JP2002255945A - トリアジン環含有化合物、透明光学成形品、およびそれらの製造方法 - Google Patents

トリアジン環含有化合物、透明光学成形品、およびそれらの製造方法

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JP2002255945A
JP2002255945A JP2001246281A JP2001246281A JP2002255945A JP 2002255945 A JP2002255945 A JP 2002255945A JP 2001246281 A JP2001246281 A JP 2001246281A JP 2001246281 A JP2001246281 A JP 2001246281A JP 2002255945 A JP2002255945 A JP 2002255945A
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Ginkei Kin
銀 慶 金
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屈折率が高く、表面硬度が高く、かつ耐熱性
の優れた樹脂が製造できる化合物、それから製造される
透明光学成型品、およびそれらの製造方法を提供する。 【解決手段】 分子内に一つ以上のアミノ基と二つ以上
の硫黄原子を持ち、末端に重合可能な不飽和基を有する
トリアジン環含有化合物であり、これを芳香族環を有す
るラジカル重合性化合物と開始剤の存在下に熱および/
あるいは光重合させて重合体とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学レンズ、光学
フィルタ、表示素子、光学記録媒体などの光学材料を製
造することができるトリアジン環含有化合物、これを成
分とした透明光学材料、およびこれらの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】プラスチックによる光学素材は、無機素
材に比べて軽く、壊れ難く、染色が可能なため、光学レ
ンズ、光学フィルター、透明基板などの素材として注目
を浴びてきた。特に、ビスアリルエチレングリコールカ
ーボネート(CR−39)系化合物がレンズに応用され
てから、高硬度、高屈折率のプラスチック素材の開発に
関心が集まってきている。しかしCR−39は、重合し
た後も屈折率が1.50以下と低く、レンズに使用した
時、凸レンズではその中心部を、凹レンズではそのまわ
りをそれぞれ厚くしなければならならず、レンズが重く
なるという問題があった。
【0003】このため、高い度数のレンズを生産するた
めの屈折率の高い化合物の開発が1986年から始まっ
た。アルキル基やメタアルキル基などの二重結合をもつ
各種化合物が1990年代に開発され、屈折率がやや向
上した。しかし、これらの化合物は屈折率がn20
1.516〜1.519であって、レンズのような透明
プラスチック製品に成形して屈折率がn25 :1.5
49程度であった。そこで、屈折率が1.55より高い
化合物の開発が求められてきた。
【0004】高屈折率の化合物を重合して成型品とする
ことにより、レンズの焦点距離を短くし、レンズの厚さ
を薄くする上に効果があるため、光学レンズ、透明基
板、光学ヘッドなどを軽量、小型化することができる。
【0005】透明光学成型品のうちポリカーボネート
は、屈折率が1.59と高いが、光学的均一性に欠け、
耐溶剤性、耐摩擦性に劣っており、高透明、高硬度を要
求する製品には使用できない。このような問題を解決す
べく、分子内芳香族環、チオール、ハロゲン基をもつ高
屈折性化合物が開発されてきた。最近、高屈折率とアッ
べ数を同時に向上したポリチオウレタン類が開発され
た。しかし、このポリチオウレタン類は、ハードコーテ
ィング、マルチコーティングが難しく、耐熱性が低く、
表面硬度が低く、レンズ類の成型上の問題があった。
【0006】特開平11―263811号公報には、シ
アヌル酸あるいはイソシアヌル酸誘導体を含む組成物か
ら光学的特性と耐衝撃性に優れた重合体の製造方法が開
示されている。しかしながら、この重合体の屈折率は
1.575程度であって、ポリチオウレタン類から製造
されるレンズに比べて屈折率が低いという問題があっ
た。
【0007】このような点から、屈折率が高く、表面硬
度が高く、耐熱性がよく、加工性に優れた新規な化合物
の開発が切実に要求されていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、屈折
率が高く、表面硬度が高く、かつ耐熱性のよい重合体が
製造できる化合物、それから製造される透明光学成型
品、およびそれらの製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決すべく、硫黄を含有した特定のトリアジン化合物
を用いることによって、屈折率が1.6以上で、透明
性、屈折率、硬度、及び耐熱性などの諸物性に優れた重
合体を製造できることの知見を得、本発明を完成するに
至った。
【0010】すなわち請求項1に係わる発明はトリアジ
ン環含有化合物であり、分子中に一つ以上のアミノ基と
二つ以上の硫黄原子をもち、下記一般式(1)〔式中、
は、RNH−、RN−(ここで、R、R
、RはC〜C22のアルキルあるいはシクロアル
キルであり、RとRにより−CH=CH−CH=C
H−あるいは−CH=CH−CH−CH=CH−のよ
うなアルケンを含むC 〜C15のアルキレン環あるい
は芳香族環を形成していてもよい)で示される第2級あ
るいは第3級アミノ基であり、Rは、C〜C22
直鎖アルキレン、分岐アルキレン、あるいは1,3−、
1,4−ベンゼン環であり、Rは、R あるいはS−
(R−S)n−Xであり、Xは、アクリル基、メタク
リル基、あるいはC〜C10のアルケン基であり、n
は、1〜10の整数を示す〕で表されることを特徴とし
ている。
【0011】
【化5】
【0012】請求項2に係わる発明は、請求項1記載の
一般式(1)の製造方法であり、1)2,4,6−トリ
クロロ−1,3,5−トリアジンを第2級あるいは第3
級アミンと反応させて一般式(2)で表される化合物と
する第一工程と、2)前記一般式(2)で表される化合
物を、硫化水素ナトリウムと反応させて一般式(3)で
表される化合物とする第二工程と、3)前記一般式
(3)の化合物を、Y−(R−S)n―Hで示される
チオール誘導体と反応させて下記一般式(4)で表され
る化合物とする第三工程と、4)前記一般式(4)の化
合物を、塩化アクリロイル、塩化メタクリロイル、及び
臭化アリルから選択された化合物と反応させるか、ある
いは塩化プロピオニルと反応させた後塩基処理して、請
求項1記載の一般式(1)で表される化合物とする第四
工程を含むことを特徴としている。
【0013】
【化6】
【化7】
【化8】
【0014】請求項3に係わる発明は、重合性組成物で
あり、請求項1記載の一般式(1)で表される化合物1
〜98重量%と、芳香族環を有するラジカル重合性化合
物1〜98重量%、及び開始剤0.5〜5重量%を含む
ことを特徴としている。
【0015】請求項4に係わる発明は、透明光学成形品
であり、請求項1記載の一般式(1)で表される化合
物、あるいは請求項3記載の重合性組成物を重合したも
のであることを特徴としている。
【0016】請求項5に係わる発明は、透明光学成形品
の製造方法であり、請求項3記載の組成物を、10〜1
30℃で熱重合させることを特徴としている。
【0017】請求項6に係わる発明は、透明光学成形品
の製造方法であり、請求項3記載の組成物を、−20〜
120℃で光重合させることを特徴としている。
【0018】請求項7に係わる発明は、請求項3記載の
組成物を、−20〜120℃で光重合させた後、10〜
130℃で熱重合させることを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の新規なトリアジン環含有
化合物は一般式(1)で表されるトリアジン含有化合物
であり、2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリア
ジン(塩化シアヌル)の1つあるいは2つのクロロ原子
をアミノ基で置換し、残りのクロロ原子をチオールで置
換した後、チオール基をさらに反応させ不飽和基を導入
することにより製造される。
【0020】
【化9】 上式中、Y、Zは各々塩素、臭素、水酸基など反応によ
って離脱していく基である。
【0021】1)第一工程;2,4,6−トリクロロ−
1,3,5−トリアジンにアミン類を反応させて、アミ
ノ基を1つあるいは2つ結合させ、一般式(2)の化合
物とする。[サーストンら(J. T. Thurst
on,et.al), アメリカ化学会誌(J.Am.
Chem.Soc.),73卷(1951年),298
1頁参照]
【0022】2)第二工程;一般式(2)の化合物に硫
化水素ナトリウムと反応させて一般式(3)のチオール
体とする。〔キムら(Kim,Jae Jong e
t.al.)高分子論文集(日本),56卷(1999
年),3号,159−165頁参照〕
【0023】3)第三工程;一般式(3)の化合物に、
Y−(R−S)n―Hと反応させ、一般式(4)の化
合物とする。この時、反応溶媒としてトルエン、ベンゼ
ン、ジクロロメタン、クロロホルムなどの有機溶媒を使
用し、触媒として水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
テトラブチルアンモニウムクロリド、ベンゼントリエチ
ルアンモニウムクロリドなどの第4級アンモニウム塩を
用いる。反応温度は30〜120℃、好ましくは50〜
80℃で、反応時間は2〜48時間、好ましくは4〜1
6時間である。
【0024】4)第四工程:一般式(4)の化合物から
一般式(1)の化合物を製造する。この方法には二つの
方法があり、その第一は、一般式(4)の化合物に塩化
アクリロイル、塩化メタクリロイル、臭化アリルなどの
化合物と反応させる方法である。この時、反応溶媒とし
てトルエン、ベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム
などの有機溶媒を使用し、触媒として水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、テトラブチルアンモニウムクロリ
ド、ベンゼントリエチルアンモニウムクロリドなど第4
級アンモニウム塩を用いる。反応温度は−10〜80
℃、好ましくは0〜60℃で、反応時間は30分〜48
時間、好ましくは1〜16時間である。
【0025】第二の方法は、一般式(4)の化合物を塩
化プロピオニルと反応させた後塩基処理して一般式
(1)の化合物を製造する方法である。この時、反応溶
媒としてジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトンな
どの有機溶媒を使用する。化合物(4)をこれら有機溶
媒に溶解した中に−5〜50℃、好ましくは0〜25℃
で塩化プロピオニルを滴下し、10分〜5時間、好まし
くは30分〜3時間攪拌する。前記反応物にトリエチル
アミンなど一般のアミンを加え、反応温度は−5〜50
℃、好ましくは0〜25℃で1〜48時間、好ましくは
5分〜16時間攪拌させる。
【0026】一般式(3)の化合物から、一般式(1)
の化合物に至る過程で、途中で一般式(4)の化合物を
分離せず続けて反応させることができるが、高純度品を
望む場合には化合物(4)を分離精製した後、さらに反
応させるのがよい。
【0027】本発明のトリアジン環含有化合物は、具体
的には次のような化合物が挙げられる。
【0028】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【0029】本発明のトリアジン環含有化合物を重合す
ると、表面硬度が高く、無色、透明、軽量、耐候性に優
れたプラスチック眼鏡レンズ、カメラレンズなどの光学
材料に好適な重合体となる。
【0030】次に、本発明化合物を重合する場合の各組
成について説明する。
【0031】本発明の透明光学成型品は、一般式(1)
で表されるトリアジン環含有化合物1〜98重量%、芳
香族環を有するラジカル重合性化合物1〜98重量%、
開始剤0.5〜5重量%とを含む重合性組成物を重合し
て製造する。この組成を構成する化合物、および混合割
合によって重合体の屈折率など諸物性が変わるので、使
用用途及び製品要求物性によって任意に選択される。
【0032】芳香族環を有するラジカル重合性化合物
は,一般式(1)で表される化合物と共重合体を作るも
のであり、具体的には、ジエチレングリコールジメタク
リレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、
テトラエチレングリコールジメタクリレート、ブタンジ
オールジメタクリレート、ヘキサメチレンジメタクリレ
ート、ビスフェノールAジメタクリレート、2,2−ビ
ス(4−メタクリロイルオキシエトキシ−3,5−ジブ
ロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリ
ロイルオキシエトキシフェニルプロパン、2,2−ビス
(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(メタクリロイルオキシトリエトキ
シフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロ
イルオキシペンタエトキシフェニル)プロパン、ビス−
4−ビニルベンジルエーテル、ビス−4−ビニルベンジ
ルスルファイド、1,2−(p−ビニルベンジルオキ
シ)エタン、1,2−(p−ビニルベンジルチオ)エタ
ン、ビス(p−ビニルベンジルオキシエチル)スルファ
イドなどである。また、特開平6−123855号:特
開平6−202049号:特開平4−11613号:特
開平5−188201号:特開平6−16723号:特
開平4−161411号などに記載されている次の化合
物も使用できる。
【0033】
【化21】
【化22】
【化23】
【化24】
【化25】
【化26】
【化27】
【0034】以上述べた化合物の他に、NK55(芳香
族ジメタクリレート、α―メチルスチレン、テトラエチ
レングリコールジメタクリレート、イソプロフェニルベ
ンゼン、トリブロモフェニルアクリレートなどの混合組
成物)、CR39(ビスアリルエチレングリコールカー
ボネート)、α―メチルスチレン、スチレン、ポリエチ
レンオキシメタクリレート、ポリエチレンオキシアクリ
レート、ポリエチレンオキシジアクリレート、アルキレ
ントリアクリレートなども使用できる。
【0035】開始剤は、熱あるいは光によってラジカル
に分解され、重合を誘起させることができればよく、例
えば2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイ
ルペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシジカーボネ
ート、第3級ブチルヒドロペルオキシド、t−ブチルペ
ルオキシ−2−エチルヘキサノエートなどがある。ま
た、イルガキュア(Irgacure)〔チバガイギー
(Ciba−Geigy)社製品〕など市販製品を用い
ることもできる。
【0036】上述した成分の以外に、薄膜厚さの調節、
粘度調節のために脂肪族不飽和化合物や有機溶媒などを
添加することができ、その他一般に使用される重合遅延
剤、重合触媒、紫外線吸収剤、着色防止剤などを含有さ
せてもよい。
【0037】本発明による重合性組成物を光重合あるい
は熱重合して製造される重合体は、透明性、表面硬度、
及び耐摩耗性に優れており、屈折率が高い特徴がある。
したがって、本発明の重合性組成物を用いて透明光学成
形品が製造でき、製造された成形品は透明性、屈折率、
硬度、耐熱性に非常に優れているため、機能性光学レン
ズ、フィルタ、イメージング、表示素子や光集積素子、
ホログラム製作、光ディスクや光学記録媒体、光ピック
アップ部品などに有効に適用できる。
【0038】本発明の重合性組成物は、ガラス板、シリ
コンウエハ、その他の保持体の上にコーティングし、あ
るいはモールドに入れて光重合、熱重合して成形する。
モールドに入れる方法は、空気や窒素の圧力でモールド
とガスケットに流入させる方法が望ましい。重合時間
は、組成物の量及び開始剤の含量によって異なるが、光
重合は、開始剤としてベンゾイルペルオキシドを使用し
たとき−20〜120℃で、紫外線ランプ、キセノンラ
ンプなどを使用して30秒〜2時間である。熱重合は、
10〜130℃で3〜48時間である。
【0039】前記重合性組成物を用いて通常の製造方法
によって透明光学成形品、例えばプラスチックレンズ、
フィルム、投光薄膜、イメージ形成材料などが製造でき
る。
【0040】まず、プラスチックレンズは、モールドに
重合性組成物を注入した後、熱重合して製造され、熱重
合の条件を段階的に変えていくのが普通であり、室温〜
70℃で30分〜360分間保持して開始剤を分解さ
せ、70〜80℃で110〜180分、85〜95℃で
110〜130分、さらに温度を上げ110〜130℃
で30〜240分間それぞれ保持した後、自然冷却す
る。フィルムの場合は、重合性組成物をガラスからなる
モールドに注入した後、−20〜120℃で30秒〜2
時間紫外線を照射して光重合反応によって製造する。ま
た、薄膜はシリコンウエハのような基板にコーティング
した後、−20〜120℃で30秒〜2時間紫外線を照
射して製造する。光照射の光源としては紫外線ランプ、
キセノンランプなどを使用することができる。
【0041】イメージは、基板にマスク像を記録するも
のであって、重合性組成物をシリコンウエハ、透明プラ
スチック基板、あるいはガラス基板の上に塗布した後、
紫外線でイメージを記録する。次いで、マスクを取り除
いた後、基板を溶媒に浸漬した後、乾燥させると、マス
クイメージ(記録部)の凹凸が現れる。マスクイメージ
の凹凸部分は長期間安定に保たれる。前記基板としては
シリコンウエハ、透明プラスチック基板、ガラスなどが
使用される。
【0042】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。
【0043】[試験方法] 屈折率:薄膜の屈折率はプリズムカップラーを用いて室
温で測定し、厚さ2mm以上の成形品はアタゴ(ATA
GO)社製の「DR−A1」屈折計を使用して20℃で
測定した。 耐熱性:熱重量分析計(Thermo Gravime
try Analysis)及び示差走査熱量分析計
(Differential ScanningCal
orimetry)を用いて測定した。 表面硬度:鉛筆引掻き試験機を用いて鉛筆硬度を測定し
た。 透過率:厚さ2mmの試験片を製作して600nmの透
過率を測定した。 吸水率(%):室温で水中に48時間浸漬させ、その後
の重量変化から吸水率を測定した。
【0044】[中間体の製造]次の製造例1及び製造例
2は、本発明のトリアジン環含有化合物の製造に用いら
れる出発物質の合成に関する一例である。その他の出発
物質は公知の方法によって製造され、あるいは市販品を
使用することができる。
【0045】製造例1:6−ジエチルアミノ−2,4−
ジクロロ−1,3,5−トリアジンの合成 炭酸水素ナトリウム52.99gを蒸留水300mlに
溶解し、ジエチルアミン51.7mlを加え、0〜5℃
で攪拌しつつ2,4,6−トリクロロ−1,3,5−ト
リアジン92.2gをジオキサン300mlに溶解した
液を滴下した。滴下終了後さらに0〜5℃で2時間反応
させて6−ジエチルアミノ−2,4−ジクロロ−1,
3,5−トリアジンを白色沈殿物として得た。ろ過し、
ベンゼンで再結晶して精製した(収率:90%)。 IR(KBr,cm−1):2968 〜 2870
(CH,CH),1556(C=N) H−NMR(DMSO−d):1.12(t,6
H,CH),3.59(q,4H,CH
【0046】製造例2:6−シクロへキシルアミノ−
2,4−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの合成 2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン9
2.2gをジオキサン300mlに溶解し、0〜5℃で
攪拌しつつ炭酸ナトリウム53gを蒸留水300mlに
溶解した液を徐々に加えた。次いで、0〜5℃で攪拌し
つつシクロヘキシルアミン49.59gを滴下漏斗から
2時間かけて滴下した。0℃で3時間攪拌し、さらに室
温で1時間攪拌した後生成した白色沈殿物をろ過し、水
洗した。白色沈殿物を塩化メチレンに溶解させた後、水
で洗浄し、塩化メチレンを蒸発させ、6−シクロヘキシ
ルアミノ−2,4−ジクロロ−1,3,5−トリアジン
を得た(収率:90%以上)。 H−NMR(DMSO−d):1.10〜1.45
(m,6H,CH),1.82〜1.95(m,4
H,CH),3.56(m,1H,CH),5.17
(s,1H,NH)
【0047】製造例3:6−ピペリジル−2,4−ジク
ロロ−1,3,5−トリアジンの合成 シクロヘキシルアミンの代わりにピペリジン51gを用
いた以外は製造例2と同様にしてピペリジン基で置換さ
れたトリアジン化合物を製造した(収率:80%)。 H−NMR(DMSO−d):1.54〜1.58
(m,6H,CH),3.64〜3.70(m,4
H,CH),
【0048】製造例4:6−ジエチルアミノ−2,4−
ジチオール−1,3,5−トリアジンの合成 前記製造例1の化合物44.2gをジメチルホルムアミ
ド(DMF)200mlに溶解し、50℃以下に保持し
ながら硫化水素ナトリウム・二水和物55.25gをD
MF150mlと蒸留水150mlに溶解した液を滴下
し、滴下終了後さらに60℃にて6時間反応を続けた。
冷却後10%塩酸160mlを徐々に加えてpHを2〜
3として、白色沈殿物を生成させた。ろ過し、水洗し、
100℃のオーブンで24時間、次いで80℃の真空オ
ーブンで24時間乾燥して6−ジエチルアミノ−2,4
−ジチオール−1,3,5−トリアジンを得た(収率:
90%)。 IR(KBr,cm−1):2968〜2870(CH
,CH),1602、1539、1502(C=
N) H−NMR(DMSO−d):0.90〜0.94
(t,CH),3.35〜3.42(q,CH
【0049】製造例5:6−シクロヘキシルアミノ−
2,4−ジチオール−1,3,5−トリアジンの合成 前記製造例2の化合物49.4gをDMF200mlに
溶解し、60℃を超えないようにして硫化水素ナトリウ
ム・二水和物55.25gをDMF150mlと蒸留水
150mlに溶解した液を滴下し、滴下終了後さらに7
0℃にて5時間反応を続けた。冷却後10%塩酸350
mlを加え、pHを2〜3とし、白色沈殿物を生成させ
た。ろ過し、水洗した後、乾燥して6−シクロヘキシル
アミノ−2,4−ジチオール−1,3,5−トリアジン
を得た(収率:93%)。これを、10%水酸化ナトリ
ウム水溶液500mlとメタノール500mlに溶解さ
せ、不溶性物質をろ過して除いた後、10%塩酸を加
え、pHを2〜3に調節して白色沈殿物を生成させ、ろ
過し、水で数回洗浄し乾燥した(収率:90%)。 H−NMR(DMSO−d):1.10〜1.38
(m,6H,CH),1.82〜1.95(m,4
H,CH),3.56(m,1H,CH),3.99
(s,1H,NH),12.82(s,2H,SH)
【0050】製造例6:6−ピペリジル−2,4−ジチ
オール−1,3,5−トリアジンの合成 前記製造例3の化合物50gを用いた以外は製造例5と
同様の方法により、6−ピペリジル−2,4−ジチオー
ル−1,3,5−トリアジンを得た(収率:90%)。 H−NMR(DMSO−d):1.48〜1.62
(m,6H,CH),3.59〜3.72(m,6
H,CH),12.85(s,2H,SH)
【0051】製造例7:化合物−18の合成 攪拌機、滴下漏斗、温度計を備えた500mlの3口耐
圧ガラス製の反応器に2−メルカプトエチルスルファイ
ド19.6mlを投入し、室温で3−クロロ塩化プロピ
オニル29.6mlを滴下漏斗にて滴下した。40〜5
0℃に制御しながら5時間反応させた後、トルエン15
0ml、10%水酸化ナトリウム水溶液100mlを加
え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を取出し、二層
に分離させ、その有機層を再び反応器に戻し、トリエチ
ルアミン44.6mlを加え、室温で8時間攪拌した。
蒸留水200mlを加えて洗浄した後、トルエンを減圧
下で除去して化合物−18を得た(収率:98%)。屈
折率n19.9 :1.5800、粘度2.88cp/
29.5℃。 H−NMR(DMSO−d):2.67(m,4
H,CH),2.88(m,4H,CH),6.4
7(m,4H,CH),6.64(m,2H,CH)
【0052】[実施例:本発明トリアジン環含有化合物
の製造] 実施例1:6−シクロへキシルアミノ−2,4−ジ(4
−チオフェノール)チオ−1,3,5−トリアジンの合
成 水酸化カリウム42.1gを蒸留水200mlに溶解し
た液を攪拌しつつ、前記製造例5の化合物24.2gを
加え、ベンゼン100mlを加えた後、ベンジルトリエ
チルアンモニウムクロリド1.59gを添加した。4−
ブロモチオフェノール39.7gをベンゼン200ml
に溶解させた溶液を、滴下漏斗を通して温度が60℃を
超えないように注意しながら滴下した。60℃〜70℃
にてさらに10時間以上攪拌した後、10%水酸化ナト
リウム水溶液400mlを加えた。不溶性物質をろ過し
て除去した後、10%塩酸を加え、pHを1〜2に調節
して白色沈殿を生成させた。ろ過し、水洗した後乾燥し
て、6−シクロへキシルアミノ−2,4−ジ(4−チオ
フェノール)チオ−1,3,5−トリアジンを製造した
(収率:80%)。 H−NMR(DMSO−d):1.09〜1.40
(m,6H,CH),1.83〜1.94(m,4
H,CH),3.27(s,2H,SH),3.56
(m,1H,CH),7.03〜7.14(m,8H,
aromatic),14(s,1H,NH)
【0053】実施例2:6−シクロへキシルアミノ−
2,4−ジ(4−アクリルチオ−フェニル)チオ−1,
3,5−トリアジンの合成 水酸化カリウム6.17gを蒸留水50mlに溶解した
液に、攪拌しつつ前記実施例1で得た化合物22.93
gを加え、アセトン100mlを加え、次いで10℃に
て3−クロロ塩化プロピオニル10mlを滴下漏斗より
滴下した。室温で1時間程度攪拌した後、トリエチルア
ミン15.3mlを18℃で40分かけて滴下した。1
0〜20℃に保ちながらさらに10時間反応させた。塩
化メチレンと水を加えて塩化メチレンで抽出し、塩化メ
チレン層を10%塩酸で洗浄した。塩酸層を分け、水酸
化ナトリウム水溶液で中和した後、塩化メチレンで抽出
し、乾燥して6−シクロへキシルアミノ−2,4−ジ
(4−アクリルチオ−フェニル)チオ−1,3,5−ト
リアジンを得た(収率:90%)。屈折率
19. :1.65 H−NMR(DMSO−d):1.12〜1.40
(m,6H,CH),1.78〜1.94(m,4
H,CH),3.56(s,1H,CH),6.60
(m,2H,CH),6.79(m,2H,C
),6.96(m,2H,CH),7.20(m,
4H,aromatic),7.46(m,4H,ar
omatic),14(s,1H,SH)
【0054】実施例3:6−シクロへキシルアミノ−
2,4−ジ(4−メタアクリルチオ−フェニル)チオ−
1,3,5−トリアジンの合成 前記製造例5の化合物7.2g、水酸化カリウム8.4
g、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド1.14
gを蒸留水100mlに溶解し、この中に室温で4−ブ
ロモベンゼンチオール11.53gをトルエン/塩化メ
チレン層(50ml/50ml)に溶解させた液を滴下
した。60〜70℃に調節しながら3時間反応させた
後、室温まで冷却し、塩化メタクリロイル6.48gを
塩化メチレン50mlに溶解した液を滴下した。室温で
10時間反応させた後、10%水酸化ナトリウム水溶液
50mlと塩化メチレン100mlを加え、よく攪拌し
た後、有機層を分離して蒸留水で繰り返し洗浄し、塩化
メチレンを蒸発させて6−シクロへキシルアミノ−2,
4−ジ(4−メタアクリルチオ−フェニル)チオ−1,
3,5−トリアジンを得た(収率:85%)。n
19.8:1.6231 H−NMR(DMSO−d):1.12〜1.38
(m,6H,CH),1.81〜1.92(m,4
H,CH),1.98(s,6H,CH),3.5
5(m,1H,NH),6.63(m,2H,C
),6.81(m,2H,CH),7.21
(m,4H,aromatic),7.43(m,4
H,aromatic),14.30(s,1H,S
H)
【0055】実施例4:6−ジエチルアミノ−2,4−
ジ(4−メタアクリルチオ−フェニル)チオ−1,3,
5−トリアジンの合成 製造例1の化合物8.65g、4−ブロモチオフェノー
ル15.5g、テトラメチルシラン(TMS)80ml
及び炭酸ナトリウム0.2mol/21.1gを混合
し、100〜110℃で3時間反応させた。室温に戻し
た後、塩化メタクリロイル8.88gを滴下し、室温で
10時間反応させた。塩化メチレン100mlで2回抽
出し、水洗した後、塩化メチレンを蒸発させて6−ジエ
チルアミノ−2,4−ジ(4−メタアクリルチオ−フェ
ニル)チオ−1,3,5−トリアジンを得た(収率86
%)。n 44.3:1.5906 H−NMR(DMSO−d):1.18(m,6
H,CH),1.91(s,6H,CH),3.6
2(m,4H,CH),6.62(m,2H,C
),6.81(m,2H,CH),7.36
(m,4H,aromatic),7.45(m,4
H,aromatic)
【0056】実施例5:6−ジエチルアミノ−2,4−
ジ(4−メタアクリルチオエタン−フェニル)チオ−
1,3,5−トリアジンの合成 実施例1で得た化合物22.1gに1,2−エタンジチ
オール19.8g、TMS150ml及び炭酸ナトリウ
ム0.25mol/24.5gを混合し、110〜12
0℃で3時間反応させた。35℃に冷却し、塩化メタク
リロイル21.87gを滴下し、40℃で10時間反応
させた。塩化メチレン150mlで2回抽出し、抽出液
を混合し、水洗した後、塩化メチレンを減圧にて蒸発さ
せ、6−ジエチルアミノ−2,4−ジ(4−メタアクリ
ルチオエタン−フェニル)チオ−1,3,5−トリアジ
ンを得た(収率76%)。n 20.1:1.6321 H−NMR(DMSO−d):1.18(m,6
H,CH),1.91(s,6H,CH),3.6
2(m,4H,CH),6.62(m,2H,C
),6.81(m,2H,CH),7.36
(m,4H,aromatic),7.45(m,4
H,aromatic)
【0057】実施例6:6−ピペリル−2,4−ジ(4
−メタアクリルチオフェニル−4′−フェニル)チオ−
1,3,5−トリアジンの合成 製造例1の化合物44.2g、4,4′−チオジフェノ
ール1.67g、TMS300ml及び炭酸ナトリウム
44.7gを混合し、110〜120℃で3時間反応さ
せた。冷却後、蒸留水500mlを加えてまずTMSを
抽出し、次いで10%塩酸でpHを3〜4に調節して析
出した白色固形物をろ過した。この白色固形物29.2
gと水酸化カリウム11.2gを蒸留水150mlに溶
解させ、塩化メチレン150ml及びベンジルトリエチ
ルアンモニウムクロリド1.14gを加えた。この溶液
に、室温で塩化メタクリロイル12.54gを滴下し、
室温で5時間反応させた。有機層を分離した後、蒸留水
で繰り返し洗浄し、塩化メチレンを減圧下で蒸発させて
6−ピペリル−2,4−ジ(4−メタアクリルチオフェ
ニル−4′−フェニル)チオ−1,3,5−トリアジン
を得た(収率:78%)。n 20.1:1.6059 H−NMR(DMSO−d):1.44〜1。62
(m,6H,CH),1.98(s,6H,C
),3.63〜3.74(m,4H,CH),
6.62(m,2H,CH),6.81(m,2H,
CH),6.99(m,4H,aromatic),
7.20(m,4H),7.43(m,4H,arom
atic),7.57(m,4H,aromatic)
【0058】[実施例:重合性組成物の調製] 実施例7:熱重合性組成物 実施例2の化合物39.6重量%、ビス(4−アクリロ
イルベンゼン)スルフィド36.6重量%、製造例7の
化合物22.8重量%、及び開始剤としてt−ブチルペ
ルオキシベンゾエート1重量%を混合し、30分間攪拌
した後、脱泡して屈折率n24.9 :1.610の組
成物を製造した。窒素圧でモールドに流入し、室温で1
時間、50℃で3時間、80℃で5時間、100℃で5
時間熱重合させて透明なプラスチックシートとした。こ
のプラスチックシートは、n 25:1.6360、ア
ッべ数:45.6であった。
【0059】実施例8:熱重合性組成物 実施例4の化合物10.3重量%、前記製造例7の化合
物70重量%、ペンタエリトリトール−テトラキス(2
−メルカプトアセテート)19.2重量%、及び開始剤
としてラウロイルペルオキシド0.5重量%を混合し
て、屈折率n24 .9 :1.588の組成物を製造し
た。この組成物をモールドに入れ、室温から1時間かけ
て45℃まで温度を上げ、45℃で3時間、45〜65
℃で2時間、65℃で3時間、65〜85℃で2時間、
85℃で2時間、85〜100℃で3時間、110℃で
2時間熱重合させてプラスチックシートを製造した。こ
のプラスチックシートは、n25 :1.6205、ア
ッべ数:36.3であった。
【0060】実施例9:光重合及び熱重合性組成物 実施例2の化合物10.3重量%、製造例7の化合物6
9重量%、ペンタエリトリトール−テトラキス(2−メ
ルカプトアセテート)19.7重量%、開始剤としてイ
ルガキュア−184〔チバガイギー(Ciba−Gei
gy)社製品〕1重量%混合して組成物を製造した。こ
の組成物をガラスモールドに入れ、紫外線を照射した
後、40〜110℃で10時間熱重合させてプラスチッ
クシートを製造した。このプラスチックシートは、n
25 :1.6126、アッべ数:37.6であった。
【0061】[実施例:重合体の評価] 実施例10〜14 組成物及び重合条件を変えて各種の透明プラスチックレ
ンズ試験片を製造し、性能を評価した。結果を表1に示
した。
【0062】
【表1】
【0063】本発明によるトリアジン環含有化合物は、
屈折率が1.60以上であり、重合すると屈折率が1.
65以上となり、アッべ数が35以上、硬度が5H以上
であり、その上、耐熱性が150℃以上、透明性、耐摩
耗性にも優れていた。
【0064】
【発明の効果】本発明によるトリアジン環含有化合物
は、屈折率が高く、熱重合および/あるいは光重合させ
て製造した成形品は、屈折率が大きく、アッべ数が高
く、透明性、耐摩耗性、耐熱性などに優れており、機能
性光学レンズ、光学フィルタ、画像形成材料、表示素子
や光集積素子、光ディスクあるいは光学記録媒体に応用
することができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J100 AB03Q AE63Q AL08P AL62Q AL66Q AP01P AP01Q BA02Q BA08Q BA22Q BA30P BA31P BA51P BA51Q BA58Q BB03Q BB07Q BC04P BC43P BC43Q BC45Q BC65P BC75P CA04 CA05 DA63 FA03 FA17 FA28 JA33

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子中に一つ以上のアミノ基と二つ以上
    の硫黄原子をもち、下記一般式(1)〔式中、Rは、
    NH−、RN−(ここで、R、R、R
    はC〜C22のアルキルあるいはシクロアルキルであ
    り、RとR により−CH=CH−CH=CH−ある
    いは−CH=CH−CH−CH=CH−のようなアル
    ケンを含むC〜C15のアルキレン環あるいは芳香族
    環を形成していてもよい)で示される第2級あるいは第
    3級アミノ基であり、Rは、C〜C22の直鎖アル
    キレン、分岐アルキレン、あるいは1,3−、1,4−
    ベンゼン環であり、Rは、RあるいはS−(R
    S)n−Xであり、Xは、アクリル基、メタクリル基、
    あるいはC〜C10のアルケン基であり、nは、1〜
    10の整数を示す〕で表されることを特徴とするトリア
    ジン環含有化合物。 【化1】
  2. 【請求項2】 1)2,4,6−トリクロロ−1,3,
    5−トリアジンを第2級あるいは第3級アミンと反応さ
    せて一般式(2)〔式中、Rは、RNH−、R
    N−(ここで、R、R、Rは、C〜C22
    アルキルあるいはシクロアルキルであり、RとR
    は、−CH=CH−CH=CH−或いは−CH=CH
    −CH−CH=CH−のようなアルケンを含むC
    15のアルキレン環あるいは芳香族環を形成していて
    もよい)で示される第2級あるいは第3級アミノ基であ
    り、Rは、ClあるいはRを示す〕で表される化合
    物とする第一工程と、 2)前記一般式(2)で表される化合物を、硫化水素ナ
    トリウムと反応させて一般式(3)〔式中、RはSH
    あるいはRを示す〕で表される化合物とする第二工程
    と、 3)前記一般式(3)の化合物を、Y−(R−S)n
    ―H〔式中、Rは、C〜C22の直鎖アルキレン、
    分岐アルキレン、あるいは1,3−、1,4−ベンゼン
    環であり、nは1〜10の整数を示す〕で示されるチオ
    ール誘導体と反応させて下記一般式(4)〔式中、R
    は、RあるいはS−(R−S)n−Hを示す〕で表
    される化合物とする第三工程と、 4)前記一般式(4)の化合物を、塩化アクリロイル、
    塩化メタクリロイル、及び臭化アリルから選択された化
    合物と反応させるか、あるいは塩化プロピオニルと反応
    させた後塩基処理して、請求項1記載の一般式(1)で
    表される化合物とする第四工程を含むことを特徴とする
    トリアジン環含有化合物の製造方法。 【化2】 【化3】 【化4】
  3. 【請求項3】 請求項1記載の一般式(1)で表される
    化合物1〜98重量%と、芳香族環を有するラジカル重
    合性化合物1〜98重量%、及び開始剤0.5〜5重量
    %を含むことを特徴とする重合性組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の一般式(1)で表される
    化合物、あるいは請求項3記載の重合性組成物を重合し
    たものであることを特徴とする透明光学成形品。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の組成物を、10〜130
    ℃で熱重合させることを特徴とする透明光学成形品の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の組成物を、−20〜12
    0℃で光重合させることを特徴とする透明光学成形品の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項3記載の組成物を、−20〜12
    0℃で光重合させた後、10〜130℃で熱重合させる
    ことを特徴とする透明光学成形品の製造方法。
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