AD01 AE15 AF21 AF23 4J035 BA02 CA01 CA02K CA021 FB03 GA01 GA02 LB20 5F041 AA43 CA05 CA40 DA44

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SiH基との反応性を有する炭素−炭素
    二重結合を1分子中に少なくとも2個有する脂肪族系有
    機化合物であって、ビニル基を1分子中に1〜6個有
    し、分子量が900未満であり、かつ、粘度が1,00
    0ポイズ未満である有機化合物(α1)と、1分子中に
    少なくとも2個のSiH基を有する鎖状及び/又は環状
    のポリオルガノシロキサン(β1)を、ヒドロシリル化
    反応して得ることができる、1分子中に少なくとも2個
    のSiH基を有することを特徴とする硬化剤。
  2. 【請求項2】 下記一般式(I) 【化1】 (式中Rは炭素数1〜50の一価の有機基を表し、そ
    れぞれのRは異なっていても同一であってもよい。)
    で表される有機化合物(α2)と、1分子中に少なくと
    も2個のSiH基を有する環状ポリオルガノシロキサン
    (β2)を、ヒドロシリル化反応して得ることができ
    る、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有すること
    を特徴とする硬化剤。
  3. 【請求項3】 SiH基との反応性を有する炭素−炭素
    二重結合を1分子中に少なくとも2個有する有機化合物
    (A)、請求項1記載の硬化剤(B1)及びヒドロシリ
    ル化触媒(C)、を含有することを特徴とする硬化性組
    成物。
  4. 【請求項4】 SiH基との反応性を有する炭素−炭素
    二重結合を1分子中に少なくとも2個有する有機化合物
    (A)、請求項2記載の硬化剤(B2)及びヒドロシリ
    ル化触媒(C)、を含有することを特徴とする硬化性組
    成物。
  5. 【請求項5】 (A)成分が、下記一般式(I) 【化2】 (式中Rは炭素数1〜50の一価の有機基を表し、そ
    れぞれのRは異なっていても同一であってもよい。)
    で表される有機化合物である請求項3又は4記載の硬化
    性組成物。
  6. 【請求項6】 (A)成分を表す一般式(I)における
    3つのRのうち少なくとも2つが、下記一般式(I
    I) 【化3】 (式中Rは直接結合又は炭素数1〜48の二価の有機
    基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表す。複数の
    及びRが存在する場合、それぞれ異なっていても
    同一であってもよい。)で表される基である請求項5記
    載の硬化性組成物。
  7. 【請求項7】 (A)成分を表す一般式(I)における
    3つのRのうち少なくとも2つがアリル基である請求
    項5記載の硬化性組成物。
  8. 【請求項8】 (A)成分が、SiH基との反応性を有
    するビニル基を1分子中に少なくとも1個有する有機化
    合物である請求項3又は4記載の硬化性組成物。
  9. 【請求項9】 (A)成分が、SiH基との反応性を有
    するアリル基を1分子中に少なくとも1個有する有機化
    合物である請求項3又は4記載の硬化性組成物。
  10. 【請求項10】 (A)成分が、ビニル基を1分子中に
    1〜6個有し、分子量が900未満であり、かつ、粘度
    が1,000ポイズ未満である有機化合物である請求項
    3又は4記載の硬化性組成物。
  11. 【請求項11】 (A)成分が、ポリブタジエン、ビニ
    ルシクロヘキセン、シクロペンタジエン、ジシクロペン
    タジエン、ジビニルビフェニル、ビスフェノールAジア
    リルエーテル、トリアリルイソシアヌレート及びトリビ
    ニルシクロヘキサンからなる群より選択される少なくと
    も1つの化合物である請求項3又は4記載の硬化性組成
    物。
  12. 【請求項12】 請求項3乃至11のいずれか一項に記
    載の硬化性組成物からなる光学材料用組成物。
  13. 【請求項13】 光学材料が液晶用フィルムである請求
    項12記載の光学材料用組成物。
  14. 【請求項14】 光学材料が液晶用プラスチックセルで
    ある請求項12記載の光学材料用組成物。
  15. 【請求項15】 光学材料がLEDの封止材である請求
    項12記載の光学材料用組成物。
  16. 【請求項16】 請求項12乃至15のいずれか一項に
    記載の光学材料用組成物を硬化させて得られる光学材
    料。
  17. 【請求項17】 請求項12乃至15のいずれか一項に
    記載の光学材料用組成物をあらかじめ混合し、組成物中
    のSiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合とS
    iH基の一部又は全部を反応させることを特徴とする、
    請求項16記載の光学材料を製造する方法。
  18. 【請求項18】 請求項16記載の光学材料を含む液晶
    表示装置。
  19. 【請求項19】 請求項16記載の光学材料を含むLE
    D。
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