JP2002278171A - 捺染用電子写真液体現像剤および該現像剤を使用した捺染方法ならびに捺染装置 - Google Patents

捺染用電子写真液体現像剤および該現像剤を使用した捺染方法ならびに捺染装置

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JP2002278171A JP2001081719A JP2001081719A JP2002278171A JP 2002278171 A JP2002278171 A JP 2002278171A JP 2001081719 A JP2001081719 A JP 2001081719A JP 2001081719 A JP2001081719 A JP 2001081719A JP 2002278171 A JP2002278171 A JP 2002278171A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写材、特に布類への定着性、耐洗濯性が良
く、画像濃度が高く、高解像の画像が得られる捺染用電
子写真液体現像剤及びこれを用いた捺染方法並びに捺染
装置を提供すること。 【解決手段】 樹脂成分として酸価が0.5〜80、
200℃での溶融粘度が50〜20000mPa・sの
ポリオレフィン共重合体を少なくとも含有していること
を特徴とする静電潜像の現像に使用する捺染用電子写真
液体現像剤。。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式によ
る捺染用液体現像剤及びこれを用いた捺染方法並びに捺
染装置に関する。
【0002】
【従来の技術】捺染法は、糸、編織物、二次製品等色々
な形態の繊維品に適用され、版形式及び機械操作によっ
て凹版を用いるローラ捺染、孔版によるスクリーン、型
紙捺染が主流である。スクリーン捺染には手工捺染、半
自動スクリーン捺染機、自動走行スクリーン捺染機によ
る捺染、フラット型及びロータリー式自動スクリーン捺
染機による捺染などがある。しかし、ローラ捺染は、金
属ローラに図柄を彫刻する工程が煩雑でローラの取り扱
い等も大変であり、スクリーン捺染は、スクリーンの製
造に時間がかかり、捺染作業に手間がかかる等の問題が
あった。また、ロータリー式スクリーン捺染もスクリー
ンの製作、ローラの彫刻等に時間がかかる等の問題があ
った。このように従来からの捺染法はその製作工程が煩
雑で、出来上がりまで長期間費やされるため、簡便な捺
染法が望まれていた。
【0003】近年、従来の彫刻製版工程を省略し、短期
間で製作が可能なインクジェットを用いた捺染方法(特
開平10−195776号公報、特許第2995135
号公報)が提案されている。しかし、インクジェットに
よる捺染方式は、濃度を上げることができない等の欠点
があった。これらの問題を解決するため、電子写真方式
を用いた捺染方法が最近開発されている。この方法は、
感光体上に静電潜像を形成し、トナーを付着させ、これ
を布類に転写し、熱によりトナーを定着させるものであ
る。しかし、この特開平5−027474号公報、特開
平5−033275号公報記載の電子写真方式による捺
染方法は乾式トナーを用いたものであり、トナー層厚が
厚いため、肌触りが良くないなどの問題があった。液体
トナーを用いた電子写真方式による捺染法は、特開平9
−73198号公報、特開平10−239916号公報
記載のもの等が考案されている。これは、イオン流の選
択的照射により形成されたイオン静電潜像を、昇華染料
を用いた液体トナーにより現像し、現像された図柄を転
写物に印刷し、これを布類に重ね合せ昇華熱転写するも
のである。この方法は、肌触り等も自然で、簡便な方法
であるが、カラーの場合、2色目に重ねた濃度が出にく
い、耐洗濯性に劣る等の欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、転写
材、特に布類への定着性、耐洗濯性が良く、画像濃度が
高く、高解像の画像が得られる捺染用電子写真液体現像
剤及びこれを用いた捺染方法並びに捺染装置を提供する
ことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題は、(1)「樹
脂成分として酸価が0.5〜80、200℃での溶融粘
度が50〜20000mPa・sのポリオレフィン共重
合体を少なくとも含有していることを特徴とする静電潜
像の現像に使用する捺染用電子写真液体現像剤」により
達成される。
【0006】また、上記課題は、本発明の(2)「前記
第(1)項に記載の捺染用電子写真液体現像剤をローラ
ー又はベルト上に薄層に形成して現像に用いることを特
徴とする電子写真方式による捺染方法」、(3)「ロー
ラー又はベルト上に形成した薄層にコロナ放電を行なっ
た後に現像に用いることを特徴とする前記第(2)項に
記載の電子写真方式による捺染方法」、(4)「静電潜
像部にプリウエット液を付着させた後、現像することを
特徴とする前記第(2)項または第(3)項に記載の電
子写真方式による捺染方法」、(5)「静電潜像を現像
後、中間転写体にトナー像転写後、転写部材に画像を形
成させることを特徴とする前記第(2)項乃至第(4)
項のいずれかに記載の電子写真方式による捺染方法」に
より達成される。
【0007】更にまた、上記課題は、本発明の(6)
「静電潜像を形成する光導電体の表面が撥水、撥油性
(θ=30°以上)であることを特徴とする前記第
(2)項乃至第(5)項のいずれかに記載の電子写真方
式による捺染方法に使用する捺染装置」により達成され
る。
【0008】本発明は、感光体上に静電潜像を形成し、
トナー等の捺染用電子写真液体現像剤を付着させて現像
し、これを布類等の転写材に転写し、熱により前記現像
剤を定着させる捺染方法に使用する捺染用電子写真液体
現像剤の樹脂成分として、高画像濃度で、布類への定着
性を上げる手段として酸価が0.5〜80、200℃で
の溶融粘度が50〜20000mPa・sのポリオレフ
ィン又はポリオレフィン共重合体を使用することを特徴
とするものである。
【0009】ポリオレフィン又はポリオレフィン共重合
体を用いた電子写真粉体トナーは従来から知られている
が、本発明におけるように、布へ転写する捺染用の液体
トナーとしての技術はない。捺染用の場合は、紙の場合
と異なり、洗濯しても画像部がとれないように、強固に
布と定着している必要があり、本発明においてはこれを
満足することができる。この点、本発明の樹脂を用いた
液体トナーはこの課題を解決でき、洗濯特性が良好であ
る。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。前記ポリ
オレフィン又はポリオレフィン共重合体の酸価が0.5
以下であると、トナーの比電荷量(Q/M)が低下し、
被定着基体(布類等)へのトナーの転写性が劣化し、逆
に酸価が80を超えるとトナーの保存性が悪くなり、高
温での保存時にトナーが固化したりする。一方、200
℃での溶融粘度が50mPa・s以下であると、繊維の
目に沿ってトナーがにじんでしまう場合がある。また、
200℃での溶融粘度が20000mPa・s以上であ
ると定着時にトナーが熱融着しにくくなり、低温定着が
できなくなる。これら条件を満たすポリオレフィンの例
としては以下のものがある。カッコ内は重量割合であ
る。その他使用可能な商品名としては、 アライドケミカル社・・・ACポリエチレン AC−6
29,680,316,540,430など 三井・デュポンポリケミカル社・・・エバフレックスE
V220,EV250,EV260など 三洋化成社・・・サンワックス131P,151P,1
61P,171Pなど ヘキスト社・・・PE580,PE130,PED15
3,PED534など ペトロライト社・・・パレコ500,2000,E−7
30など
【0011】
【表1】 *1,三洋化成:サンワックス *2,三井・デュポンポリケミカル:ニュクレル
【0012】本発明の液体現像剤に使用される担体液と
しては、高抵抗で低誘電率のものが良く、イソパラフィ
ン系炭化水素、シリコーン系オイル等が良好である。イ
ソパラフィン系炭化水素は、アイソパーC、アイソパー
E、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイ
ソパーM、アイソパーV(エクソン化学)などがあり、
シリコーン系オイルとしては、KF96 1〜100
00cst(信越シリコン)、SH200、SH344
(東レシリコン)、TSF451(東芝シリコン)など
がある。
【0013】本発明に使用できる着色材としては、酸性
染料、反応染料、直接染料、有機顔料、無機顔料等が用
いられる。例えば、ダイレクトファストイエローR、ダ
イレクトスプラレッド3B、ダイレクトファストブラッ
クD(以上三菱化学社製)、スミノールファストイエロ
ーR、スミノールミーリングブリリアントレッド3B
N、ダイレクト・スカイブルー5B(以上住友化学社
製)、プリンテックスV、プリンテックスU、プリンテ
ックスG、スペシャルブラック15、スペシャルブラッ
ク4、スペシャルブラック4−B(以上デグサ社製)、
三菱#44、#30、MR−11、MA−100(以上
三菱化学社製)、ラーベン1035、ラーベン125
2、ニュースペクトII(以上コロンビアカーボン社
製)、リーガル400、660、ブラックパール90
0、1100、1300、モーガルL(以上キャボット
社製)、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリー
ン、スカイブルー、ローダミンレーキ、マラカイトグリ
ーンレーキ、メチルバイオレットレーキ、ピーコックブ
ルーレーキ、ナフトールグリーンB、ナフトールグリー
ンY、ナフトールイエローS、ナフトールレッド、リソ
ールファーストイエロー2G、パーマネントレッド4
R、ブリリアントファーストスカーレット、ハンザイエ
ロー、ベンジジンイエロー、リソールレッド、レーキレ
ッドC、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、
パーマネントレッドF5R、ピグメントスカーレット3
Bインジゴ、チオインジゴオイルピンクおよびボルド−
10Bなどが挙げられる。
【0014】染料、顔料を被覆する樹脂としては、先に
挙げた、酸化0.5〜80、好ましくは、1〜40、2
00℃での溶融粘度が50〜20000mPa・s、好
ましくは100〜10000mPa・sのポリオレフィ
ン、又はポリオレフィン共重合体が用いられるが、その
他、一般的なポリオレフィン、アクリル樹脂、ロジン変
性樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、天然樹脂、パラフ
ィンワックス、その他の樹脂類も混合使用できる。従っ
て、結着樹脂全体に占める前記特定のポリオレフィン、
又はポリオレフィン共重合体の割合は10〜90重量%
程度が適当である。この割合は、フラッシング着色剤を
用いた液体現像剤においても同様である。
【0015】フラッシング法は、顔料又は顔料の含水ペ
ーストを樹脂溶液又は樹脂とともにフラッシャーと呼ば
れるニーダーに入れよく混合し(この過程で顔料の囲り
に存在する水が樹脂溶液又は樹脂により置換され
る。)、これをニーダーより取出し水相を捨て、樹脂溶
液又は樹脂中に顔料が加熱又は常温で混練分散されたも
のを得る。これを乾燥し、溶剤を除去した後、得られた
塊状物を粉砕する。このものを本発明においては「フラ
ッシング顔料」と称することにする。なお、ニーダーで
混練しながら減圧により水、溶剤を除去するような手当
てが採られてもかまわない。フラッシング処理にあたっ
ては、顔料のみならず染料も水とともに泥状に練り使用
することで顔料とほぼ同等の結果が得られることから、
本発明ではフラッシング処理される染料もトナー成分と
して採用することが可能である。フラッシングする際の
染顔料と樹脂との割合は、樹脂100重量部に対して染
顔料10〜60重量部が適当である。また、フラッシン
グ処理はフミン酸、フミン酸塩(Na塩、NH4塩な
ど)又はフミン酸誘導体の存在下に行なうのが特に有利
である。これら添加されるフミン酸類の量は染顔料含水
液の0.1〜30重量%程度が適当である。
【0016】また、本発明に併用することが好ましい分
散用樹脂としては、下記一般式(A)で表わされるビニ
ルモノマーと下記一般式(B)で表わされるビニルモノ
マー及びビニルピリジン、ビニルピロリドン、エチレン
グリコールジメタクリレート、スチレン、ジビニルベン
ゼン、ビニルトルエンよりなる群から選ばれた少なくと
も一種のモノマーよりなる共重合体、グラフト共重合体
が挙げられる。
【0017】
【化1】
【0018】
【化2】 (R1およびR2はHまたはCH3を、nは6〜20の整
数を表わす。)
【0019】また、シリコンへの分散性を上げるために
アクロイル基を有するシリコン材料、信越シリコン社製
のLS4080などを共重合させても良いし、同様に東
亜合成化学社製のAK−5、チッソ社製のTM070
1、FM0711、FM0721、FM0725を使用
しても良い。
【0020】これらの着色材、樹脂、担体液をボールミ
ル、キティーミル、ディスクミル、ピンミルなどの分散
機に投入、分散、混練を行ない濃縮トナーを調製し、こ
れを本発明の担持液中に分散させることにより現像液を
得ることができる。
【0021】本発明におけるプリウェット液は、静電潜
像部(感光体)からトナーをはがれやすくし、転写効率
を上げるためのものであり、感光体とトナー層の間にプ
リウエット液の界面が存在することで、感光体に転写残
トナーが残らないようにできる。溶媒は、高抵抗低誘電
率のトナーに悪影響を与えない溶媒であれば使用可能で
あり、できれば、トナーに使用している担体液と同じも
のや、表面エネルギーの小さい溶媒が望ましい。シリコ
ーンオイル(信越シリコーン KF−96)やフッソ系
溶媒(住友3M フロリナート)、イソパラフィン系溶
媒(エクソンモービル アイソパー)などは、表面エネ
ルギーが小さく効果が大きく特に望ましいプリウエット
液である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の画像形成法の画像
作成プロセスについて説明する。図1は、矢印方向に回
転する光導電体(L)(例えば有機光半導体、セレン、
アモルファスシリコーン)であり、これを回転させなが
らコロナ帯電(E)により光導電体に帯電させる。
(F)はキャリア液をプリウエットする場合のローラー
である。(G)は書き込み露光部である。(K)は現像
ローラでトナー容器(I)よりトナーの供給を受け、ト
ナーローラー(J)により均一に塗布される。現像ロー
ラー(K)上のトナー層は、必要に応じてコロナ放電部
(H)により電圧が印加され、光導電体(L)上の潜像
は、現像ローラー(K)により現像されて可視化され
る。各ローラーは、金属、ゴム、プラスチック、スポン
ジ状、さらにワイヤーバー、グラビアローラー等の溝を
有するものも使用可能である。転写材(B)が転写ロー
ラ(A)により光導電体(L)上のトナー像を転写材
(B)上に転写する。転写の方法は圧力、コロナ放電、
加熱、加熱と圧力、コロナと圧力、コロナと加熱等の組
合せにより画像を転写材上に形成できる。光導電体上を
クリーニングするためのクリーニングローラ(C)とク
リーニングブレード(D)により残存トナーを除去し、
次の作像に備える。
【0023】図2は、図1と異なる点としてプリウエッ
ト液を図1のローラ(F)からフェルト(F2)でコー
ティングする工程を含む。プリウエット液は必要に応じ
てフェルトで塗布する。トナーは、トナー容器(I)よ
りローラー(J1)、(J2)を通して現像ローラー
(K)に塗布され、塗布されたトナー層にコロナ放電部
(H)より直流電圧が印加される。図2の現像ローラ
(K)は図1より光導電体(L)との接触幅を長くして
あり、潜像を十分現像できるように工夫してある。光導
電体上に現像されたトナー像は転写部材(B)にコロナ
放電部(H)により転写され画像が形成される。
【0024】図3は、カラーコピーを出力する場合の現
像プロセスの一例を示したものである。光導電体上にイ
エロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー容器
(I)、(Q)があり、一色ごとに感光体(L)の潜像
を現像し、中間転写体(M)に転写後、更に転写部材
(B)に転写ローラ(A)により圧力、コロナ、熱等で
転写する。
【0025】図4は、カラー用の作像プロセスである。
図3と同様イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックトナ
ーを収容するトナー容器(Q),(I)にトナー層を塗
布するベルト(N)により光導電体(L)上の潜像を現
像し、転写部材(B)にトナー像を転写するものであ
る。トナー層を塗布するベルト(N)にはクリーニング
ローラ(O)とクリーニングブレード(P)によりクリ
ーニングされる。
【0026】前記液体現像剤をローラ又はベルト上に薄
層にして用い現像することで、高濃度、高解像の画像が
得られる。層厚は、1〜15μm程度が良く、望ましく
は3〜10μmが良い。層厚1μm以下では、濃度が十
分でなく15μm以上では解像度が低下する。ローラ又
はベルト上に形成した静電荷像用液体現像剤の薄層にコ
ロナ放電を行なった後に静電潜像を現像することによ
り、トナーのコフュージョンを高めることができ、更に
解像度を高めることができる。コロナ放電はトナーと同
極性の場合に効果が高く、電圧は500〜8000V程
度が良い。
【0027】さらに、静電潜像部にプリウエット液を付
着させた後、現像することにより転写効率を向上させ高
画質を得ることができる。プリウエット液膜は0.1〜
5μm、望ましくは、0.3〜1μm程度が良好であ
る。0.1μm以下であれば、効果は低く、5μm以上
では、解像度が低下してしまう。
【0028】また、静電潜像を現像後、中間転写体にト
ナー像転写後、転写部材に画像を形成させることによ
り、転写圧力をかけることができ、普通紙でも高画質を
得ることができる。中間転写体の材質は、ウレタンゴ
ム、ニトリルゴム、ヒドリンゴム等の耐溶剤性、弾力性
のあるものが望ましく、フッ素樹脂等でコーティングさ
れていれば更に良い。静電潜像を形成する光導電体の表
面が撥水、撥油性(θ=30°以上)にすることによ
り、転写率、クリーニング性を向上でき画像品質を高め
ることができる。撥水、撥油性を高めるには、例えば、
日本油脂性モディパーF200、210等のフッ素樹脂
含有ブロックポリマーをコーティングすることにより達
成できる。
【0029】
【実施例】以下の実施例中「部」は全て「重量部」を表
わす。 着色剤製造例−1 ガロンニーダに水200g、フミン酸アンモニウム塩2
0gをよく溶解した中にカーボン(三菱#44)250
gを入れ、ニーダー中でよく混合分散した。次に、前記
表1のNo.1のエチレン−ビニルピリジン−マレイン
酸共重合体(90/5/5)750gを入れ、約100
℃に加温混合し、水を分離した。更に約120℃で4時
間混練後、真空乾燥し、冷却、粉砕してフラッシング着
色剤を得た。
【0030】着色剤製造例−2 ガロンニーダに水200g、フミン酸ナトリウム塩10
gをよく溶解した中にカーボン(モーガルA、コロンビ
アカーボン社製)250gをいれ、ニーダー中でよく混
合分散した。次に、サンワックス151P600g及び
前記表1のNo.2のエチレン−エチルアクリレート−
アクリル酸共重合体(90/5/5)300gを入れ、
約150℃に加温混練した。更に120℃で2時間混練
後、真空乾燥し、冷却、粉砕してフラッシング着色剤を
製造した。前記着色剤製造例−1の手順に従って着色剤
製造例−2のフラッシング着色剤を製造した。
【0031】 着色剤製造例−3 プリンテックスV 300重量部 PED521 500重量部 表1のNo.3の共重合体 80重量部 フミン酸アンモニウム 25重量部 水 150重量部
【0032】 実施例1 着色剤(製造例−1) 60部 ラウリルメタアクリレート/メチルメタアクリルレート/メタクリル酸/グ リシジルメタアクリレート(80/10/5/5)共重合体のKF96(信越シ リコン製、粘度10cst)20%溶液 100部 KF96(信越シリコン製、粘度100cst) 200部 をボールミルに入れて24時間分散後、さらにKF96
(信越シリコン製、粘度100cst)を300部加
え、1時間分散し、これを濃縮トナーとした。これを2
00g取り、KF96(信越シリコン製、粘度100c
st)中に希釈し、現像剤とした。
【0033】 実施例2 着色剤(製造例−2) 50部 ステアリルメタクリレート/メチルメタクリレート/メタクリル酸/ヒドロ キシメチルメタクリレート(85/7/4/4)共重合体のアイソパーH 10 %溶液 200部 アイソパーH(エクソン化学社製) 100部 これを実施例1と同様にして現像剤を得た。
【0034】実施例3 着色剤として、製造例−3のものに代えた他は実施例1
と同様にして現像剤を調製した。
【0035】比較例 実施例1の着色剤製造例1のエチレン−ビニルピリジン
−マレイン酸共重合体をフェノール樹脂(テクストライ
ト)に、実施例2の着色剤製造例2のサンワックス15
1P600g及び前記表1No.2のエチレン−エチル
アクリレート−アクリル酸共重合体をエポキシ樹脂(エ
ピコート1001)に、実施例3の着色剤製造例3の酸
価ポリエチレンをスチレン−ブタジエン樹脂にした以外
は同様にして、それぞれ比較現像剤1〜3を得た。
【0036】図1の装置に熱ロール定着機取付けた試験
機でオイルレスで定着試験を行なった。その結果は表2
の通りであった。以上の結果より明らかなとおり、本発
明現像剤、捺染方法により画像濃度が高く、布類に対す
る定着性に優れた捺染布が得られることがわかる。
【0037】
【表2】 *画像濃度はX−Riteにより測定、 *定着性はテープ剥離試験による。(剥離後濃度/剥離
前濃度*100%) *耐洗濯性は、洗濯機試験による。(洗濯前濃度/洗濯
後濃度*100%) *捺染布はポリエステル繊維
【0038】実施例4 実施例1の現像剤を用い、図2の装置を使用してトナー
層に5000Vコロナ放電をかけた後現像を行なったと
ころ以下の表3に示したように解像度が向上した。
【0039】
【表3】
【0040】実施例5 実施例2の現像剤を用い、図2の装置を使用してプリウ
エットローラFにより光導電体上の潜像をシリコーンオ
イルKF−96 300cstでプリウエット(層厚
0.5μm)して画像出しを行なったところ表4のよう
に画像濃度、転写率が向上した。
【0041】
【表4】
【0042】実施例6 実施例3の現像剤を用い、図3の中間転写ドラムM(ウ
レタンゴム、表面フッ素処理)を装置を使用して画像出
しを行なったところ表5のように画像濃度、転写率が向
上した。
【0043】
【表5】
【0044】(実施例7)実施例3の現像剤を用い、図
4の装置の光導電体にフッ素、アクリルブロック共重合
体樹脂(日本油脂製モディパーF210)で撥油処理
(膜厚2μm)して画像出しを行なったところ表6のよ
うに画像濃度、転写率が向上した。KF−96 100
cstの接触角は45°であった。
【0045】
【表6】
【0046】
【発明の効果】以上、詳細つ具体的な説明から明らかな
ように、請求項1の本発明により、電子写真方式を用い
た捺染方法のため、少量多種デザインの捺染が短時間で
行なえる。また、酸価が0.5〜80、200℃での溶
融粘度が50〜20000mPa・sのポリオレフィン
共重合体を含有しているため、定着性、耐洗濯性に優
れ、本発明の請求項2により、捺染用電子写真液体現像
剤をローラ又はベルト上に薄層にして用いるため、画像
濃度に優れ、本発明の請求項3により、ローラ又はベル
ト上に形成した捺染用液体トナー層にコロナ放電を行な
った後に静電潜像を現像するため、解像度が向上し、本
発明の請求項4により、静電潜像部にプリウエット液を
付着させた後、現像するため、転写性が向上し、画像濃
度がUPし、本発明の請求項5により、静電潜像を現像
後、中間転写体にトナー像転写後、転写部材に画像を形
成させるため、転写性が向上し、画像濃度が向上し、本
発明の請求項6により、静電潜像を形成する光導電体の
表面が撥水、撥油性(θ=30°以上)であるため、転
写性および画像濃度が向上する捺染装置が得られるとい
う極めて優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成法の画像作成プロセスの一例
を説明した図である。
【図2】本発明の画像形成法の画像作成プロセスの別の
態様(プリウエット液を図1のローラFに代えフェルト
F2でコーティング)を説明した図である。
【図3】本発明の画像形成法のカラーコピーを出力する
場合の現像プロセスの一例を説明した図である。
【図4】本発明の画像形成法のカラーコピーを出力する
場合の別の態様(トナー層をベルトNにより塗布する)
の現像プロセスの一例を説明した図である。
【符号の説明】
A 転写ローラ B 転写材 C クリーニングローラ D クリーニングブレード E コロナ帯電 F キャリア液をプリウエットする場合のローラ F2 フェルト G 書き込み露光部 H コロナ放電部 I トナー容器 J トナーローラ J1 ローラ J2 ローラ K 現像ローラ L 光導電体 M 中間転写体 N ベルト O クリーニングローラ P クリーニングブレード Q トナー容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/16 G03G 9/12 321 (72)発明者 梅村 和彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 石川 愛子 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H068 AA28 FB21 FC08 2H069 CA07 DA00 DA06 FA00 2H074 AA03 AA04 EE07 2H200 FA02 GA07 GA23 GA24 GA33 GA43 GA47 GA50 GA56 HA02 HA12 HA28 HB12 HB22 JA02 JA07 JA08 JC02 JC15 LB13 LB15 MA03 4H057 AA02 AA03 BA81 DA34 FA26 GA04 JA07 JB02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂成分として酸価が0.5〜80、2
    00℃での溶融粘度が50〜20000mPa・sのポ
    リオレフィン共重合体を少なくとも含有していることを
    特徴とする静電潜像の現像に使用する捺染用電子写真液
    体現像剤。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の捺染用電子写真液体現
    像剤をローラー又はベルト上に薄層に形成して現像に用
    いることを特徴とする電子写真方式による捺染方法。
  3. 【請求項3】 ローラー又はベルト上に形成した薄層に
    コロナ放電を行なった後に現像に用いることを特徴とす
    る請求項2に記載の電子写真方式による捺染方法。
  4. 【請求項4】 静電潜像部にプリウエット液を付着させ
    た後、現像することを特徴とする請求項2または3に記
    載の電子写真方式による捺染方法。
  5. 【請求項5】 静電潜像を現像後、中間転写体にトナー
    像転写後、転写部材に画像を形成させることを特徴とす
    る請求項2乃至4のいずれかに記載の電子写真方式によ
    る捺染方法。
  6. 【請求項6】 静電潜像を形成する光導電体の表面が撥
    水、撥油性(θ=30°以上)であることを特徴とする
    請求項2乃至5のいずれかに記載の電子写真方式による
    捺染方法に使用する捺染装置。
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