JP4523251B2 - トナー及び画像形成方法 - Google Patents
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Description
本発明は着色剤の少なくとも一部に、転写する基材と共有結合可能な官能基を含むことを特徴とするトナーである。化学結合には、イオン結合、配位結合、共有結合が良く知られているが、共有結合は対応する2つの原子が電子を互いに出し合って生ずる結合であり、一般にはイオン結合、配位結合よりも結合力が強い。
具体例としては、
C.I.リアクティブイエロー2、15、37、42、76、95
C.I.リアクティブレッド21、22、24、33、45、111、112、114、180、218、226
C.I.リアクティブブルー
15、19、21、38、49、72、77、176、203、220
C.I.リアクティブブラック5、8、31、39
等が挙げられる。
0.5%NaOH水溶液100gとアルカリ可溶性樹脂又は水溶性樹脂10gを混合し、100℃で10分間加熱する。その後、5μmフィルターでろ過し、フィルター残さを乾燥し計量する。
溶解率(%)=[(10(g)−フィルター残さ重量(g))/10(g)]×100(%)
アルカリ可溶性樹脂以外の樹脂は一般的な樹脂が使用可能であるが、特にポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂が良好である。
多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール等のプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール等のブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール等のヘキサンジオール等のアルキレングリコール(脂肪族グリコール)及びこれらのアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノール等のビスフェノール類及びこれらのアルキレンオキサイド付加物のフェノール系グリコール類、単環或いは多環ジオール等の脂環式及び芳香族ジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン等のトリオール等が挙げられる。
商品としては、クラレ社製ポバール(PVA)、イソバン(イソブチレン/マレイン酸樹脂)、ハリマ化成製ネオトール、ハリディプ(アルキッド樹脂、アクリル樹脂)、日本合成化学社製エコアティ(PVA)、ナガセケムテックス社製デコナール(エポキシ樹脂)、日本純薬社製ジュリアー(アクリル樹脂)、カブセン(ポリエステル樹脂)などが挙げられる。
酸価は0〜2000mg/KOHであることが望ましく2000mg/KOHより高いと現像特性が低下する。
フラッシング処理とは、色素を水に溶かした含水液に、更に樹脂分散媒を加え、フラッシャーと呼ばれるニーダー中で良く混合し、顔料のまわりに存在する水を後から添加される樹脂分散媒によって置換する処理をいう。
この操作により取出される水を排出し、樹脂溶液中に顔料が分散された状態とし乾燥させて、溶剤を除去し、得られた塊を粉砕することにより着色剤の粉末が得られる。
フラッシングする際の着色剤と樹脂の割合は、樹脂100重量部に対して着色剤10〜60重量部が適当である。フラッシング処理には、フミン酸、フミン酸塩(Na塩、NH4塩など)またはフミン酸誘導体の存在下に行うのが特に有利である。これら添加されるフミン酸類の量は、着色剤含水液の0.1〜30重量%程度が適当である。
一般式(3)
で表わされるビニルモノマーAと
一般式(4)
で表わされるビニルモノマー及びビニルピリジン、ビニルピロリドン、エチレングリコールジメタクリレート、スチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエンより選ばれるモノマーBの各一種ずつもしくは、数種の共重合体、グラフト共重合体が挙げられる。
液体トナーの粘度は100mPa・s(B型粘度計60rpmで測定)以上が望ましく、この粘度以下の場合は、薄層形成が均一にできない場合がある。
樹脂と染料の現像剤中に占める割合は、10wt%以上が好ましく、この割合以下では十分な濃度が得られない場合がある。
ローラ又はベルト上に形成した静電荷像用液体トナー層にコロナ放電を行った後に静電潜像を現像することにより、トナーのコフュージョン高めることができ、更に解像度を高めることができる。コロナ放電はトナーと同極性の場合に効果が高く、電圧は500〜8000V程度が良い。
静電潜像部にプリウエット液を付着させた後、現像することにより転写効率をUPさせ高画質を得ることができる。プリウエット液膜は0.1〜5μm、望ましくは、0.3〜1μm程度が良好である。0.1μm以下であれば、効果は低く5μm以上では、解像度が低下してしまう。
静電潜像を形成する光導電体の表面を撥油性(θ=30〜150°)にすることにより転写率、クリーニング性を向上でき画像品質を高めることができる。撥油性を高めるには、例えば、日本油脂性モディパーF200、210等のフッ素樹脂含有ブロックポリマーをコーティングすることにより達成できる。
また、本技術はそのまま担体液を含まない乾式トナーとしても応用できる。乾式トナー
の場合には、プロセスカートリッジとして使用することができる。ここで、プロセスカー
トリッジとは、光導電体(代表的には、電子写真感光体がある)と、帯電手段、像露光手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段から選ばれる少なくとも一つの手段とを一体的に形成し、画像形成装置本体に着脱自在としたものである。乾式トナーは現像手段において用いられる。
反応性染料(チバケミカル Cibacron Red P−6B) 50部
ラウリルメタアクリレート/メチルメタアクリルレート/メタクリル酸/
グリシジルメタアクリレート(80/10/5/5)
共重合体のアイソパーH20%溶液 250部
アイソパーH 180部
荷電制御剤(ナフテン酸ジルコニウム) 3部
をボールミルに入れて24時間分散後、さらにアイソパーHを300部加え、1時間分散し、これを濃縮トナーとした。
反応性染料(日本化薬 Kayacion Turq.P−3GF) 50部
ラウリルメタアクリレート/メチルメタアクリルレート/メタクリル酸/
グリシジルメタアクリレート(80/10/5/5)
共重合体のアイソパーH20%溶液 140部
ポリオレフィン樹脂(エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂)
(エバフレックス)(三井・デュポン) 80部
アイソパーH 180部
荷電制御剤(ナフテン酸ジルコニウム) 3部
をボールミルに入れて24時間分散後、さらにアイソパーHを300部加え、1時間分散し、これを濃縮トナーとした。
反応性染料(日本化薬 Kayacion Turq.P−3GF) 50部
ラウリルメタアクリレート/メチルメタアクリルレート/メタクリル酸/
グリシジルメタアクリレート(80/10/5/5)
共重合体のシリコーンオイル(KF−96 5cst)20%溶液 110部
ポリオレフィン樹脂(エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂)
(エバフレックス)(三井・デュポン) 50部
水溶性樹脂 ポバール(PVA)(クラレ) 60部
シリコーンオイル(KF−96 50cst) 180部
荷電制御剤(ナフテン酸ジルコニウム) 3部
をボールミルに入れて24時間分散後、さらにシリコーンオイル(KF−96 50cst)を300部加え、1時間分散し、これを濃縮トナーとした。
反応性染料(日本化薬 Kayacion Black) 50部
ポリオレフィン樹脂(エチレン・メタクリル酸共重合樹脂)
(ニュクレル)(三井・デュポン) 40部
水溶性樹脂カブセン(水溶性ポリエステル)(ナガセケムテックス) 70部
を混練粉砕する。
上記混練粉砕物 90部
ラウリルメタアクリレート/メチルメタアクリルレート/メタクリル酸/
グリシジルメタアクリレート(80/10/5/5)
共重合体シリコーンオイル(KF−96 5cst)20%溶液 120部
シリコーンオイル(KF−96 50cst) 200部
荷電制御剤(ナフテン酸ジルコニウム) 2部
をボールミルに入れて24時間分散後、さらにシリコーンオイル(KF−96 50cst)350部加え、1時間分散し、これを濃縮トナーとした。
反応性染料(日本化薬 Kayacion Yellow P−7G) 50部
ポリオレフィン樹脂(エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂)
(エバフレックス)(三井・デュポン) 20部
水溶性樹脂 ハリディブ(水溶性アルキド樹脂)(ハリマ化成) 80部
ニトロフミン酸 3部
をニーダ混練、フラッシング処理する。
上記フラッシング混練物 70部
ラウリルメタアクリレート/メチルメタアクリルレート/メタクリル酸/
グリシジルメタアクリレート(80/10/5/5)
共重合体のポリアルファオレフィン(SHF−21)20%溶液 100部
ポリアルファオレフィン(SHF−61) 250部
荷電制御剤 5部
をボールミルに入れて24時間分散後、さらにSHF−61を250部加え、1時間分散し、これを濃縮トナーとした。
参考例1の反応性染料(チバケミカル Cibacron Red P−6B)を純度95%に精製して用いた以外は、参考例1と同一にして濃縮トナーを作成した。
反応性染料(チバケミカル Cibacron Red P−6B) 40部
ポリオレフィン樹脂(エチレン・メタクリル酸共重合樹脂)
(ニュクレル)(三井・デュポン) 5部
水溶性樹脂 カブセン(水溶性ポリエステル)(ナガセケムテックス) 95部
を混練粉砕する。
上記混練粉砕物 90部
ラウリルメタアクリレート/メチルメタアクリルレート/メタクリル酸/
グリシジルメタアクリレート(80/10/5/5)
共重合体のアイソパーH20%溶液 120部
アイソパーH 200部
荷電制御剤(ナフテン酸ジルコニウム) 2部
をボールミルに入れて24時間分散後、さらにアイソパーHを350部加え、1時間分散し、これを濃縮トナーとした。
反応性染料(チバケミカル Cibacron Red P−6B) 40部
ポリオレフィン樹脂(エチレン・メタクリル酸共重合樹脂アイオノマー)
(ハイミラン)(三井・デュポン) 95部
水溶性樹脂 カブセン(水溶性ポリエステル)(ナガセケムテックス) 5部
を混練粉砕する。
上記混練粉砕物 90部
ラウリルメタアクリレート/メチルメタアクリルレート/メタクリル酸/
グリシジルメタアクリレート(80/10/5/5)
共重合体のアイソパーH20%溶液 120部
アイソパーH 200部
荷電制御剤(ナフテン酸ジルコニウム) 2部
をボールミルに入れて24時間分散後、さらにアイソパーHを350部加え、1時間分散し、これを濃縮トナーとした。
反応性染料(チバケミカル Cibacron Red P−6B) 30部
ポリオレフィン樹脂(エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂)
(デュミラン、武田薬品) 30部
水溶性樹脂カブセン(水溶性ポリエステル)(ナガセケムテックス) 30部
CCA(サリチル酸誘導体の金属錯体) 3部
を混練粉砕し乾式トナーを得た。
参考例1の反応性染料(チバケミカル Cibacron Red P−6B)の代わりに顔料PigmentRed57:1を用いた以外は参考例1と同様にトナー化した。
参考例2の反応性染料(日本化薬 Kayacion Turq.P−3GF)の代わりに分散染料DisperseBlue60を用いた以外は参考例2と同様にトナー化した。
実施例1の反応性染料(日本化薬Kayacion Black)の代わりにカーボンブラック(キャボットリーガル330)を用いた以外は実施例1と同様にトナー化した。
参考例4の反応性染料(チバケミカル Cibacron Red P−6B)の代わりに顔料PigmentRed122を用いた以外は参考例4と同様にトナー化した。
定着法1は3%珪酸ナトリウム雰囲気による定着である。
定着法2は定着温度140℃でローラ定着と定着法1の併用である。
その結果は表1の通りであった。
*ベタ均一性、オフセットは段階見本により、(ランク5:最良、ランク1:悪)とした。
*トナー粒子分散性は電子顕微鏡による目視で判定した。
*スミアーは、クロックメータ法による。(テスト後試験布付着ID/テスト前ID)×100%で示した。値が低いほど良好であることを示す。
*定着率は、テープ法による。(テープ剥離後ID/テープ剥離前ID)×100%で表す。
*平均粒径は島津SA−CP3にて測定した。
*転写紙は、T−6000ペーパーである。
実施例1の現像剤を用い、図2の装置を使用してトナー層に3000Vコロナ放電をかけた後現像を行ったところ以下の表2に示したように解像度が向上した。
実施例1の現像剤を用い、図2の装置を使用してプリウエットローラFにより光導電体上の潜像をシリコーンオイルKF−96 300cstでプリウエット(層厚0.5μm)して画像出しを行ったところ下記の表3のように画像濃度、ベタ均一性が向上した。
実施例1の現像剤を用い、図3の中間転写ドラムM(ウレタンゴム、表面フッ素処理)を、装置を使用して画像出しを行ったところ表4のように画像濃度、ベタ均一性が向上した。
参考例2の現像剤を用い、図4の装置の光導電体にフッ素、アクリルブロック共重合体樹脂(日本油脂製モディパーF210)で撥油処理(膜厚3μm)して画像出しを行ったところ表5のように画像濃度、ベタ均一性が向上した。KF−96 100cstの接触角は45°であった。
2 コロナ帯電器
3 キャリア液プリウエットのローラ
4 書き込み露光部
5、51、52、53、54 現像ローラ
6、61、62、63、64 トナー容器
7、71、72、73、74 トナーローラ
8、81、82、83、84 コロナ放電部
9 転写材
10 転写ローラ
11 クリーニングローラ
12 クリーニングブレード
13 プリウエット液をコーティングするフェルト
17 中間転写体
18 ベルト
19 クリーニングローラ
20 クリーニングブレード
Claims (14)
- 体積抵抗10 9 Ω・cm〜10 16 Ω・cmの高抵抗低誘電率の担体液中に、着色剤と、樹脂とを少なくとも含むトナー粒子を分散させた液体トナーを調製する工程と、
前記トナー粒子を紙に定着させる工程と、
を少なくとも含み、
前記着色剤が、少なくとも一部に反応性染料を含み、前記反応性染料の一部が前記紙に共有結合する官能基を含み、
前記定着が、前記官能基を前記紙に共有結合させることにより行われ、
前記樹脂の一部が、アルカリ可溶性樹脂又は水溶性樹脂であることを特徴とする画像形成方法。 - 前記反応性染料の純度が80%〜100%である請求項1に記載の画像形成方法。
- 前記樹脂成分中のアルカリ可溶性樹脂又は水溶性樹脂の割合が10%〜80%である請求項1から2のいずれかに記載の画像形成方法。
- 前記アルカリ可溶性樹脂、水溶性樹脂のアルカリ溶液又は水に対する溶解率が20%〜100%である請求項1から3のいずれかに記載の画像形成方法。
- 前記アルカリ可溶性又は水溶性樹脂の酸価が0mg/KOH〜2000mg/KOHである請求項1から4のいずれかに記載の画像形成方法。
- フミン酸、フミン酸塩又はフミン酸誘導体の存在下で着色剤が前記樹脂成分と混練又はフラッシング処理される請求項1から5のいずれかに記載の画像形成方法。
- 担体液がシリコーンオイル又はポリアルファオレフィン又は沸点130℃以上の脂肪族飽和炭化水素である請求項1から6のいずれかに記載の画像形成方法。
- 前記トナーの平均粒径が0.1μm〜5μmである請求項1から7のいずれかに記載の画像形成方法。
- 液体トナーをローラ又はベルト上に薄層に形成して現像する請求項1から8のいずれかに記載の画像形成方法。
- ローラ又はベルト上に形成した液体トナー層にコロナ放電を行った後に静電潜像を現像する請求項9に記載の画像形成方法。
- 静電潜像部にプリウエット液を付着させた後、現像する請求項10に記載の画像形成方法。
- 前記静電潜像を現像後、中間転写体にトナー像を転写し、紙に画像を形成させる請求項10から11のいずれかに記載の画像形成方法。
- 前記静電潜像を形成する光導電体の表面がシリコーンオイルに対して接触角30°〜150°である請求項10から12のいずれかに記載の画像形成方法。
- 前記静電潜像転写後、紙をアルカリ性雰囲気に通す請求項10から13のいずれかに記載の画像形成方法。
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