JP2003147204A - 光学材料用硬化性組成物、光学用材料、その製造方法およびそれを用いた発光ダイオード - Google Patents

光学材料用硬化性組成物、光学用材料、その製造方法およびそれを用いた発光ダイオード

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JP2003147204A
JP2003147204A JP2001345048A JP2001345048A JP2003147204A JP 2003147204 A JP2003147204 A JP 2003147204A JP 2001345048 A JP2001345048 A JP 2001345048A JP 2001345048 A JP2001345048 A JP 2001345048A JP 2003147204 A JP2003147204 A JP 2003147204A
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JP2001345048A
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Michinori Tsukamoto
美智徳 塚本
Katsuya Ouchi
克哉 大内
Takanao Iwahara
孝尚 岩原
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ボイドの発生を抑制した光学材料用組成物、光
学用材料、およびそれを用いた発光ダイオードを提供す
ることである。 【解決手段】(A)SiH基と反応性を有する炭素−炭
素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化
合物、(B)1分子中に少なくとも2個のSiH基を含
有するケイ素化合物、(C)ヒドロシリル化触媒、を必
須成分としてなる光学材料用硬化性組成物であり、本組
成物の硬化終了時の見かけの残存揮発分を熱重量分析で
測定した際の値が0.08重量%以下であることを特徴
とする光学材料用硬化性組成物とすること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学用材料に関する
ものであり、更に詳しくは、気泡状の欠陥(ボイド)の
発生を抑制した光学材料用組成物、光学用材料、その製
造方法、およびそれを用いた発光ダイオードに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、発光ダイオードの発光素子の被覆
材(封止材あるいはモールド材)としては酸無水物系硬
化剤を用いる透明エポキシ樹脂等が広く用いられてきた
が、組成物中に存在する水分、残留溶媒、その他の低沸
点化合物等によってボイドが発生し、製造歩留を低下さ
せることがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、ボイドの発生を抑制した光学材料用組成物、光学用
材料、およびそれを用いた発光ダイオードを提供するこ
とである。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに本発明者らは鋭意研究の結果、(A)SiH基と反
応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくと
も2個含有する有機化合物、(B)1分子中に少なくと
も2個のSiH基を含有するケイ素化合物、(C)ヒド
ロシリル化触媒、を必須成分としてなる光学材料用硬化
性組成物であり、本組成物の硬化終了時の見かけの残存
揮発分を熱重量分析で測定した際の値が0.08重量%
以下であることを特徴とする光学材料用硬化性組成物と
することにより上記課題を解決できることを見出し、本
発明に至った。すなわち、本発明は、(A)SiH基と
反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なく
とも2個含有する有機化合物、(B)1分子中に少なく
とも2個のSiH基を含有するケイ素化合物、(C)ヒ
ドロシリル化触媒、を必須成分としてなる光学材料用硬
化性組成物であり、本組成物の硬化終了時の見かけの残
存揮発分を熱重量分析で測定した際の値が0.08重量
%以下であることを特徴とする光学材料用硬化性組成物
(請求項1)であり、(A)成分がトリアリルイソシア
ヌレートであり、(B)成分が1,3,5,7−テトラ
メチルテトラシクロシロキサンとトリアリルイソシアヌ
レートの反応物であることを特徴とする請求項1に記載
の光学材料用組成物(請求項2)であり、(C)成分が
白金−ビニルシロキサン錯体であることを特徴とする請
求項1乃至請求項2に記載の光学材料用組成物(請求項
3)であり、光学用材料が発光ダイオードの封止材であ
る請求項1乃至請求項3に記載の光学材料用組成物(請
求項4)であり、請求項1乃至請求項4のいずれか一項
に記載の光学材料用組成物をあらかじめ混合し、組成物
中のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合とS
iH基の一部または全部を反応させることによって硬化
させてなる光学用材料(請求項5)であり、請求項1乃
至請求項4のいずれか一項に記載の光学材料用組成物を
あらかじめ混合し、組成物中のSiH基と反応性を有す
る炭素−炭素二重結合とSiH基の一部または全部を反
応させることによって硬化させてなる請求項5に記載の
光学用材料の製造方法(請求項6)であり、請求項5に
記載の光学用材料を用いた発光ダイオード(請求項7)
である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0006】まず、本発明における(A)成分について
説明する。
【0007】(A)成分は、SiH基と反応性を有する
炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有す
る有機系骨格からなる有機化合物である。(A)成分の
有機系骨格としては特に限定はなく、有機重合体骨格ま
たは有機単量体骨格を用いればよいが、ポリシロキサン
−有機ブロックコポリマーやポリシロキサン−有機グラ
フトコポリマーのようなシロキサン単位(Si−O−S
i)を含むものではなく、構成元素としてC、H、N、
O、S、ハロゲンのみを含む骨格であることが好まし
い。シロキサン単位を含むものの場合は、ガス透過性や
はじきの問題がある。
【0008】有機重合体骨格の例としては、ポリエーテ
ル系、ポリエステル系、ポリアリレート系、ポリカーボ
ネート系、飽和炭化水素系、ポリアクリル酸エステル
系、ポリアミド系、フェノール−ホルムアルデヒド系
(フェノール樹脂系)、ポリイミド系の骨格を用いるこ
とができる。
【0009】有機単量体骨格としては例えばフェノール
系、ビスフェノール系、ベンゼン、ナフタレンなどの芳
香族炭化水素系、脂肪族炭化水素系、およびこれらの混
合物が挙げられる。
【0010】また、(A)成分において、その構造を骨
格部分と、その骨格に共有結合によって(場合によって
は2価以上の置換基を介して)結合していてかつSiH
基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を有する基(ア
ルケニル基)とに分けて表した場合、アルケニル基は分
子内のどこに存在してもよい。
【0011】(A)成分のアルケニル基としてはSiH
基と反応性を有するものであれば特に制限されないが、
下記一般式(I)
【0012】
【化1】 (式中R1は水素原子あるいはメチル基を表す。)で示
されるアルケニル基が反応性の点から好適である。ま
た、原料の入手の容易さからは、
【0013】
【化2】 が特に好ましい。
【0014】(A)成分のアルケニル基としては、下記
一般式(II)
【0015】
【化3】 (式中R1は水素原子あるいはメチル基を表す。)で示
されるアルケニル基が、硬化物の耐熱性が高いという点
から好適である。また、原料の入手の容易さからは、
【0016】
【化4】 が特に好ましい。
【0017】アルケニル基は2価以上の置換基を介して
(A)成分の骨格部分に共有結合していても良く、2価
以上の置換基としては炭素数0〜10の置換基であれば
特に制限はないが、構成元素としてC、H、N、O、
S、ハロゲンのみを含むものが好ましい。これらの置換
基の例としては、
【0018】
【化5】
【0019】
【化6】 が挙げられる。また、これらの2価以上の置換基の2つ
以上が共有結合によりつながって1つの2価以上の置換
基を構成していてもよい。
【0020】以上のような骨格部分に共有結合する基の
例としては、ビニル基、アリル基、メタリル基、アクリ
ル基、メタクリル基、2−ヒドロキシ−3−(アリルオ
キシ)プロピル基、2−アリルフェニル基、3−アリル
フェニル基、4−アリルフェニル基、2−(アリルオキ
シ)フェニル基、3−(アリルオキシ)フェニル基、4
−(アリルオキシ)フェニル基、2−(アリルオキシ)
エチル基、2、2−ビス(アリルオキシメチル)ブチル
基、3−アリルオキシ−2、2−ビス(アリルオキシメ
チル)プロピル基、
【0021】
【化7】 が挙げられる。
【0022】(A)成分としては、上記のように骨格部
分とアルケニル基とに分けて表現しがたい、低分子量化
合物も用いることができる。これらの低分子量化合物の
具体例としては、ブタジエン、イソプレン、オクタジエ
ン、デカジエンなどの脂肪族鎖状ポリエン化合物系、シ
クロペンタジエン、シクロオクタジエン、ジシクロペン
タジエン、トリシクロペンタジエン、ノルボルナジエン
などの脂肪族環状ポリエン化合物系、ビニルシクロペン
テン、ビニルシクロヘキセンなどの置換脂肪族環状オレ
フィン化合物系などが挙げられる。
【0023】上記した(A)成分としては、耐熱性をよ
り向上し得るという観点から、SiH基と反応性を有す
る炭素−炭素二重結合を(A)成分1gあたり0.00
1mol以上含有するものであればよいが、さらに、1
gあたり0.005mol以上含有するものが好まし
く、0.008mol以上含有するものが特に好まし
い。具体的な例としては、ブタジエン、イソプレン、ビ
ニルシクロヘキセン、シクロペンタジエン、ジシクロペ
ンタジエン、シクロヘキサジエン、デカジエン、ジアリ
ルフタレート、トリメチロールプロパンジアリルエーテ
ル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ジビニ
ルベンゼン類(純度50〜100%のもの、好ましくは
純度80〜100%のもの)、1、3−ジイソプロペニ
ルベンゼン、1、4−ジイソプロペニルベンゼン、およ
びそれらのオリゴマー、
【0024】
【化8】 などが挙げられる。
【0025】また、(A)成分としては、複屈折率が低
い、光弾性係数が低いなどのように光学特性が良好であ
るという観点からは、芳香環の(A)成分中の成分重量
比が50wt%以下であるものが好ましく、40wt%
以下のものがより好ましく、30wt%以下のものがさ
らに好ましい。最も好ましいのは芳香環を含まないもの
である。
【0026】(A)成分のSiH基と反応性を有する炭
素−炭素二重結合の数は、平均して1分子当たり少なく
とも2個あればよいが、耐熱性をより向上し得るという
観点から、2を越えることが好ましく、3個以上である
ことがより好ましく、4個以上であることが特に好まし
い。(A)成分としては、他の成分との均一な混合、お
よび良好な作業性を得るためには100℃以下の温度に
おいて流動性があるものが好ましく、線状でも枝分かれ
状でもよく、分子量は特に制約はないが、50〜10
0,000の任意のものが好適に使用できる。分子量が
100,000以上では一般に原料が高粘度となり作業
性に劣るとともに、アルケニル基とSiH基との反応に
よる架橋の効果が発現し難い。
【0027】次に、(B)成分である1分子中に少なく
とも2個のSiH基を含有するケイ素化合物について説
明する。
【0028】本発明に使用できるSiH基を有する化合
物については特に制限がなく、例えば国際公開WO96
/15194に記載される化合物で、1分子中に少なく
とも2個のSiH基を有するものなどが使用できる。
【0029】これらのうち、入手性の面からは、1分子
中に少なくとも2個のSiH基を有する鎖状、及び/又
は、環状ポリオルガノシロキサンが好ましく、(A)成
分との相溶性が良いという観点から、さらに、下記一般
式(III)
【0030】
【化9】 (式中、R2は炭素数1〜6の有機基を表し、nは3〜
10の数を表す。)で表される、1分子中に少なくとも
2個のSiH基を有する環状ポリオルガノシロキサンが
好ましい。なお、一般式(III)で表される化合物中
の置換基R2は、C、H、Oから構成されるものである
ことが好ましく、炭化水素基であることがより好まし
い。
【0031】また、鎖状、及び/又は、環状ポリオルガ
ノシロキサンと、炭素−炭素二重結合を有する有機化合
物から選ばれた1種以上の化合物(以降(D)成分と称
する)との反応物も好ましい。(D)成分はSiH基と
反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なく
とも1個含有する有機系骨格からなる有機化合物であっ
て、前記(A)成分と同じ説明のものも使用できる。
【0032】(D)成分の好ましい具体例として、ノボ
ラックフェノールのアリルエーテルおよびビスフェノー
ルAジアリルエーテル、水添ビスフェノールAのジアリ
ルエーテル、2、2’−ジアリルビスフェノールA、ジ
アリルフタレート、フタル酸のビス(2−アリルオキシ
エチル)エステル、スチレン、α−メチルスチレン、ア
リル末端ポリプロピレンオキシド及びポリエチレンオキ
シドなどが挙げられる。(D)成分の有機化合物は、単
独もしくは2種以上のものを混合して用いることが可能
である。上記したような各種(B)成分は単独もしくは
2種以上のものを混合して用いることが可能である。
【0033】上記(D)成分と1分子中に少なくとも2
個のSiH基を有する鎖状、及び/又は、環状ポリオル
ガノシロキサンの反応は本発明の(C)成分であるヒド
ロシリル化触媒を用いて実施することが出来る。触媒活
性の点から塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−
ビニルシロキサン錯体などが好ましい。また、これらの
触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよ
い。触媒の添加量は特に限定されないが、十分な硬化性
を有し、かつ硬化性組成物のコストを比較的低く抑える
ために、SiH基1モルに対して、10-1〜10-8モル
の範囲が好ましく、より好ましくは、10-2〜10-6
ルの範囲である。反応に使用できる溶剤は特に限定され
るものではなく、具体的に例示すれば、ベンゼン、トル
エン、ヘキサン、ヘプタンなどの炭化水素系溶媒、テト
ラヒドロフラン、1, 4−ジオキサン、ジエチルエー
テルなどのエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケ
トンなどのケトン系溶媒、クロロホルム、塩化メチレ
ン、1, 2−ジクロロエタンなどのハロゲン系溶媒を
好適に用いることができる。溶媒は2種類以上の混合溶
媒として用いることもできる。溶媒としては、トルエ
ン、テトラヒドロフラン、クロロホルムが好ましい。使
用する溶媒量は、用いる反応性[(D)+(1分子中に
少なくとも2個のSiH基を有する鎖状、及び/又は、
環状ポリオルガノシロキサン)]成分1gに対し、0〜
10 mLの範囲で用いるのが好ましく、0.5〜5m
Lの範囲で用いるのがさらに好ましく、1〜3mLの範
囲で用いるのが特に好ましい。(D)成分と1分子中に
少なくとも2個のSiH基を有する鎖状、及び/又は、
環状ポリオルガノシロキサンとのモル比(D/1分子中
に少なくとも2個のSiH基を有する鎖状、及び/又
は、環状ポリオルガノシロキサン)は収率の点から5〜
100であることが好ましく、7〜50であることが好
ましく、8〜20であることが特に好ましい。
【0034】次に(C)成分であるヒドロシリル化触媒
について説明する。ヒドロシリル化触媒としては、ヒド
ロシリル化反応の触媒活性があれば特に限定されない
が、例えば、白金の単体、アルミナ、シリカ、カーボン
ブラックなどの担体に固体白金を担持させたもの、塩化
白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン
などとの錯体、白金−オレフィン錯体(例えば、Pt
(CH2=CH22(PPh32、Pt(CH2=C
22Cl2)、白金−ビニルシロキサン錯体(例え
ば、Pt(ViMe2SiOSiMe2Vi)n、Pt
[(MeViSiO)4m)、白金−ホスフィン錯体
(例えば、Pt(PPh34、Pt(PBu34)、白
金−ホスファイト錯体(例えば、Pt[P(OP
h)34、Pt[P(OBu) 34)(式中、Meはメ
チル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phはフェ
ニル基を表し、n、mは、整数を示す。)、ジカルボニ
ルジクロロ白金、カールシュテト(Karstedt)
触媒、また、アシュビー(Ashby)の米国特許第3
159601号および3159662号明細書中に記載
された白金−炭化水素複合体、ならびにラモロー(La
moreaux)の米国特許第3220972号明細書
中に記載された白金アルコラート触媒が挙げられる。さ
らに、モディック(Modic)の米国特許第3516
946号明細書中に記載された塩化白金−オレフィン複
合体も本発明において有用である。
【0035】また、白金化合物以外の触媒の例として
は、RhCl(PPh)3、RhCl3、RhAl23
RuCl3、IrCl3、FeCl3、AlCl3、PdC
2・2H2O、NiCl2、TiCl4、などが挙げられ
る。
【0036】これらの中では、触媒活性の点から塩化白
金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン
錯体などが好ましい。また、これらの触媒は単独で使用
してもよく、2種以上併用してもよい。
【0037】触媒の添加量は特に限定されないが、十分
な硬化性を有し、かつ硬化性組成物のコストを比較的低
く抑えるために、SiH基1モルに対して、10-1〜1
-8モルの範囲が好ましく、より好ましくは、10-2
10-6モルの範囲である。
【0038】また、上記触媒には助触媒を併用すること
が可能であり、例としてトリフェニルホスフィンなどの
リン系化合物、ジメチルマレエートなどの1、2−ジエ
ステル系化合物、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−ブ
チンなどのアセチレンアルコール系化合物、単体の硫黄
などの硫黄系化合物、トリエチルアミンなどのアミン系
化合物などが挙げられる。助触媒の添加量は特に限定さ
れないが、触媒1モルに対して、10-2〜102モルの
範囲が好ましく、より好ましくは10-1〜10モルの範
囲である。
【0039】さらに本発明の組成物の保存安定性を改良
する目的、あるいは製造過程でのヒドロシリル化反応の
反応性を調整する目的で、硬化遅延剤を使用することが
できる。硬化遅延剤としては、脂肪族不飽和結合を含有
する化合物、有機リン化合物、有機イオウ化合物、窒素
含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物などが挙げら
れ、これらを併用してもかまわない。脂肪族不飽和結合
を含有する化合物として、プロパギルアルコール類、エ
ン−イン化合物類、マレイン酸エステル類などが例示さ
れる。有機リン化合物としては、トリオルガノフォスフ
ィン類、ジオルガノフォスフィン類、オルガノフォスフ
ォン類、トリオルガノフォスファイト類などが例示され
る。有機イオウ化合物としては、オルガノメルカプタン
類、ジオルガノスルフィド類、硫化水素、ベンゾチアゾ
ール、ベンゾチアゾールジサルファイドなどが例示され
る。窒素含有化合物としては、アンモニア、1〜3級ア
ルキルアミン類、アリールアミン類、尿素、ヒドラジン
などが例示される。スズ系化合物としては、ハロゲン化
第一スズ2水和物、カルボン酸第一スズなどが例示され
る。有機過酸化物としては、ジ−t−ブチルペルオキシ
ド、ジクミルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、
過安息香酸t−ブチルなどが例示される。
【0040】これらの硬化遅延剤のうち、遅延活性が良
好で原料入手性がよいという観点からは、ベンゾチアゾ
ール、チアゾール、ジメチルマレート、3−ヒドロキシ
−3−メチル−1−ブチンが好ましい。
【0041】貯蔵安定性改良剤の添加量は、使用するヒ
ドロシリル化触媒1molに対し、10-1〜103モル
の範囲が好ましく、より好ましくは1〜50モルの範囲
である。
【0042】次に、本発明における硬化終了時の見かけ
の残存揮発分測定について説明する。水分、残留溶媒、
低沸点の添加剤、その他の揮発性成分等が硬化性組成物
中に存在し、硬化の過程でこれらが系外に出て行かずに
硬化物中に取り込まれた場合、ボイドになることがあ
る。上記揮発性成分が系外に移動できずに留まりやすい
状態になるのは、硬化速度が急激であったり、フィラー
等の添加により硬化性組成物中の自由空間が狭められた
りした場合等である。ボイドの発生を抑制するために
は、揮発性成分量の低減、硬化条件の最適化、硬化物組
成並びに硬化物物性の制御等が必要であるが、硬化が進
行するにつれて残存する揮発性成分量を把握することも
重要である。本測定では、揮発成分量を経時で把握する
ことができることが特徴である。具体的には、一定量の
硬化性組成物をアルミニウム、アルミナ、石英、銅、ニ
ッケル、白金等の測定セルに入れ、熱重量測定装置で昇
温分析を行い、25℃から硬化終了温度までの重量変化
を測定することによって揮発成分量を求めるものであ
る。さらに詳しく説明すると、通常の硬化条件でボイド
を発生しない時の揮発成分量(V1)とボイドを発生し
た時の揮発成分量(V2)を測定し、その差(V1−V
2)を求めると、見かけの残存揮発分量がわかる。ま
た、見かけの残存揮発分量(V1−V2)とボイドの発
生率との関係を図式化し、ボイドが零になる時の見かけ
の残存揮発分量を求めると、ボイドの発生を抑制する指
標が得られることになる。
【0043】次に、本発明の組成物の特性を改質する目
的で添加することが可能な種々の樹脂について説明す
る。樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテ
ルスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、エポキシ樹脂、
シアナート樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ポリ
イミド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ウレタン樹脂
及びポリエステル樹脂などが例示されるがこれに限定さ
れるものではない。
【0044】本発明の組成物をそのままフィルムなどに
成形することも可能であるが、該組成物を有機溶剤に溶
解してワニスとすることも可能である。使用できる溶剤
は特に限定されるものではなく、具体的に例示すれば、
ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタンなどの炭化水
素系溶媒、テトラヒドロフラン、1, 4−ジオキサ
ン、ジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒、アセト
ン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、クロロホ
ルム、塩化メチレン、1, 2−ジクロロエタンなどの
ハロゲン系溶媒を好適に用いることができる。溶媒は2
種類以上の混合溶媒として用いることもできる。溶媒と
しては、トルエン、テトラヒドロフラン、クロロホルム
が好ましい。使用する溶媒量は、用いる反応性(B)成
分1gに対し、0〜10 mLの範囲で用いるのが好ま
しく、0.5〜5mLの範囲で用いるのがさらに好まし
く、1〜3mLの範囲で用いるのが特に好ましい。使用
量が少ないと、低粘度化などの溶媒を用いることの効果
が得られにくく、また、使用量が多いと、材料に溶剤が
残留して熱クラックなどの問題となり易く、またコスト
的にも不利になり工業的利用価値が低下する。
【0045】本発明の組成物には、その他、老化防止
剤、ラジカル禁止剤、紫外線吸収剤、接着性改良剤、難
燃剤、界面活性剤、保存安定改良剤、オゾン劣化防止
剤、光安定剤、増粘剤、可塑剤、カップリング剤、酸化
防止剤、熱安定剤、導電性付与剤、帯電防止剤、放射線
遮断剤、核剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、金
属不活性化剤、物性調整剤などを本発明の目的および効
果を損なわない範囲において添加することができる。
【0046】本発明の組成物には必要に応じて無機フィ
ラーを添加してもよい。無機フィラーを添加すると、組
成物の流動性の防止、材料の高強度化に効果がある。無
機フィラーとしては光学特性を低下させない、微粒子状
のものが好ましく、アルミナ、水酸化アルミニウム、溶
融シリカ、結晶性シリカ、超微粉無定型シリカや疎水性
超微粉シリカ、タルク、硫酸バリウム等を挙げることが
できる。
【0047】フィラーを添加する方法としては、例えば
アルコキシシラン、アシロキシシラン、ハロゲン化シラ
ン等の加水分解性シランモノマーあるいはオリゴマー
や、チタン、アルミニウム等の金属のアルコキシド、ア
シロキシド、ハロゲン化物等を、本発明の組成物に添加
して、組成物中あるいは組成物の部分反応物中で反応さ
せ、組成物中で無機フィラーを生成させる方法も挙げる
ことができる。
【0048】また更に、本発明の組成物の特性を改質す
る目的で、種々の熱硬化性樹脂を添加することも可能で
ある。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、シアナー
ト樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹
脂等が例示されるがこれに限定されるものではない。こ
れらのうち、透明性が高く接着性等の実用特性に優れる
という観点から、透明エポキシ樹脂が好ましい。
【0049】透明エポキシ樹脂としては、例えばビスフ
ェノールAジグリシジルエーテル、2,2’−ビス(4
−グリシジルオキシシクロヘキシル)プロパン、3,4
−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシ
クロヘキサンカルボキシレート、ビニルシクロヘキセン
ジオキサイド、2−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)−5,5−スピロ−(3,4−エポキシシクロヘキ
サン)−1,3−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)アジペート、1,2−シクロプロパン
ジカルボン酸ビスグリシジルエステル、トリグリシジル
イソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌ
レート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート等の
エポキシ樹脂をヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキ
サヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水
フタル酸、水素化メチルナジック酸無水物等の脂肪族酸
無水物で硬化させるものが挙げられる。これらのエポキ
シ樹脂あるいは硬化剤はそれぞれ単独で用いても、複数
のものを組み合わせてもよい。
【0050】さらに、本発明の組成物には種々の発光ダ
イオード特性改善のための添加剤を加えてもよい。添加
剤としては例えば、発光素子からの光を吸収してより長
波長の蛍光を出す、セリウムで付活されたイットリウム
・アルミニウム・ガーネット系蛍光体等の蛍光体や、特
定の波長を吸収するブルーイング剤等の着色剤、光を拡
散させるための酸化チタン、酸化アルミニウム、シリ
カ、石英ガラス等の酸化ケイ素、タルク、炭酸カルシウ
ム、メラミン樹脂、CTUグアナミン樹脂、ベンゾグア
ナミン樹脂等のような各種無機あるいは有機拡散材、ガ
ラス、アルミノシリケート等の金属酸化物、窒化アルミ
ニウム、窒化ボロン等の金属窒化物等の熱伝導性フィラ
ー等を挙げることができる。
【0051】発光ダイオード特性改善のための添加剤は
均一に含有させても良いし、含有量に傾斜を付けて含有
させてもよい。この様なフィラー含有樹脂部は発光面前
面のモールド部材用の樹脂を型に流した後、引き続い
て、フィラーを含有させた樹脂を流し発光面後方のモー
ルド部材として形成させることができる。また、モール
ド部材形成後リード端子を表裏両面からテープを張り付
けることによって覆い、この状態でフィラー含有樹脂を
溜めたタンク内に発光ダイオードのモールド部材の下半
分を浸漬した後、引き上げて乾燥させフィラー含有樹脂
部を形成させても良い。
【0052】本発明で言う光学用材料とは、可視光、赤
外線、紫外線、X線、レーザーなどの光をその材料中に
通過させる用途に用いる材料一般を示す。
【0053】より具体的には、液晶ディスプレイ分野に
おける基板材料、導光板、プリズムシート、偏向板、位
相差板、視野角補正フィルム、接着剤、偏光子保護フィ
ルムなどの液晶用フィルムなどの液晶表示装置周辺材料
である。また、次世代フラットパネルディスプレイとし
て期待されるカラーPDP(プラズマディスプレイ)の
封止剤、反射防止フィルム、光学補正フィルム、ハウジ
ング材、前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材
料、接着剤、また発光ダイオード表示装置に使用される
発光素子のモールド材、発光ダイオードの封止材、前面
ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、接着剤、
またプラズマアドレス液晶(PALC)ディスプレイに
おける基板材料、導光板、プリズムシート、偏向板、位
相差板、視野角補正フィルム、接着剤、偏光子保護フィ
ルム、また有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディ
スプレイにおける前面ガラスの保護フィルム、前面ガラ
ス代替材料、接着剤、またフィールドエミッションディ
スプレイ(FED)における各種フィルム基板、前面ガ
ラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、接着剤であ
る。
【0054】光記録分野では、VD(ビデオディス
ク)、CD/CD−ROM、CD−R/RW、DVD−
R/DVD−RAM、MO/MD、PD(相変化ディス
ク)、光カード用のディスク基板材料、ピックアップレ
ンズ、保護フィルム、封止剤、接着剤などである。
【0055】光学機器分野では、スチールカメラのレン
ズ用材料、ファインダプリズム、ターゲットプリズム、
ファインダーカバー、受光センサー部である。また、ビ
デオカメラの撮影レンズ、ファインダーである。またプ
ロジェクションテレビの投射レンズ、保護フィルム、封
止剤、接着剤などである。光センシング機器のレンズ用
材料、封止剤、接着剤、フィルムなどである。
【0056】光部品分野では、光通信システムでの光ス
イッチ周辺のファイバー材料、レンズ、導波路、素子の
封止剤、接着剤などである。光コネクタ周辺の光ファイ
バー材料、フェルール、封止剤、接着剤などである。光
受動部品、光回路部品ではレンズ、導波路、発光素子の
封止剤、接着剤などである。光電子集積回路(OEI
C)周辺の基板材料、ファイバー材料、素子の封止剤、
接着剤などである。
【0057】光ファイバー分野では、装飾ディスプレイ
用照明・ライトガイドなど、工業用途のセンサー類、表
示・標識類など、また通信インフラ用および家庭内のデ
ジタル機器接続用の光ファイバーである。
【0058】半導体集積回路周辺材料では、LSI、超
LSI材料用のマイクロリソグラフィー用のレジスト材
料である。
【0059】自動車・輸送機分野では、自動車用のラン
プリフレクタ、ベアリングリテーナー、ギア部分、耐蝕
コート、スイッチ部分、ヘッドランプ、エンジン内部
品、電装部品、各種内外装品、駆動エンジン、ブレーキ
オイルタンク、自動車用防錆鋼板、インテリアパネル、
内装材、保護・結束用ワイヤーネス、燃料ホース、自動
車ランプ、ガラス代替品である。また、鉄道車輌用の複
層ガラスである。また、航空機の構造材の靭性付与剤、
エンジン周辺部材、保護・結束用ワイヤーネス、耐蝕コ
ートである。
【0060】建築分野では、内装・加工用材料、電気カ
バー、シート、ガラス中間膜、ガラス代替品、太陽電池
周辺材料である。農業用では、ハウス被覆用フィルムで
ある。
【0061】次世代の光・電子機能有機材料としては、
有機EL素子周辺材料、有機フォトリフラクティブ素
子、光−光変換デバイスである光増幅素子、光演算素
子、有機太陽電池周辺の基板材料、ファイバー材料、素
子の封止剤、接着剤などである。
【0062】本発明の光学材料用組成物は、あらかじめ
混合し、組成物中のSiH基と反応性を有する炭素−炭
素二重結合とSiH基の一部または全部を反応させ、金
属原子あるいは/および半金属原子に結合した加水分解
性基を加水分解縮合反応させることによって硬化させて
なる光学用材料とすることができる。
【0063】(A)成分、(B)成分、(C)成分の混
合の方法としては、各種方法をとることができるが、
(A)成分に(C)成分を混合したものと、(B)成分
を混合する方法が好ましい。(A)成分、(B)成分の
混合物に(C)成分を混合する方法だと反応の制御が困
難である。(B)成分に(C)成分を混合したものに
(A)成分を混合する方法をとる場合は、(C)成分の
存在下(B)成分が環境中の水分と反応性を有するた
め、貯蔵中などに変質することもある。
【0064】組成物を反応させて硬化させる場合におい
て、(A)、(B)、(C)各成分の必要量を一度に混
合して反応させてもよいが、一部を混合して反応させた
後残量を混合してさらに反応させる方法や、混合した後
反応条件の制御や置換基の反応性の差を利用することに
より組成物中の官能基の一部のみを反応(Bステージ
化)させてから成形などの処理を行いさらに硬化させる
方法をとることもできる。これらの方法によれば成形時
の粘度調整が容易となる。
【0065】硬化させる方法としては、単に混合するだ
けで反応させることもできるし、加熱して反応させるこ
ともできる。反応が速く、一般に耐熱性の高い材料が得
られやすいという観点から加熱して反応させる方法が好
ましい。
【0066】反応温度としては種々設定できるが、例え
ば25〜300℃の温度が適用でき、50〜250℃が
より好ましく、100〜200℃がさらに好ましい。反
応温度が低いと十分に反応させるための反応時間が長く
なり、反応温度が高いと成形加工が困難となりやすい。
【0067】反応は一定の温度で行ってもよいが、必要
に応じて多段階あるいは連続的に温度を変化させてもよ
い。一定の温度で行うより多段階的あるいは連続的に温
度を上昇させながら反応させた方が歪のない均一な硬化
物が得られやすいという点で好ましい。
【0068】反応時間も種々設定できるが、高温短時間
で反応させるより、比較的低温長時間で反応させた方が
歪のない均一な硬化物が得られやすいという点で好まし
い。
【0069】反応時の圧力も必要に応じ種々設定でき、
常圧、高圧、あるいは減圧状態で反応させることもでき
る。加水分解縮合により発生する揮発分を除きやすいと
いう観点から減圧状態で反応させることが好ましい。
【0070】硬化させて得られる光学用材料の形状も用
途に応じて種々とりうるので特に限定されないが、例え
ばフィルム状、シート状、チューブ状、ロッド状、塗膜
状、バルク状などの形状とすることができる。
【0071】成形する方法も従来の熱硬化性樹脂の成形
方法をはじめとして種々の方法をとることができる。例
えば、キャスト法、プレス法、注型法、トランスファー
成形法、コーティング法、RIM法などの成形方法を適
用することができる。成形型は研磨ガラス、硬質ステン
レス研磨板、ポリカーボネート板、ポリエチレンテレフ
タレート板、ポリメチルメタクリレート板等を適用する
ことができる。また、成形型との離型性を向上させるた
めポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリカーボネ
ートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレン
フィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリ
プロピレンフィルム、ポリイミドフィルム等を適用する
ことができる。
【0072】成形時に必要に応じ各種処理を施すことも
できる。例えば、成形時に発生するボイドの抑制のため
に組成物あるいは一部反応させた組成物を遠心、減圧な
どにより脱泡する処理、プレス時に一旦圧力を開放する
処理などを適用することもできる。
【0073】本発明の光学用材料を用いて発光ダイオー
ドを製造することができる。この場合、発光ダイオード
は上記したような硬化性組成物によって発光素子を被覆
することによって製造することができる。
【0074】この場合発光素子とは、特に限定なく従来
公知の発光ダイオードに用いられる発光素子を用いるこ
とができる。このような発光素子としては、例えば、M
OCVD法、HDVPE法、液相成長法といった各種方
法によって、必要に応じてGaN、AlN等のバッファ
ー層を設けた基板上に半導体材料を積層して作成したも
のが挙げられる。この場合の基板としては、各種材料を
用いることができるが、例えばサファイヤ、スピネル、
SiC、Si、ZnO、GaN単結晶等が挙げられる。
これらのうち、結晶性の良好なGaNを容易に形成で
き、工業的利用価値が高いという観点からは、サファイ
ヤを用いることが好ましい。
【0075】積層される半導体材料としては、GaA
s、GaP、GaAlAs、GaAsP、AlGaIn
P、GaN、InN、AlN、InGaN、InGaA
lN、SiC等が挙げられる。これらのうち、高輝度が
得られるという観点からは、窒化物系化合物半導体(I
nx GayAlz N)が好ましい。このような材料には
付活剤等を含んでいてもよい。
【0076】発光素子の構造としては、MIS接合、p
n接合、PIN接合を有するホモ接合、ヘテロ接合やダ
ブルへテロ構造等が挙げられる。また、単一あるいは多
重量子井戸構造とすることもできる。
【0077】発光素子はパッシベーション層を設けてい
てもよいし、設けなくてもよい。
【0078】発光素子には従来知られている方法によっ
て電極を形成することができる。
【0079】発光素子上の電極は種々の方法でリード端
子等と電気接続できる。電気接続部材としては、発光素
子の電極とのオーミック性機械的接続性等が良いものが
好ましいく、例えば、金、銀、銅、白金、アルミニウム
やそれらの合金等を用いたボンディングワイヤーが挙げ
られる。また、銀、カーボン等の導電性フィラーを樹脂
で充填した導電性接着剤等を用いることもできる。これ
らのうち、作業性が良好であるという観点からは、アル
ミニウム線或いは金線を用いることが好ましい。
【0080】上記のようにして発光素子が得られるが、
本発明の発光ダイオードにおいては発光素子の光度とし
ては垂直方向の光度が1cd以上であれば任意のものを
用いることができるが、垂直方向の光度が2cd以上の
発光素子を用いた場合により本発明の効果が顕著であ
り、3cd以上の発光素子を用いた場合にさらに本発明
の効果が顕著である。
【0081】発光素子の発光出力としては特に限定なく
任意のものを用いることができるが、20mAにおいて
1mW以上の発光素子を用いた場合に本発明の効果が顕
著であり、20mAにおいて4mW以上の発光素子を用
いた場合により本発明の効果が顕著であり、20mAに
おいて5mW以上の発光素子を用いた場合にさらに本発
明の効果が顕著である。
【0082】発光素子の発光波長は紫外域から赤外域ま
で種々のものを用いることができるが、主発光ピーク波
長が550nm以下のものを用いた場合に特に本発明の
効果が顕著である。
【0083】用いる発光素子は一種類で単色発光させて
も良いし、複数用いて単色或いは多色発光させても良
い。
【0084】本発明の発光ダイオードに用いられるリー
ド端子としては、ボンディングワイヤー等の電気接続部
材との密着性、電気伝導性等が良好なものが好ましく、
リード端子の電気抵抗としては、300μΩ-cm以下
が好ましく、より好ましくは3μΩ-cm以下である。
これらのリード端子材料としては、例えば、鉄、銅、鉄
入り銅、錫入り銅や、これらに銀、ニッケル等をメッキ
したもの等が挙げられる。これらのリード端子は良好な
光の広がりを得るために適宜光沢度を調整してもよい。
【0085】本発明の発光ダイオードは上記したような
硬化性組成物によって発光素子を被覆することによって
製造することができるが、この場合被覆とは、上記発光
素子を直接封止するものに限らず、間接的に被覆する場
合も含む。具体的には、発光素子を本発明の硬化性組成
物で直接従来用いられる種々の方法で封止してもよい
し、従来用いられるエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ア
クリル樹脂、ユリア樹脂、イミド樹脂等の封止樹脂やガ
ラスで発光素子を封止した後に、その上あるいは周囲を
本発明の硬化性組成物で被覆してもよい。また、発光素
子を本発明の硬化性組成物で封止した後、従来用いられ
るエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ユリ
ア樹脂、イミド樹脂等でモールディングしてもよい。以
上のような方法によって屈折率や比重の差によりレンズ
効果等の種々の効果をもたせることも可能である。
【0086】封止の方法としても各種方法を適用するこ
とができる。例えば、底部に発光素子を配置させたカッ
プ、キャビティ、パッケージ凹部等に液状の硬化性組成
物をディスペンサーその他の方法にて注入して加熱等に
より硬化させてもよいし、固体状あるいは高粘度液状の
硬化性組成物を加熱する等して流動させ同様にパッケー
ジ凹部等に注入してさらに加熱する等して硬化させても
よい。この場合のパッケージは種々の材料を用いて作製
することができ、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリ
フェニレンスルフィド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹
脂、シリコーン樹脂、ABS樹脂、ポリブチレンテレフ
タレート樹脂、ポリフタルアミド樹脂等を挙げることが
できる。また、モールド型枠中に硬化性組成物をあらか
じめ注入し、そこに発光素子が固定されたリードフレー
ム等を浸漬した後硬化させる方法も適用することができ
るし、発光素子を挿入した型枠中にディスペンサーによ
る注入、トランスファー成形、射出成形等により硬化性
組成物による封止層を成形、硬化させてもよい。さら
に、単に液状または流動状態とした硬化性組成物を発光
素子状に滴下あるいはコーティングして硬化させてもよ
い。あるいは、発光素子上に孔版印刷、スクリーン印
刷、あるいはマスクを介して塗布すること等により硬化
性樹脂を成形させて硬化させることもできる。その他、
あらかじめ板状、あるいはレンズ形状等に部分硬化ある
いは硬化させた硬化性組成物を発光素子上に固定する方
法によってもよい。さらには、発光素子をリード端子や
パッケージに固定するダイボンド剤として用いることも
できるし、発光素子上のパッシベーション膜として用い
ることもできる。また、パッケージ基板として用いるこ
ともできる。
【0087】被覆部分の形状も特に限定されず種々の形
状をとることができる。例えば、レンズ形状、板状、薄
膜状、特開平6−244458記載の形状等が挙げられ
る。これらの形状は硬化性組成物を成形硬化させること
によって形成してもよいし、硬化性組成物を硬化した後
に後加工により形成してもよい。
【0088】本発明の発光ダイオードは、種々のタイプ
とすることができ、例えば、ランプタイプ、SMDタイ
プ、チップタイプ等いずれのタイプでもよい。SMDタ
イプ、チップタイプのパッケージ基板としては、種々の
ものが用いられ、例えば、エポキシ樹脂、BTレジン、
セラミック等が挙げられる。
【0089】その他、本発明の発光ダイオードには従来
公知の種々の方式が適用できる。例えば、発光素子背面
に光を反射あるいは集光する層を設ける方式、封止樹脂
の黄変に対応して補色着色部を底部に形成させる方式、
主発光ピークより短波長の光を吸収する薄膜を発光素子
上に設ける方式、発光素子を軟質あるいは液状の封止材
で封止した後周囲を硬質材料でモールディングする方
式、発光素子からの光を吸収してより長波長の蛍光を出
す蛍光体を含む材料で発光素子を封止した後周囲をモー
ルディングする方式、蛍光体を含む材料をあらかじめ成
形してから発光素子とともにモールドする方式、特開平
6−244458に記載のとおりモールディング材を特
殊形状として発光効率を高める方式、輝度むらを低減さ
せるためにパッケージを2段状の凹部とする方式、発光
ダイオードを貫通孔に挿入して固定する方式、発光素子
表面に主発光波長より短い波長の光を吸収する薄膜を形
成する方式、発光素子をはんだバンプ等を用いたフリッ
プチップ接続等によってリード部材等と接続して基板方
向から光を取出す方式、等を挙げることができる。
【0090】本発明の発光ダイオードは従来公知の各種
の用途に用いることができる。具体的には、例えばバッ
クライト、照明、センサー光源、車両用計器光源、信号
灯、表示灯、表示装置、面状発光体の光源、ディスプレ
イ、装飾、各種ライト等を挙げることができる。
【0091】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明は以
下によって限定されるものではない。 (合成例1) トリアリルイソシアヌレートによる1,
3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン変性
体(1)の合成 冷却管、攪拌機、温度計を備えた1Lの4つ口フラスコ
に1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサ
ン288gを入れ、トルエン360gを加えて溶解した
後、110℃に保った。別途、トリアリルイソシアヌレ
ート40gをトルエン40gに溶かし、白金−ジビニル
テトラメチルジシロキサン錯体のキシレン溶液(白金3
重量%含有)0.3gを加えた溶液を用意し、これを4
つ口フラスコ中の溶液に滴下した後、攪拌しながら6時
間反応させた。反応後、1−エチニル−1−シクロヘキ
サノール0.6gを加えて溶解した後、25℃まで放冷
した。その後、反応液を1Lのナスフラスコに移し、減
圧下、60℃で揮発分を留去することによって、130
gの変性体(1)を得た。変性体(1)のヒドロシリル
基含有量はプロトンNMR分析の結果、8.04mmo
l/gであった。また同分析の結果、アリル基残存量は
0.10mmol/gであった。なお、ヒドロシリル基
含有量及びアリル基残存量は、1,2−ジブロモエタン
を内部標準とし、この標準物質のプロトンのピーク
(3.65ppm)面積とヒドロシリル基のプロトンの
ピーク(4.7ppm)面積またはアリル基のプロトン
のピーク(4.5ppm)面積を比較することによって
決定した。 (実施例1)トリアリルイソシアヌレート2.00gと
白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体のキシレ
ン溶液(白金3重量%含有)0.0099gを混合し、
攪拌、脱泡したものをA液とした。また、合成例1で調
製した変性体(1)3.34gと1−エチニル−1−シ
クロヘキサノール0.0054gを混合し、攪拌、脱泡
したものをB液とした。その後、A液とB液を混合、攪
拌、脱泡した後、プラスチック製のパッケージに注入
し、60℃,6時間、続いて70℃,1時間、さらに8
0℃,1時間、最後に120℃,1時間加熱して硬化さ
せた。10個作製した硬化物中にボイドが発生したもの
はなかった。また、A液とB液を混合した溶液3.5m
gをアルミニウムセルに量り取り、島津製作所製示差熱
熱重量同時測定装置DTG−50において、空気雰囲気
下、昇温速度10℃/分で重量変化を測定した結果、2
5℃から硬化終了温度までの揮発成分量は、1.09%
であった。この状態を見かけの残存揮発分量、零とし
た。 (実施例2)A液は実施例1と同じものを調製した。B
液は実施例1と同一配合のものに、日本アエロジル製ア
エロジル130,0.0534gを加え、攪拌、脱泡し
た。その後、A液とB液を混合、攪拌、脱泡した後、プ
ラスチック製のパッケージに注入し、60℃,6時間、
続いて70℃,1時間、さらに80℃,1時間、最後に
120℃,1時間加熱して硬化させた。10個作製した
硬化物中にボイドが発生したものはなかった。また、A
液とB液を混合した溶液3.5mgをアルミニウムセル
に量り取り、島津製作所製示差熱熱重量同時測定装置D
TG−50において、空気雰囲気下、昇温速度10℃/
分で重量変化を測定した結果、25℃から硬化終了温度
までの揮発成分量は、1.04%であった。従って、見
かけの残存揮発分量は、0.05%(=1.09−1.
04)であった。 (比較例1)A液は実施例1と同じものを調製した。B
液は実施例1と同一配合のものに、日本アエロジル製ア
エロジル130,0.1068gを加え、攪拌、脱泡し
た。その後、A液とB液を混合、攪拌、脱泡した後、プ
ラスチック製のパッケージに注入し、60℃,6時間、
続いて70℃,1時間、さらに80℃,1時間、最後に
120℃,1時間加熱して硬化させた。10個作製した
硬化物中にボイドが発生したものが2個見られた。ま
た、A液とB液を混合した溶液3.5mgをアルミニウ
ムセルに量り取り、島津製作所製示差熱熱重量同時測定
装置DTG−50において、空気雰囲気下、昇温速度1
0℃/分で重量変化を測定した結果、25℃から硬化終
了温度までの揮発成分量は、0.79%であった。従っ
て、見かけの残存揮発分量は、0.30%(=1.09
−0.79)であった。 (比較例2)A液は実施例1と同じものを調製した。B
液は実施例1と同一配合のものに、日本アエロジル製ア
エロジル130,0.1602gを加え、攪拌、脱泡し
た。その後、A液とB液を混合、攪拌、脱泡した後、プ
ラスチック製のパッケージに注入し、60℃,6時間、
続いて70℃,1時間、さらに80℃,1時間、最後に
120℃,1時間加熱して硬化させた。10個作製した
硬化物中にボイドが発生したものが3個見られた。ま
た、A液とB液を混合した溶液3.5mgをアルミニウ
ムセルに量り取り、島津製作所製示差熱熱重量同時測定
装置DTG−50において、空気雰囲気下、昇温速度1
0℃/分で重量変化を測定した結果、25℃から硬化終
了温度までの揮発成分量は、0.78%であった。従っ
て、見かけの残存揮発分量は、0.31%(=1.09
−0.78)であった。 (比較例3)A液は実施例1と同じものを調製した。B
液は実施例1と同一配合のものに、日本アエロジル製ア
エロジルRY200S,0.1602gを加え、攪拌、
脱泡した。その後、A液とB液を混合、攪拌、脱泡した
後、プラスチック製のパッケージに注入し、60℃,6
時間、続いて70℃,1時間、さらに80℃,1時間、
最後に120℃,1時間加熱して硬化させた。10個作
製した硬化物中にボイドが発生したものが5個見られ
た。また、A液とB液を混合した溶液3.5mgをアル
ミニウムセルに量り取り、島津製作所製示差熱熱重量同
時測定装置DTG−50において、空気雰囲気下、昇温
速度10℃/分で重量変化を測定した結果、25℃から
硬化終了温度までの揮発成分量は、0.55%であっ
た。従って、見かけの残存揮発分量は、0.54%(=
1.09−0.55)であった。 (実施例3)上記実施例1、実施例2、比較例1、比較
例2、比較例3の結果から、見かけの残存揮発分量とボ
イド発生率との関係を図式化すると、図1のようになっ
た。この結果から、ボイドが発生しない見かけの残存揮
発分量は、0.08重量%以下であることがわかった。
【0092】(実施例4)実施例1で作製した硬化物を
適当な形状に切断し、キャンタイプ用の金属キャップに
設けた光透過用窓の部分に固定する。一方で、MOCV
D(有機金属気相成長)法によりサファイア基板上に形
成した、SiとZnがドープされたInGaN活性層を
n型とp型のAlGaNクラッド層で挟んだダブルへテ
ロ構造の発光素子を用意する。続いて、この発光素子を
キャンタイプ用の金属のステムに載置した後、p電極、
n電極をそれぞれのリードにAu線でワイヤーボンディ
ングする。これを上記のキャンタイプ用の金属キャップ
で気密封止する。この様にしてキャンタイプの発光ダイ
オードを作製することができる。 (実施例5)洗浄したサファイヤ基板上にMOCVD
(有機金属気相成長)法により、アンドープの窒化物半
導体であるn型GaN層、Siドープのn型電極が形成
されn型コンタクト層となるGaN層、アンドープの窒
化物半導体であるn型GaN層、次に発光層を構成する
バリア層となるGaN層、井戸層を構成するInGaN
層、バリア層となるGaN層(量子井戸構造)、発光層
上にMgがドープされたp型クラッド層としてAlGa
N層、Mgがドープされたp型コンタクト層であるGa
N層を順次積層させる。エッチングによりサファイア基
板上の窒化物半導体に同一面側で、pn各コンタクト層
表面を露出させる。各コンタクト層上に、スパッタリン
グ法を用いてAlを蒸着し、正負各電極をそれぞれ形成
させる。出来上がった半導体ウエハーをスクライブライ
ンを引いた後、外力により分割させ発光素子である発光
素子を形成させる。
【0093】表面に銀でメッキされた鉄入り銅から構成
されるマウントリードのカップ底面上に、ダイボンド樹
脂としてエポキシ樹脂組成物を利用して上記発光素子を
ダイボンドする。これを170℃で75分加熱しエポキ
シ樹脂組成物を硬化させ発光素子を固定する。次に、発
光素子の正負各電極と、マウントリード及びインナーリ
ードとをAu線によりワイヤーボンディングさせ電気的
導通を取る。
【0094】実施例1で用いた硬化性組成物を砲弾型の
型枠であるキャスティングケース内に注入させる。上記
の発光素子がカップ内に配置されたマウントリード及び
インナーリードの一部をキャスティングケース内に挿入
し100℃、1時間の初期硬化を行う。キャスティング
ケースから発光ダイオードを抜き出し、窒素雰囲気下に
おいて120℃、1時間で硬化を行う。これにより砲弾
型等のランプタイプの発光ダイオードを作製することが
できる。 (実施例6)発光素子を作製した後、エッチングにより
一対の銅箔パターンをガラスエポキシ樹脂上に形成させ
ることによって、リード電極を持った基板を形成する。
発光素子をエポキシ樹脂を用いてガラスエポキシ樹脂上
にダイボンドする。発光素子の各電極と、各リード電極
とをそれぞれAu線でワイヤボンディングし電気的導通
を取る。基板上にマスク兼側壁としてとして貫通孔があ
いたガラスエポキシ樹脂をエポキシ樹脂により固定配置
させる。この状態で真空装置内に配置させると共に発光
素子が配置されたガラスエポキシ樹脂基板上に硬化性組
成物をディスペンスし、貫通孔を利用したキャビティ内
に実施例1で用いた硬化性組成物を充填する。この状態
で、100℃、1時間、さらに150℃、1時間硬化さ
せる。各発光ダイオードチップごとに分割させることで
チップタイプ発光ダイオードを作製することができる。 (実施例7)発光素子を作製した後、インサート成形に
よりPPS樹脂を用いてチップタイプ発光ダイオードの
パッケージを形成させる。パッケージ内は、発光素子が
配される開口部を備え、銀メッキした銅板を外部電極と
して配置させる。パッケージ内部で発光素子をエポキシ
樹脂を用いてダイボンドして固定する。導電性ワイヤー
であるAu線を発光素子の各電極とパッケージに設けら
れた各外部電極とにそれぞれワイヤーボンディングし電
気的に接続させる。パッケージ開口部内にモールド部材
として実施例1で用いた硬化性組成物を充填する。この
状態で、100℃、1時間、さらに150℃、1時間硬
化させる。この様にして、チップタイプ発光ダイオード
を作製することができる。
【0095】
【発明の効果】本発明の組成物から製造した材料はボイ
ドの発生が抑制できることから、工業的に極めて有用で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 トリアリルイソシアヌレート−トリアリルイ
ソシアヌレートによる1,3,5,7−テトラメチルシ
クロテトラシロキサン変性体による硬化物の見かけの残
存揮発分量とボイド発生率との関係を示した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 BG04X CF00X CF16X CG00X CH00X CP04W DD077 EA016 EA026 EA046 EC077 EH046 EH146 EJ036 EU196 EW067 EW137 FD01 FD157 FD20 GL00 GN00 GP00 GP01 GP02 GQ00 GS02 5F041 CA04 CA05 CA34 CA40 CA46 CA65 CA76 DA07 DA18 DA46 DA76 DB01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)SiH基と反応性を有する炭素−炭
    素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化
    合物、(B)1分子中に少なくとも2個のSiH基を含
    有するケイ素化合物、(C)ヒドロシリル化触媒、を必
    須成分としてなる光学材料用硬化性組成物であり、本組
    成物の硬化終了時の見かけの残存揮発分を熱重量分析で
    測定した際の値が0.08重量%以下であることを特徴
    とする光学材料用硬化性組成物。
  2. 【請求項2】(A)成分がトリアリルイソシアヌレート
    であり、(B)成分が1,3,5,7−テトラメチルテ
    トラシクロシロキサンとトリアリルイソシアヌレートの
    反応物であることを特徴とする請求項1に記載の光学材
    料用組成物。
  3. 【請求項3】(C)成分が白金−ビニルシロキサン錯体
    であることを特徴とする請求項1乃至請求項2に記載の
    光学材料用組成物。
  4. 【請求項4】光学用材料が発光ダイオードの封止材であ
    る請求項1乃至請求項3に記載の光学材料用組成物。
  5. 【請求項5】請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記
    載の光学材料用組成物をあらかじめ混合し、組成物中の
    SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合とSiH
    基の一部または全部を反応させることによって硬化させ
    てなる光学用材料。
  6. 【請求項6】請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記
    載の光学材料用組成物をあらかじめ混合し、組成物中の
    SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合とSiH
    基の一部または全部を反応させることによって硬化させ
    てなる請求項5に記載の光学用材料の製造方法。
  7. 【請求項7】請求項5に記載の光学用材料を用いた発光
    ダイオード。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010171466A (ja) * 2010-05-11 2010-08-05 Toshiba Lighting & Technology Corp 発光装置
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CN110868530A (zh) * 2019-11-25 2020-03-06 维沃移动通信有限公司 摄像模组及电子设备

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