JP5676068B2 - 硬化性組成物、硬化物、その製造方法およびその硬化物により封止された発光ダイオード - Google Patents

硬化性組成物、硬化物、その製造方法およびその硬化物により封止された発光ダイオード Download PDF

Info

Publication number
JP5676068B2
JP5676068B2 JP2001269975A JP2001269975A JP5676068B2 JP 5676068 B2 JP5676068 B2 JP 5676068B2 JP 2001269975 A JP2001269975 A JP 2001269975A JP 2001269975 A JP2001269975 A JP 2001269975A JP 5676068 B2 JP5676068 B2 JP 5676068B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
curable composition
component
light emitting
compound
carbon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001269975A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003073552A (ja
Inventor
津村 学
学 津村
大内 克哉
克哉 大内
岩原 孝尚
孝尚 岩原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kaneka Corp
Original Assignee
Kaneka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kaneka Corp filed Critical Kaneka Corp
Priority to JP2001269975A priority Critical patent/JP5676068B2/ja
Publication of JP2003073552A publication Critical patent/JP2003073552A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5676068B2 publication Critical patent/JP5676068B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
  • Led Device Packages (AREA)
  • Led Devices (AREA)

Description

本発明は硬化性組成物に関するものであり、更に詳しくは均一であり適当な粘度を有しており成形性が良好な硬化性組成物、その製造方法、およびそれを硬化させてなる硬化物に関するものである。
硬化性組成物としては種々のものが提案されている。これらの中でヒドロシリル化反応を硬化反応として利用するものも種々提案されている(例えば特開昭55−778055号公報)。これらの構成成分であるSiH基含有成分としてポリオルガノハイドロジエンシロキサン等のシロキサン化合物を用いた場合には、一般に有機系骨格からなる有機化合物との相溶性が悪いため、炭素−炭素二重結合含有成分として有機系骨格からなる有機化合物を用いた場合には、発泡、硬化不良などが起こり機械特性が著しく損なわれるという問題がある。この問題を解決する手段として、SiH基含有化合物として有機系骨格からなる有機化合物とSiH基含有シロキサンとの反応物(有機変性シロキサン)を用いる方法が提案されている(例えば特開昭63−241034号公報、特許第2732315号公報)。しかし、特に炭素−炭素二重結合含有成分として高極性の有機化合物を用いた場合等、十分な相溶性が得られないという問題があり、炭素−炭素二重結合含有成分の骨格構造に合わせて相溶性の良いものを設計、選択する必要があり、さらに、有機変性シロキサンは特殊化合物であり種々のものが容易に入手可能であるとは言い難いため、工業的な実用性が低いという問題を有していた。
また、炭素−炭素二重結合含有成分あるいはSiH基含有成分として低分子化合物を用いた場合等、硬化性組成物の粘度が1ポイズ以下と低くなり、プレス成形、キャスト成形等の場合の成形性が必ずしも良好ではないという問題もあった。
発明が解決しようとする課題
従って、本発明の目的は、均一であり適当な粘度を有しており硬化性が良好な硬化性組成物、その製造方法、およびそれを硬化させてなる硬化物を提供することである。
課題を解決するための手段
かかる課題を解決するために本発明者らは鋭意研究の結果、(A)SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機系骨格からなる化合物、(B)1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有するケイ素化合物、(C)ヒドロシリル化触媒、および(D)硬化遅延剤を必須成分とする硬化性組成物であって、(A)成分のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合の一部と、(B)成分のSiH基の一部がヒドロシリル化反応により反応しており、その粘度が20〜120ポイズの範囲にある硬化性組成物とすることにより上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、
(A)SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機系骨格からなる化合物、(B)1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有するケイ素化合物、(C)ヒドロシリル化触媒、および(D)硬化遅延剤を必須成分とする硬化性組成物であって、(A)成分のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合の一部と、(B)成分のSiH基の一部がヒドロシリル化反応により反応しており、その粘度が20〜120ポイズの範囲にある硬化性組成物(請求項1)であって、
請求項1に記載の硬化性組成物であって、(A)〜(D)成分の他に(E)成分としてSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に1個含有する化合物を必須成分として含有することを特徴とする硬化性組成物(請求項2)であって、
(A)成分がトリアリルイソシアヌレートであり、(B)成分が1,3,5,7−テトラメチルテトラシクロシロキサンとトリアリルイソシアヌレートの反応物であることを特徴とする請求項1記載の硬化性組成物(請求項3)であって、
(A)成分がトリアリルイソシアヌレートであり、(B)成分が1,3,5,7−テトラメチルテトラシクロシロキサンとトリアリルイソシアヌレートの反応物であることを特徴とする請求項2記載の硬化性組成物(請求項4)であって、
(E)成分が直鎖状脂肪族炭化水素系αオレフィンであることを特徴とする請求項2乃至4記載記載の硬化性組成物(請求項5)であって、
請求項1乃至3記載の(A)〜(D)成分あるいは請求項2乃至4記載の(A)〜(E)成分を加熱攪拌しながらヒドロシリル化反応を進行させる請求項1〜5のいずれか1項に記載の硬化性組成物の製造方法(請求項6)であって、
請求項6に記載の硬化性組成物の製造において、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合およびSiH基のそれぞれ一部をヒドロシリル化反応により反応させた後、温度を低下させることによりヒドロシリル化反応の進行を抑止することによる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の硬化性組成物の製造方法(請求項7)であって、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の硬化性組成物を硬化させてなる硬化物(請求項8)であって、
請求項8に記載した硬化物より封止された発光ダイオード(請求項9)である。
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明における(A)成分について説明する。
(A)成分はSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機系骨格からなる有機化合物である。有機系骨格としてはポリシロキサン−有機ブロックコポリマーやポリシロキサン−有機グラフトコポリマーのようなシロキサン単位(Si−O−Si)を含むものではなく、構成元素としてC、H、N、O、S、ハロゲンのみを含む骨格であることが好ましい。シロキサン単位を含むものの場合は、ガス透過性やはじきの問題がある。
(A)成分において、その構造を骨格部分と、その骨格に共有結合によって(場合によっては2価以上の置換基を介して)結合していてかつSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を有する基(アルケニル基)とに分けて表した場合、アルケニル基は分子内のどこに存在してもよい。
有機化合物である(A)成分の骨格としては、特に限定はなく有機重合体骨格または有機単量体骨格を用いればよい。
有機重合体骨格の例としては、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリアリレート系、ポリカーボネート系、飽和炭化水素系、ポリアクリル酸エステル系、ポリアミド系、フェノール−ホルムアルデヒド系(フェノール樹脂系)、ポリイミド系の骨格を用いることができる。
また単量体骨格としては例えばフェノール系、ビスフェノール系、ベンゼン、ナフタレンなどの芳香族炭化水素系、脂肪族炭化水素系、およびこれらの混合物が挙げられる。
(A)成分のアルケニル基としてはSiH基と反応性を有するものであれば特に制限されないが、下記一般式(I)
Figure 0005676068
(式中R1は水素原子あるいはメチル基を表す。)で示されるアルケニル基が反応性の点から好適である。また、原料の入手の容易さからは、
Figure 0005676068
が特に好ましい。
(A)成分のアルケニル基としては、下記一般式(II)
Figure 0005676068
(式中R1は水素原子あるいはメチル基を表す。)で示されるアルケニル基が、硬化物の耐熱性が高いという点から好適である。また、原料の入手の容易さからは、
Figure 0005676068
が特に好ましい。
アルケニル基は2価以上の置換基を介して(A)成分の骨格部分に共有結合していても良く、2価以上の置換基としては炭素数0〜10の置換基であれば特に制限はないが、構成元素としてC、H、N、O、S、ハロゲンのみを含むものが好ましい。これらの置換基の例としては、
Figure 0005676068
Figure 0005676068
が挙げられる。また、これらの2価以上の置換基の2つ以上が共有結合によりつながって1つの2価以上の置換基を構成していてもよい。
以上のような骨格部分に共有結合する基の例としては、ビニル基、アリル基、メタリル基、アクリル基、メタクリル基、2−ヒドロキシ−3−(アリルオキシ)プロピル基、2−アリルフェニル基、3−アリルフェニル基、4−アリルフェニル基、2−(アリルオキシ)フェニル基、3−(アリルオキシ)フェニル基、4−(アリルオキシ)フェニル基、2−(アリルオキシ)エチル基、2、2−ビス(アリルオキシメチル)ブチル基、3−アリルオキシ−2、2−ビス(アリルオキシメチル)プロピル基、
Figure 0005676068
が挙げられる。
(A)成分としては、上記のように骨格部分とアルケニル基とに分けて表現しがたい、低分子量化合物も用いることができる。これらの低分子量化合物の具体例としては、ブタジエン、イソプレン、オクタジエン、デカジエンなどの脂肪族鎖状ポリエン化合物系、シクロペンタジエン、シクロオクタジエン、ジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエン、ノルボルナジエンなどの脂肪族環状ポリエン化合物系、ビニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキセンなどの置換脂肪族環状オレフィン化合物系などが挙げられる。
上記した(A)成分としては、耐熱性をより向上し得るという観点から、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を(A)成分1gあたり0.001mol以上含有するものであればよいが、さらに、1gあたり0.005mol以上含有するものが好ましく、0.008mol以上含有するものが特に好ましい。具体的な例としては、ブタジエン、イソプレン、ビニルシクロヘキセン、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、デカジエン、ジアリルフタレート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ジビニルベンゼン類(純度50〜100%のもの、好ましくは純度80〜100%のもの)、1、3−ジイソプロペニルベンゼン、1、4−ジイソプロペニルベンゼン、およびそれらのオリゴマー、1,2−ポリブタジエン(1、2比率10〜100%のもの、好ましくは1、2比率50〜100%のもの)、
Figure 0005676068
などが挙げられる。
また、(A)成分としては、複屈折率が低い、光弾性係数が低いなどのように光学特性が良好であるという観点からは、芳香環の(A)成分中の成分重量比が50wt%以下であるものが好ましく、40wt%以下のものがより好ましく、30%以下のものがさらに好ましい。最も好ましいのは芳香環を含まないものである。
(A)成分のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合の数は、平均して1分子当たり少なくとも2個あればよいが、耐熱性をより向上し得るという観点から、2を越えることが好ましく、3個以上であることがより好ましく、4個以上であることが特に好ましい。(A)成分のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合の数が1分子内当たり1個以下の場合は、(B)成分と反応してもグラフト構造となるのみで架橋構造とならない。
(A)成分としては、他の成分との均一な混合、および良好な作業性を得るためには100℃以下の温度において流動性があるものが好ましく、線状でも枝分かれ状でもよく、分子量は特に制約はないが、50〜1000の任意のものが好適に使用できる。(A)成分としては入手性、反応性の点からビスフェノールAジアリルエーテル、2,2’−ジアリルビスフェノールA、ノボラックフェノールのアリルエーテル、ジアリルフタレート、ビニルシクロヘキセン、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、トリアリルイソシアヌレート、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのジアリルエーテル、1,2,4−トリビニルシクロヘキサンが好ましく、耐熱性・耐光性の点からトリアリルイソシアヌレートが特に好ましい。
次に、(B)成分であるSiH基を有する化合物について説明する。
本発明に使用できるSiH基を有する化合物については特に制限がなく、例えば国際公開WO96/15194に記載される化合物で、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有するものなどが使用できる。
これらのうち、入手性の面からは、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する鎖状、及び/又は、環状ポリオルガノシロキサンが好ましく、(A)成分との相溶性が良いという観点から、さらに、下記一般式(III)
Figure 0005676068
(式中、R2は炭素数1〜6の有機基を表し、nは3〜10の数を表す。)で表される、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する環状ポリオルガノシロキサンが好ましい。なお、一般式(III)で表される化合物中の置換基R2は、C、H、Oから構成されるものであることが好ましく、炭化水素基であることがより好ましい。
また、前記(A)成分と良好な相溶性を有するという観点からは、鎖状、及び/又は、環状ポリオルガノシロキサンと、炭素−炭素二重結合を有する有機化合物から選ばれた1種以上の化合物(以降(F)成分と称する)との反応物も好ましい。この場合、反応物の(A)成分との相溶性をさらに高めるために、反応物から未反応のシロキサン類などを脱揮などにより除去したものを用いることもできる。
(F)成分はSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも1個含有する有機系骨格からなる有機化合物であって、前記(A)成分と同じ説明のものも使用できる。
(B)成分の(A)成分に対する相溶性が高くし得るという観点からは、(F)成分の好ましい具体例として、ノボラックフェノールのアリルエーテルおよびビスフェノールAジアリルエーテル、2、2’−ジアリルビスフェノールA、ジアリルフタレート、フタル酸のビス(2−アリルオキシエチル)エステル、スチレン、α−メチルスチレン、アリル末端ポリプロピレンオキシド及びポリエチレンオキシドなどが挙げられる。(F)成分の有機化合物は、単独もしくは2種以上のものを混合して用いることが可能である。
上記したような各種(B)成分は単独もしくは2種以上のものを混合して用いることが可能である。
光学特性が良好であるという観点からより好ましい(B)成分としては、1,3,5,7−テトラメチルテトラシクロシロキサンとビニルシクロヘキセンの反応物、1,3,5,7−テトラメチルテトラシクロシロキサンとジシクロペンタジエンの反応物、1,3,5,7−テトラメチルテトラシクロシロキサンとトリアリルイソシアヌレートの反応物、1,3,5,7−テトラメチルテトラシクロシロキサンと2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのジアリルエーテルの反応物、1,3,5,7−テトラメチルテトラシクロシロキサンと1,2,4−トリビニルシクロヘキサンの反応物が挙げられ、特に好ましい(B)成分としては、1,3,5,7−テトラメチルテトラシクロシロキサンとトリアリルイソシアヌレートの反応物、1,3,5,7−テトラメチルテトラシクロシロキサンと2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのジアリルエーテルの反応物、1,3,5,7−テトラメチルテトラシクロシロキサンと1,2,4−トリビニルシクロヘキサンの反応物等が挙げられる。
次に(C)成分であるヒドロシリル化触媒について説明する。ヒドロシリル化触媒としては、ヒドロシリル化反応の触媒活性があれば特に限定されないが、例えば、白金の単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラックなどの担体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトンなどとの錯体、白金−オレフィン錯体(例えば、Pt(CH2=CH22(PPh32、Pt(CH2=CH22Cl2)、白金−ビニルシロキサン錯体(例えば、Pt(ViMe2SiOSiMe2Vi)n、Pt[(MeViSiO)4m)、白金−ホスフィン錯体(例えば、Pt(PPh34、Pt(PBu34)、白金−ホスファイト錯体(例えば、Pt[P(OPh)34、Pt[P(OBu)34)(式中、Meはメチル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phはフェニル基を表し、n、mは、整数を示す。)、ジカルボニルジクロロ白金、カールシュテト(Karstedt)触媒、また、アシュビー(Ashby)の米国特許第3159601号および3159662号明細書中に記載された白金−炭化水素複合体、ならびにラモロー(Lamoreaux)の米国特許第3220972号明細書中に記載された白金アルコラート触媒が挙げられる。さらに、モディック(Modic)の米国特許第3516946号明細書中に記載された塩化白金−オレフィン複合体も本発明において有用である。
また、白金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PPh)3、RhCl3、RhAl23、RuCl3、IrCl3、FeCl3、AlCl3、PdCl2・2H2O、NiCl2、TiCl4、などが挙げられる。
これらの中では、触媒活性の点から塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体などが好ましい。また、これらの触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
触媒の添加量は特に限定されないが、十分な硬化性を有し、かつ硬化性組成物のコストを比較的低く抑えるために、SiH基1モルに対して、10-1〜10-8モルの範囲が好ましく、より好ましくは、10-2〜10-6モルの範囲である。
また、上記触媒には助触媒を併用することが可能であり、例としてトリフェニルホスフィンなどのリン系化合物、ジメチルマレエートなどの1、2−ジエステル系化合物、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−ブチンなどのアセチレンアルコール系化合物、単体の硫黄などの硫黄系化合物、トリエチルアミンなどのアミン系化合物などが挙げられる。助触媒の添加量は特に限定されないが、触媒1モルに対して、10-2〜102モルの範囲が好ましく、より好ましくは10-1〜10モルの範囲である。
次に(D)成分である硬化遅延剤について説明する。硬化遅延剤としては、脂肪族不飽和結合を含有する化合物、有機リン化合物、有機イオウ化合物、窒素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物等が挙げられ、これらを併用してもかまわない。脂肪族不飽和結合を含有する化合物として、プロパギルアルコール類、エン−イン化合物類、マレイン酸エステル類等が例示される。有機リン化合物としては、トリオルガノフォスフィン類、ジオルガノフォスフィン類、オルガノフォスフォン類、トリオルガノフォスファイト類等が例示される。有機イオウ化合物としては、オルガノメルカプタン類、ジオルガノスルフィド類、硫化水素、ベンゾチアゾール、ベンゾチアゾールジサルファイド等が例示される。窒素含有化合物としては、アンモニア、1〜3級アルキルアミン類、アリールアミン類、尿素、ヒドラジン等が例示される。スズ系化合物としては、ハロゲン化第一スズ2水和物、カルボン酸第一スズ等が例示される。有機過酸化物としては、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、過安息香酸t−ブチル等が例示される。
これらの硬化遅延剤のうち、遅延活性が良好で原料入手性がよいという観点からは、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、ベンゾチアゾール、チアゾール、ジメチルマレート、3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチンが好ましい。光学特性の点からは1−エチニル−1−シクロヘキサノールが好ましい。
硬化遅延剤は貯蔵安定性と硬化性のバランスを確保するため、上記(A)成分、(B)成分及び下記(E)成分の総量に対して0.1重量部〜1重量部の範囲が好ましく、より好ましくは、0.2重量部〜0.8重量部の範囲である。
(E)成分はSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に1個含有する化合物であれば特に限定されないが、(A)成分あるいは/および(B)成分との相溶性がよいという点においては、化合物としてはポリシロキサン−有機ブロックコポリマーやポリシロキサン−有機グラフトコポリマーのようなシロキサン単位(Si−O−Si)を含むものではなく、構成元素としてC、H、N、O、S、ハロゲンのみを含むものであることが好ましい。
SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合の結合位置は特に限定されず、分子内のどこに存在してもよい。
(E)成分の有機化合物は、重合体系の化合物と単量体系化合物に分類できる。
重合体系化合物としては例えば、ポリシロキサン系、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリアリレート系、ポリカーボネート系、飽和炭化水素系、不飽和炭化水素系、ポリアクリル酸エステル系、ポリアミド系、フェノール−ホルムアルデヒド系(フェノール樹脂系〉、ポリイミド系の化合物を用いることできる。
また単量体系化合物としては例えば、フェノール系、ビスフェノール系、ベンゼン、ナフタレン等の芳香族炭化水素系:直鎖系、脂環系等の脂肪族炭化水素系:複素環系の化合物、シリコン系の化合物およびこれらの混合物等が挙げられる。
(E)成分の具体的な例としては、プロペン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、1−ウンデセン、出光石油化学社製リニアレンなどのような直鎖状脂肪族炭化水素系αオレフィン類、ノルボルネンなどのような環状脂肪族炭化水素系化合物類、スチレン、αメチルスチレン、インデンなどのような芳香族炭化水素系化合物、アルキルアリルエーテル、アリルフェニルエーテルなどのアリルエーテル類、モノアリルジベンジルイソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレートなどの置換イソシアヌレート類、ビニルトリメチルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリフェニルシランなどのシリコン化合物などが挙げられる。さらに、片末端アリル化ポリエチレンオキサイド、片末端アリル化ポリプロピレンオキサイドなどのポリエーテル系樹脂、片末端アリル化ポリイソブチレンなどの炭化水素系樹脂、片末端アリル化ポリブチルアクリレート、片末端アリル化ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、などの片末端にビニル基を有するポリマーあるいはオリゴマー類なども挙げることができる。
上記したような(A)成分、(E)成分と(B)成分の混合比率は、必要な強度を失わない限りは特に限定されないが、(B)成分中のSiH基の数(Y)の{(A)+(E)}成分中の炭素−炭素二重結合の総数(X)に対する比が、2.0≧Y/X≧0.9であることが好ましく、1.8≧Y/X≧1.0がより好ましい。2.0>Y/Xの場合は、十分な硬化性が得られず、充分な強度が得られない場合があり、Y/X<0.9の場合は炭素−炭素二重結合が過剰となり着色の原因となり得る。
本発明の組成物は充填性・流動性の点からE型粘度計により測定した初期粘度が20〜120ポイズであることが好ましく、30〜80ポイズであることが更に好ましい。この場合の充填性・流動性とは硬化性組成物をディスペンサー等で型枠等に流し込んだ場合、その広がる程度である。
耐光耐久性の点から(A)成分としてトリアリルイソシアヌレート、(B)成分として1,3,5,7−テトラメチルテトラシクロシロキサンとトリアリルイソシアヌレートの反応物、(C)成分として白金−ビニルシロキサン錯体、(D)成分として1−エチニル−1−シクロヘキサノール、(E)成分として直鎖状脂肪族炭化水素系αオレフィン類(例えば、出光石油化学社製リニアレン16)が好ましい。この場合、本発明の硬化性組成物のゲル化を抑制するため、(A)成分と(B)成分と(E)成分の総量に対して、(C)成分は0.05重量部〜0.5重量部、(D)成分は0.1重量部〜1重量部が好ましく、0.08〜0.3重量部((C)成分)、0.2〜0.8重量部((D)成分)がさらに好ましく、0.1〜0.2重量部((C)成分)、0.3〜0.5重量部((D)成分)が特に好ましい。
次に本発明の硬化性組成物の製造方法について述べる。本発明の硬化性組成物は上記(A)〜(E)成分の混合物を60℃〜100℃の条件で攪拌しながら加熱を行なうことにより得ることができる。加熱を行なうことによりSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合およびSiH基のそれぞれ一部をヒドロシリル化反応により反応させ粘度を20〜120ポイズに到達させることが可能である。急激なゲル化の抑制の点から加熱温度は70℃〜90℃の範囲が好ましい。加熱反応の雰囲気は空気中、3%酸素濃度の窒素ガスもしくは窒素・アルゴンといった不活性ガス中で行なうことが出来るが、加水分解抑制の点から3%酸素濃度の窒素ガスもしくは窒素・アルゴンといった不活性ガス中が好ましい。本発明の硬化性組成物の溶解性、反応性を制御する目的で種々の有機溶媒を用いることも可能である。使用できる溶剤は特に限定されるものではなく、具体的に例示すれば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタンなどの炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン系溶媒を好適に用いることができる。溶媒は2種類以上の混合溶媒として用いることもできる。溶媒としては、トルエン、テトラヒドロフラン、クロロホルムが好ましい。使用する溶媒量は、用いる反応性(A)成分1gに対し、0〜10mLの範囲で用いるのが好ましく、0.5〜5mLの範囲で用いるのがさらに好ましく、1〜3mLの範囲で用いるのが特に好ましい。硬化性組成物中の溶媒はそのまま硬化性組成物中に残存させワニスとしても使用可能であり、溶媒を留去して硬化性組成物とすることも出来る。
硬化性組成物の製造において、所定粘度に到達した後、温度を低下させることによりヒドロシリル化反応の進行を抑止することが出来る。温度低下は空冷によっても可能であるが、水、氷冷水、冷媒、液体窒素等を用いた急冷がゲル化抑制の点から効果的である。
本発明の組成物の特性を改質する目的で、種々の樹脂を添加することも可能である。樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、エポキシ樹脂、シアナート樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ウレタン樹脂及びポリエステル樹脂などが例示されるがこれに限定されるものではない。
本発明の組成物には、その他、老化防止剤、ラジカル禁止剤、紫外線吸収剤、接着性改良剤、難燃剤、界面活性剤、保存安定改良剤、オゾン劣化防止剤、光安定剤、増粘剤、可塑剤、カップリング剤、酸化防止剤、熱安定剤、導電性付与剤、帯電防止剤、放射線遮断剤、核剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、金属不活性化剤、物性調整剤などを本発明の目的および効果を損なわない範囲において添加することができる。
本発明の組成物には必要に応じて無機フィラーを添加してもよい。無機フィラーを添加すると、組成物の流動性の防止、材料の高強度化に効果がある。無機フィラーとしては光学特性を低下させない、微粒子状なものが好ましく、アルミナ、水酸化アルミニウム、溶融シリカ、結晶性シリカ、超微粉無定型シリカや疎水性超微粉シリカ、タルク、硫酸バリウム等を挙げることができる。
フィラーを添加する方法としては、例えばアルコキシシラン、アシロキシシラン、ハロゲン化シラン等の加水分解性シランモノマーあるいはオリゴマーや、チタン、アルミニウム等の金属のアルコキシド、アシロキシド、ハロゲン化物等を、本発明の組成物に添加して、組成物中あるいは組成物の部分反応物中で反応させ、組成物中で無機フィラーを生成させる方法も挙げることができる。
また更に、本発明の組成物の特性を改質する目的で、種々の熱硬化性樹脂を添加することも可能である。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、シアナート樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂等が例示されるがこれに限定されるものではない。これらのうち、透明性が高く接着性等の実用特性に優れるという観点から、透明エポキシ樹脂が好ましい。
透明エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールAジグリシジルエーテル、2,2’−ビス(4−グリシジルオキシシクロヘキシル)プロパン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカーボキシレート、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−5,5−スピロ−(3,4−エポキシシクロヘキサン)−1,3−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、1,2−シクロプロパンジカルボン酸ビスグリシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート等のエポキシ樹脂をヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、水素化メチルナジック酸無水物等の脂肪族酸無水物で硬化させるものが挙げられる。これらのエポキシ樹脂あるいは硬化剤はそれぞれ単独で用いても、複数のものを組み合わせてもよい。
さらに、本発明の組成物には種々の発光ダイオード特性改善のための添加剤を添加してもよい。添加剤としては例えば、発光素子からの光を吸収してより長波長の蛍光を出す、セリウムで付活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体等の蛍光体や、特定の波長を吸収するブルーイング剤等の着色剤、光を拡散させるための酸化チタン、酸化アルミニウム、シリカ、石英ガラス等の酸化ケイ素、タルク、炭酸カルシウム、メラミン樹脂、CTUグアナミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等のような各種無機あるいは有機拡散材、ガラス、アルミノシリケート等の金属酸化物、窒化アルミニウム、窒化ホロン等の金属窒化物等の熱伝導性フィラー等を挙げることができる。
発光ダイオード特性改善のための添加剤は均一に含有させても良いし、含有量に傾斜を付けて含有させてもよい。この様なフィラー含有樹脂部は発光面前面のモールド部材用の樹脂を型に流した後、引き続いて、フィラーを含有させた樹脂を流し発光面後方のモールド部材として形成させることができる。また、モールド部材形成後リード端子を表裏両面からテープを張り付けることによって覆い、この状態でリードフレーム全体をフィラー含有樹脂を溜めたタンク内に発光ダイオードのモールド部材の下半分を浸漬した後、引き上げて乾燥させフィラー含有樹脂部を形成させても良い。
本発明の硬化性組成物を用いて発光ダイオードを製造することができる。この場合、発光ダイオードは上記したような硬化性組成物によって発光素子を被覆することによって製造することができる。
この場合発光素子とは、特に限定なく従来公知の発光ダイオードに用いられる発光素子を用いることができる。このような発光素子としては、例えば、MOCVD法、HDVPE法、液相成長法といった各種方法によって、必要に応じてGaN、AlN等のバッファー層を設けた基板上に半導体材料を積層して作成したものが挙げられる。この場合の基板としては、各種材料を用いることができるが、例えばサファイヤ、スピネル、SiC、Si、ZnO、GaN単結晶等が挙げられる。これらのうち、結晶性の良好なGaNを容易に形成でき、工業的利用価値が高いという観点からは、サファイヤを用いることが好ましい。
積層される半導体材料としては、GaAs、GaP、GaAlAs、GaAsP、AlGaInP、GaN、InN、AlN、InGaN、InGaAlN、SiC等が挙げられる。これらのうち、高輝度が得られるという観点からは、窒化物系化合物半導体(Inx GayAlz N)が好ましい。このような材料には付活剤等を含んでいてもよい。
発光素子の構造としては、MIS接合、pn接合、PIN接合を有するホモ接合、ヘテロ接合やダブルヘテロ構造等が挙げられる。また、単一あるいは多重量子井戸構造とすることもできる。
発光素子はパッシベーション層を設けていてもよいし、設けなくてもよい。
発光素子には従来知られている方法によって電極を形成することができる。
発光素子上の電極は種々の方法でリード端子等と電気接続できる。電気接続部材としては、発光素子の電極とのオーミック性機械的接続性等が良いものが好ましいく、例えば、金、銀、銅、白金、アルミニウムやそれらの合金等を用いたボンディングワイヤーが挙げられる。また、銀、カーボン等の導電性フィラーを樹脂で充填した導電性接着剤等を用いることもできる。これらのうち、作業性が良好であるという観点からは、アルミニウム線或いは金線を用いることが好ましい。
上記のようにして発光素子が得られるが、本発明の発光ダイオードにおいては発光素子の光度としては垂直方向の光度が1cd以上であれば任意のものを用いることができるが、垂直方向の光度が2cd以上の発光素子を用いた場合により本発明の効果が顕著であり、3cd以上の発光素子を用いた場合にさらに本発明の効果が顕著である。
発光素子の発光出力としては特に限定なく任意のものを用いることができるが、20mAにおいて1mW以上の発光素子を用いた場合に本発明の効果が顕著であり、20mAにおいて4mW以上の発光素子を用いた場合により本発明の効果が顕著であり、20mAにおいて5mW以上の発光素子を用いた場合にさらに本発明の効果が顕著である。
発光素子の発光波長は紫外域から赤外域まで種々のものを用いることができるが、主発光ピーク波長が550nm以下のものを用いた場合に特に本発明の効果が顕著である。
用いる発光素子は一種類で単色発光させても良いし、複数用いて単色或いは多色発光させても良い。
本発明の発光ダイオードに用いられるリード端子としては、ボンディングワイヤー等の電気接続部材との密着性、電気伝導性等が良好なものが好ましく、リード端子の電気抵抗としては、300μΩ-cm以下が好ましく、より好ましくは3μΩ-cm以下である。これらのリード端子材料としては、例えば、鉄、銅、鉄入り銅、錫入り銅や、これらに銀、ニッケル等をメッキしたもの等が挙げられる。これらのリード端子は良好な光の広がりを得るために適宜光沢度を調整してもよい。
本発明の発光ダイオードは上記したような硬化性組成物によって発光素子を被覆することによって製造することができるが、この場合被覆とは、上記発光素子を直接封止するものに限らず、間接的に被覆する場合も含む。具体的には、発光素子を本発明の硬化性組成物で直接従来用いられる種々の方法で封止してもよいし、従来用いられるエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ユリア樹脂、イミド樹脂等の封止樹脂やガラスで発光素子を封止した後に、その上あるいは周囲を本発明の硬化性組成物で被覆してもよい。また、発光素子を本発明の硬化性組成物で封止した後、従来用いられるエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ユリア樹脂、イミド樹脂等でモールディングしてもよい。以上のような方法によって屈折率や比重の差によりレンズ効果等の種々の効果をもたせることも可能である。
封止の方法としても各種方法を適用することができる。例えば、底部に発光素子を配置きせたカップ、キャビティ、パッケージ凹部等に液状の硬化性組成物をディスペンサーその他の方法にて注入して加熱等により硬化させてもよいし、固体状あるいは高粘度液状の硬化性組成物を加熱する等して流動させ同様にパッケージ凹部等に注入してさらに加熱する等して硬化させてもよい。この場合のパッケージは種々の材料を用いて作成することができ、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ABS樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフタルアミド樹脂等を挙げることができる。また、モールド型枠中に硬化性組成物をあらかじめ注入し、そこに発光素子が固定されたリードフレーム等を浸漬した後硬化させる方法も適用することができるし、発光素子を挿入した型枠中にディスペンサーによる注入、トランスファー成形、射出成形等により硬化性組成物による封止層を成形、硬化させてもよい。さらに、単に液状または流動状態とした硬化性組成物を発光素子状に滴下あるいはコーティングして硬化させてもよい。あるいは、発光素子上に孔版印刷、スクリーン印刷、あるいはマスクを介して塗布すること等により硬化性樹脂を成形させて硬化させることもできる。その他、あらかじめ板状、あるいはレンズ形状等に部分硬化あるいは硬化させた硬化性組成物を発光素子上に固定する方法によってもよい。さらには、発光素子をリード端子やパッケージに固定するダイボンド剤として用いることもできるし、発光素子上のパッシベーション膜として用いることもできる。また、パッケージ基板として用いることもできる。
被覆部分の形状も特に限定されず種々の形状をとることができる。例えば、レンズ形状、板状、薄膜状、特開平6−244458記載の形状等が挙げられる。これらの形状は硬化性組成物を成形硬化させることによって形成してもよいし、硬化性組成物を硬化した後に後加工により形成してもよい。
本発明の発光ダイオードは、種々のタイプとすることができ、例えば、ランプタイプ、SMDタイプ、チップタイプ等いずれのタイプでもよい。SMDタイプ、チップタイプのパッケージ基板としては、種々のものが用いられ、例えば、エポキシ樹脂、BTレジン、セラミック等が挙げられる。
その他、本発明の発光ダイオードには従来公知の種々の方式が適用できる。例えば、発光素子背面に光を反射あるいは集光する層を設ける方式、封止樹脂の黄変に対応して補色着色部を底部に形成させる方式、主発光ピークより短波長の光を吸収する薄膜を発光素子上に設ける方式、発光素子を軟質あるいは液状の封止材で封止した後周囲を硬質材料でモールディングする方式、発光素子からの光を吸収してより長波長の蛍光を出す蛍光体を含む材料で発光素子を封止した後周囲をモールディングする方式、蛍光体を含む材料をあらかじめ成形してから発光素子とともにモールドする方式、特開平6−244458に記載のとおりモールディング材を特殊形状として発光効率を高める方式、輝度むらを低減させるためにパッケージを2段状の凹部とする方式、発光ダイオードを貫通孔に挿入して固定する方式、発光素子表面に主発光波長より短い波長の光を吸収する薄膜を形成する方式、発光素子をはんだバンプ等を用いたフリップチップ接続等によってリード部材等と接続して基板方向から光を取出す方式、等を挙げることができる。
本発明の発光ダイオードは従来公知の各種の用途に用いることができる。具体的には、例えばバックライト、照明、センサー光源、車両用計器光源、信号灯、表示灯、表示装置、面状発光体の光源、ディスプレイ、装飾、各種ライト等を挙げることができる。
本発明の硬化性組成物は種々の光学材料に適用可能である。本発明で言う光学用材料とは、可視光、赤外線、紫外線、X線、レーザーなどの光をその材料中を通過させる用途に用いる材料一般を示す。
より具体的には、液晶ディスプレイ分野における基板材料、導光板、プリズムシート、偏向板、位相差板、視野角補正フィルム、接着剤、偏光子保護フィルムなどの液晶用フィルムなどの液晶表示装置周辺材料である。また、次世代フラットパネルディスプレイとして期待されるカラーPDP(プラズマディスプレイ)の封止剤、反射防止フィルム、光学補正フィルム、ハウジング材、前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、接着剤、また発光ダイオード表示装置に使用される発光素子のモールド材、発光ダイオードの封止材、前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、接着剤、またプラズマアドレス液晶(PALC)ディスプレイにおける基板材料、導光板、プリズムシート、偏向板、位相差板、視野角補正フィルム、接着剤、偏光子保護フィルム、また有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイにおける前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、接着剤、またフィールドエミッションディスプレイ(FED)における各種フィルム基板、前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、接着剤である。
光記録分野では、VD(ビデオディスク)、CD/CD−ROM、CD−R/RW、DVD−R/DVD−RAM、MO/MD、PD(相変化ディスク)、光カード用のディスク基板材料、ピックアップレンズ、保護フィルム、封止剤、接着剤などである。
光学機器分野では、スチールカメラのレンズ用材料、ファインダプリズム、ターゲットプリズム、ファインダーカバー、受光センサー部である。また、ビデオカメラの撮影レンズ、ファインダーである。またプロジェクションテレビの投射レンズ、保護フィルム、封止剤、接着剤などである。光センシング機器のレンズ用材料、封止剤、接着剤、フィルムなどである。
光部品分野では、光通信システムでの光スイッチ周辺のファイバー材料、レンズ、導波路、素子の封止剤、接着剤などである。光コネクタ周辺の光ファイバー材料、フェルール、封止剤、接着剤などである。光受動部品、光回路部品ではレンズ、導波路、発光素子の封止剤、接着剤などである。光電子集積回路(OEIC)周辺の基板材料、ファイバー材料、素子の封止剤、接着剤などである。
光ファイバー分野では、装飾ディスプレイ用照明・ライトガイドなど、工業用途のセンサー類、表示・標識類など、また通信インフラ用および家庭内のデジタル機器接続用の光ファイバーである。
半導体集積回路周辺材料では、LSI、超LSI材料用のマイクロリソグラフィー用のレジスト材料である。
自動車・輸送機分野では、自動車用のランプリフレクタ、ベアリングリテーナー、ギア部分、耐蝕コート、スイッチ部分、ヘッドランプ、エンジン内部品、電装部品、各種内外装品、駆動エンジン、ブレーキオイルタンク、自動車用防錆鋼板、インテリアパネル、内装材、保護・結束用ワイヤーネス、燃料ホース、自動車ランプ、ガラス代替品である。また、鉄道車輌用の複層ガラスである。また、航空機の構造材の靭性付与剤、エンジン周辺部材、保護・結束用ワイヤーネス、耐蝕コートである。
建築分野では、内装・加工用材料、電気カバー、シート、ガラス中間膜、ガラス代替品、太陽電池周辺材料である。農業用では、ハウス被覆用フィルムである。
次世代の光・電子機能有機材料としては、有機EL素子周辺材料、有機フォトリフラクティブ素子、光−光変換デバイスである光増幅素子、光演算素子、有機太陽電池周辺の基板材料、ファイバー材料、素子の封止剤、接着剤などである。
また更に、光学用材料以外の用途としては、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が使用される一般の用途が挙げられ、例えば、接着剤、塗料、コーティング剤、成形材料(シート、フィルム、FRP等を含む)、絶縁材料(プリント基板、電線被覆等を含む)、封止剤の他、他樹脂等への添加剤等が挙げられる。
接着剤としては、土木用、建築用、自動車用、一般事務用、医療用の接着剤の他、電子材料用の接着剤が挙げられる。これらのうち電子材料用の接着剤としては、ビルドアップ基板等の多層基板の層間接着剤、ダイボンディング剤、アンダーフィル等の半導体用接着剤、BGA補強用アンダーフィル、異方性導電性フィルム(ACF)、異方性導電性ペースト(ACP)等の実装用接着剤等が挙げられる。
封止剤としては、コンデンサ、トランジスタ、ダイオード、発光ダイオード、IC、LSIなど用のポッティング、ディッピング、トランスファーモールド封止、IC、LSI類のCOB、COF、TABなど用のといったポッティング封止、フリップチップなどの用のアンダーフィル、BGA、CSPなどのICパッケージ類実装時の封止(補強用アンダーフィル)などを挙げることができる。
本発明の硬化性組成物を硬化させる方法としては、単に混合するだけで反応させることもできるし、加熱して反応させることもできる。反応が速く、一般に耐熱性の高い材料が得られやすいという観点から加熱して反応させる方法が好ましい。
反応温度としては種々設定できるが、例えば30〜300℃の温度が適用でき、100〜250℃がより好ましく、150〜200℃がさらに好ましい。反応温度が低いと十分に反応させるための反応時間が長くなり、反応温度が高いと成形加工が困難となりやすい。
反応は一定の温度で行ってもよいが、必要に応じて多段階あるいは連続的に温度を変化させてもよい。一定の温度で行うより多段階的あるいは連続的に温度を上昇させながら反応させた方が歪のない均一な硬化物が得られやすいという点においてので好ましい。
反応時間も種々設定できるが、高温短時間で反応させるより、比較的低温長時間で反応させた方が歪のない均一な硬化物が得られやすいという点においてので好ましい。
反応時の圧力も必要に応じ種々設定でき、常圧、高圧、あるいは減圧状態で反応させることもできる。加水分解縮合により発生する揮発分を除きやすいという点においては、減圧状態で反応させることが好ましい。
硬化させて得られる光学用材料の形状も用途に応じて種々とりうるので特に限定されないが、例えばフィルム状、シート状、チューブ状、ロッド状、塗膜状、バルク状などの形状とすることができる。
成形する方法も従来の熱硬化性樹脂の成形方法をはじめとして種々の方法をとることができる。例えば、キャスト法、プレス法、注型法、トランスファー成形法、コーティング法、RIM法などの成形方法を適用することができる。成形型は研磨ガラス、硬質ステンレス研磨板、ポリカーボネート板、ポリエチレンテレフタレート板、ポリメチルメタクリレート板等を適用することができる。また、成形型との離型性を向上させるためポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリイミドフィルム等を適用することができる。
成形時に必要に応じ各種処理を施すこともできる。例えば、成形時に発生するボイドの抑制のために組成物あるいは一部反応させた組成物を遠心、減圧などにより脱泡する処理、プレス時に一旦圧力を開放する処理などを適用することもできる。
以下に、本発明の実施例および比較例を示すが、本発明は以下によって限定されるものではない。
(合成例1)
5Lのセパラブルフラスコにトルエン1.8kg、1、3、5、7−テトラメチルシクロテトラシロキサン1.44kgを加えて、内温が104℃になるように加熱した。そこに、トリアリルイソシアヌレート200g、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)1.44mL、トルエン200gの混合物を滴下した。120℃のオイルバス中で7時間加熱還流させた。1−エチニル−1−シクロヘキサノール1.7gを加えた。未反応の1、3、5、7−テトラメチルシクロテトラシロキサンおよびトルエンを減圧留去した。1H−NMRによりこのものは1、3、5、7−テトラメチルシクロテトラシロキサンのSiH基の一部がトリアリルイソシアヌレートと反応したもの(部分反応物Aと称す、SiH価:9.0mmol/g、アリル価:0.13mmol・g)であることがわかった。
(実施例1)
トリアリルイソシアヌレート127g、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)300mg、合成例1で得られた部分反応物A173g、1−エチニル−1−シクロヘキサノール0.9gを500mLナスフラスコに入れた。オイルバスの温度を80℃に設定し攪拌を行ないながら空気下で加熱を実施した。E型粘度計による粘度が33ポイズになったところで反応を停止し、その後氷水で15分間冷却した。得られた硬化性組成物は均一に流動しその粘度は35ポイズであった。
該硬化性組成物の150℃におけるゲル化時間は15秒であり良好な硬化性を示した。
(実施例2)
トリアリルイソシアヌレート68g、出光石油化学製リニアレン16 93g、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)300mg、合成例1で得られた毎分反応物A139g、1−エチニル−1−シクロヘキサノール0.9gを500mLナスフラスコに入れた。オイルバスの温度を80℃に設定し攪拌を行ないながら空気下で加熱を実施した。E型粘度計による粘度が37ポイズになったところで反応を停止し、その後空気中で15分間放冷した。得られた硬化性組成物は均一に流動しその粘度は66ポイズであった。
該硬化性組成物の150℃におけるゲル化時間は7秒であり良好な硬化性を示した。
(実施例3)
トリアリルイソシアヌレート83g、出光石油化学製リニアレン16 69g、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)300mg、合成例1で得られた部分反応物A148g、1−エチニル−1−シクロヘキサノール0.9gを500mLナスフラスコに入れた。オイルバスの温度を80℃に設定し攪拌を行ないながら空気下で加熱を実施した。E型粘度計による粘度が40ポイズになったところで反応を停止し、その後氷水で1時間冷却した。得られた硬化性組成物は均一に流動しその粘度は44ポイズであった。
該硬化性組成物の150℃におけるゲル化時間は8秒であり良好な硬化性を示した。
(実施例4)
実施例1で作成したシート状硬化物を適当な形状に切断し、キャンタイプ用の金属キャップに設けた光透過用窓の部分に固定する。一方で、MOCVD(有機金属気相成長)法によりサファイア基板上に形成した、SiとZnがドープされたInGaN活性層をn型とp型のAlGaNクラッド層で挟んだダブルヘテロ構造の発光素子を用意する。続いて、この発光素子をキャンタイプ用の金属のステムに載置した後、p電極、n電極をそれぞれのリードにAu線でワイヤーボンディングする。これを上記のキャンタイプ用の金属キャップで気密封止する。この様にしてキャンタイプの発光ダイオードを作成することができる。
(実施例5)
洗浄したサファイヤ基板上にMOCVD(有機金属気相成長)法により、アンドープの窒化物半導体であるn型GaN層、Siドープのn型電極が形成されn型コンタクト層となるGaN層、アンドープの窒化物半導体であるn型GaN層、次に発光層を構成するバリア層となるGaN層、井戸層を構成するInGaN層、バリア層となるGaN層(量子井戸構造)、発光層上にMgがドープされたp型クラッド層としてAlGaN層、Mgがドープされたp型コンタクト層であるGaN層を順次積層させる。エッチングによりサファイア基板上の窒化物半導体に同一面側で、pn各コンタクト層表面を露出させる。各コンタクト層上に、スパッタリング法を用いてAlを蒸着し、正負各電極をそれぞれ形成させる。出来上がった半導体ウエハーをスクライブラインを引いた後、外力により分割させ発光素子である発光素子を形成させる。
表面に銀でメッキされた鉄入り銅から構成されるマウントリードのカップ底面上に、ダイボンド樹脂としてエポキシ樹脂組成物を利用して上記発光素子をダイボンドする。これを170℃で75分加熱しエポキシ樹脂組成物を硬化させ発光素子を固定する。次に、発光素子の正負各電極と、マウントリード及びインナーリードとをAu線によりワイヤーボンディングさせ電気的導通を取る。
実施例1と同様にして調整した硬化性組成物を砲弾型の型枠であるキャスティングケース内に注入させる。上記の発光素子がカップ内に配置されたマウントリード及びインナーリードの一部をキャスティングケース内に挿入し100℃1時間の初期硬化を行う。キャスティングケースから発光ダイオードを抜き出し、窒素雰囲気下において120℃1時簡で硬化を行う。これにより砲弾型等のランプタイプの発光ダイオードを作成することができる。
(実施例6)
実施例1に記載の方法で硬化性組成物および発光素子を作成する。
エッチングにより一対の銅箔パターンをガラスエポキシ樹脂上に形成させることによって、リード電極を持った基板を形成する。発光素子をエポキシ樹脂を用いてガラスエポキシ樹脂上にダイボンドする。発光素子の各電極と、各リード電極とをそれぞれAu線でワイヤボンディングし電気的導通を取る。基板上にマスク兼側壁としてとして貫通孔があいたガラスエポキシ樹脂をエポキシ樹脂により固定配置させる。この状態で真空装置内に配置させると共に発光素子が配置されたガラスエポキシ樹脂基板上に硬化性組成物をディスペンスし、貫通孔を利用したキャビティ内に硬化性組成物を充填する。この状態で、100℃1時間、さらに150℃1時間硬化させる。各発光ダイオードチップごとに分割させることでチップタイプ発光ダイオードを作成することができる。
(実施例7)
実施例1に記載の方法で硬化性組成物および発光素子を作成する。
インサート成形によりPPS樹脂を用いてチップタイプ発光ダイオードのパッケージを形成させる。パッケージ内は、発光素子が配される開口部を備え、銀メッキした銅板を外部電極として配置させる。パッケージ内部で発光素子をエポキシ樹脂を用いてダイボンドして固定する。導電性ワイヤーであるAu線を発光素子の各電極とパッケージに設けられた各外部電極とにそれぞれワイヤーボンディングし電気的に接続させる。パッケージ開口部内にモールド部材として硬化性組成物を充填する。この状態で、100℃1時間、さらに150℃1時間硬化させる。この様にして、チップタイプ発光ダイオードを作成することができる。
発明の効果
本発明の発光ダイオードに用いる硬化性組成物は適正な粘度と良好な硬化性を有しているため発光ダイオード用封止剤として用いることが出来る。

Claims (7)

  1. (A)SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機系骨格からなる化合物、(B)1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有するケイ素化合物、(C)ヒドロシリル化触媒、および(D)硬化遅延剤を必須成分とする硬化性組成物であって、
    化合物(A)が、ビスフェノールAジアリルエーテル、2,2’−ジアリルビスフェノールA、ノボラックフェノールのアリルエーテル、ジアリルフタレート、ビニルシクロヘキセン、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、トリアリルイソシアヌレート、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのジアリルエーテル、1,2,4−トリビニルシクロヘキサンであり、
    ケイ素化合物(B)が、鎖状、及び/又は、環状ポリオルガノシロキサンと、炭素−炭素二重結合を有する1種以上の有機化合物とのヒドロシリル化反応物で、ケイ素化合物(B)のヒドロシリル化反応に使用する炭素−炭素二重結合を有する有機化合物が、ブタジエン、イソプレン、ビニルシクロヘキセン、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、デカジエン、ジアリルフタレート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ジビニルベンゼン、1,3−ジイソプロペニルベンゼン、1,4−ジイソプロペニルベンゼン、およびそれらのオリゴマー、1,2−ポリブタジエン、ビスフェノールAジアリルエーテル、2,2’−ジアリルビスフェノールA、ノボラックフェノールのアリルエーテル、ジアリルフタレート、ビニルシクロヘキセン、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、トリアリルイソシアヌレート、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのジアリルエーテル、または、1,2,4−トリビニルシクロヘキサンであり、
    該組成物を、粘度が20〜120ポイズの範囲に上昇させるように加熱して得られた硬化性組成物。
  2. 請求項1に記載の硬化性組成物であって、(A)〜(D)成分の他に(E)成分として直鎖状脂肪族炭化水素系αオレフィンを必須成分として含有することを特徴とする硬化性組成物。
  3. (A)成分がトリアリルイソシアヌレートであり、(B)成分が1,3,5,7−テトラメチルテトラシクロシロキサンとトリアリルイソシアヌレートのヒドロシリル化反応物であることを特徴とする請求項1記載の硬化性組成物。
  4. (A)成分がトリアリルイソシアヌレートであり、(B)成分が1,3,5,7−テトラメチルテトラシクロシロキサンとトリアリルイソシアヌレートのヒドロシリル化反応物であることを特徴とする請求項2記載の硬化性組成物。
  5. 請求項1または3記載の(A)〜(D)成分あるいは請求項2または4記載の(A)〜(E)成分を加熱攪拌しながらヒドロシリル化反応を進行させる請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬化性組成物の製造方法。
  6. 請求項5に記載の硬化性組成物の製造方法において、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合およびSiH基のそれぞれ一部をヒドロシリル化反応により反応させた後、温度を低下させることによりヒドロシリル化反応の進行を抑止することによる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬化性組成物の製造方法。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬化性組成物を硬化させてなる硬化物により封止された発光ダイオード。
JP2001269975A 2001-09-06 2001-09-06 硬化性組成物、硬化物、その製造方法およびその硬化物により封止された発光ダイオード Expired - Fee Related JP5676068B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001269975A JP5676068B2 (ja) 2001-09-06 2001-09-06 硬化性組成物、硬化物、その製造方法およびその硬化物により封止された発光ダイオード

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001269975A JP5676068B2 (ja) 2001-09-06 2001-09-06 硬化性組成物、硬化物、その製造方法およびその硬化物により封止された発光ダイオード

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003073552A JP2003073552A (ja) 2003-03-12
JP5676068B2 true JP5676068B2 (ja) 2015-02-25

Family

ID=19095698

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001269975A Expired - Fee Related JP5676068B2 (ja) 2001-09-06 2001-09-06 硬化性組成物、硬化物、その製造方法およびその硬化物により封止された発光ダイオード

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5676068B2 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003073551A (ja) * 2001-09-06 2003-03-12 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 硬化性組成物、硬化物及びその製造方法
JP4937492B2 (ja) * 2002-04-16 2012-05-23 株式会社カネカ 発光ダイオード
US20040235996A1 (en) * 2003-05-23 2004-11-25 Jayesh Shah Foamable underfill encapsulant
JP5021151B2 (ja) * 2003-11-19 2012-09-05 株式会社カネカ 半導体のパッケージ用硬化性樹脂組成物および半導体
JP4504077B2 (ja) * 2004-04-23 2010-07-14 株式会社カネカ 硬化性組成物の製造方法
JP5137295B2 (ja) * 2005-02-24 2013-02-06 株式会社Adeka ケイ素含有硬化性組成物及びその硬化物
JP5426064B2 (ja) * 2005-04-11 2014-02-26 株式会社カネカ 硬化性組成物
US9502624B2 (en) 2006-05-18 2016-11-22 Nichia Corporation Resin molding, surface mounted light emitting apparatus and methods for manufacturing the same
JP2008201851A (ja) * 2007-02-16 2008-09-04 Kaneka Corp 硬化性組成物およびこれを用いた光学材料
JP5188928B2 (ja) * 2008-10-24 2013-04-24 株式会社Adeka ケイ素含有硬化性組成物
JP5341596B2 (ja) * 2009-03-31 2013-11-13 株式会社カネカ 硬化性組成物
JP2013053219A (ja) * 2011-09-02 2013-03-21 Kaneka Corp 硬化性組成物
JP5563628B2 (ja) * 2012-08-06 2014-07-30 株式会社カネカ 半導体のパッケージ用硬化性樹脂組成物および半導体
JP5563695B2 (ja) * 2013-04-17 2014-07-30 株式会社カネカ 半導体のパッケージ用硬化性樹脂組成物および半導体
JP5685284B2 (ja) * 2013-04-17 2015-03-18 株式会社カネカ 発光ダイオード用パッケージおよび発光ダイオード
JP5563696B2 (ja) * 2013-04-17 2014-07-30 株式会社カネカ 半導体のパッケージ用硬化性樹脂組成物および半導体

Family Cites Families (33)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5741483B2 (ja) * 1973-05-02 1982-09-03
JPS5756492B2 (ja) * 1973-05-02 1982-11-30
US3882083A (en) * 1973-11-21 1975-05-06 Gen Electric Latent addition curable organopolysiloxane compositions
JPH0655818B2 (ja) * 1986-08-27 1994-07-27 ハーキュリーズ・インコーポレイテツド 有機珪素重合体の製法
DE3855943T2 (de) * 1987-03-20 1997-10-02 Hercules Inc Vernetzte Organosiloxanpolymer
JP2866181B2 (ja) * 1990-10-04 1999-03-08 鐘淵化学工業株式会社 粘着剤組成物
US5242979A (en) * 1990-10-05 1993-09-07 Hercules Incorporated Organosilicon compositions containing hydrocarbon elastomers
US5298536A (en) * 1992-02-21 1994-03-29 Hercules Incorporated Flame retardant organosilicon polymer composition, process for making same, and article produced therefrom
JPH0649347A (ja) * 1992-07-29 1994-02-22 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 硬化性組成物
JP3330416B2 (ja) * 1993-03-19 2002-09-30 住友ベークライト株式会社 難燃性低誘電率熱硬化性樹脂組成物
US5585035A (en) * 1993-08-06 1996-12-17 Minnesota Mining And Manufacturing Company Light modulating device having a silicon-containing matrix
JPH09291214A (ja) * 1996-04-25 1997-11-11 Nippon Paint Co Ltd 硬化性樹脂組成物及びその硬化物
JP3737279B2 (ja) * 1998-05-20 2006-01-18 株式会社カネカ 硬化性組成物
JP2000124475A (ja) * 1998-10-14 2000-04-28 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 光半導体封止材用硬化性組成物及び光半導体製品の製造方法
JP4271793B2 (ja) * 1999-09-30 2009-06-03 株式会社カネカ 接着剤組成物およびその製造方法
JP4037579B2 (ja) * 1999-10-18 2008-01-23 株式会社カネカ 硬化性組成物
JP2001203465A (ja) * 1999-11-08 2001-07-27 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 絶縁接着剤付き銅箔
JP2002031975A (ja) * 2000-07-14 2002-01-31 Konica Corp 定着装置および画像形成装置
JP2002045381A (ja) * 2000-08-01 2002-02-12 Morita Mfg Co Ltd 医科歯科用ハンドピースのチャック締付力試験器
JP4275889B2 (ja) * 2001-02-09 2009-06-10 株式会社カネカ 発光ダイオード及びその製造方法
JP4275891B2 (ja) * 2001-02-09 2009-06-10 株式会社カネカ 発光ダイオード及びその製造方法
JP4275890B2 (ja) * 2001-02-13 2009-06-10 株式会社カネカ 発光ダイオード及びその製造方法
JP4066229B2 (ja) * 2001-02-14 2008-03-26 株式会社カネカ 硬化剤、硬化性組成物、光学材料用組成物、光学材料、その製造方法、並びに、それを用いた液晶表示装置及びled
JP4037125B2 (ja) * 2001-02-23 2008-01-23 株式会社カネカ 発光ダイオード及びその製造方法
JP2005232463A (ja) * 2001-02-23 2005-09-02 Kaneka Corp 光学材料用組成物、光学材料、その製造方法、並びにそれを用いた液晶表示装置
JP4280449B2 (ja) * 2001-02-23 2009-06-17 株式会社カネカ 発光ダイオード
JP2005200657A (ja) * 2001-02-23 2005-07-28 Kaneka Corp 光学材料用組成物、光学材料、その製造方法、並びにそれを用いた液晶表示装置
JP4880907B2 (ja) * 2001-02-23 2012-02-22 株式会社カネカ 光学材料用組成物、光学材料、その製造方法、並びにそれを用いた液晶表示装置
JP3909826B2 (ja) * 2001-02-23 2007-04-25 株式会社カネカ 発光ダイオード
JP4988123B2 (ja) * 2001-02-23 2012-08-01 株式会社カネカ 発光ダイオード
JP2005232461A (ja) * 2001-02-23 2005-09-02 Kaneka Corp 光学材料用組成物、光学材料、その製造方法、並びにそれを用いた液晶表示装置
JP3910080B2 (ja) * 2001-02-23 2007-04-25 株式会社カネカ 発光ダイオード
JP3868934B2 (ja) * 2003-08-01 2007-01-17 株式会社東芝 電極製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003073552A (ja) 2003-03-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100969175B1 (ko) 경화성 조성물, 경화물, 그 제조 방법, 및 그 경화물에의해 밀봉된 발광 다이오드
JP4611617B2 (ja) 発光ダイオード
JP4685690B2 (ja) 硬化性組成物、硬化物およびその製造方法
JP4066229B2 (ja) 硬化剤、硬化性組成物、光学材料用組成物、光学材料、その製造方法、並びに、それを用いた液晶表示装置及びled
JP5676068B2 (ja) 硬化性組成物、硬化物、その製造方法およびその硬化物により封止された発光ダイオード
JP3909826B2 (ja) 発光ダイオード
JP4988123B2 (ja) 発光ダイオード
JP2006241462A (ja) 光学材料用組成物、光学材料、その製造方法、およびそれを用いた液晶表示装置
JP4280449B2 (ja) 発光ダイオード
JP2003313438A (ja) 光学材料用硬化物の製造方法およびその硬化物及びその硬化物により封止された発光ダイオード
JP4275889B2 (ja) 発光ダイオード及びその製造方法
JP2005232463A (ja) 光学材料用組成物、光学材料、その製造方法、並びにそれを用いた液晶表示装置
JP5000072B2 (ja) 発光ダイオード
JP2004002784A (ja) 電子材料用組成物、電子材料、およびそれを用いた電子製品
JP2003113310A (ja) 光学材料用組成物、電子材料用組成物、光学材料、電子材料、発光ダイオード及びその製造方法
JP4275890B2 (ja) 発光ダイオード及びその製造方法
JP2006183061A (ja) 電子材料用組成物及び電子材料
JP2005200657A (ja) 光学材料用組成物、光学材料、その製造方法、並びにそれを用いた液晶表示装置
JP4880907B2 (ja) 光学材料用組成物、光学材料、その製造方法、並びにそれを用いた液晶表示装置
JP2002252375A (ja) 発光ダイオード及びその製造方法
JP2004002810A (ja) 光学材料用硬化性組成物、光学用材料、光学用材料の製造方法および光学材料を用いた発光ダイオード
JP4921657B2 (ja) 光学材料用硬化性組成物、光学用材料、その製造方法およびそれを用いた発光ダイオード
JP4275891B2 (ja) 発光ダイオード及びその製造方法
JP2003147204A (ja) 光学材料用硬化性組成物、光学用材料、その製造方法およびそれを用いた発光ダイオード
JP4937492B2 (ja) 発光ダイオード

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111108

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111221

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20111221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121002

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130903

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131028

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140701

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140828

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20140908

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5676068

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees